JP2007141893A - 半導体装置の製造方法および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】特性の良好な金属酸化膜を提供し、半導体装置の特性を向上させる。
【解決手段】半導体装置(例えば、強誘電体膜)の製造において、基板100上に例えば強誘電体膜となる、金属アルコキシド塗布膜を形成し、水素及び酸素の混合ガスを燃料とするガスバーナーの火炎を熱源とした熱処理を施し、金属アルコキシド塗布膜を焼成するとともに、形成される強誘電体膜(金属酸化膜)の改質を行う。かかる熱処理によれば、火炎中もしくは火炎の周囲の水酸基ラジカル(OH*)や酸素ラジカル(O*)等により、加水分解や重縮合反応が促進され、未反応部が低減し、強誘電体膜(金属酸化膜)の膜質が向上する。
【選択図】図1
【解決手段】半導体装置(例えば、強誘電体膜)の製造において、基板100上に例えば強誘電体膜となる、金属アルコキシド塗布膜を形成し、水素及び酸素の混合ガスを燃料とするガスバーナーの火炎を熱源とした熱処理を施し、金属アルコキシド塗布膜を焼成するとともに、形成される強誘電体膜(金属酸化膜)の改質を行う。かかる熱処理によれば、火炎中もしくは火炎の周囲の水酸基ラジカル(OH*)や酸素ラジカル(O*)等により、加水分解や重縮合反応が促進され、未反応部が低減し、強誘電体膜(金属酸化膜)の膜質が向上する。
【選択図】図1
Description
本発明は半導体装置の製造方法、中でも、半導体装置に用いられる金属酸化膜(強誘電体膜)の形成方法に関するものである。
強誘電体メモリ(FeRAM、Ferroelectric Random Access Memory)や圧電素子に用いられる強誘電体は、金属酸化物の一種である。このような金属酸化物の一例としては、PZT(Pb(Zr,Ti)O3)、SBT((Ba,Sr)TiO3)、STO(SrTiO3)等が挙げられる。
このような金属酸化物の形成方法としては、PVD(physical vapor deposition、物理気相成長)法、MOCVD法(metal organic chemical vapor deposition、有機金属気相成長)、真空蒸着法のような気相プロセスでの成膜方法がある。
一方、金属酸化物の形成方法としては、ゾルゲル法(ゾルジェル法)のような液相プロセスでの製造方法もある。ゾルゲル法とは、(有機)金属化合物の溶液を基板に塗布し、塗布膜を乾燥させた後、熱処理を施す(焼成する)ことにより、金属化合物の加水分解や重縮合反応を促進し、金属酸化膜を形成する方法である。
このようなゾルゲル法は、前述した気相プロセスによる成膜と比較し、化学組成制御がし易く、分子レベルで均一性の高い膜を得られるといった利点がある。また、製造コストも低く、成膜効率(スループット、生産性)も高いといった利点もある。
例えば、下記特許文献1(特公昭62−27482号公報)には、有機金属化合物の加水分解反応により、溶液状態から強誘電体薄膜を合成する際に、加水分解反応後の熱分解反応時に水蒸気を強制的に送り込む技術が開示されている。
また、下記特許文献2(特開平8−245263号公報)には、元素Aの金属アルコキシド化合物および元素Bの金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液(1)と、該溶液に水、又は水および触媒を加えた溶液(2)との混合割合をモル比で調整した溶液を、基板に塗布して得られた薄膜を熱処理する技術が開示されている。
また、下記特許文献3(特開2004−111835号公報)には、ゾルゲル法による圧電体素子の成膜において、仮焼成工程および本焼成工程を過熱水蒸気および酸素からなる雰囲気下で行い、雰囲気中の酸素濃度を10体積%以上とする技術が開示されている。
特公昭62−27482号公報
特開平8−245263号公報
特開2004−111835号公報
本発明者は、半導体装置の研究・開発に従事しており、ゾルゲル法による強誘電体膜の特性の向上を図るべく、鋭意検討を重ねている。
例えば、上記特許文献1や3に記載の技術を用いても、膜中の空隙(膜がポーラスである)や欠陥が発生しやすく、また、厚膜化によりクラックが生じやすい等、膜特性が十分ではない。その結果、リーク電流が増大する等、適用する半導体装置によっては、その使用が制限される等の問題があった。
かかる問題は、金属化合物の加水分解が不十分であることに起因すると考えられる。
これに対して、上記特許文献2記載のように、塗布する溶液に水を添加させることにより、加水分解を促進することも可能であるが、この場合、加水分解反応の制御が困難で、溶質が沈殿する等、溶液の寿命(使用可能期間)が不安定になるといった問題がある。
従って、他の方法で加水分解(加水分解重縮合反応)を促進させ、膜質を向上させる技術の開発が重要となってくる。
本発明は、特性の良好な金属酸化膜を提供することを目的とする。また、特性の良好な金属酸化膜を用いることで、半導体装置の特性を向上させることを目的とする。
(1)本発明の半導体装置の製造方法は、基板上に塗布された有機金属化合物溶液に、水素及び酸素の混合ガスを燃料とするガスバーナーの火炎を熱源とした熱処理を施し、前記有機金属化合物溶液の加水分解もしくは重縮合反応を促進することにより、前記有機金属化合物が焼成して成る金属酸化物を形成する工程を有することを特徴とするものである。
