JP2007118064A - レベラー、板状材加工システム、及び板状材の矯正方法 - Google Patents

レベラー、板状材加工システム、及び板状材の矯正方法 Download PDF

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Haruo Okahara
治男 岡原
Masayuki Yano
正之 矢野
Yoshitaka Hiromoto
吉孝 広本
Nobuyuki Kajiwara
伸行 梶原
Kenji Azuma
健司 東
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Abstract

【課題】 板状材を確実に矯正することができるレベラー、板状材加工システム、及び板状材の矯正方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係るレベラーは、軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有する第1ローラー群25と、軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有し、第1ローラー群との間で板状材を挟む第2ローラー群35と、各ローラーの表面から熱を発せさせるヒータ41とを備え、第1ローラー群35及び第2ローラー群41のローラーは、板状材を挟んで千鳥状に配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レベラー、板状材加工システム、及び板状材の矯正方法に関する。
従来より、板状材を用いてプレス加工等を行う際には、その加工前に板状材の反りや巻き癖等を矯正する必要があるため、種々の矯正装置が提案されている。例えば、特許文献1に記載のパンチプレスライン(板材加工装置)では、常温において板状のコイル材をレベラーに通し、コイル材の巻き癖を矯正している。
特開平10−166074号公報
ところで、近年、マグネシウム合金等の加工材のプレス加工に板状のコイル材が用いられるようになってきている。しかしながら、このような板状材は、特許文献1に記載されているようなレベラーに通しても、十分な矯正効果を得ることができないという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、板状材を確実に矯正することができるレベラー、板状材加工システム、及び板状材の矯正方法を提供することを目的とする。
本発明に係るレベラーは、軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有する第1ローラー群と、軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有し、前記第1ローラー群との間で板状材を挟む第2ローラー群と、前記各ローラーの表面から熱を発せさせる加熱手段とを備えている。
この構成によれば、加熱手段によりローラーの表面から熱が発せられるため、第1ローラー群と第2ローラー群との間に挟まれた板状材に対して熱を付与することかできる。このため、板状材の反りや巻き癖等を確実に矯正することができる。このような熱の付与は、難加工材には特に有効である。なお、第1ローラー群及び第2ローラー群のローラーを、板状材を挟んで千鳥状に配置すると、ローラーと板状材との接触面積が大きくなるので、板状材を確実に矯正することができる。
加熱手段の構成は、特には限定されないが、例えば、上記ローラーを円筒状に形成し、加熱手段を、ローラーの内部で軸線方向に延びるヒータによって構成するとともに、ローラーを、ヒータに対して回転自在に支持するように構成することができる。
この構成によれば、ローラーがヒータに対して回転自在であるため、ローラーが回転しても、その表面から確実に熱を付与することができる。また、ローラーの回転に伴なってヒータが回転することがないため、ヒータに設けられたリード線等の配線がよじれて絡まったりするのを防止することができる。なお、ローラーは、ヒータの熱が伝導しやすい材料で構成することが好ましい。
また、上記レベラーは、第1ローラー群の各ローラーを板状材側に向けて押圧可能な複数のローラーを有する第1バックアップローラー群と、第2ローラー群の各ローラーを板状材側に向けて押圧可能な複数のローラーを有する第2バックアップローラー群と、各バックアップローラー群の各ローラーの表面を加熱する加熱手段とをさらに備えるように構成することが好ましい。
