JP2007136822A - 光学素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、光学特性の正確なポリマー多層膜を製造することを目的とする。
【解決手段】 本発明の製造方法は、屈折率の異なるポリマー材料を積層し、n層(n≧2)からなるポリマー多層膜を形成する製造方法であって、次の工程を少なくとも備える。まず、m層(1≦m<n)の積層を完了した中間段階で、積層済みのポリマー多層膜について光学特性を測定する。この測定された光学特性に基づいて、ポリマー多層膜の最終的な特性誤差を軽減する方向に、これから形成するポリマー膜の厚さを調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリマー多層膜を少なくとも含む光学素子を製造する製造方法に関する。
従来、多層膜として、屈折率の異なる誘電体材料(酸化チタンやフッ化マグネシウムなど)を、光学ガラスなどの面に多層コーティングしたものが知られている。この種の誘電体多層膜は、波長選択フィルターや反射防止膜などの光学素子して使用される。
この誘電体多層膜の製造には、真空蒸着やスパッタ法といった薄膜の成膜方法が使用される。これらの成膜方法は、薄膜の膜厚制御が正確である反面、真空環境が必要になるため製造装置が大型化するなどの問題があった。
一方、下記の特許文献1には、屈折率の異なるポリマー材料をスピンコート法で交互に積層することによりポリマー多層膜を製造する方法が記載されている。このスピンコート法は、真空環境が不要なため、小規模な製造装置で実施することができる。
特開2005−55543号公報(段落0008〜0012)
ところで、特許文献1のポリマー多層膜は、溶媒に溶かしたポリマー材料の粘度や、スピン時の回転速度などの製造条件に応じて各層の膜厚が大きく変動する。そして、ポリマー層を何層も重ねることにより各層の膜厚誤差が累積し、ポリマー層の階層数を増やせば増やすほど、ポリマー多層膜の最終特性に与える影響は大きくなる。
このような理由のため、階層数を増やしつつ、正確な最終特性を有するポリマー多層膜を製造することは、非常に困難であった。
そこで、本発明は、より正確な特性を有するポリマー多層膜の製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明の別の目的は、ポリマー多層膜の利点を活かして、誘電体多層膜では実現できなかった光学機能を付加した光学素子を簡易に製造することである。
《1》 本発明の光学素子製造方法は、屈折率の異なるポリマー材料を積層し、n層(n≧2)からなるポリマー多層膜を形成する製造方法であって、次の工程を少なくとも備える。
測定工程・・m層(1≦m<n)の積層を完了した中間段階で、積層済みのポリマー多層膜について光学特性を測定する。
設計調整工程・・測定された光学特性に基づいて、ポリマー多層膜の最終的な特性誤差を軽減する方向に、これから形成するポリマー膜の厚さを調整する。
《2》 なお好ましくは、測定工程では、Δ層分(Δ≧1)の積層後において光学特性を測定する。一方、設計調整工程では、この積層後の光学特性に基づいてポリマー多層膜の製造誤差を求め、これから形成するポリマー膜の製造誤差を軽減する方向に、ポリマー膜の製造条件を修正する。
《3》 また好ましくは、測定工程では、光学モニタを用いて波長400〜900nm内の帯域幅100nm以上について光学特性を測定する。設計変更工程では、このように測定された光学特性をポリマー多層膜の理論特性とフィッティングすることにより積層済みのポリマー膜の厚さを求める。この結果から予測されるポリマー多層膜の最終的な特性誤差を軽減する方向に、これから形成するポリマー膜の厚さを調整する。
《4》 なお好ましくは、剥離層を設けた基板上にポリマー多層膜を完成した後、剥離層を除去することによって、基板レスのポリマー多層膜を形成する剥離工程を備える。
《5》 また好ましくは、ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板で押圧変形して、フォトニック結晶デバイスを製造する整形工程を備える。なお、フォトニック結晶デバイスとは、その内部に3次元的な屈折率分布をもつ構造体を指す。
《6》 なお好ましくは、積層するポリマー材料に、熱可塑性を有する物質を使用する。この場合、整形工程では、ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板に押圧して加熱変形した後、離型する。その結果、基板レスのフォトニック結晶デバイスが完成する。
