JP2007123088A - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

色素増感型太陽電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2007123088A
JP2007123088A JP2005314446A JP2005314446A JP2007123088A JP 2007123088 A JP2007123088 A JP 2007123088A JP 2005314446 A JP2005314446 A JP 2005314446A JP 2005314446 A JP2005314446 A JP 2005314446A JP 2007123088 A JP2007123088 A JP 2007123088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
electrode
dye
hole
electrolyte solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005314446A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Abe
日出夫 安部
Ariyoshi Ogasawara
有美 小笠原
Yasuhito Tanaka
康仁 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SFC KK
Original Assignee
SFC KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SFC KK filed Critical SFC KK
Priority to JP2005314446A priority Critical patent/JP2007123088A/ja
Publication of JP2007123088A publication Critical patent/JP2007123088A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

【課題】電解液の注入や電極の取り出しを容易にし、再現性に優れ、安定した性能を持つ色素増感型太陽電池を提供する。
【解決手段】色素増感型太陽電池は、基板を厚み方向に貫通する貫通孔7が形成された基板1と、基板1とある距離だけ離れて対向配置され対極をなす透明ガラス基板5と、を有している。透明ガラス基板5の対向面には、透明導電性膜6と色素増感半導体電極4とが順番に形成されている。基板1の対向面と色素増感半導体電極4の対向面との間に、電解液を保持する電極である電解液保持電極2が多数設けられている。電解液保持電極2の一部は、上記貫通孔7を通って基板1の対向面とは反対の面の外側まで貫通して取り出し電極9を形成している。
【選択図】 図1

Description

本発明は光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池の構造に関する。
1991年にグレッツェルらが発表した色素増感太陽電池は、シリコン半導体のp-n接合による太陽電池とは異なるメカニズムによって作動し、変換効率が高くしかも製造コストが安いという利点があり、この太陽電池は、内部に電解液を封入してあることから、色素増感型太陽電池とも呼ばれる。従来例を図4に示す。
この太陽電池は、透明基板の一方の面に形成された透明導電膜と、増感色素を担持させた半導体電極(色素増感半導体電極)が形成された導電性基板とを電解液を含ませた状態で重ね合わせ、その周囲に樹脂を塗って封止 されている。導電性基板の表面に設けられた多孔質な酸化チタン皮膜にルテニウム錯体など太陽光を効率的に吸収することのできる増感色素がコ−ティングされたものを色素増感半導体電極として用いると、光によって励起された電子が酸化チタンに注入されて電気を流すことができる。このタイプの太陽電池では、電子の授受のために電解液が必要であり、一般的にはヨウ素電解液が用いられている(非特許文献1)。
基板を張り合わせた後に色素や電解液を注入するために、注入口と出口の2つの孔が基板にあけて製造する方法がある(特許文献1参照)。また、電解液を注入するための注入口が1つの場合には真空引きする等の工程を行う技術も存在する(特許文献2)。
