JP2007146717A - エンジンの防音装置 - Google Patents

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Yuichiro Hayase
雄一郎 早瀬
Yasushi Ito
泰志 伊藤
Kazuhiko Shiratani
和彦 白谷
Yoshiro Kato
吉郎 加藤
Masaji Katsumata
正司 勝間田
Keiji Yotsueda
啓二 四重田
Shiro Tanno
史朗 丹野
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Abstract

【課題】車両用エンジンの防音装置にあってエンジンから防音ケース外側の外気への放熱量を状況に応じて変更可能とする。
【解決手段】車両用エンジン1を覆う防音ケース2を備えたエンジンの防音装置において、防音ケースの内外に位置される吸熱部30A及び放熱部30Bを有し、吸熱部30Aがエンジンの一部に対し接触又は離反するように移動可能なヒートパイプ30と、ヒートパイプ30の接触方向及び離反方向の移動が生じるようにヒートパイプ30を作動させる作動装置60と、水温を検出するための水温センサ23と、検出された水温に基づいて作動装置60を制御するECU35とを備える。水温に応じてヒートパイプ30の作動を制御することで、エンジンの放熱量を状況に応じて変更することができる。
【選択図】図1

Description

本発明はエンジンの防音装置に係り、特に、騒音対策としてエンジンを防音ケースで覆ってなるエンジンの防音装置に関する。
一般に自動車には車外及び車内の騒音をできるだけ減少し、静粛性を高めることが要求されている。そしてこの対策として、エンジンを防音ケースで覆い、エンジンから発生するメカニカルノイズや燃焼室内での圧力振動、クランク軸のねじれ振動等に起因するノイズを外部に出さない提案がなされている。
一方、このようにエンジンを防音ケースで覆ってしまうと、防音ケース内に熱がこもりエンジンが過熱気味となる。そのためエンジンに対する放熱対策は必須である。
特許文献1には、モータとコンプレッサー部が一体となった装置を防音ケースで密閉して、モータ及びコンプレッサーから発生する熱を、ヒートパイプを用いて防音ケースの外部へ放熱する装置が開示されている。
また、特許文献2には、ガスエンジン等のエンジンをエンジンルームで覆い、エンジンルームの外側と内側とのそれぞれに熱交換器を設置し、外側と内側との熱交換器の間を接続パイプで接続して、接続パイプの内部にエンジンルーム内の設定温度とほぼ等しい温度の沸点を有する冷媒を封入したエンジンの防音装置が開示されている。
また、特許文献3には、エンジンを防音カバーで覆い、防音カバーの内側と外側とのそれぞれに熱交換器を配置し、それぞれの熱交換器の間に接続されたパイプの中で冷媒を循環させて、防音カバー内部の熱を冷媒の循環によって防音カバーの外に排熱する装置が開示されている。
特開平2−33417号公報 特開平10−196399号公報 実開昭63−183340号公報
ところで、上記従来技術は、定置型のエンジン(特許文献1ではモータとコンプレッサー部)或いは動力設備を前提としている。そのため、エンジンが始動後暫くして暖機完了状態になったときに、所望のエンジン温度や、エンジンからケース外側の外気への放熱量が安定して得られるようになっている。従って、防音ケース内外の熱交換量すなわち、ヒートパイプの防音ケース外への突出量(特許文献1の場合)及び熱交換器の作動状態(特許文献2,3の場合)は、エンジンが暖機完了状態であることを前提として設定されており、且つ、エンジンの暖機状態に拘わらず一定で、エンジンを暖機しているときにも暖機完了後と同じようにケース内の熱をケース外に放出しているものと推測される。
しかしながら、車両用エンジンの場合、始動から停止までの1回の運転期間中に放熱が望まれる場合と放熱が望まれない場合とが混在する。例えば、暖機完了後には放熱が望まれる一方、暖機中は放熱が望まれずエンジンをできるだけ早く暖めたいという要請がある。よって上記従来技術のように暖機完了状態を前提として常に一定の放熱を行うことは暖機性能を損なうという結果につながる。
そこで、本発明はかかる問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、車両用エンジンの防音装置にあってエンジンから防音ケース外側の外気への放熱量を状況に応じて変更可能とすることにある。
