JP2007130718A - クランプ装置及び該装置を搭載した加工装置 - Google Patents

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浩史 領木
Tomohiro Ito
友宏 伊藤
Yuji Yoshinaga
裕二 吉永
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幹生 山下
Tomoaki Nakasuji
智明 中筋
Masahiko Hasegawa
正彦 長谷川
Masaru Fujii
優 藤井
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Abstract

【課題】 薄肉部を有する薄肉ケースなどの被加工物をクランプする際に生じる歪みを抑えて高精度な加工を可能にし、加えて取付け作業の効率化をも実現したクランプ装置を提供する。
【解決手段】 薄肉ケース8が載置された治具板7上に、薄肉ケース8の側板8bの両側かつ対向する位置から、薄肉ケース8の側板8bを均等な力で押圧して、薄肉ケース8をクランプする押圧手段を備え、押圧手段は、治具板7に設けられた円筒孔11に嵌入された収容ケース10aに内挿されたつるまきばね10bと、このつるまきばね10bに固着され、治具板7から突設した球状のピン10cからなるクランクピンを、薄肉ケース8の側板8bの両側かつ対向する位置で、球状のピン10cの間隔が薄肉ケース8の側板8bの肉厚よりも小さくなるようにして配設して、側板8bをクランプすることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、被加工物に所定の加工を行うために、被加工物をクランプするクランプ装置に関するもので、特に低歪みで高精度のクランプが要求される薄肉部を有する被加工物をクランプするクランプ装置に関するものである。
従来より、被加工物に所定の加工を行う場合、通常、被加工物はクランプ装置を用いて動かないようにクランプされたのち、切削、穴あけ及び研削などの所定の加工が行われる。
このようなクランプ装置としては、例えば非特許文献1に示すようなバイス(万力)を用いてクランプするもの、または非特許文献2に示すようなネジを用いてクランプするものが一般的に使用されている。
津田駒工業(株) カタログ「ツダコマ手動式アタッチメント」、2001年5月発行、p.13 (株)ナベヤ カタログ「ナベヤ総合カタログ フレンズ」、2003年9月1日発行、p.442,480,494
従来のクランプ装置は、上記のようなクランプ装置が用いられていたので、例えば被加工物として薄肉部を有するケースをクランプするような場合、バイスによるクランプにおいては、ケースの両側からクランプすることになるために、歪みあるいは変形が生じやすく、結果、所望の加工ができない問題があった。また、ネジの軸力がクランプに利用されるため、ネジが有する大きな軸力により、ネジの軸方向の変位に伴う軸力の変動が大きくなるため、所定のクランプ力に設定するのに時間を要し、結果、取付け作業に時間がかかる問題もあった。またネジによるクランプにおいても、ケースの周囲の複数箇所を外側からクランプすることに加え、加工装置との干渉を避けるためにクランプ方向が限定されるために、ケースを均一なクランプ力でクランプすることが難しく、歪みが生じやすくなるため、結果、所望の加工ができない問題があった。また、バイス同様、ネジの軸力をクランプに利用するので、取付け作業に時間がかかる問題もあった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、薄肉部を有するケースなどの被加工物をクランプする際に生じる歪みを抑えて高精度な加工を可能にしたクランプ装置を得ることを目的とし、加えて取付け作業の効率化をも実現したクランプ装置を得ることも目的とするものである。
この発明に係るクランプ装置は、薄肉部を有する被加工物が載置される治具板上に、被加工物の薄肉部の両側かつ対向する位置から、前記薄肉部を均等な力で押圧して、被加工物をクランプする押圧手段を備えたものである。