《7》 本発明の別の光学素子の製造方法は、屈折率の異なるポリマー材料を積層し、n層(n≧2)からなるポリマー多層膜を形成する製造方法であって、ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板で押圧して変形することにより、フォトニック結晶デバイスを製造する整形工程を備える。
《8》 なお好ましくは、上記《7》の製造方法において、積層するポリマー材料に、熱可塑性を有する物質を使用し、整形工程では、ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板で押圧して加熱変形して離型することにより、基板レスのフォトニック結晶デバイスを製造する。
請求項1に係る光学素子製造方法では、ポリマー多層膜の製造中間段階の光学特性を測定し、その光学特性に基づいて最終的な特性誤差を軽減する方向に、これから形成する膜厚を変更する。この工程に従ってポリマー材料の膜厚を途中から変化させることによって、階層数を増やすに従って最終特性が不安定になるポリマー多層膜を一段と正確に製造することが可能になる。
また、請求項5〜8のいずれかに係る光学素子製造方法では、誘電体多層膜と異なり、フレキシブル性に優れるというポリマー多層膜の特徴を活用する。すなわち、ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板に押圧して変形させる。その結果、平面層状の屈折率変化が立体的に変形し、内部に3次元的な屈折率分布を持つフォトニック結晶デバイスとなる。このような整形工程を経ることにより、フォトニック結晶デバイスを簡易に製造することが可能になる。
《製造装置の構成》
図1は、ポリマー多層膜の製造装置1を模式的に示した図である。
図1において、製造装置1には、ポリマー多層膜の土台となる基板10がセットされる。この基板10には、例えばガラス基板やプラスチック基板が使用される。
滴下部2は、ポリマー材料を溶媒に溶かしたポリマー溶液を選択して、この基板10の上に滴下する。この状態で、回転機構3が基板10を回転させることにより、基板10の表面にポリマー溶液が遠心力で広がる。その後、溶媒を蒸発させることによってポリマー材料の膜が形成される。このポリマー材料の積層工程を繰り返すことにより、基板10上にポリマー多層膜が完成する。
この基板10の表面近くには、光学モニタ13が配置される。この光学モニタ13は、ポリマー多層膜(基板10を含む)に光を照射し、その透過光または反射光の分光特性を測定することにより、ポリマー多層膜の光学特性を検出する。
滴下部2および回転機構3の動作は、制御部4によって制御される。この制御部4のメモリ内には、設計データ5、および製造条件データ6が保持される。
この設計データ5は、ポリマー多層膜の光学設計データであり、例えばポリマー多層膜の層単位にポリマー材料と膜厚などを記録したものである。
また、製造条件データ6は、ポリマー材料の製造条件(溶媒の種類、ポリマー溶液の濃度、ポリマー溶液の滴下量、スピンコートの回転速度、回転時間、または溶媒の蒸発条件など)と、その製造条件で形成される膜厚の実測値とを対応関係として記録したものである。この製造条件データ6は、製造装置1を用いたポリマー膜の形成実験の結果に基づいて予め初期設定される。
《ポリマー多層膜の製造工程》
図2は、ポリマー多層膜の製造方法を示す流れ図である。
以下、図2に示す工程順に、ポリマー多層膜の製造方法を説明する。
ステップS1: 制御部4は、設計データ5から、次に形成するポリマー材料と膜厚の
情報を読み出す。制御部4は、このポリマー材料と膜厚に必要な製造条件を、製造条件データ6に照会して決定する。
ステップS2: 制御部4は、ステップS1で決定した製造条件に従って、滴下部2および回転機構3を駆動制御し、図3[A]に示すように、ポリマー材料を基板10上に層形成する。
ステップS3: 1層分のポリマー材料を形成するたびに、光学モニタ13は、波長400〜900nm内の少なくとも帯域幅100nmについて、分光透過率特性や分光反射率特性などの光学特性を測定する(図3[B]参照)。
ステップS4: 制御部4は、現段階の光学特性を、膜厚Xをパラメータとして、これまで積層したポリマー多層膜の理論特性にフィッティングして、フィッティング誤差を最小化する膜厚xを求め、直前に積層したポリマー材料の膜厚とする。
ステップS5: 制御部4は、目標とした膜厚と実際に製造された膜厚との違いに基づいて、最終的なポリマー多層膜の特性誤差を軽減(または最小化)するように、残りのポリマー層12の膜厚を設計変更する(図3[C]参照)。
なお、この特性誤差は、光学多層膜の用途において重要視される分光特性(透過帯や反射帯のリップル、減衰特性、エッジ波長位置など)の誤差とすることが好ましい。
