JP2007146992A - 分岐継手、この分岐継手を用いた消雪スプリンクラ配管ユニット及び消雪パネルユニット、樹脂管接続方法 - Google Patents

分岐継手、この分岐継手を用いた消雪スプリンクラ配管ユニット及び消雪パネルユニット、樹脂管接続方法 Download PDF

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剛志 久胡
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恒明 高橋
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Abstract

【課題】気温の変化に伴う樹脂管の伸縮を吸収できると同時に樹脂管との接続を安定維持し、加えて、外部装置または分岐管を接続させるための分岐パイプの強度を確保できる分岐継手を提供すること。
【解決手段】分岐パイプ22に形成した鍔部22aを継手本体11の流路孔内面に係止して分岐パイプ22の筒部22bを外面から突出させ、筒部22bに環装させた固定具23と鍔部22aとで継手本体11の貫通孔11a近傍を挟持して分岐パイプ22を固定する。加えて、流路孔11dの端部に外方に向かって漸次拡径するように形成された傾斜面11fと樹脂管Bとの間に、端部から外方へ一部突出するようにパッキン11gが環装され、このパッキン11gを内方に向かって押圧部材11hで押圧することで樹脂管Bを接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂管同士を接続接続すると同時に分岐させるための分岐継手と、この分岐継手を用いた消雪スプリンクラ配管ユニット及び消雪パネルユニット、さらに、分岐継手における樹脂管接続方法に関する。
流体を流すための管(本管)から支管を分岐させるのには、管同士を突き合わせるように接続すると同時に分岐ができる所謂、分岐継手を用いてこれの分岐接続部に支管を接続したり、管の中途部に分水栓等の機器を配設し、これに支管を接続するのが一般的である。
前者の分岐継手として、例えば、本件出願人が既に提案した分岐継手がある。この分岐継手は、外周面に少なくとも一箇所の開口を設け、その開口に分岐管接続用ソケットを接合したハウジングと、分岐管接続用ソケットに対応する位置に中空突出部を有する弾性シール部材を有し、弾性シール部材は、ハウジングの長手方向の流路内周を覆うと共に、前記中空突出部を分岐管接続用ソケットへ内挿してハウジング内に嵌挿され、ハウジングの軸方向の一方の端部は被接続管の抜け防止を行うグリップリングを設けた固定端とし、他方の端部はリップパッキンのみを設けた自由端としてなる(例えば特許文献1参照)。
後者の分水栓は、例えば、所定の曲率で湾曲した接合面を有し、その内面に融着用の発熱体が設けられた樹脂製サドルと、前記樹脂製サドルの中央部から突出して設けられ、かつ外周面に雄ねじを有する短管部と、一端が前記短管部の内周面に嵌合される本体と、前記本体の外周面に形成されて前記短管部の端面に係止される鍔とを有する金属製アダプタとで構成されている。
このように構成された分水栓は、発熱体を加熱することにより本管の外周面と樹脂製サドル内面を溶融して固着し、次いで、分水栓の上部から穿孔治具を挿入して本管の管壁に孔を穿孔して、本管から支管へ連通するようにしている(例えば特許文献2参照)。
特開2005−155705号公報(第1頁、図2) 特許第3643216号公報(第3、4頁、図1)
ところで、上記した分岐継手は様々な配管システムに用いられるが、例えば、寒冷地の鉄道路線において、軌道上に舞い降りる雪を排除するための消雪システムにも用いられている。
この消雪システムは、スプリンクラによる散水方式や、水を熱媒体とした放熱板を用いその放熱板に舞い降りた雪を溶かす消雪パネルユニット式などがある。例えば、前者のスプリンクラーによる散水方式は、5〜6mの複数本の鋼管を、軌道に沿って分岐継手を介しながら直線状に接続していき、夫々の分岐継手の分岐部にスプリンクラヘッドを接続している。
したがって、上記したように配管は金属製であることから、全体の重量が重くなってしまい、その結果、分岐継手と鋼管の途中には、全体の重量を支える相応の支持部材を取り付ける必要があり、施工性に改良すべき課題が生じていた。もっとも、かかる課題を解決するために、樹脂管を用いれば一見解決するようではあるが、しかしながら、以下の問題点があり、単純に樹脂管を採用することができなかった。
まず、上記した従来の分岐継手は、ボルト・ナットで鋼管を伸縮可能に締め付ける締結機構を備えた好適なものになってはいるものの、ボルト・ナットによる締結機構であるがため現場施工が若干煩雑である。また、樹脂管は熱膨張係数が鋼管より一桁大きく(鋼管:1.2×10−5/℃、樹脂管:1.3×10−4/℃)、上記した締結機構では、気温の変化による伸縮の吸収と密着を伴った締結力との兼ね合いが容易ではなかった。即ち、伸縮量が一桁も大きくなると締結力に悪影響を及ぼし、結果シール性能を劣化させることが考えられる。
仮に、後者の分水栓を採用したとしても、そもそも、この分水栓は、管の伸縮を吸収できる構造にはなっていない上に、金属製のアダプタ以外の各構成部は樹脂製であることから、ノズルが回転するスプリンクラヘッドを短管部に接続すれば、短管部に作用する回転モーメントによって、この短管部が損傷することは容易に推察でき、採用することはできない。