このようにガスバーナーの火炎を熱源とした熱処理を行ったので、有機金属化合物溶液の加水分解もしくは重縮合反応を促進することができ、有機金属化合物溶液(塗布膜)の焼成を行うとともに、形成された金属酸化物の膜質を向上させることができる。具体的には、金属酸化物中の未反応部を低減することができる。
上記有機金属化合物溶液は、例えば、金属アルコキシド溶液である。
上記混合ガスの水素及び酸素の比は、例えば水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molである。
上記熱処理は、混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molとした場合より水酸基ラジカル(OH*)がリッチな状態で行われる。
上記熱処理は、混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molより酸素の割合が大きい状態で行われる。
上記熱処理は、(a)混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molとした場合より水酸基ラジカル(OH*)がリッチな状態で行われる第1処理と、(b)前記第1処理の後に、混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molより酸素の割合が大きい状態で行われる第2処理とを含む。
上記熱処理は、ガスバーナーの火炎を前記基板上に塗布された有機金属化合物溶液に対し相対的に走査することによって行われる。
上記ガスバーナーの走査速度を調整して、基板温度を調整することができる。
(2)本発明の半導体装置の製造方法は、(a)基板上にトランジスタを形成する工程と、(b)前記トランジスタのソース、ドレイン電極と電気的に接続されるキャパシタを形成する工程であって、(b1)前記ソース、ドレイン電極と電気的に接続される第1導電性膜を形成する工程と、(b2)前記第1導電性膜上に有機金属化合物溶液を塗布する工程と、(b3)前記有機金属化合物溶液に、水素及び酸素の混合ガスを燃料とするガスバーナーの火炎を熱源とした熱処理を施し、前記有機金属化合物溶液が焼成して成る強誘電体膜を形成する工程と、(b4)前記強誘電体膜上に第2導電性膜を形成する工程と、を有するものである。
(3)本発明の電子機器は、上記半導体装置の製造方法を用いて製造される半導体装置を備えるものである。ここで「電子機器」とは、本発明にかかる半導体記憶装置を備えた一定の機能を奏する機器一般をいい、その構成に特に限定はないが、例えば、上記半導体記憶装置を備えたコンピュータ装置一般、携帯電話、PHS、PDA、電子手帳、ICカードなど、記憶装置を必要とするあらゆる装置が含まれる。
本実施の形態では、水素及び酸素の混合ガスを燃料とするガスバーナーを用いて金属化合物の溶液を塗布した塗布膜に対し加熱処理を行うことによって焼成を行うとともに、形成される金属酸化物の改質を行う。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の機能を有するものには同一もしくは関連の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
1)半導体製造装置
まず、本実施の形態の半導体装置の製造に用いられる半導体製造装置について図1〜図9を参照しながら説明する。
まず、本実施の形態の半導体装置の製造に用いられる半導体製造装置について図1〜図9を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態の半導体装置の製造に用いられる半導体製造装置の構成例を示す図である。図1において、水タンク11には純水が蓄えられおり、電気分解槽(電気分解装置)12に水を供給する。水は電気分解槽12によって電気分解されて水素ガス及び酸素ガスに分離される。分離された水素ガス及び酸素ガスはガスコントローラ15に供給される。ガスコントローラ15はコンピュータシステムと調圧弁、流量調整弁、各種センサ等によって構成されており、予め設定されたプログラムに従って下流のガスバーナー22に供給する水素ガス及び酸素ガス(混合ガス)の供給量、供給圧力、両ガスの混合比等を調整する。
また、ガスコントローラ15は図示しないガス貯蔵タンクから供給される、水素ガス(H2)、酸素ガス(O2)を更に前述の混合ガスに導入し、ガスバーナー22に供給する。これにより、混合ガスの水素および酸素の混合比(混合比率)を水(H2O)の化学量論組成比(H2:O2=2mol:1mol)からずらし、水素過剰(水素リッチ)あるいは酸素過剰(酸素リッチ)な混合ガスを得る。
また、ガスコントローラ15は、図示しないガス貯蔵タンクから供給される、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、窒素(N2)等の不活性ガスを更に上記混合ガスに導入することができる。これにより、ガスバーナー22の火炎温度(燃焼温度)や火炎状態の制御を行っている。
上述した水タンク11、電気分解槽12およびガスコントローラ15は燃料(原料)供給部を構成する。
