JP2007151316A - ハーネス配索構造とそれを備えた給電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライド構造体の開閉時にワイヤハーネスに大きな曲げ力や捩り力が作用することを防ぎ、ワイヤハーネスの耐久性を高める。
【解決手段】取付側2にスライダ4,38をスライド自在に設け、取付側のワイヤハーネス5をスライダを経て外部に導出させるハーネス配索構造で、スライダにワイヤハーネスをU字状に折り返した状態で保持させ、スライダで保持されたハーネス部分31,32を不動とした。スライダにおけるワイヤハーネスを外部に導出させる部分16の長さを、取付側に導入させる部分15の長さよりも長くした。スライダ4におけるワイヤハーネスを外部に導出させる部分16に湾曲状のハーネスガイド部7を設けた。スライダ38におけるワイヤハーネスを外部に導出させる部分16に揺動自在なハーネスガイド部37を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車のスライドドアから車両ボディにかけてワイヤハーネスを水平方向に揺動式に配索したハーネス配索構造とそれを備えた給電装置に関するものである。
図9〜図10は従来のハーネス配索構造とそれを備えた給電装置の一形態を示すものである(特許文献1参照)。
この給電装置61は自動車のスライドドア用のものであり、スライドドア62に設けられた横長のガイド部材63と、ガイド部材63のレール部にスライド自在に係合したスライダ64と、スライダ64に垂直な軸部で水平方向に揺動自在に支持された首振り部材65(図10)と、ガイド部材63の内側に略U字状に屈曲して配索され、首振り部材65から車両ボディ(図示せず)にかけて屈曲自在に配索されたキャタピラ状のハーネス外装部材66とを備えるものである。
スライドドア62と車両ボディとの間(渡り部)において外装部材66はチューブ67で覆われている。外装部材66とスライダ64の内側に複数本の電線(ワイヤハーネス)68(図10)が挿通されている。
図9の状態からスライドドア62を矢印A方向(車両後方)に開くことで、スライダ64がガイド部材63に沿って前方に相対移動しつつ、ワイヤハーネス68が外装部材66と共にガイド部材63内で略J字状に伸長する。スライドドア62の開閉に伴ってワイヤハーネス68が外装部材66と共に伸縮することで、ハーネス余長が吸収される。
特開2003−25850号公報(図2,図4)
しかしながら、上記従来のハーネス配索構造とそれを備えた給電装置61にあっては、スライドドア62の開閉時にスライダ64から首振り部材65にかけてワイヤハーネス68が略V字状に屈曲したり、首振り部材65の内側でワイヤハーネス68が捩れたりするために、ワイヤハーネス68の屈曲部68a等に大きな応力が作用し、ワイヤハーネス68の耐久性が低下しかねないという懸念があった。また、キャタピラ状の外装部材66を必要とするために、ハーネス配索構造が高コスト化するという懸念もあった。
なお、上記した各懸念点は自動車のスライドドア62に限らず、例えば自動車以外の車両等のスライドドアや加工機械等のスライドドア等といったスライド構造体に上記給電装置を適用した場合にも生じ得るものである。
本発明は、上記した点に鑑み、スライド構造体の開閉時にワイヤハーネスに大きな曲げ力や捩り力が作用することがなく、ワイヤハーネスの耐久性を向上させることができ、しかも構造が簡単で安価なハーネス配索構造とそれを備えた給電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るハーネス配索構造は、取付側にスライダをスライド自在に設け、該取付側のワイヤハーネスを該スライダを経て外部に導出させるハーネス配索構造において、前記スライダに前記ワイヤハーネスをU字状に折り返した状態で保持させ、該スライダで保持されたハーネス部分を不動としたことを特徴とする。
上記構成により、取付側のハーネス部分の揺動や屈曲に対してスライダで保持された一方のハーネス部分が動かないことで何ら応力的な悪影響を受けることがなく、また、取付側から外部に導出されたハーネス部分の揺動や屈曲に対してスライダで保持された他方のハーネス部分が動かないことで何ら応力的な悪影響を受けることがない。また、一方のハーネス部分と他方のハーネス部分はスライダ内で背中合わせに保持されるから、ハーネス折り返し部やその近傍に作用する曲げ等の応力が均一に分散される。取付側とはスライドドア等のスライド構造体やスライド構造体に配置されるケース等を言い、スライダはスライド構造体のガイドレールやケースのガイドレール等にスライド自在に係合する。