また、後者の分水栓は、上記したように、本管の外周面と加熱溶融して固定し、次いで、分水栓の上部から穿孔治具を挿入して本管の管壁に孔を穿孔して、本管から支管へ連通するようにしているため、管同士の接続作業とは別途の手間がかかっていた。特に、鉄道路線における消雪システムを施工する場合、極めて短期間で施工を完了しなければならないケースが往々にしてあり、現場作業は極力低減したい。この点で後者の分水栓はかかるケースに容易に対応するには不都合であった。
そこで本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、配管ユニットの重量が軽減できると共に現場での配管施工作業が軽減され、さらに樹脂管の伸縮を吸収しつつ本管接続部の接合強度及び分岐接続部の強度を向上することができる分岐継手、この分岐継手を用いた消雪スプリンクラ配管ユニット及び消雪パネルユニット、樹脂管接続方法を提供することを目的とする。
上記技術課題を達成するために、本発明にかかる分岐継手、この分岐継手を用いた消雪スプリンクラ配管ユニット及び消雪パネルユニット、樹脂管接続方法は、下記の技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1にかかる分岐継手は、樹脂管同士を接続させると共に該樹脂管同士を結ぶ流路孔を備えた継手本体と、外部へ流路を分岐させる分岐部とを備えた分岐継手であって、前記分岐部は、前記流路孔と前記継手本体の外面とを連通させた貫通孔に該外面から突出するように挿嵌される筒部と、該流路孔の内面に係止される鍔部とを備えてなる分岐パイプと、前記継手本体の外面から突出した前記筒部に環装され、前記継手本体を前記鍔部とで挟持させて前記分岐パイプを固定させる固定具と、前記貫通孔と前記分岐パイプとを密閉させるシール手段とを備えてなり、前記流路孔は、その端部に前記樹脂管を接続させる本管接続部が形成され、該本管接続部に挿入された前記樹脂管と該本管接続部との間に環装されたパッキンと、そのパッキンを内方に向かって押圧させる押圧部材とを備えてなるメカニカル接続部で、前記樹脂管を軸方向移動可能に接続可能とされてなることを特徴とする。
請求項1にかかる技術的手段によれば、樹脂管同士を結ぶ流路孔とその流路孔と外面を連通する貫通孔とを備えた継手本体に、分岐パイプに形成した鍔部を該流路孔の内面に係止して分岐パイプの筒部を外面から突出し、筒部に環装した固定具と鍔部とで継手本体の貫通孔近傍の内面と外面とを挟持して分岐パイプを固定する。分岐パイプの鍔部は固定具により継手本体を挟んで締め上げて挟着固定する構造となっている。ここで鍔部が貫通孔周囲の内周曲面に沿って係止させているので鍔部自体が正逆回転が出来ない構造となっており、この鍔部で回転モーメントを受け、よって筒部が破損したり分岐パイプ自体が回転してしまうことがなく強度アップが図られる。また、シール手段で貫通孔と分岐パイプとを密閉する。さらに、本管接続部を、樹脂管を軸方向移動可能に接続するメカニカル接続部にして、樹脂管の伸縮の吸収しながら締結力を維持する。
請求項2にかかる分岐継手は、請求項1において、前記流路孔の端部は、外方に向かって漸次拡径するような傾斜面に形成され、その傾斜面と前記樹脂管との間に前記パッキンが環装されることを特徴とする。
請求項2にかかる技術的手段によれば、外方に向かって漸次拡径するような傾斜面に形成した流路孔の端部と樹脂管との間にパッキンを環装し、押圧部材で内方に押圧することで、継手本体の内方と樹脂管の外周面に押圧力が分力して、流路孔の端部と樹脂管とをシールする。
請求項3にかかる分岐継手は、請求項1または2において、前記押圧部材は、前記パッキンの一部突出した端面に当接される枠体状に形成され、前記継手本体は、対向する前記樹脂管同士を一直線状に接続させるように形設されると共に、対向した前記押圧部材同士に係合され該押圧部材同士の離間距離を伸縮させるタイロッドを備えてなることを特徴とする。
請求項3にかかる技術的手段によれば、押圧部材同士の離間距離を伸縮させるタイロッドで、対向した押圧部材同士を内方へ向かって押圧して、流路孔の両端部と双方の樹脂管とを双方のパッキンで同時にシールする。
請求項4にかかる分岐継手は、請求項1〜3の何れかにおいて、前記シール手段は、前記継手本体の外面と対向する前記固定具の底面内側のコーナー部を、上方に向かって漸次縮径する傾斜面状に形成され、その傾斜面状の前記コーナー部に、該傾斜面に沿うように中空の円錐台状に形成されたシール部材が環装されてなり、前記固定具で該シール部材を押圧させて、前記継手本体の外面から突出した筒部外周面と該継手本体の外面とをシールさせてなることを特徴とする。
請求項4にかかる技術的手段によれば、上方に向かって漸次縮径する傾斜面状に形成した固定具の底面内側のコーナー部に、その傾斜面に沿うように中空の円錐台状に形成されたシール部材を環装し、固定具の傾斜面でシール部材を押圧することで、筒部外周面と継手本体の外面とに押圧力が分力して、筒部外周面と継手本体の外面とが同時に密封シールする。また、円錐台状シール部材によれば継手本体の外面から突出した筒部外周面を支持できるので強度的により安定する。
請求項5にかかる分岐継手は、請求項1〜3の何れかにおいて、前記シール手段は、前記固定具の底面と前記継手本体の外面との間に、この両者に沿うスペーサ部材を介在させると共に、該固定具の底面と該スペーサ部材の底面にOリングを環装させてなることを特徴とする。
