JP2007150819A - 撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷も信号電荷として利用することで、真の意味でダイナミックレンジを拡大し、もって高画質化に寄与することのできる撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置を提供すること。
【解決手段】フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷を、転送手段を介して蓄積手段に蓄積することにより、フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷も信号電荷として利用することができるので、真の意味でダイナミックレンジを拡大することができ、かつ、リセットノイズを完全に除去できるために高画質化に寄与することのできる撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置を提供することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置に関し、特に、広いダイナミックレンジを持つ撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置に関する。
近年の撮像素子の小型化、高画素化の流れから、撮像素子の画素サイズは小型化の一途をたどり、それに伴い、撮像素子の撮像可能な照度範囲(所謂ダイナミックレンジ)が狭くなり、画質に大きな影響を与えている。そのため、撮像素子の広ダイナミックレンジ化が望まれている。
この課題を解決するために、露光量の異なる画面を複数回撮影し、それら複数の画面から適正レベルの画面部分を選択して画像合成することにより、個々の画面よりも広いダイナミックレンジの画像を合成する撮像装置(例えば、特許文献1参照)や、撮像素子の光電変換信号電荷を信号電圧に変換する電荷電圧変換部を持ち、電荷電圧変換部は異なる電圧依存性を有する複数の容量からなり、ダイナミックレンジが可変であるような撮像素子(例えば、特許文献2参照)等が提案されている。
また、フォトダイオードの信号電荷を保持する容量を複数個備え、1回の露光で得られた信号電荷を、容量値を切り換えて複数回読み出し、読み出した信号を加算することでダイナミックレンジを拡大する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特公平7−97841号公報 特開2000−165755号公報 特開2000−165754号公報
しかしながら、特許文献1で提案された撮像装置は、複数回の撮影が必要なために撮影時間がかかり、かつ、露光量の異なる画像から画像処理で画像を合成することから、単純な画像合成では合成の繋ぎ目が不自然で非常に見にくい画像になるため、非常に複雑な画像合成が必須で処理時間が長くなり、処理時間を短縮するためには高価な処理チップを用いる必要があり、コストが非常に高くなる。
また、特許文献2で提案された撮像素子は、素子構造が複雑で製造コストが高くなり、また容量の電圧依存性の制御も難しく、素子毎の調整等が必要でコストアップの要因となる。
また、特許文献3で提案された方法は、一見ダイナミックレンジが拡大されたかのように見えるが、実際は、フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷は信号として取り出せず、つまり、フォトダイオードによってダイナミックレンジが律速されており、単に見かけ上ダイナミックレンジが拡大したように見えているにすぎない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷も信号電荷として利用することで、真の意味でダイナミックレンジを拡大し、もって高画質化に寄与することのできる撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、下記構成により達成することができる。
1. 複数の画素を有する撮像素子において、
前記画素は、
被写体からの光を光電変換する光電変換手段と、
前記光電変換手段により光電変換された光電荷を転送する第1の転送手段と、
前記第1の転送手段により転送された光電荷を保持する電荷保持手段と、
前記光電変換手段により光電変換された光電荷を転送する第2の転送手段と、
前記第2の転送手段により転送された光電荷を蓄積する蓄積手段とを備えたことを特徴とする撮像素子。
2. 前記蓄積手段は、前記光電変換手段と略同一の濃度プロファイル構造を持つことを特徴とする1に記載の撮像素子。
3. 前記蓄積手段は、前記光電変換手段と略同一の空乏時のポテンシャルを持つことを特徴とする1に記載の撮像素子。
4. 前記蓄積手段を遮光する遮光手段を備えたことを特徴とする1乃至3の何れか1項に記載の撮像素子。
