JP2007118302A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウェットワイピングを搭載したインクジェットプリンタにおいて、ウェット液転写量の環境変動を抑制し転写量の安定化を図り、結果とし低温環境下での耐久後であっても印字品位を良好に保つためのインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】 記録ヘッドを用いて被記録材に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドのメンテナンスを行うワイピング機構を有し、前記ワイピングの過程において前記記録ヘッドの吐出口面の状態を維持するための払拭液をワイピング部材に直接転写させる払拭液転写部と、前記払拭液を保持しておく保持部を有しており、前記払拭液が転写された状態で前記記録ヘッドのワイピングを行うワイピング機構において、前記記録ヘッドメンテナンス部の駆動源から発せられる排熱を利用し、前記払拭液を加熱することを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、インクを吐出するインク吐出口を備えた記録手段のヘッド回復装置及びヘッド回復方法並びに該ヘッド回復を実施するインクジェット記録装置に関する。更に詳しくは、インクを吐出するヘッドのノズルが形成されている面(以下フェイス面と言う)を払拭してヘッド性能とプリント品質を維持させるために、フェイス面のインク等を除去するためのワイパーを用いたプリンタにおける払拭装置に関係するものである。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(記録媒体)に画像(文字や記号等を含む)を記録するものである。そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録材へインクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
インクジェット記録ヘッドの吐出口からインクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子としては、ピエゾ素子等の電気機械変換体を用いるもの、レーザー等の電磁波を照射して発熱させ、この発熱作用によってインク滴を吐出させるもの、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換体によって液体を加熱するものなどがある。その中でも、熱エネルギーを利用してインクを滴として吐出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、吐出口を高密度に配列することができるため高解像度の記録をすることが可能である。特に、その中でも、電気熱変換体素子をエネルギー発生素子として用いる記録ヘッドは、小型化が容易であり、かつ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上性が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十分に活用でき、高密度実装化が容易で製造コストも安価なことから、有利である。
また、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進み、通常の被記録材である紙(薄紙や加工紙を含む)や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織布、さらには金属等を被記録材として用いる記録装置も使用されるようになっている。
記録装置には、記録紙(被記録材)の搬送方向と交叉する方向に主走査しながら記録していくシリアル型の記録装置と記録紙の幅方向の所定幅(全幅を含む)の範囲をカバーするように定位置に保持された所定長さの記録ヘッドを用いて記録していくライン型の記録装置とに大別できる。本発明はこれらの記録方式を含むいずれの形式の記録装置においても適用可能なものである。上記シリアル型のインクジェット記録装置においては、通常、記録紙を所定の記録位置にセットした後、記録紙に沿って移動するキャリッジ上に搭載した記録ヘッドによって画像(文字や記号等を含む)を記録し、所定量の紙送り(副走査)を実行することにより記録紙に画像が形成される。
上記インクジェット記録装置においては、記録動作によって記録ヘッドのヘッド面にインク滴、ごみ、ほこり、紙粉等の異物が付着することがあり、これらの異物を除去するためにワイピング部材によりヘッド面をワイピング(例えば摺擦による拭き取り)することが行われている。前記ワイピング部材としては、通常、ゴム状弾性材から成るゴムブレード等の可撓性部材が使用される。また、記録ヘッドの吐出口近傍のインクが乾燥し、インクの増粘、固着、堆積により吐出口の目詰まりが生じることがある。さらに、吐出口内部(液路)に発生した気泡やゴミ等によっても吐出口の目詰まりが生じることがある。これらの目詰まりを回復(予防、解消等)する方法として、例えば、キャッピング部材を用いてインクの吐出口部に密閉系を形成し、ポンプを用いて吐出口面(ヘッド面)に所定の負圧吸引力を発生させることにより吐出口よりインクを強制的に排出するという吸引回復方法が採られている。また、吸引回復によってヘッド面に付着したインクを除去するために、ワイピング部材により該ヘッド面をワイピング(拭き取り)することも行われている。