請求項5にかかる技術的手段によれば、シール手段の他の態様として、例えば継手本体を管体で構成した場合に外周曲面をそのまま利用できる。即ち、この曲面に沿った底面を有するスペーサ部材を、固定具の底面と前記継手本体の外面との間に介在することで面接触を確保し、加えて、固定具の底面と該スペーサ部材の底面にOリングを環装して密閉性を向上できる。
請求項6にかかる分岐継手は、請求項1〜5の何れかにおいて、前記継手本体は、熱可塑性樹脂で構成されていると共に、前記分岐パイプと前記固定具は金属で構成され、前記分岐パイプは、前記樹脂管に対して直交または略直交する方向に延設されていることを特徴とする。
請求項6にかかる技術的手段によれば、継手本体を熱可塑性樹脂で構成して軽量化すると共に、分岐パイプと固定具を金属で構成して強度の向上を図る。
請求項7にかかる分岐継手は、請求項1〜6の何れかにおいて、前記固定具は、前記筒部の上部と螺合されると共に、前記筒部または前記固定具に、外部装置または分岐管を接続させるための分岐接続部を備えていることを特徴とする。
請求項7にかかる技術的手段によれば、筒部または固定具に備えた分岐接続部に直接外部装置または分岐管を接続して重量や高さを低減できる。
請求項8にかかる分岐継手は、請求項7において、前記分岐接続部は、スプリンクラヘッドと接続可能に構成されると共に、前記固定具は、前記筒部との緩みを防止させる緩み防止手段を備えてなり、前記緩み防止手段は、前記固定具と前記筒部との螺合部に外部から嵌挿又は螺合される係止ピン、及び/又は、前記スプリンクラヘッドの回転方向と該螺合部の捩じ込み方向が前記スプリンクラヘッドの回転方向と同一であることを特徴とする。
請求項8にかかる技術的手段によれば、固定具に緩み防止手段を設けることで、分岐接続部に回転部を有した外部装置であるスプリンクラヘッドを接続しても、接続部分の緩みを防止する。
請求項9にかかる消雪スプリンクラ配管ユニットは、請求項7または8に記載の分岐継手と、前記分岐接続部に接続され、回転しながら散水させるスプリンクラヘッドと、前記本管接続部と接続され、少なくとも外周面が熱可塑性樹脂からなる管本体の肉厚内部に複数の開口孔が設けられた管状の金属板が介在されてなる複合樹脂管とを備えてなり、被消雪体に散水させて消雪可能に配管されてなることを特徴とする。
請求項10にかかる消雪パネルユニットは、請求項7に記載の分岐継手を用いた消雪パネルユニットであって、表面に受雪面を備えた放熱板と、前記放熱板の裏面に配置され熱媒体を流動させる放熱管とを備えてなる消雪パネルと、前記本管接続部に接続され、供給元から送られてきた前記熱媒体を前記消雪パネルへ送る複数本の送水管と、前記本管接続部に接続され、前記消雪パネルから排出された前記熱媒体を供給元へ戻す複数本の戻水管と、一端が前記放熱管の入口と接続されると共に、他端が前記送水管に接続された前記分岐継手の前記分岐接続部と接続された第1連結管と、一端が前記放熱管の出口と接続されると共に、他端が前記戻水管に接続された前記分岐継手の前記分岐接続部と接続された第2連結管とを備えてなることを特徴とする。
請求項9または10にかかる技術的手段によれば、上記した分岐継手を用いて消雪スプリンクラ配管ユニットを構築したり、消雪パネルユニットを構築することで、全体の重量を軽くしつつ、締結力を維持したまま樹脂管の伸縮に対応する。
請求項11にかかる樹脂管接続方法は、前記継手本体に形成した樹脂管同士を結ぶ流路孔と該継手本体の外面とを連通した貫通孔に、分岐パイプを該外面から突出するように挿入し、前記貫通孔の内面に分岐パイプを係止すると共に、前記貫通孔縁部の内面と外面とを金属部材で挟持することにより前記分岐パイプを支持した分岐継手における樹脂管接続方法であって、前記流路孔の端部に挿入した前記樹脂管と該端部内面との間に、該端部から外方へ一部突出するようにパッキンを環装し、そのパッキンを内方に向かって継続的に押圧することにより、前記樹脂管を軸方向移動可能に接続したことを特徴とする。
本発明によれば、クランプ部と短管部とを樹脂で一体成形した上記の分水栓に比べて、部品構成が少なく簡易であるし、筒部(短管部に相当)の強度アップが容易にできる。仮に、分岐パイプを樹脂で構成して、筒部に作用する回転モーメントによって筒部にダメージがあっても、継手全体を交換することなく、分岐パイプのみを交換すれば良いので、メンテナンス性と経済性を向上することができる。
しかも、パッキンを用いたメカニカル構造の接続部を設けたことで、気温の変化による伸縮の度合いが大きい樹脂管を接続しても、締結力を維持したまま伸縮の吸収が容易に対応するから、管の曲がりや損傷を防止することができる。
また、上記した分岐継手と樹脂管とを用いて消雪スプリンクラ配管ユニットを構築したり、消雪パネルユニットとすることで、上記の効果に加えて、全体の重量が軽くなるから、全体の重量を支える支持部材の数を大幅に削減することができ、施工性と経済性を向上することができる。
次に、本発明にかかる分岐継手、この分岐継手を用いた消雪スプリンクラ配管ユニット及び消雪パネルユニットの実施の形態を説明する。図1〜図8は、本実施の形態にかかる分岐継手を示し、図1〜図4は実施の形態1を、図5及び図6は実施の形態2を、図7は実施の形態3を、図8は実施の形態4を夫々示す。また、図9は本実施の形態にかかる消雪スプリンクラ配管ユニットを、図10は本実施の形態にかかる消雪パネルユニットを夫々示す。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる分岐継手Aは、図1及び図2に示すように、継手本体11と分岐部21とを備えて構成されている。
