JP2007143109A - 画像読取装置及び印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の通信規格に対応した任意の印刷装置へ直接に接続され、印刷装置の内部設定によらず、使用者の意図した大きさ又はレイアウトにて画像を印刷することができる画像読取装置を提供すること。
【解決手段】本発明の画像読取装置は、原稿画像を読み取る画像検出部と、原稿画像データを生成する画像データ生成部と、画像データを所定の通信規格に対応した任意の印刷装置にて受信可能であり印刷装置により画像が印刷可能となる通信方式にて出力する画像データ出力部と、印刷装置を通して印刷された所定のパターンを含む基準画像を読み取って得た補正用画像データに基づいて原稿画像データを補正する画像補正処理部を有し、これにより、印刷装置に於いて所望の大きさ又はレイアウトにて原稿画像が印刷される。
【選択図】 図10
【解決手段】本発明の画像読取装置は、原稿画像を読み取る画像検出部と、原稿画像データを生成する画像データ生成部と、画像データを所定の通信規格に対応した任意の印刷装置にて受信可能であり印刷装置により画像が印刷可能となる通信方式にて出力する画像データ出力部と、印刷装置を通して印刷された所定のパターンを含む基準画像を読み取って得た補正用画像データに基づいて原稿画像データを補正する画像補正処理部を有し、これにより、印刷装置に於いて所望の大きさ又はレイアウトにて原稿画像が印刷される。
【選択図】 図10
Description
本発明は、紙・プラスチックシート又はその他の媒体上に描かれた画像を読み取って画像データを生成し出力する画像読取装置に係り、より詳細には、パーソナルコンピュータ(パソコン)を介さずに印刷装置へ画像データを送信して画像を印刷できるよう構成された画像読取装置に係る。また、本発明は、上記の如き画像読取装置と、画像データを受信して画像の印刷を行う印刷装置とから成る印刷システムに係る。
パソコンの普及に伴い、その周辺装置として、画像読取装置(例えば、イメージスキャナ)も、一般家庭やオフィス等で廉価に且手軽に利用できるようになった。画像読取装置と印刷装置をパソコンに接続しさえすれば、紙等の媒体上の画像を、電子化(ディジタル化)された画像データとしてパソコンに取り込み、画像の複製・印刷を行うことができる。かくして、従前では、「プリントゴッコ」(商品名)等の簡易型の孔版印刷装置を用いる他は、手書き・切り貼り・版画(芋版など)にて一枚ずつ行うか或いは専門の印刷業者等に依頼するしかなかった年賀状、暑中見舞い、クリスマスカード、ちらし、フライヤーなどの種々の印刷物の作成が、家庭やオフィスで誰でも比較的簡単にできるようになっている。また、画像読取装置のイメージセンサ、印刷装置のインクジェット技術の向上により、印刷された画像の画質も、銀塩写真と匹敵するものとなっている。更に、適当なアプリケーション又はソフトウェアを駆使すれば、画像の編集も、パソコン上で自由に行うことができる。
上記のパソコン、画像読取装置及び印刷装置を用いた画像の複製・印刷では、全ての処理がパソコンの制御下にて行われるので、当然に、パソコンを準備し操作する必要がある。しかしながら、画像読取装置と印刷装置に比して、パソコンは高価であり、年賀状等の作成など、紙等の媒体上の画像の複製・印刷のみを目的とする使用者にとって、パソコンは、高級に過ぎる装置であろう。また、年賀状等の作成・複製を手書き・切り貼り・小型の孔版印刷機等により行ってきた使用者にとって、パソコンの操作は、厄介で困難な場合が有り得る。そこで、本願出願人と同一の出願人による下記の特許文献1−5に記載されている如く、パソコンを必要とせず、画像読取装置で読み取った画像を直接に印刷装置へ出力して印刷する画像読取・印刷システム(ポストカード調製機)が発明された。かかる画像読取・印刷システムによれば、簡単なボタン操作をするだけで、手書き・切り貼り等により作成した原稿の画像を画像読取装置にて読み取り、印刷装置にて原稿上の画像の複製が印刷されるので、パソコンを用いる場合より、はるかに廉価であり、また、パソコンに慣れていない世代や小さな子供でも、年賀状、ポストカード、誕生日会やクリスマスパーティーなどの小さなイベントの案内状等を比較的手軽に複製・印刷することができる。
特開2004−104665号公報
特開2005−22307号公報
特開2005−22836号公報
特開2005−27140号公報
特開2005−27141号公報
特開2003−274155号公報
ところで、市場に於いて、パソコンとその周辺機器、即ち、画像読取装置、印刷装置等は、既に多数のメーカーにより製造・販売されており、使用者は、機器の性能、価格等を考慮して、好みの機種を選択できるようになっている。パソコンと周辺機器との通信方式は、所定の通信規格に対応しており、例えば、A社のパソコンに、B社のスキャナとC社の印刷装置とを接続して使用することが可能である。特に、印刷装置に関しては、所定の通信方式にて、所定の画像形式の画像データを印刷装置に送信すれば画像を印刷できるようにする通信規格が提案されており(その代表的なものが、PictBridge)、かかる所定の通信規格に対応した印刷装置とディジタルカメラ(又は画像データメモリ)との間であれば、任意の機種の間に於いて、パソコンを介さずに、画像データの送受信が行われ、写真の印刷が可能となっている。従って、上記の所謂「ポストカード調製機」の如き画像読取・印刷システムに於いて、画像読取装置の画像データ出力の通信方式を、印刷装置へ直接にデータ送信して印刷の実行ができる所定の通信規格に準拠したものとすれば、(その所定の通信規格に対応したもののうち)任意の機種の印刷装置を利用することができることとなる。
しかしながら、画像読取装置の画像データ出力の通信方式を、印刷装置へ直接にデータ送信して印刷の実行をさせる通信規格に準拠させたとしても、印刷装置の印刷媒体(紙、プラスチックシートなど)上で使用者の期待通りに画像が印刷されるとは限らない。
一般に、ディジタル化された画像データは、或る輝度値(カラー画像の場合には、色成分(例えば、R、G、B)のそれぞれについての輝度値)と座標とを有する画素の集合であるので、画像データを印刷装置へ送信して画像を印刷する際には、印刷媒体上に於いて単位長さ当たりに配置される画素数(換言すると、画像データ中の一つの画素に割り当てられる印刷媒体上の領域の大きさ)か、印刷媒体上での画像の寸法を指定する必要がある。しかしながら、主としてディジタルカメラ等で撮影された写真画像を印刷することを想定して設計されたPictBridge等の通信規格に準拠した印刷装置の多くでは、印刷媒体上での単位長さ当たりの画素数又は印刷媒体上での画像の寸法は、印刷装置の内部で自動的に設定され、それらの印刷装置の内部設定を使用者が任意に変更して印刷媒体上の画像の大きさを調節することができない。特に、上記の如きディジタルカメラ等から直接に画像データを受信して画像の印刷を行う印刷装置に於いて、所謂「フチ無し印刷」、即ち、周縁部に余白を残すことなく印刷媒体全面に画像を印刷する方式が実行される場合には、図13(右上)に例示されている如く、受信された画像データが印刷媒体よりも若干大きくなるように、即ち、画像データの表す画像のフチ(周縁部)が印刷媒体からはみ出るように、単位長さ当たりの画素数又は画像の寸法が設定され、画像の印刷が行われる(インクジェット方式の印刷装置の場合では、印刷装置へ送信された画像データの表す画像の周縁部が印刷媒体から若干はみ出るようにインクジェット部を走査することにより、印刷媒体のフチのぎりぎりまでインクを吹付けられるよう構成されている。例えば、上記特許文献6参照。)。かくして、「フチ無し印刷」の実行時に、画像読取装置で読み取った原稿の画像データが印刷装置へそのまま送信された場合、印刷された画像は、周縁部が欠けてしまい、原稿と印刷媒体の寸法が同一の場合には、原稿の画像よりも拡大されてしまうこととなる(図13下)。印刷媒体からはみ出させる画像の周縁部の幅とはみ出させる方向、換言すれば、印刷装置へ送信した画像データのうち実際に印刷媒体上に印刷される領域の大きさと位置(印刷媒体のサイズの誤差、印刷装置の用紙(印刷媒体)送り誤差などにより、定常的に送信した画像データの中心と印刷媒体の中心とが一致しない場合も有り得る。)は、使用者には調整をすることができず、又、印刷装置の機種によって異なっている。
画像読取装置から送信した画像のうち印刷媒体上に印刷される領域、或いは、送信した画像の印刷媒体上での大きさが調整できないということは、画像読取装置の使用者にとって非常に不便であり、また、不快感を生ずる。例えば、上記の「ポストカード調製機」の如き画像読取・印刷システムの使用者は、一般に年賀状やクリスマスカードなど、原稿上に作成した画像が同じ寸法でそっくりそのまま複製・印刷されることを期待するが、実際に印刷された画像の寸法が原稿の画像の寸法と違っていたり、或いは、画像の周縁部が不用意に欠けていたりすれば、使用者は、相当に不快感を持つであろう。また、そのような場合に原稿の画像を期待通りの寸法で周辺部が欠けることなく印刷できるようするためには、原稿上の画像の大きさや位置を調整することとなるが、手書き・切り貼り等で原稿を作成する際に印刷装置内部の設定を考慮したり、或いは、一旦紙媒体上に作成した原稿を作り直したりすることは、非常に煩わしい作業である。もちろん、画像をパソコン上に取り込めば、画像データの拡大・縮小・レイアウトの調整は、容易に行われるが、それでは、パソコンに慣れていない世代や小さな子供でも、年賀状等の複製・印刷が比較的簡単にできるという本来の目的が達成されないこととなる。
もし画像読取装置に於いて、パソコンを必要とせずに、画像データを任意の印刷装置へ直接に出力して印刷装置に画像を印刷させることができ、或いは、周縁部が不用意に欠けたりすることなく、使用者の期待を裏切らずに、画像を印刷できるようになれば、種々の画像の複製・印刷がより一層手軽に且簡単に行うことができることとなろう。また、その場合、画像読取装置で年賀状やクリスマスカード等の原稿の複製印刷をしようとする目的を考慮すると、少なくとも、原画像と実質的に同一又は略同一の寸法の画像が印刷できるようになっていることが好ましい。更に、そのような画像読取装置を用いて画像の印刷を行う際、使用者の行う装置の操作は、簡単であることが好ましい。
本発明の一つの目的は、上記の如き従来の技術に於ける問題に鑑み、少なくとも所定の通信規格に対応した任意の印刷装置と直接に通信し、読み取った原稿上の画像を印刷装置に直接に印刷させることができる画像読取装置であって、印刷装置の内部設定によらず、印刷媒体上に於いて、使用者が意図若しくは予定した任意の大きさ若しくはレイアウトにて、又は、所望の大きさ若しくは所望のレイアウトにて画像が印刷できるようにする画像読取装置を提供することである。なお、以下に於いて、原稿上の画像を「原稿画像」、印刷媒体上に印刷された画像を「印刷画像」と称する。また、画像を表すデータを「画像データ」と称する。印刷装置へ送信される画像又は画像データのうち、印刷媒体上に印刷される領域は、「印刷領域」(図13右上参照))とする。
本発明の画像読取装置は、概して述べれば、原稿上の画像を光学的に読み取って該画像を表す信号を生成する画像検出部と、前記の画像を表す信号に基づいて画像データを生成する画像データ生成部と、画像データを所定の通信規格に対応した任意の印刷装置にて受信可能であり前記印刷装置による前記画像データに対応する画像の印刷を可能にする通信方式にて出力する画像データ出力部とを含む。従って、本発明によれば、その画像データ出力部の通信方式に対応した任意の印刷装置により、画像読取装置で読み取った画像の印刷を、パソコンを介さずに実行できることとなる。なお、本発明の画像読取装置は、原稿を固定して画像検出部が自動的に原稿上を走査して画像を読み取る形式のイメージスキャナが典型的であるが、画像検出部を手動で動かすハンディスキャナやその他の形式の画像読取装置であってもよいことは理解されるべきである。
また、更に、本発明の画像読取装置には、所定のパターンを含む基準画像を表す基準画像データを画像データ出力部から出力して印刷装置にて印刷媒体に印刷された印刷画像を画像検出部によって読み取り画像データ生成部にて生成した補正用画像データに基づいて、原稿を読み取って生成された画像データ(原稿画像データ)を補正する画像補正処理部が設けられてよい。
既に述べた如く、画像読取装置にて取り込んだ画像を画素の集合である画像データとして印刷装置に送信して印刷画像を印刷する際、送信された画像データのうちの実際に印刷媒体に印刷される印刷領域、又は、印刷媒体上での(送信された画像データの)単位長さ辺りの画素数は、印刷装置の内部設定に任されている。即ち、画像読取装置で読み取った画像が、印刷装置に於いて、どのように印刷されるかは、実際に印刷してみないと使用者には分からない。それでは、折角、手書きや切り貼りなどして原稿上に作成した画像が使用者の期待通りに印刷できずに無駄になってしまうことがある。そこで、本発明の画像読取装置に於いては、上記の如き画像補正処理部により、原稿画像の印刷に先立って、所定のパターンを含む基準画像を表す基準画像データを印刷装置へ出力して基準画像の印刷画像を印刷し、画像検出部を介してその基準画像の印刷画像を取り込んで、画像読取装置に接続された印刷装置が、受信した画像データをどのように印刷するかに関する情報、即ち、印刷装置の内部設定の情報を取得できるよう構成されている。基準画像の印刷画像を取り込んで得た画像データ、即ち、補正用画像データには、印刷装置が受信した画像データのうちの実際に印刷媒体に印刷する領域、又は、受信した画像データを印刷媒体上で印刷する際の単位長さ当たりの画素数などの印刷装置の内部設定が反映されている。従って、印刷装置の内部設定を把握するべく補正用画像データを解析し、その補正用画像データの解析の結果に基づき、原稿画像データを補正して生成される画像データ(補正原稿画像データ)を印刷装置へ送信することにより、印刷媒体に於いて所望の大きさにて又は所望のレイアウトにて原稿画像に対応する印刷画像を印刷できることとなる。なお、原稿画像データを画像補正処理部にて補正するか否かは、選択的に決定できるようになっていてよい。(さもないと、補正用画像データを取得するための基準画像の印刷ができなくなる。)
上記の画像補正処理部に於いて、印刷装置の内部設定の情報を取得するための一つの態様として、基準画像データと補正用画像データとに基づいて、画像データ出力部から出力された基準画像データの表す画像のうち、印刷装置にて印刷媒体上に印刷された領域を検出し、検出された該領域の情報に基づき原稿画像データを補正するようになっていてよい。
本発明の画像読取装置に直接に接続されて動作し得る印刷装置は、フチ無し印刷モードに於いて、或る寸法の画像データを受信すると(以下、「画像データの寸法」という場合には、その画像データの縦方向及び横方向の画素数を言う。)、印刷装置の内部で、画像データの印刷画像の大きさ、又は、印刷時の単位長さ当たりの画素数を適宜設定し、結果として、受信された画像データの或る領域のみが、印刷媒体上に印刷されることとなる。上記の補正用画像データは、かかる印刷装置へ送信された基準画像データのうちの実際に印刷媒体に印刷された領域(印刷領域)を表しているので、基準画像データと補正用画像データとを比較すれば、送信された画像データの表す画像のうちの印刷領域を検出することができることとなる。かくして、その印刷領域の範囲内に原稿画像が収まるように、或いは、印刷領域の範囲内にて所望のレイアウトにて画像が配置され割り当てられるように、原稿画像データを適宜補正して、その補正された画像データを印刷装置へ送信することにより、印刷画像に於いて、使用者にとって予想外に画像の周縁部が切り取られたり、画像の大きさが使用者の期待通りにならないといったことを回避することができ、また、使用者は、原稿の作成の際に、印刷装置の内部設定を気にする必要がなくなる。