5. 前記第2の転送手段に印加する電位を制御する転送制御手段を備えたことを特徴とする1乃至4の何れか1項に記載の撮像素子。
6. 前記撮像素子の撮像動作時の前記第2の転送手段のポテンシャル障壁を、前記第1の転送手段のポテンシャル障壁よりも低く設定する転送制御手段を備えたことを特徴とする1乃至4の何れか1項に記載の撮像素子。
7. 前記第2の転送手段のオン時のポテンシャル障壁を、前記光電変換手段および前記蓄積手段の空乏化時のポテンシャル障壁と略等しく設定する転送制御手段を備えたことを特徴とする1乃至4の何れか1項に記載の撮像素子。
8. 1乃至7の何れか1項に記載の撮像素子を搭載したことを特徴とする撮像装置。
本発明によれば、フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷を、転送手段を介して蓄積手段に蓄積することにより、フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷も信号電荷として利用することができるので、真の意味でダイナミックレンジを拡大することができ、かつ、リセットノイズを完全に除去できるために高画質化に寄与することのできる撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置を提供することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
まず最初に、本発明に係る撮像装置の一例であるデジタルカメラについて、図1および図2を用いて説明する。
図1は、デジタルカメラの外観模式図で、図1(a)は正面図、図1(b)は背面図である。
図1(a)において、デジタルカメラ1のボディ10の正面には、交換レンズ20が取り付けれられている。ボディ10の上面には、撮像のための操作部材であるレリーズボタン101が設置されており、ボディ10の内部でレリーズボタン101の下部には、レリーズボタン101の押し込みの1段目で動作するAFスイッチ101aと、レリーズボタンの押し込みの2段目で動作するレリーズスイッチ101bを構成する2段スイッチが配置されている。また、ボディ10の上部には、フラッシュ102が内蔵され、デジタルカメラ1の動作モードを設定するモード設定ダイアル112が配置されている。
図1(b)で、ボディ10の背面には、デジタルカメラ1の電源をオン/オフするための電源スイッチ111、カメラの各種設定条件を変更する変更ダイアル113、上下左右と中央の5つのスイッチから成り、デジタルカメラ1の各動作モードでの各種設定を行うためのジョグダイアル115、ファインダ接眼レンズ121a、記録された画像や各種情報等を表示するための画像表示手段131が配置されている。
図2は、図1に示したデジタルカメラ1の回路の一例を示すブロック図である。図中、図1と同じ部分には同じ番号を付与した。
デジタルカメラ1の制御を行うカメラ制御手段150は、CPU(中央処理装置)151、ワークメモリ152、記憶部153、データメモリ154等から構成され、記憶部153に記憶されているプログラムをワークメモリ152に読み出し、当該プログラムに従ってデジタルカメラ1の各部を集中制御する。
また、カメラ制御手段150は、電源スイッチ111、モード設定ダイアル112、変更ダイアル113、ジョグダイアル115、AFスイッチ101a、レリーズスイッチ101b等からの入力を受信し、光学ファインダ121上の測光モジュール122と交信することで測光動作を制御し、AFモジュール144と交信することでAF動作を制御し、ミラー駆動手段143を介してレフレックスミラー141及びサブミラー142を駆動し、シャッタ駆動手段146を介してシャッタ145を制御し、フラッシュ102を制御し、撮像制御手段161と交信することで撮像動作を制御すると共に、撮像された画像や各種情報を画像表示手段131に表示し、インファインダ表示手段132に各種情報を表示する。
また、カメラ制御手段150は、外部インターフェース(I/F)185を介して、デジタルカメラ1の外部に設けられたパーソナルコンピュータや携帯情報端末と、撮像された画像データやデジタルカメラ1の制御信号等をやり取りする。
さらに、カメラ制御手段150は、ボディ10と交換レンズ20の間の交信を行う、マウント(ボディ側)171上に設けられたBL交信手段(ボディ側)172と、マウント(レンズ側)271上に設けられたBL交信手段(レンズ側)272を介して、交換レンズ20のレンズインターフェース251経由で、レンズ211のフォーカスとズームの制御を行うレンズ制御手段241、絞り221の制御を行う絞り制御手段222、交換レンズ20の固有情報を格納しているレンズ情報記憶手段231と交信を行うことで、交換レンズ20全体を制御する。