継手本体11は、図1に示すように、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂で構成された所要長さの丸パイプ状直管の中途部に貫通孔11aが穿孔されると共に、流路孔11dの両端部が、外方に向かって漸次拡径するように傾斜面11fが形成されている。この傾斜面11fには、パッキン11gが環装され押圧部材11hでパッキン11gを押圧させて樹脂管Bとの接続をするメカニカル接続部11eが配設されている。このメカニカル接続部11eの詳細な説明は後述する。
なお、連通した管内全体が流路孔11dであり、後述する分岐パイプ22は鍔部22aの配設位置を除いた流路孔11d部分が樹脂管Bを接続させる本管接続部11cとなっている。
分岐部21は、分岐パイプ22と、固定具23と、シール手段24とを備えてなる。
分岐パイプ22は、流路孔11dの内周面に沿うように金属の板状部材を凸湾曲形成された平面視略矩形状の鍔部22aと、その鍔部22aの中心から垂直に立設された所要長さの中空金属パイプからなる筒部22bとが連通するように一体に形成されている。ステンレス鋼、黄銅、青銅など錆び難い金属からなり、製造にあたっては両者を溶接して一体にするか、あるいは鍛造などで一体成形することもできる。また、この筒部22bは、中途部から先部に亘って後述する固定具23と螺合させる雄螺子22cが形成されており、中途部から基部の間に貫通孔11a内と密着させるOリング4が環装されている。
このように形成された分岐パイプ22は、継手本体11の端部開口から挿入して組み付けられるが、流路孔11dと継手本体11の外面とを連通させた貫通孔11aに、継手本体11の外面から突出するように筒部22bが挿嵌されていると共に、流路孔11dの内周面に沿った湾曲面形状で平面視では略矩形状である鍔部22aを当接し内面に係止されるように配設されている。
この分岐パイプ22は、鍔部22aが流路孔11dの内周面に正逆回転不能に係止しているので分岐パイプ22を安定して立設状態におくことができ、回転力や振動など外力に対して強い構造となっている。
この正逆回転が不能な係止構造としては、上記した内周面に沿った形状の鍔部に限らず、例えば、内周面に鍔部形状に一致する凹部を設け、これに鍔部を嵌合するようにしたり、ピンのような係止部材を別途設けて回転不能に構成することも出来る。
さらに、鍔部に凸部(先鋭状が好適である)複数設けて、流路孔11dの内周面に食い込ませるようにしても良い。すなわち、鍔部22aが流路孔11dの内周面に正逆回転不能に係止していれば良いもので、特に限定されない。
固定具23は、略環状の金属部材であり、筒部22bに形成された雄螺子22cと螺合する雌螺子23bが、中途部から下部に亘って内周面に形成されていると共に、他方、中途部から上部に亘る内周面には、外部装置または分岐管を接続させるための雌螺子からなる分岐接続部23aが形成されてなる。材質は特に限定しないが、ステンレス鋼、黄銅、青銅など錆び難い金属であることが望ましい。
そしてこの固定具23を、後述するシール手段24を介して、筒部22bに形成された雄螺子に螺合・捩じ込んで、貫通孔11a縁部を鍔部22aと固定具23とで挟持することにより、樹脂管Bに対して直交方向に分岐パイプ22を立設支持している。なお、この分岐接続部23aは、接続させる外部装置または分岐管に応じて適宜形設されるもので、雌螺子に限定されたものではない。
また、この固定具23は、筒部22bとの螺合の緩みを防止させる緩み防止手段を備えている。この緩み防止手段は、固定具23と筒部22bとの螺合部に外部から係止ピン5を嵌挿させてなる。この係止ピン5は、筒部22bを貫通させた場合、固定具23と筒部22bとの緩みは完全に防止できるが、その一方で、流体が外部に漏れ出す惧れがあるため、筒部22bの外周面(雄螺子部分)に食い込ませることが好適である。係止ピン5の位置や本数に制約はないし、係止ピン5は打ち込む形だけでなく所謂止めねじを用いて固定具にねじ込んで筒部22bに食い込ませてもよい。
また、雌螺子からなる分岐接続部23aに接続させる外部装置が、例えば、ノズルが回転するスプリンクラヘッドの場合、この係止ピン5による緩み防止手段と併用して、ノズルの回転方向と螺合部の捩じ込み方向とを同一方向とさせることで、固定具23と筒部22bとの緩みを完全に防止できる。
シール手段24は、固定具23の底面に対向する平面状の上面と、継手本体11の外面に沿う湾曲状の底面とを有する環状のスペーサ部材24aと、そのスペーサ部材24aの底面に環装させたOリング4と、固定具23の底面に環装させたOリング4とを備え、継手本体11の外面と固定具23の底面との間にこれらの部材が介在されて貫通孔11aと分岐パイプ22とを密閉させている。
メカニカル接続部11eは、上記したように、流路孔11dの端部に外方に向かって漸次拡径するように形成された傾斜面11fと、本管接続部11cに挿入された樹脂管Bとの間に、その傾斜面11fに沿うように中空の円錐台状に形成されたパッキン11gが、端部から外方へ一部突出するように環装され、さらに、このパッキン11gを内方に向かって押圧部材11hで押圧してなる。
この押圧部材11hは、樹脂管Bを挿通可能な孔部が形成された略矩形状かつ縦断面視略コ字状の枠体状部材であり、その押圧部材11hの四隅には係止孔11kが設けられている。
そして、この押圧部材11hは、継手本体11の両端に、縦断面視略コ字状を形成する突設した側壁が内側を向くように配設され、双方の押圧部材11hの孔部縁部が双方のパッキン11gに当接されている。