請求項2に係るハーネス配索構造は、請求項1記載のハーネス配索構造において、前記スライダにおける前記ワイヤハーネスを外部に導出させる部分の長さを、前記取付側に導入させる部分の長さよりも長く設定したことを特徴とする。
上記構成により、スライダから外部に導出されたハーネス部分が例えば固定構造体に接続され、固定構造体に対するスライド構造体の開閉時に強い曲げ力や引張力を受けた場合でも、スライダにおいて取付側に導入される一方のハーネス部分よりも外部に導出される他方のハーネス部分が長い距離で保持されたことで、これら強い曲げ力や引張力の悪影響を受けることがない。
請求項3に係るハーネス配索構造は、請求項1又は2記載のハーネス配索構造において、前記スライダにおける前記ワイヤハーネスを外部に導出させる部分に湾曲状のハーネスガイド部を設けたことを特徴とする。
上記構成により、例えばスライド構造体の開閉時(特に開時)に、スライダから外部に導出されたハーネス部分が揺動してスライダから急な角度で屈曲した際に、ハーネス部分がスライダのハーネスガイドに沿って比較的大きな半径で湾曲状に屈曲することで、屈曲部への応力集中が緩和される。
請求項4に係るハーネス配索構造は、請求項1又は2記載のハーネス配索構造において、前記スライダにおける前記ワイヤハーネスを外部に導出させる部分に揺動自在なハーネスガイド部を設けたことを特徴とする。
上記構成により、例えばスライド構造体の開閉時(特に開時)に、スライダから外部に導出されたハーネス部分が揺動してスライダから急な角度で屈曲した際に、ハーネス部分がスライダのハーネスガイドで保持された状態でハーネスガイド部と共に揺動して、比較的大きな半径で湾曲状に屈曲することで、屈曲部への応力集中が緩和される。揺動式のハーネスガイド部はハーネス部分の揺動経路(導出方向)を正確に規定する部材としても作用し、例えばスライド構造体の開閉時におけるハーネス部分のZ字状の屈曲やそれに伴う折れ曲がり等が防止される。
請求項5に係る給電装置は、請求項1〜4の何れかに記載のハーネス配索構造を備えたことを特徴とする。
上記構成により、例えば自動車のスライドドアといったスライド構造体にケースを配置し、スライド構造体から車両ボディといった固定構造体にワイヤハーネスを導出させた場合に、上記請求項1〜4の何れかに記載のハーネス配索構造におけると同様の作用効果がスライド構造体と固定構造体との間で確実に発揮される。
請求項1記載の発明によれば、スライダで保持されたハーネス部分が従来の首振り式のスライダにおけるような曲げや捩りを受けることがないから、このハーネス部分の耐久性(寿命)が高まり、スライド構造体等への給電の信頼性が向上する。また、スライダの構造が従来の首振り式のスライダに較べて簡素化・低コスト化される。
請求項2記載の発明によれば、スライダから外部に導出されたハーネス部分が例えばスライド構造体の開閉時に強い力を受けた場合でも、そのハーネス部分をスライダが長い距離で保持しているから、その力がスライダ内のハーネス部分に及ぶことがなく、これによってワイヤハーネスの耐久性が向上する。
請求項3記載の発明によれば、スライダから外部に導出されたハーネス部分が例えばスライド構造体の開閉時に揺動した際に、スライダのハーネスガイド部に沿ってスムーズに湾曲するから、ワイヤハーネスの屈曲耐久性が向上し、スライド構造体への常時給電の信頼性が向上する。
請求項4記載の発明によれば、スライダから外部に導出されたハーネス部分が例えばスライド構造体の開閉時に揺動した際に、スライダのハーネスガイド部と一体的に揺動してスムーズに湾曲するから、ワイヤハーネスの屈曲耐久性が向上し、スライド構造体への常時給電の信頼性が向上する。また、ハーネスガイド部によってハーネス部分の揺動方向が規制されることで、ハーネス部分の複雑な曲がり変形やばたつきや暴れ等が防止され、これによってもワイヤハーネスの屈曲耐久性が向上し、スライド構造体への常時給電の信頼性が向上する。
請求項5記載の発明によれば、例えば自動車のスライドドアにケースを配置し、スライドドアから車両ボディにかけてワイヤハーネスを配索した際に、上記請求項1〜4の何れかに記載の発明と同様の効果が奏され、スライドドアへの常時給電の信頼性が向上すると共に、簡単な構造で低コストな給電装置が提供される。