ガスコントローラ15の下流には閉空間を形成するチャンバー(処理室)21が配置されている。チャンバー21には、熱処理の火炎を発生するガスバーナー22、処理対象の基板(半導体基板やガラス基板等)100を載置してガスバーナー22に対して相対的に移動可能とするステージ部51等が配置されている。
チャンバー21内の雰囲気は、これに限定されないが、例えば、内部圧力が大気圧〜0.5MPa程度、内部温度が室温〜100℃程度に設定可能なよう構成されている。チャンバー21内の気圧を所望状態に保つために、前述のアルゴンなどの不活性ガスをチャンバー21内に導入することができる。
ステージ部51はパーティクル防止のために基板を載置した台を一定速度で移動する機構が設けられている。また、急激な温度差等による基板100のヒートショックを防止するため、基板100の載置台に加熱(予熱)や冷却を行う機構が設けられており、外部の温度調節部52によってこの温度制御がなされる。加熱には電気ヒーター機構、冷却には冷却ガスや冷却水を用いる冷却機構などが用いられる。
図2は、半導体製造装置のガスバーナー部の構成例を示す平面図である。図2に示すように、図1の半導体製造装置のガスバーナー22はステージ部51の幅(図示の上下方向)よりも大きい長手部材によって形成され、ステージ部51の幅より広い幅の火炎を放射できる。ガスバーナー22の長手方向と直交する方向(図中の矢印方向)にステージ部51を移動することにより、あるいはガスバーナー22を移動することによって、ガスバーナー22が基板100を走査するように構成されている。
図3は、半導体製造装置のガスバーナー部の構成例を示す断面図である。図3に示すように、ガスバーナー22は、混合ガスを燃焼室に導出するガスの出口穴が設けられた導気管22a、導気管22aを囲む遮蔽器22b、遮蔽器22bによって囲まれて混合ガスが燃焼する燃焼室22c、燃焼ガスが遮蔽器22bから外方に出る出口となるノズル22d、導気管22aに設けられた混合ガスの流出口22eなどによって構成されている。
ノズル22dと基板100とのギャップ(距離)を広く設定すると、燃焼ガスがノズルから放出される際に圧力が低下する。ノズル22dと基板100とのギャップをせまく設定する(しぼる)と、燃焼ガスの圧力低下が抑制され、圧力は高くなる。従って、ギャップを調整することによってガス圧力を調整することができる。加圧によって水蒸気アニール、水素リッチアニール、酸素リッチアニールなどを促進することができる。各種アニールは混合ガスの設定によって選択可能である。図中には、水蒸気(H2O蒸気)の噴出の様子を示す。
後述するように、混合ガスの流出口22eを複数あるいは線状に形成することによって、ガスバーナー22の燃焼室22cの火炎(トーチ)形状を線状(長尺の火炎)、複数のトーチ状等にすることができる。ガスバーナー22近傍の温度プロファイルは流出口22eや遮蔽器22bのノズル22d等の設計により、好ましくは、火炎の走査方向において矩形となるように設定される。
図4は、半導体製造装置のガスバーナー部の第1構成例を示す図である。図4(A)はガスバーナー22の短手方向における断面図、図4(B)はガスバーナー22の長手方向における部分断面図を示し、図4(C)はガスバーナー部を模式的に示した見取り図である。これらの図において、図3と対応する部分には同一符号を付している。
この例では、導気管22aを囲むように遮蔽器22bが形成されている。遮蔽器22bの下方がノズル22dとなっており、導気管22aの下方(ノズル22d側)にガス流出口22eが線状(長穴)に設けられている。なお、直線状のガス流出口22eの各部位の流出量を同じにするために穴の幅を場所に応じて変えるようにしてもよい。
図5は、半導体製造装置のガスバーナー部の第2構成例を示す図である。ガスバーナー22の他の構成例を示している。図5(A)はガスバーナー22の短手方向における断面図、図5(B)はガスバーナー22の長手方向における部分断面図を示している。両図において、図3と対応する部分には同一符号を付している。
この例では、導気管22aを囲むように遮蔽器22bが形成されている。遮蔽器22bの下方がノズル22dとなっており、導気管22aの下方(ノズル22d側)に複数のガス流出口22eが等間隔で設けられている。この構成では燃焼室のガス密度を一様とし、ノズル22dから外部に流れるガス流量を均一にするために、導気管22aを例えば図示の左右方向に適宜移動可能なように構成されている。なお、導気管22aを固定とし、ガス流出口22eの各部位の流出量を同じにするために、必要によりガス流出口22eの間隔を場所に応じて変えるようにしてもよい。
図6は、半導体製造装置のガスバーナー部の第3構成例を示す図である。図6(A)はガスバーナー22の短手方向における断面図、図6(B)はガスバーナー22の長手方向における部分断面図を示している。両図において、図3と対応する部分には同一符号を付している。
この例でも、導気管22aを囲むように遮蔽器22bが形成されている。遮蔽器22bの下方がノズル22dとなっており、導気管22aの側面に複数のガス流出口22eが螺旋状に等間隔で設けられている。この構成では燃焼室のガス密度を一様とし、ノズル22dから外部に流れるガス流量を均一にするために、導気管22aを図中の矢印のように回転可能に構成している。
