JP2007144542A - パラレルメカニズム及びそのキャリブレーション方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直交座標系で与えられるリンクヘッの回動位置及び移動位置に対応する指令値を機構パラメータに基づいてアクチュエータ356〜359に対する指令値に変換し、アクチュエータ356〜359を制御する制御部3を備え、この制御部3は、リンクヘッドに所定の回動量及び移動量で動作させたときのアクチュエータ356〜359に対する指令値とそのときの検出器380の出力値とに基づいて機構パラメータを補正する。
【選択図】図3
Description
図1は、本発明の実施の形態に係る工作機械の全体を説明するために示す平面図である。図2は、本発明の実施の形態に係る工作機械の要部を説明するために示す斜視図である。図3は、本発明の実施の形態に係る工作機械の制御装置を説明するために示すブロック図である。なお、以下の説明においては、互いに直交する3つの方向をそれぞれz軸(第2の軸線)方向(図1における主軸方向)及びx軸(第3の軸線)方向(図1における紙面に平行かつz軸に直交する方向)・y軸(第1の軸線)方向(図1における紙面に垂直でz軸に直交する方向)とする。
図1及び図3において、符号1で示す工作機械は、例えば円筒研削盤からなり、工作機械本体2及び制御装置3・付属装置(図示せず)から大略構成されている。
工作機械本体2は、図1に示すように、ワークWを回転駆動可能に支持するワーク支持駆動ユニット100と、砥石等の加工ツール501が着脱可能に装着されるホイール回転主軸ユニット200と、リンクヘッド301をツール取付側に保持するパラレルメカニズム300とを備えている。
ワーク支持駆動ユニット100は、主軸台ベース101及び左右2つの主軸台103を有し、ベッド(基台)10上の前方端部(図1では下側)に載置されている。主軸台ベース101の背面部(図1では上側)には、左右(z軸)方向に所定の間隔をもって並列し、かつz軸方向に延在する左右2つの主軸台スライドガイド102が配設されている。左右2つの主軸台103は、それぞれが対応する主軸台スライドガイド102上にz軸方向に沿って移動自在に配設されている。そして、各主軸台スライドガイド102上における所定の位置に位置決めされ、その両中心部間でワークWを挟持するように構成されている。左右2つの主軸台103には、それぞれ主軸105を所定の回転数で回転駆動する主軸駆動モータ104が搭載されている。
ホイール回転主軸ユニット200は、加工ツール501の被把持部を把持可能なホイール回転主軸201及びこのホイール回転主軸201を回転駆動するホイール回転主軸駆動モータ(図示せず)を有し、リンクヘッド301に搭載されている。そして、ホイール回転主軸駆動モータの回転駆動力をホイール回転主軸201に伝達し、さらにホイール回転主軸201上の加工ツール501を所定の回転数で回転駆動するように構成されている。
パラレルメカニズム300は、図2に示すように、1対のリンク集合体(リンク機構)350,351を有する多自由度(直線2軸及び回転1軸の3自由度)リンク機構からなり、ワーク支持駆動ユニット100の後方に配設され、かつベッド10の立ち上がり部(図示せず)にスライダ案内用のレール(ガイドレール)360,363を介して片持ち支持されている。そして、前述したようにツール取付側にリンクヘッド301を保持するように構成されている。
制御装置3は、図3に示すように、CPU(中央演算処理装置)71及びメモリ72・インターフェイス(I/F)73〜75を備え、直交座標系で与えられるリンクヘッド301の移動位置情報に対応する指令値Uを機構パラメータP(パラレルメカニズム全体の構成を規定するもの)に基づいてアクチュエータ356〜359の出力値に変換し、これら各アクチュエータ356〜359を駆動制御するように構成されている。
CPU(制御部)71は、メモリ72あるいは外部記憶装置78に記憶された加工プログラムを読み出して解析し、直交座標系で与えられるリンクヘッド301の移動位置・姿勢情報を機構パラメータPを用いて各アクチュエータへの駆動指令値に変換しサーボモータユニット80へ出力する。また、後述するキャリブレーションのための演算を行うのもこのCPU71である。
メモリ72には、加工ツール501による実加工処理を実行するためのプログラム、機構パラメータP等の各種情報が記憶されている。