図1〜図5は、本発明に係るハーネス配索構造とそれを備えた給電装置の一実施形態を示すものである。
図1の如く、この給電装置1は、自動車のスライドドア(スライド構造体又は取付側)に縦置きに搭載されるものであり、合成樹脂製の長方形状のケース(取付側)2と、ケース2の内側の下部側に水平に設けられたガイドレール3と、ガイドレール3にスライド自在に係合したスライダ4とを備えたものである。
そして、ケース4内にワイヤハーネス5が略U字状からJ字状に屈曲して配索されると共に、スライダ4においてワイヤハーネス5が上下に並列(平行)に保持され、そのスライダ4のハーネス保持部の長さが比較的長く設定され、また、スライダ4から車両ボディ(固定構造体)側に導出されるワイヤハーネス5のハーネス部分6がスライダ4の導出口において湾曲状のハーネスガイド部7に沿って比較的大きな半径で屈曲されている(屈曲部を符号36で示す)。
ケース2は薄型に形成され、正面側と背面側(左右)の垂直な壁部8(正面側の壁部は図示を省略する)と、上側と側方の各壁部9,10とを有し、背面側のベース部分と正面側のカバー部分とに分割可能となっている。ケース2の下側の横長の開口11からワイヤハーネス5が下側に突出しつつ車両ボディ側に向けて配索されている。ケース2の形状は必要に応じて適宜設定可能である。なお、明細書中で前後とは車両の前後を意味する。
図1,図2の如く、ケース2の前端上部でU字状のハーネス部分12の一端側が固定され(固定部を符号13で示す)、U字状のハーネス部分13の他端側はスライダ4の上半部15において真直に保持固定され、スライダ4の前端外側で上から下にU字状に折り返されて(折り返し部を符号14で示す)、スライダ4の下半部16において真直に保持固定されつつ、下半部16の後部開口から車両ボディ側へ導出されている。
スライダ4の上半部15はワイヤハーネス5をケース2内に導入させる部分、下半部16はワイヤハーネス5を外部に導出させる部分であり、共にハーネス保持部と呼称される。図2において車両ボディ側に向かう水平なハーネス部分6は、スライドドアの全開状態を実線、全閉状態を鎖線でそれぞれ示している。
図1の如く、ワイヤハーネス5は複数本の絶縁被覆電線17とそれらを覆う合成樹脂製のコルゲートチューブ18とで構成されている。コルゲートチューブ18は周方向の凹溝19と凸条20(図4)をチューブ長手方向に交互に配列して良好な屈曲性を付与させた既存の保護チューブである。図1の例でコルゲートチューブ18は断面長円形(平型)のものが使用され、ケース2内のコルゲートチューブ18は上下方向の屈曲性を付与するべく断面横長に配置され、スライダ4から車両ボディ側にかけてのコルゲートチューブ18は前後方向の屈曲性を付与するべく断面縦長に配置されている。
図3にも示す如く、スライダ4は、高さ方向中間部の水平な隔壁21と、隔壁21を含む上下の断面矩形筒状のハーネス保持部15,16と、下側のハーネス保持部16の後部開口22において車両ボディ寄りの側壁23に続いて形成された湾曲形状のハーネスガイド部7とを備えている。スライダ4は背面側の壁部24にケース2内のガイドレール3にスライド係合する部分(図示せず)を有している。
上下のハーネス保持部15,16は中間の隔壁21から上下に分割され(分割面を符号25で示す)、係止枠片と係止突起等の係止手段(図示せず)で相互に結合されている。上側のハーネス保持部15は隔壁21の長手方向中間部に後部開口26を有し、隔壁21の左右両側にワイヤハーネス5を安定に支持する湾曲状の壁部27が形成されている。
隔壁21の下側に平行に対向して幅広の底壁28が下側のハーネス保持部16に続いて形成され、底壁28の前端側(底壁28と下側のハーネス保持部16との境部分)において湾曲状のハーネスガイド部7が車両ボディ側に向けて突設されている。ハーネスガイド部は内側に湾曲状(円弧状)のガイド面7aを有し、ガイド面7aは下側のハーネス保持部16の側壁23の内面に続いている(図5(b)参照)。図5(a)に鎖線で示す如く中間の隔壁21にも底壁28と平行に幅広な板壁29が突出形成されていてもよい。