図7は、ノズルの高さと流出ガスの圧力との関係を示す図である。図7(A)に示すように、基板100の表面からノズル22dを離間させることによって流出燃焼ガスの圧力を下げることができる。また、図7(B)に示すように、基板100の表面にノズル22dを接近させることによって流出燃焼ガスの圧力を上げることができる。
図8は、ノズルの形状および角度と流出ガスの圧力との関係を示す図である。図8に示すように、ノズル22dの形状や姿勢の調整(例えば、流出口の形状や基板に対する角度の調整)により流出ガス圧力を調整することができる。この例では、図8(A)に示すように、ノズル22dの流出口形状を片側に開放した形状としている。このため、ガスバーナー22が直立した状態では流出燃焼ガスの圧力を下げることができる。また、図8(B)に示すように、ガスバーナー22を回動あるいは傾斜させると、基板100の表面にノズル22dの流出口が接近して流出燃焼ガスの圧力を上げることができる。
図9は、ノズルと導気管との距離と流出ガスの圧力との関係を示す図である。図9に示すように、導気管22aと遮蔽器22bとの相対的な位置関係を可変としてノズル22dから流出する燃焼ガスの温度を調整することができる。例えば、導気管22aが遮蔽器22b内でノズル22dに向かって進退可能である構造にして、燃焼室22cを移動し、熱源とノズル22d間の距離を変えることが可能となる。また、熱源と基板間との距離の調整が可能となる。
従って、図9(A)に示すように、導気管22aがノズル22dに相対的に接近する場合にはノズル22dから流出する燃焼ガスは相対的に高温になる。また、図9(B)に示すように、導気管22aがノズル22dから相対的に離間する場合にはノズル22dから流出する燃焼ガスは相対的に低温になる。
このような構造は、ガスバーナー22と基板100間のギャップを変えることなく、流出燃焼ガスの温度を調整することを可能とし、具合がよい。もちろん、ガスバーナー22と基板間のギャップを変えて基板温度を調整してもよい。もちろん、ガスバーナー22と基板間のギャップを変えて、更に、導気管22aと遮蔽器22bとの相対的な位置関係を調整してガス温度を調整する構成とすることができる。また、ガスバーナー22の基板に対する走査速度を変えることにより基板温度を調整することができる。
なお、図4〜図9に示したガスバーナーの構造は、これらを適宜に組み合わせることが可能である。
例えば、図7に示す構成と図9に示す構成とを組み合わせることができる。図7に示すガスバーナー22全体を基板100に対して接近あるいは離間する構成としてノズル22dと基板100間のギャップを調整可能とし、基板100の温度(例えば、表面温度)を調節する。更に、図9に示したようにガスバーナー22内の導気管22aをノズル22dに向かって進退可能とすることによって基板100の温度を微調節する。これによって、基板100の温度を目標とする熱処理温度とすることがより容易となる。
また、図7と図8に示す構成を組み合わせることができる。ガスバーナー22全体を基板100に対して接近あるいは離間する構成としてノズル22dと基板100間のギャップを調整可能とし(図7参照)、基板100の表面温度や火炎の圧力を調節する。更に、ガスバーナー22全体の基板100に対する姿勢を調整することによって基板100の表面温度や火炎の圧力を調節する(図8参照)。
また、図7と図8と図9に示す構成を組み合わせることができる。ガスバーナー22全体を基板100に対して接近あるいは離間する構成としてノズル22dと基板100間のギャップを調整可能とし、基板100の表面温度や火炎の圧力を粗調節する(図7参照)。更に、ガスバーナー22全体の基板100に対する姿勢を調整することによって基板100表面の火炎の圧力を調節する(図8参照)。更に、ガスバーナー22内の導気管22aをノズル22dに向かって進退可能とすることによって基板100の表面温度を微調節する(図9参照)。かかる構成により、より正確な熱処理が可能となる。
また、図示していないが、ガスバーナー22の遮蔽板22bを可動式として、ノズル22dの開口(流出口、絞り)をガスバーナー22の走査方向において広狭に変更可能とすることができる。それにより、ガスバーナー22の走査方向における基板100の被処理部部分の暴露時間、基板100の熱処理の温度プロファイル、熱処理温度、火炎圧などを調整することが可能となる。
以上説明した半導体製造装置においては、基板を横切るような長尺のガスバーナーを備えるので、窓ガラスのような大面積の基板の熱処理を行うことができる。また、燃料となる水素と酸素を水の電気分解によって得ることができるので、ガス材料の入手が容易でランニングコストが安価である。
また、熱処理工程において、水素と酸素の混合比及び供給量を適宜に設定することによって還元雰囲気(水素リッチ)あるいは酸化雰囲気(酸素リッチ)を容易に設定出来る。火炎温度の調整も容易である。更に、必要により不活性ガスを導入し、もしくは原料ガスの流量を調整して火炎状態(温度、ガス圧力など)を調整することができる。
また、ガスバーナーのノズル形状などを調整することによって所望の温度プロファイルを得ることが容易である。
2)半導体装置の製造方法(強誘電体膜への適用例)
次に、前述した半導体製造装置を使用した半導体装置(強誘電体メモリ)の製造方法について図10〜図19を参照しながら説明する。図10は、本実施の形態の半導体装置(強誘電体メモリ)の製造方法を示す工程断面図である。