図4は、一般的な色素増感型太陽電池の例を示す図である。図4に示すように、一般的な色素増感型太陽電池21は、透明基板22の上面部に透明導電性膜23を積層した第1導電性基板部24を備え、この第1導電性基板部24の上面部に半導体に増感色素を担持させて形成した色素増感半導体電極25を形成し、この色素増感半導体電極25の上方には、基板26の下面部に導電性膜27を積層した第2導電性基板部28を対向して備え、前記色素増感半導体電極25と前記導電性膜27の対向面の間に形成された間隙部に電解液31を含ませるとともに、前記間隙部の周縁部に樹脂性のシール材32を塗って封止して形成されている(例えば、非特許文献1参照)。この色素増感型太陽電池21において、前記色素増感半導体電極25は、多孔質な酸化チタン皮膜にルテニウム錯体など太陽光を効率的に吸収することのできる増感色素がコーティングされたものを用い、前記色素増感半導体電極25に光を当てると、光によって励起された電子が酸化チタンに注入されて電気を流すことができる。そして、このタイプの色素増感型太陽電池は、電子の授受のために電解液が必要であり、一般的にはヨウ素電解液が用いられている。
http://apchem.gifu-u.ac.jp/~pcl/special/frame1.htm 特開2000−348783号公報 特開2003−100358号公報
しかしながら、上述の従来の色素増感型太陽電池21は、電解液31を封止するために間隙部の周縁部にシール材32として厚い樹脂を塗布して硬化させ、土手を形成しているのみである。そのため、間隙部の高さ方向大きさを均一に製造することは難しく、間隙部の高さ方向大きさが個々の色素増感型太陽電池21毎に違ったり、また、1つの色素増感型太陽電池21においても場所によって間隙部の高さ方向大きさが異なることが多い。そのため、個々の色素増感型太陽電池21ごとに電解液31の量が異なって性能の再現性が不十分となったり、また、電解液31を十分に封止できず、色素増感型太陽電池21を傾けると電解液31が外部に流動するような事態が生じ易く、安定性が不十分になるという問題がある。
また、色素増感半導体電極25を形成する多孔質な酸化チタン皮膜は塗布方法や粒径や厚さによって表面に形成される凹凸の形状や大きさが異なり、この色素増感半導体電極25の凸部が対向面側の導電性基板部24(または28)や他方の色素増感半導体電極25と接触すると、電解液31を介さないことになり、電子の授受ができなくなったり、発電効率が落ちたり、性能が安定しなくなるという問題がある。
本発明は、電解液の注入や電極の取り出しを容易にし、再現性に優れ、安定した性能を持つ色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、透明な第1の基板と、該第1の基板とある距離だけ離されて対向配置される第2の基板と、前記第1の基板の前記第2の基板と対向する側の面に形成された導電性膜と、該導電性膜に形成された色素増感半導体電極と、前記色素半導体電極と前記第2の基板との間に設けられ前記対向面間の間隔を規定するスペーサを兼ねる電解液保持電極と、該電解液保持電極が設けられている領域の前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持され、前記電解液保持電極により担持される電解質液と、前記第2の基板に設けられた第1の貫通孔と、前記電解液保持電極から前記第1の貫通孔を介して引き出される引き出し電極と、を有することを特徴とする色素増感型太陽電池が提供される。
上記色素増感型太陽電池においては、第2の基板に第1の貫通孔を設け、これに電解液保持電極からの引き出し電極を通して引き出す。
尚、透明とは、太陽光が色素面に当たる必要があるための記載であり、特性を良くするためには、例えば、少なくとも太陽光の60%以上が透過する基板であることが好ましい。
前記貫通孔は第2の基板側に設けられるのが一般的であるが、第1の基板側に設けても良い。ただし、第1の基板側に設けた場合には貫通孔の位置は、色素増感半導体電極の中心ではなく、色素増感半導体電極の周辺(多少色素増感半導体電極に掛かっても良い)が好ましい。
また、透明な第1の基板と、該第1の基板とある距離だけ離されて対向配置される第2の基板と、前記第1の基板の前記第2の基板と対向する側の面に形成された導電性膜と、
該導電性膜に形成された色素増感半導体電極と、前記色素半導体電極と前記第2の基板との間に設けられ前記対向面間の間隔を規定するスペーサを兼ねる電解液保持電極と、該電解液保持電極が設けられている領域の前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持され、前記電解液保持電極により担持される電解質液と、前記第2の基板に設けられた第1及び第2の貫通孔と、前記電界液保持電極から前記第1の貫通孔又は前記第2の貫通孔のいずれか一方を介して引き出される引き出し電極と、を有することを特徴とする色素増感太陽電池が提供される。
上記色素増感型太陽電池においては、第2の基板に2つの貫通孔を設け、これらのうちの一方を通して電極を引き出す。
前記第1の貫通孔が前記第2の貫通孔を兼ねていることも可能である。これにより、電解液の注入と引き出しとを兼用することができる。
前記電界液保持電極と前記引き出し電極とが一体であっても良い。これにより、引き出し電極の形成のための工程を簡略にできる。