インターフェース73には、アクチュエータ(サーボモータ)356〜359を駆動するサーボモータユニット80(81〜84)が接続されている。サーボモータユニット81〜84は、CPU71からの指令値に基づいてアクチュエータ356〜359をそれぞれ駆動し、これら各アクチュエータ356〜359のモータ回転検出用エンコーダ31〜34からの出力によってフィードバック制御(速度制御)を実行する。インターフェース74には、加工データ等を入力するためのキーボード(KB)76及び加工データや工作機械1の状態等を表示する画像表示装置(CRT)77・加工データを記憶する外部記憶装置78が接続されている。インターフェース75には位置センサ380が接続されている。
付属装置は、オイル供給装置・冷却装置・エア供給装置・クーラント供給装置と、これら装置を工作機械本体2に接続するダクト装置等とから構成されている。
次に、本実施の形態に係る工作機械の動作につき、図4〜図7を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る工作機械におけるリンクヘッドのx軸平行動作を説明するために示す平面図である。図5は、本発明の実施の形態に係る工作機械におけるリンクヘッドの回動動作を説明するために示す平面図である。図6は、本発明の実施の形態に係る工作機械におけるリンクヘッドのx−z軸平行動作を説明するために示す平面図である。図7は、本発明の実施の形態に係る工作機械におけるリンクヘッドのx−z軸平行・回動動作を説明するために示す平面図である。
図4に2点鎖線で示す初期位置から回転ジョイント381,382(スライダ361,362)を同一の移動量z1で互いに接近する方向にレール360に沿って移動させるとともに、回転ジョイント383,384(スライダ364,365)を同一の移動量z2(z1=z2)で互いに接近する方向にレール363に沿って移動させると、加工ツール501の回転軸線Tを基準線Oに合致させた状態でリンクヘッド301がx軸方向に移動して図4に実線で示す位置に配置される。
図5に2点鎖線で示す初期位置から回転ジョイント381,382(スライダ361,362)を互いに異なる移動量z1,z2(z2>z1)で同方向(左方)に移動させるとともに、回転ジョイント383,384(スライダ364,365)を互いに異なる移動量z3,z4(z4>z2>z3>z1)で同方向(左方)に移動させると、リンクヘッド301がy軸を中心に反時計方向に回動して例えば加工ツール501の回転軸線Tを基準線Oと直角にした状態で図4に実線で示す位置に配置される。
図6に実線で示す初期位置から回転ジョイント381,382(スライダ361,362)を互いに異なる移動量z1,z2(z2>z1)で同方向(右方)にそれぞれ移動させるとともに、回転ジョイント383,384(スライダ364,365)を互いに異なる移動量z3,z4(z4>z2>z1>z3)で同方向(右方)にそれぞれ移動させると、リンクヘッド301が斜方に移動して図6に2点鎖線で示す位置に配置される。
図7に実線で示す移動位置から回転ジョイント381,382(スライダ361,362)を互いに異なる移動量z1,z2(z2>z1)で同方向(右方)にそれぞれ移動させるとともに、回転ジョイント383,384(スライダ364,365)を互いに異なる移動量z3,z4(z4>z2>z1>z3)で同方向(右方)にそれぞれ移動させると、リンクヘッド301が斜方に移動するとともに、y軸を中心に時計方向に回動して図7に2点鎖線で示す位置に配置される。この場合、回転ジョイント384(スライダ365)の移動量は、「x−z軸平行動作」の場合における回転ジョイント384(スライダ365)の移動量より大きい移動量に設定されている。
次に、本実施の形態に係る工作機械1のキャリブレーション方法につき、図9及び図10を用いて説明する。図9は、本発明の実施の形態に係る工作機械のキャリブレーション方法を説明するために示す平面図である。図10は、本発明の実施の形態に係る工作機械(パラレルメカニズム)のキャリブレーション方法を説明するために示すフローチャートである。
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
2…工作機械本体
3,70…制御装置
10…ベッド
10A…立ち上がり部
12,300…パラレルメカニズム