さらに、対向した係止孔11k同士にフランジ状の頭部が形成されたタイロッド11mが一方の押圧部材11hから挿通されると共に、他方の押圧部材11hから突出したタイロッド11mの先部がナット11nと螺着されて、このナット11nの締め込みよって対向した押圧部材11h同士の離間距離が伸縮するようになっている。ナット11nにはバネ座金状の調整部材を介在させることが好ましい。これにより伸縮による締付け量の緩和を吸収することも出来る。
ここで、上記した樹脂管Bの構成を説明すると、図1〜図3に示すように、上記した樹脂管Bは、複数の開口孔b2が設けられた管状の金属板b1を熱可塑性樹脂からなる管本体b3の肉厚内部に介在させて一体化した複合樹脂管であり、上記した本管接続部11cと電熱による融着を可能とすると同時に、機械的強度を高めつつ樹脂管Bの物性である度合いの大きい熱膨張を抑制することができるようになっている。
なお、この複数の開口孔b2が設けられた管状の金属板b1は、パンチングメタルや網状に組み込んだ金属板b1でも良いもので、特に限定されない。また、上記した樹脂管B(複合樹脂管)は、少なくとも外周面側のみが熱可塑性樹脂で構成されていれば良いもので、複数の開口孔b2が設けられた管状の金属板b1との2層構造や、内周面側を他の構成材料で3層構造としても良いものである。
そして、開口孔b2の開口率の大小により管強度や融着部の融着強度を調節することが可能である。例えば、開口率を大きくとると内外層の樹脂の結び付きは強くなり融着強度も高くなるが、反面管強度は低くなり熱膨張による伸びも大きくなる。逆に開口率が小さいと融着強度は低いが、管強度は高くなり伸びは小さくなる。これらを状況によってバランスをとって選択することが望ましい。
以上のように構成された実施の形態1にかかる分岐継手Aは、継手本体11に形成した樹脂管B同士を結ぶ流路孔11dと継手本体11の外面とを連通した貫通孔11aに、流路孔11dの内周面に鍔部22aが当接するまで継手本体11の内側から筒部22bを挿嵌し、次いで、シール手段24を継手本体11から突出した筒部22bに環装し、固定具23を筒部22bに形成した雄螺子に螺合・捩じ込むことで、分岐継手Aの組立が完了する。
そして、この分岐継手Aと樹脂管Bとの接続は、まず、対向する樹脂管Bの双方に押圧部材11hを遊嵌すると共にパッキン11gを嵌着させておく。
次いで、双方の樹脂管Bを、その末端が鍔部22aに当接するまで本管接続部11cに挿入し、対向した係止孔11k同士に結ぶようにタイロッド11mを一方の押圧部材11hから挿通し、他方の押圧部材11hから突出したタイロッド11mの先部にナット11nを螺着する。
このとき、ナット11nの締め加減によって、対向した押圧部材11h同士の離間距離が伸縮して、押圧部材11hの孔部縁部に当接した双方のパッキン11gが内側及び樹脂管Bの径内側方向に向かって押圧されて、シール性を維持したまま対向する樹脂管Bを軸方向移動可能に接続する。
さらに、この分岐継手Aとスプリンクラヘッド等の外部装置との接続は、分岐接続部23aに外部装置を係合(螺着)し、固定具23と筒部22bとの螺合部に係止ピン5を挿嵌して固定する。
このように実施の形態1にかかる継手本体11は、長期に亘って筒部22bの堅牢性を維持することができると共に、気温の変化による伸縮の度合いが大きい樹脂管Bを接続しても、締結力を維持したまま伸縮の吸収が容易にできるようになっている。
(実施の形態2)
実施の形態2にかかる分岐継手Aは、図5及び図6に示すように、実施の形態1で例示した分岐継手Aに接続される樹脂管Bの末端処理の変形例であり、その他の構成は実施の形態1と同一であるため、同一符号を付して詳細な説明は省略し、相違部分のみを以下詳述する。
すなわち、実施の形態2にかかる樹脂管Bは、実施の形態1で例示した樹脂管Bのように、末端部分に何ら処理が施されていないと、金属板b1と水が接触する、あるいは管本体b3と電熱線31との間に水や粉塵が入り込む惧れがあり、金属板の腐食や融着強度不良の原因になる。そこで、例えば図5に示すように、樹脂や腐食しない他の材料でリング状部材b4を形成して樹脂管Bの末端に接合または嵌めて固着させている。
また、図6に示すように、樹脂管Bの外径にあわせると共に樹脂管Bの内周面に入り込ませた熱可塑性樹脂とか、腐食しない他の材料でかかる形状に形設したリング状部材b5を固着しても良い。
(実施の形態3)
実施の形態3にかかる分岐継手Aは、図7に示すように、実施の形態1で例示したシール手段24の変形例を示しており、実施の形態1と共通する構成部は、同一符号を付して詳細な説明は省略し、相違部分のみを以下詳述する。
実施の形態3にかかる継手本体12は、実施の形態1にかかる継手本体11の貫通孔11a側の周縁部のみ上面が平坦状のボス12aが形成されてなる。なお、実施の形態1にかかる継手本体11の貫通孔11a側の上面が平坦状に形成しても良い。この場合、平坦面は切削加工で容易に形成できる。
実施の形態3にかかるシール手段28は、固定具26と、シール部材29とを備えてなる。
固定具26は、略環状の金属部材であり、筒部22bに形成された雄螺子と螺合する雌螺子が、中途部から下部近傍に亘って内周面に形成されていると共に、継手本体12の外面と対向する底面内側のコーナー部26bが、上方に向かって漸次縮径する傾斜面状に形成されている。また、中途部から上部に亘る内周面には、外部装置または分岐管を接続させるための雌螺子からなる分岐接続部26aが形成されてなる。