本発明の他の観点によれば、一方の面に導電性膜と色素増感半導体電極とが設けられた透明な第1の基板と、第2の基板と、をある距離だけ離されて前記一方の面を対向面として配置するステップと、前記色素半導体電極と前記第2の基板との間に前記対向面間の間隔を規定するスペーサを兼ねる電解液保持電極を形成するステップと、前記第2の基板に設けられた第1の貫通孔を介して前記電解液保持電極から電極を引き出すステップと、前記第1の基板と前記第2の基板との間の前記電解液保持電極の周辺領域を封止するステップと、前記第1の基板と前記第2の基板との間に封止により形成された空間内に前記第1の貫通孔を介して電解質液を注入するステップと、を有することを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法が提供される。
前記第1の貫通孔とは異なる前記第2の基板に設けられた第2の貫通孔を介して電解質液を注入しても良い。
本発明にかかる色素増感型太陽電池の効果は、電解液保持電極材により電解液の量が安定化し、かつ電解液を介さないで電子の授受をすることがなくなり、かつ電解液の注入口を設けたことにより、電解液の注入が封着後のため電解液の無駄が減り、かつ接着材等に接触することが減少するため電解液への不純物の混入が減少し劣化が抑えられ効率が向上し、再現性がよくなる。
注入口から電解液を保持するための導電性電極を取り出すことにより、電極の取り出し実装が容易になり、かつ、毛細管現象等のために真空排気を行わなくても、1つの注入口でも電解液の注入がスムーズになり、性能の再現性と寿命が向上する。
電解液を保持するための導電性の電極と取出し電極が一体形成されているため導電性電極と取り出し電極を接続する必要がなく、断線等の接続不良が大幅に少なくなる。
以下、本発明にかかる色素増感型太陽電池を実施するための一の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態による色素増感型太陽電池の一構成例を示す概略断面図であり、図2は、図1に示す色素増感型太陽電池の取り出し電極の構成例を示す平面図である。図3は、図1、図2に示す色素増感型太陽電池の製造工程を示す図である。
図1に示す色素増感型太陽電池は、基板を厚み方向に貫通する貫通孔7が形成された基板1と、基板1とある距離だけ離れて対向配置され対極をなす透明ガラス基板5と、を有している。
尚、上述のように、透明とは、太陽光が色素面に当たる必要があるための記載であり、特性を良くするためには、限定されるものではないが、例えば、少なくとも太陽光の60%以上が透過する基板であることが好ましい。
透明ガラス基板5の対向面には、透明導電性膜6と色素増感半導体電極4とが順番に形成されている。基板1の対向面と色素増感半導体電極4の対向面との間に、電解液を保持する電極である電解液保持電極2が多数設けられている。電解液保持電極2の一部は、上記貫通孔7を通って基板1の対向面とは反対の面の外側まで貫通して取り出し電極9を形成している。
尚、後述するように、貫通孔7が形成された基板1に対して、図3に示すように加熱したシール8を塗布した状態で2枚の基板1、5を張り合わせ、その際に電解液保持電極2の一部である取出し電極9を貫通孔7から取り出し電極として引き出し、さらにこの貫通孔7より電解液3を注入し、貫通孔7を加熱したシール8を塗布して封止している。
尚、透明基板5はガラス基板に限定されるものではなく、プラスチック基板等を用いることもできる。シール8は封止できる物質であればよい。基板1としては、絶縁性のガラス基板やセラミックス基板、金属やカーボン等々の導電性材料を形成した基板、あるいは金属板等を用いることができる。
色素増感半導体電極4の材料としては、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。透明導電性膜6の材料としては、ITO(錫含有酸化インジュウム)、酸化錫、酸化亜鉛等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、透過率を低下させない程度の膜厚の白金やメタル、又は炭素膜でも良い。
尚、貫通孔7の位置に関しては基本的に任意である。但し、構造上、セルの中心付近、すなわち、電解液保持電極2の中心領域付近に貫通孔7を設けると、封止の際の封止材の浸透等が起こった場合に、封止材による電解液の汚染による劣化、効率低下等に起因するセルの性能の低下が生じるおそれがある。また、電解液保持電極2の中心付近から取り出し電極9を形成するのは取り出し電極9と電解液保持電極2を溶接などの方法により接続する必要が生じたり、取り出し電極9をわざわざ、電解液保持電極2の端部からセル内部で引き回す必要が生じる。そのため、貫通孔7の位置は、好ましくは、電解液保持電極2の中心領域以外、例えば電解液保持電極2の周辺領域となる。
また、貫通孔7の大きさも特に限定されないが、以下の条件を満たすのがより好ましい。1)貫通孔7の径は、取り出し電極9の線径(例えば16μm=0.016mm)より大きいことが必須条件である。
