JP2007115845A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インナーチューブの無い装置構成でガス供給ノズルを介してガスを供給させる場合に、成膜均一性がさらに向上する基板処理装置の構造を提供することにある。
【解決手段】 基板(ウエハ10)の処理空間を形成する処理室20と、前記処理室に少なくとも原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスから成る所望の処理ガスを供給するガス供給手段と、前記処理室内の雰囲気および前記基板を加熱する加熱手段(ヒータ18)とを有し、前記基板上に選択的にエピタキシャル膜を成長させる基板処理装置において、前記ガス供給手段は、前記処理室20内に挿入される複数のガス供給ノズル16、17を含み、前記複数のガス供給ノズルの少なくとも一つが、前記エッチング性ガスのみを供給するガス供給ノズル17から構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の半導体基板をバッチ処理する縦型又は横型の基板処理装置に係り、特に汚染のない高清浄な反応雰囲気で膜厚の面内均一性に優れた良質な膜成長を可能とする基板処理装置に関する。
一般に、半導体デバイスの製造工程における熱拡散工程や成膜工程にて使用される基板処理装置として、無塵化及び省スペース化等を図ることができる縦型減圧CVD装置が用いられている。
従来の縦型減圧CVD装置の処理炉1は、図5に示す通り、インナーチューブ2Aとアウターチューブ2Bで二重管構造の反応管として構成され、その下部に、ガス導入管5及びガス排気管6が溶接された炉口フランジ4を具備している。この炉口フランジ4の下方の開放口を、エレベータ機構により昇降可能なシールキャップ7で封止することにより、1つの閉じられた基板処理空間である処理室20が形成されるようになっている。なお図示してないが、反応管の周囲にはヒータが設けられている。
シールキャップ7上にはボート載置台8上にボート9が立設される。ボート9には被処理体であるシリコン等のウエハ10が水平姿勢で多段に装填され、処理室20内に挿入されてバッチ処理される。
すなわち、炉口フランジ4の炉口は、円板7a及びリング7bから成るシールキャップ7により、Oリング14を介して気密に閉塞される。そして、この処理室20内に、ガス導入管5から処理ガスを導入し、この処理ガスにより、ウエハ10上に例えばSi又はSiGeを成膜する。なお、均一な処理を目的として、ボート9はその下部に設けた断熱板11を有し、またボート9は、シールキャップ7の裏面に取り付けられたボート回転機構13によって回転軸12を介して回転される。
上記の基板処理において、CVD反応の原料となるガスは炉口フランジ4から導入され、そのガスは、図5中に矢印21で示すように、下部から上部へインナーチューブ2Aの内側を通り、そして上部でインナーチューブ2Aとアウターチューブ2Bの間を介して、インナーチューブ2Aの外側を通って下部から排気される。よってウエハ10の存在する反応雰囲気でのガスの流れは下から上となる。
ここで、炉口フランジ4及びシールキャップ7の部分には真空シールのためのOリング14が多用され、減圧時にそこからOリング成分が脱ガスしたり、あるいはそこから外部リークする可能性があり、反応雰囲気が汚染されることがある。また、ボート回転機構13が取り付けられている装置においては、この回転機構も汚染源となる。これら汚染源は処理炉1の下部に集中している。図中の斜線部は汚染領域を誇張して示したものである。
これら汚染源がウエハの存在する反応雰囲気中でガスの流れに対して上流に位置するため、下部から導入されたガスはこれら汚染物を含有し、そして汚染物を含有したままガスはウエハまで飛来し、汚染物質がウエハに付着し、CVD反応の膜成長不良の原因となっていた。特にSi及びSiGeのエピタキシャル成長などの高清浄な反応雰囲気が要求されるプロセスにおいては、そのウエハに付着する汚染物質が原因で、成膜表面を曇らす「ヘイズ」が発生し、良好なエピタキシャル膜が得られないという問題があった。
そこでSiやSiGeのエピタキシャル成長では、図6に示すように、インナーチューブ2Aを廃止してアウターチューブ2Bに相当する反応管3のみの一重管構造とすると共に、反応管3内に、下端をガス導入管5に接続し上端をボート9の上部付近で解放としたガス供給ノズル15を配置し、このガス供給ノズル15にてガスを処理炉1内の上部より導入する構成が提案された。この場合、処理炉1内の上部では反応管3が密閉されているため、汚染源は存在しない。そのため処理炉1内の上部から導入されたガスは汚染されず、高清浄なままウエハ10に到達できる。さらに炉口部の汚染源は、矢印22で示すガスの流れに対して下流となり、汚染物質は上流から流れてくるガスによって押し戻されることになり、反応雰囲気に持ち込まれることなくそのまま下側から排気されるので、ウエハ10は汚染されずに済む。