交換レンズ20のレンズ211によって撮像素子162の図3で後述する撮像面162a上に結像される画像は、撮像素子162で光電変換された後、アンプ163で増幅され、アナログ/デジタル(A/D)変換手段164でデジタルデータに変換され、画像処理手段165で既定の画像処理を施したデジタル撮像データに変換され、一旦画像メモリ181に記録された後、最終的にはメモリカード182に記録される。これらの動作は、カメラ制御手段150の制御下で、撮像制御手段161によって制御される。撮像制御手段161、アンプ163、A/D変換器164および画像処理部165は、撮像回路160を構成する。
次に、本発明における撮像素子の実施の形態と、その撮像動作について、図3乃至図7を用いて説明する。
図3は、撮像素子162を構成する各構成要素の配置の一例を示す模式図である。
撮像素子162は、撮像面162a上に、水平と垂直に配列された複数の画素162bと、垂直走査回路162c、サンプルホールド回路162d、出力回路162e、水平走査回路162f、出力アンプ162g、タイミングジェネレータ162h等の構成要素を備え、画素162bの各水平行毎の並びと垂直走査回路162cとは行選択線162iで結ばれ、画素162bの各垂直列毎の並びとサンプルホールド回路162dとは垂直信号線162jで結ばれている。
撮像素子162の撮像動作は、撮像制御手段161からの撮像制御信号161aに従って、タイミングジェネレータ162hによって制御され、撮像素子162の出力である撮像データ162kは、アンプ163に入力される。
図4は、撮像素子162を構成する画素162bの回路の第1の実施の形態を示す回路図である。画素162bは、埋め込み型フォトダイオードPD(以下、PDという)、PDに蓄積可能な電荷以上の信号電荷を蓄積する蓄積手段OD(以下、ODという)、NチャンネルMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ:以下、トランジスタという)Q1乃至Q5から構成されている。トランジスタQ1のドレインとトランジスタQ2のソースの接続部は、フローティングディフュージョンFD(以下、FDという)で構成されている。
リセット電位RSB、リセット信号RX、転送信号TX1およびTX2、読み出し信号SXは、各トランジスタに対する信号(電位)を示し、VDDは電源、GNDは接地を示している。
PDは本発明における光電変換手段として機能し、被写体からの入射光量に応じた光電流Ipdを発生し、光電流Ipdは、信号電荷QpdとしてPDの寄生容量Cpdに蓄積される。PDは、ノイズ低減のために埋め込み型構造となっており、光電変換された光電流Ipdを直接取り出せないため、本発明における第1の転送手段として機能する転送ゲートと呼ばれるトランジスタQ1(以下、TG1と言う)を介してFDに接続されている。
FDは、本発明における電荷保持手段として機能し、PDに蓄積された信号電荷を完全転送して読み出すための容量性の保持読み出し部であり、その容量値をCfdとする。
トランジスタQ2はリセットゲートと呼ばれ(以下、RGと言う)、オンすることによってFDを既定のリセット電位RSBにリセットする。
トランジスタQ3は、本発明における第2の転送手段として機能する転送ゲート(以下、TG2と言う)であり、そのソースがTG1とPDの接続部に接続され、そのドレインがODの一端に接続されている。
ODは、本発明における蓄積手段として機能し、PDと略同一の濃度プロファイル構造もしくはPDと略同一の空乏時のポテンシャルを持つ拡散層であり、その一端はTG2のドレインに接続され、他端はGNDに接続されている。本例では、PDと同一の工程で作成され、同一の構造を持つフォトダイオードで構成されるものとする。
このような構成とすることによって、PDの飽和電荷以上の電荷を、TG2を介してODに蓄積でき、信号電荷として利用することができるので、撮像素子のダイナミックレンジを拡大することができる。
上述したように、ODはPDと略同一の構造もしくは特性を持つことから、PDと同様に光に感度を持つと考えられるため、画素162b上のメタル層あるいはカラーフィルタ層等により遮光されていることが望ましい。
トランジスタQ4は、ソースフォロワ増幅回路を構成するものであり、ゲートに接続されているFDの電位に対する電流増幅を行うことで、出力インピーダンスを下げる働きをする。
トランジスタQ5は、信号読み出し用のトランジスタであり、ゲートは、行選択線162iに接続されており、垂直走査回路162cによって印加される読み出し信号SXに応じてオン、オフされるスイッチとして動作する。トランジスタQ5のソースは、垂直信号線162jに接続されており、トランジスタQ5がオンされると、トランジスタQ4で低インピーダンス化されたFDの電位が、画素出力VOUTとして、垂直信号線162jへ導出される。
なお、トランジスタQ1からQ5は、NチャンネルMOSFETとして説明したが、PチャンネルMOSFETで回路を構成することも可能である。
図5は、撮像素子を構成するサンプルホールド回路162dの1例を示す回路図である。図5に示した回路は画素の垂直1列分であり、水平画素数分同じ回路が並べられてサンプルホールド回路162dが構成される。