次に、前述した半導体製造装置を使用した半導体装置(強誘電体メモリ)の製造方法について図10〜図19を参照しながら説明する。図10は、本実施の形態の半導体装置(強誘電体メモリ)の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図10(A)に示すように、トランジスタTを形成する。例えば、半導体基板(基板)100として例えばシリコン基板を準備し、その上に、ゲート絶縁膜(図示せず)を介し、ゲート電極Gとして半導体膜(例えば、シリコン膜)を第1方向に延在するライン状に形成する。次いで、ゲート電極Gの両側に不純物を注入することによりソース・ドレイン電極を形成する。
次いで、トランジスタT上に層間絶縁膜102を形成した後、その上部に図示しないフォトレジスト膜(以下、単に「レジスト膜」という)を形成し、露光および現像(フォトリソグラフィー)することにより、ソース・ドレイン電極上に開口部を有するレジスト膜を形成する。次いで、かかるレジスト膜をマスクに、層間絶縁膜102をエッチングすることによりコンタクトホールを形成する。以下、このフォトリソグラフィー、エッチングおよび後述するレジスト膜の除去の処理をパターニングと言う。次いで、レジスト膜を除去し、コンタクトホールの内部に導電性膜を埋め込むことによりコンタクト部C1を形成する。
次いで、コンタクト部C1の上部にキャパシタCaを形成する。まず、図10(B)に示すように、コンタクト部C1を含む層間絶縁膜102上に下部電極LEとなる導電性膜103として例えばPt(白金)膜をスパッタ法で形成する。
次いで、その上部に強誘電体膜feとなる強誘電体膜104を前述したゾルゲル法で形成する。即ち、(有機)金属化合物の溶液を基板に塗布し、塗布膜を乾燥させ、前駆体を形成した後、熱処理を施す(焼成する)ことにより、金属化合物の加水分解や重縮合反応(脱水縮合反応)を促進し、金属酸化膜を形成する。
金属化合物の溶液には、金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液が挙げられる。金属アルコキシド化合物は、例えばM(RO)4で表せ、Mは金属元素、ROはアルコキシまたはアルコキシル基である。アルコキシドとは、アルコールのヒドロキシ基の水素を金属Mで置換した化合物の総称である。
図11に、金属アルコキシド化合物の加水分解の反応機構の一例を示す。図11(A)に示すように、M(RO)4のアルコキシまたはアルコキシル基Rが水(H2O)と反応して、ROH(アルコール)となり、金属の水酸化物(M(OH)4)が形成される(図11(B))。次いで、加熱等により脱水し、縮合(縮合重合)が進み(図11(C))、金属酸化物(MxOy)が形成される(図11(D))。なお、ここでは、1種類の金属アルコキシド(M(RO)4)の反応として説明したが、M1(R1O)4と、M2(R2O)4を原料とし、金属M1およびM2の酸化物(M1xM2yOz)を形成する場合や、3種以上の金属酸化物を形成する場合も同様の機構で反応が進む。また、ここでは、アルコキシまたはアルコキシル基の配位数を4としたが、他の配位数の場合もある。
例えば、炉内(処理室)に水蒸気を導入しつつ熱処理を施すことにより前述の加水分解を行っても、膜中に未反応の水酸基やアルコキシまたはアルコキシル基が残存し、膜の劣化をもたらすと考えられる。また、加熱(乾燥、焼成)時間が長いため、膜の中間部や底部での反応が、膜の表面の反応より後に起こることにより、脱ガスが徐々に起こり、膜がポーラス状になったり、また、クラックが発生したりすると考えられる。また、膜中の未反応の水酸基やアルコキシまたはアルコキシル基による脱ガスは、成膜工程以降の熱処理工程の際にも生じ得る。その結果、かかる脱ガスによる処理室や半導体装置の各構成部に対する汚染が生じ得る。
そこで、本実施の形態においては、ゾルゲル法により形成される金属酸化膜(強誘電体膜104)の膜質を改善し、以降の工程の脱ガス汚染を低減すべく、以下の方法で金属酸化膜(強誘電体膜104)を形成した。
図12は、強誘電体膜104の形成方法を示す工程断面図である。図12(A)に示すように、導電性膜103上に金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液をスピンコート法で塗布し、金属アルコキシド塗布膜104aを形成する。スピンコートの条件は、例えば2000rpmで10秒程度である。なお、インクジェット法を用いて塗布してもよい。
次いで、基板100を図示しない載置台(ホットプレート)に搭載し、基板上面温度(表面温度)が上記溶液の溶媒の沸点温度以下の温度(例えば100℃)となるようプレート温度を制御し、1分程度加熱することにより、金属アルコキシド塗布膜104aを乾燥(溶媒を揮発)させる。次いで、基板上面温度が約300℃となるようプレート温度を制御し、10分程度加熱(仮焼成、中間焼成、第1焼成)する。なお、1回の塗布量は、膜厚換算で1000Å以下が望ましい。従って、1000Å以上の膜を形成する場合には、塗布、乾燥および仮焼成を複数回繰り返すことが望ましい。