シール部材29は、NBRなどのゴム材からなり、固定具26の傾斜面状のコーナー部26bに、傾斜面に沿うように中空の円錐台状に形成されており、かかるコーナー部26bに環装されている。コーナー部26の下端は継手本体の平坦面に密接させシール部材がはみ出ないようにしシール面圧を保持するようにしている。
以上のように構成された実施の形態3にかかる分岐継手Aは、固定具26とボス12aとの間にシール部材29を配設して、固定具26を筒部22bに捩じ込むことでシール部材29を押圧して、継手本体12の外面から突出した筒部22b外周面と継手本体12の外面とをシールするようになっている。このような垂直面と水平面の2面を傾斜面で押圧してシールする構造は、例えば回転力が掛かった場合や筒部を傾ける力が掛かった場合、振動の力が掛かった場合にも安定してシールすることができる構造である。
この実施の形態3にかかる分岐継手Aによれば、実施の形態1で例示した環状のスペーサ部材24aを不要としていることから、漏れの恐れのある個所の低減と共にシール性能を向上することが出来る。また、組立性や品質管理性等を向上することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4にかかる分岐継手Aは、図8に示すように、実施の形態3で例示した固定具26の高さを継手本体12の外面から突出した筒部25bより低くなるように形成した固定具27を備え、一方、固定具27と螺合される分岐パイプ25は、その筒部25b内周面に外部装置または分岐管を接続させるための雌螺子からなる分岐接続部25cを形成してなるもので、実施の形態1及び実施の形態4と共通する構成部に同一符号を付して詳細な説明は省略する。この形態の場合、構成部品も少なく低背で重量も低減されるので、取り付ける外部装置が下記するスプリンクラーヘッドのように継続的に慣性力が掛かるものに対してより好ましい。
(実施の形態5)
実施の形態5は、図9に示すように、実施の形態1で例示した分岐継手Aと、ノズルs1が回転するスプリンクラヘッドSと、上記した何れの形態の樹脂管B(複合樹脂管)とを備えてなる消雪スプリンクラ配管ユニットSUを例示している。なお、スプリンクラヘッドSは、雌螺子からなる分岐接続部23aと螺合する基部s2と、回転ノズルs1とを備えた周知構造のもので、詳細な説明は省略する。
この場合、固定具23と筒部25bとの螺合の緩みを防止する緩み防止手段が、固定具23と筒部22bとの螺合部に外部から嵌挿した係止ピン5に加え、ノズルs1の回転方向と螺合部の捩じ込み方向とが同一方向となっており、固定具23と筒部22bとの緩みを完全に防止できるようになっている。
このように構成された消雪スプリンクラ配管ユニットSUは、所要長さの複数本の樹脂管B(複合樹脂管)を、例えば鉄道路線の軌道に沿って分岐継手Aを介しながら直線状に接続していき、夫々の分岐継手Aの分岐部21にスプリンクラヘッドSを接続して構築する。
このようにして構築された消雪スプリンクラ配管ユニットSUは、樹脂管Bとの接続を強固にし、機械的強度のある極めて軽量な樹脂管Bとしたことで、全体の重量が軽くすることができ、その結果、分岐継手Aと樹脂管Bの途中には、全体の重量を支える相応の支持部材の数を大幅に削減または無くすことができる。
加えて、ノズルs1が回転するスプリンクラヘッドSによって、筒部に回転モーメントが作用しても分岐部21を構成する分岐パイプと固定具を金属製にし、分岐パイプの鍔部を内面に沿った湾曲と矩形状にしているので回転等の外力に対して抵抗力を発揮する。さらに、この鍔部と固定具とで継手本体を挟んで固着するので、筒部が損傷することなく、長期に亘って堅牢性を維持することができる。
なお、実施の形態5は、実施の形態1で例示した分岐継手Aを用いたものを例示したが、実施の形態2〜4の何れかの分岐継手Aを用いて構築しても良く、何れの分岐継手Aもメカニカル接続の本管接続部11cを備えていることから、気温の変化による伸縮の度合いが大きい樹脂管Bを接続しても、締結力を維持したまま伸縮の吸収が容易にでき、極めて好適である。とりわけ、実施の形態4にかかる分岐継手Aを用いて消雪スプリンクラ配管ユニットSUを構築すれば、この例の分岐部21は構造が簡素で重量も軽減されているので好ましい。
また、上述した樹脂管Bを用いて消雪スプリンクラ配管ユニットSUを構築すれば、気温の変化による伸縮は金属板により抑制することができ、実質的に鋼管と変わらない。よって、鋼管の強度及び低伸縮と、樹脂管による軽量化の両方の利点を引き出すことが可能であり配管ユニットを支える支持部材を低減することも出来る。
(実施の形態6)
実施の形態6は、図10に示すように、実施の形態1〜4の何れかの分岐継手Aを用いた消雪パネルp1ユニットPUが例示されている。この消雪パネルp1ユニットPUは、消雪パネルp1と、送水管p5と、リバース管p6と、戻水管p7と、第1連結管p8と、第2連結管p9とを備えて構築されている。
消雪パネルp1は、表面に受雪面を備えた略矩形状の放熱板p2と、その放熱板p2の裏面に支持具p3により支持され放熱板p2の端部で折り返して形成された葛折状の放熱管p4とを備えてなる。
送水管p5は、上記した樹脂管Bからなり、実施の形態1〜4の何れかの分岐継手Aの両端部に設けた夫々の本管接続部11cに接続されており、分岐継手Aの分岐部21に、供給元から送られてきた熱媒体である所要温度の水を送水管p5から分岐させるように接続されている。