各画素162bの画素出力VOUTは、垂直信号線162jに出力される。垂直信号線162jは、定電流駆動型として例示している。画素出力VOUTは、2つのサンプルホールドスイッチ(Ssh1、Ssh2)を介して、各タイミングで2つのサンプルホールド容量(Csh1、Csh2)に接続されて、2つの信号(V1、V2)として保持される。
2つのサンプルホールド容量(Csh1、Csh2)に保持された2つの信号(V1、V2)は、2つのバッファアンプ(BA1、BA2)と2つの列選択スイッチ(Sc1、Sc2)を介して出力され、差動アンプD−AMPに入力されて差分がとられ、出力アンプ162gを介して、撮像素子162から撮像データ162kとして出力される。
2つのサンプルホールドスイッチ(Ssh1、Ssh2)は、各々制御信号(SHN、SHS)により制御され、2つの列選択スイッチ(Sc1、Sc2)は、列選択信号HSRにより制御される。各制御動作については、図6で説明する。
図6は、図4に示した画素から成る撮像素子162の撮像時の動作を示すタイミングチャートであり、図6(a)は全画素同時に行われる撮像動作のタイミングチャート、図6(b)は水平各行毎に順次行われるノイズデータと撮像データとの垂直および水平転送動作のタイミングチャートである。本実施の形態では、撮像素子162の露光量制御は、絞り221とシャッタ145で行われる。
図6(a)において、シャッタ145が閉じられた状態で、タイミングT1(初期リセット)で、リセット信号RX、転送信号TX1およびTX2が高電位(H)にされることで、RG、TG1およびTG2がオンされ、FDが既定のリセット電位RSBにリセット(初期化)されるとともに、PDの残存電荷が排出されてリセットされる。図7で、この状態を後述する。
タイミングT1の最後でリセット信号RXと転送信号TX1が低電位(L)に戻されることでRGとTG1がオフされ、TX2が中間電位VMに設定されることで撮像が可能となる。この時、FDにはリセットノイズによる電荷Q(NOISE)が発生する。図8で、この状態を後述する。
以後、撮像による信号成分をS、ノイズ成分をNで示し、図17で後述する光電変換特性の入射光量の少ない側の線形特性(以下、Ln特性と呼ぶ)部分をLn、入射光量の多い側の線形特性(以下、Knee(膝)特性と呼ぶ)をKneeで示す。例えば(S−Knee)は、Knee特性部の信号成分という意味である。
タイミングT1終了後、絞り221が測光モジュール122による測光結果から決定される所定の絞り値に絞り込まれ、タイミングT2(撮像)の初めでシャッタ145が開かれて撮像が開始され、被写体からの光がPDで光電変換されて、PDに信号電荷Q(S−Ln)が蓄積される。図9で、この状態を後述する。
タイミングT2で、入射光量が多く、信号電荷Q(S−Ln)がPDに蓄積可能な最大電荷量Qpdmaxを超えると、信号電荷はオーバーフローしてODに流れ込み、オーバーフロー電荷Q(S−Knee)として蓄積される。図10で、この状態を後述する。
ここで、転送信号TX2の中間電位VMの設定を変える、すなわちTG2のポテンシャルを変えることで、PDに蓄積可能な最大電荷量Qpdmaxを変えることが可能である。これは、上述したLn特性とKnee特性の切り替わり点(以下、変曲点と言う)を変更することであり、それによって撮像素子162のダイナミックレンジを可変にすることができる。ここに、中間電位VMの設定は、本発明における転送制御手段として機能する撮像制御手段161およびタイミングジェネレータ162hによって制御される。
タイミングT2の終わりでシャッタ145が閉じられることで撮像が終了され、転送信号TX2が低電位(L)に設定されてTG2がオフされる。その後、絞り221が開放に戻される。以上が全画素同時に行われる撮像動作である。
タイミングT2で、信号電荷Q(S−Ln)がPDのみに蓄積される場合は、通常の撮像素子の動作と同じであるので、以下では、入射光量が多いために信号電荷がオーバーフローしてODに流れ込み、オーバーフロー電荷Q(S−Knee)として蓄積される場合についてのみ説明する。ODに電荷が蓄積されるのは入射光量が多い場合であり、オーバーフロー電荷Q(S−Knee)も多いと考えられるので、ODの容量はPDの容量と同等あるいはそれ以上であることが望ましい。
図6(b)において、タイミングT3(ノイズ読み出し)で、水平n行目の読み出し信号SX(SXn)とサンプルホールド回路162dの制御信号(SHN)が高電位(H)にされることで、FDに残存するリセットノイズによる電荷Q(NOISE)がノイズ電位VNとしてトランジスタQ4およびQ5を介して垂直信号線162jに導出され、サンプルホールドスイッチSsh1を介して、ノイズ電位V1としてサンプルホールド容量Csh1に保持される。図11で、この状態を後述する。