上記の印刷媒体上に印刷された領域の情報に基づき原稿画像データを補正する際、原稿画像データの寸法は、画像データ出力部から出力される基準画像データの寸法と該画像データのうちの印刷領域の寸法との比に基づいて補正されてよい。基準画像データの寸法は、画像読取装置から出力される画像データの全体の寸法に対応し、基準画像データのうちの印刷領域の寸法は、画像読取装置から出力される画像データのうち実際に印刷される領域の寸法に対応するので、基準画像データの寸法と基準画像データのうちの印刷領域の寸法との比に基づいて、送信される画像データ中における原稿画像データの寸法を調節すれば、印刷媒体に於いて、所望の大きさにて画像を印刷できることとなる。また、基準画像データの表す基準画像に於ける印刷領域の位置は、印刷装置へ送信された画像データのうち、実際に印刷媒体上に載る領域の位置を表すので、基準画像に於ける印刷領域の位置を用いて、送信される画像データ中における原稿画像データの位置を調節すれば、印刷媒体上に於いて狙った位置に、画像を印刷できることとなる。なお、補正の際に、上記の印刷領域の比と位置の双方を用いるか又はいずれか一方を用いるかは、製品の製造コスト、補正処理の必要性等に応じて適宜選択されてよいが、いずれの場合も本発明の範囲内に属することは理解されるべきである。
ところで、現在普及している印刷装置に於いては、一般に、受信された画像データは、印刷媒体上に於いて略一様の単位長さ当たり画素数にて印刷される(画像の縦横比は変更される場合が在り得る。)。従って、基準画像データの表す画像中の所定パターンの寸法が、印刷媒体上で如何なる大きさにて又はどの位置に印刷されるかを検出若しくは解析すれば、印刷装置が受信した画像データの印刷媒体上での単位長さ当たり画素数或いは印刷装置が受信した画像データのうち実際に印刷媒体上に印刷される領域を検出することができる。かくして、一つの態様として、画像補正処理部は、基準画像データの表す画像中の所定のパターンの寸法と該パターンに対応する補正用画像データの表す画像中のパターンの寸法とに基づいて原稿画像データの寸法を補正するようになっていてよく、また、基準画像データの表す画像中に於ける所定のパターンの位置と該パターンに対応する補正用画像データの表す画像中のパターンの位置とに基づいて原稿画像データを補正するようになっていてよい。所定のパターンとしては、印刷領域に全体が収まる図形、又は、印刷領域からはみ出るが印刷媒体上に載った部分からパターン全体の寸法又は形状が検出できる図形等が採用されてよい。また、所定のパターンとして、基準画像の印刷画像に於いて、印刷媒体からはみ出た周縁部の幅が検出できる任意の図形が採用されてよい。
上記の所定のパターンを有する基準画像データとその印刷画像から得られる補正用画像データを用いて原稿画像データを補正して補正原稿画像データを生成する際、本発明の一つの実施形態に於いては、基準画像データに於ける所定のパターンの寸法と補正用画像データに於ける前記所定のパターンの印刷像の寸法との比(以下、「変倍率」とする。)と、基準画像データに於ける所定のパターンの位置と補正用画像データに於ける前記所定のパターンの印刷像の位置とのずれ(以下、「シフト量」とする。)とが算出され、これらの値が、原稿画像データを補正して補正原稿画像データを生成するための補正用パラメータとして用いられる。かかる「変倍率」と「シフト量」は、印刷装置へ送信された基準画像データの印刷領域が印刷媒体に整合した状態にて基準画像データが印刷された結果として得られた画像から求められる量である。従って、これらのパラメータを用いれば、印刷装置が受信する画像データに於ける印刷領域の寸法と位置を検出することができ、印刷装置へ送信されるべき画像データ(補正原稿画像データ)の印刷領域に、画像読取装置で読み取った画像又は印刷媒体上に印刷されるべき画像が、適切に配置し又は割り付けられた状態のものを調製することが可能となる。(下記の注参照)かくして、得られた補正原稿画像データが印刷装置へ送信されれば、印刷装置に於いて、補正原稿画像データ全体の表す画像が印刷媒体からはみ出るように調整されて印刷された際に、補正原稿画像データの印刷領域が印刷媒体と一致することとなり、従って、印刷媒体上にて、所望の大きさにて又は所望のレイアウトにて画像が印刷されることとなる。なお、補正原稿画像データの調製の過程に於いて、印刷領域の寸法・位置を具体的に特定しなくても、前記の補正用パラメータを用いて、補正原稿画像データを生成できることは理解されるべきであり、そのような場合も本発明の範囲に属する。(注:基準画像データの寸法を、印刷媒体と同一の実寸の画像を画像検出部にて読み取って画像データ生成部にて生成される画像データの寸法と同一としたとき、「変倍率」は、送信された画像データの寸法に対するその画像データのうちの印刷領域の寸法の比の逆数に相当し、「シフト量」は、送信された画像データの中心とその画像データのうちの印刷領域の中心のずれに「変倍率」を乗じたものに相当することとなる。なお、基準画像データの寸法が画像検出部で読み取られ生成される画像データの寸法と異なる場合、或いは、画像検出部の読取領域と印刷媒体の寸法が異なる場合には、前記の補正用パラメータを、基準画像データの寸法、印刷媒体の寸法(実寸)、画像検出部の画像読取時の解像度等により換算することにより、送信された画像データの寸法に対するその画像データのうちの印刷領域の寸法の比及び送信された画像データの中心とその画像データのうちの印刷領域の中心のずれを算出し、送信画像データ中の印刷領域を特定することができる。)
上記の画像補正処理部に於いて、基準画像データは、予め、基準画像データ記憶部に記憶されていてよいし、或いは、予め準備された基準画像原稿を前記画像検出部にて読み取ることにより生成されてよい。前者の場合、補正用画像データの取得に際し、画像の読取操作が、基準画像の印刷画像を読み取るだけでよい点で有利であるが、後者の場合、基準画像データ記憶部を設けることを省略できる点で有利である。
本発明の画像読取装置に於いて、上記の如く、補正用画像データを取得した後、画像補正処理部が、印刷媒体上に印刷されるべき画像を印刷領域に割り付けた状態の補正原稿画像データを生成する際、一つの態様として、台紙用画像データが生成され、台紙用画像データ上に原稿画像データが貼り付けられるようになっていてよい。ここで、「台紙用画像データ」とは、画像データ出力部から印刷装置へ送信される画像データの表す画像の全域を画定する画像データである。また、原稿画像データから補正原稿画像データを生成する別の態様として、原稿画像データの周縁に枠データを付加されるようになっていてもよい。台紙用画像データに原稿画像データを貼り付ける場合も、原稿画像データに枠データを付加する場合も、画像データ出力部から送信される画像データ、即ち、補正原稿画像データは、原稿画像が印刷媒体上で所望の大きさ又は所望のレイアウトにて印刷されるように、送信される画像データ中の印刷領域に於いて、原稿画像データが配置され又は割り当てられた状態となっている。かかる補正原稿画像データが印刷装置へ送信されると、印刷装置が補正原稿画像データの全域をインク又はトナーを適用する領域に一致させた際、補正原稿画像データの印刷領域の寸法と位置が、印刷媒体に整合し、印刷領域内の画像が印刷媒体上に印刷されることとなる。かくして、使用者は、印刷装置の設定を気にすることなく、原稿の作成・画像読取装置への原稿の読み込みを行い、印刷媒体上で所望の大きさ又は所望のレイアウトにて印刷された画像の印刷物を得ることができるようになる。
なお、補正原稿画像データを生成する際、原稿画像データは、適宜、拡大又は縮小されてよいことは、理解されるべきである。印刷装置が任意の寸法の画像データを受け付ける際には、データの通信速度、印刷画像の画質、印刷媒体の大きさ、印刷媒体上での画像のレイアウト又はその他の理由で、原稿画像データは、任意に拡大又は縮小されてよい。他方、印刷装置が特定の寸法の画像データしか受け付けない場合には、台紙用画像データ若しくは枠データの寸法が、印刷装置の受信可能な画像データの寸法に適合するよう設定され、印刷画像が所望の大きさ又は所望のレイアウトにて印刷されるために必要に応じて、原稿画像データは、縮小されてよい。印刷装置によっては、内部に保有するメモリの容量、或いは、内部の画像処理のパラメータによる制限から、特定の寸法(画素数)よりも大きな画像データを扱えない場合がある。そのような場合には、画像データを縮小して送信するようになっていてよい。
作動に於いて、本発明の画像読取装置は、通常モード又は校正モードにて動作することが選択可能であってよい。校正モードが選択された際には、基準画像データが画像データ出力部を介して出力され、基準画像データの印刷画像を画像検出部にて読み取ることにより補正用画像データが生成される。一方、通常モードが選択された際には、画像補正処理部により原稿画像データを補正して得られた補正原稿画像データが画像データ出力部を介して出力される。また、好ましくは、校正モードが選択された際に、画像補正処理部により、原稿画像データから補正原稿画像データを生成するために必要な補正用パラメータが補正用画像データと基準画像データとから自動的に算出され記憶され、通常モードが選択された際には、補正用パラメータを用いて自動的に原稿画像データから補正原稿画像データが生成される。特に、補正用パラメータの算出及び補正用パラメータを用いた補正原稿画像データの生成が、自動的に行われることにより、使用者にとって、画像の複製・印刷が、より一層容易になる。
上記の本発明の画像読取装置に於いて、印刷装置で印刷される印刷画像の大きさ及びレイアウトは、任意に選択できるようになっていることが好ましい。既に述べた如く、手書き又は切り貼りなどで作成した原稿、例えば、年賀状やクリスマスカード等を、画像読取装置を用いて複製印刷する場合には、使用者は、原稿上の画像が実質的に同一の寸法にて複製印刷されることを期待する場合が多い。従って、好ましくは、画像補正処理部は、選択的に、印刷画像が原稿画像と実質的に同一の寸法にて印刷されるよう補正原稿画像データを生成するように構成される。しかしながら、読み取った原稿にフチ又は余白がついた状態が望まれる場合もあるので、画像補正処理部は、選択的に、印刷媒体に於いて印刷画像の周縁部にフチが設けられるよう補正原稿画像データを生成するようになっていてよい。また、逆に、原稿の媒体のフチの影が写り込まないように或いは印刷媒体の配置ずれによる余白の発生が生じないように、原稿画像の周縁部が切り取られるよう補正原稿画像データを生成するようになっていてよい。印刷画像の周縁部に余白を設ける場合又は原稿画像の周縁部を切り取る場合、余白の幅又は切り取る幅は、使用者に於いて設定できるようになっていることが好ましい。更に、所謂「多面付け印刷」モード、即ち、一枚の印刷媒体上に、複数の原稿画像を、所望のレイアウトにて配置して印刷する場合もある。従って、画像補正処理部は、選択的に、印刷媒体に於いて原稿画像に対応する印刷画像が複数個所望のレイアウトにて印刷されるよう補正原稿画像データを生成するようになっていてもよい。
理解されるべきことは、本発明に於いては、画像読取装置が、上記の補正用画像データを取得することにより又は「校正モード」に記載されている如き作動により、印刷装置の内部設定情報、即ち、画像データ出力部から送信される画像データのうちの印刷媒体上に実際に印刷される領域或いは画像データ出力部から送信される画像データの表す画像の印刷媒体上での大きさについての情報を取得することができるという点である。従って、画像の複製印刷を実行する段階に於いては、先立って取得しておいた印刷装置の内部設定の情報を用いながら、印刷したい画像を、印刷媒体上で任意の大きさ又はレイアウトにて印刷画像が生成されるように編集できることとなる。そして、適当な数の種類のレイアウトを予め設定しておけば、パソコンに慣れていない世代や子供でも、予め設定されたレイアウトの中から、好みのレイアウトを選択するだけで、極めて簡単に原稿の複製印刷を行うことができるようになる。予め用意しておくレイアウトは、当業者によって適宜構成されるものであり、上記に例示されているもの以外のものであってもよく、そのような場合も本発明の範囲に含まれると理解されるべきである。
なお、本発明の画像読取装置に於いて、更に、印刷装置にて使用される印刷媒体の寸法又は印刷時の解像度(単位長さ当たりのインク又はトナーその他の顔料等のドット数)を設定する印刷装置設定部が設けられてよい。これにより、使用者は、所望の寸法の印刷媒体にて、又は、所望の画質にて、印刷を実行することが容易となる。例えば、画像読取装置で読み込む原稿の大きさと印刷媒体の大きさは、異なっていてもよい。
上記の本発明の原理は、所定の画像形式の任意の画像データを所定の通信規格に対応した任意の印刷装置にて受信可能であり該印刷装置により任意の画像データに対応する画像が印刷可能となる通信方式にて出力する画像データ出力部を備えた画像読取装置の他、「画像読取・印刷システム」、即ち、画像読取装置と、該画像読取装置に接続されて画像データを受信して該画像データに対応する画像を印刷媒体に印刷する印刷装置とからなるシステムに於いて、原稿画像から予定通り印刷画像が印刷されるようにするための校正に用いられてもよいことは理解されるべきである。
上記の本発明に於いて、特記されるべきことは、まず、本発明による画像読取装置によれば、印刷装置として、種々のメーカーにて製造販売している所定の通信規格に対応した印刷装置のうちから、任意のものを選択することができるという点である。周知の如く、印刷装置で印刷される印刷画像の画質や性能は、メーカーにより、或いは、機種によって千差万別であるところ、(所定の通信規格に対応しているという範囲内ではあるが、)任意の印刷装置を選択できるという利点によれば、使用者は、それぞれの予算又は好みに応じて、印刷装置を選ぶことができるので有利である。また、既に印刷装置を持っている使用者にとっては、画像読取装置を用いた画像の複製・印刷のためだけに別途印刷装置を購入する必要がなくなる。
また、本発明による画像読取装置によれば、読み込んだ原稿画像が、印刷装置の内部設定情報に基づいて、補正されて印刷装置へ送信されるという構成により、使用者は、印刷装置の内部設定を気にせずに自らの原稿を作成又は準備することが可能となり、かかる特徴よれば、上記の任意の印刷装置を選択できる利点が更に有効に利用できることとなる。上記の如く、一般に、或る画像データが、印刷媒体上で如何なる寸法にて印刷されるか、又は、その画像データのうち実際にどの領域が印刷媒体上に印刷されるかは、印刷装置の機種ごとに異なり、実際に印刷された画像の状態も異なることとなる。従って、印刷装置は、印刷された状態が使用者にとって許容できるかできないかによっても、その選択の幅を狭められることとなる。しかしながら、本発明画像読取装置に於ける画像補正処理部によれば、印刷媒体上に於いて、原稿上の画像のレイアウト又は画像読取装置で設定した画像のレイアウトにて画像が生成できることになるので、使用者は、個々の印刷装置の内部設定を問題にせずに、より多くの機種から印刷装置を選択できることとなるのである。
そして、本発明による画像読取装置に於いて、特に重要な利点は、接続された印刷装置の内部設定によらず、原稿画像を印刷複製することができ、使用者は、原稿の作成の際、画像読取装置で読み取られる画像の範囲のみを気にすれば良いという点である。既に述べた如く、画像読取装置で画像の印刷・複製を行おうとする使用者層には、年賀状やクリスマスカード等の作成を試みるパソコンに慣れていない世代や小さな子供が含まれる。そのようなパソコンや機器の操作に慣れていない使用者層にとって、印刷装置の内部設定を気にして原稿を作成することは、相当に厄介なことである。しかしながら、本発明によれば、画像読取装置が読み取れるように原稿を作成しさえすれば、原稿の画像と全く同じ画像又は所望の大きさ又はレイアウトの画像を印刷できることとなるので、非常に便利である。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。図中、同一の符号は、同一の部位を示す。
画像読取装置の概要