リバース管p6は、上記した樹脂管Bからなり、末端部で後述する戻水管p7の末端部と接続されており、供給元から送られてきたリバース用の水が送水されるようになっている。
戻水管p7は、上記した樹脂管Bからなり、実施の形態1〜4の何れかの分岐継手Aの両端部に設けた夫々の本管接続部11cに接続されており、リバース管p6に送水されたリバース用の水が送水されるようになっていると共に、この分岐継手Aの分岐部21から送水してくる(排出された)消雪パネルp1からの水をリバース用の水に伴って供給元へ戻すように接続されている。
第1連結管p8は、一端が放熱管p4の入口と接続されると共に、他端が送水管p5に接続された分岐継手Aの分岐接続部23a,26a,25cと接続されており、送水管p5から所要温度の水を放熱管p4に送水して放熱板p2を所要温度に加熱・維持するようになっている。
第2連結管p9は、一端が放熱管p4の出口と接続されると共に、他端が戻水管p7に接続された分岐継手Aの分岐接続部23aと接続されており、放熱管p4から送水してきた水を戻水管p7に回収するようになっている。
なお、第1連結管p8と第2連結管p9の中途部には調整バルブp10が接続されている。
以上のように構成された実施の形態6にかかる消雪パネルp1ユニットPUは、例えば、鉄道路線の軌道上に沿って消雪パネルp1を敷設し、それらの消雪パネルp1同士を、夫々の消雪パネルp1に接続された第1連結管p8と第2連結管p9とで、直線状に接続された送水管p5とリバース管p6とに並列状に接続して構築する。
そして、送水管p5から供給された水が第1連結管p8を介して放熱管p4に入ることで放熱板p2を温め、第2連結管p9を介して戻水管p7に水を回収することで、放熱板p2に舞い降りた雪を溶かすようになっている。
このように構築された実施の形態6にかかる消雪パネルp1ユニットPUは、機械的強度のある極めて軽量な樹脂管Bとしたことで、全体の重量が軽くすることができ、メカニカル接続の本管接続部11cを備えていることから、気温の変化による伸縮の度合いが大きい樹脂管Bを接続しても、締結力を維持したまま伸縮の吸収が容易にでき、極めて好適である。
以上、本実施の形態にかかる分岐継手、この分岐継手を用いた消雪スプリンクラ配管ユニット、及び、消雪パネルユニットを説明したが、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
例えば、流路孔の端部に挿入した樹脂管と端部内面との間に、端部から外方へ一部突出するようにパッキンを環装し、そのパッキンを内方に向かって継続的に押圧することにより、樹脂管を軸方向移動可能に接続した樹脂管接続方法でも良い。この場合、パッキンを内方に向かって継続的に押圧する手段として、樹脂管の外周面に雄螺子を形成し、この雄螺子にナットを螺着してパッキンを内方に向かって押圧するようにしたり、上記のタイロッドに代えて引っ張りバネを用いたりする等、特に限定されない。
また、継手本体に貫通孔を2箇所あるいはそれ以上設け、複数の分岐部を有する分岐継手とすることもできる(図11に、2箇所に分岐部21C、21Dを有した分岐継手A’を例示)。このように本発明の場合、継手本体を汎用の樹脂パイプから形成することも出来るので、特別な成形型が必要でなく経費や管理を削減できる。また構造面でも貫通孔の位置や数の変更が適宜できる。よって分岐部の数や種類を変更したり複合化(例えば、スプリンクラーヘッドの取付部と分岐配管部を併設)することが容易に行えるという利点も有している。尚、樹脂管Bは複合樹脂管を用いるのが望ましいと言えるが、金属板b1を有しない通常の樹脂管としても良い。
実施の形態1にかかる分岐継手と樹脂管とを接続した状態の縦断した斜視図である。 同、分岐継手と樹脂管とを接続した状態の縦断面図である。 同、樹脂管の縦断した斜視図である。 同、分岐継手の縦断した分解斜視図である。 実施の形態2にかかる樹脂管と分岐継手とを接続した状態の縦断面図である。 実施の形態2にかかる樹脂管の変形例と分岐継手とを接続した状態の縦断面図である。 実施の形態3にかかる分岐継手の縦断した斜視図である。 実施の形態4にかかる分岐継手の縦断した斜視図である。 実施の形態5にかかる消雪スプリンクラ配管ユニットの縦断した分解斜視図である。 実施の形態6にかかる消雪パネルユニットの一部切欠した正面図である。 分岐部を2箇所に設けた場合の本実施の形態にかかる分岐継手の縦断正面図である。
符号の説明
A…分岐継手 11,12…継手本体 11a…貫通孔 11c…本管接続部 11d…流路孔 11e…メカニカル接続部 11f…傾斜面 11g…パッキン 11h…押圧部材 11k…係止孔 11m…タイロッド 11n…ナット 12a…ボス 21…分岐部 22,25…分岐パイプ 22a…鍔部 22b,25b…筒部 23,26,27…固定具 26b…コーナー部 23a,26a,25c…分岐接続部 24,28…シール手段 24a…スペーサ部材 29…シール部材 4…Oリング 5…係止ピン B…樹脂管 b1…金属板 b2…開口孔 b3…管本体 b4,b5…リング状部材 SU…消雪スプリンクラ配管ユニット S…スプリンクラヘッド s1…ノズル s2…基部 PU…消雪パネルユニット p1…消雪パネル p2…放熱板 p3…支持具 p4…放熱管 p5…送水管 p6…リバース管 p7…戻水管 p8…第1連結管 p9…第2連結管 p10…調整バルブ

Claims (11)

  1. 樹脂管同士を接続させると共に該樹脂管同士を結ぶ流路孔を備えた継手本体と、外部へ流路を分岐させる分岐部とを備えた分岐継手であって、