この構成によれば、板状材の厚みや、反りなどの変形によって第1ローラー群及び第2ローラー群が板状材から浮き上がろうとした場合であっても、これら両ローラー群を両バックアップローラー群により押圧することができるため、第1ローラー群及び第2ローラー群の浮き上がりを防止することができる。そのため、第1及び第2ローラー群によって板状材を確実に押圧することが出来る。さらに、各バックアップローラー群の各ローラーの表面からも熱が発せられるため、上記第1及び第2ローラー群から発せられる熱が板状材に奪われても、加熱された両バックアップローラー群により、奪われた熱を補うことができるため、板状材の矯正を迅速且つ確実に行うことができる。
また、上記レベラーは、上記第1ローラー群及び第2ローラー群を収容する収容体と、当該収容体の内部を加熱する第2の加熱手段とをさらに備えるように構成することが好ましい。
この構成によれば、収容体の内部、つまり板状材の周囲が加熱されるため、板状材に対して確実に熱を付与することができ、その矯正を迅速且つ確実に行うことができる。
また、板状材のレベラーへの供給に先立って、当該板状材を予熱する第3の加熱手段をさらに備えることもできる。この構成によれば、板状材がレベラー内に入る前に予め加熱されているため、板状材の矯正を迅速に行うことができる。
また、本発明に係る板状材加工システムは、上記問題を解決するため、上述したレベラーのいずれかと、前記レベラーに板状材を連続的に供給する供給装置と、前記レベラーを通過した板状材を下流側へ繰り出す繰出し手段と、前記繰出し手段によって繰出された板状材を順次加工する加工装置とを備えるように構成されている。
この構成によれば、板状材の矯正から加工までを連続的に行うことができるため、板状材の加工品を精度良く効率的に生産することができる。
また、本発明に係る板状材の矯正方法は、上記問題を解決するためになされ、軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有する第1ローラー群、及び軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有する第2ローラー群の間に板状材を供給する第1のステップと、前記両ローラー群の間に挟まれて前進する板状材を、前記ローラーを介して加熱する第2のステップとを備えている。
この矯正方法によれば、第1ローラー群と第2ローラー群との間に供給された板状材を、第1ローラー群及び第2ローラー群の各ローラーにより加熱することができるため、板状材の反りや巻き癖等を矯正することができる。
また、上記板状材の矯正方法は、第1のステップに先立って、板状材を予熱するステップをさらに備えることが好ましい。この矯正方法によれば、板状材が第1のステップに先立って、予め加熱されているため、板状材の矯正を迅速に行うことができる。
また、上記板状材の矯正方法は、第1のステップでは、両ローラー群に対して板状材を連続して供給し、当該ローラー群を通過した板状材を順次加工する第3のステップをさらに備えていることが好ましい。この矯正方法によれば、板状材の矯正から加工までを連続的に行うことができるため、板状材の加工品を精度良く効率的に生産することができる。
本発明に係るレベラー、板状材加工システム、及び板状材の矯正方法によれば、板状材の反りや巻き癖を確実に矯正することができる。
以下、本発明に係る板状材加工システムの一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る板状材加工システムの構成概略図である。以下では、板状材の流れる方向に基づいて、相対的な位置関係を上流側、下流側と称することとする。
図1に示すように、この板状材加工システム1には、上流側から、板状のコイル材3を繰出すリールスタンド5と、コイル材3を予熱する予備加熱炉7と、予熱されたコイル材3を矯正するレベラー9と、矯正されたコイル材3をプレス加工するプレス加工装置11とがこの順で設けられている。
リールスタンド5は、コイル材3を装着する回転ドラム5aを有し、この回転ドラム5aの回転によりコイル材3が予備加熱炉7へと繰出される。本実施形態に係る板状材加工システムにおいては、マグネシウム合金、チタン等の難加工材のコイル材(板状材)を対象とする。
リールスタンド5の下流側には、予備加熱炉7が配置されている。この予備加熱炉7は、繰出されたコイル材3を収容する予熱室7aと、この予熱室7aに熱風を供給する予備加熱装置17とを備えている。予熱室7aの上流側(図1の右側)には、繰出されたコイル材3を搬入する搬入口7bが形成される一方、下流側には、コイル材3を排出する排出口7cが形成されている。また、予熱室7aには、搬入口7bから搬入されたコイル材3の下面を支持する複数の支持ローラー15が配置されている。これらのローラーは、軸線を平行にして並べられ、回転自在に支持されている。
