JP2007111870A - 感熱記録材料 - Google Patents

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JP2007111870A JP2005302606A JP2005302606A JP2007111870A JP 2007111870 A JP2007111870 A JP 2007111870A JP 2005302606 A JP2005302606 A JP 2005302606A JP 2005302606 A JP2005302606 A JP 2005302606A JP 2007111870 A JP2007111870 A JP 2007111870A
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Abstract

【課題】捺印性、印刷適性に優れ、且つ、ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供する。
【解決手段】感熱記録層中に顔料を全固形分に対し20質量%以上35質量%以下含有し、顔料として水酸化アルミニウムを顔料分に対し80質量%以上含有させる。顔料としてJIS−K−5101に基づく吸油量100ml/100g以上のシリカ、添加剤としてウレアウレタン化合物、水分散性バインダーを含有させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、支持体上に熱により発色する感熱記録層を設けた感熱記録材料に関し、特に捺印性、印刷適性に優れ、且つ、ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般に支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、ならびに電子受容性の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光などで加熱することにより、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記録画像が得られるものである。このような感熱記録材料は、比較的簡単な装置で記録が得られ、保守が容易なこと、騒音の発生がないことなどの利点があり、計測記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピューターの端末機、ラベル、乗車券の自動販売機など広範囲の分野に利用されている。
特に近年は、ガス、水道、電気料金等の領収書、金融機関のATMの利用明細書、各種レシートなど、財務関係の記録用紙やPOSシステム用の感熱記録ラベル或いは感熱記録タグ等にも用いられている。他にもハンディターミナルや配送伝票など、各種プリンター、プロッターの出力媒体として用途も急速に拡大しつつある。
この様に感熱記録材料の用途、需要が多種多様に拡大する中で、高感度、且つ、感熱ヘッドへのカス付着が少なく、ヘッドの磨耗の少ない機器マッチング性に優れた感熱記録材料を要望されている。また、ハンディターミナルや配送伝票等では、捺印性、印刷適性も重要な品質である。
近年、捺印性と印刷適性を両立させるための方法としては、例えば特許文献1では、下塗り層及び/または感熱記録層中に重合度1000以下、鹸化度90モル%以下のポリビニルアルコールを含有すること、例えば特許文献2では、感熱記録層中にアクリル系ポリマーとコロイダルシリカとを含有し、さらに填料として吸油量100ml/100g(JIS K5101)以上、BET比表面積150m/g以下かつ平均粒径5μm以下のシリカをアクリル系ポリマー1重量部に対し1.0〜20重量部含有することが提案されているが、捺印性と印刷適性を両立させているとは言い難い。
特開2004−114629号公報 特開2005−96323号公報
本発明は、捺印性、印刷適性に優れ、且つ、ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下により解決されることを見出した。
(1)支持体上に、電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱時反応して該染料前駆体を発色させる電子受容性化合物と、樹脂を含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該感熱記録層中に顔料を全固形分に対し20質量%以上35質量%以下含有し、該顔料として水酸化アルミニウムを顔料分に対し80質量%以上含有することを特徴とする感熱記録材料。
(2)該感熱記録層の顔料としてJIS−K−5101に基づく吸油量100ml/100g以上のシリカを含有することを特徴とする(1)記載の感熱記録材料。
(3)該感熱記録層に、一般式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有することを特徴とする(1)または(2)記載の感熱記録材料。
Figure 2007111870
(4)該感熱記録層に、水分散性樹脂を含有することを特徴とする(1)〜(3)何れか記載の感熱記録材料。
本発明の感熱記録材料は、感熱記録層中に顔料を全固形分に対し20質量%以上35質量%以下含有し、顔料として水酸化アルミニウムを顔料分に対し80質量%以上含有することにより優れた捺印性、印刷適性、且つ、ヘッドマッチング性に優れた感熱記録材料を得ることができた。また、顔料としてJIS−K−5101に基づく吸油量100ml/100g以上のシリカ、添加剤として一般式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有することによりヘッドマッチング性を更に向上させることができる。また、水分散性樹脂を含有することにより印刷適性を向上させることができる。
本発明に用いられる顔料は、感熱記録層中の全固形分に対し25質量%以上35質量%以下含有し、捺印性、印刷適性等から水酸化アルミニウムを顔料分に対し80質量%以上含有することが望ましい。更に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、他の顔料を1種以上併用することも可能である。
他の顔料の具体例を挙げれば、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機顔料である。
これらの中でも特にJIS−K−5101に基づく吸油量100ml/100g以上のシリカがヘッドマッチング性で優れているため併用される。
本発明に用いられる樹脂としては、通常の塗工で用いられる種々の樹脂を用いることができる。