図1(A)に於いて、本発明による画像読取装置1の一つの好ましい実施形態の外観(斜視図)が示されている。画像読取装置1は、所謂「イメージスキャナ」、即ち、紙、プラスチックシート等又はその他の媒体上に描かれた原稿画像を走査しながら光学的に検出し(例えば、読み取る対象に光を当てて、反射光をCCD等の光検出素子又は装置にて検出する)、検出した画像情報をディジタルデータに変換する装置であってよい。画像読取装置1は、フラットベッドスキャナの形式、即ち、原稿を透明な板部材上にて下向きに配置して画像を読み取る形式の装置であってもよいが、好適には、特許文献2−5に記載されている如き、上下の面が透明な板部材3(図では上面のみ示されている)にて形成された扁平な筐体からなり、原稿を上向きにして筐体の下側に載置した状態で原稿を走査する形式のスキャナである(原稿を筐体の下側に載置する形式のスキャナの場合、原稿を走査する様子が、使用者がスキャナの上側から原稿を確認できる点で好ましい。)。画像読取装置1の上面には、使用者が画像読取装置の動作を指示し又は選択するための操作用パネル又はボタン等4が設けられる。画像読取装置1の寸法は、典型的には、はがきサイズの原稿が読取可能な寸法であるが、B5、A4等のその他の用紙のサイズの原稿が読取可能な寸法であってもよい。なお、図示していないが、読取装置を原稿上で手動式にて移動させて原稿画像を読み取る「ハンディスキャナ」であっても良い。また、本発明が適用される装置は、原稿を走査するのではなく、原稿全体の画像を一括に読み込む形式の画像読取装置であってもよい。
図1(A)に於いて、本発明による画像読取装置1の一つの好ましい実施形態の外観(斜視図)が示されている。画像読取装置1は、所謂「イメージスキャナ」、即ち、紙、プラスチックシート等又はその他の媒体上に描かれた原稿画像を走査しながら光学的に検出し(例えば、読み取る対象に光を当てて、反射光をCCD等の光検出素子又は装置にて検出する)、検出した画像情報をディジタルデータに変換する装置であってよい。画像読取装置1は、フラットベッドスキャナの形式、即ち、原稿を透明な板部材上にて下向きに配置して画像を読み取る形式の装置であってもよいが、好適には、特許文献2−5に記載されている如き、上下の面が透明な板部材3(図では上面のみ示されている)にて形成された扁平な筐体からなり、原稿を上向きにして筐体の下側に載置した状態で原稿を走査する形式のスキャナである(原稿を筐体の下側に載置する形式のスキャナの場合、原稿を走査する様子が、使用者がスキャナの上側から原稿を確認できる点で好ましい。)。画像読取装置1の上面には、使用者が画像読取装置の動作を指示し又は選択するための操作用パネル又はボタン等4が設けられる。画像読取装置1の寸法は、典型的には、はがきサイズの原稿が読取可能な寸法であるが、B5、A4等のその他の用紙のサイズの原稿が読取可能な寸法であってもよい。なお、図示していないが、読取装置を原稿上で手動式にて移動させて原稿画像を読み取る「ハンディスキャナ」であっても良い。また、本発明が適用される装置は、原稿を走査するのではなく、原稿全体の画像を一括に読み込む形式の画像読取装置であってもよい。
図1(A)に示されている如く、画像読取装置1は、パソコンを介さずに印刷装置2(典型的には、インクジェットプリンタであるが、その他の形式のものであってもよい。)に直接に接続される。印刷装置2は、所定の通信規格に対応した任意の印刷装置であってよく、画像データを受信すると、自身の内部の設定又は画像読取装置が送信した設定に従って、印刷媒体上に画像を印刷する。画像読取装置1と印刷装置2との間の通信規格は、典型的には、ディジタルカメラを印刷装置又は印刷機へ直接に接続して写真を印刷する目的で提案されたPictBridgeであるが、画像読取装置1と印刷装置2とが各々対応していれば、その他の通信規格であってもよい。また、図示の例では、画像読取装置1と印刷装置2との間の信号の送受信は、ケーブル5を介して行われる有線通信(USB等)により為されるが、Bluetooth(登録商標)や赤外線による無線データ通信にて行われていてもよい。更に、画像読取装置1に於いて、メモリカード(SDカード等)6に画像データを記憶する手段が設けられ、印刷装置2が対応するメモリカードに記憶された画像データを印刷する機能を有していれば、画像データの授受は、メモリカードを介して行われてもよい。
本発明の画像読取装置1に直接に接続され画像の印刷が可能な印刷装置2は、印刷媒体の全面に、周縁部に余白を残すことなく、画像を印刷する所謂「フチ無し印刷」が実行可能である。「フチ無し印刷」モードを実行する場合、印刷装置2は、受信された画像データの表す画像の周縁部が印刷媒体からはみ出るように印刷する。
図13を参照して、例えば、画像読取装置1が、300DPIの解像度(単位長さ当たりの画素数)にて、図13左上に示されている如き、はがきサイズ、縦148×横100mm、の領域を読取り、縦1748×横1181pixの画像データを生成し[即ち、画像データの一つの画素の大きさは、読み取られた原稿上で0.085mmに相当する。]、かかる画像データをそのままの寸法で印刷装置2へ出力するとする。印刷装置2が、はがきサイズの印刷媒体上で、画像読取装置の読取時の解像度と同じ300DPIの解像度にて印刷するものであったとすると、「フチ無し印刷」の場合、印刷装置2は、縦1748×横1181pixの画像データの画像全体の大きさを、例えば、印刷媒体の寸法の1.03〜1.05倍になるように、即ち、縦1800×横1216pix〜縦1835×横1240pixに変倍し、画像の周縁部が概ね30〜60pix程度(略3〜5mm)印刷媒体からはみ出た状態にて印刷を実行する(図13右上)。[画像読取装置が生成した画像データの一つの画素の大きさは、印刷媒体上では、0.088〜0.089mmに相当することとなる。つまり、印刷の解像度(単位長さ当たりに配置されるインクのドット数)が300DPIであっても、画像読取装置から送信された画像データは、印刷媒体上では、約291〜285DPIとなる。]かくして、「フチ無し印刷」に於いては、印刷媒体の縁を横切ってインクが適用されることになるので(オーバースプレイ)、印刷媒体の縁に余白を残すことなく、印刷が施されることとなる(図13下)。
上記の「フチ無し印刷」の際、本発明の画像読取装置1と供に使用される典型的な印刷装置に於いては、印刷媒体の上下左右方向の各々からはみ出る周縁部の幅は、受信した画像データの寸法にかかわらず、所定値に定まっている(印刷媒体の大きさに応じて決められている。はがき大の用紙の場合、通常、3〜5mm前後)。換言すれば、「フチ無し印刷」の際、印刷装置に於いて、印刷媒体の大きさが決定されると、インクを適用する領域が、所定幅だけ印刷媒体の縁からはみ出るように決定され、かかるインクを適用する領域と受信した画像データの表す画像の大きさとが一致するように、画像データの寸法が調整される。従って、送信される画像データに於ける実際に印刷媒体上に載る領域(印刷領域)の寸法の割合と位置が、送信される画像データの寸法によらず、印刷装置の内部の設定により所定の値に定まることとなり、印刷媒体の各縁からはみ出る画像の周縁部の幅、或いは、画像データの表す画像のうち実際に印刷媒体上に載る領域の大きさと位置は、使用者には調節することができない。その結果、画像読取装置1で読み取った画像データをそのまま送信して印刷された画像は、図13下に例示されている如く、原稿の画像と大きさが異なったり、周縁部が欠けたりするなど、使用者の期待通りに印刷できない場合が在り得る。また、画像データの表す画像のうち実際に印刷媒体上に載る領域は、印刷装置の機種や用紙設定によって異なる。
そこで、本発明の画像読取装置1では、「発明の開示の欄」に記載されている如く、印刷装置2による印刷時に、印刷装置2が受信した画像データのうち印刷媒体上に載る領域又は印刷媒体の縁からはみ出る周縁部の幅と方向を検出し、或いは、印刷装置が受信した画像データを印刷する際の画像中の所定のパターンの寸法又は位置を検出して、その検出結果を用いて、印刷媒体上に於いて、(図13下の如く、不用意に画像の縁が切り取られることがないように、)使用者の所望の大きさ又は所望のレイアウトにて画像を印刷できるように原稿画像データを補正する機能が設けられる。なお、以下の説明に於いては、印刷装置2がフチ無し印刷モードに設定され、また、印刷媒体の寸法が画像読取装置の1回の画像の読み込みにて読み取り可能な範囲の全域(画像読取装置の読取領域)の寸法と同一であるものとする(例えば、画像読取装置の読取領域がはがき大であるとすれば、印刷媒体には、はがき大の用紙が用いられる。)。しかしながら、印刷装置2がフチ付き印刷モード(印刷媒体の周縁部に余白が設けられる)又はその他の印刷モードに設定されている場合、または、印刷媒体の寸法が原稿の寸法又は画像読取装置の読取領域の寸法と異なる場合でも、本発明の原理が適用でき、そのような場合も本発明の範囲に属することは、理解されるべきである。
画像読取装置の構成
図1(B)は、画像読取装置1の内部の構成をブロック図の形式にて示したものである。同図を参照して、画像読取装置1に於いては、公知の画像読取装置と同様に、CPU10、プログラムメモリ12、ワークメモリ14、画像メモリ16、操作パネル20、USB制御部(画像データ出力部)22及びスキャナ部24が、互いに双方向コモンバス26にて接続されている。CPU10は、後に詳細に説明する態様にてプログラムメモリ12に記憶されたシステムプログラムに基づき、ワークメモリ14及びその他のメモリを用いて画像読取装置1の動作を制御する。
図1(B)は、画像読取装置1の内部の構成をブロック図の形式にて示したものである。同図を参照して、画像読取装置1に於いては、公知の画像読取装置と同様に、CPU10、プログラムメモリ12、ワークメモリ14、画像メモリ16、操作パネル20、USB制御部(画像データ出力部)22及びスキャナ部24が、互いに双方向コモンバス26にて接続されている。CPU10は、後に詳細に説明する態様にてプログラムメモリ12に記憶されたシステムプログラムに基づき、ワークメモリ14及びその他のメモリを用いて画像読取装置1の動作を制御する。
スキャナ部24は、この分野に於いて公知の任意の形式の画像検出部であってよく、端的に述べれば、原稿画像に光を当て、その反射光を検出するイメージセンサ部(画像検出部)24aと、イメージセンサ部を原稿上にて走査させるモータ及びモータ制御部24bとを含む。CPU10の制御下、イメージセンサ部24aの光源・位置は、コモンバス26に接続されたI/O部24cを介して制御され、イメージセンサ部で検出されたアナログ画像情報信号は、A/D変換部24d(画像データ生成部)にてディジタル化され、画像メモリ16に保存される。なお、スキャナ部24にて読み取られた画像データは、イメージセンサの諸特性を補償するべく、シェーディング補正、色補正、ガンマ補正、MTF補正等の公知の態様にて補正されてよい。(イメージセンサの特性を補償するための情報が、シェーディングメモリ28に格納され、適宜利用されるようになっていてよい。)
操作パネル20(図1(A)に於ける符号4)は、図12に例示する如き操作用ボタン、ディスプレイを含むパネルであり、画像読取装置1の表面に設けられる。後に詳細に説明する態様にて、使用者は、操作パネル20を介して、装置1へ指示を与え、又、装置1の動作モード又はその他の設定が確認できるようになっている。
本発明の画像読取装置1は、上記の如く、所定の通信規格に対応した任意の印刷装置2に接続され、印刷装置2へ直接に画像データを送信し、画像を印刷できるようになっている。かかる作動を達成するために、本発明の画像読取装置1に於いては、CPU10の制御下、送信されるべき画像データから所定の通信規格に適合するべく印刷装置制御コードが生成され、印刷装置制御コードは、更にUSB制御部(画像データ出力部)22に於いてUSB制御コードに変換されて印刷装置2へ送信されることとなる。なお、USB制御部22からは、所定の通信規格に従って、印刷装置に於いて設定可能な印刷媒体又は用紙の寸法、種類、或いは、可能であれば、画質、印刷画像の解像度等の制御コードが送信されるようになっていてよい。また、印刷装置2と無線にて信号の授受を行う場合には、信号発信部(図示せず)が設けられてよく、また、メモリカードを用いて印刷装置に画像データを与える場合には、メモリカードが着脱可能なドライブ30が設けられていてよい(メモリカードには、画像読取装置で生成した任意の画像データが保存できるように構成されてよい。)かかる種々の制御コードを送信するための具体的な構成、無線通信のための構成又はメモリカードためのドライブは、当業者にとって公知の態様にて設けられてよい。また、選択的に、通常の画像読取装置と同様にパソコンへ画像を送信するための手段が設けられていてもよい(図示せず)。
更に、本発明の画像読取装置1によれば、「発明の開示の欄」に記載されている如く、スキャナ部24で読み取られ、ディジタル化された原稿画像データは、補正用画像データ(基準画像データを画像データ出力部22から送信して印刷装置2にて印刷媒体上に印刷した基準画像の印刷画像をスキャナ部24によって読み取って得た画像データ)を利用して、印刷媒体上で、所望の大きさ又は所望のレイアウトにて印刷されるよう補正される。そこで、上記のコモンバス26には、更に、パラメータメモリ18が接続され、補正用画像データ、原稿画像データの補正を行うために必要なパラメータ(補正用パラメータ)又はその他の印刷装置の内部の設定に関する情報が記憶される。また、コモンバス26に、基準画像を表す基準画像データを記憶した基準画像データメモリ19が接続され、CPUの制御下、基準画像データを適宜利用できるようになっていてよい。
画像読取装置1の操作と動作の概要
本発明による画像読取装置1は、選択的に、校正モード又は通常モードにて作動する。
本発明による画像読取装置1は、選択的に、校正モード又は通常モードにて作動する。
校正モードでは、端的に述べれば、印刷装置の内部設定情報(印刷装置が受信した画像データを如何に印刷媒体上に印刷するかに関する情報)が、印刷装置2にて印刷された印刷画像を画像読取装置1にて読み込んで解析することにより求められ、画像読取装置1内に記憶される。このモードに於ける使用者の操作、画像読取装置1及び印刷装置2の動作は、以下の通りである。図2(A)を参照して、使用者の操作パネル20の操作により校正モードの作動開始が指示されると(C1)、画像読取装置1から印刷装置2へ基準画像データが送信され(C2)、基準画像の印刷が実行される(C3)。なお、基準画像データは、予め定められた所定のパターンを含み所定の寸法(画素数)を有する画像を表す画像データである。基準画像の印刷が完了すると、使用者は、画像読取装置1に基準画像の印刷画像をセットし(C4)、操作パネルを通じて処理の続行を指示する。画像読取装置1は、かかる使用者の指示に応答して、基準画像の印刷画像を読み込んで補正用画像データを生成し(C5)、後に詳細に説明するいずれかの手法により、補正用画像データから印刷装置の内部設定情報又は補正用パラメータが演算され(C6)、パラメータメモリ18に格納される。なお、基準画像データは、予め基準画像データメモリ19に記憶させておくのではなく、校正モードの開始の際に、紙又はその他の媒体に描かれた基準画像を画像読取装置1にて読み込むことにより生成されてもよい。その場合、C1aの操作が必要となる。
通常モードでは、概して述べれば、スキャナ部24にて読み取られた原稿の画像データが、校正モードで取得した印刷装置の内部設定情報又は補正用パラメータを用いて補正され、これにより、原稿画像が、印刷媒体上で所望の大きさ又は所望のレイアウトにて印刷される。このモードに於ける使用者の操作、画像読取装置1及び印刷装置2の動作は、以下の通りである。図2(B)を参照して、まず、使用者が画像読取装置1に原稿をセットし、操作パネル20の操作により通常モードの作動開始を指示する(C13)。この際、使用者は、予め、印刷枚数の設定(C11)や印刷媒体上での画像のレイアウトの選択(C12)が適宜行えるようになっていてよい。なお、デフォルトの設定として、印刷枚数を1枚とし、レイアウトとして、ぴったり印刷モード(原稿画像の全体が印刷媒体全面に一致するように印刷される。)が設定されていてよい。画像読取装置1は、通常モードの作動開始の指示に応答して、原稿画像を読み込んで、原稿画像データを生成する(C14)。このとき、印刷画像がC12にて選択されたレイアウトにて印刷されるように原稿画像データの面付けが行われてよい(以下、原稿画像データを面付け処理したものを面付け画像データと呼ぶ。)。次いで、原稿画像が印刷媒体上で選択されたレイアウトにて印刷されるよう補正用パラメータを用いて原稿画像データ又は面付け画像データを補正して補正原稿画像データを生成し(C15)、補正原稿画像データを印刷装置2へ送信する(C16)。印刷装置2は、補正原稿画像データを受信すると、印刷装置の内部設定に従って、画像を印刷する(C17)。