予備加熱装置(第3の加熱手段)17は、予熱室7aの下方に配置され、2つのダクト17a,17bを介して予熱室7aと連通している。そして、予備加熱装置17は、予熱室7a内の空気をダクト17aを介して吸引し、吸引した空気を加熱した後、この空気をダクト17bを介して予熱室7a内に送り込んでいる。これにより、予熱室7a内の空気を所定の温度にし、予熱室7a内のコイル材3の予熱を行っている。また、このように予熱室7a内の空気を循環させることにより、予熱室7a内の空気の温度が低下しないようにしている。予熱室7a内の温度は、低すぎるとレベラー9での矯正の効果が十分に得られなくなり、高すぎるとコイル材3の強度が低下する等の問題が生じることから、100〜300℃になるように空気を循環させることが好ましい。
予備加熱炉7の下流側には、レベラー9が配置されている。このレベラー9は、予備加熱炉7から搬送されたコイル材3が収容される筐体19と、この筐体19内に熱風を供給するレベラー内加熱装置(第2の加熱手段)45とを備えている。筐体19の上流側には、予熱されたコイル材3を搬入する搬入開口部19cが形成される一方、下流側には、コイル材3を排出する排出開口部19dが形成されている。
レベラー内加熱装置45は、筐体の外部に設けられ、2つの送風管45a,45bを介して筐体19内部と連通している。そして、レベラー内加熱装置45は、筐体19内の空気を送風管45aを介して吸引し、吸引した空気を加熱した後、この空気を送風管45bを介して筐体19内に送り込んでいる。これにより、筐体19内の空気を所定の温度にするため、筐体19内のコイル材を加熱することが可能となる。このように筐体19内の空気を循環させることにより、筐体19内の空気の温度が低下しないようにしている。筐体19内の温度は、低すぎるとレベラー9での矯正の効果が十分に得られなくなり、高すぎるとコイル材3の強度が低下する等の問題が生じることから、100〜300℃になるように空気を循環させることが好ましい。
筐体19の内部には、図2に詳細に示すように、搬入開口部19cから搬入されたコイル材3を矯正する上ローラー群(第1ローラー群)25及び下ローラー群(第2ローラー群)35と、この両ローラー群をそれぞれ回転自在に支持する上ローラーフレーム21及び下ローラーフレーム23とが備えられている。この両ローラー群は、軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有し、両ローラー群の間にコイル材3を挟むように配置されている。また、これらのローラーは、コイル材3を挟んで千鳥状に配置されており、図示しない駆動装置により回転するように構成されている。これにより、上ローラー群25と下ローラー群35との間に挟まれたコイル材3が下流側へと搬送される。
上ローラーフレーム21は、水平方向に延びる矩形で板状の上板21aと、この上板21aの手前側端部及び奥側端部から下方へ向けて延びる板状の上ローラー保持部21bとを備えている(図2では奥側のみを示す)。この上ローラー保持部21bは、上ローラー群25の各ローラーの両端部を後述する軸受63を介して回転自在に支持し、各ローラーの周面の一部が上ローラー保持部21bの下端部から突出するように構成されている。また、上ローラー保持部21bの上部両端部は、上下方向に延びる2つの連結部材27の下端部と回転可能に連結されている。そして、この連結部材27は、筐体19の上部19aに形成された孔19bを貫通し、上部19aの上面に形成された圧下装置29により固定されている。この圧下装置29は、調整ハンドル29aを備えており、これを回転させることにより、固定された連結部材27を上下方向に移動させることができる機構を備えている。これにより、上ローラーフレーム21に支持された上ローラー群25を上下方向に移動させることが可能となっている。尚、ここで、連結部材27については、上ローラーフレーム21の奥側の上部両端部に備えられた2つを説明しており、図2には示していないが、手前側にも同様に2つの連結部材27が備えられている。
下ローラーフレーム23は、筐体19内の手前側及び奥側においてそれぞれ上下方向に延びる矩形の板状に形成され、筐体19の底部19eに固定されている。また、下ローラーフレーム23は、下ローラー群35の各ローラーの両端部を後述する軸受63を介して回転自在に支持し、各ローラーの周面の一部が下ローラーフレーム23の上端部から突出するように構成されている(図2では奥側のみを示す)。
このため、上述のように、上ローラーフレーム21を上下方向に移動させることにより、上ローラー群25と下ローラー群35との間の隙間の大きさを調整することできる。また、連結部材27が上ローラーフレーム21に対して回転可能に連結されているため、上流側と下流側の連結部材27の上下方向の位置を異ならせて上ローラーフレーム21を斜めに保持することができる。これにより、上ローラー群25を下ローラー群35に対して傾斜するように位置させることができる。この結果、例えば、コイル材3の板厚が大きい場合に両ローラー群間の隙間を大きくしたり、上ローラー群25と下ローラー群35との隙間を上流側で小さく、下流側で大きくするようにしたり等調整することができ、コイル材の種類や反り等の矯正度合い等によって適宜調整することができる。