この発明によれば、被加工物の薄肉部の両側かつ対向する位置から、薄肉部を均等な力で押圧することにより被加工物をクランプする押圧手段を備えた構成にしたので、バイスまたはねじを用いてクランプする必要が無くなるため、クランプする際に生じる歪みを抑えて高精度な加工を可能にしたクランプ装置が得られる。
実施の形態1
この発明の実施の形態1について、図1〜図4を参照して説明する。なお説明の便宜のため、図1〜図4に示すようにX,Y,Z方向を定める。
図1は、この発明に係るクランプ装置を搭載した加工装置の一例を示す構成図である。図1において、制御装置1が内部に設けられている架台2上には、制御装置1からの指令に従い±X、±Y方向に駆動可能なステージ3が設けられ、このステージ3上にこの発明に係るクランプ装置4が固定されている。また架台2上には、制御装置1からの指令に従い被加工物に対し切削,研削又は穴あけなどの所望の加工を行うための工具5が取付けられた加工ヘッド6が設けられている。この加工ヘッド6は、±Z方向に駆動可能である。これにより、3次元での加工が可能である。
図2は、この発明の実施の形態1に係るクランプ装置4の全体構成図である。図2において、符号7は被加工物である薄肉ケース8を載置するための治具板であり、この治具板7には、薄肉ケース8を治具板7上の所定位置に載置するための位置決めピン9と、薄肉ケース9を治具板7上でクランプするための押圧手段であるクランクピン10が取付けられている。
図3は、この発明の実施の形態1に係るクランプ装置4の断面図であり、図2においてI−I面で切断し、−X方向に見たものである。また図4は、この発明の実施の形態1に係るクランプ装置4のクランプ部(押圧手段)を示す構成図であり、図3におけるA部を拡大したものである。図3において、薄肉ケース8は、底板8aと底板8aの外縁に略直角に設けられた薄肉部である側板8bを有している。この側板8bの肉厚は数mm程度(0.5〜5mm程度)である。そしてこの薄肉ケース8は、底板8a側を上方側(Z方向側)にして、治具板7上の所定位置に載置される。この所定位置は、治具板7に設けられた位置決めピン9に薄肉ケース8の側板8bを当接させることにより決められる。
クランクピン10は、図4に示すように、円筒形の収容ケース10aに内挿されたつるまきばね10bの一方側に、球状のピン10cを固着して形成されている。このクランクピン10は、つるまきばね10bが収容された収容ケース10aを、治具板7に設けられた円筒孔11に嵌入し、治具板7からはピン10cが突出した状態で設置される。この構成により、クランクピン10は、治具板7の面方向(XY面方向)に弾性を有する。なお、収容ケース10aは無くてもよい。この場合、つるまきばね10aが直接円筒孔11に内挿される。
治具板7上のクランクピン10の設置個所は、図2及び図3に示すように、位置決めピン9に側板8bが当接している個所においては、側板8bを介して位置決めピン9に対向した位置に、側板8aを挟持するように設けられ、位置決めピン9が無い個所においては、側板8aを介して対向した両位置に、側板8aを挟持するように設けられている。
また、側板8bを挟んで対向した位置に設けられたクランクピン10は、図4に示すように、側板8bの肉厚をEとし、対向するクランクピン10のピン10cの間隔をF(無図示だが、クランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間隔も同じ。)とすると、E>Fの関係を有して配設される。即ち、側板8bの肉厚が対向するクランクピン10のピン10cの間隔及びクランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間隔より大きくなるように設置される。これにより、側板8bは、クランクピン10のピン10c及び位置決めピン9により両側から押圧される。
次に動作について説明する。
被加工物である薄肉ケース8は、底板8a側を上方(Z方向)にして、治具板7上に載置される。この治具板7上に薄肉ケース8を載置する際、薄肉ケース8の側板8bは、図2及び図3に示すように、対向したクランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間及び対向したクランクピン10のピン10cの間に挿入される。薄肉ケース8は、クランクピン10のピン10cが有する治具板7面(XY面)方向の弾性により容易に挿入可能である。これにより、薄肉ケース8は所定位置に載置される。