後により詳細に述べる如く、印刷装置2へ送信される補正原稿画像データは、補正原稿画像データの印刷領域内に印刷媒体上に載るべき画像データが割り当てられた状態に、即ち、該補正原稿画像データが印刷装置2に於いて印刷媒体の寸法よりも大きく調整された状態で、選択された大きさにて又は選択されたレイアウトにて原稿画像データ又は面付け画像データが印刷媒体上に載るように調製される。従って、印刷装置2が補正原稿画像データの印刷を実行する際に、補正原稿画像データ全体の寸法を印刷媒体の縁を越えるように調整すると、補正原稿画像データ中の印刷領域全体が印刷媒体の全体に一致し、かくして、原稿画像データ又は面付け画像データの周縁部が不用意に欠けたり、印刷画像が使用者の期待に反した大きさにて印刷されたりすることが回避されることとなる。
図3は、画像読取装置1内での上記の校正モード及び通常モードでの信号処理の流れを機能ブロック図の形式で表したものである。なお、以下に説明される「画像補正部10a」、「補正パラメータ算出部10b」、「JPEGエンコーダ10c」、「プリンタ制御部10d」、「レイアウト構成部10e」は、いずれもCPU10の作動により実現されるものである。
同図を参照して、校正モードが、操作パネル20を通じて選択され(図中、第一及び第二のスイッチが「2」に設定。)、処理の実行開始が指示されると、基準画像データメモリ19から基準画像データがJPEGエンコーダ10cへ出力され、JPEGエンコーダ10cは、基準画像データをJPEG形式にエンコードする。JPEG形式の基準画像データは、JPEGエンコーダ10cからプリンタ制御部10dへ出力されて印刷装置制御コードに変換され、次いで、USB制御部22からUSB制御コードの形式にて印刷装置2へ送信される。なお、基準画像データは、基準画像データメモリ19に予め保存されているのではなく、校正モードの実行の最初に、基準画像を描いた原稿をスキャナ部24にて読み取ることにより取得され、JPEGエンコーダ10cへ出力されるようになっていてもよい。また、ここにおいて、画像データの画像形式はJPEG形式が採用されているが、印刷装置2が対応していればその他の画像形式、例えば、GIF形式、BMP形式又はRAW形式などであってもよい。
基準画像が印刷され、その印刷画像が使用者により画像読取装置1のスキャナ部24にセットされた後、使用者が処理の続行を指示すると、スキャナ部24が基準画像の印刷画像を読み込んで補正用画像データを生成し、補正用画像データは、補正パラメータ算出部10bへ送られる。補正パラメータ算出部10bでは、後に詳細に説明される如く、補正用画像データが解析され、そこに於いて算出された補正用パラメータがパラメータメモリ18に格納され、校正モードが終了する。
通常モードが選択され(図中、第一及び第二のスイッチが「1」に設定。)、処理の実行開始が指示されると、スキャナ部24にて原稿の走査及び原稿画像の読み込みが実行され、かくして得られた原稿画像データは、レイアウト構成部(又は面付け画像生成部)10eに送信される。レイアウト構成部10eでは、印刷媒体上で、後に詳細に説明される如き任意のレイアウトにて画像が配置されるよう原稿画像データの「編集」又は「面付け」が為される。もし原稿画像を実質的にそのまま印刷する場合には、レイアウト構成部10eは、省略されてよい。印刷媒体上での画像のレイアウトについて、本発明の画像読取・印刷システムでは、パソコンのように画像を自由に編集することは困難なので、予めいくつかのレイアウトが用意され、使用者がそのうちの好みのレイアウトを操作パネル20から選択できるようになっていることが好ましい。
かくして、レイアウト構成部10eを通った原稿画像データ又は面付け画像データ(原稿画像データに何等かのレイアウト編集又は面付け補正を施した画像データ)は、画像補正部10aに於いて、パラメータメモリ18に保存された補正用パラメータを用いて、後に詳細に説明されるいずれかの手法により、図10、11に例示されている如く、面付け画像データ又は原稿画像データの表す画像が印刷媒体上に印刷されるよう補正される。かくして補正された画像データ(補正原稿画像データ)は、JPEGエンコーダ10c、プリンタ制御部10d及びUSB制御部を介して、印刷装置2へ送信され、印刷が実行される。
上記の校正モード及び通常モードのいずれの場合に於いても、印刷装置2に於いて印刷可能でない場合(電源未投入、用紙切れ、インク切れ等)には、警告ランプ等により、使用者に画像の印刷が実行できないことを知らせるようになっていてよい。また、処理の中断・中止・再開、印刷枚数及びその他の使用者からの指示を表す信号は、操作パネル20を通じて、スキャナ部、プリンタ制御部又はその他の処理部へ送信されるようになっていてよい。更に、通常モードが実行される際又は画像読取装置1の電源投入時に、補正用パラメータが準備されていない場合には、そのことを使用者に警告するか、或いは、自動的に校正モードが選択されるようになっていてもよい。
以下に於いて、上記に於いて概説した「補正用パラメータの算出」、「レイアウト構成」、「補正原稿画像データの生成」及び「操作パネルの操作」をより詳細に説明する。
補正用パラメータの算出
校正モードでは、既に述べた如く、「補正パラメータ算出部10b」に於いて、画像読取装置1から出力された所定のパターンを含む基準画像と、その基準画像を表す基準画像データを受信して印刷装置2が印刷した印刷画像(補正用画像データ)とを比較して、印刷装置2に送信した画像データの表す画像の印刷媒体上の大きさ、又は、印刷装置2に送信した画像データのうち実際に印刷媒体上に乗る領域(印刷領域)の大きさ、位置を検出し、その比較・検出結果に基づいて、通常モードにて使用される補正用パラメータが算出される。以下、基準画像データと補正用画像データとの比較解析から補正用パラメータを算出する好ましい形態について説明する。
校正モードでは、既に述べた如く、「補正パラメータ算出部10b」に於いて、画像読取装置1から出力された所定のパターンを含む基準画像と、その基準画像を表す基準画像データを受信して印刷装置2が印刷した印刷画像(補正用画像データ)とを比較して、印刷装置2に送信した画像データの表す画像の印刷媒体上の大きさ、又は、印刷装置2に送信した画像データのうち実際に印刷媒体上に乗る領域(印刷領域)の大きさ、位置を検出し、その比較・検出結果に基づいて、通常モードにて使用される補正用パラメータが算出される。以下、基準画像データと補正用画像データとの比較解析から補正用パラメータを算出する好ましい形態について説明する。
(i)補正用パラメータの算出の第一の実施形態
補正用パラメータの算出の第一の実施形態に於いては、図4(A)に示されている如き画像が、基準画像として、印刷装置2へ出力され、その印刷画像が補正用画像データとして取り込まれる。
補正用パラメータの算出の第一の実施形態に於いては、図4(A)に示されている如き画像が、基準画像として、印刷装置2へ出力され、その印刷画像が補正用画像データとして取り込まれる。
図4(A)の基準画像は、寸法Xmax×Ymaxを有し、内部に所定のパターンとして中心に矩形(長方形であってよい)領域A0B0D0C0を有する。矩形内部及び外部は、各々一様の輝度を有し、最も簡単には、印刷媒体が白色(輝度値255)であるので、矩形内部が任意の輝度となっていてよい。例えば、印刷装置2は、通常カラープリンタなので、基準画像を印刷する際、RGB値に於いて、矩形領域内部の輝度は、(R,G,B)=(0,Δ,0)[Δは、任意の値]、矩形領域外部は、(R,G,B)=(255,255,255)と設定してよいが、これに限定されない。好ましくは、基準画像データ全域の中心と矩形領域の中心は一致し、矩形領域の各辺は、画像データのX又はY方向に沿って延在している。しかしながら、本発明の目的に於いて、その他のパターンが採用されてもよい。基準画像データの寸法は、好ましくは、画像読取装置1の読取領域にて読み取られ生成される画像データの寸法と同一であるが、画像読取装置が画像を読み取って生成する画像データの寸法と異なっていても良いことは理解されるべきである。
図4(A)の基準画像データが印刷装置2へ送信され、印刷装置2にて印刷媒体上に印刷されると、基準画像の印刷像(図4(B))が生成される。既に述べた如く、印刷装置2は、受信した画像データの全体が印刷媒体の縁からはみ出るように印刷するので、印刷媒体上には、図4(A)中に於いて点線にて示された印刷領域の内側が印刷されることとなる。補正用画像データは、かかる印刷媒体上に印刷された基準画像の印刷像を画像読取装置1により読み込むことにより調製される。本実施形態に於いては、基準画像のデータの寸法Xmax×Ymaxが、画像読取装置が画像を読み取ることにより生成される画像データの寸法Xmax×Ymaxと同一であり、かつ、画像読取装置の読取領域の大きさと印刷媒体の大きさとが同一としているので、補正用画像データの矩形領域ABDCの寸法は、基準画像データの矩形領域A0B0D0C0よりも拡大されていることとなる。
印刷装置2へ送信した画像データのうち実際に印刷媒体上に印刷される領域、即ち、画像データの印刷領域の大きさ、或いは、印刷装置2へ送信した画像データの印刷媒体上での大きさは、基準画像データ(図4(A))中の矩形領域の大きさに対する補正用画像データ(図4(B))中の矩形領域の大きさの比(変倍率N)から求めることができる。また、基準画像中の矩形領域の中心は、基準画像全体の中心に一致させているので、補正用画像データの中心位置からの、補正用画像データ中の矩形領域の中心位置のずれ(シフト量S)を検出することにより、印刷装置2の印刷時に切り取られる(印刷媒体からはみ出る)画像の周縁部の幅と方向、又は、画像データのうち実際に印刷される領域を特定することができる。なお、画像読取装置の読取領域の大きさと印刷媒体の大きさとを同一とし、基準画像の寸法と画像読取装置の読取領域の画像を読み取って生成する画像データの寸法とを同一としているので、変倍率Nは、印刷装置2へ送信した画像データの寸法に対するその画像データの印刷領域の寸法の比の逆数であり、原稿画像に対する(補正なしで印刷された場合の)印刷画像の大きさの比に相当する。[基準画像データの寸法と画像読取装置が画像を読み取って生成するデータの寸法とが異なる場合、変倍率Nは、以下の式で与えられる。
N=(k×Z)/(n×X)
ここに於いて、kは、画像読取装置の読取解像度(pix/mm)、Zは、印刷媒体の実寸(mm)、Xは、基準画像データの寸法(pix)、nは、印刷装置2へ送信した画像データの寸法に対するその画像データの印刷領域の寸法の比である。本実施形態に於いては、(k×Z)/X=1となる。]
N=(k×Z)/(n×X)
ここに於いて、kは、画像読取装置の読取解像度(pix/mm)、Zは、印刷媒体の実寸(mm)、Xは、基準画像データの寸法(pix)、nは、印刷装置2へ送信した画像データの寸法に対するその画像データの印刷領域の寸法の比である。本実施形態に於いては、(k×Z)/X=1となる。]
変倍率Nとシフト量Sは、以下の如く、算出されてよい。図4(A)を参照して、基準画像データの矩形領域の頂点の座標を、それぞれ、A0(X1,Y1)、B0(X2,Y1)、C0(X1,Y2)、D0(X2,Y2)とし、補正用画像データの矩形領域の頂点の座標を、A(x1,y1)、B(x2,y2)、C(x3,y3)、D(x4,y4)とする。基準画像データと補正用画像データとの縦横比が変わらないとする場合、即ち、印刷装置2が画像データの縦横比を変えず印刷する場合には、例えば、矩形領域の対角線の長さの比から、変倍率Nは、
N=BC/B0C0
={(x2−x3)2+(y2−y3)2}1/2/{(X2−X1)2+(Y1−Y2)2}1/2 …(1)
により与えられる。ここで、BC、B0C0は、頂点間の長さである(以下同様)。なお、補正用画像データの矩形領域の対角線の長さは、二つの対角線の平均をとってもよい。
N=BC/B0C0
={(x2−x3)2+(y2−y3)2}1/2/{(X2−X1)2+(Y1−Y2)2}1/2 …(1)
により与えられる。ここで、BC、B0C0は、頂点間の長さである(以下同様)。なお、補正用画像データの矩形領域の対角線の長さは、二つの対角線の平均をとってもよい。
印刷装置2が画像の縦横比を変化させてしまう可能性がある場合には、X方向の変倍率NX、Y方向の変倍率NYが、X方向、Y方向のそれぞれについて矩形領域の辺の長さの比から、
X方向の変倍率 NX=AB/A0B0 又は CD/A0B0 …(2)
Y方向の変倍率 NY=AC/A0C0 又は BD/A0C0 …(3)
により検出される。各々変倍率に於いて、補正用画像データの矩形領域の辺の長さは、X方向、Y方向についてそれぞれ二つの辺の平均が用いられてもよい。
X方向の変倍率 NX=AB/A0B0 又は CD/A0B0 …(2)
Y方向の変倍率 NY=AC/A0C0 又は BD/A0C0 …(3)
により検出される。各々変倍率に於いて、補正用画像データの矩形領域の辺の長さは、X方向、Y方向についてそれぞれ二つの辺の平均が用いられてもよい。
基準画像データと補正用画像データの矩形領域の中心位置は、それぞれ、
基準画像データ(CX,CY)
CX=(X1+X2)/2; CY=(Y1+Y2)/2 …(4)
補正用画像データ(cx,cy)
cx=(x1+x2+x3+x4)/4; cy=(y1+y2+y3+y4)/4 …(5)
により与えられるので、補正用画像データの矩形領域の中心位置のシフト量S(基準画像の中心に対する印刷媒体の中心のずれ)は、
Sx=CX−cx; Sy=CY−cy …(6)
となる。
基準画像データ(CX,CY)
CX=(X1+X2)/2; CY=(Y1+Y2)/2 …(4)
補正用画像データ(cx,cy)
cx=(x1+x2+x3+x4)/4; cy=(y1+y2+y3+y4)/4 …(5)
により与えられるので、補正用画像データの矩形領域の中心位置のシフト量S(基準画像の中心に対する印刷媒体の中心のずれ)は、
Sx=CX−cx; Sy=CY−cy …(6)
となる。
かくして、上記のX方向の変倍率NX、Y方向の変倍率NY及びシフト量Sx、Syより、印刷装置2へ送信する画像データの寸法がXmax×Ymaxとすると、その画像データのうち、印刷媒体上に載る印刷領域は、画像読取装置が送信する画像データの座標系(即ち、基準画像の座標系)に於いて、
X方向については、
(Xmax−Xmax/NX)/2+Sx/NXから(Xmax+Xmax/NX)/2+Sx/NXまで、 …(7a)
Y方向については、
(Ymax−Ymax/NY)/2+Sy/NYから(Ymax+Ymax/NY)/2+Sy/NYまで …(7b)
の範囲(図4(A)中の破線にて示した矩形内の領域)となることが求められる。上記の変倍率N(又は、NX、NY)及びシフト量Sx、Syの値又は印刷領域の範囲の座標値は、通常モードで原稿画像データ(又は原稿画像データを選択されたレイアウトにて配置構成してなる面付け画像データ)が、印刷媒体上にてはみ出すことなく印刷されるよう補正するために用いられる(補正用パラメータとして、パラメータメモリに記憶される。)。
X方向については、
(Xmax−Xmax/NX)/2+Sx/NXから(Xmax+Xmax/NX)/2+Sx/NXまで、 …(7a)
Y方向については、
(Ymax−Ymax/NY)/2+Sy/NYから(Ymax+Ymax/NY)/2+Sy/NYまで …(7b)
の範囲(図4(A)中の破線にて示した矩形内の領域)となることが求められる。上記の変倍率N(又は、NX、NY)及びシフト量Sx、Syの値又は印刷領域の範囲の座標値は、通常モードで原稿画像データ(又は原稿画像データを選択されたレイアウトにて配置構成してなる面付け画像データ)が、印刷媒体上にてはみ出すことなく印刷されるよう補正するために用いられる(補正用パラメータとして、パラメータメモリに記憶される。)。