上記課題を解決するための本発明の一形態は、車両用エンジンを覆う防音ケースを備えたエンジンの防音装置において、前記防音ケースの内外にそれぞれ位置される吸熱部及び放熱部を有し、前記吸熱部が前記エンジンの一部に対し接触又は離反するように移動可能な熱交換部材と、該熱交換部材の接触方向及び離反方向の移動が生じるように前記熱交換部材を作動させる作動装置と、エンジン温度又はこれに対応する温度を検出するための温度検出手段と、該温度検出手段により検出された温度に基づいて前記作動装置を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
この本発明の一形態によれば、エンジン温度又はこれに対応する温度に基づいて作動装置を制御し、熱交換部材を接触方向又は離反方向に移動させることができる。エンジン温度又はこれに対応する温度は、エンジンの放熱が望まれるような状況であるか否かを判断する上で最適なパラメータである。従ってエンジン温度又はこれに対応する温度に応じて熱交換部材を接触方向又は離反方向に移動させることで、エンジンの放熱量を状況に応じて変更することができ、車両用エンジンに好適な装置とすることができる。
好ましくは、前記制御手段は、前記温度検出手段により検出された温度が所定値以下のとき、前記熱交換部材の前記吸熱部が前記エンジンの一部から離反するように前記作動装置を作動させ、前記温度検出手段により検出された温度が前記所定値を上回ったとき、前記熱交換部材の前記吸熱部が前記エンジンの一部に接触するように前記作動装置を作動させる。
この好適な一形態によれば、温度検出手段により検出された温度が、例えばエンジンの暖機完了時の温度に相当する所定値以下のとき、熱交換部材の吸熱部をエンジンの一部から離反させることができる。よってエンジンの暖機中にエンジンからの放熱を抑制することができ、エンジンの暖機を促進し、所望の暖機性能を確保することが可能となる。他方、温度検出手段により検出された温度が前記所定値を上回ったときには、熱交換部材の吸熱部をエンジンの一部に接触させることができる。よってエンジンの暖機後はエンジンの熱を熱交換部材の放熱部から防音ケース外に放出し、エンジンが過熱気味となることを防止することができる。
好ましくは、前記作動装置は、前記熱交換部材を接触方向に付勢する付勢手段を有する。
この好適な一形態によれば、作動装置が故障した場合でも、付勢手段により熱交換部材をエンジンに接触させ続けることができる。こうすることで、エンジンの暖機性能は阻害されるけれども、エンジンのオーバーヒートは確実に防止することができる。
好ましくは、前記熱交換部材はヒートパイプからなる。これにより簡単な構成で防音ケース内外の熱交換を行うことができる。
好ましくは、前記エンジンの一部は、排気通路を画成する排気通路画成部材からなる。排気通路画成部材はエンジンのうち最も高温側となる部材であるので、排気通路画成部材に熱交換部材を接触させることで放熱効率を向上できる。
好ましくは、前記温度検出手段は、前記エンジン温度に対応する温度として、前記エンジンの冷却水の温度を検出する。通常、エンジンには冷却水温度を検出する手段が設けられているので、これを利用することで装置構成をシンプルにすることができる。
本発明によれば、車両用エンジンの防音装置にあってエンジンから防音ケース外側の外気への放熱量を状況に応じて変更可能とすることができるという、優れた効果が発揮される。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1には、本発明の第一実施形態に係るエンジンの防音装置の構成が示される。エンジン1は、車両用(特に自動車用)であり、防音ケース2によってそのほぼ全体が略密閉状に覆われている。エンジン本体1Aは防音ケース2の中に完全に収容され、エンジン本体1Aから延出される吸気通路画成部材I及び排気通路画成部材Eのみが防音ケース2を貫通してケース外に突出される。それらの貫通部は周知のシール手段により音や熱が漏れないよう、また必要に応じて熱による悪影響が出ないよう、シールされている。