しかしながら、図6の如く、ガス供給ノズル15にてガスを処理炉1内の上部に導いて解放する構造の処理炉においては、次のような課題があった。
すなわち、SiH4やSi22Cl2やGeH4等の原料ガスや、PH3やB26等のようなドーピングガスや、HClやCl2等のエッチング性ガスは、H2やArやHeなどのキャリアガスと一緒に、ガス供給ノズル15を介して処理炉1内に導入される。
しかし、ガス供給ノズル15を介してガスが供給される場合は、ガス供給ノズル15の内径が細く、単位面積あたりに通過するガスの量が多いため、ガスの流速が著しく速い。縦型CVD装置の場合、熱エネルギーによるCVD反応によって成膜が行われるが、ガスの流速が速いとガスが十分に熱エネルギーが得られないままウエハに到達してしまい、成膜均一性つまり膜厚の面内均一性が悪くなってしまう。
ちなみにインナーチューブ2Aが有り炉口フランジ4からガスが供給される図5の処理炉の場合は、インナーチューブ2Aの径が太いため、ガスの流速は遅く、また断熱板11の領域を通って来るため、ガスは十分な熱エネルギーを得てウエハまで到達することができる。
そこで本発明の目的は、上記課題を解決し、インナーチューブの無い装置構成でガス供給ノズルを介してガスを供給させる場合に、成膜均一性がさらに向上する基板処理装置の構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、次のように構成したものである。
本発明に係る基板処理装置は、基板の処理空間を形成する処理室と、前記処理室に少なくとも原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスから成る所望の処理ガスを供給するガス供給手段と、前記処理室内の雰囲気および前記基板を加熱する加熱手段と、を有し、前記基板上に選択的にエピタキシャル膜を成長させる基板処理装置であって、前記ガス供給手段は、前記処理室内に挿入される複数のガス供給ノズルを含み、前記複数のガス供給ノズルの少なくとも一つが、前記エッチング性ガスのみを供給するガス供給ノズルから構成されていることを特徴とする。
なお、本発明に関連した、好ましい半導体デバイスの製造方法を付記すれば下記のようになる。
(1)基板の処理空間として形成され外周囲から加熱された処理室に、少なくとも原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスから成る処理ガスを供給し、処理室内のボートの加熱された基板上に所望のエピタキシャル膜を成長させる半導体デバイスの製造方法において、前記処理室内に複数本のガス供給ノズルを上下に配設し、これにより各ガス供給ノズル中を流れる処理ガスの流速をガス供給ノズルが1本の場合より低減して、処理ガスを処理炉内の上部より導入することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
(2)基板の処理空間として形成され外周囲から加熱された処理室に、少なくとも原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスから成る処理ガスを供給し、処理室内のボートの加熱された基板上に所望のエピタキシャル膜を成長させる半導体デバイスの製造方法において、前記処理室内に、前記原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスのうちの特定のガスのみを供給するガス供給ノズルとそれ以外のガスを供給するガス供給ノズルとを上下に配設し、これにより各ガス供給ノズル中を流れる処理ガスの流速をガス供給ノズルが1本の場合より低減して、処理ガスを処理炉内の上部より導入することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
(3)基板の処理空間を形成する処理室に、少なくとも原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスから成る所望の処理ガスを供給し、処理室内の加熱された基板上に選択的にエピタキシャル膜を成長させる半導体デバイスの製造方法において、前記処理室内に複数のガス供給ノズルを有し、前記複数のガス供給ノズルの少なくとも一つが、前記エッチング性ガスのみを供給することを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