図4(縦断面図)及び図5(横断面図)の如く、スライダ4の上下の各ハーネス保持部15,16にはその前端側の内面にハーネス固定用の円弧状等のリブ30が突設され(図5参照)、各リブ30が上下のハーネス部分31,32のコルゲートチューブ18の凹溝19に係合することで、上下のハーネス部分31,32がそれぞれ平行に固定(保持)されている。上下のハーネス部分31,32が背中合わせに固定されることで、折り返し部14やその近傍に作用する応力が分散されてワイヤハーネス5の寿命が高まる。
上下のコルゲートチューブ18の各前端から突出したU字状の折り返し部14は鎖線で示す如くスライダ4の前端側のカバー部分33で覆うことも可能である。上側のハーネス部分31はケース2内におけるワイヤハーネス5の上下方向の屈曲部34に続き、下側のハーネス部分32は車両ボディ側に向けて導出されている。
図5(a)にスライダ4の上側のハーネス保持部15、図5(b)に下側のハーネス保持部16をそれぞれ示す如く、特に図5(b)の下側のハーネス保持部16において、ハーネス固定用のリブ30からハーネス支持部である湾曲状のハーネスガイド部7までの距離L1が長く設定され、スライドドアの開閉に伴う渡り部におけるハーネス部分6の揺動の影響がスライダ4の前端側のハーネス折り返し部14やその近傍部分(リブ30に係合した部分等)に及ばないようになっている。
ワイヤハーネス5の折り返し部14とその近傍部分(リブ30に係合した部分等)がスライダ4の下側のハーネス保持部16に不動の状態で固定され、従来(図10)のハーネス配索構造におけるようなワイヤハーネス4の捩れや引張や圧縮等を受けることがなく、動的な応力が作用しないことで、ワイヤハーネス4の耐久性(寿命)が向上している。
また、図5(a)の如く上側のハーネス保持部15において、ハーネス固定用のリブ30からハーネス支持部である上壁35の後部開口26(図3)までの距離L2が比較的長く(下側のハーネス保持部16の距離L1よりは短く)設定され、スライドドアの開閉に伴うケース2内のハーネス部分12の屈曲・伸縮の影響がワイヤハーネス5の折り返し部14とその近傍部分(リブ30に係合した部分等)に及ばないようになっている。ワイヤハーネス5の折り返し部14とその近傍部分(リブ30に係合した部分等)がスライダ4の上側のハーネス保持部15に不動の状態で固定され、動的な応力を受けないことで、ワイヤハーネス5の耐久性(寿命)が向上している。
これら上下のハーネス保持部15,16における距離がどの程度まで長ければよいかは一概に言うことは難しいが、少なくとも車両ボディ側へ向かうハーネス部分6の揺動の影響が及ばない距離L1、ケース2内のハーネス部分12の屈曲(伸縮)の影響が及ばない距離L2と言うことができる。特に、下側のハーネス保持部16における距離L1、すなわち下側のハーネス保持部16の長さは、上側のハーネス保持部15における距離L2、すなわち上側のハーネス保持部15の長さよりも長く設定されることが好ましい。
図2及び図5(b)の如く、スライドドアの開閉に伴って、スライダ4の下側のハーネス保持部16から車両ボディ側に導出されたハーネス部分6は湾曲状のハーネスガイド部7に沿って折れ曲がり等なく大きな半径で滑らかに屈曲する(屈曲部を符号36で示す)。
図1において給電装置1のケース2はスライドドアの例えば金属製のインナパネルに固定され、合成樹脂製のドアトリム(図示せず)で覆われて保護され、ドアトリムの下端側からスライダ4に続く水平なハーネス部分6がドアと車両ボディとの間の渡り空間(渡り部)を経て車両ボディ側に配索されつつ、車両ボディ側のハーネス固定具でコルゲートチューブ18の端部が保持され、ハーネス固定具を経て車両ボディ側(電源側)のワイヤハーネスに接続される。ケース2の上側から導出されたハーネス部分(電線)17はスライドドア内の電装品等の各補機に接続される。
図1の状態は車両の左側のスライドドアを車両後方に開いた状態であり、スライダ4はガイドレール3の前端側に位置し、スライダ4から車両ボディ側に導出されたハーネス部分6は車両ボディ側のハーネス固定具を支点に前方に引っ張られつつ揺動する。この際、スライダ4の湾曲状のハーネスガイド部7でハーネス部分6が滑らかな湾曲状の屈曲部36となることで、ハーネス部分6の折れ曲がり等が防止される。
図1の状態からスライドドアを前方にスライドさせて閉じることで、スライダ4がガイドレール3の後端側に移動し、車両ボディ側に向かうハーネス部分6が車両ボディ側のハーネス支持具を支点に後方に引っ張られつつ揺動してほぼ真直に延びる。スライドドアは全閉時に車両ボディ側に接近し密着する。ケース2もスライドドアと同様の軌跡で一体的に移動する。