この薄肉ケース8の側板8bを、対向するクランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間及び対向するクランクピン10のピン10cの間に挿入する際、図4に示すように、側板8bの肉厚(E)が、対向したクランクピン10のピン10cの間隔(F)及び対向したクランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間隔(Fに相当)より大きくなるように設定(E>F)されている。このために、クランクピン10のピン10cは、治具板7面(XY面)方向の弾性により、図4の矢印Tに示す方向に、側板8bの幅まで変位し、側板8bを挟持した状態で保持される。クランクピン10のピン10cは、治具板7面(XY面)方向に弾性を有しているため、その弾性力により、側板8bは、対向するクランクピン10のピン10cから、図4の矢印Wに示す方向に、互いにほぼ均等の力で押圧される。このことは、対向するクランクピン10のピン10cと位置決めピン9においても同様であり、側板8bは、ピン10cから受ける押圧力と、この押圧力にほぼ等しい位置決めピン9からの反力により押圧される。これにより、薄肉ケース8は所定位置にクランプされる。
なお、薄肉ケース8の側板8bが受ける押圧力の大きさは、対向するクランクピン10のピン10cの間隔及び対向するクランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間隔を変えて調整する。図4で言えば、対向するクランクピン10のピン10cの間隔(F)及び対向するクランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間隔(Fに相当)が、側板8bの肉厚(E)よりも小さくなるように設定するほど、クランクピン10のピン10cの治具板7面(XY面)方向の変位が大きくなり、ピン10cが有する弾性力が大きくなるため、側板8bが受ける押圧力は大きくなる。よって薄肉ケース8をクランプするクランプ力は大きくなる。そしてこの対向するクランクピン10のピン10cの間隔及び対向するクランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間隔は、薄肉ケース8を加工する際に、薄肉ケース8に加わる切削力などの負荷を考慮して決められる。同様に、治具板7上に設けられるクランクピン10の数についても、薄肉ケース8に加わる切削力などの負荷を考慮して決められる。
さらに、薄肉ケース8の加工時における変形抵抗の大きい位置を、例えばCAE(Computer Aided Engineering)を用いて求め、この変形抵抗の大きい位置で薄肉ケース8の側板8bを押圧して薄肉ケース8をクランプするように、クランクピン10及び位置決めピン9を治具板7上に配置することにより、一層薄肉ケース8の歪みを抑えて、薄肉ケース8をクランプすることが可能になる。
この実施の形態1によれば、被加工物である薄肉ケース8の側板8bの両側で、かつ対向する位置から、ほぼ均等の力で押圧するように、対向するクランクピン10及び対向するクランクピン10と位置決めピン9を治具板7上に配置したので、クランプする際に生じる歪みを抑えて高精度な加工を可能にするとともに、薄肉ケース8の側板8bを、対向したクランクピン10のピン10cと位置決めピン9の間及び対向したクランクピン10のピン10cの間に容易に挿入可能にしたので、治具板7への取付け作業の効率化をも実現したクランプ装置が得られる効果がある。
実施の形態2
実施の形態1によれば、図3に示すように、クランプ装置を、薄肉ケース8の側板8bの両側で、かつ対向する位置から、ほぼ均等の力で押圧するように、対向するクランクピン10及び対向するクランクピン10と位置決めピン9を治具板7上に配置したものを示したが、図5及び図6に示すように、クランクピン10の代りに、治具板7面(XY面)方向に弾性を有する板ばね12を用いてもよい。ここで図5は、この発明の実施の形態2に係るクランプ装置4の全体構成を示す構成図であり、図6は、この発明の実施の形態2に係るクランプ装置4の断面図であり、図5においてII−II面で切断し、−X方向に見たものである。