また、これらのインクジェット記録装置に用いるインクとしては、従来は水性染料インクを用いたものが主流であったが、染料インクはそもそも染料の分子が小さいがゆえに耐光性、耐ガス性といったいわゆる耐候性が不十分であり、記録物の色味が径時的に変化してしまうという問題があった。そこで近年、水性染料インクにかわり水性顔料インクが実用化されてきている。現在用いられている顔料インクは、顔料の粒径がおよそ100nm程度と染料分子に比較してはるかに大きいため光やオゾンの影響を受けたとしても色材の退色が顕著ではなく、耐候性は染料インクに比較してはるかに良好である。
しかしながら、従来のヘッド回復装置及びヘッド回復方法並びに該ヘッド回復を実施するインクジェット記録装置においては、染料インクを用いる場合には装置各部における耐久性の問題は生じないが、顔料インクを用いる場合には、インクが増粘したり固着したりするまでの経過時間が染料インクを用いる場合より短く、早期に増粘したり固着したりし、また、ワイピング部材により掻き取る(又は拭き取る)場合のワイピング性も染料インクを用いる場合より悪いため、記録手段のヘッド面に摺擦させてワイピングしても、該ヘッド面にインクが薄膜状に堆積し、さらにそのインクが固着してしまい、ワイピング動作ではヘッド回復を行うことができないか、きわめて困難であるという技術的課題があった。
通常染料インクは染料分子そのものが水溶液中に分散(溶解)しているが、顔料インクでは一般的に顔料粒子が親水性ではなく疎水性であるために水には溶解しないので水溶性を付与するために顔料粒子に樹脂や活性剤等を吸着させ顔料分散体として親水性を与え、水溶液中に分散させている。あるいは顔料粒子の構造自体の末端に親水基を持たせることで水溶液中に自己分散させている。
そして顔料粒子そのものが疎水性であるため、染料インクと比較して記録ヘッドから顔料インクを吐出させたときに吐出口面が顔料インクでヌレやすくなってしまう性質を持っている。また前述した樹脂を用いて顔料を分散させている、いわゆる樹脂分散系の顔料インクでは、顔料とともに樹脂も吐出口面を濡らし易いので一層顕著である。また顔料粒子がフェイス面に存在する状態で前述したワイピング動作を行うことによるフェイス面へのダメージ(削れ)等もフェイス面を濡れやすくする一因である。
このようにして吐出口面がヌレると、インクの吐出する方向性が安定しなくなり、インクが被記録媒体上に着弾する位置精度が悪くなり画像品位が低下する。
上記の問題に対して、記録ヘッドの吐出口面に顔料インクを弾くいわゆる撥水処理を施した記録ヘッドを用いれば、初期は吐出の方向性は安定するが、基本的に顔料インク等のヌレやすいインクを用いた場合は、徐々に撥水性が劣化し吐出の方向性は不安定となる。あるいは記録ヘッドの吐出特性維持のために行なわれるワイピングによっても、結果的にヌレやすい顔料インクを吐出口面に広げてしまうためその撥水性は劣化していき、画像品位の劣化を生じてしまう。
あるいは特開平11−334074号公報に示されるように顔料インク用のヘッドとしては吐出口周辺のみを最初から親水化したようなヘッドも提案されている。
しかしながら吐出口面の撥水性、または親水性等の性質は長期間維持できるものではなく、経時的に劣化していく。比較的知られているUVオゾン処理等でも、処理直後は親水性を有するが時間と共にその親水の程度が変化してしまうことがある。
このようなフェイス面の撥水性能もしくは親水性能の変化の問題に対しては、例えば特開平10−138502に示すような、いわゆるウェットワイピングと言う技術が知られている。これはフェイス面を払拭するワイパーに例えばグリセリンやポリエチレングリコール等の揮発性のきわめて低い溶剤(以下ウェット液と言う)を付着させて、そのワイパーにてフェイス面を払拭することにより、フェイスの濡れ性の変化を防止するものである。ウェット液はその作用として、第1にフェイスに蓄積されたインク増粘物や増膜物を溶解する作用があり、第2にワイパーとフェイスとの間に介在することにより潤滑材の働きをし、第3にフェイスにウェット液を付着させることでフェイス保護のための膜を形成するものである。詳細な説明は後述するとして、以下にウェットワイピングの構成の一例を記す。
ワイピング部材(ワイパー)1001は不図示の駆動源により図6中、矢印D及び矢印Eの方向に移動可能であり、矢印D方向の移動により吐出口部を含むヘッド面に摺擦して((1)→(2)→(3)点線部)ワイピング(拭き取り清掃)を行う。ワイピングが終了した後さらに矢印D方向に移動すると、ワイピング部材(ワイパー)1001はクリーナ(ワイパークリーナ)1002に当接する((4)点線部)。この当接により、ヘッド面から掻きとられてワイピング部材(ワイパー)1001に付着したインク滴、ごみ、ほこり、紙粉等は、対応するクリーナ(ワイパークリーナ)1002に転写される(移行する)ことで回収される。この時、キャッピング手段のキャップ1003は、不図示の駆動源により矢印C方向に移動(後退)し、ワイピング手段のワイピング部材(ワイパー)1001と干渉しない位置(不図示)まで退避している。ワイピング部材(ワイパー)1001よりも右側のワイパー折り返し位置近傍にウェットワイピングのユニットは設けられている。1004はウェット液保持部で、1005はワイパーが当接しウェット液をワイパーに付着させる当接部である。ワイパーは図中左側からクリーナ(ワイパークリーナ)1002にて清掃された後、清掃部材を通過してウェットワイピングのユニットに達する((4)→(5)→(6)の動作)。ワイパーは左右に往復動するが、折り返し位置にてワイパーが図の(6)のように当接部に当たるよう配置されている。そして当接部にて所定のニップ幅分に応じてウェット液が付着する(以下、当接部からワイパーへのウェット液の移動、ワイパーへの付着のことを「ウェット液の転写」と言う)ようにしたものである。