タイミングT4(Ln部信号転送)で、水平n行目の転送信号TX1(TX1n)が高電位(H)にされることで水平n行目の全画素のTG1がオンされ、PDに蓄積された信号電荷Q(S−Ln)がFDに完全転送され、FDに残存するリセットノイズによる電荷Q(NOISE)に重畳されて保持される(Q(S−Ln)+Q(NOISE))。図12で、この状態を後述する。
タイミングT5(Knee部信号分配)で、水平n行目の転送信号TX2(TX2n)が高電位(H)にされることで水平n行目の全画素のTG2がオンされ、ODに蓄積されたオーバーフロー電荷Q(S−Knee)が、PDとODの容量比に比例してPDとODに分配されて保持される。PDおよびODに保持されたオーバーフロー電荷をQ(S−Knee1)およびQ(S−Knee2)とすると、
Q(S−Knee1)=Q(S−Knee)・Cpd/(Cpd+Cod)
Q(S−Knee2)=Q(S−Knee)・Cod/(Cpd+Cod)
となる。図13および(h)で、この状態を後述する。
タイミングT6(Knee部信号転送)で、水平n行目の転送信号TX1(TX1n)が高電位(H)にされることでTG1がオンされ、PDに保持されたオーバーフロー電荷Q(S−Knee1)がFDに完全転送されて保持される。図15で、この状態を後述する。
タイミングT7(信号読み出し)で、水平n行目の読み出し信号SX(SXn)およびサンプルホールド回路162dの制御信号(SHS)が高電位(H)にされることで、FDに保持された電荷(Q(S−Knee1)+Q(S−Ln)+Q(NOISE))が信号電位VSNとしてトランジスタQ4およびQ5を介して垂直信号線162jに導出され、サンプルホールドスイッチSsh2を介して、信号電位V2としてサンプルホールド容量Csh2に保持される。ここに、
VSN=(Q(S−Knee1)+Q(S−Ln)+Q(NOISE))/Cfd
=(Q(S−Knee)・Cpd/(Cpd+Cod)+Q(S−Ln)+Q(NOISE))/Cfd
である。図16で、この状態を後述する。
タイミングT8(撮像データ出力)で、水平n行目の各列の列選択信号HSRが高電位(H)にされることで2つの列選択スイッチ(Sc1、Sc2)がオンされ、2つのサンプルホールド容量(Csh1、Csh2)に保持された2つの信号(V1、V2)が後段に出力され、差動アンプD−AMPに入力されて差分がとられる。所謂ノイズ除去のためのCDS(相関二重サンプリング)動作である。
よって、差動アンプD−AMPの出力VSは、以下の(式1)で表される。
VS=V2−V1
=VSN−Vn
=(Q(S−Knee)・Cpd/(Cpd+Cod)+Q(S−Ln)+Q(NOISE))/Cfd−Q(NOISE)/Cfd
=(Q(S−Knee)・Cpd/(Cpd+Cod)+Q(S−Ln))/Cfd ・・・(式1)
つまり、リセットノイズによる電荷Q(NOISE)が完全に除去されて、PDに蓄積された信号電荷Q(S−Ln)とオーバーフロー電荷Q(S−Knee)のみからなる撮像データとなる。
さらに、ODの容量Codを例えばPDの容量Cpdの3倍(Cod=3・Cpd)とすると、
VS=(Q(S−Knee)/4+Q(S−Ln))/Cfd ・・・(式2)
となって、オーバーフロー電荷Q(S−Knee)による出力は、PDに蓄積された信号電荷Q(S−Ln)による出力の1/4の傾きを持つことが分かる。
これによって、PDの飽和電荷以上の信号電荷をPDと並列に配置された容量性蓄積手段に蓄積して信号電荷として利用することができるので、撮像素子のダイナミックレンジを拡大することができる。
次に、図6に示した各タイミングでの画素162bの各部の動作を、図7から図16のポテンシャル図で説明する。図7から図16は、図6のタイミングT1からT7の各タイミングでの、フォトダイオードPD、転送ゲートTG1およびTG2、フローティングディフュージョンFD、リセットゲートRG、リセット電位RSBの各部のポテンシャルを示す模式図である。
図7は、図6(a)のタイミングT1の状態を示し、リセット信号RX、転送信号TX1およびTX2が高電位(H)にされることで、RG、TG1およびTG2がオンされて、FDがリセット電位RSBにリセット(初期化)されるとともに、ODおよびPDの残存電荷がFDに完全転送されて排出され、リセットされる。ODのリセットはPDを介して行うため、ODを完全にリセットするためには、TG2がオンされたときのTG2のポテンシャル障壁が、PDおよびODの空乏化時のポテンシャルに対して略同等に設定されることが必要である。
TG2がオンされたときのTG2のポテンシャル障壁が、PDおよびODの空乏化時のポテンシャルよりも低くなる場合には、TG1をオンしたままで(つまり、PDの電荷をFDに完全転送できる状態のままで)TG2のオン/オフを複数回繰り返すことで、ODの残存電荷をほぼ無視できる程度にまで排出することが可能である。