本発明では、ガス供給手段として処理室内に複数のガス供給ノズルが挿入され、その複数のガス供給ノズルの少なくとも一つが、エッチング性ガスのみを供給するガス供給ノズルとなっていることから、各ガス供給ノズル中を流れる処理ガスの流速は、ガス供給ノズルが1本の場合より低減される。従って、処理室内のガス供給ノズルを通過中に十分な熱エネルギーが与えられてからガスが基板に到達するため、基板に形成される成膜は、その膜厚の面内均一性が高くなり、成膜均一性が向上する。
また、インナーチューブを無くし、処理室内にガス供給ノズルを上下に配設した処理炉では、ガス供給ノズルで処理炉下部の汚染源を迂回して、処理ガスをボートの上部付近まで導き解放する構造となるので、処理炉内の上部から導入されたガスは汚染されず、高清浄なまま基板に到達できる。さらに炉口部の汚染源は、ガスの流れに対して下流となるので、この汚染物質が回り込んで基板が汚染されることもない。従って、Siウエハ等の基板にSi又はSiGe成長膜を形成する製造装置として適する。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
本発明は縦型CVD装置により、Siウエハ等の基板に、例えばSi又はSiGeの成長膜を形成するに際して、原料ガスやドーピングガスやエッチング性ガス性ガスから成る処理ガスをガス供給ノズルを介して供給する際、その処理ガスを複数本のガス供給ノズルに分けて供給するか、処理ガスのうちエッチング性ガスの如き特定のガスを別のガス供給ノズルに分けて供給するものである。
図1に、本実施形態に係る縦型減圧CVD装置の処理炉の構成を示す。ここでは処理炉は一重管構造となっている。
上部が閉じた円筒状のヒータ18(図2参照)の内側に、上部が閉じた円筒状の石英製反応管3(アウターチューブ2Bに相当する)がヒータ18と同心状に設けられる。反応管3は短筒状のステンレス製の炉口フランジ4上に立設され、反応管3の開口と炉口フランジ4の上端との間はOリング14によりシールされている。炉口フランジ4の下端の炉口はOリング14を介してシールキャップ7により気密に閉塞される。シールキャップ7上にボート9が立設されて反応管3内に挿入される。ボート9にはシリコン等のウエハ10が水平姿勢で多段に装填され、これらのウエハ10はバッチ処理される。炉口フランジ4がシールキャップ7により気密に閉塞されることにより、反応管3と炉口フランジ4とで相互に連通した1つの閉じた空間(処理室20)が構成される。
ボート9を立設するシールキャップ7には、さらにボート回転機構13、回転軸12、及びボート載置台8が取り付けられる。シールキャップ7は二段構造をしており、反応管3と略同径の円板7aと、その円板7aの外周上にOリング14を介して段積みされたヒータ18と略同径のリング7bとで構成される。円板7aと中空のリング7bとがOリング14を介して炉口フランジ4の炉口を気密に閉塞している。このようにシールキャップ7には真空シールのためのOリング14が多用されている。
シールキャップ7に裏面より挿通された回転軸12の上端には、反応管3の径とボート9の径との略中間の径をもつ円板状のボート載置台8が取り付けられ、その上にボート9が立設されている。回転軸12はシールキャップ7の裏面に取り付けられたボート回転機構13によって回転し、円板状のボート載置台8に立設したボート9を反応管3内で回転させる。
炉口フランジ4において、処理室20の雰囲気を排気するとともに、処理室20の上部に反応ガスを導入するようにしている。
すなわち、炉口フランジ4の側壁の上部に、処理室20と連通して処理室20を排気するガス排気管6を設ける。このガス排気管6は図示しないバルブ、ポンプとともにガス排気系を構成する。
一方、炉口フランジ4の側壁の下部には、周方向に離れた位置にガス導入管5とガス導入管19を設ける。また、反応管3の処理室20内に、複数本のガス供給ノズルとして、第一ガス供給ノズル16と第二ガス供給ノズル17とを上下に配設する。第一ガス供給ノズル16は、その上端をボートの上部付近で上向きに開口させ、また下端をガス導入口5に接続し、このガス導入口5に、原料ガス及びキャリアガスから成る処理ガスを供給する。同様に、第二ガス供給ノズル17は、その上端をボートの上部付近で上向きに開口させ、また下端をガス導入管19に接続し、このガス導入管19に、エッチング性ガスから成る処理ガスのみを供給する。
すなわち、従来(図6)ではガス供給ノズルが1本であることから、原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスから成る処理ガスは、これらを一緒に供給することになる。しかし、この実施形態ではガス供給ノズルは複数本であり、原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスのうちの特定のガスとして、エッチング性ガスのみを第二ガス供給ノズル17により供給し、それ以外のガスとして、原料ガス及びキャリアガスを第一ガス供給ノズル16により供給する。つまり、処理ガスを二系統に分け、その処理ガスを別々のガス供給ノズル16、17によりボート9の上部付近まで導き、そこで解放する。この二系統のガス流は、図1中に矢印23、24で示すように合流してボート9の中を流下し、ガス排気管6から排気される。