図5及び図6において、板ばね12は、治具板7に固定され治具板7上に突設されている。その他は実施の形態1で示したものと同じである。また実施の形態1で示したのと同様に、薄肉ケース8の側板8bの肉厚は、対向する板ばね12の間隔及び対向する板ばね12と位置決めピン9の間隔より大きくなるように設定されている。これにより、側板8bは、対向する板ばね12から、また対向する板ばね12と位置決めピン9から、互いにほぼ均等の力で押圧されて、薄肉ケース8をクランプするため、実施の形態1と同等の効果が得られる。なお、実施の形態2の図5及び図6において示した符号の内、実施の形態1で示した符号と同一のものは、同一又は相当するものを示し、ここでの説明は省略する。
なお、薄肉ケース8の側板8bが受ける押圧力の大きさは、実施の形態1と同様に、対向する板ばね12の間隔及び対向する板ばね12と位置決めピン9の間隔を変えて調整する。つまり、対向する板ばね12の間隔及び対向する板ばね12と位置決めピン9の間隔が、側板8bの肉厚よりも小さくなるほど、板ばね12の治具板7面(XY面)方向の変位が大きくなり、板ばね12が有する弾性力が大きくなるため、側板8bが受ける押圧力は大きくなる。よって、薄肉ケース8をクランプするクランプ力は大きくなる。そしてこの対向する板ばね12の間隔及び対向する板ばね12と位置決めピン9の間隔は、薄肉ケース8を加工する際に、薄肉ケース8に加わる切削力などの負荷を考慮して決められる。同様に、対向して設けられる板ばね12の数についても、薄肉ケース8に加わる切削力などの負荷を考慮して決められる。
また、板ばね12は、薄肉ケース8の側板8bに沿って(例えば、図5における±X及び±Y方向)、板ばね12の長さを変えることが可能である。このため、この長さを長くすることにより、実施の形態1に比して、広範囲に薄肉ケース8をクランプすることが可能になるため、一層薄肉ケース8の歪みを抑えることも可能である。
さらに、薄肉ケース8の加工時における変形抵抗の大きい位置を、例えばCAEを用いて求め、この変形抵抗の大きい位置で薄肉ケース8の側板8bを押圧して薄肉ケース8をクランプするように、板ばね12及び位置決めピン9を治具板7上に配置することにより、一層薄肉ケース8の歪みを抑えて、薄肉ケース8をクランプすることが可能になる。
実施の形態3
実施の形態1によれば、図3に示すように、クランプ装置を、薄肉ケース8の側板8bの両側で、かつ対向する位置から、ほぼ均等の力で押圧するように、対向するクランクピン10及び対向するクランクピン10と位置決めピン9を治具板7上に配置したものを示したが、図7及び図8に示すように、クランクピン10の代りに、空気圧により側板8bを押圧するエアクランプピン13を用いてもよい。ここで図7は、この発明の実施の形態3に係るクランプ装置4の全体構成を示す構成図であり、図8は、この発明の実施の形態3に係るクランプ装置4の断面図であり、図7においてIII−III面で切断し、−X方向に見たものである。
図7及び図8において、エアクランプピン13は、治具板7に固定され治具板7上に突設されている。また、図8に示すように、エアクランプピン13は、薄肉ケース8の側板8bを押圧するために、エアクランプピン13にエアを供給するエアポンプ14に接続され、またエアポンプ14は、このエアポンプ14を制御して、エアクランプピン13に供給するエアの量を制御し、薄肉ケース8の側板8bを所定の押圧力で押圧するための所定のエア圧力を得るためのエア制御装置15に接続されている。また、図8において、薄肉ケース8は、治具板7上にゴム板16を介して載置されているが、このゴム板16は、薄肉ケース8の加工精度や加工面を悪化させる要因である加工装置の振動を吸収するために設けているものである。なお、実施の形態3の図7及び図8において示した符号の内、実施の形態1で示した符号と同一のものは、同一又は相当するものを示し、ここでの説明は省略する。