補正用画像データの矩形領域の頂点ABCDの座標は、補正用画像データを、適当な閾値Thを用いて、二値化した後(矩形領域内外の輝度値は、それぞれ、1、0とする。)、補正用画像データの矩形領域の各頂点の近傍の輝度分布と、図4(C)に示された7×7画素の輝度値マトリクス(若しくはカーネル)M1〜M4との相関
Cr=ΣNOT(Mk(i,j) EXOR P(x+i,y+j)) …(8)
を算出することにより決定することができる。ここに於いて、Mk(i,j)は、マトリクスMk(k=1,2,3,4)の座標(i,j)[iは横方向、jは縦方向、−3≦i≦3、−3≦j≦3、マトリクスの中心座標は、(0,0)]に於ける輝度値であり、P(x+i,y+j)は、補正用画像データに於ける座標(x+i,y+j)の輝度値である。また、NOT、EXORは、それぞれ否定、排他的論理和であり、Σは、i及びjについての総和である。相関Crは、補正用画像データ上に於いて、マトリクスMkの中心(0,0)を補正用画像データの座標(x,y)に重ね合せた状態で、対応する座標毎に、マトリクスMkの輝度と補正用画像データの輝度Pの輝度の排他的論理和(NOT演算のため、一致したときに1を与える)を演算し、その値をマトリクスMkの範囲−3≦i,j≦3で積分したものに相当し、マトリクスMkのパターン(輝度分布)と補正用画像データのパターンが似ているほど大きくなる。図から理解されるように、マトリクスM1〜M4は、それぞれ、矩形領域に頂点近傍の輝度分布に対応するべく、右下、左下、右上、左上のMk(0,0)を含む4×4個の要素の輝度値が「1」であり、それ以外の要素の値は「0」であるので、マトリクスMkと補正用画像データとの相関を、少なくとも矩形領域の頂点の近傍領域にて(補正用画像データ上で、マトリクスMkの中心位置をずらしながら)算出した場合、相関の最大値を与えるマトリクスM1〜M4の位置(x,y)が、それぞれ、矩形領域のA、B、C、Dの各頂点の位置の座標として特定される。(ここでは、上記検出手法を、「パターン抽出フィルタ法」と呼ぶ)。
Cr=ΣNOT(Mk(i,j) EXOR P(x+i,y+j)) …(8)
を算出することにより決定することができる。ここに於いて、Mk(i,j)は、マトリクスMk(k=1,2,3,4)の座標(i,j)[iは横方向、jは縦方向、−3≦i≦3、−3≦j≦3、マトリクスの中心座標は、(0,0)]に於ける輝度値であり、P(x+i,y+j)は、補正用画像データに於ける座標(x+i,y+j)の輝度値である。また、NOT、EXORは、それぞれ否定、排他的論理和であり、Σは、i及びjについての総和である。相関Crは、補正用画像データ上に於いて、マトリクスMkの中心(0,0)を補正用画像データの座標(x,y)に重ね合せた状態で、対応する座標毎に、マトリクスMkの輝度と補正用画像データの輝度Pの輝度の排他的論理和(NOT演算のため、一致したときに1を与える)を演算し、その値をマトリクスMkの範囲−3≦i,j≦3で積分したものに相当し、マトリクスMkのパターン(輝度分布)と補正用画像データのパターンが似ているほど大きくなる。図から理解されるように、マトリクスM1〜M4は、それぞれ、矩形領域に頂点近傍の輝度分布に対応するべく、右下、左下、右上、左上のMk(0,0)を含む4×4個の要素の輝度値が「1」であり、それ以外の要素の値は「0」であるので、マトリクスMkと補正用画像データとの相関を、少なくとも矩形領域の頂点の近傍領域にて(補正用画像データ上で、マトリクスMkの中心位置をずらしながら)算出した場合、相関の最大値を与えるマトリクスM1〜M4の位置(x,y)が、それぞれ、矩形領域のA、B、C、Dの各頂点の位置の座標として特定される。(ここでは、上記検出手法を、「パターン抽出フィルタ法」と呼ぶ)。
各頂点に於いて、相関Crを算出する範囲は、印刷装置2の内部での画像の変倍、印刷時の印刷用紙の給紙誤差、ハガキの大きさの誤差、ユーザが原稿をスキャナ部24にセットするときのセット位置誤差が総合された誤差等を想定して適宜設定されてよい。例えば、補正用画像データ上の矩形領域の頂点Aは、基準画像データの頂点A0(X1,Y1)の近傍に存在することが期待されるので、相関Crを算出する範囲は、
X1−δ≦x≦X1+δ
Y1−δ≦y≦Y1+δ
と設定される。δは、変位量を見込んで適宜設定されてよく、例えば、最大5[mm]の変位量が想定される場合には、5[mm]が300DPIで約59画素に相当するので、δ=59とされて良い。
X1−δ≦x≦X1+δ
Y1−δ≦y≦Y1+δ
と設定される。δは、変位量を見込んで適宜設定されてよく、例えば、最大5[mm]の変位量が想定される場合には、5[mm]が300DPIで約59画素に相当するので、δ=59とされて良い。
相関Crを用いた頂点の座標の特定は、例えば、図5に於いてフローチャートの形式で記載された演算処理により為される。なお、例として、M1を用いて、頂点Aを特定する処理についてのみ説明されるが、頂点B、C、Dについても同様に特定できることは、当業者にとって容易に理解されるべきである。
同図を参照して、まず、M1を用いた相関Crの演算処理の初期値として、x=X1−δ、y=Y1−δ、Crmax=0(CrmaxはCrの最大値)が設定される(ステップS11)。そして、−3≦i,j≦3の範囲で、(x,y)に於ける相関Crを算出し(ステップS12)、CrがCrmaxよりも大きい場合には(ステップS13)、CrがCrmaxとして、そのときの(x,y)が(xmax,ymax)として記憶される(ステップS14)。ついで、xの値を増大し(ステップS15)、x>X1+δとなるまで(ステップS16)、ステップS12−S15が繰り返される。x>X1+δとなったときには、yの値が増大されるとともにxが初期値X1−δに戻され(ステップS17)、再び、x>X1+δとなるまで(ステップS16)、ステップS12−S15が繰り返される。x>X1+δとなる度にyの値を増大して、ステップS12−S17の処理を、y>Y1+δとなるまで(ステップS18)、反復する間、新たに算出されたCrがそれまで設定されていたCrmaxより大きくなる度に、Crmax、(xmax,ymax)が更新され、かくして、y>Y1+δとなったときには(ステップS18)、相関を演算した領域内で最大の相関値Crが、Crmaxとして記憶されることとなる。既に述べた如く、相関値Crが最大のときに、補正用画像データのパターンとM1のパターンが最も近似していることになるので、そのときのM1の中心位置xmax,ymaxが、頂点Aの座標として特定されることとなる(ステップS19)。なお、マトリクスの寸法は、スキャナ部24で、基準画像の印刷画像を読み取る際のノイズの影響を受けないよう任意に設定されてよい。
ところで、例えば、矩形領域内外の値を(1,0)に二値化して、補正用画像データ全体の輝度の積算値(ΣP(x,y):Σは、x、yについての総和)と、基準画像データの全体の輝度を積算値(ΣP0(x,y):Σは、x、yについての総和)との比を求めることにより、変倍率Nが算出することができる。また、シフト量Sx、Syは、基準画像データの全体の輝度重心からの補正用画像データの全体の輝度重心の変位量を算出することにより求められる。(矩形領域の外部は、輝度が0なので、画像データ全体の輝度の積算値は、矩形領域の面積に比例し、画像データの全体の輝度重心は、矩形領域の重心となる。)
(ii)補正用パラメータの算出の第二の実施形態
補正用パラメータの算出の別の実施形態に於いて、図6(A)に示されている如き直角三角形のパターンを有する基準画像が採用されてもよい。同図に於いて、直角三角形の直角の頂点Oは、基準画像の中心(Xmax/2,Ymax/2)に一致し、頂点E、Fは、それぞれ、基準画像の上辺及び左辺よりdだけ離れた点(Xmax/2,d)、(d,Ymax/2)に位置する。直角三角形の辺の太さは、例えば、6画素程度であってよい。
補正用パラメータの算出の別の実施形態に於いて、図6(A)に示されている如き直角三角形のパターンを有する基準画像が採用されてもよい。同図に於いて、直角三角形の直角の頂点Oは、基準画像の中心(Xmax/2,Ymax/2)に一致し、頂点E、Fは、それぞれ、基準画像の上辺及び左辺よりdだけ離れた点(Xmax/2,d)、(d,Ymax/2)に位置する。直角三角形の辺の太さは、例えば、6画素程度であってよい。
図6(A)の基準画像を印刷装置2に通すと、印刷媒体上に載るのは、同図中の点線にて囲まれた矩形領域のみとなり、従って、図6(B)の如く、頂点E、Fが切り取られた状態にて印刷されることとなる。しかしながら、図6(B)の印刷画像を画像読取装置1に取り込んで得た補正用画像データに於いて、基準画像の上辺及び左辺よりdだけ離れた点G(xg,d)、H(xh,d)、I(d,yi)、J(d,yj)及び直角の頂点Oの印刷像o(xo,yo)を特定すると、直角三角形の幾何学的性質から、同図形の全体の寸法と印刷媒体上に於ける位置を特定することができる。かくして、印刷媒体上での直角三角形の寸法と位置に基づいて、変倍率N及びシフト量S又は切り取られる周縁部の幅と方向が見積もられる。
図6(B)を参照して、Y方向の変倍率NYは、
NY=(oH+v1)/OE
であるので、v1=HG・tanθ=h1・tanθの関係を用いて、
NY=(yo−d+h1・tanθ)/(Ymax/2−d) …(9a)
ここで、h1=xh−xgであり、tanθ=(yi−d)/(xg−d)である。
また、X方向の変倍率NXは、h2=IJ/tanθ=v2/tanθより、
NX=(oJ+h2)/OF
=(xo−d+v2/tanθ)/(Xmax/2−d) …(9b)
ここで、v2=yj−yiである。
シフト量Sは、
Sx=Xmax/2−xo; Sy=Ymax/2−yo …(10)
にて与えられる。
NY=(oH+v1)/OE
であるので、v1=HG・tanθ=h1・tanθの関係を用いて、
NY=(yo−d+h1・tanθ)/(Ymax/2−d) …(9a)
ここで、h1=xh−xgであり、tanθ=(yi−d)/(xg−d)である。
また、X方向の変倍率NXは、h2=IJ/tanθ=v2/tanθより、
NX=(oJ+h2)/OF
=(xo−d+v2/tanθ)/(Xmax/2−d) …(9b)
ここで、v2=yj−yiである。
シフト量Sは、
Sx=Xmax/2−xo; Sy=Ymax/2−yo …(10)
にて与えられる。
これらの値は、第一の実施形態の場合と同様に、通常モードでの原稿画像データ又は面付け画像データの補正に用いるべく、補正用パラメータとして、パラメータメモリに記憶される。なお、当業者にとって理解される如く、上記の実施形態に於いて、所定のパターンとして直角頂点が画像の中心に配置された直角三角形が用いられているが、補正用画像データ上に於いて一部が切り取られていても、幾何学的な性質により、切り取られた部分の位置及び寸法が特定される任意のパターンが採用されてよいことは理解されるべきであり、そのような場合も本発明の範囲に属する。
上記のパラメータを算出する際、補正用画像データを、三角形の辺の像と背景の輝度値が「1、0」となるように二値化して、例えば、点G(xg,d)、H(xh,d)は、補正用画像データの(x,d)行に於いて(x=0〜Xmax−1)、輝度値「1」である画素列の位置と幅を検出し、その画素列の中心が、点G又は点Hとして特定される。図6(C)に示す如く、(x,d)行に於いて、(xn,d)から(xne,d)まで、及び、(xm,d)から(xme,d)までが、輝度値「1」であったとすると、xg=(xne+xn)/2;xh=(xme+xm)/2と特定される。輝度値「1」である画素列を検出する方法は、例えば、補正用画像データの(x,d)行の画素の輝度値を逐次的に検査し、画素の輝度値「1」が4pix以上連続して検出されたときに、画素列であると判断することにより為される(かかる方法によれば、4pix未満の輝度値「1」の列は、ノイズとして除外することができる。)。同様に、点I(d,yi)、J(d,yj)は、補正用画像データの(d,y)列に於いて(y=0〜Ymax−1)、輝度値「1」である画素列の位置と幅を検出し、その画素列の中心が、点I又は点Jとして特定される(図示せず)。頂点Oの印刷像o(xo,yo)は、図6(D)に示すマトリクスM5を用いて、図5のフローチャートに記載されている如き相関Crを印刷像oの近傍にて計算することより決定されてよい。
(iii)補正用パラメータの算出の第三の実施形態
補正用パラメータの算出の別の実施形態に於いて、図7(A)に示されている如き上下左右の周縁部に所定の間隔にて配置された複数の(例えば、9本)の線分が描かれた基準画像が採用されてもよい。かかる基準画像が、印刷装置2に通されると、図7(B)に示されている如く、画像データの全域が印刷媒体からはみ出るような大きさに調節され、その結果、図中「印刷媒体」と印された矩形枠の内側の領域のみが上下左右の周縁部の線分が切り取られた状態で印刷される。基準画像に於いて、線分の配置されている座標又は画素が分かっているので、印刷画像に於ける線分の数をカウントすることにより、基準画像に於ける上下左右の周縁部の各々において切り取られた幅又は画素数が見積もられる。
補正用パラメータの算出の別の実施形態に於いて、図7(A)に示されている如き上下左右の周縁部に所定の間隔にて配置された複数の(例えば、9本)の線分が描かれた基準画像が採用されてもよい。かかる基準画像が、印刷装置2に通されると、図7(B)に示されている如く、画像データの全域が印刷媒体からはみ出るような大きさに調節され、その結果、図中「印刷媒体」と印された矩形枠の内側の領域のみが上下左右の周縁部の線分が切り取られた状態で印刷される。基準画像に於いて、線分の配置されている座標又は画素が分かっているので、印刷画像に於ける線分の数をカウントすることにより、基準画像に於ける上下左右の周縁部の各々において切り取られた幅又は画素数が見積もられる。
補正用画像データ上に於ける線分の本数のカウントは、補正用画像データを、線分の像と背景の輝度値が「1、0」となるように二値化して、例えば、線分列が配置されると予想される領域に於いて、線分列に垂直な方向に画素の輝度値を逐次的に検査し、輝度値が「0」から「1」又は「1」から「0」に遷移した回数をカウントすることにより為されて良い。その際、ノイズの影響を除去するために、輝度値の遷移の前後で所定の区間、輝度値が変化しない場合のみをカウントするようになっていてよい。
かくして、基準画像に於いて上下左右の周縁部の各々において切り取られた幅Wt,Wb,Wl,Wr(単位は画素数)が特定されると、印刷媒体上に印刷される領域(図7(A)の点線で囲まれた矩形領域)は、X方向について、WlからXmax−Wr−1まで、Y方向についてWtからYmax−Wb−1までと検出され、変倍率は、
NX=Xmax/(Xmax−Wl−Wr) …(11a)
NY=Ymax/(Ymax−Wt−Wb) …(11b)
にて与えられる。また、シフト量Sx、SyもWt,Wb,Wl,Wrを用いて算出されてよい(シフト量Sx、Syは、Sx=Nx×(Wl−Wr)/2;Sy=Ny×(Wt−Wb)/2により与えられる。)。かくして算出された値は、補正用パラメータとしてパラメータメモリに格納される。
NX=Xmax/(Xmax−Wl−Wr) …(11a)
NY=Ymax/(Ymax−Wt−Wb) …(11b)
にて与えられる。また、シフト量Sx、SyもWt,Wb,Wl,Wrを用いて算出されてよい(シフト量Sx、Syは、Sx=Nx×(Wl−Wr)/2;Sy=Ny×(Wt−Wb)/2により与えられる。)。かくして算出された値は、補正用パラメータとしてパラメータメモリに格納される。
(iv)補正用パラメータの算出の第四の実施形態
補正用パラメータの算出の別の実施形態として、図8(A)に示されている如き、十字パターンが予め高精度にて印刷された印刷用紙に、第一乃至第三の実施形態の基準画像を印刷装置2にて印刷し、その印刷画像(図8(B))を画像読取装置1に取り込んで補正用画像データを生成するようになっていてよい。本実施形態によれば、基準画像の印刷画像を画像読取装置1で取り込む際の用紙の配置の傾きやずれを考慮して、補正用画像データの解析を行うことができる。