この設計変更については、制御部4が公知の光学シミュレーションを用いた最適化演算を実施することにより決定してもよい。
制御部4は、このように設計変更された膜厚に基づいて、設計データ5を一時的に書き換える。
ステップS6: 制御部4は、製造時に目標とした膜厚と、実際に製造された膜厚(ステップS4で求めた膜厚)との違いに基づいて、直前に使用した製造条件を修正する。例えば、膜厚が目標よりも厚ければ、膜厚が薄くなる方向(ポリマー溶液の濃度を薄くする、ポリマー溶液の滴下量を少なくする、またはスピンコートの回転速度を早くするなど)へ製造条件を変化させる。制御部4は、修正された製造条件を、製造条件データ6に書き込む。
ステップS7: 制御部4は、ポリマー膜の積層数が目標に達して、ポリマー多層膜が完成したか否かを判定する。もしも未完成であれば、次のポリマー膜の積層を行うため、制御部4はステップS1に動作を戻す。一方、ポリマー多層膜が完成した場合、制御部4はポリマー多層膜の製造工程を終了する。
以上の工程により、基板付きのポリマー多層膜が完成する(図3[C]参照)。
《基板レスのポリマー多層膜の追加加工》
次に、基板レスのポリマー多層膜を製造するための追加加工について説明する。
まず、図4[A]に示すように、基板10の上に剥離層21(例えばアルミ層など)を予め形成しておく。この剥離層21の上に、上述した工程を経てポリマー層を順次に積層し、ポリマー多層膜30を形成する。
次に、この剥離層21をエッチングなどで除去することにより、ポリマー多層膜30を基板10から剥がす。その結果、図4[B]に示すように、基板レスのポリマー多層膜30Aが完成する。
《フォトニック結晶デバイスの追加加工》
次に、フォトニック結晶デバイスを製造するための追加加工について説明する。
まず、精密ナノ型22(ナノオーダー程度の凹凸表面を有する基板)を予め用意する。この精密ナノ型22としては、表面にナノ構造体を有する基板であればよい。
例えば、この精密ナノ型22は、半導体製造などで公知のリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて製造可能である。
また例えば、集束イオンビーム加工、電子ビーム加工、レーザー加工、マイクロ放電加工、またはダイヤモンド切削加工などの精密加工技術を用いて、精密ナノ型22を製造することも可能である。
また例えば、光硬化樹脂に微細パターンを露光し、非硬化部分を除去することにより、精密ナノ型22を製造することも可能である。
また例えば、表面上にナノオーダーの結晶配列を有する基板を、精密ナノ型22として使用することも可能である。
このような精密ナノ型22をポリマー多層膜に押圧することにより、精密ナノ型22の凹凸パターンをポリマー多層膜に転写する。その結果、ポリマー多層膜の平面層状の屈折率分布が凹凸パターンに従って3次元的に変化するようになる。この3次元状の屈折率分布により、マイクロレンズや回折素子やプリズムなどの新たな光学機能を付加したフォトニック結晶デバイスが完成する。
例えば、図4[C]では、ポリマー多層膜30Bを、逆相の凹凸パターンを持つ精密ナノ型22A,22Bで両面から挟むことにより、内部の屈折率分布を波状に変形させている。その結果、基板付きのフォトニック結晶デバイス25が完成する。
《基板レスのフォトニック結晶デバイスの追加加工》
次に、基板レスのフォトニック結晶デバイスを製造するための追加加工について説明する。まず、積層用のポリマー材料として熱可塑性ポリマー材料を使用する。
この場合の熱可塑性ポリマー材料としては、ポリスチレン(屈折率1.6)とセルロースアセテート(屈折率1.475)とを交互に積層することが好ましい。また、ポリスチレン(屈折率1.6)とエチルセルロース(屈折率1.48)とを交互に積層してもよい。なお、ポリスチレンの溶媒としてはクロロベンゼンなどが使用可能である。一方、セルロースアセテートやエチルセルロースの溶媒としては、水や酢酸などが使用可能である。
このように完成したポリマー多層膜に対して、積層に用いたポリマー材料全てが軟化する温度を与える。
ちなみに、上記ポリマー材料の軟化温度は、
ポリスチレン 90〜105゜C
セルロースアセテート 85〜98゜C
エチルセルロース 89〜100゜C
である。
したがって、ポリスチレンとセルロースアセテートからなるポリマー多層膜の場合、両材料に共通する軟化温度として90〜98゜Cを与えることが好ましい。また、ポリスチレンとエチルセルロースからなるポリマー多層膜の場合には、両材料に共通する軟化温度として90〜100゜Cを与えることが好ましい。さらに、これら3種類の材料からなるポリマー多層膜の場合には、3種類の材料に共通する軟化温度して、90〜98゜Cを与えることが好ましい。