次いで、図12(B)に示すように、基板100を図1のステージ部51に搭載し、ガスバーナー22を基板100上に走査することによって熱処理(火炎アニール、最終焼成、第2焼成)を施し、金属アルコキシド塗布膜104aを焼成するとともに、形成される強誘電体膜104の改質を行う。火炎アニール条件は、例えば、基板上面温度が500〜800℃程度、5分以下である。基板上面温度は、例えばガスバーナー22の走査速度によって調整する。ここでは、例えば、2m/secのスピードで走査する。また、ガスバーナー22へ供給される水素ガス(H2)、酸素ガス(O2)の比率は、例えば、水(H2O)の化学量論組成である2mol:1molとする。
このように、本実施の形態によれば、金属アルコキシド塗布膜に火炎アニール処理を施したので、当該膜の焼成を短時間で行うとともに、膜の改質を行うことができ、膜中の未反応部の低減を図ることができる。また、前述した気相プロセスによる成膜と比較し、製造コストを低くし、成膜効率(スループット、生産性)を高くすることができる。
即ち、通常の炉での熱処理の場合には、炉内の温度を450〜500℃程度に設定しても30分程度の焼成が必要であるのに対し、本実施の形態においては、数十秒から数分単位(30分以下)で処理を終了させることができる。
次いで、膜の特性が向上する理由について説明する。図13および図14は、本実施の形態の金属アルコキシド塗布膜の加水分解の様子を模式的に示した反応機構図である。
図13(A)に示すように、下層の無機材料表面(導電性膜103)に水酸基が配位し、この水酸基(OH)とアルコキシまたはアルコキシル基(R)からROH(アルコール)が脱し、無機材料表面に金属アルコキシド化合物が定着する(図13(B))。さらに、定着した金属アルコキシド化合物同士からも脱ROR反応が進む。このような反応は、塗布、乾燥および第1焼成の間に行われる。なお、ここでは脱ROR反応として説明したが、図11を参照しながら説明した脱水反応や脱ROH反応も起こる。
このような脱ROR反応、脱水反応や脱ROH反応が進んだ状態においても、図14(A)に示すように、未反応の水酸基やアルコキシまたはアルコキシル基が存在する。そこで、上述の火炎アニールを施すと、未反応のこれらの基から脱ROR反応、脱水反応もしくは脱ROH反応が促進され、良好な強誘電体膜(金属酸化膜)が得られる(図14(B))。
即ち、発明者の検討によれば、火炎中もしくは火炎の周囲には、原料ガス(O2、H2)や燃焼による生成物であるH2O(水蒸気)の他、酸素ラジカル(O*)、水酸基ラジカル(OH*)等が存在すると考えられる。これらのラジカルは、例えば、火炎の熱エネルギーにより原料ガスや水蒸気が分解したもの、もしくは反応中間物のラジカル化等により発生すると考えられる。
このようなラジカルは、反応活性種であり、金属アルコキシド化合物の脱ROR反応、脱水反応や脱ROH反応(重縮合反応)を促進させる。また、このようなラジカルは、O2、H2Oより、分子サイズが小さく、膜中に拡散しやすい。よって、反応が膜の中心部や底部でも促進されるものと考えられる。その結果、未反応部が低減し、強誘電体膜(金属酸化膜)の膜質が向上すると考えられる。なお、これらのラジカルの膜中への拡散のし易さは、前述した処理時間の短縮にも寄与しているものと考えられる。また、ラジカルは、励起不安定物質であるためその反応速度も速く、処理時間の短縮に寄与する。
なお、膜の焼成と改質は並行して進むと思われるため、これらの処理を明確に分けることは困難であるが、焼成に十分な火炎アニールを行った後、さらに、改質のための火炎アニールを施してもよい。
なお、本実施の形態においては、前述した通り乾燥、第1焼成および第2焼成からなる熱処理の内、第2焼成を火炎アニール処理としたが、他の乾燥や第1焼成も火炎アニール処理としてもよい。この際、ガスバーナー22へ供給される水素ガス(H2)、酸素ガス(O2)の流量や比率を以下に示すように調整してもよい。図15および図16は、本実施の形態の金属アルコキシド塗布膜の加水分解において反応種の関与の様子を模式的に示した反応機構図である。
金属アルコキシド化合物から金属酸化膜への変化の様子は、図13および図14と同じであるためその説明を省略する。図15(A)に示すように、乾燥ステップでの火炎アニールに際しては、加水分解に直接的に寄与する水蒸気(H2O)や水酸基ラジカル(OH*)がリッチな状態で処理することが望ましい。
例えば、H2Oリッチとするには、後述する第1焼成や第2焼成よりも水素ガス(H2)、酸素ガス(O2)の流量を多くする、もしくは、ガスバーナー22に別途直接水蒸気を供給するなどの方法が挙げられる。
また、水酸基ラジカルは、上記H2Oリッチの条件によっても、増加すると考えられるが、さらに、水素ガス(H2)、酸素ガス(O2)の比率を、水の化学量論組成である2mol:1molより酸素の組成比(割合、比率)を大きく(酸素リッチに)しても、水酸基ラジカルが増加すると考えられる。なお、供給ガス種を変える、もしくは、外部から火炎に対して励起エネルギーを与える等、他の方法で水酸基ラジカル(OH*)をリッチにすることも考えられる。
次いで、第1焼成ステップの火炎アニールを行う。この場合は、水素ガス(H2)、酸素ガス(O2)の流量を下げ、もしくは、水蒸気の供給を停止する。また、水素ガス(H2)、酸素ガス(O2)の比率を、水の化学量論組成である2mol:1molに戻す。即ち、通常の火炎アニールを施す。なお、この第1焼成ステップの火炎アニールを省略してもよい。