しかしながら本発明者らが上記のようなウェットワイピングを搭載してヘッドのフェイス面の性能変化を検討したところ、特に低温環境下においてウェットワイピングの効果が少なく、フェイスの状態が初期に比べて変化してしまうことがわかった。そのため吐出液滴の着弾精度が悪化し、結果として印字品位を乱すことが判明した。
このような低温環境下での挙動を検討したところ、ワイパーに転写されるウェット液の量が環境で大きく変動することがわかった。ウェット液はそもそも本体装置内に本体寿命の間、保持されているべきものであるため、空気中の飽和蒸気圧の低いもの、すなわち蒸発しにくいものが好ましく、またインク増粘物への溶解性やヘッド各部材との接液性を考慮すると、インクジェットプリンタのインク組成としてもしばしば用いられるグリセリンやポリエチレングリコール等の多価アルコール類が好ましい。これらの溶剤は一般的に分子量が大きく粘度が高いものが多いので低温環境下での粘度上昇の程度も大きい。図8は一例として、グリセリンの温度粘度曲線を示したものである。常温で800cp程度の粘度が、15℃で2300cp、5℃で7000cpと、低温に行くほど急激に粘度が上昇する。
このような低温環境下におけるウェット液の粘度上昇(増粘)によりウェット液の転写量が減少するものと考えられるが、すなわちワイパーが当接部に当接したときのウェット液のワイパーに対する濡れが粘性のために不十分であったり、あるいはワイパーが当接してから戻るときにウェット液の粘性が大きいために当接部からウェット液を引きちぎりにくくなるものと考えられる。
特開平11−334074号公報 特開平10−138502号公報
上記のようにウェットワイピングを搭載したインクジェットプリンタにおいては、ワイパーへのウェット液の転写量が環境で大きく変動するという問題があった。すなわち低温環境ではウェット液の粘度上昇により転写量が常温よりも減少するため、所定のウェットワイプの効果が発揮できず、耐久後のフェイスの性能が劣化し印字品位を悪化させるという問題があった。
本発明の目的は、上記に鑑みウェットワイピングを搭載したインクジェットプリンタにおいて、ウェット液転写量の環境変動を抑制し転写量の安定化を図り、結果とし低温環境下での耐久後であっても印字品位を良好に保つためのインクジェットプリンタを提供することにある。
記録ヘッドを用いて被記録材に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドのメンテナンスを行うワイピング機構を有し、前記ワイピングの過程において前記記録ヘッドの吐出口面の状態を維持するための払拭液をワイピング部材に直接転写させる払拭液転写部と、前記払拭液を保持しておく保持部を有しており、前記払拭液が転写された状態で前記記録ヘッドのワイピングを行うワイピング機構において、
前記記録ヘッドメンテナンス部の駆動源から発せられる排熱を利用し、前記払拭液を加熱することを特徴とする。
前記記録ヘッドメンテナンス部の駆動源がパルスモータまたはDCモータであることを特徴とする。
本発明によれば以下の効果がある。
記録ヘッドメンテナンス部の駆動源から発せられる排熱を利用することで、低温環境下でのウェット液の増粘による転写量の減少を補正し、所望のウェットワイピングの性能を発揮することができる。また、ウェット液の温度上昇に無駄な排熱を放出することで記録ヘッドメンテナンス部の駆動源の効率性も高まる。結果として、本体耐久中のワイピングによるヘッドフェイス面の状態の変化(撥水性の劣化や、親水性の変化)が少なく、耐久後期まで吐出液滴の着弾精度の劣化のない印字品位の良好なインクジェットプリンタを提供することができる。
(実施例1)
本発明の実施例1を図1〜図8に沿って説明する。図1、図2は本発明の第1実施例における記録装置の斜視図、図3、4は本発明の第1実施例における記録装置の機構部の斜視図、図5は本発明の第1実施例における断面図、図6〜図8は記録ヘッドメンテナンスに関わる図である。
本発明の記録装置1は、給紙装置2、送紙部3、排紙部4、キャリッジ部5、メンテナンス部6、記録ヘッド7、電気部5から構成されている。そこで、これらを項目に分けて概略を順次述べていく。
(A)給紙部
給紙部2はシート材Pを積載する圧板21、シート材Pを給紙する給紙ローラー28、シート材Pを分離する分離ローラー241、シート材Pを積載位置に戻す為の戻しレバー22、等がベース20に取り付けられる構成となっている。
積載されたシート材Pを保持する為の給紙トレイ26が、ベース20または外装に取り付けられている。給紙トレイ26は多段式で使用時は引出して用いる。
給紙ローラー28は断面円弧の棒状をしている。用紙基準よりに1つの分離ローラーゴムが設けられており、これによってシート材を給紙する。給紙ローラー28への駆動は、給紙部2に設けられた専用給紙モーター273から駆動伝達ギア271、遊星ギア272によって伝達される。