2)また、電解液3を注入する必要があるという観点からみると、注入するための注入針等の外径(例えば1mmΦ)以上が好ましい。但し、技術的には、注入針の内径(例えば0.2mmΦ)以上であれば十分注入可能である。また、貫通孔7の径が大き過ぎると封止が難しくなるので好ましくない。もちろん、セル(すなわち取り出し電極9のメッシュ)より大きいことはない。
このような観点から見ると、最大値は7〜8mmΦ以下が好ましい。例えば、実施されと推測される単位セルの面積(=取る出し電極9のメッシュの大きさ)が1cm以下であれば、貫通孔7の径は10mmΦ以下であれば良い。
図2(a)から(c)までに示すように、電解液保持電極2の材料として用いられる線材の形状は、円柱状(図2(a))、角状(図2(b))等を用いることができる。電解液保持電極材2の線材の材質としては、ステンレスやAlやNi等の金属性導電性材料が挙げられる。また、ガラス、アルミナ等のセラミックス、ナイロンやポリイミド等の高分子からなる絶縁材料の片側の表面にPtやカーボンやAlやNi等の金属を蒸着法又はメッキ法等により被膜したものを用いても良いが、これらに限定されるのもではなく、使用する電解液に対し、溶解したり、はじいたりせずに濡れがよい状態を保持できれば良い。さらに、図2(c)に示す好ましい電解液保持電極2は、少なくとも2本以上の線材を組み合わせ網目状に編みこんだ構造を用いることができる。かかる網目間隔や縄状構造の線材径は、網目間や線材間に電解液が浸み込んだりして電解液の流動を抑制すれ程度であれば良い。また、取り出し電極9を電解液保持電極2と一体形成するために、ハサミやカッターナイフなどでも取り出し電極9の構造を加工できるように材料や形態を選択するのが好ましい。
上記電解液保持電極2の厚さおよび高さは、導電性基板の表面の凹凸や色素増感半導体電極4の凹凸よりも大きい厚さを有していればよく、一般的には数μmから1mm程度、より好ましくは取り出し電極9を一体成型するのに適した数10μmから数100μm程度であるのが好ましい。取り出し電極9の幅は、貫通孔7を通過できる程度であればよく、長さは少なくとも基板1の厚さより長ければよい。
次に、本実施の形態による色素増感型太陽電池の製造方法について図3を参照しながら説明を行う。
まず、基板5として透明なガラス基板又はプラスチック基板を用意し、この基板5上にITO(錫含有酸化インジュウム)、酸化錫、酸化亜鉛等もしくは透過率を低下させない程度の膜厚の白金、Ti等のメタル又は炭素膜等により透明導電性膜6を形成する。次に、透明導電性6の表面上に、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム等の金属酸化物微粒子と少量の有機高分子を含有するコロイド溶液を印刷法等で塗布し、自然乾燥させる。その後、500℃の高温化で加熱処理を行い有機高分子を揮発させて、表面に微細な細孔を形成する。このときの表面の凹凸をαステップ装置等の表面形状評価技術を利用して測定しておく。このようにして形成した多孔質の金属酸化膜を増感色素の溶液に浸漬し、その表面に増感色素を吸着させることで、色素増感半導体電極4が形成される。
透明導電性基板5に形成された色素増感半導体電極4と、対向する基板1との間にαステップなどにより測定した凹凸よりも厚くなるように少なくとも2本以上の線材を網込んで網目状に形成した。この電極2は電解液を保持するとともに導電性を有する。基板1・5のうちの少なくとも一方の対向面側の基板上に上記電極2の形成された領域の周囲にシール材8を塗布した後、電極2の取り出し電極部9を基板1の貫通孔7を通過させるように引き出し、挟むようにして基板同士を重ね合わせる。その後、基板間にヨウ素電解液3を注入口7から注入する。
貫通孔7を塞ぐために、シール材やシール材が塗布されているポリイミドシートやアルミシートやガラス等で蓋11を予め作製しておき、蓋11で貫通孔7の隙間を封止する。
尚、透明基板5としてはガラス基板に限定されるものではなく、プラスチック基板等でも良い。シール8は封止できるものであればよい。
基板1としては、絶縁性のガラス基板やセラミックス基板、金属やカーボン等々の導電性材料を形成した基板、あるいは金属板等でもかまわない。電解液3としてはヨウ素電解液に限定されるものではなく、酸化・還元種を含む有機電解液であればよい。
貫通孔7の大きさと位置とは、取り出し電極9が取り出しやすい位置であればよく、数10μmから数ミリ程度で好ましくは数百μm〜1mm程度である。取り出し位置は試料の形状、大きさによって適宜設計すればよい。
蓋11の大きさは、蓋11が絶縁性の場合は貫通孔7より大きく、かつ、取り出し電極9の長さより小さければよく、蓋11が導電性をもっていれば、取り出し電極9と導電性の箇所が接触すればよいので貫通孔7より大きければよく、適宜、設計すればよい。
次に、本発明の実施例についてより具体的に説明する。
実施例1にかかる色素増感型太陽電池を以下の説明する手順で製作した。大きさが2×3cm、厚さ2.8mmのガラス基板を2枚用意し、一枚には透明電極膜6としてITO膜をスパッタ法により厚さ200nmで形成した。この透明電極膜6の表面における凹凸はほとんどなく1μm以下であった。透明電極膜6を形成した基板5上に、テープ等でマスキングし塗布した後、粒径約20nm程度の光触媒用酸化チタンを、水とポリエチレングリコール、硝酸を加え良く混ぜ、ペースト状にし印刷した。