エンジン本体1Aは、シリンダヘッド3及びシリンダブロック4を有している。シリンダヘッド3とシリンダブロック4とに囲まれて燃焼室12が形成されている。シリンダヘッド3には吸気ポート5及び排気ポート6が形成されている。シリンダヘッド3には、吸気バルブ7及び排気バルブ8と、それぞれを駆動する動弁機構9とが配設されている。動弁機構9は、吸気側と排気側とにそれぞれカムシャフト10を具えており、カムシャフト10が回転することで吸気バルブ7及び排気バルブ8が開閉駆動される。また、シリンダヘッド3には、燃料噴射弁11が吸気ポート5内に燃料を噴射するよう設けられている。また、シリンダヘッド3には、燃焼室12に臨んで点火プラグ13が設けられており、点火プラグ13にはこれの点火のための高電圧を供給するイグナイタ14が接続されている。
シリンダブロック4にはシリンダ15が形成されており、シリンダ15にはピストン16が摺動可能に配置されている。ピストン16からはピストンピン17を介して連結棒18が延びており、連結棒18は、クランクピン19を介してクランク軸20に接続されている。シリンダブロック4には、クランク軸20の回転速度を検出するためのクランクセンサ21が取り付けられている。また、シリンダブロック4には、シリンダ15を囲むように冷却水通路22が形成されており、冷却水通路22の内部を冷却水が流通するようになっている。シリンダブロック4には冷却水の温度を検出する水温センサ23が設けられている。
吸気通路を画成する吸気通路画成部材Iは、各気筒の吸気ポート5に一端が接続され気筒毎の分岐通路をなす吸気マニホールド24と、吸気マニホールド24の他端に接続されたサージタンク25と、サージタンク25の上流側に接続されて集合通路をなす吸気管26とから構成される。吸気管26の上流端にはエアクリーナ27が設けられ、エアクリーナ27とサージタンク25との間には燃焼室12への吸入空気量を調節するためのスロットルバルブ28が設けられている。本実施形態では吸気マニホールド24が防音ケース2を貫通している。
排気通路を画成する排気通路画成部材Eは、各気筒の排気ポート6に一端が接続され気筒毎の分岐通路をなす排気マニホールド50と、排気マニホールド50の他端に接続されて集合通路をなす排気管29とから構成される。本実施形態では排気管29が防音ケース2を貫通している。
また、制御手段としての電子制御ユニット(以下、ECUと称する。)35が設けられている。ECU35は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、入力インタフェース、出力インタフェース等を含むマイクロコンピュータで構成されている。入力インタフェースには、クランクセンサ21、水温センサ23などのセンサ類が電気的に接続されており、出力インタフェースには燃料噴射弁11、イグナイタ14等の制御対象が電気的に接続されている。ECU35は前記センサ類からの信号に基づき、予め設定されたプログラムに従って、燃料噴射弁11、イグナイタ14等を制御し、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等を制御する。
とりわけ、本発明に係るエンジンの防音装置においては、エンジン1の熱を防音ケース2の外側の外気に放出するため、熱交換部材が設けられている。熱交換部材は本実施形態の場合ヒートパイプ30からなる。ヒートパイプ30は、略円筒形の密封された管内に繊維体と水、アルコール、アンモニアなどの熱媒体34とを封入してなり、熱媒体34の相変化および流動により熱輸送を行うものであって、管内に密封された熱媒体34が、高温側において蒸発して管内を低温側に移動し、そこで熱を奪われて液化し、管内に設けられた繊維内を毛細管現象によって戻るサイクルを連続して行う。
ヒートパイプ30は、直管状とされ、防音ケース2を貫通して設けられる。そしてヒートパイプ30のうち、防音ケース2の内側に配置された部分が吸熱部30Aをなし、防音ケース2の外側に配置された部分が放熱部30Bをなす。ヒートパイプ30は、放熱部30Bで液化した熱媒体34が重力により吸熱部30Aに戻れるよう、吸熱部30Aを放熱部30Bより低くした状態で傾斜して配置されている。防音ケース2のうちヒートパイプ30が貫通する部分には、ヒートパイプ30をその管軸方向に摺動可能に支持する支持管31が設けられる。支持管31とヒートパイプ30との隙間から音や熱が漏れぬよう、必要に応じてシール部材等が両者の少なくとも一方に設けられる。こうして、ヒートパイプ30は防音ケース2の内外に向かって移動可能となる。