前記圧板21には可動サイドガイド23が移動可能に設けられて、シート材Pの積載位置を規制している。圧板21はベース20に結合された回転軸を中心に回転可能で、圧板バネ212により給紙ローラー28に付勢される。給紙ローラー28と対向する圧板21の部位には、積載最終近くののシート材Pの重送を防止する人工皮等の摩擦係数の大きい材質からなる分離シート213が設けられている。圧板21は圧板カム241によって、給紙ローラー28に、当接、離間できるように構成されている。
さらに、ベース20には、シート材Pを一枚ずつ分離するための分離ローラー241を取り付けた分離ローラーホルダー24が分離ベース20に設けられた回転軸を中心に回転可能で、分離ローラーバネ242により給紙ローラー28に付勢される。分離ローラー241は、クラッチバネ243が取り付けられ、所定以上の負荷がかかると、分離ローラー241が取り付けられた部分が、回転できる構成になっている。分離ローラー241は分離ローラーリリースシャフト242とコントロールカム25によって、給紙ローラー28に、当接、離間できるように構成されている。これらの圧板21、戻しレバー22、分離ローラー241の位置はASFセンサー29によって検知されている。
また、シート材Pを積載位置に戻す為の戻しレバー25は、回転可能にベース20に取り付けられ、解除方向に戻しレバーバネ221で付勢されている。シート材Pを戻す時は、前記コントロールカム25によって回転するように構成されている。
以上の構成を用いて給紙する状態を以下に説明する。
通常の待機状態では、圧板28は圧板カム214でリリースされ、分離ローラー241はコントロールカム25でリリースされ、戻しレバー22はシート材Pを戻し、積載時にシート材Pが奥に入らないように、積載口を塞ぐような積載位置に設けられている。この状態から、給紙が始まると、モーター駆動によって、まず、分離ローラー241が給紙ローラー28に当接する。そして、戻しレバー22がリリースされ、圧板21が給紙ローラー28に当接する。この状態で、シート材Pの給紙が開始される。シート材Pはベース20に設けられた前段分離部201で制限され、シート材Pの所定枚数のみが給紙ローラー28と分離ローラー241から構成されるニップ部に送られる。送られたシート材Pはこのニップ部で分離され、最上位のシート材Pのみが搬送される。
シート材Pが、後述の搬送ローラー36、ピンチローラー37まで到達すると、圧板21は圧板カム213によって、分離ローラー28はコントロールカム25によって、リリースされる。戻しレバー22はコントロールカム25によって、積載位置に戻る。この時、給紙ローラー28と分離ローラー241から構成されるニップ部に到達していたシート材Pを積載位置まで、戻すことができる。
(B)送紙部
曲げ起こした板金からなるシャーシー11に送紙部3が取り付けられている。送紙部3はシート材Pを搬送する搬送ローラ36とPEセンサー32を有している。搬送ローラー36は金属軸の表面にセラミックの微小粒をコーティングした構成であり、両軸の金属部分を軸受け38で受け、シャーシー11に取り付けられている。搬送ローラー36には回転時の負荷を与え安定した搬送が行えるために軸受け38と搬送ローラー36の間に搬送ローラーテンションバネ381が設けられて、搬送ローラー36を付勢することで所定の負荷を与えている。
搬送ローラー36には従動する複数のピンチローラー37が当接して設けられている。ピンチローラー37はピンチローラーホルダ30に保持され、ピンチロラーバネ31で付勢することで、ピンチローラー37が搬送ローラー36に圧接し、シート材Pの搬送力を生み出している。この時、ピンチローラーホルダ30の回転軸がシャーシー8の軸受けに取り付けられ、そこを中心に回転する。さらに、シート材Pが搬送されてくる送紙部3の入口にはシート材Pをガイドするペーパーガイドフラッパー33及びプラテン34が配設されている。また、ピンチローラーホルダ30にはシートPの先端、後端検出をPEセンサ−32に伝えるPEセンサーレバー321が設けられている。プラテン34はシャーシー11に取り付けられ、位置決めされる。ペーパーガイドフラッパー33は、搬送ローラー36と勘合し、摺動する軸受け部331を中心に回転可能で、シャーシー11に当接することで位置決めされる。
また、プラテン34の紙基準側にはシート材Pの端部を覆う紙押さえ341が設けられている。これによって、端部か変形、またはカールしたシート材Pにおいても端部が浮き上がってキャリッジ50、または記録ヘッド7と干渉しないようにしている。さらに、搬送ローラー36のシート材搬送方向における下流側には、画像情報に基づいて画像を形成する記録ヘッド7が設けられている。
上記構成において、送紙部3に送られたシート材Pはピンチローラーホルダ30及びペーパーガイドフラッパー33に案内されて、搬送ローラー36とピンチローラー37とのローラー対に送られる。この時、PEセンサ−レバ−35搬送されてきたシート材Pの先端を検知して、これによりシート材Pの印字位置を求めている。また、シート材Pは搬送モーター35によりローラー対36、37が回転することでプラテン34上を搬送される。プラテン34上には、搬送基準面になるリブが形成されており、記録ヘッド7とのギャップを管理しているのと、後述の排紙部と合わせて、シート材Pの浪打を制御することで、浪打が大きくならないように構成されている。