スライドドアを閉じている時間は開いている時間よりも絶対的に長いから、スライドドアの閉じ状態でワイヤハーネス5に負担がかからないように、ハーネス部分6はほぼ真直に伸ばされる。スライドドアの開き時には湾曲状のハーネスガイド部7によってハーネス部分6に作用する曲げ応力が緩和され、ワイヤハーネス5の寿命が延ばされる。
図6〜図8は、本発明に係るハーネス配索構造とそれを備えた給電装置の他の実施形態として、図1〜図5の実施形態における湾曲状のハーネスガイド部7に代わる回動自在なハーネスガイド部37を用いた例を示すものである。他の構成は図1〜図5の実施形態におけるとほぼ同様であるので、同様の構成部分には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図6(a)(b)は、ハーネスガイド部37を有するスライダ38を示すものであり、ハーネスガイド部37はスライダ38に上下の短い軸部39で水平方向に揺動(回動)自在に支持される。図6(b)においてハーネスガイド部37が前後に揺動した状態を実線と鎖線で示している。
ハーネスガイド部37は、好ましくはスライダ38と同様に合成樹脂を材料として、上下の水平な板状の各壁部40と、上下の壁部40を連結して正面側と背面側の垂直な板状の各壁部41とで略矩形筒状に構成され、上下の壁部40は背面側の壁部41の方向に円弧状に屈曲して延長され、その延長部40aに軸部39を挿通する孔部42を有している。正面側又は背面側の壁部41を開閉自在で且つ係止手段で係止可能としてハーネス挿通作業性を高めることも可能である。ハーネスガイド部37をスライダの一部と見た場合、スライダ38をスライダ本体と呼称してもよい。
スライダ38は中間の水平な隔壁21に支持板43を突設し、支持板43に対向する下側の底壁28の幅広な延長部を支持板43’として、上下の支持板43,43’にハーネスガイド部37が回動自在に軸支される。ハーネスガイド部37の垂直な壁部41はワイヤハーネス5の揺動軌跡(経路)を正確に規定する。
スライダ38の形状は図3のスライダ4から湾曲状のハーネスガイド部7を廃除して新たな回動式のハーネスガイド部37を支持する支持板43,43’を突設した点で異なっており、他は同様である。図5と同様に図6(b)のスライダ38の前端側にリブ(30)でコルゲートチューブ18を固定し、リブ(30)からハーネスガイド部37の支持端すなわちワイヤハーネス5の水平方向の屈曲部36までの距離を長く設定している。
図6(b)の例ではスライダ38の前端38aにかけて特に下側のハーネス部分32を車両ボディ側に少し傾斜して配索することで、屈曲部36の屈曲半径をより大きく規定しているが、図5(b)と同様にスライダ38内で正面側の壁部23と平行にハーネス部分32を配索してもよい。
図6(a)で符号15は、ワイヤハーネス5をケース2内に導入させる部分としての上半側のハーネス保持部、16は、ワイヤハーネス5を外部に導出させる部分としての下半側のハーネス保持部をそれぞれ示している。
図7は、スライドドア44に給電装置1’のケース2を装着し、揺動式のハーネスガイド部37から導出された水平なハーネス部分6を車両ボディ45のステップ部46の近傍のハーネス固定具47まで配索して、スライドドア44を全開にした状態を示している。ハーネスガイド部37を用いない場合は鎖線6’の如くハーネス部分が折れ曲がって、ワイヤハーネス5の屈曲耐久性が低下してしまう。
図8にも示す如く、スライドドア44の全開時にスライダ38からハーネスガイド部37にかけてワイヤハーネス5が比較的大きな屈曲半径で略U字状に屈曲される(屈曲部を符号36で示す)ことで、ワイヤハーネス5の屈曲耐久性が向上する。ドア全開時にハーネスガイド部37は斜め前方へ向けて回動している。揺動式のハーネスガイド部37は、車両ボディ45側へ向かうハーネス部分6の導出方向(経路)を規制している。
スライドドア44(図7)を車両前方へ閉じるに従って、図8の鎖線の如くハーネスガイド部37が斜め後方に向けて時計回りに回動しつつ、ハーネス部分6が車両ボディ45側のハーネス固定具48を支点に後方へ引っ張られる。鎖線で示す如くハーネス固定具48を揺動(首振り)式としておけば、ハーネスガイド部37の時計回りの回動が小さくて済み、ハーネス部分6が弛みなく直線的に伸ばされる。
図7,図8で示したスライドドア44と、スライドドア44への給電装置1’の装着や車両ボディ45側へのハーネス配索構造等は、図1の実施形態の給電装置1においても同様である。