この加熱によって軟化したポリマー多層膜に対して、精密ナノ型22を押し当て、ポリマー多層膜に凹凸パターンを転写する。この転写状態のまま温度を下げ、積層したポリマー多層膜を硬化させる。この状態で精密ナノ型22を剥がすことにより、3次元変形を維持した基板レスのフォトニック結晶デバイス26(図4[D]参照)が完成する。
なお、精密ナノ型22を剥がすため、必要に応じて離型剤や剥離層などを使用することが好ましい。
《ポリマー材料の例》
以下、上述したポリマー多層膜の製造に使用可能なポリマー材料を参考のために例示する。
略称 : 名称
CA : セルロースアセテート
CAB : セルロースアセテートブチレート
CAP : セルロースアセテートプロピオネート
CF : クレゾールホルムアルデヒド
CMC : カルボキシメチルセルロース
CN : ニトロセルロース
CP : セルロースプロピオネート
CAT : セルローストリアセテート
EC : エチルセルロース
EP : エポキシド;エポキシ
FF : フラン-ホルムアルデヒド
MC : メチルセルロース
MF : メラミン-ホルムアルデヒド
PA : ポリアミド
PAI : ポリアミド/イミド
PAN : ポリアクリロニトリル
PAUR : ポリエステルウレタン
PB : ポリブテン−1
PBA : ポリアクリル酸ブチル
PBT : ポリブチレンテレフタレート
PC : ポリカーボネート
PCTFE : ポリクロロトリフルオロエチレン
PDAP : ポリフタル酸ジアリル
PE : ポリエチレン
PEEK : ポリエーテルエーテルケトン
PEI : ポリエーテルイミド
PEOX : ポリエチレンオキシド
PES : ポリエーテルスルホン
PET : ポリエチレンテレフタレート
PEUR : ポリエーテルウレタン
PF : フェノール-ホルムアルデヒド
PFA : パーフルオロアルコキシルアルカン
PI : ポリイミド
PIB : ポリイソブテン;ポリイソブチレン
PIR : ポリイソシアヌレート
PMI : ポリメタクリルイミド
PMMA : ポリメタクリル酸メチル
PMP : ポリ-4-メチルベンテン−1
PMS : ポリ-α-メチルスチレン
POM : ポリオキシメチレン(ポリアセタール);ポリホルムアルデヒド
PP : ポリプロピレン
PPE : ポリフェニレンエーテル
PPOX : ポリプロピレンオキシド
PPS : ポリフェニレンスルフィド
PPSU : ポリフェニレンスルホン
PS : ポリスチレン
PSU : ポリスルホン
PTFE : ポリテトラフルオロエチレン
PUR : ポリウレタン
PVAC : ポリ酢酸ビニル
PVAL : ポリビニルアルコール
PVB : ポリビニルブチラール
PVC : ポリ塩化ビニル
PVDC : ポリ塩化ビニリデン
PVDF : ポリふっ化ビニリデン
PVF : ポリふっ化ビニル
PVFM : ポリビニルホルマール
PVK : ポリビニルカルバゾール
PVP : ポリビニルピロリドン
SI : シリコン
SP : 飽和ポリエステル
UF : ユリア−ホルムアルデヒド
UP : 不飽和ポリエステル
A/B/A : アクリロニトリル/ブタジエン/アクリル酸エステル
ABS : アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン
A/CPE/S : アクリロニトリル/塩素化ポリエチレン/スチレン
A/EPDM/S1 : アクリロニトリル/エチレン-プロピレン-ジエン/スチレン
A/MMA : アクリロニトリル/メタクリル酸メチル
ASA : アクリロニトリル/スチレン/アクリル酸エステル
E/EA : エチレン/アクリル酸エチル
E/MA : エチレン/メタクリル酸
E/P : エチレン/プロピレン
EPDM1 : エチレン/プロピレン/ジエン
E/TFE : エチレン/テトラフルオロエチレン
E/VCA : エチレン/酢酸ビニル
E/VAL : エチレン/ビニルアルコール
FEP : パーフルオロ(エチレン/プロピレン);テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン
MBS : メタクリレート/ブタジエン/スチレン
MPF : メラミン/フェーノール-ホルムアルデヒド
PEBA : ポリエーテルブロックアミド
SAN2 : スチレン/アクリロニトリル
S/B : スチレン/ブタジエン
SMA : スチレン/無水マレイン酸
S/MS : スチレン/α-メチルスチレン
VC/E : 塩化ビニル/エチレン
VC/E/MA : 塩化ビニル/エチレン/アクリル酸メチル
VC/E/VAC : 塩化ビニル/エチレン/酢酸ビニル
VC/MA : 塩化ビニル/アクリル酸メチル