搬送ローラー36への駆動は、DCモーターからなる搬送モーター35の回転力をタイミングベルト351で搬送ローラー36の軸上に設けたプーリー361に伝達している。また、搬送ローラー36の軸上には、搬送ローラー36による搬送量を検出する為の150〜300lpiのピッチでマーキングを形成したコードホイール362が設けられており、それを読み取るエンコーダーセンサー363がコードホイール362の隣接する位置のシャーシー11に取り付けられている。
なお、記録ヘッド7は各色インクタンク別体の交換可能なインクタンクが搭載されたインクジェット記録ヘッドが用いられている。この記録ヘッド7は、ヒータ等によりインクに熱を与えることが可能となっている。そして、この熱によりインクは膜沸騰し、この膜沸騰による気泡の成長または収縮によって生じる圧力変化によって記録ヘッド7のノズル70からインクが吐出されてシート材P上に画像が形成される。
(C)キャリッジ部
キャリッジ部5は、記録ヘッド7を取り付けるキャリッジ50を有している。そしてキャリッジ50は、シート材Pの搬送方向にたいして直角方向に往復走査させるためのガイドシャフト52及びキャリッジ50の後端を保持して記録ヘッド7とシート材Pとの隙間を維持するガイドレール111によって支持されている。なお、このガイドシャフト52はシャーシー11に取り付けられている。ガイドレール111はシャーシー11に一体に形成されている。ガイドレール111のキャリッジ50との摺動側には、SUS等の薄板の摺動シート53が張設され、摺動音の低減を行っている。
また、キャリッジ50はシャーシー11に取り付けられたキャリッジモーター54によりタイミングベルト541を介して駆動される。このタイミングベルト541は、アイドルプーリー542によって張設、支持されている。タイミングベルト542はキャリッジ50とゴム等からなるダンパー55を介して結合されており、キャリッジモーター54等の振動を減衰することで、画像ムラ等を低減している。そして、キャリッジ50の位置を検出する為の150〜300lpiのピッチでマーキングを形成したコードストリップ561がタイミングベルト541と平行に設けられている。さらに、それを読み取るエンコーダーセンサー56がキャリッジ50に搭載したキャリッジ基板92に設けられている。このキャリッジ基板92には、記録ヘッド7と電気的な接続を行う為のコンタクト921も設けられている。また、キャリッジ50には、電気基板9から記録ヘッド7ヘッド信号を伝えるためのフレキシブル基板57を備えている。
記録ヘッド7をキャリッジ50に固定する為に、キャリッジ50には、位置決めの為の突き当て部501と押し付け、固定する為の押圧手段511が設けられている。押圧手段511はヘッドセットレバー51に搭載され、ヘッドセットレバー51を回転支点中心に回して、セットする際に、記録ヘッド7に作用する構成になっている。
また、ガイドシャフト52の両端には偏心カム521が設けられており、キャリッジ昇降モーター59の駆動により、ギア列591を介し、偏心カム521まで駆動を伝達することによってガイドシャフト52を上下に昇降させることができる。このことによって、キャリッジ50を昇降させ、厚みの異なるシート材Pに対しても最適なギャップを構成することができる。
上記構成において、シート材Pに画像形成する時は、画像形成する行位置(シート材Pの搬送方向の位置)にローラー対36、37がシート材Pを搬送すると共にキャリッジモーター80によりキャリッジ50を画像形成する列位置(シート材Pの搬送方向と垂直な位置)に移動させて、記録ヘッド7を画像形成位置に対向させる。その後、電気基板9からの信号により記録ヘッド7がシート材Pに向けてインクを吐出して画像が形成される。
(D)排紙部
排紙部4は、2本の排紙ローラー40、41、排紙ローラー40、41に所定圧で当設、従動して回転可能な如く構成された拍車42、搬送ローラーの駆動を排紙ローラー40、41伝達する為のギア列、等から構成されている。
排紙ローラー40、41はプラテン34に取り付けられている。上流側の排紙ローラー40は金属軸に、複数のゴム部401を設けている。搬送ローラーからの駆動がアイドラギアを介し、排紙ローラー40に伝達されることによって駆動される。排紙ローラー41は樹脂の軸にエラストマーの弾性体411を複数取り付けた構成になっている。排紙ローラー41への駆動は、排紙ローラー40からアイドラギアを介して伝達される。
拍車42はSUSの薄板で周囲に凸形状を複数設けたものを樹脂部と一体成型され、拍車ホルダー43に取り付けられている。コイルバネを棒状に設けた拍車バネ44によって、拍車42は拍車ホルダー43への取り付けと、排紙ローラー40、41等への押圧を行っている。拍車は前記排紙ローラー40、41のゴム部、弾性体部に対応する位置に設けられ、主にシート材Pの搬送力を生み出す役割のものと、その間の前記排紙ローラー40、41のゴム部401、弾性体部411が無い位置に設け、主にシート材Pが印字される時の浮き上がりを抑える役割のものがある。