具体的には、デンプン類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性樹脂、およびスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性樹脂が挙げられる。
本発明の感熱記録材料に用いられる電子受容性化合物としては、一般に感圧記録材料、または感熱記録材料で用いられる酸性物質に代表されるが、これらに制限されることはない。例えば、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,N′−ジアリルチオ尿素誘導体、アリルスルホニル尿素誘導体、有機化合物の亜鉛塩などの多価金属塩、ベンゼンスルホンアミド誘導体等を挙げることができる。
このような電子受容性化合物としては、以下のような化合物を具体的な例として挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて単独で、または二種以上混合して使用することができる。
4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、3,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、3,4,4′−トリヒドロキシジフェニルスルホン、3,4,3′,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルホン、2,3,4−トリヒドロキシジフェニルスルホン、3−フェニルスルホニル−4−ヒドロキシジフェニルスルホン、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール、
4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,3−ビス〔2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、4,4′−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、没食子酸ベンジル、没食子酸ステアリル、ペンタエリスリトールテトラ(4−ヒドロキシ安息香酸)エステル、ペンタエリスリトールトリ(4−ヒドロキシ安息香酸)エステル、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールの重縮合物と4−ヒドロキシ安息香酸との脱水縮合物、
N,N′−ジフェニルチオ尿素、4,4′−ビス[3−(4−メチルフェニルスルホニル)ウレイド]ジフェニルメタン、N−(4−メチルフェニルスルホニル)−N′−フェニル尿素、N−(ベンゼンスルホニル)−N′−[3−(4−トルエンスルホニルオキシフェニル)]尿素、N−(4−トルエンスルホニル)−N′−[3−(4−トルエンスルホニルオキシフェニル)]尿素、
サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4−[2′−(4−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、3−(オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸あるいはこれらサリチル酸誘導体の金属塩、
N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−4−トルエンスルホンアミド、N−フェニル−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミドなどである。
これらの中でも特に一般式(1)で表されるウレアウレタン化合物を用いると、ヘッドマッチング性が向上する。
理由は明らかではないが、一般式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有することにより、感熱記録層中の熱溶融成分の溶融粘度が変化したことなどが考えられる。
本発明の感熱記録材料に用いられる染料前駆体としては、一般に感圧記録材料、または感熱記録材料に用いられているものに代表されるが、これらに制限されることはない。
このような染料前駆体の具体的な例を挙げれば、次の通りである。
(1)トリアリールメタン系化合物:3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリドなど、
(2)ジフェニルメタン系化合物:4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンなど、
(3)キサンテン系化合物:ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−4−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トルイジノ)フルオランなど、
(4)チアジン系化合物:ベンゾイルロイコメチレンブルー、4−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルーなど、
(5)スピロ系化合物:3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピランなどを挙げることができる。またこれらの染料前駆体は必要に応じて単独、もしくは2種以上混合して使用することができる。
本発明の感熱記録材料を構成する感熱記録層は、その熱応答性を向上させるために、熱可融性物質を含有させることができる。この場合、60℃〜180℃の融点を持つものが好ましく、特に80℃〜140℃の融点を持つものがより好ましく用いられる。
具体的には、ステアリン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、N−ステアリル尿素、ベンジル−2−ナフチルエーテル、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、2,2´−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、α、α′−ジフェノキシキシレン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、アジピン酸ジフェニル、蓚酸ジベンジル、蓚酸ジ(4−メチルベンジルエステル)、蓚酸ジ(4−クロルベンジル)エステル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、4−アセチルアセトフェノン、アセト酢酸アニリド類、脂肪酸アニリド類、等公知の熱可融性物質が挙げられる。これらの化合物は単独もしくは2種以上併用して使用することもできる。