ここで各ガス供給ノズル16、17中を流れる処理ガスの流速は、ガス供給ノズルが1本の場合より低速となり、反応管3内の上部より導入される。従って、処理ガスはガス供給ノズル16、17を通過中に十分な熱エネルギーを与えられた後にウエハ10に到達する。このため、ウエハ10に形成される成膜は、その膜厚の面内均一性が高くなる。
また、ガス供給ノズル16、17で処理炉下部の汚染源を迂回して、処理ガスをボート9の上部付近まで導く構造であるので、汚染されていない高清浄なままの処理ガスが基板に到達する。さらに炉口部の汚染源は、ガスの流れに対して下流となるので、この汚染物質が回り込んで基板が汚染されることもない。従って、例えばSiウエハにSi又はSiGe成長膜を形成するのに適する。
図2に成膜処理を行う場合のホットウオール式縦型減圧CVD装置の全体を概略的に示す。
成膜処理を行う場合、ウエハカセット25に収納されて装置内に投入されたウエハ10(Si基板)は、制御系30による制御の下に、移載機26によりウエハカセット25からボート9へ移載される。全てのウエハ10の移載が完了すると、ゲートバルブ27が開かれて、ボート9は下方の準備室から処理炉1の反応管3内へ挿入される。次に、ガス排気管6に接続されている図示しないバルブ及びポンプを含むガス排気系28が作動され、反応管3内が減圧される。そして所望の温度に加熱し、温度が安定したところで、ガス導入管5、19に接続されている図示しないバルブ及びガス供給源を含むガス供給系29が作動され、原料ガスが、第一ガス供給ノズル16及び第二ガス供給ノズル17を通して処理室20内の上部に供給される。これによりウエハ10(Si基板)上にCVD反応によりSi等の半導体膜が成長する。
次に、上記縦型減圧CVD装置を用いてSiの選択成長をする場合について説明する。
MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)において、ゲート長の微細化に伴う短チャネル効果抑制のため、エレベイテッドソース/ドレイン(またはライズドソース/ドレイン)と呼ばれる技術が注目を集めている。
エレベイテッドソース/ドレインが形成されたMOSFETの構造の概略を図3に示す。図3において、31は上記ウエハ10に相当するシリコン基板であり、このシリコン基板31に設けた素子分離絶縁膜32、32間には、シリコン基板31内の表面側に、例えばn+拡散層から成るソース領域33とドレイン領域34が形成されている。またソース領域33とドレイン領域34の間には、SiO2から成るゲート絶縁膜35を介してゲート電極36が形成され、そのゲート電極36の周囲は、SiNから成る絶縁膜37で覆われている。そして、ソース領域33とドレイン領域34の上には、それぞれSi又はSiGeがエピタキシャル成長されて、エレベイテッドソース領域38とエレベイテッドドレイン領域39(両者を合わせてエレベイテッドソース/ドレイン領域という)が形成されている。
このように、Siが露出しているソース/ドレイン領域33、34にのみSi又はSiGeをエピタキシャル成長させ、その他のSiO2やSiN等が露出している領域には何も成長させない技術で、一般的には選択成長とも呼ばれている。
Si又はSiGeを選択成長する原料ガスとしては、SiH4やSi26、SiH2Cl2等のSi含有ガスが用いられ、SiGeの場合にはさらにGeH4やGeCl4等のGe含有ガスが加えられる。
CVD反応において原料ガスが導入されると、Si上ではただちに成長が開始されるのに対して、SiO2やSiN上では潜伏期間と呼ばれる成長遅れが生じる。この潜伏期間の間、Si上のみにSi又はSiGeを成長させるのが選択成長である。なお選択成長させる膜厚を厚くしたい場合、SiO2やSiN上での潜伏期間を長くする目的で、HClやCl2などのエッチング性ガスがしばしば添加される。
選択成長では汚染物質が核となって選択成長を阻害することがあるため、反応雰囲気の高清浄化が重要であり、インナーチューブ2Aの無い一重管構造の処理炉の方が有利である。また排気系からの汚染の逆拡散を防ぐため、キャリアガスであるH2を大流量流すことことが多い。
ここでは、原料ガスにSiH2Cl2、エッチング性ガスにHCl、キャリアガスにH2を用いたSiの選択成長において、HClを別ガス供給ノズルに分けて供給する構成とした。すなわち、原料ガスのSiH2Cl2、エッチング性ガスのHCl、キャリアガスのH2のうちの特定のガス、ここではエッチング性ガスのHClのみを第二ガス供給ノズル17で供給し、それ以外のガス(原料ガスのSiH2Cl2、キャリアガスのH2)を第一ガス供給ノズル16で供給する構成とした。