前記排紙ローラー40、41の間には、シート材Pの両端を持ち上げ、前記排紙ローラー40、41の先でシート材Pを保持し、先出のシート材P上の印字を擦る事でダメージを与えない為の紙端サポート45が設けられている。先端にコロ451が設けられた樹脂部材が紙端サポートバネ452によって付勢され、コロ451を所定圧で、シート材Pに押し付けることで、シート材Pの両端を持ち上げ、こしを作ることで、保持できるように構成されている。
以上の構成によって、キャリッジ部5で画像形成されたシート材Pは、前記排紙ローラー41と拍車42とのニップに挟まれ、搬送されて排紙トレイ46に排出される。排紙トレイ46は、複数に分割され、後述の下ケース99の下部に収納できる構成になっている。使用時は、引出して使用する。排紙トレイ46は先端に向けて高さが上がり、更にその両端は高さが高く構成され、排出されたシート材Pの積載性向上、印字面の擦れ防止を可能としている。
(E)メンテナンス部
メンテナンス部6は、記録ヘッド7のメンテナンスを行うポンプ60と記録ヘッド7の乾燥を抑えるためのキャップ61、記録ヘッド7のノズル周辺のフェイス面をワイピングするワイパー62、などから構成されている。
専用のクリーニングモーター69を有し、一方向の回転でポンプが作動し、別のもう一方向の回転でワイパー62動作、キャップ61昇降動作が作用するようにワンウェークラッチ691が設けられている。
ポンプ60は2本のチューブ67をポンプコロ68でしごくことで負圧を発生させるように構成され、キャップ61から、ポンプ60へは、途中弁65などを介して接続されている。キャップ61を記録ヘッド7密着させた状態でポンプ60を作用させると記録ヘッド7から不要なインク等を吸引するように構成されている。キャップ61部分には、吸引後のヘッド7のフェイス面のインク残りを削減する為に、キャップ吸収体611が設けられている。その為、ここにインクが残り固着して弊害が出ないように、キャップ61を開けた状態で、キャップ61に残っているインクを吸引するようにしている。前記ポンプ60で吸引された廃インクは後述の下ケース99に設けられた廃インク吸収体991に吸収・保持される。
ワイパー62動作、キャップ61昇降動作、弁65の開閉、等の一連の動作は、軸上に複数のカムを設けたメインカム63で制御される。それぞれの部位のカム、アームがメインカムに作用され、所定の動作を行う。メインカム63の位置は、フォトインタラプタ等の位置検出センサー64で検出することができる。キャップ61の降時に、ワイパー62がキャリッジ5走査方向に垂直に移動し、記録ヘッド7のフェイス面をワイピングする。ワイパー62は、記録ヘッド7のノズル近傍をワイピングするものと、フェイス面全体をワイピングするものと、複数設けられている。そして、フェイス面をワイピングした後で、ワイパークリーナー66へ当接することで、ワイパー62自身へ付着したインクなどを、除去することができる。
図7はウェットワイピングの構成を示したものである。本実施例の説明のため、ウェットワイピング関連部品に特化した図であり、その他の部品は省略している。ワイパークリーナ66よりも右側のワイパー折り返し位置近傍にウェットワイピングのユニットは設けられている。692はウェット液保持部で、693はウェット液伝達部、694はワイパーが当接しウェット液をウェイパーに付着させる当接部である。ワイパーは図中左側からワイパークリーナ66にて清掃された後、清掃部材を通過してウェットワイピングのユニットに達する。ワイパーは左右に往復動するが、折り返し位置にてワイパーが当接部に当たるよう配置されている。そして当接部にて所定のニップ幅分に応じてウェット液を転写する。
ウェット液の転写の後に、ワイパーは再び戻りワイパーの待機位置にて停止する。ただしこのときはキャリッジ50もワイピング位置から移動して、ワイパーのワイピング面とは反対側の面ではヘッドのフェイス面を払拭しないようにしている。
なお本発明は上記のような構成に限るものではなく、前述した特開平10−138502に示されるような、回転ワイパーを用いたウェットワイピングの機構を有するインクジェットプリンタに対しても有効である。
以上のような回復機構を有する系において、特にウェットワイピングの構成に関する重要な要素について、すなわちウェット液やそれの保持/伝達部、ヘッドのフェイス面の状態、使用するインクについては下記のようである。
図7中、692はウェット液保持部であり、ここではポリプロピレン繊維をスポンジ状にしたもの(以下PPスポンジと言う)でウェット液を保持している。ポリプロピレン繊維のの繊維径、繊維をスポンジ化したときの見かけ密度、スポンジ内の繊維の配向方向、スポンジを装置内に組み込むときの圧縮率、等は適宜選択して良い。693はウェット液保持部のPPスポンジ692から、ウェット液を伝達し694のワイパー当接部にウェット液を伝達する伝達部材であり、当接部694を含む。ここでは伝達部材693としては旭化成製サンファインAQ890を用いている。ここでウェット液保持部692と伝達部材693の間で確実にウェット液の供給が行われるようにするためには、毛管力に関してウェット液保持部692の毛管力よりも、伝達部材693の毛管力のほうが強くなければならない。そのような関係を維持しつつ、伝達部材の平均気孔径、見かけ密度、毛管力等を適宜選択しよい。
またワイパー62はここではポリエーテルウレタンを用い、ヘッドのフェイス面の状態は表面に撥水材をコートした撥水ヘッドを用いている。