VC/MMA : 塩化ビニル/メタクリル酸メチル
VC/OA : 塩化ビニル/アクリル酸オクチル
VC/VAC : 塩化ビニル/酢酸ビニル
VC/VDC : 塩化ビニル/塩化ビニリデン
《熱可塑性のポリマー材料》
さらに、基板レスのフォトニック結晶デバイスの製造に使用可能な熱可塑性ポリマー材料を参考のために例示する。
略称 : 高分子材料名(括弧内は屈折率)
PVC : ポリ塩化ビニル(1.54)
PS : ポリスチレン(1.6)
PE : ポリエチレン(1.53)
PP : ポリプロピレン(1.47)
PA : ナイロン(1.53)
PMMA : ポリメチルメタクリレート(1.491)
PTFE : ポリテトラフルオロエチレン(1.35)
PC : ポリカーボネート(1.583)
CA : セルロースアセテート(1.475)
EC : エチルセルロース(1.48)
《本実施形態の効果など》
以下、本実施形態の効果について説明する。
[1] 本実施形態では、製造途中で、積層済みのポリマー多層膜について光学特性を測定する。この光学特性に基づいて最終的な特性誤差が軽減する方向へ、これから形成するポリマー膜の厚さを調整する。このような設計値の調整を製造途中で実施することにより、ポリマー多層膜の最終的な特性誤差を小さくすることができる。
[2] また、本実施形態では、積層前後の光学特性に基づいて、その間の製造誤差を求める。この製造誤差に基づいて、これから形成するポリマー膜の製造誤差を軽減する方向へ製造条件を修正する。このような製造条件の修正を製造途中で実施することにより、ポリマー多層膜の最終的な特性誤差を一段と小さくすることが可能になる。
[3] さらに、本実施形態では、波長400〜900nm内の帯域幅100nm以上について光学特性を測定する。この波長帯域であれば、比較的安定した可視域用の光学モニタ13を使用して高精度に光学特性を測定することができる。その結果、設計データ5や製造条件データ6の修正内容が一段と正確になり、ポリマー多層膜の最終的な特性誤差を一段と小さくすることが可能になる。
[4] また、本実施形態では、剥離層21を除去することによって、基板レスのポリマー多層膜を形成することができる。この剥離工程を経ることによって、大面積の基板レスポリマー多層膜を比較的容易に製造することが可能になる。
[5] さらに、本実施形態では、ポリマー多層膜を精密ナノ型22で凹凸変形させることで、内部の屈折率分布が3次元的に変化するフォトニック結晶デバイスを製造する。この場合、ポリマ多層膜を変形させることにより、極めて簡易にフォトニック結晶デバイスを製造することができる。
[6] また、本実施形態では、熱可塑性のポリマー多層膜を、精密ナノ型22で加熱変形後に離型する。その結果、基板レスのフォトニック結晶デバイスを、極めて簡易に製造することができる。
《実施形態の補足事項》
なお、上述した実施形態では、スピンコート法によりポリマー膜を形成している。しかしながら、ポリマー膜の形成方法はこれに限定されるものではない。例えば、スプレーコート法を使用してポリマー膜を形成してもよい。このスプレーコート法では、製造条件として、溶媒の種類、ポリマー溶液の濃度、噴霧時の粒子径、噴霧量、噴霧時間、または溶媒の蒸発条件などを制御することによりポリマー膜の膜厚をコントロールすることができる。
また、上述した実施形態では、ポリマー材料の溶媒として、隣接層のポリマー材料を溶かさない溶媒を使用することが好ましい。この溶媒の選択ルールによれば、積層済みポリマー膜の溶出を避けることが可能になる。その結果、ポリマー膜の境界面の屈折率変化が急峻になり、一段と高度な光学特性を発揮するポリマー多層膜を製造することが可能になる。
なお、上述した実施形態では、ポリマー多層膜の1層ごとに光学特性を測定している。この場合、1層ごとに設計データ5と製造条件データ6を適切に修正し、その結果、格段に正確なポリマー多層膜を製造することが可能になる。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、複数層ごとに光学特性を測定し、複数層ごとに設計データ5と製造条件データ6を修正してもよい。また例えば、光学特性を途中で1回だけ測定し、その1回分の光学特性に基づいて、残りの設計データ5を修正してもよい。
また、上述したポリマー多層膜やフォトニック結晶デバイスは、単体で光学素子として使用してもよい。また、これら製品を、プリズムやレンズなどの光学部品に貼り付けて使用してもよい。もちろん、これら光学部品にポリマー膜を積層することでポリマー多層膜を形成してもよい。また、この光学部品に積層したポリマー多層膜に、凹凸表面の基板を押しつけて表面形状を転写することで、光学部品の表面にフォトニック結晶デバイスを形成してもよい。