補正用パラメータの算出の別の実施形態として、図8(A)に示されている如き、十字パターンが予め高精度にて印刷された印刷用紙に、第一乃至第三の実施形態の基準画像を印刷装置2にて印刷し、その印刷画像(図8(B))を画像読取装置1に取り込んで補正用画像データを生成するようになっていてよい。本実施形態によれば、基準画像の印刷画像を画像読取装置1で取り込む際の用紙の配置の傾きやずれを考慮して、補正用画像データの解析を行うことができる。
図8(A)又は(B)を参照して、例えば、三つの十字パターンα、β、γが、それぞれ、用紙の角に比較的近い3箇所に、高精度に用紙の中心から測って、X方向、Y方向に沿って所定の長さDx及びDyの位置に配置される。そして、図8(B)のパターンが印刷された印刷画像が、補正用画像データとして画像読取装置1に取り込まれ、パターンと背景がそれぞれ輝度値「1,0」となるように二値化される。かくして、図6(D)に示されている如きマトリクスM5を用いて十字パターンα、β、γの近傍領域にて、第一の実施形態の説明に於いて説明された手法と同様に、画像の相関が算出され、十字パターン中心座標位置のα(x5,y5)、β(x6,y6)、γ(x7,y7)が特定される。
α、β、γが特定されると、補正用画像データ上に於ける印刷用紙の中心位置(xpc,ypc)が、
xpc=(x6+x7)/2; ypc=(y6+y7)/2 …(12)
により、決定することができる。また、画像読取装置1に印刷用紙をセットした際の画像読取装置1の読み込み領域に対する印刷用紙の傾き、換言すれば、補正用画像データに於ける印刷画像の傾きは、図8(C)に示されている如く、αからγへ結ぶ線と補正用画像データのY方向(一点鎖線)との成す角θにより特定される。即ち、
θ=arctan((x7−x5)/(y7−y5))
xpc=(x6+x7)/2; ypc=(y6+y7)/2 …(12)
により、決定することができる。また、画像読取装置1に印刷用紙をセットした際の画像読取装置1の読み込み領域に対する印刷用紙の傾き、換言すれば、補正用画像データに於ける印刷画像の傾きは、図8(C)に示されている如く、αからγへ結ぶ線と補正用画像データのY方向(一点鎖線)との成す角θにより特定される。即ち、
θ=arctan((x7−x5)/(y7−y5))
かくして、用紙の中心位置を(xpc,ypc)と用紙の傾きθを用いて、印刷媒体の中心と補正用画像データの中心とのずれ、(xpc−Xmax/2,ypc−Ymax/2)を修正した後に、αからγへ結ぶ線が補正用画像データのY方向に一致するように座標を回転するべく、
x’=(x−(xpc−Xmax/2))・cosθ+(y−(ypc−Ymax/2))・sinθ
y’=−(x−(xpc−Xmax/2))・sinθ+(y−(ypc−Ymax/2))・cosθ …(13)
により、補正用画像データの座標系(x,y)を(x’,y’)へ変換すると、印刷用紙上での座標系で、パターンの座標(矩形領域ABCD)が表されることとなる。そして、変倍率及びシフト量等の値は、かかる座標変換後の座標値を用いて、上記の実施形態に於いて説明した手法により決定され、パラメータメモリに保存される。かくして、上記の座標変換によれば、補正用パラメータは、印刷媒体上に対応する座標を用いて算出されることとなるので、使用者が基準画像の印刷画像に画像読取装置1にセットするときのセット位置の誤差、即ち、画像読取装置の読取領域に対する印刷媒体のずれを排除できることとなる。なお、本実施形態に於いては、十字パターンが用いられているが、その他のパターンでも同様の作用効果が得られ、そのような場合も本発明の範囲に属することは、当業者にとって理解されるべきである。
x’=(x−(xpc−Xmax/2))・cosθ+(y−(ypc−Ymax/2))・sinθ
y’=−(x−(xpc−Xmax/2))・sinθ+(y−(ypc−Ymax/2))・cosθ …(13)
により、補正用画像データの座標系(x,y)を(x’,y’)へ変換すると、印刷用紙上での座標系で、パターンの座標(矩形領域ABCD)が表されることとなる。そして、変倍率及びシフト量等の値は、かかる座標変換後の座標値を用いて、上記の実施形態に於いて説明した手法により決定され、パラメータメモリに保存される。かくして、上記の座標変換によれば、補正用パラメータは、印刷媒体上に対応する座標を用いて算出されることとなるので、使用者が基準画像の印刷画像に画像読取装置1にセットするときのセット位置の誤差、即ち、画像読取装置の読取領域に対する印刷媒体のずれを排除できることとなる。なお、本実施形態に於いては、十字パターンが用いられているが、その他のパターンでも同様の作用効果が得られ、そのような場合も本発明の範囲に属することは、当業者にとって理解されるべきである。
(v)補正用パラメータの算出の第五の実施形態
更に別の実施形態として、図8(D)に示されている如き画像の隅に適当な大きさ(少なくとも印刷時に切り取られない大きさ)の「パッチ」が与えられた基準画像が用いられてよい。図8(D)の基準画像を印刷装置2に通すと、印刷領域と印された点線の矩形領域の内側のみが、印刷媒体上に印刷され、その際、印刷媒体の隅にパッチも印刷される。従って、もし画像読取装置1の読取領域が印刷媒体よりも大きいときには、パッチが印刷された印刷媒体の隅の位置を検出することにより、補正用画像データに於ける印刷媒体の領域が特定できることとなる。印刷媒体の角に相当するパッチの頂点λ(x8,y8)、μ(x9,y9)、ν(x10,y10)の座標は、第一の実施形態に於いて矩形領域の頂点を検出する際の相関Crを用いることにより同様に検出される。頂点λ、μ、νの座標を用いて、λを原点として補正用画像データの座標を変換すると、印刷媒体の左上の隅を原点とした座標にて画像データが特定され、補正用画像データの所定のパターンの解析に於いて、使用者が基準画像の印刷画像を画像読取装置1にセットするときのセット位置の誤差を排除できることとなる。なお、図8(D)に於いては、第一の実施形態に於ける矩形領域が与えられているが、第二又は第三の実施形態のパターンであってもよい。
更に別の実施形態として、図8(D)に示されている如き画像の隅に適当な大きさ(少なくとも印刷時に切り取られない大きさ)の「パッチ」が与えられた基準画像が用いられてよい。図8(D)の基準画像を印刷装置2に通すと、印刷領域と印された点線の矩形領域の内側のみが、印刷媒体上に印刷され、その際、印刷媒体の隅にパッチも印刷される。従って、もし画像読取装置1の読取領域が印刷媒体よりも大きいときには、パッチが印刷された印刷媒体の隅の位置を検出することにより、補正用画像データに於ける印刷媒体の領域が特定できることとなる。印刷媒体の角に相当するパッチの頂点λ(x8,y8)、μ(x9,y9)、ν(x10,y10)の座標は、第一の実施形態に於いて矩形領域の頂点を検出する際の相関Crを用いることにより同様に検出される。頂点λ、μ、νの座標を用いて、λを原点として補正用画像データの座標を変換すると、印刷媒体の左上の隅を原点とした座標にて画像データが特定され、補正用画像データの所定のパターンの解析に於いて、使用者が基準画像の印刷画像を画像読取装置1にセットするときのセット位置の誤差を排除できることとなる。なお、図8(D)に於いては、第一の実施形態に於ける矩形領域が与えられているが、第二又は第三の実施形態のパターンであってもよい。
レイアウト構成
本発明の画像読取装置1の通常モードに於いては、読み取った原稿画像を同一寸法で印刷するだけでなく、任意の種々のレイアウトにて、原稿画像が印刷できるようになっていてよい。例えば、「多面付け印刷」モード、即ち、図9(A)に示されている如き、シール用紙50、即ち、複数(例えば、4、9,16面など)の切り込み枠52が施され、各々の枠を一枚ずつ剥がしてシールとして使用できる用紙に於いて原稿画像(図9(B))を各々の枠52内に収まるようなレイアウトにて配置し印刷するモードが実行できるようになっていてよい(図9(C))。また、読み取った原稿画像の周りに所定の幅の縁又は余白が設けられるようになっていてもよい(「フチ付き印刷」)。好ましくは、いくつかのレイアウトが予め準備され、使用者が適宜選択できるようプログラムされていてよい。
本発明の画像読取装置1の通常モードに於いては、読み取った原稿画像を同一寸法で印刷するだけでなく、任意の種々のレイアウトにて、原稿画像が印刷できるようになっていてよい。例えば、「多面付け印刷」モード、即ち、図9(A)に示されている如き、シール用紙50、即ち、複数(例えば、4、9,16面など)の切り込み枠52が施され、各々の枠を一枚ずつ剥がしてシールとして使用できる用紙に於いて原稿画像(図9(B))を各々の枠52内に収まるようなレイアウトにて配置し印刷するモードが実行できるようになっていてよい(図9(C))。また、読み取った原稿画像の周りに所定の幅の縁又は余白が設けられるようになっていてもよい(「フチ付き印刷」)。好ましくは、いくつかのレイアウトが予め準備され、使用者が適宜選択できるようプログラムされていてよい。
読み取った原稿画像を同一寸法で印刷するのではなく、使用者により選択された或るレイアウトにて画像を印刷する場合には、レイアウト構成部10eにて、所定の寸法の無地の画像データ、例えば、画素数X×Yで、全画素の輝度値がRGBで(255,255,255)の画像データが準備され、その画像データの所定の領域に原稿画像データが貼り付けられる(「面付け」される)。「多面付け印刷」の場合、例えば、図9(A)のシール用紙が用いられる場合、無地画像データ上に於いて、シール用紙の個々の枠の領域に対応する位置が、予め特定されている。画像読取装置1で読み取られた原稿画像データは、シール用紙の個々の枠の領域の寸法に一致するように当業者に於いて公知の任意の方法にて縮小され、シール用紙の個々の枠の領域の位置に対応する領域に貼り付けられる(画素の輝度値が置き換えられる)。また、フチ付き印刷の場合(図示せず)には、無地画像データ上に於いて所定の幅の余白が定められ、原稿画像データは、その余白よりも内側の領域に適宜拡大縮小されて貼り付けられ、フチ付き面付け画像データが生成される。なお、多面付け印刷やフチ付き印刷に於いて、余白となる領域に任意の色を与えてもよく、その場合には、無地の画像データのRGB値が任意の値に変更されるようになっていてよい。当業者にとって、上記の処理と同様の処理にて、任意のレイアウトの面付け画像データを生成できることは理解されるべきであり、そのような場合も本発明の範囲に属する。
ところで、原稿を画像読取装置1にセットした際には、原稿の位置が画像読取装置の読取領域からずれたり、或いは、原稿の寸法が読取領域より小さかったりすることがある。その場合、原稿の媒体のフチが影のように読み取った画像データに写り込んでしまうことがある。そこで、かかる原稿の媒体のフチの写り込みを回避するために、読み取った原稿画像データは、レイアウト構成部10eにて、周縁部が所定量切り取られるようになっていてよい(トリミング処理)。典型的には、トリミング処理は、原稿画像データの全体を実質的にそのまま画像補正部10aへ送る場合、又は、上記の多面付け印刷又はフチ付き印刷のためのレイアウト構成を行う場合に、それらの処理に先立って行われることが好ましい。
補正原稿画像データの生成
本発明の画像読取装置1の通常モードでは、画像補正部10aに於いて、補正用パラメータを用いて、原稿画像データ又は面付け画像データ(レイアウト構成部10eにて何等かのレイアウト編集がなされた原稿画像データ)を補正して、印刷媒体で所望のレイアウトにて画像が印刷されるよう補正原稿画像データが生成される。補正原稿画像データは、以下に説明するいくつかの手法により、その印刷領域に原稿画像データ又は面付け画像データが割り当てられた状態の画像データである。既に述べた如く、印刷装置2が、印刷装置2のフチ無し印刷モードに於いて、補正原稿画像データを受信し印刷を実行する際には、印刷装置2の内部の設定に従って、補正原稿画像データ全体の表す画像が、印刷媒体から所定幅だけはみ出るよう設定され、これにより、補正原稿画像データの印刷領域が、印刷媒体に整合され、かくして、印刷媒体上に所望の大きさ又は所望のレイアウトにて画像が印刷されることとなる。
本発明の画像読取装置1の通常モードでは、画像補正部10aに於いて、補正用パラメータを用いて、原稿画像データ又は面付け画像データ(レイアウト構成部10eにて何等かのレイアウト編集がなされた原稿画像データ)を補正して、印刷媒体で所望のレイアウトにて画像が印刷されるよう補正原稿画像データが生成される。補正原稿画像データは、以下に説明するいくつかの手法により、その印刷領域に原稿画像データ又は面付け画像データが割り当てられた状態の画像データである。既に述べた如く、印刷装置2が、印刷装置2のフチ無し印刷モードに於いて、補正原稿画像データを受信し印刷を実行する際には、印刷装置2の内部の設定に従って、補正原稿画像データ全体の表す画像が、印刷媒体から所定幅だけはみ出るよう設定され、これにより、補正原稿画像データの印刷領域が、印刷媒体に整合され、かくして、印刷媒体上に所望の大きさ又は所望のレイアウトにて画像が印刷されることとなる。
本発明の画像読取装置1に於いては、補正原稿画像データの生成に関して、三つのモード、「ぴったり印刷モード」、「フチ無し印刷モード」、「フチ付き印刷モード」のいずれかにて印刷できるよう構成されてよい。以下、それぞれのモードに於ける補正原稿画像データの生成処理について説明する。
(i)ぴったり印刷モード
ぴったり印刷モードに於いては、面付け画像データ又は原稿画像データ全域が印刷装置2へ送信される補正原稿画像データの印刷領域の全面に一致するよう割り付けられ、かくして、補正原稿画像データが印刷装置2へ送信されると、面付け画像データ又は原稿画像データの画像の全体が、印刷媒体の全面に実質的に一致するよう印刷される。
ぴったり印刷モードに於いては、面付け画像データ又は原稿画像データ全域が印刷装置2へ送信される補正原稿画像データの印刷領域の全面に一致するよう割り付けられ、かくして、補正原稿画像データが印刷装置2へ送信されると、面付け画像データ又は原稿画像データの画像の全体が、印刷媒体の全面に実質的に一致するよう印刷される。
ぴったり印刷モードにて補正原稿画像データを生成する一つの態様に於いて、補正原稿画像データの全域を画定する台紙用画像データが準備される。Xmax×Ymaxの寸法を有する面付け画像データ又は原稿画像データの解像度を落とさずに補正原稿画像データを生成する場合には、台紙用画像データの寸法は、図10(A)に示されている如く、NX・Xmax×NY・Ymaxとされる。そして、面付け画像データ又は原稿画像データは、かかる台紙用画像データに於いてシフト量Sx、Syを考慮して、図中「印刷領域」と印された実際に印刷媒体に載る矩形領域内に貼り付けられる。具体的には、補正原稿画像データの寸法がNX・Xmax×NY・Ymaxであるので、印刷領域は、台紙用画像データに於いて、
X方向については、
(NXXmax−Xmax)/2+Sxから(NXXmax+Xmax)/2+Sxまで、…(14a)
Y方向については、
(NYYmax−Ymax)/2+Syから(NYYmax+Ymax)/2+Syまで…(14b)
の範囲となる。従って、座標[x,y]=[(NXXmax−Xmax)/2+Sx,(NYYmax−Ymax)/2+Sy]を始点SPとして、面付け画像データ又は原稿画像データの全域の輝度値を台紙用画像データに置くことにより、補正原稿画像データが生成される。また、補正用パラメータの算出の第三の実施形態によれば、印刷装置2に受信されたデータのうち、切り取られる上下左右の周縁部の幅が直接に求められるので、その場合には、台紙用画像データに於いて、(NXWl,NYWt)、(NX(Xmax−Wr),NYWt)、(NXWl,NY(Ymax−Wb))、(NX(Xmax−Wr),NY(Ymax−Wb))の四つの点に囲まれる領域に面付け画像データを挿入することにより補正原稿画像データが生成されてよい。
X方向については、