なお、上記実施形態においては、ケース2内でワイヤハーネス5を略U字状に配索したが、ケース内でワイヤハーネス5をループ状や山型状や揺動式(振り子状)等に配索することも可能である。この場合、ケース2は長方形でなく正方形等であってもよい。
また、上記実施形態においては、ハーネス外装部材(保護チューブ)としてコルゲートチューブ18を用いたが、それ以外に網状チューブや他の樹脂チューブや弾性チューブ等を用いたり、あるいは保護チューブを用いずに電線17を部分的にテープやバンド等で結束した状態で用いることも可能である。コルゲートチューブ18以外の保護チューブは図5のリブによらず、例えば鋭利な突起で刺したり、溶着したり、あるいは他のアダプタ等を介してスライダ4,38に固定することが可能である。
また、上記各実施形態においては、ケース2を用いたが、例えばケース2を廃除してスライドドア44のドアインナパネルに直接、ガイドレール3を設け、ガイドレール3にスライダ4をスライド自在に係合させ、ドアインナパネルに沿ってワイヤハーネス5を屈曲等させることも可能である。ケース2やスライドドア44は取付側と総称される。
また、上記実施形態においてはスライド構造体として自動車のスライドドア44を用いたが、自動車以外の車両のスライドドアや加工機械や検査機械等のスライドドア等といったスライド構造体に上記ハーネス配索構造とそれを用いた給電装置を適用することも可能である。車両ボディ45や加工機械本体や検査機械本体は固定構造体と総称される。
また、上記給電装置1,1’のケース2をスライド構造体(44)ではなく固定構造体(45)に搭載し、ハーネス固定具48をスライド構造体(44)に配置することも可能である。
本発明に係るハーネス配索構造とそれを備えた給電装置の一実施形態を示す斜視図である。 給電装置のスライダ回りのハーネス配索構造の一形態を示す斜視図である。 同じくスライダを示す斜視図である。 スライダ回りのハーネス配索構造を示す縦断面図である。 (a)はスライダの上半部におけるハーネス配索構造、(b)はスライダの下半部におけるハーネス配索構造をそれぞれ示す横断面図である。 (a)はハーネスガイド部を有するスライダの他の実施形態を示す分解斜視図、(b)は同じくスライダ回りのハーネス配索構造を示す平面図である。 車両に給電装置を搭載したスライドドア全開時の状態を示す平面図である。 スライドドアの開閉時におけるスライダと車両ボディ間のハーネス配索形態を示す平面図である。 従来のスライドドア用のハーネス配索構造とそれを備えた給電装置の一形態を示す斜視図である。 同じくハーネス配索構造の要部を示す斜視図である。
符号の説明
1,1’ 給電装置
2 ケース(取付側)
4,38 スライダ
5 ワイヤハーネス
7,37 ハーネスガイド部
15 ハーネス保持部(ケース内に導入させる部分)
16 ハーネス保持部(外部に導出させる部分)
31,32 ハーネス部分
44 スライドドア(スライド構造体又は取付側)
1,L2 距離(長さ)

Claims (5)

  1. 取付側にスライダをスライド自在に設け、該取付側のワイヤハーネスを該スライダを経て外部に導出させるハーネス配索構造において、前記スライダに前記ワイヤハーネスをU字状に折り返した状態で保持させ、該スライダで保持されたハーネス部分を不動としたことを特徴とするハーネス配索構造。
  2. 前記スライダにおける前記ワイヤハーネスを外部に導出させる部分の長さを、前記取付側に導入させる部分の長さよりも長く設定したことを特徴とする請求項1記載のハーネス配索構造。
  3. 前記スライダにおける前記ワイヤハーネスを外部に導出させる部分に湾曲状のハーネスガイド部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のハーネス配索構造。
  4. 前記スライダにおける前記ワイヤハーネスを外部に導出させる部分に揺動自在なハーネスガイド部を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のハーネス配索構造。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のハーネス配索構造を備えたことを特徴とする給電装置。
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