次に、大気中500℃で30分間加熱処理し、冷却し平均厚さ10μm程度のチタニア膜とした。この表面の凹凸は30μm程度のところもあった。これより、使用する電解液保持電極材2は30μm以上の厚さあるいは高さが必要と推定される。厚さ、高さが30μmになるように、16μm径のステンレス製の線材を3本、まず縄状にしたワイヤーを作成した後、ほぼピッチ100μmで網目状にしたメッシュを作製した(図2(c)参照)。高さは約50μmである。この網目状のメッシュ電解液保持電極材2を10mm×10mmのサイズで、かつ、一角に幅1mm長さ8mmの取り出し電極9を設けるようにして、カッターナイフで成型加工した。
さらに、チタニア膜にルテニウム錯体のアセトニトリル溶液に浸漬した。皮膜を構成する酸化チタン微粒子上に、増感色素であるルテニウム錯体を吸着、コ−ティングし、色素増感半導体電極4を形成した。
次に、色素増感半導体電極4を形成した基板5とこの周辺位置に、シール材をディスペンサーにより塗布したもう一方の基板1の間に電解液保持電極材2を挟むようにし、かつ、貫通孔7から取り出し電極9を引き出した状態になるように重ね合わせ、両基板間にヨウ素電解液3を注入口7から注入した。ヨウ素電解液3としては、0.55Mのヨウ化リチウムと0.05Mヨウ素を3−メトキシプロピオニトリルとアセトニトリル混合溶液に溶解したものを用いた。
さらに、注入口(貫通孔)7をシール材8によって封止して色素増感型太陽電池を作製した。
本実施例2は、上記実施例1で用いた電解液保持電極2の材料としてその片側にイオンビームアシスト蒸着法によって10nm程度の厚さのPtを被膜して用いた。それ以外は実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。本実施例によるセルを10セル作製した。封止は取り出し電極が3mm程出るように2mmΦのポリイミドシートにシール材8と塗布した蓋11を前もって作成しておき、利用した。
本実施例3は実施例1で用いた電解液保持電極2の材料の両側にイオンビームアシスト蒸着法によって10nm厚程度のPtを被膜したものを用いた以外は実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。本実施例によるセルを10セル作製した。封止はアルミシートにシール材と塗布した蓋11を前もって作成しておいたものを用いた。
本実施例4は電解液保持電極材2として、16μm径のナイロンを用い、厚さ100μm程度、ピッチ100μm程度のメッシュの片側にイオンビームアシスト蒸着法によって10nm程度のPtを被膜したものを用いた以外は実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。本実施例によるセルを10セル作製した。このとき、電解液保持電極2と基板周辺のシール材8との間に、電解液保持電極2と同じ厚さの辞ししないバッファー壁を設けた。
[比較例1]
比較例1として、電解液保持電極材2を用いない以外は実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を10セル作製した。上記実施例1〜4で作製した色素増感型太陽電池に、キセノンランプを照射して起電力を測定したところ、比較例のセルは100mW、1cmあたりの短絡電流は5〜15mA、開放電圧は0.57〜0.65Vであった。実施例1のセルは1cmあたりの短絡電流は約15mA、開放電圧は約0.6V、実施例2のセルは1cmあたりの短絡電流は約20mA、開放電圧は約0.65V、実施例3のセルは1cmあたりの短絡電流は約25mA、開放電圧は約0.65V、実施例4のセルは10セルとも1cmあたりの短絡電流は約8mA、開放電圧は約0.60Vであった。
このことから、本実施例による色素増感型太陽電池は、性能に優れ、かつ、ばらつきが少なく、再現性に優れていることが確認できた。尚、本実施例では、再現性、効率が向上するのと同じ理由で、素子の寿命に関しても比較例よりも有利である。
本発明は太陽電池に利用可能である。
本発明の一実施の形態による色素増感型太陽電池の一例を示す概略断面図である。 本発明の一実施の形態による色素増感型太陽電池の電解液保持電極の構成を示す平面図である。 本発明の一実施の形態による色素増感型太陽電池の一例を示すプロセスフロー図である。 色素増感型太陽電池の従来例を示す概略断面図である。
符号の説明
1…基板、2…電解液保持電極、4…色素増感半導体電極、5…透明ガラス基板、6…透明導電性膜、7…貫通孔、9…取り出し電極。

Claims (7)

  1. 透明な第1の基板と、
    該第1の基板とある距離だけ離されて対向配置される第2の基板と、
    前記第1の基板の前記第2の基板と対向する側の面に形成された導電性膜と、