(NXXmax−Xmax)/2+Sxから(NXXmax+Xmax)/2+Sxまで、…(14a)
Y方向については、
(NYYmax−Ymax)/2+Syから(NYYmax+Ymax)/2+Syまで…(14b)
の範囲となる。従って、座標[x,y]=[(NXXmax−Xmax)/2+Sx,(NYYmax−Ymax)/2+Sy]を始点SPとして、面付け画像データ又は原稿画像データの全域の輝度値を台紙用画像データに置くことにより、補正原稿画像データが生成される。また、補正用パラメータの算出の第三の実施形態によれば、印刷装置2に受信されたデータのうち、切り取られる上下左右の周縁部の幅が直接に求められるので、その場合には、台紙用画像データに於いて、(NXWl,NYWt)、(NX(Xmax−Wr),NYWt)、(NXWl,NY(Ymax−Wb))、(NX(Xmax−Wr),NY(Ymax−Wb))の四つの点に囲まれる領域に面付け画像データを挿入することにより補正原稿画像データが生成されてよい。
他方、台紙用画像データの寸法を基準画像データの寸法Xmax×Ymaxと同一にする場合には、図10(B)に示される如く、寸法Xmax×Ymaxの台紙用画像データが準備される。面付け画像データ又は原稿画像データは、(Xmax/NX)×(Ymax/NY)に縮小され、式(7a,b)に示されている領域(図中の印刷領域)に貼り付けられ、かくして、補正原稿画像データが生成される。また、補正用パラメータの算出の第三の実施形態によれば、印刷装置2に切り取られる上下左右の周縁部の幅のデータを用いて、(Wl,Wt)、(Xmax−Wr,Wt)、(Wl,Ymax−Wb)、(Xmax−Wr,Ymax−Wb)の四つの点に囲まれる領域に面付け画像データを縮小して挿入することにより補正原稿画像データが生成されてよい。
なお、上記の補正原稿画像データの生成に於いて、NX=NY=1の場合には、変倍補正をしないこととなり、Sx=Sy=0の場合は、シフト補正をしないこととなる。画像読取装置1の設計又は使用者の選択により変倍率による補正又はシフト量による補正のいずれか一方のみを実行するようになっていてよく、その場合も本発明の範囲に属することは理解されるべきである。
ぴったり印刷モードにて補正原稿画像データを生成するもう一つの態様に於いて、補正原稿画像データは、面付け画像データ又は原稿画像データの周縁の外に枠データを付加することにより生成されてよい。面付け画像データ又は原稿画像データの上下左右の周縁部に付加されるべき枠の幅は、変倍率NX、NY及びシフト量Sx、Syに基づいて又は補正用パラメータの算出の第三の実施形態の場合には、Wt,Wb,Wl,Wrに基づいて容易に求められる(第三の実施形態の場合、補正原稿画像データの寸法をXmax×Ymaxとするときには、Wt,Wb,Wl,Wrの値が枠の幅になる。)。生成された補正原稿画像データは、台紙用画像データを用いた場合と同様になるが、演算時に台紙用画像データのためのメモリを必要としないのでメモリを節約できる点で有利である。
上記の如く生成された画像データ(図10(A)、(B))のいずれに於いても、補正原稿画像データの全体の寸法が各々対応する印刷領域の寸法の変倍率N倍になっていることは理解されるべきである。従って、かかる画像データが印刷装置2へ送信され印刷される際、印刷媒体から所定幅はみ出るように、即ち、補正原稿画像データの画像全体が印刷媒体のN倍になるように、印刷媒体上での画像データの単位長さ当たりの画素数が設定されると、面付け画像データ又は原稿画像データの貼り付けられた印刷領域の寸法(補正原稿画像データの寸法の1/N)が印刷媒体の寸法に一致することとなる。また、印刷装置2での印刷時に於ける画像データの表す画像全体の中心と印刷媒体との中心とのずれを予め考慮すべく、補正原稿画像データ中の印刷領域の中心の位置を、図10(A)については、シフト量Sx,yだけ、図10(B)については、Sx/Nx,Sy/Nyだけ、補正原稿画像データの中心の位置からずらしておくことにより、印刷領域と印刷媒体との中心位置とが一致して印刷されることとなる。
(ii)フチ無し印刷モード
上記のぴったり印刷モードでは、画像読取装置で読み取った領域が印刷媒体に一致するように印刷される。しかしながら、原稿を画像読取装置1にセットした際には、原稿の位置が画像読取装置の読取領域からずれたり、或いは、原稿の寸法が読取領域より小さかったりすることがある。その場合、原稿の媒体のフチが影のように読み取った画像データに写り込んでしまうことがある。また、印刷装置2に於いて、印刷用紙の大きさの精度、使用者が印刷装置2に印刷用紙を置くときの置き位置の精度、印刷装置の給紙精度を完璧にすることは不可能なので、印刷用紙が規定サイズよりも大きい場合、印刷用紙が給紙トレイの規定位置からずれた位置に置かれた場合、給紙が斜行した場合に、印刷媒体の周縁部に意図しない余白ができてしまうことも有り得る。そこで、本発明の画像読取装置に於いては、そのような原稿媒体のフチの写り込みや意図しない余白の発生を防ぐために、面付け画像データ又は原稿画像データ全域を印刷媒体から所定量はみ出るように印刷し(インクジェットプリンタの場合であれば、印刷媒体の外に於いて所定の幅だけ、インクが吹付けられることとなる(オーバースプレイ)。)、印刷媒体の周縁部ぎりぎりまで、印刷が施せるよう「フチ無し印刷モード」が実行できるようになっていてよい。
上記のぴったり印刷モードでは、画像読取装置で読み取った領域が印刷媒体に一致するように印刷される。しかしながら、原稿を画像読取装置1にセットした際には、原稿の位置が画像読取装置の読取領域からずれたり、或いは、原稿の寸法が読取領域より小さかったりすることがある。その場合、原稿の媒体のフチが影のように読み取った画像データに写り込んでしまうことがある。また、印刷装置2に於いて、印刷用紙の大きさの精度、使用者が印刷装置2に印刷用紙を置くときの置き位置の精度、印刷装置の給紙精度を完璧にすることは不可能なので、印刷用紙が規定サイズよりも大きい場合、印刷用紙が給紙トレイの規定位置からずれた位置に置かれた場合、給紙が斜行した場合に、印刷媒体の周縁部に意図しない余白ができてしまうことも有り得る。そこで、本発明の画像読取装置に於いては、そのような原稿媒体のフチの写り込みや意図しない余白の発生を防ぐために、面付け画像データ又は原稿画像データ全域を印刷媒体から所定量はみ出るように印刷し(インクジェットプリンタの場合であれば、印刷媒体の外に於いて所定の幅だけ、インクが吹付けられることとなる(オーバースプレイ)。)、印刷媒体の周縁部ぎりぎりまで、印刷が施せるよう「フチ無し印刷モード」が実行できるようになっていてよい。
図11(A)を参照して、フチ無し印刷モードに於いて、寸法Xmax×Ymaxの面付け画像データ又は原稿画像データが(送信される画像データの)印刷領域の左右の縁から幅Eだけはみ出るとすると、画像の縦横比を変更しないようにするために、面付け画像データ又は原稿画像データが印刷領域の上下の縁からはみ出る幅は、E・Ymax/Xmaxとなる。
面付け画像データ又は原稿画像データをその解像度を変更せずに送信したい場合には、印刷装置2へ送信される補正原稿画像データの寸法を、
X方向をNX・(Xmax−2E)
Y方向をNY・(Ymax−2E・Ymax/Xmax)
とする。従って、印刷領域の寸法は、
X方向が(Xmax−2E)
Y方向が(Ymax−2E・Ymax/Xmax)
となる。かかる寸法の印刷領域が印刷媒体に印刷された際、画像データの中心に対して、印刷媒体の中心がシフト量Sx、Syだけシフトするので、補正原稿画像データの座標系上での補正原稿画像データの中心と印刷領域の中心とのずれは、シフト量Sx、Syの(Xmax−2E)/Xmax倍になるので、(1−2E/Xmax)Sx,(1−2E/Xmax)Syにより与えられる。かくして、補正原稿画像データに於いて
X=(NX・(Xmax−2E)−Xmax)/2+(1−2E/Xmax)Sx
Y=(NY・(Ymax−2E・Ymax/Xmax)−Ymax)/2+(1−2E/Xmax)Sy …(15)
を起点として寸法Xmax×Ymaxの面付け画像データ又は原稿画像データを貼り付けた状態とすると、印刷媒体から左右縁がそれぞれEだけ、上下縁がそれぞれE・Ymax/Xmaxだけはみ出た状態で、図中「印刷領域」と記された矩形領域内の面付け画像データ又は原稿画像データが印刷媒体上に印刷されることとなる。
X方向をNX・(Xmax−2E)
Y方向をNY・(Ymax−2E・Ymax/Xmax)
とする。従って、印刷領域の寸法は、
X方向が(Xmax−2E)
Y方向が(Ymax−2E・Ymax/Xmax)
となる。かかる寸法の印刷領域が印刷媒体に印刷された際、画像データの中心に対して、印刷媒体の中心がシフト量Sx、Syだけシフトするので、補正原稿画像データの座標系上での補正原稿画像データの中心と印刷領域の中心とのずれは、シフト量Sx、Syの(Xmax−2E)/Xmax倍になるので、(1−2E/Xmax)Sx,(1−2E/Xmax)Syにより与えられる。かくして、補正原稿画像データに於いて
X=(NX・(Xmax−2E)−Xmax)/2+(1−2E/Xmax)Sx
Y=(NY・(Ymax−2E・Ymax/Xmax)−Ymax)/2+(1−2E/Xmax)Sy …(15)
を起点として寸法Xmax×Ymaxの面付け画像データ又は原稿画像データを貼り付けた状態とすると、印刷媒体から左右縁がそれぞれEだけ、上下縁がそれぞれE・Ymax/Xmaxだけはみ出た状態で、図中「印刷領域」と記された矩形領域内の面付け画像データ又は原稿画像データが印刷媒体上に印刷されることとなる。
かかる補正原稿画像データを生成する際、上記の寸法の台紙用画像データを準備して面付け画像データ又は原稿画像データを貼り付けるようにしてもよく、また、面付け画像データ又は原稿画像データの上下左右の周縁に枠データを付加するようにしてもよい。枠データを付加する場合に、補正用パラメータの算出の第三の実施形態にて得られた印刷装置2に切り取られる上下左右の周縁部の幅のデータWt,Wb,Wl,Wrが用いられる場合には、それらのデータに、NY(1−2E/Xmax)又は、NX(1−2E/Xmax)を乗じて得た値の幅が、画像データの対応する周縁部に付加される。また、送信する補正原稿画像データの寸法を画像読取装置1の読取時の画像の寸法Xmax×Ymaxと同一にする場合には、面付け画像データ又は原稿画像データを、X、Y方向について、それぞれ、1/{NX(1−2E/Xmax)}倍、1/{NY(1−2E/Xmax)}倍に変倍し(縮小し)、式(15)にて示された座標値に、X、Y方向について、それぞれ、1/{NX(1−2E/Xmax)}倍、1/{NY(1−2E/Xmax)}を乗じて得られる座標を面付け画像データ又は原稿画像データの起点として補正原稿画像データ中に埋め込んだ状態とすればよい。なお、上記の一連の処理に於いて、印刷装置2の変倍率とシフト量のいずれか一方のみを考慮して補正原稿画像データを生成するようになっていてもよく、そのような場合も本発明の範囲に属することは理解されるべきである。
上記に説明した「フチ無し印刷モード」は、印刷装置2が自己の内部設定により、受信した画像データを印刷媒体からはみ出るように印刷する原理と同様である。しかしながら、印刷装置2の場合、切り取られる周縁部の幅は、使用者によって調節することはできず、また、印刷装置2の機種又は設定により異なるところ、本発明の画像読取装置における「フチ無し印刷モード」によれば、切り取られる周縁部の幅は、印刷装置2の内部設定によらず、一定にすることができる。更に、画像読取装置の設定により切り取られる周縁部の幅Eは、後に「操作パネルの操作」の説明に於いて説明する如く、使用者により調節できるようになっていてもよい。使用者による周縁部の幅の調節は、原稿画像データ又は面付け画像データに対する補正原稿画像データの寸法の比率が1より大きく変倍率以下の範囲になるよう為されることとなる。
(iii)フチ付き印刷モード
本発明の画像読取装置1に於いて、補正原稿画像データの生成の際に、周縁部にフチ又は余白が設けられるよう印刷されてよい。かかるフチ又は余白は、原稿画像データを上記のレイアウト構成部に於いて面付け画像データを生成する際に設けられ、ぴったり印刷モードにて印刷することによっても得られる。しかしながら、装置1に於いてレイアウト構成部を省略した場合などには、画像補正部10aに於ける設定によってフチ又は余白が設けられるようになっていてよい。
本発明の画像読取装置1に於いて、補正原稿画像データの生成の際に、周縁部にフチ又は余白が設けられるよう印刷されてよい。かかるフチ又は余白は、原稿画像データを上記のレイアウト構成部に於いて面付け画像データを生成する際に設けられ、ぴったり印刷モードにて印刷することによっても得られる。しかしながら、装置1に於いてレイアウト構成部を省略した場合などには、画像補正部10aに於ける設定によってフチ又は余白が設けられるようになっていてよい。
図11(B)を参照して、補正原稿画像データの生成の際に、寸法Xmax×Ymaxの面付け画像データ又は原稿画像データの印刷画像の左右に幅Fの余白を設ける場合、上下の幅は、F・Ymax/Xmaxとなる。補正原稿画像データの寸法及び面付け画像データ又は原稿画像データの位置は、フチ無し印刷モードの説明に於いて示した表式に於いて、Eを−Fに置換することにより得られる。また、補正原稿画像データの生成に於いて、台紙用画像データが準備され、その画像データ中の所定の位置に面付け画像データ又は原稿画像データを貼り付けるようにしてもよく、また、面付け画像データ又は原稿画像データに枠データが付加されるようになっていてもよい。かくして、得られた補正原稿画像データに於いて、実際に印刷媒体上に載る領域は、図中「印刷領域」と記された矩形領域内となるので、原稿画像データの周縁部にF又はF・Ymax/Xmaxの余白が生ずることとなる。更に、画像読取装置により与えられる余白の幅は、後に「操作パネルの操作」の説明に於いて説明する如く、使用者の設定により調節できるようになっていてもよい。
操作パネルの操作
図12(A)は、本発明の画像読取装置1の表面に設けられる操作パネル20の例を示している。同図を参照して、操作パネル20上には、装置1の電源のON/OFFを行う電源ボタン100、原稿画像の読取及び印刷の開始を指示するためのスタートボタン102、原稿画像の読取及び印刷を停止又は中止するためのストップボタン104、印刷枚数、画像読取装置1の動作モード、レイアウトモード、印刷モード等を表示するディジタル表示部108、プリント枚数の増減、レイアウトの選択等を変更するための選択スイッチ110a、110b及び各種設定項目の切り換えを設定するための切換ボタン112が設けられている。また、図示していないが、印刷装置2の異常、補正用パラメータの未保存等を知らせるための警報ランプ等が設けられていてよい。
図12(A)は、本発明の画像読取装置1の表面に設けられる操作パネル20の例を示している。同図を参照して、操作パネル20上には、装置1の電源のON/OFFを行う電源ボタン100、原稿画像の読取及び印刷の開始を指示するためのスタートボタン102、原稿画像の読取及び印刷を停止又は中止するためのストップボタン104、印刷枚数、画像読取装置1の動作モード、レイアウトモード、印刷モード等を表示するディジタル表示部108、プリント枚数の増減、レイアウトの選択等を変更するための選択スイッチ110a、110b及び各種設定項目の切り換えを設定するための切換ボタン112が設けられている。また、図示していないが、印刷装置2の異常、補正用パラメータの未保存等を知らせるための警報ランプ等が設けられていてよい。
既に述べた如く、画像読取装置1は、少なくとも校正モードと通常モードの二つのモードにて選択的に動作する。例えば、画像読取装置1が通電されていない状態で、電源ボタン100を押すと、画像読取装置1は、通常モードに設定され、電源ボタン100と別の任意のボタンとを同時に押すことにより、校正モードに設定されるようになっていてよい。例えば、校正モードが選択されている場合には、ディジタル表示部108に於いて「CALIBRATION MODE」の文字が表示される。(図12B)