次いで、第2焼成ステップの火炎アニールにおいては、図16に示すように、重縮合反応や酸化反応に直接的に寄与すると考えられる酸素(O2)や酸素ラジカル(O2 *、O*)がリッチな状態で処理することが望ましいと考えられる。
例えば、酸素(O2)や酸素ラジカル(O2 *、O*)をリッチとするには、水素ガス(H2)、酸素ガス(O2)の比率を、水の化学量論組成である2mol:1molより酸素の組成比を大きくする方法が挙げられる。また、他の方法で酸素ラジカル(O2 *、O*)をリッチとしてもよい。
なお、このように乾燥、第1焼成および第2焼成の各ステップを火炎アニールで行う場合には、一連の処理として行うことができる。即ち、火炎アニール処理の初期(第1期)においては、水蒸気(H2O)や水酸基ラジカルがリッチな状態となるよう、ガスバーナー22へ供給される各種ガスを調整し、中期(第2期)においては、通常の条件に戻し、後期(第3期)においては、酸素(O2)や酸素ラジカル(O2 *、O*)がリッチな状態となるよう、ガスバーナー22へ供給される各種ガスを調整する。なお、中期を省略してもよい。
このように、本実施の形態においては、金属アルコキシド塗布膜の熱処理(乾燥、第1、第2焼成)に際し、加水分解や重縮合反応の反応種の関与を考慮して、ガスバーナー22へ供給される各種ガスを調整したので、反応がさらに促進され、膜の改質を行うことができ、膜中の未反応部の低減を図ることができる。その結果、強誘電体メモリの特性を向上させることができる。
なお、金属アルコキシド化合物、有機溶剤および形成される強誘電体膜(金属酸化物)の具体例を図17にまとめておく。図17に示すように、前述のゾルゲル法によりPZT、SBT、STOなどの強誘電体膜を形成することができる。
また、図17に示すものの他、PZTを形成するための金属アルコキシド化合物には、ジ-i-プロポキシ鉛〔Pb(O−i−C3H7)2、テトラ-i-プロポキシジルコニウム〔Zr(O−i−C3H7)4、テトラ-i-プロポキシチタン〔Ti(O−i−C3H7)4等がある。また、プロポキシ基の他ブトキシ基のついた材料もある。
また、有機溶剤については、DMF、キシレン、n−オクタン、メチルセロセルブ、エチレングリコールモノブチルエーテル等がある。このような有機溶剤は、金属アルコキシド化合物の溶解性を考慮して適宜選択することができる。
次いで、以上の工程で形成された強誘電体膜104上に形成される膜等について説明する。図18および図19は、本実施の形態の半導体装置(強誘電体メモリ)の製造方法を示す工程断面図である。
図18(A)に示すように、強誘電体膜104上に上部電極UEとなる導電性膜を堆積し、これらの膜をパターニングすることによりキャパシタCaを形成する(図18(B))。
次いで、図19(A)に示すように、キャパシタCa上に層間絶縁膜を形成し、上部電極UE上の層間絶縁膜をパターニングすることによりコンタクトホールを形成し、この内部に導電性膜を埋め込むことによりコンタクト部C2を形成する。この際、トランジスタTのソース・ドレイン電極上にもコンタクト部C3を形成する。
次いで、コンタクト部C2上を含む層間絶縁膜上に導電性膜を堆積し、パターニングすることでプレート線PLを形成する。この際、コンタクト部C3上にも略矩形のパターンP3を形成する。
次いで、図19(B)に示すように、プレート線PL上に層間絶縁膜107を形成し、パターンP3(コンタクト部C3)上の層間絶縁膜をパターニングすることによりコンタクトホールを形成し、この内部に導電性膜を埋め込むことによりコンタクト部C4を形成する。
次いで、コンタクト部C4上を含む層間絶縁膜上に導電性膜を堆積し、パターニングすることによりビット線BLを形成する。次いで、ビット線BL上に絶縁膜(図示せず)を形成し、本実施の形態の半導体装置(強誘電体メモリ)がほぼ完成する。
なお、本実施の形態においては、有機金属化合物として、金属アルコキシド化合物(形成する金属酸化物を構成する金属のメトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド等)を用いたが、この他、対象金属のアセテート化合物を用いてもよい。
また、本実施の形態においては、強誘電体膜を用いる半導体装置として強誘電体メモリを例に説明したが、この他、圧電体素子等に用いられる金属酸化膜(例えば、BaTiO3(チタン酸バリウム))等、ゾルゲル法を用いた金属酸化膜を構成要素とする半導体装置の形成に広く適用可能である。このような圧電体素子は、例えば、プリンタのインクジェット式記録ヘッド等に用いられる。
また、本発明は、ゾルゲル法の他、MOD(metal organic deconposition)法による金属酸化物の形成にも適用可能である。MOD法は、ゾルゲル法と同様に金属化合物の有機溶媒溶液を塗布して熱処理を施すことにより金属酸化物を形成する方法であるが、その主たる反応が熱分解であることがゾルゲル法と異なる。しかしながら、本発明の火炎アニールにより発生するラジカル等は、かかる熱分解も促進させると考えられる。従って、MOD法の熱処理に本発明の火炎アニールを用いることにより、熱分解が促進され、形成される膜の熱処理(焼成)を短時間で行うとともに、膜中の未反応部の低減を図ることができ、膜の改質を行うことができる。