図1及び図2に示されるように、ヒートパイプ30は、その管軸方向の移動によりエンジン1の一部に対し接触又は離反する。本実施形態において、エンジン1の一部とは排気通路画成部材Eであり、より具体的には排気マニホールド50の曲がり部50Aである。曲がり部50Aは約90°曲がっている。この曲がり部50Aに、ヒートパイプ30の吸熱部30Aの先端面からなる接触面51が接触する。接触面51は、図2から理解されるように、曲がり部50Aの外表面形状に倣った窪んだ面形状を有し、曲がり部50Aに面接触するようになっている。これによってできるだけ最大の伝熱面積を確保し、放熱効率を向上することができる。
また、ヒートパイプ30の接触方向及び離反方向の移動が生じるようにヒートパイプ30を作動させる作動装置60が設けられる。作動装置60は、アクチュエータとしてのモータ61と、モータ61の回転軸に取り付けられたピニオンギヤ33と、ヒートパイプ30の管軸方向に沿って取り付けられピニオンギヤ33に噛み合わされるラック32とから構成されている。モータ61は、回転位相が制御可能な電動サーボモータからなり、ECU35に接続されて、その回転位相がECU35により制御される。ECU35は、モータ61の回転位相を制御することによりヒートパイプ30の移動ストロークを制御し、ヒートパイプ30を、図1に示される接触位置と、図2に示される離反位置とのいずれかに位置決めする。
次に、ECU35が行う作動装置60の制御を図3に基づいて説明する。なお図示される制御ルーチンはECU35により所定時間毎に繰り返し実行される。
ECU35は、ステップS1で、水温センサ23により検出された冷却水温度(水温)を予め記憶してある所定値(例えば80℃)と比較する。そしてECU35は、水温が所定値以下と判断した場合、ステップS2に進み、図2に示す如くヒートパイプ30をエンジン1から離反させる。具体的にはECU35は、モータ61に駆動電流を与えてヒートパイプ30を離反方向に移動させ、ヒートパイプ30を離反位置に位置づける。他方、ECU35は、水温が所定値を上回ったと判断した場合、ステップS3に進み、図1に示す如くヒートパイプ30をエンジン1に接触させる。具体的には、モータ61に駆動電流を与えて、ヒートパイプ30を接触方向に移動させ、ヒートパイプ30を接触位置に位置づける。
本実施形態によれば、水温が、エンジンの暖機完了時の温度に相当する所定値を上回った場合、ヒートパイプ30をエンジン1に接触させることができる。これにより、エンジン1の熱は、排気マニホールド50の曲がり部50Aから直接ヒートパイプ30の吸熱部30A(特に接触面51)へと伝達され、吸熱部30Aからその内部の熱媒体34へと伝達される。これによって熱媒体34は蒸発して放熱部30Bへと上昇移動し、放熱部30Bで外気と熱交換して液化し、吸熱部30Aに流下、復帰する。以上のサイクルを繰り返すことで、エンジン1の熱は好適に防音ケース2外の外気に放出され、エンジン1が過熱気味となることを防止することができる。なお、熱媒体34の沸点は、ヒートパイプ30の接触時にエンジン1から防音ケース2外への放熱量が適切になるように設定されている。
一方、水温が所定値以下の場合、ヒートパイプ30をエンジン1から離反させることができる。これにより、エンジン1の暖機中はエンジン1からの放熱を抑制することができ、エンジン1の暖機を促進し、所望の暖機性能を確保することができる。なお、エンジン1が防音ケース2で覆われて外気と遮断されていることから、暖機時間は防音ケース2がない場合に比べて短くなる。
このように、本実施形態によれば、暖機完了後などの放熱が望まれるような状況ではヒートパイプ30をエンジン1に接触させ、良好な放熱が行える一方、暖機完了前などの放熱が望まれないような状況ではヒートパイプ30をエンジン1から離反させ、放熱を抑制することができる。従って、エンジンの放熱量を状況に応じて変更することができ、車両用エンジンに好適な装置とすることができる。そして、エンジン1の暖機性能を確実に確保することが可能となる。
本実施形態においては、エンジンの露出部分のうち最も高温側となる排気通路画成部材E(特に排気マニホールド50)にヒートパイプ30を接触させるようにしたので、エンジン1に対する放熱効率を向上することができる。
次に、本発明の第二実施形態に係るエンジンの防音装置を図4及び図5を参照しつつ説明する。なお、前記第一実施形態と重複している部分については図中同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図4に示すエンジンの防音装置においては、ヒートパイプ30の放熱部30Bの先端部(上端部)が、基本の管軸方向に対して上向きに90度曲げられ、放熱効率の向上が図られている。そして、ヒートパイプ30の基本の管軸上の位置で、作動装置60を構成するアクチュエータ46がヒートパイプ30に接続されている。