また、図9はエアクランプピン13の詳細構成を示したものである。図9において、治具板7上には、内部にエアポンプ14から供給されたエアが通過するエア孔を有した台座17が固設され、この台座17上には、外周に台座17のエア孔を通過したエアを導入する導入孔を有した円筒形の収容ケース18が、軸方向を薄肉ケース8の側板8bにして固着されている。この円筒形の収容ケース18は、両側に蓋を有し、また側板8b側の蓋には貫通孔が設けられ、この貫通孔には、エアポンプ14から供給されたエアの圧力を受けて、貫通孔に沿って摺動可能なプランジャピン19が、側板8b方向に突設されている。このプランジャピン19は、例えば薄肉ケース8が柔らかい材料で形成される場合には、クランプ力により表面に傷をつける場合があるため、この傷を防止するためにフッ素樹脂などの樹脂材料が使用される。また収容ケース18内には、エアポンプ14から供給されたエアの圧力を直接受ける受け板20が設けられている。また受け板20とプランジャピン19の間には、受け板20が受けたエアの圧力を緩衝させてプランジャピン19に伝達するとともに、薄肉ケース8の側板8bの押圧方向に弾性を持たせるためのばね21が設けられている。また薄肉ケース8の側板8bを押圧するプランジャピン19の先端には、すべりを防止するためのメッシュ22が取付けられている。
次に動作について説明する。
被加工物である薄肉ケース8は、底板8a側を上方(Z方向)にして、治具板7上に載置される。この治具板7上に薄肉ケース8を載置する際、薄肉ケース8の側板8bは、図7及び図8に示すように、対向したエアクランプピン13のプランジャピン19と位置決めピン9の間及び対向したエアクランプピン13のプランジャピン19の間に挿入される。これにより、薄肉ケース8は所定位置に載置される。
次に、エア制御装置15からの指示により、エアポンプ14は、プランジャピン19が、薄肉ケース8の側板8bを所定の圧力で押圧可能なエアを供給する。エアポンプ14から供給されたエアから受け板20が受けた圧力は、ばね21を介してプランジャピン19に伝達され、プランジャピン19は薄肉ケース8の側板8bを所定の圧力で押圧する。この所定の圧力は、治具板7上に設けられた全てのエアクランプピン13で略均一となる。この時、エアクランプピン13は、実施の形態1と同様に、薄肉ケース8の側板8bを介して対向した位置に、または薄肉ケース8の側板8bを介して位置決めピン9に対向した位置に設けられているので、薄肉ケース8の側板8bは両側からほぼ均等の力で押圧される。これにより、薄肉ケース8は所定位置にクランプされる。
なお薄肉ケース8の側板8bを押圧するクランプ力の大きさは、エアポンプ14から供給されるエアの量を変化させて受け板20が受ける圧力を変えることにより調整する。受け板20がエアから受ける圧力を制御することにより、ばね21を圧縮方向に変位させて、ばね21に働く弾性力を制御し、この弾性力をプランジャピン19に伝達し、薄肉ケース8の側板8bを押圧して薄肉ケース8をクランプする。ばね21の変位とプランジャピン19に加わる荷重(クランプ力)は直線状に変化するために、クランプ力は連続的に調整可能となる。一例を挙げれば、プランジャピン19に加わる荷重(クランプ力)は、ばね21で最大5N程度であり、これに受け板20が受ける圧力を加えることにより、15N程度まで可変できる。
また、薄肉ケース8の加工時における変形抵抗の大きい位置を、例えばCAEを用いて求め、この変形抵抗の大きい位置で薄肉ケース8の側板8bを押圧して薄肉ケース8をクランプするように、エアクランプピン13及び位置決めピン9を治具板7上に配置することにより、一層薄肉ケース8の歪みを抑えて、薄肉ケース8をクランプすることが可能になる。
この実施の形態3によれば、被加工物である薄肉ケース8の側板8bの両側で、かつ対向する位置から、ほぼ均等の力で押圧するように、対向するエアクランプピン13及び対向するエアクランクピン13と位置決めピン9を治具板7上に配置してクランプ装置を構成したので、実施の形態1と同等の効果が得られる。またエアポンプ14から供給されるエアの量を変化させて、薄肉ケース8の側板8bを押圧するクランプ力の大きさを変えることが可能であるため、例えば多様な被加工物への対応も可能となる。
なお実施の形態3によれば、エアの圧力を利用して薄肉ケース8をクランプするものを示したが、何もエアの圧力の利用に限定するものではなく、同様の機能を有するものならば何でもよい。例えば、油圧やソレノイドなどの電磁力を利用するものを用いてもよい。
また実施の形態3によれば、エアポンプ14から供給されたエアから受け板20が受けた圧力を、ばね21を介してプランジャピン19に伝達するものを示したが、例えば、図10に示すように、エアポンプ14から供給されたエアを、直接プランジャピン19が圧力として受けるように構成してもよい。