13…テーブル
16b…回転ジョイント
40…測定器
40V…角度センサ
60…測定治具
31〜34…モータ回転検出用エンコーダ
71…CPU
72…メモリ
73〜75…インターフェース
76…キーボード
77…画像表示装置
78…外部記憶装置
80〜84…サーボモータユニット
100…ワーク支持駆動ユニット
101…主軸台ベース
102…主軸台スライドガイド
103…主軸台
104…主軸駆動モータ
105…主軸
301…リンクヘッド
501…加工ツール
200…ホイール回転主軸ユニット
201…ホイール回転主軸
350,351…リンク集合体
350A,350B,351A,351B…リンク
352…ジョイント案内用のレール
353…直動ジョイント
353A…被検出部
354,355,381〜384…回転ジョイント
356〜359…アクチュエータ
360,363…スライダ案内用のレール
361,362,364,365…スライダ
380…位置センサ
O…基準線
T…回転軸線
a,b…リンクエレメント
c…延長線
W…ワーク
Claims (3)
- リンクヘッドのN(N:自然数)の回動及び移動の少なくとも一方の動作が制御可能なパラレルメカニズムであって、
前記リンクヘッドを駆動するためのN+1個の駆動機構と、
前記駆動機構と前記リンクヘッドとを接続するリンク機構と、
前記リンク機構と前記リンクヘッドとの接続部のうち1つの接続部を前記リンクヘッドに対して一軸線方向に相対移動可能に接続する従動接続部と、
前記従動接続部と前記リンクヘッドとの相対移動量を検出する検出器と、
直交座標系で与えられる前記リンクヘッドの回動位置及び移動位置のうち少なくとも一方に対応する指令値を、パラレルメカニズム全体の構成を規定する機構パラメータに基づいて前記駆動機構に対する指令値に変換し、前記駆動機構を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記リンクヘッドに所定の回動量及び移動量で動作させたときの前記駆動機構に対する指令値とそのときの前記検出器の出力値とに基づいて前記機構パラメータを補正することを特徴とするパラレルメカニズム。 - リンクヘッドを第1の軸線の回りに回動させるとともに、前記第1の軸線と直交する平面内で移動させることにより、前記リンクヘッドの3自由度の動作が制御可能なパラレルメカニズムであって、
前記リンクヘッドを駆動するための4つの駆動機構と、
前記リンクヘッドに相対移動可能な従動接続部に接続された第1の回動部を介して一端が互いに前記第1の軸線と平行な軸線の回りに回動可能に接続され、他端が前記駆動機構のうちそれぞれ対応する駆動機構に接続された1対のリンクから構成される第1のリンク機構と、
前記リンクヘッドの前記第1の回動部の接続位置とは前記第1の軸線と直交する方向にオフセットされた位置に相対移動不能に接続された第2の回動部を介して一端が互いに第1の軸線と平行な軸線の回りに回動可能に接続され、他端が前記駆動機構のうちそれぞれ対応する駆動機構に接続された1対のリンクから構成される第2のリンク機構と、
前記従動接続部と前記リンクヘッドとの相対移動量を検出する検出器と、
直交座標系で与えられる前記リンクヘッドの回動位置及び移動位置に対応する指令値を、パラレルメカニズム全体の構成を規定する機構パラメータに基づいて前記駆動機構に対する指令値に変換し、前記駆動機構を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記リンクヘッドに所定の回動量及び移動量で動作させたときの前記駆動機構に対する指令値とそのときの前記検出器の出力値とに基づいて前記機構パラメータを補正することを特徴とするパラレルメカニズム。 - 請求項1又は2に記載されたパラレルメカニズムのキャリブレーション方法であって、
k(k:自然数)個の前記機構パラメータに対して、前記リンクヘッドの少なくともk回の異なる位置及び姿勢への回動及び移動の少なくとも一方の動作を実行させてそのときのk個の前記検出器の出力値を取得し、
前記k回の前記リンクヘッドの回動及び移動の際の前記駆動機構に対する指令値と前記k個の前記検出器の出力値とに基づいて前記k個の機構パラメータの補正値を同定することを特徴とするパラレルメカニズムのキャリブレーション方法。
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