また、筐体19の内部には、コイル材3の矯正時における上ローラー群25及び下ローラー群35の変形等を抑制する上バックアップローラー群(第1バックアップローラー群)33及び下バックアップローラー群(第2バックアップローラー群)37と、両バックアップローラー群をそれぞれ支持する上バックアップローラーフレーム31及び下バックアップローラーフレーム39とが備えられている。この上バックアップローラー群33及び下バックアップローラー群37は、軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有している。また、上バックアップローラー群33の各ローラーは、上ローラー群25の各ローラーに対して千鳥状に、当該各ローラーの上方で接するように配置されている。
また、下バックアップローラー群37の各ローラーも同様に、下ローラー群35の各ローラーに対して千鳥状に、当該各ローラーの下方で接するように配置されている。両バックアップローラー群のこの構成によれば、次のような作用効果を得ることができる。つまり、コイル材3の矯正時においては、上ローラー群25と下ローラー群35との間にコイル材3を挟んで押圧するため、その反作用によって両ローラー群がそれぞれ板状材から離れる方向に移動したり、ローラー中央部が変形したりすることがある。これに対し、上述の構成によれば、上バックアップローラー群33及び下バックアップローラー群37の各ローラーにより、上ローラー群25及び下ローラー群35の各ローラーをコイル材3側に向けて押圧することができるため、ローラーの変形、浮き上がり等を抑制することができる。
上バックアップローラーフレーム31は、水平方向に延びる矩形で板状の上板部31aと、この上板部31aの手前側端部及び奥側端部から下方へ向けて延びる板状の上バックアップローラー保持部31bとを備えている(図2では奥側のみを示す)。この上バックアップローラー保持部31bは、上バックアップローラー群33の各ローラーの両端部を後述する軸受63を介して回転自在に支持し、各ローラーの周面の一部が上バックアップローラー保持部31bの下端部から突出するように構成されている。
また、上板部31aの上面中央部には、上下方向に延びる連結棒43の下端部が連結され、連結棒43の上部は、上補助圧下装置47により上ローラーフレーム21の上板21aに固定されている。この上補助圧下装置47は、上補助調整ハンドル47aを備えており、これを回転させることにより、固定された連結棒43を上下方向に移動させることができる機構を備えている。これにより、上バックアップローラーフレーム31に支持された上バックアップローラー群33を上下方向に移動させることが可能となっている。このため、上述のように上バックアップローラー群33により上ローラー群25をコイル材3側に向けて押圧する際の押圧力を調整することができる。
下バックアップローラーフレーム39は、水平方向に延びる矩形で板状の下板部39aと、この下板部39aの手前側端部及び奥側端部から上方へ向けて延びる板状の下バックアップローラー保持部39bとを備えている(図2では奥側のみを示す)。この下バックアップローラー保持部39bは、下バックアップローラー群37の各ローラーの両端部を後述する軸受63を介して回転自在に支持し、各ローラーの周面の一部が下バックアップローラー保持部39bの上端部から突出するように構成されている。また、下板部39aの下面中央部には、上下方向に延びる支持棒51の上端部が連結されている。そして、この支持棒51は、筐体19の底部19eに形成された孔19fを貫通し、底部19eの下面に形成された、下補助圧下装置53により固定されている。この下補助圧下装置53は、下補助調整ハンドル53aを備えており、これを回転させることにより、固定された支持棒51を上下方向に移動させることができる機構を備えている。これにより、下バックアップローラーフレーム39に支持された下バックアップローラー群37を上下方向に移動させることが可能となっている。このため、上述のように下バックアップローラー群37により下ローラー群35をコイル材3側に向けて押圧する際の押圧力を調整することができる。
図3に示されるように、上述の上ローラー群25、下ローラー群35、上バックアップローラー群33、及び下バックアップローラー群37を構成する各ローラー61は、円筒状に形成され、その両端が軸受63によって回転自在に支持されている。ローラー61の内部には、軸線方向に延びる棒状のヒータ41が挿入されており、ヒータ41に接続されたリード線がローラー61の一端部からローラー外部へと延びている。ヒータ41の外周面は、各ローラーの内壁面に接触しており、これにより、ヒータ41の熱がローラーに伝導し、各ローラーの表面から熱が発せられるようになっている。このローラー表面の温度は、低すぎるとレベラー9での矯正の効果が十分に得られなくなり、高すぎるとコイル材3の強度が低下する等の問題が生じることから、100〜300℃になるように設定することが好ましい。このような構成のため、ローラーは熱の伝導がしやすいSUJ(高炭素クロム軸受鋼)やSKD11(合金工具鋼)等で構成することが好ましい。尚、ヒータ41は、電気ヒータや遠赤外線ヒータ等を用いるのが好ましい。各ローラーは、ヒータ41に対して回転自在に支持されため、各ローラーの回転に伴なってヒータ41が回転することがなく、ヒータ41に設けられたリード線等の配線がよじれて絡まったりすることがない。