次に、本実施形態(本発明)の縦型減圧CVD装置を用いて、すなわちHClを別ガス供給ノズルに分けて供給する構成の下で、Si膜を選択成長し、その成長したSi膜のウエハ面内の膜厚を、図7に示す互いにウエハ中心にて直交する直線上の計9箇所について測定した。同様に、従来技術の縦型減圧CVD装置を用いて、すなわち全てのガスを同一ガス供給ノズルにて供給する構成の下でSi膜を選択成長し、その成長したSi膜のウエハ面内の膜厚を、図7に示す互いに直交する直線上の計9箇所について測定した。
表1に、この実施形態(本発明)の膜厚のウエハ面内分布と、面内均一性を、従来技術の場合と比較して示す。その時のプロセス条件を表2に示す。
Figure 2007115845
Figure 2007115845
表2に示すように、本実施形態(本発明)では、第一ガス供給ノズル16に原料ガスのSiH2Cl2を80sccm及びキャリアガスのH2を200000sccm流し、第二ガス供給ノズル17にエッチング性ガスのHClを40sccm流した。また堆積圧力100Pa、堆積温度725℃、堆積時間120分とした。これに対し、従来技術の場合では、1本のガス供給ノズル15に、原料ガスのSiH2Cl2を80sccm、エッチング性ガスのHClを40sccm及びキャリアガスのH2を200000sccm流した。また堆積圧力、堆積温度、堆積時間この実施形態(本発明)と同じ100Pa、725℃、120分とした。
表1から判るように、Si膜の膜厚の面内均一性は、本実施形態(本発明)の場合で±3.14%、従来技術の場合で±3.93%である。従って、本実施形態(本発明)の場合、従来技術と比較し、膜厚の面内均一性が±3.93%から±3.14%に向上している。これはHClの流速が遅くなり、十分な熱エネルギーを得たことで熱分解が促進され、膜厚の均一性か向上したものと思われる。
上記実施形態では、HClを第二ガス供給ノズル17により別供給した場合の膜厚のウエハ面内均一性について示したが、ドーピングガスを別供給する構成として、そのドーピングの均一性を向上させることもできる。
また上記実施形態では、原料ガスやドーピングガスやエッチング性ガスをガス供給ノズルを介して供給する際、ある特定のガスを別のガス供給ノズルに分けて供給する形態について述べたが、原料ガスやドーピングガスやエッチング性ガスをガス供給ノズルを介して供給する際、それぞれのガスを複数本のガス供給ノズルに分けて供給する形態とすることもできる。
例えば、原料ガスにSiH2Cl2、エッチング性ガスにHCl、キャリアガスにH2を用いたSiの選択成長において、図1で説明した2本のガス供給ノズル15、16を用い、全体で20slmの処理ガスのうちの1slmの処理ガスを、第二ガス供給ノズル17で分離して供給し、残りの19slmの処理ガスを第一ガス供給ノズル16で供給する構成とする。かかる構成とすることにより、1本のガス供給ノズルに20slmの処理ガスをまとめて流す場合と比較して、20slmの処理ガスのうちの分離した1slmのガスは、20分の1の流量となるため、流速も20分の1と遅くすることができる。
本発明による縦型減圧CVD装置の処理炉の概略を示した図である。 本発明による縦型減圧CVD装置の全体の構成を示す概略図である。 エレベイテッドソース/ドレインが形成されたMOSFETの構造を示した概略図である。 Siウエハ上の膜厚測定箇所を示した図である。 従来の縦型減圧CVD装置における二重管構造の処理炉の概略図である。 従来の縦型減圧CVD装置における一重管構造の処理炉の概略図である。
符号の説明
1 処理炉
3 反応管
4 炉口フランジ
5 ガス導入管
6 ガス排気管
7 シールキャップ
8 ボート載置台
9 ボート
10 ウエハ
13 ボート回転機構
14 Oリング
16 第一ガス供給ノズル
17 第二ガス供給ノズル
18 ヒータ
19 ガス導入管
20 処理室

Claims (1)

  1. 基板の処理空間を形成する処理室と、
    前記処理室に少なくとも原料ガス、キャリアガス、エッチング性ガスから成る所望の処理ガスを供給するガス供給手段と、
    前記処理室内の雰囲気および前記基板を加熱する加熱手段と、
    を有し、
    前記基板上に選択的にエピタキシャル膜を成長させる基板処理装置であって、
    前記ガス供給手段は、前記処理室内に挿入される複数のガス供給ノズルを含み、
    前記複数のガス供給ノズルの少なくとも一つが、前記エッチング性ガスのみを供給するガス供給ノズルから構成されている
    ことを特徴とする基板処理装置。
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