アクチュエータ46は負圧アクチュエータからなり、図示しない固定側に取り付けられたシリンダ51と、シリンダ51内に摺動可能に配置されたピストン53とを有する。アクチュエータ46はヒートパイプ30と同軸に配置される。シリンダ51から突出されたピストン53の先端部53Aが、ヒートパイプ30に取り付けられたブラケット65に、ピン45を介して回動可能に接続されている。これによりアクチュエータ46の取り付け位置が若干ずれたとしても、或いはアクチュエータ46をヒートパイプ30に対して傾けて取り付けたとしても、確実な動作が達成される。
シリンダ51内には、ピストン53を介してヒートパイプ30を接触方向に付勢するバネ52が設けられる。バネ52はコイルスプリングからなる。そしてシリンダ51の内部室は、負圧通路47を介して、スロットルバルブ28より下流側に位置する吸気通路画成部材Iの内部通路(本実施形態ではサージタンク48の内部)に連通接続されている。これによりシリンダ51内には負圧が導入され、この負圧でバネ52に逆らってピストン53を引き込み、ヒートパイプ30を離反方向に移動できるようになる。
負圧通路47には遮断弁49が設けられ、遮断弁49はECU35に電気的に接続されている。遮断弁49は三方電磁弁からなり、開(オン)のときには負圧通路47を連通してシリンダ51内への負圧導入を許容する一方、閉(オフ)のときには負圧通路47を遮断すると共に、シリンダ51内を大気開放してシリンダ51内の負圧を排出させる。よって、ECU35が遮断弁49をオンすると、図5に示す如く、シリンダ51内に負圧が導入されてピストン53及びヒートパイプ30が離反方向に移動され、ヒートパイプ30がエンジン1から離反される。他方、ECU35が遮断弁49をオフすると、図4に示す如く、シリンダ51内の負圧が大気開放されると共に、ピストン53及びヒートパイプ30がバネ52により接触方向に移動され、ヒートパイプ30がエンジン1に接触される。
ECU35が行う作動装置60の制御は前記第一実施形態と同様である。図3を参照して、ECU35は、ステップS1で、水温センサ23により検出された冷却水温度(水温)を予め記憶してある所定値(例えば80℃)と比較する。そしてECU35は、水温が所定値以下と判断した場合、ステップS2に進み、遮断弁49をオンして図5に示す如くヒートパイプ30をエンジン1から離反させる。他方、ECU35は、水温が所定値を上回ったと判断した場合、ステップS3に進み、遮断弁49をオフして図4に示す如くヒートパイプ30をエンジン1に接触させる。
この第二実施形態によれば、前記第一実施形態による作用効果に加えて次のような作用効果を発揮することができる。すなわち、この第二実施形態によれば、ヒートパイプ30を接触方向に付勢する付勢手段としてのバネ52が設けられる。よって、万が一、遮断弁49やアクチュエータ46等が故障し、作動装置60が作動不能になったときでも、バネ52によりヒートパイプ30をエンジン1に接触させることができる。このとき、エンジンが暖機中ならばその暖機性能は阻害されるが、それでも、ヒートパイプ30が離反状態で固定されれば暖機後にエンジンのオーバーヒートを招く虞があることから、異常時にヒートパイプ30を接触し続ける方が好ましい。こうして、安全側に配慮された好適な装置を提供することが可能となる。
なお、この第二実施形態においては、ヒートパイプ30とピストン53とを回動可能に接続したが、本発明はこれに限定されず、例えばヒートパイプ30とピストン53とを固定接続しても良いし、ヒートパイプ30とピストン53とを一体に形成しても良い。また、付勢手段はヒートパイプ30に直接取り付けてもよい。
以上、本発明の好適実施形態を説明してきたが、本発明の実施形態は前記以外のものも当然に考えられる。例えば、前記実施形態においては、熱交換部材としてヒートパイプ30を用いたが、別段これに限られるわけではない。例えば、熱伝達率の比較的良好な材料(例えば金属)からなる管、板、ブロックのようなものであってもよい。また、熱交換部材は直線移動するものでなくてもよく、回動式等であってもよい。エンジンにおいて熱交換部材が接触される部位も排気通路画成部材に限られない。また、作動装置についても、電磁アクチュエータを用いるもの、油圧を用いるもの、加圧空気を用いるものなど、種々の形態が可能である。