このように、本発明は、金属化合物の有機溶媒溶液を用いた半導体装置の製造方法に広く適用可能である。
11…水タンク、12…電気分解槽、15…ガスコントローラ、21…チャンバー(処理室)、22…ガスバーナー、22a…導気管、22b…遮蔽器、22c…燃焼室、22d…ノズル、22e…流出口、51…ステージ部、100…半導体基板(基板)、102…層間絶縁膜、103…導電性膜、104…強誘電体膜、104a…金属アルコキシド塗布膜、105…導電性膜、106、107…層間絶縁膜、BL…ビット線、C1、C2、C3、C4…コンタクト部、Ca…キャパシタ、fe…強誘電体膜、G…ゲート電極、LE…下部電極、PL…プレート線、P3…パターン、T…トランジスタ、UE…上部電極
Claims (10)
- 半導体装置の製造方法であって、
基板上に塗布された有機金属化合物溶液に、水素及び酸素の混合ガスを燃料とするガスバーナーの火炎を熱源とした熱処理を施し、前記有機金属化合物溶液の加水分解もしくは重縮合反応を促進することにより、前記有機金属化合物が焼成して成る金属酸化物を形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記有機金属化合物溶液は、金属アルコキシド溶液であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記熱処理は、前記混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molとすることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記熱処理は、前記混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molとした場合より水酸基ラジカル(OH*)がリッチな状態で行われることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記熱処理は、前記混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molより酸素の割合が大きい状態で行われることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記熱処理は、
(a)前記混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molとした場合より水酸基ラジカル(OH*)がリッチな状態で行われる第1処理と、
(b)前記第1処理の後に、前記混合ガスの水素及び酸素の比を水(H2O)の化学量論組成比である2mol:1molより酸素の割合が大きい状態で行われる第2処理と、
を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 前記熱処理は、前記ガスバーナーの火炎を前記基板上に塗布された有機金属化合物溶液に対し相対的に走査することによって行われることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ガスバーナーの走査速度を調整して、前記基板温度を調整することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
- 半導体装置の製造方法であって、
(a)基板上にトランジスタを形成する工程と、
(b)前記トランジスタのソース、ドレイン電極と電気的に接続されるキャパシタを形成する工程であって、
(b1)前記ソース、ドレイン電極と電気的に接続される第1導電性膜を形成する工程と、
(b2)前記第1導電性膜上に有機金属化合物溶液を塗布する工程と、
(b3)前記有機金属化合物溶液に、水素及び酸素の混合ガスを燃料とするガスバーナーの火炎を熱源とした熱処理を施し、前記有機金属化合物が焼成して成る強誘電体膜を形成する工程と、
(b4)前記強誘電体膜上に第2導電性膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1〜9に記載の半導体装置の製造方法を用いて製造される半導体装置を備える電子機器。
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---|---|---|---|---|
JP2011114166A (ja) * | 2009-11-26 | 2011-06-09 | Ube Nitto Kasei Co Ltd | 素子分離材料用塗布液、素子分離材料用塗布液の作製方法、素子分離層用薄膜、素子分離層用薄膜の形成方法、基板、及び、基板の形成方法 |
WO2022161616A1 (de) * | 2021-01-29 | 2022-08-04 | Midnex Ag | Verfahren und vorrichtung zur aufbringung einer metallischen beschichtung auf eine oberfläche |
-
2005
- 2005-11-14 JP JP2005329313A patent/JP2007141893A/ja active Pending
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