さらに、このような光学素子を、受光素子(撮像素子も含む)の受光面や受光窓などに配置してもよい。また、これら製品を光通信路や光集積回路などの光路上に配置してもよい。さらに、これら製品を、表示ディスプレイの表示面などに配置してもよい。
以上説明したように、本発明は、光学素子の製造などに利用可能な技術である。
ポリマー多層膜の製造装置1を示した図である。 ポリマー多層膜の製造方法を示す流れ図である。 ポリマー多層膜の製造工程を説明する図である。 ポリマー多層膜の追加加工を説明する図である。
符号の説明
1…製造装置,2…滴下部,3…回転機構,4…制御部,5…設計データ,6…製造条件データ,10…基板,11…ポリマー層,13…光学モニタ,21…剥離層,22…精密ナノ型,25…基板付きのフォトニック結晶デバイス,26…基板レスのフォトニック結晶デバイス,30…ポリマー多層膜,30A…基板レスのポリマー多層膜

Claims (8)

  1. 屈折率の異なるポリマー材料を積層し、n層(n≧2)からなるポリマー多層膜を形成する製造方法であって、
    m層(1≦m<n)の積層を完了した中間段階で、積層済みの前記ポリマー多層膜について光学特性を測定する測定工程と、
    測定された前記光学特性に基づいて、前記ポリマー多層膜の最終的な特性誤差を軽減する方向に、これから形成するポリマー膜の厚さを調整する設計調整工程と
    を備えたことを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、
    前記測定工程は、1層分以上の積層後において光学特性を測定し、
    前記設計調整工程は、積層後の前記光学特性に基づいてポリマー膜の製造誤差を求め、これから形成するポリマー膜の製造誤差を軽減する方向に、ポリマー膜の製造条件を修正する
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の製造方法において、
    前記測定工程は、波長400〜900nm内の帯域幅100nm以上について光学モニタを用いて光学特性を測定し、
    前記設計変更工程は、測定された前記光学特性を前記ポリマー多層膜の理論特性とフィッティングすることにより積層済みのポリマー膜の厚さを求め、求めた結果から予測される前記ポリマー多層膜の最終的な特性誤差を軽減する方向に、これから形成するポリマー膜の厚さを調整する
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の製造方法において、
    剥離層を設けた基板上に前記ポリマー多層膜を完成した後、前記剥離層を除去することによって、基板レスの前記ポリマー多層膜を形成する剥離工程を備えた
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の製造方法において、
    前記ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板で押圧して変形することにより、フォトニック結晶デバイスを製造する整形工程を備えた
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の製造方法において、
    積層する前記ポリマー材料に、熱可塑性を有する物質を使用し、
    前記整形工程では、前記ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板で押圧して加熱変形して離型することにより、基板レスのフォトニック結晶デバイスを製造する
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  7. 屈折率の異なるポリマー材料を積層し、n層(n≧2)からなるポリマー多層膜を形成する製造方法であって、
    前記ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板で押圧して変形することにより、フォトニック結晶デバイスを製造する整形工程を備えた
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法において、
    積層する前記ポリマー材料に、熱可塑性を有する物質を使用し、
    前記整形工程では、前記ポリマー多層膜の面を、凹凸表面を有する基板で押圧して加熱変形して離型することにより、基板レスのフォトニック結晶デバイスを製造する
    ことを特徴とする光学素子の製造方法。
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