ウェット液としてはここではグリセリンを用いているが、グリセリンはそのものは蒸発しにくいが、空気中の水分を吸湿しやすく、また一旦吸湿した場合でも低湿度環境下では水分を放出する特性があるため、図7中のウェット液保持部692や、伝達部材693等は吸湿、乾燥の影響を受けないように、その外周を図示しない水蒸気透過性の低い材料で遮蔽することが好ましいい。
ただしウェット液保持部に存在するエアーの膨張収縮に耐えられるように、完全密閉ではなく、一部に大気連通の細孔を設けることが望ましい。
用いるインクとしては、本実施例では、2種類の顔料インクを用いた。一方は、自己分散性のマットBk顔料インクで、これは顔料粒子の構造自体の末端に親水基を持たせることで顔料粒子を水溶液中に自己分散させたインクである。もう一方は、カラー顔料インク(ブラック、シアン、マゼンタ、イェロー)を用いているが、これらは顔料粒子を界面活性剤的な作用を持つ樹脂にて水中に分散させているインクである。
またウェット液保持部の大きさ、すなわちウェット液の必要量から逆算される保持部の容積については、次のように算出できる。まず、搭載するインクジェットプリンタの耐久枚数相当分のウェットワイピングを行ったとしてもフェイスの撥水状態に大きな変化がなく吐出液滴の着弾位置精度が許容範囲内であるために必要なウェット液の転写量を実験等で求め、これに耐久枚数相当分のワイピング回数を乗じただけのウェット液を保持可能な容積とする必要がある。
例えば上記に示した系では1回のウェットワイプに1mgのグリセリンをワイパーに転写した上で上記撥水ヘッドのフェイス面に塗布することで目標とする耐久枚数10000枚を問題なく行うことができるとすると、耐久枚数の間に必要なグリセリン量は10gとなる。
これに、グリセリンの密度、PPスポンジのグリセリン保持量、伝達部材のグリセリン保持量、グリセリン使いきり時の残量等を考慮すると、グリセリン保持部の容積は20cc程度が必要となる。初期のグリセリン注入量は使いきり効率にもよるが、通常100%の使い切りは期待できないので、必要量の1.2倍程度は注入しておく必要がある。もちろんこれらの条件、すなわち1回のワイピングで必要なグリセリンの量、耐久枚数、PPスポンジや伝達部材のグリセリン保持量に関しては、各プリンタの要件に応じて異なるものなので適宜設定されるべきものである。
なお本発明は上記のような形態にのみ限って適用されるものではなく、ウェット液、ウェット液保持部、伝達部材等の材料や、フェイスの状態の撥水/非撥水/親水性等や、インクの濡れ性の指標であるインク表面張力や前記フェイスに対するインクの接触角等の様々な変更が可能であり様々な形態に変形可能である。もちろんインクに関しても本明細書中は顔料インクを用いた場合を例としてあげているが、染料インクであっても本発明を適用することは可能である。
以下、本発明の特徴的な構成である低温環境下におけるウェット液のワイパーへの転写量制御に関する種々の実施形態を説明してゆく。
本実施例では、クリーニングモータ69からの放熱を熱伝達部695を介してウエット液保持部692およびウェット液伝達部693へ伝熱し、ウェット液温度が常に所望の温度になるような構成を持たせた。こうすることで、どのような使用環境下でもウェット液温度が所望の温度となり、ウェット液の転写量を安定させることができる。
下表は本実施例のようなウェット液温度を常に所望の温度に保てるような構成を持たない場合に使用環境温度によってのウェット液転写量を示した表である。
Figure 2007118302
この表から、仮に本実施例のようなメカ構成を持たない場合、ウェット液の転写量は環境によって大きく変動し、例えば10〜20℃の温度領域の中心温度である15℃においては0.3mg程度と常温の1/3程度まで減少してしまい、所望のウェットワイピングの性能が発揮できない。
しかしながら本実施例のようなメカ構成とすることで、10〜20℃環境下においてもウェット液温度を20〜30℃となるようにし1mgとほぼ常温に近い値とすることができる。
熱伝達部695には、熱伝導性の高いアルミニウム板を用いた。クリーニングモータ69へアルミニウム板の端部を接触させ、もう一方の端部は、ウエット液保持部692およびウェット液伝達部693の数点に分散させて接触させ、そこから放熱を行う構成とした。
熱伝達部の材質および放熱場所については本実施例に限定されるものではなく、熱伝導性の高い他の材料を用いても良く、また、例えばウェット液当接部のみ開放し、ウェット液保持部692とウェット液伝達部693を熱伝達部695で包むような形態をとるなど別の実施形態をとってもよい。
なお本発明のウェットワイピング動作の入るタイミングについては説明してこなかったが、従来から行われているように、記録ヘッドのキャップオープン状態が所定時間継続ときに、吐出口面が乾燥している可能性があるので行うようにした、いわゆるタイマワイピングの入るタイミングや、吐出ドットカウントを行って所定量以上の記録がなされた場合に吐出口面がインクミストで汚れている可能性があるために行う、いわゆるドットカウントワイピングの入るタイミングで本発明のウェットワイピングを行うようにするのが好ましい。
あるいはこれも従来から行われているが、キャップクローズの前に記録ヘッドの吐出口面に付着したインクを除去しその後の放置に備えるようにするため、キャップクローズ前のタイミングでも本発明のウェットワイピングを行うことが好ましい。