埋め込み型フォトダイオードであるPDのポテンシャルは、PDとその周辺の不純物の濃度プロファイル等から決まる。PDのポテンシャルは、完全転送を実現するために、転送信号TX1が高電位(H)に設定された時の転送ゲートTG1のポテンシャル<PDの空乏層化された状態でのポテンシャルとなるように設定される。ODについても同様である。
OD、TG1およびTG2、RG、トランジスタQ4等、PD以外の各素子は、入射光による誤動作を防止するために、遮光手段162sで遮光されることが望ましい。遮光手段162sは、図8〜(j)では図示を省略する。
図8はタイミングT1直後の状態で、転送信号TX1が低電位(L)、TX2が中間電位VMに設定されているため、TG2のポテンシャル障壁がRGおよびTG1のポテンシャル障壁よりも少し低い状態になっている。また、FDにはリセットノイズによる電荷Q(NOISE)が発生している。
図9は、図6(a)のタイミングT2の状態を示し、被写体からの光がPDで光電変換されて、PDに信号電荷Q(S−Ln)が蓄積されている。
図10は、図6(a)のタイミングT2の状態を示し、特に入射光量が多い場合を示す。PDには信号電荷Q(S−Ln)が、その蓄積可能な最大電荷量Qpdmaxまで蓄積されており、オーバーフロー電荷Q(S−Knee)がODに蓄積されている。
図11は、図6(b)のタイミングT3の状態を示し、FDに残存するリセットノイズによる電荷Q(NOISE)が、ノイズ電位VN(=Q(NOISE)/Cfd)として出力される。
図12は、図6(b)のタイミングT4の状態を示し、転送信号TX1が高電位(H)にされることでTG1がオンされ、PDに保持されていた信号電荷Q(S−Ln)がFDに完全転送され、FDに残存するリセットノイズによる電荷Q(NOISE)に重畳されて保持されている。
図13は、図6(b)のタイミングT5の状態を示し、転送信号TX2が高電位(H)にされることでTG2がオンされてPDとODが接続され、ODに蓄積されたオーバーフロー電荷Q(S−Knee)が、PDとODの容量比に比例してPDとODに分配されている。この時のTG2がオンされたときのTG2のポテンシャル障壁は、PDおよびODの空乏化時のポテンシャルに対して略同等あるいは若干低い状態に設定されることが望ましい。
図14は、図6(b)のタイミングT5の直後の状態を示し、転送信号TX2が低電位(L)に戻されることでTG2が閉じられ、PDとODに分配されたオーバーフロー電荷Q(S−Knee)が保持されている。
図15は、図6(b)のタイミングT6の状態を示し、TG1がオンされており、PDに保持されていたオーバーフロー電荷Q(S−Knee1)が信号電荷Q(S−Ln)とリセットノイズによる電荷Q(NOISE)に重畳されて保持されている。
図16は、図6(b)のタイミングT7の状態を示し、FDに保持されている電荷(Q(S−Knee1)+Q(S−Ln)+Q(NOISE))が信号電位VSNとして出力される。
次に、図17に上述した撮像素子162の光電変換特性を示す。図17は、横軸に撮像素子162への入射光量を、縦軸に撮像データ162k(=VS)をとった光電変換特性のグラフである。入射光量の少ない側の線形特性がLn特性、入射光量の多い側の線形特性がKnee特性で、(式1)および(式2)から分かるように、PDの飽和出力まではLn特性、それ以上の光量ではLn特性よりも傾きが低いKnee特性となる。
図6(a)で説明したように、PDの飽和出力、つまりPDに蓄積可能な最大電荷量Qpdmaxは、転送信号TX2の中間電位VMを制御することで可変であり、中間電位VMを制御することで、光電変換特性の変曲点を自由に設定することができる。それによって、撮像素子162のダイナミックレンジを可変にすることができる。
図17に示すように、PDの飽和出力を高く設定すると(例えばPD飽和出力=最大出力)、光電変換特性は例えば傾きがAのLn特性となり、この時のダイナミックレンジはDレンジ1となる。一方、転送信号TX2の中間電位VMを制御することでPDの飽和出力を最大出力よりも低く設定すると、光電変換特性は、PDの飽和出力までは例えば傾きがAのLn特性、それ以上の光量ではLn特性よりも傾きが低い(例えば、上述の例では傾きがA/4の)Knee特性となり、ダイナミックレンジはDレンジ2まで広くなる。
以上に述べたように、本発明によれば、フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷を、転送手段を介して蓄積手段に蓄積することにより、フォトダイオードの飽和電荷以上の電荷も信号電荷として利用することができるので、真の意味でダイナミックレンジを拡大することができ、かつ、リセットノイズを完全に除去できるために高画質化に寄与することのできる撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置を提供することができる。