    該導電性膜に形成された色素増感半導体電極と、
    前記色素半導体電極と前記第2の基板との間に設けられ前記対向面間の間隔を規定するスペーサを兼ねる電解液保持電極と、
    該電解液保持電極が設けられている領域の前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持され、前記電解液保持電極により担持される電解質液と、
    前記第2の基板に設けられた第1の貫通孔と、
    前記電解液保持電極から前記第1の貫通孔を介して引き出される引き出し電極と
    を有することを特徴とする色素増感型太陽電池。
  2. 透明な第1の基板と、
    該第1の基板とある距離だけ離されて対向配置される第2の基板と、
    前記第1の基板の前記第2の基板と対向する側の面に形成された導電性膜と、
    該導電性膜に形成された色素増感半導体電極と、
    前記色素半導体電極と前記第2の基板との間に設けられ前記対向面間の間隔を規定するスペーサを兼ねる電解液保持電極と、
    該電解液保持電極が設けられている領域の前記第1の基板と前記第2の基板との間に挟持され、前記電解液保持電極により担持される電解質液と、
    前記第2の基板に設けられた第1及び第2の貫通孔と、
    前記電界液保持電極から前記第1の貫通孔又は前記第2の貫通孔のいずれか一方を介して引き出される引き出し電極と
    を有することを特徴とする色素増感太陽電池。
  3. 前記第1の貫通孔が前記第2の貫通孔を兼ねていることを特徴とする請求項1又は2に記載の色素増感太陽電池。
  4. 前記電界液保持電極と前記引き出し電極とが一体であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  5. 前記貫通孔を前記第2の基板の前記対向面とは反対側の面から塞ぐ蓋部を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の色素増感太陽電池。
  6. 一方の面に導電性膜と色素増感半導体電極とが設けられた透明な第1の基板と、第2の基板と、をある距離だけ離されて前記一方の面を対向面として配置するステップと、
    前記色素半導体電極と前記第2の基板との間に前記対向面間の間隔を規定するスペーサを兼ねる電解液保持電極を形成するステップと、
    前記第2の基板に設けられた第1の貫通孔を介して前記電解液保持電極から電極を引き出すステップと、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間の前記電解液保持電極の周辺領域を封止するステップと、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に封止により形成された空間内に前記第1の貫通孔を介して電解質液を注入するステップと
    を有することを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
  7. 一方の面に導電性膜と色素増感半導体電極とが設けられた透明な第1の基板と、第2の基板と、をある距離だけ離されて前記一方の面を対向面として配置するステップと、
    前記色素半導体電極と前記第2の基板との間に前記対向面間の間隔を規定するスペーサを兼ねる電解液保持電極を形成するステップと、
    前記第2の基板に設けられた第1の貫通孔を介して前記電解液保持電極から電極を引き出すステップと、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間の前記電解液保持電極の周辺領域を封止するステップと、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に封止により形成された空間内に前記第1の貫通孔とは異なる前記第2の基板に設けられた第2の貫通孔を介して電解質液を注入するステップと
    を有することを特徴とする色素増感型太陽電池の製造方法。
JP2005314446A 2005-10-28 2005-10-28 色素増感型太陽電池 Pending JP2007123088A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005314446A JP2007123088A (ja) 2005-10-28 2005-10-28 色素増感型太陽電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005314446A JP2007123088A (ja) 2005-10-28 2005-10-28 色素増感型太陽電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007123088A true JP2007123088A (ja) 2007-05-17

Family