レベラー9の下流側には、プレス加工装置11が配置されている。このプレス加工装置11は、上型11a及び下型11bを備え、上型が上下動することにより、プレス加工を行う周知のものである。プレス加工装置11のコイル材13の搬入側には、コイル材搬送装置13が備えられている。このコイル材搬送装置13は、コイル材3を挟持する2対のローラー14を備え、図示しない駆動装置によりこのローラー14を回転させることで、コイル材3をプレス加工装置13内に所定長さだけ送り出すように構成されている。
次に、上記のように構成された板状材加工システムの動作について図1を参照しつつ説明する。まず、リールスタンド5のドラム5aに装着されたコイル材3がドラム5aの回転により繰出される。この繰出されたコイル材3は、予備加熱炉7の搬入口7bを通り、予熱室7aに搬入され、支持ローラー15に支持されながら下流側へ搬送される。このコイル材3は、予熱室7a内で予備加熱装置17により加熱された空気により予熱される。そして、予熱されたコイル材3は予熱室7の排出口7cから排出される。
続いて、この予熱されたコイル材3は、レベラー9の搬入開口部19cを通り、筐体19内に搬入される。このコイル材3は、筐体19内において、千鳥状に配列された上ローラー群25及び下ローラー群35の各ローラーの間に挟まれて、図示しない駆動装置により回転する各ローラーにより下流側へ搬送される。このとき、両ローラー群により、コイル材3に曲げ及び曲げ戻しの変形が繰り返し与えられ、コイル材3の反りや巻き癖等が矯正される。また、各ローラーの表面が内部に設けられたヒータ41によって加熱されているので、この各ローラーを介してコイル材3が加熱される。ここで、圧下装置29により上ローラー群25を上下方向に移動させて、上ローラー群25と下ローラー群35との間の隙間の大きさを予め調整しておくことで、コイル材の種類や反り等による矯正度合いを適宜調整することができる。また、上バックアップローラー群33及び下バックアップローラー群37により各ローラー群を押圧する力の大きさは、上補助圧下装置47及び下補助圧下装置53で上バックアップローラー群33及び下バックアップローラー群37の上下方向の位置を移動させることにより、調整することができる。そして、上述のようにコイル材3の矯正が行われた後、排出開口部19dからコイル材3が排出される。
これに続いて、矯正後のコイル材3は、プレス加工装置11の搬入側に設けられたコイル材搬送装置13の2対のローラーによって狭持され、プレス加工装置13内に搬送される。そして、コイル材3は、上型11a及び下型11bによりプレス加工が施される。
以上のように、本実施形態の板状材加工システム1におけるレベラー9によれば、ローラーにヒータが設けられているため、ヒータの熱によりローラーの表面から熱を発せさせることができる。したがって、コイル材をローラーによって挟みながら矯正しつつ、コイル材を加熱することができるため、コイル材3が難加工材であっても、その反りや巻き癖等を確実に矯正することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、コイル材3の材料として、マグネシウム合金やチタン等の難加工材を対象としているが、これに限定されるものではなく、通常、コイル材として用いられる鉄鋼材料等であってもよい。
また、予熱室7a内でのコイル材3の加熱は、予備加熱装置17により加熱した空気を送り込むことで行っているが、コイル材3を加熱できるものであればよく、例えば、赤外線による加熱や高周波加熱によって行ってもよい。
また、本実施形態では、プレス加工装置11によりコイル材3をプレス加工しているが、これに限定されるものではなく、コイル材3を用いて連続的に加工するものであればよい。例えば、圧延加工装置により、圧延加工を行うようにしてもよい。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。実施例として、本発明の上述の実施形態に係るレベラーによりコイル材の矯正を行った。ここで、上ローラー群及び下ローラー群の各ローラーの表面の温度は、ヒータによる加熱によって180℃とした。また、レベラーの筐体内部の温度は、レベラー内加熱装置による加熱によって180℃とした。また、コイル材として、図4に示すように、搬送方向に4000mm、幅方向に230mm、厚さ0.8mmの板状材を用いた。このコイル材を1.0m/分の速度で搬送し、レベラーの筐体内を1分30秒で通過させた。