校正モードに於ける動作は、スタートボタン102を押すことにより開始される。スタートボタン102を押すと、自動的に、画像読取装置1から基準画像データが印刷装置2へ送信され、印刷装置2にて基準画像が印刷される。次いで、印刷された基準画像の印刷画像を画像読取装置1にセットし、再度、スタートボタン102を押すと、基準画像の印刷画像が読み込まれて補正用画像データが生成され、上記に説明した補正用パラメータの算出とパラメータメモリへの記憶が自動的に実行される。処理が完了すると、通常モードに移行するようになっていてよい。なお、校正モードに於ける補正用パラメータの算出は、上記の実施形態のうちの何れかのものによって実行されてよい。どの実施形態を採用するかは、装置1の製造・調整時に決定されてもよいが、使用者により選択できるようになっていてもよい。かくして、校正モードに於いては、基本的には、使用者は、スタートボタン102を押すこと、基準画像の印刷画像を画像読取装置1にセットすることを行うだけでよい。
画像読取装置1が通常モードに設定されている場合、ディジタル表示部108に「NORMAL MODE」の表示が為されると伴に、設定項目に関する情報が表示される。設定項目の変更は、切換ボタン112を押すことにより実行され、一つの設定項目における選択は、選択スイッチ110a、110bにより行われてよい。
例えば、画像読取装置1が通常モードに移行すると、まず、印刷枚数の設定が選択され、ディジタル表示部108に印刷枚数が表示され、その状態で、選択スイッチ110a、110bのいずれかを押すことにより変更される。(図12C)
そこで、切換ボタン112を押すと、レイアウト設定が選択され、現在選択されているレイアウトがディジタル表示部108に表示されるようになっていてよい。選択するレイアウトの変更は、選択スイッチ110a、110bを押すことによりなされ、選択スイッチを押すごとにディジタル表示部108が変化する。
例えば、「全面フチなし印刷」…原稿画像データが上記のフチ無し印刷モードにて印刷される(図12D)。(印刷装置2の内部設定によるフチ無し印刷ではない。)「全面フチ付き印刷」…原稿画像データの周囲にフチが設けられて印刷される(図12E)。「16面付け印刷」…図9(C)の如きレイアウトにて印刷される(ぴったり印刷モードが自動的に設定される。)(図12F)。なお、その他のレイアウトが適宜予め準備され選択できるようになっていてよい。
例えば、「全面フチなし印刷」…原稿画像データが上記のフチ無し印刷モードにて印刷される(図12D)。(印刷装置2の内部設定によるフチ無し印刷ではない。)「全面フチ付き印刷」…原稿画像データの周囲にフチが設けられて印刷される(図12E)。「16面付け印刷」…図9(C)の如きレイアウトにて印刷される(ぴったり印刷モードが自動的に設定される。)(図12F)。なお、その他のレイアウトが適宜予め準備され選択できるようになっていてよい。
「全面フチ無し印刷」又は「全面フチ付き印刷」が選択されている場合に、更に、切換ボタン112を押すと、印刷時に切り取られる周縁部の幅又は余白が調節可能となる。例えば、切換ボタン112が押されると、ディジタル表示部108に初めに「k0」(又は「F0」)と表示され、切り取り幅(又は余白幅)が0mmであることが表示される(読み取られた原稿がぴったり印刷モードで印刷される。)。そこで、選択スイッチ110a、110bを押す毎に、幅の設定が、1mm、2mm、…9mmと順次変更され、これと共にディジタル表示部108の表示が「k1」、「k2」、…「k9」(又は「F1」、「F2」、…「F9」)と変更される。
更に、切換ボタン112を押すことにより、その他の設定項目が選択され、設定値の変更が選択スイッチ110a、110bによりなされ、ディジタル表示部108に設定値の表示がなされるようになっていてよい。
原稿画像の読み込みと印刷は、スタートボタン102を押すことにより為される。スタートボタン102が押されると、上記の一連の説明の如く、画像読取装置は、原稿画像を読取って原稿画像データを生成し、上記の各種設定に従って且補正用パラメータを用いて補正原稿画像データを生成し印刷装置2へ出力する。印刷装置2は、受信した補正原稿画像データを自己の内部設定に従って画像を印刷媒体に印刷するが、補正原稿画像データは、所望の大きさ又は所望のレイアウトにて原稿画像データ又は面付け画像データが印刷媒体上に載るように調製されているので、印刷装置2の内部設定によらず、使用者の期待通りに画像の印刷が為されることとなる。
1…画像読取装置
2…印刷装置
3…画像読取装置の上板
4…操作パネル及びボタン
5…ケーブル
6…メモリカード
24…スキャナ部
50…シール用紙
52…シール枠
2…印刷装置
3…画像読取装置の上板
4…操作パネル及びボタン
5…ケーブル
6…メモリカード
24…スキャナ部
50…シール用紙
52…シール枠
Claims (26)
- 画像を読み取って画像データを生成し出力する画像読取装置であって、
原稿の画像を光学的に読み取って該原稿画像を表す信号を生成する画像検出部と、
前記原稿画像を表す信号に基づいて原稿画像データを生成する画像データ生成部と、
画像データを所定の通信規格に対応した任意の印刷装置にて受信可能であり前記印刷装置により前記画像データに対応する画像が印刷可能となる通信方式にて出力する画像データ出力部とを含み、
更に、所定のパターンを含む基準画像を表す基準画像データを前記画像データ出力部から出力して前記印刷装置にて印刷媒体に印刷された印刷画像を前記画像検出部によって読み取り前記画像データ生成部にて生成した補正用画像データに基づいて前記原稿画像データを補正する画像補正処理部を有し、選択的に、該画像補正処理部が前記印刷装置に於いて印刷媒体上で所望の大きさ又は所望のレイアウトにて前記原稿画像に対応する印刷画像を印刷できるよう前記原稿画像データを補正することにより得られた補正原稿画像データが前記画像データ出力部を介して出力されることを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1の画像読取装置であって、前記基準画像データが、基準画像データ記憶部に記憶されていることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記基準画像データが、予め準備された基準画像原稿を前記画像検出部にて読み取ることにより生成されることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、前記基準画像データと前記補正用画像データとに基づいて、前記画像データ出力部から出力された基準画像データの表す画像のうち、前記印刷装置にて印刷媒体上に印刷された領域を検出し、検出された前記領域の情報に基づき前記原稿画像データを補正することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項4の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、前記画像データ出力部から出力される基準画像データの寸法と該画像データのうち前記印刷装置にて印刷媒体上に印刷された領域に対応する画像データの寸法との比に基づいて、前記原稿画像データの寸法を補正することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項4又は5の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、前記画像データ出力部から出力される基準画像データの表す前記基準画像に於ける前記印刷装置にて印刷媒体上に印刷された領域の位置に基づいて、前記原稿画像データを補正することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、前記基準画像データの表す画像中の所定のパターンの寸法と該パターンに対応する前記補正用画像データの表す画像中のパターンの寸法とに基づいて前記原稿画像データを補正することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1又は7の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、前記基準画像データの表す画像中に於ける所定のパターンの位置と該パターンに対応する前記補正用画像データの表す画像中のパターンの位置とに基づいて前記原稿画像データを補正することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記基準画像データの寸法が前記画像検出部にて読み取られ前記画像データ生成部にて生成される画像データと同一の寸法であることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、前記基準画像データの表す画像中の所定のパターンの寸法とそれに対応する前記補正用画像データの表す画像中のパターンの寸法とに基づいて、前記基準画像データの所定のパターンの寸法とそれに対応するパターンの前記印刷画像中での寸法との比である変倍率を算出し、前記変倍率に基づき、前記原稿画像に対応する印刷画像が所望の大きさとなるよう前記原稿画像データを補正することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1又は10の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、前記基準画像データの表す画像中の所定のパターンの位置とそれに対応する前記補正用画像データの表す画像中のパターンの位置とに基づいて、前記基準画像データの所定のパターンの位置とそれに対応するパターンの前記印刷画像中での位置とのシフト量を算出し、前記シフト量に基づき、原稿画像に対応する印刷画像が印刷媒体上で所望の位置にて印刷されるよう前記原稿画像データを補正することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記所定のパターンが、その全体が前記補正用画像データ内に収容される寸法を有していることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記所定のパターンが、その一部が前記補正用画像データからはみ出る寸法を有していることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項13の画像読取装置であって、前記所定のパターンの前記補正用画像データからはみ出る部分の大きさに基づいて前記補正用画像データからはみ出る前記基準画像の周縁部の幅が算出されることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、台紙用画像データを生成し、原稿画像に対応する印刷画像が印刷媒体上に於いて印刷媒体上で所望の大きさ又は所望のレイアウトにて印刷されるよう前記台紙用画像データ上に原稿画像データを貼り付けて補正原稿画像データを生成することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、原稿画像が印刷媒体上に於いて印刷媒体上で所望の大きさ又は所望のレイアウトにて印刷されるよう原稿画像データの周縁に枠データを付加することにより補正原稿画像データを生成することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項15又は16の画像読取装置であって、前記原稿画像データが縮小されることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項15乃至17のいずれかの画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、選択的に、印刷画像が原稿画像と実質的に同一の寸法にて印刷されるよう補正原稿画像データを生成することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項15乃至17のいずれかの画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、選択的に、印刷媒体に於いて印刷画像の周縁部にフチが設けられるよう補正原稿画像データを生成することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項15乃至17のいずれかの画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、選択的に、印刷媒体に於いて前記原稿画像に対応する印刷画像が複数個所望のレイアウトにて印刷されるよう補正原稿画像データを生成することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項15乃至17のいずれかの画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、選択的に、前記原稿画像データの表す画像の周縁部が印刷媒体から切り取られるよう補正原稿画像データを生成することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項10の画像読取装置であって、前記画像補正処理部が、選択的に、前記原稿画像データに対する前記補正原稿画像データの寸法の比率が1より大きく変倍率以下の範囲になるよう補正原稿画像データを生成することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、印刷装置にて使用される印刷媒体の寸法又は印刷時の単位長さ当たりのインク又はトナーのドット数を設定する印刷装置設定部を有することを特徴とする画像読取装置。
- 請求項1の画像読取装置であって、通常モード又は校正モードにて動作することが選択可能であり、前記校正モードが選択された際には、前記基準画像データが前記画像データ出力部を介して出力され、前記基準画像データの印刷画像を前記画像検出部にて読み取ることにより前記補正用画像データを生成し、前記通常モードが選択された際には、前記画像補正処理部により前記原稿画像データを補正して得られた補正原稿画像データが前記画像データ出力部を介して出力されることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項24の画像読取装置であって、前記校正モードが選択された際に、前記画像補正処理部により、前記補正用画像データと前記基準画像データとから原稿画像データから補正原稿画像データを生成するために必要な補正用パラメータが自動的に算出され記憶され、前記通常モードが選択された際には、前記補正用パラメータを用いて自動的に原稿画像データから補正原稿画像データが生成されることを特徴とする画像読取装置。
- 画像を読み取って画像データを生成する画像読取装置と、該画像読取装置に接続されて前記画像データを受信して該画像データに対応する画像を印刷媒体に印刷する印刷装置とからなる画像読取・印刷システムにして、
前記画像読取装置が、
原稿上の画像を光学的に読み取って該原稿画像を表す信号を生成する画像検出部と、
前記原稿画像を表す信号に基づいて前記所定の画像形式の原稿画像データを生成する画像データ生成部と、
前記印刷装置へ任意の画像データを出力する画像データ出力部とを含み、
更に、所定のパターンを含む基準画像を表す基準画像データを前記画像データ出力部から出力して前記印刷装置にて印刷媒体に印刷された印刷画像を前記画像検出部によって読み取り前記画像データ生成部にて生成した補正用画像データに基づいて前記原稿画像データを補正する画像補正処理部を有し、
選択的に該画像補正処理部が前記印刷装置に於いて印刷媒体上で所望の大きさ又は所望のレイアウトにて前記原稿画像に対応する印刷画像を印刷できるよう前記原稿画像データを補正することにより得られた補正原稿画像データが前記画像データ出力部を介して出力されることを特徴とする画像読取・印刷システム。
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