また実施の形態1から3によれば、被加工物として周囲に側壁8bを有する薄肉ケース8を用いたものを示したが、特に薄肉ケース8の形状に限定されるものでは無く、被加工物にクランプによる歪みが生じやすい薄肉部を有するような形状のものであれば適用可能である。この場合においても、実施の形態1から3で示したように、薄肉部の両側かつ対向する位置から、薄肉部を均等な力で押圧すれば、実施の形態1から3と同等の効果が得られる。
この発明に係るクランプ装置を搭載した加工装置の一例を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るクランプ装置の全体を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るクランプ装置の断面図である。 この発明の実施の形態1に係るクランプ装置のクランプ部を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係るクランプ装置の全体を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係るクランプ装置の断面図である。 この発明の実施の形態3に係るクランプ装置の全体を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係るクランプ装置の断面図である。 この発明の実施の形態3に係るクランプ装置のクランプ部を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係るクランプ装置のクランプ部の他の例を示す構成図である。
符号の説明
1 制御装置
2 架台2
3 ステージ
4 クランプ装置
5 工具
6 加工ヘッド
7 治具板
8 薄肉ケース
8a 底板
8b 側板
9 位置決めピン
10 クランクピン
10a 円筒形の収容ケース
10b つるまきばね
10c 球状のピン
11 円筒孔


Claims (6)

  1. 薄肉部を有する被加工物が載置される治具板と、前記治具板上に設けられ、前記被加工物の前記薄肉部の両側かつ対向する位置から、前記薄肉部を均等な力で押圧して、前記被加工物をクランプする押圧手段を備えたことを特徴とするクランプ装置。
  2. 押圧手段は、前記治具板に設けられた円筒孔に内挿されたつるまきばねと、このつるまきばねに固着され、前記治具板から突設した球状のピンからなるクランクピンを、前記薄肉部の両側かつ対向する位置で、前記球状のピンの間隔が前記薄肉部の肉厚よりも小さくなるようにして配設したことを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置。
  3. 押圧手段は、前記治具板に固定され、前記治具板上に突設された板ばねを、前記薄肉部の両側かつ対向する位置で、前記板ばねの間隔が前記薄肉部の肉厚よりも小さくなるようにして配設したことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置。
  4. 押圧手段は、エアポンプと、前記エアポンプから供給するエアの量を制御するエア制御装置と、前記治具板上に設けられ、前記薄肉部の両側かつ対向する位置から、供給された前記エアから受ける圧力により前記薄肉部を押圧するプランジャピンを有したエアクランプピンを備えたことを特徴とする請求項1に記載のクランプ装置。
  5. 被加工物は薄肉ケースであり、前記薄肉部は前記薄肉ケースの底板の外縁に設けられた側板であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のクランプ装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のクランプ装置が搭載されたステージと、前記クランプ装置にクランプされた前記被加工物に所定の加工を行うための工具が取付けられた加工ヘッドと、前記ステージと前記加工ヘッドに所定の動作を行わせるための制御装置を備えたことを特徴とする加工装置。




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