また、この実施例と対比する比較例として、上ローラー群及び下ローラー群の各ローラーのヒータによる加熱を行わずに、表面温度を常温にした他は実施例と同様に上述の実施形態に係るレベラーによりコイル材の矯正を行った。
実施例及び比較例による板状材の矯正の効果を確認するために、図4に示す測定位置A〜Dにおいて、レベラーを通過させる前後、つまり矯正前及び矯正後の板状材の幅方向の反りの量hを測定した。また、これらの測定結果を以下に示す。
Figure 2007118064
表1によれば、実施例では、全測定位置において板状材の反りの量hがゼロになっており、反りが完全になくなっている。一方、比較例では、全測定位置において板状材の反りの量が3mm前後であり、反りが残っている。この結果から、本発明に係るレベラーによる板状材の矯正の効果が確認できた。
本発明の一実施形態に係る板状材加工システムの構成概略図である。 図1の板状材加工システムにおけるレベラーの構成概略図である。 図1の板状材加工システムにおけるレベラーに備えられた各ローラーの縦断面図である。 実施例及び比較例において用いられた板状材の形状を示す図である。
符号の説明
1 板状材加工システム
3 コイル材
5 リールスタンド
7 予備加熱炉
9 レベラー
11 プレス加工装置
13 コイル材搬送装置
17 予備加熱装置
19 筐体
25 上ローラー群
33 上バックアップローラー群
35 下ローラー群
37 下バックアップローラー群
41 ヒータ
49 リード線
61 ローラー
63 軸受

Claims (9)

  1. 軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有する第1ローラー群と、
    軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有し、前記第1ローラー群との間で板状材を挟む第2ローラー群と、
    前記各ローラーの表面から熱を発せさせる加熱手段とを備えている、レベラー。
  2. 前記ローラーは円筒状に形成され、
    前記加熱手段は、前記ローラーの内部で軸線方向に延びるヒータによって構成されており、
    前記ローラーは、前記ヒータに対して回転自在に支持されている、請求項1に記載のレベラー。
  3. 前記第1ローラー群の各ローラーを板状材側に向けて押圧可能な複数のローラーを有する第1バックアップローラー群と、
    前記第2ローラー群の各ローラーを板状材側に向けて押圧可能な複数のローラーを有する第2バックアップローラー群と、
    前記各バックアップローラー群の各ローラーの表面から熱を発せさせる加熱手段と
    をさらに備えている、請求項1又は2に記載のレベラー。
  4. 前記第1ローラー群及び第2ローラー群を収容する収容体と、
    当該収容体の内部を加熱する第2の加熱手段と
    をさらに備えている、請求項1から3のいずれかに記載のレベラー。
  5. 板状材の前記レベラーへの供給に先立って、当該板状材を予熱する第3の加熱手段をさらに備えている、請求項1から4のいずれかに記載のレベラー。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のレベラーと、
    前記レベラーに板状材を連続的に供給する供給装置と、
    前記レベラーを通過した板状材を下流側へ繰り出す繰出し手段と、
    前記繰出し手段によって繰出された板状材を順次加工する加工装置と
    を備えている板状材加工システム。
  7. 軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有する第1ローラー群、及び軸線を平行にして並べられた複数のローラーを有する第2ローラー群の間に板状材を供給する第1のステップと、
    前記両ローラー群の間に挟まれて前進する板状材を、前記ローラーを介して加熱する第2のステップと
    を備えている、板状材の矯正方法。
  8. 前記第1のステップに先立って、板状材を予熱するステップをさらに備えている、請求項7に記載の板状材の矯正方法。
  9. 前記第1のステップでは、前記両ローラー群に対して板状材を連続して供給しており、
    当該ローラー群を通過した板状材を順次加工する第3のステップをさらに備えている、請求項7又は8に記載の板状材の矯正方法。


JP2005316929A 2005-10-31 2005-10-31 レベラー、板状材加工システム、及び板状材の矯正方法 Pending JP2007118064A (ja)

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