また長期放置後であって、記録ヘッドの吐出口に固着/増粘インクが存在する場合に行われる吸引回復動作後も吐出口面に吸引残りのインクが比較的大量に付着しているため、このインク残りを除去するために吸引後のタイミングでも本発明のウェットワイピングを行うことが好ましい。
以上説明してきたように本発明では、記録ヘッドメンテナンス部の駆動源から発せられる排熱を利用することで、低温環境下でのウェット液の増粘による転写量の減少を補正し、所望のウェットワイピングの性能を発揮することができる。
結果として、本体耐久中のワイピングによるヘッドフェイス面の状態の変化(撥水性の劣化や、親水性の変化)が少なく、耐久後期まで吐出液滴の着弾精度の劣化のない印字品位の良好なインクジェットプリンタを提供することができる。
また、ウェット液の温度上昇に無駄な排熱を放出することで記録ヘッドメンテナンス部駆動源の冷却効率も高めることもできる。
本発明の実施例における記録装置の斜視図 本発明の実施例における記録装置の斜視図 本発明の実施例における記録装置の機構部の斜視図 本発明の実施例における記録装置の機構部の斜視図 本発明の実施例における記録装置の断面図 従来のウェットワイピング機構を説明する図 本発明の実施例におけるウェットワイピング機構を説明する図 グリセリンの温度-粘度曲線の図
符号の説明
1 記録装置
2 給紙装置
3 送紙部
4 排紙部
5 キャリッジ部
6 メンテナンス部
7 記録ヘッド
11 シャーシー
111 ガイドレール
20 ベース
201 前段分離部
21 圧板
211 ローレット部
212 圧板バネ
213 分離シート
214 圧板カム
22 戻しレバー
221 戻しレバーバネ
23 可動サイドガイド
231 シートガイド部
232 ローレット対応部
233 操作部
24 分離ローラーホルダー
241 分離ローラー
242 分離ローラーバネ
243 分離ローラークラッチ
244 分離ローラーリリースシャフト
245 分離ローラー軸
25 コントロールカム
26 給紙トレイ
27 駆動部
271 駆動伝達ギア
272 遊星ギア
273 給紙モーター
28 給紙ローラー
281 給紙ローラーゴム
29 ASFセンサー
30 ピンチローラーホルダ
31 ピンチローラーバネ
32 PEセンサー
321 PEセンサーレバー
33 ペーパーガイドフラッパー
331 軸受け部
34 プラテン
341 紙押さえ
342 搬送ローラー取り付け部
343 シャーシ取り付け軸
344 トレイガイド検出センサー
35 搬送モーター
36 搬送ローラー
361 プーリー
362 コードホイール
37 ピンチローラー
38 軸受け
381 ローラーテンションバネ
39 エンコーダーセンサー
40 排紙ローラー1
41 排紙ローラー2
42 拍車
43 拍車ホルダー
44 拍車バネ
45 紙端サポート
451 紙端サポートコロ
452 紙端サポートバネ
46 排紙トレイ
50 キャリッジ
501 突き当て部
51 ヘッドセットレバー
511 ヘッド押圧手段
52 ガイドシャフト
521 偏心カム
53 摺動シート
54 キャリッジモーター
541 タイミングベルト
542 アイドルプーリー
55 キャリッジダンパー
56 エンコーダーセンサー
561 コードストリップ
57 フレキシブル基板
58 キャリッジ昇降モーター
581 駆動ギア列
60 ポンプ
61 キャップ
611 キャップ吸収体
62 ワイパー
63 メインカム
64 位置検出センサー
65 弁
66 ワイパークリーナー
67 チューブ
68 ポンプコロ
69 クリーニングモーター
691 ワンウェイクラッチ
692 ウェット液保持部
693 ウェット液伝達部
694 ウェット液当接部
695 熱伝達部
7 記録ヘッド
71 インクタンク
92 キャリッジ基板
981 ドアスイッチレバー
982 LEDガイド
983 キースイッチ
99 下ケース
991 廃インク吸収体
1001 ワイピング部材(ワイパー)
1002 クリーナ(ワイパークリーナ)
1003 キャップ
1004 ウェット液保持部
1005 当接部

Claims (3)

  1. 記録ヘッドを用いて被記録材に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記記録ヘッドのメンテナンスを行うワイピング機構を有し、前記ワイピングの過程において前記記録ヘッドの吐出口面の状態を維持するための払拭液をワイピング部材に直接転写させる払拭液転写部と、前記払拭液を保持しておく保持部を有しており、前記払拭液がワイピング部材に転写された状態で前記記録ヘッドのワイピングを行うワイピング機構において、
    前記記録ヘッドメンテナンス部の駆動源から発せられる排熱を利用し、前記払拭液を加熱することを特徴としたインクジェット記録装置。
  2. 前記記録ヘッドメンテナンス部の駆動源がパルスモータであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録ヘッドメンテナンス部の駆動源がDCモータであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109466179A (zh) * 2018-10-26 2019-03-15 卜俊飞 一种拉杆箱式喷绘机喷头以及清洁装置

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