    前記分岐部は、
    前記流路孔と前記継手本体の外面とを連通させた貫通孔に該外面から突出するように挿嵌される筒部と、該流路孔の内面に係止される鍔部とを備えてなる分岐パイプと、
    前記継手本体の外面から突出した前記筒部に環装され、前記継手本体を前記鍔部とで挟持させて前記分岐パイプを固定させる固定具と、
    前記貫通孔と前記分岐パイプとを密閉させるシール手段とを備えてなり、
    前記流路孔は、その端部に前記樹脂管を接続させる本管接続部が形成され、該本管接続部に挿入された前記樹脂管と該本管接続部との間に環装されたパッキンと、そのパッキンを内方に向かって押圧させる押圧部材とを備えてなるメカニカル接続部で、前記樹脂管を軸方向移動可能に接続可能とされてなることを特徴とする分岐継手。
  2. 前記流路孔の端部は、外方に向かって漸次拡径するような傾斜面に形成され、その傾斜面と前記樹脂管との間に前記パッキンが環装されることを特徴とする請求項1記載の分岐継手。
  3. 前記押圧部材は、前記パッキンの一部突出した端面に当接される枠体状に形成され、
    前記継手本体は、対向する前記樹脂管同士を一直線状に接続させるように形設されると共に、対向した前記押圧部材同士に係合され該押圧部材同士の離間距離を伸縮させるタイロッドを備えてなることを特徴とする請求項1または2記載の分岐継手。
  4. 前記シール手段は、
    前記継手本体の外面と対向する前記固定具の底面内側のコーナー部を、上方に向かって漸次縮径する傾斜面状に形成され、その傾斜面状の前記コーナー部に、該傾斜面に沿うように中空の円錐台状に形成されたシール部材が環装されてなり、
    前記固定具で該シール部材を押圧させて、前記継手本体の外面から突出した筒部外周面と該継手本体の外面とをシールさせてなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の分岐継手。
  5. 前記シール手段は、
    前記固定具の底面と前記継手本体の外面との間に、この両者に沿うスペーサ部材を介在させると共に、該固定具の底面と該スペーサ部材の底面にOリングを環装させてなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の分岐継手。
  6. 前記継手本体は、熱可塑性樹脂で構成されていると共に、前記分岐パイプと前記固定具は金属で構成され、前記分岐パイプは、前記樹脂管に対して直交または略直交する方向に延設されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の分岐継手。
  7. 前記固定具は、前記筒部の上部と螺合されると共に、前記筒部または前記固定具に、外部装置または分岐管を接続させるための分岐接続部を備えていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の分岐継手。
  8. 前記分岐接続部は、スプリンクラヘッドと接続可能に構成されると共に、前記固定具は、前記筒部との緩みを防止させる緩み防止手段を備えてなり、
    前記緩み防止手段は、前記固定具と前記筒部との螺合部に外部から嵌挿又は螺合される係止ピン、及び/又は、前記スプリンクラヘッドの回転方向と該螺合部の捩じ込み方向が前記スプリンクラヘッドの回転方向と同一であることを特徴とする請求項7記載の分岐継手。
  9. 請求項7または8に記載の分岐継手と、
    前記分岐接続部に接続され、回転しながら散水させるスプリンクラヘッドと、
    前記本管接続部と接続され、少なくとも外周面が熱可塑性樹脂からなる管本体の肉厚内部に複数の開口孔が設けられた管状の金属板が介在されてなる複合樹脂管と
    を備えてなり、
    被消雪体に散水させて消雪可能に配管されてなることを特徴とする消雪スプリンクラ配管ユニット。
  10. 請求項7に記載の分岐継手を用いた消雪パネルユニットであって、
    表面に受雪面を備えた放熱板と、前記放熱板の裏面に配置され熱媒体を流動させる放熱管とを備えてなる消雪パネルと、
    前記本管接続部に接続され、供給元から送られてきた前記熱媒体を前記消雪パネルへ送る複数本の送水管と、
    前記本管接続部に接続され、前記消雪パネルから排出された前記熱媒体を供給元へ戻す複数本の戻水管と、
    一端が前記放熱管の入口と接続されると共に、他端が前記送水管に接続された前記分岐継手の前記分岐接続部と接続された第1連結管と、
    一端が前記放熱管の出口と接続されると共に、他端が前記戻水管に接続された前記分岐継手の前記分岐接続部と接続された第2連結管と
    を備えてなることを特徴とする消雪パネルユニット。
  11. 前記継手本体に形成した樹脂管同士を結ぶ流路孔と該継手本体の外面とを連通した貫通孔に、分岐パイプを該外面から突出するように挿入し、前記貫通孔の内面に分岐パイプを係止すると共に、前記貫通孔縁部の内面と外面とを金属部材で挟持することにより前記分岐パイプを支持した分岐継手における樹脂管接続方法であって、
    前記流路孔の端部に挿入した前記樹脂管と該端部内面との間に、該端部から外方へ一部突出するようにパッキンを環装し、そのパッキンを内方に向かって継続的に押圧することにより、前記樹脂管を軸方向移動可能に接続したことを特徴とする樹脂管接続方法。
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