ID=38146700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005314446A Pending JP2007123088A (ja) 2005-10-28 2005-10-28 色素増感型太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007123088A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010114034A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Fujikura Ltd 色素増感太陽電池モジュール
JP2010177031A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Nitto Denko Corp 色素増感型太陽電池およびその製法
KR101005052B1 (ko) 2008-07-10 2010-12-30 주식회사 이건창호 염료감응 태양전지 모듈
KR101174890B1 (ko) * 2010-03-15 2012-08-17 삼성에스디아이 주식회사 광전변환모듈

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101005052B1 (ko) 2008-07-10 2010-12-30 주식회사 이건창호 염료감응 태양전지 모듈
JP2010114034A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Fujikura Ltd 色素増感太陽電池モジュール
JP2010177031A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Nitto Denko Corp 色素増感型太陽電池およびその製法
KR101174890B1 (ko) * 2010-03-15 2012-08-17 삼성에스디아이 주식회사 광전변환모듈

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5678345B2 (ja) 色素増感太陽電池およびその製造方法
JP5252488B2 (ja) 半導体電極およびこれを用いた色素増感型光電気化学セル
JP5458271B2 (ja) 色素増感太陽電池およびその製造方法
JP5388209B2 (ja) 色素増感太陽電池の製造方法
JP5456054B2 (ja) 湿式太陽電池および湿式太陽電池モジュール
JP2006515458A (ja) 箔電極を有する色素増感太陽電池
JP2000231942A (ja) 色素増感型太陽電池
JP2006134870A (ja) 色素増感太陽電池およびその製造方法ならびに色素増感太陽電池モジュール
JPWO2010150461A1 (ja) 色素増感太陽電池
US20110220192A1 (en) Single-sided dye-sensitized solar cells having a vertical patterned structure
US20070204906A1 (en) Dye Sensitization Solar Cell and Manufacturing Method Thereof
JP4966525B2 (ja) 色素増感型太陽電池、その光電極基板およびその光電極基板の製造方法
JP2007123088A (ja) 色素増感型太陽電池
JPWO2005122322A1 (ja) 色素増感型太陽電池及びその製造方法
JP4836473B2 (ja) 光電変換装置およびその製造方法ならびに光発電装置
JP2009193854A (ja) 色素増感型太陽電池
KR20090020058A (ko) 전자 재결합 차단층을 포함하는 염료감응 태양전지 및 그제조 방법
KR100904684B1 (ko) 샌드위치형 고효율 염료감응 태양전지
JP2005340167A (ja) 色素増感太陽電池の光電極基板の製造方法、色素増感太陽電池の光電極基板、及び色素増感太陽電池
JP7104500B2 (ja) 化学反応用電極及びそれを用いた電気化学セル
JP2010277999A (ja) 染料感応太陽電池及びその製造方法
KR101272781B1 (ko) 염료감응태양전지 및 그 제조 방법
Li et al. Electrodeposition and Low‐Temperature Post‐Treatment of Nanocrystalline SnO2 Films for Flexible Dye‐Sensitized Solar Cells
JP4496013B2 (ja) 色素増感型太陽電池
JP5025938B2 (ja) 色素増感型太陽電池、その対向電極およびその対向電極の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120522