前記実施形態においては、エンジン温度に対応する温度として水温を用い、温度検出手段として水温センサ23を用いた。しかしながら、エンジン温度を直接検出するようにしてもよく、この場合例えばシリンダヘッド3やシリンダブロック4等に埋め込まれた温度センサで温度検出手段を構成し、その温度センサでエンジン温度を直接検出してもよい。或いは、エンジン温度に対応する他の温度を検出するようにしてもよく、例えば潤滑油の温度(油温)を検出する油温センサで温度検出手段を構成してもよい。
図示例にあっては、防音ケースを単なる箱状として示したが、防音ケースの形状は任意であり、好ましくはエンジンの外面形状に倣っており且つエンジンを最小のすき間で覆う形状であるのが好ましい。
前記実施形態では、エンジンがポート噴射式の火花点火式エンジンであったが、エンジンの形態は特に限定されず、例えば筒内噴射式の火花点火式エンジン、ディーゼルエンジン等であってもよい。また、用いられる燃料も、ガソリンに限らず、軽油、代替燃料(アルコール燃料、液化天然ガス等)であっても良い。
本発明の第一実施形態に係るエンジンの防音装置の構成図であり、熱交換部材としてのヒートパイプがエンジンの一部に接触した状態を示す。 本発明の第一実施形態に係るエンジンの防音装置の要部を示す構成図であり、熱交換部材としてのヒートパイプがエンジンの一部から離反した状態を示す。 第一実施形態に係る制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係るエンジンの防音装置の構成図であり、熱交換部材としてのヒートパイプがエンジンの一部に接触した状態を示す。 本発明の第二実施形態に係るエンジンの防音装置の要部を示す構成図であり、熱交換部材としてのヒートパイプがエンジンの一部から離反した状態を示す。
符号の説明
1 エンジン
2 防音ケース
23 水温センサ
30 ヒートパイプ
30A 吸熱部
30B 放熱部
32 ラック
33 ピニオンギヤ
35 電子制御ユニット(ECU)
47 負圧通路
49 遮断弁
51 シリンダ
52 バネ
53 ピストン
60 作動装置
61 モータ

Claims (6)

  1. 車両用エンジンを覆う防音ケースを備えたエンジンの防音装置において、
    前記防音ケースの内外にそれぞれ位置される吸熱部及び放熱部を有し、前記吸熱部が前記エンジンの一部に対し接触又は離反するように移動可能な熱交換部材と、
    該熱交換部材の接触方向及び離反方向の移動が生じるように前記熱交換部材を作動させる作動装置と、
    エンジン温度又はこれに対応する温度を検出するための温度検出手段と、
    該温度検出手段により検出された温度に基づいて前記作動装置を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするエンジンの防音装置。
  2. 前記制御手段は、前記温度検出手段により検出された温度が所定値以下のとき、前記熱交換部材の前記吸熱部が前記エンジンの一部から離反するように前記作動装置を作動させ、前記温度検出手段により検出された温度が前記所定値を上回ったとき、前記熱交換部材の前記吸熱部が前記エンジンの一部に接触するように前記作動装置を作動させることを特徴とする請求項1記載のエンジンの防音装置。
  3. 前記作動装置は、前記熱交換部材を接触方向に付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載のエンジンの防音装置。
  4. 前記熱交換部材はヒートパイプからなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のエンジンの防音装置。
  5. 前記エンジンの一部は、排気通路を画成する排気通路画成部材からなることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のエンジンの防音装置。
  6. 前記温度検出手段は、前記エンジン温度に対応する温度として、前記エンジンの冷却水の温度を検出することを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のエンジンの防音装置。
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