尚、本発明に係る撮像素子および該撮像素子を搭載した撮像装置を構成する各構成の細部構成および細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係る撮像装置の一例であるデジタルカメラの外観模式図である。 図1に示したデジタルカメラの回路の一例を示すブロック図である。 撮像素子を構成する各構成要素の配置の一例を示す模式図である。 撮像素子を構成する画素の回路の実施の形態を示す回路図である。 撮像素子を構成するサンプルホールド回路の1例を示す回路図である。 図4に示した画素から成る撮像素子の撮像時の動作を示すタイミングチャートである。 図6のタイミングT1での画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT1直後の画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT2の第1の例での画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT2の第2の例での画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT3での画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT4での画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT5での画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT5直後の画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT6での画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図6のタイミングT7での画素の各部のポテンシャルを示す模式図である。 図4に示した画素から成る撮像素子の光電変換特性を示すグラフである。
符号の説明
1 デジタルカメラ
10 ボディ
101 レリーズボタン
101a AFスイッチ
101b レリーズスイッチ
111 電源スイッチ
112 モード設定ダイアル
113 変更ダイアル
115 ジョグダイアル
121 ファインダ
122 測光モジュール
131 画像表示手段
144 AFモジュール
145 シャッタ
150 カメラ制御手段
151 CPU(中央処理装置)
152 ワークメモリ
153 記憶部
160 撮像回路
161 撮像制御手段
162 撮像素子
162b 画素
162k 撮像データ
163 アンプ
164 アナログ/デジタル(A/D)変換手段
165 画像処理手段
181 画像メモリ
182 メモリカード
20 交換レンズ
211 レンズ
221 絞り

Claims (8)

  1. 複数の画素を有する撮像素子において、
    前記画素は、
    被写体からの光を光電変換する光電変換手段と、
    前記光電変換手段により光電変換された光電荷を転送する第1の転送手段と、
    前記第1の転送手段により転送された光電荷を保持する電荷保持手段と、
    前記光電変換手段により光電変換された光電荷を転送する第2の転送手段と、
    前記第2の転送手段により転送された光電荷を蓄積する蓄積手段とを備えたことを特徴とする撮像素子。
  2. 前記蓄積手段は、前記光電変換手段と略同一の濃度プロファイル構造を持つことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記蓄積手段は、前記光電変換手段と略同一の空乏時のポテンシャルを持つことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  4. 前記蓄積手段を遮光する遮光手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像素子。
  5. 前記第2の転送手段に印加する電位を制御する転送制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像素子。
  6. 前記撮像素子の撮像動作時の前記第2の転送手段のポテンシャル障壁を、前記第1の転送手段のポテンシャル障壁よりも低く設定する転送制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像素子。
  7. 前記第2の転送手段のオン時のポテンシャル障壁を、前記光電変換手段および前記蓄積手段の空乏化時のポテンシャル障壁と略等しく設定する転送制御手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の撮像素子。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の撮像素子を搭載したことを特徴とする撮像装置。
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