その他の添加剤としては、加熱印字ヘッドの摩耗防止、またはスティッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレンなどのワックス類、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどの分散剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、さらにはアニオン性、ノニオン性の高分子量のものを含む界面活性剤、蛍光染料、消泡剤などを必要に応じて添加することができる。
感熱記録層の塗工量は、通常染料前駆体の塗工量で0.1〜2g/mが適当である。上記の範囲でより優れた熱応答性と記録画像が得られる。
本発明の感熱記録材料は、必要に応じて支持体と感熱記録層の間に単層あるいは複数層の顔料あるいは樹脂からなるアンダーコート層を1層以上設けることができる。本発明における感熱記録材料がアンダーコート層を設けたものである場合、そのアンダーコート層の塗工量は、1〜30g/mが好ましく、3〜20g/mがより好ましい。
アンダーコート層の顔料としては、一般的には焼成カオリンが用いられるが、それ以外にもケイソウ土、タルク、カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー、有機中空粒子、有機椀型粒子、貫通孔を有する有機粒子等の有機顔料を用いることができる。
アンダーコート層の樹脂としては、通常の塗工で用いられる種々の水溶性樹脂または水分散性樹脂を用いることができる。具体例についてはすでに述べたような感熱記録材料に用いられるものが挙げられる。
本発明の感熱記録材料は、感熱記録層を設けた後、必要に応じてさらにその上に水溶性樹脂または水分散性樹脂を主成分とする保護層を1層以上設けて、画像保存性を向上させることができる。保護層の乾燥塗工量は0.2〜10g/mが好ましく、0.5〜5g/mがより好ましい。
保護層の水溶性樹脂または水分散性樹脂としては、従来公知の水溶性高分子または水分散性樹脂から適宜選択される。具体例についてはすでに述べたような感熱記録材料に用いられる樹脂が挙げられる。また、電子線、紫外線により皮膜を形成する樹脂を使用してもよい。
保護層には、記録走行性、筆記性等を向上させる目的で、顔料を含有させることが可能である。顔料の具体例としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機顔料を使用することができる。
また、保護層には、ヘッド摩耗防止、スティッキング防止等記録走行性向上の目的から、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン、カットワックスなどの滑剤が必要に応じて添加される。
さらに、感熱記録層が設けられている面と反対側の面に、電気的、光学的、磁気的に情報が記録可能な材料を含んでもよい。また、感熱記録層が設けられている面と反対側の面に、インクジェットプリンター適性を有するインク受理層や、ブロッキング防止、カール防止、帯電防止を目的としたバックコート層を設けることもできる。
感熱記録層、アンダーコート層、保護層、またはバックコート層の形成方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の技術に従って形成することができる。具体的な例としては、エアナイフ塗工、ロッドブレード塗工、バー塗工、ブレード塗工、グラビア塗工、カーテン塗工、Eバー塗工などの方法により塗工液を塗工し、乾燥により感熱記録層、保護層、アンダーコート層、またはバックコート層を形成させることができる。
また、平版、凸版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホットメルトなどの方式による各種印刷機などによって各層を形成しても良い。
また、必要に応じて、アンダーコート層塗工後、感熱記録層塗工後、または保護層塗工後、スーパーカレンダー処理をし、画質を向上させることもできる。
なお、本発明に使用される支持体としては、紙が主として用いられるが、不織布、プラスチックフィルム、合成紙、金属箔など、あるいはこれらを組み合わせた複合シートを任意に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例において、%及び部はすべて質量基準である。
(アンダーコート層用塗液の調製)
焼成カオリン〔商品名:アンシレックス、吸油量90ml/100g、エンゲルハード社製〕100部、固形分濃度50%のスチレン/ブタシエン系ラテックス24部および水200部からなる組成物を混合攪拌してアンダーコート層用の塗液を得た。
(分散液の調製)
以下の方法により、分散液A、B、C、D、Eを調製した。
(分散液A)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン400gを10%ポリビニルアルコール水溶液400g、水200gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒子径が1μmになるまで粉砕した。
(分散液B)
4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン400gを10%ポリビニルアルコール水溶液400g、水200gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒子径が1μmになるまで粉砕した。
(分散液C)
1,2−ビス(3−メチルフェニル)エタン400gを10%ポリビニルアルコール水溶液400g、水200gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒子径が1μmになるまで粉砕した。
(分散液D)
ハイジライトH42〔昭和電工製水酸化アルミニウム〕200gを0.5%ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液800gに分散し、ホモミキサーで10分間分散した。
(分散液E)
カープレックスFPS101M〔テグサジャパン製非晶質シリカ〕200gを0.5%ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液800gに分散し、ホモミキサーで10分間分散した。
(実施例1)
<感熱記録層>
A〜Fの分散液を用い、各々の素材を下記に示す割合で混合し、十分攪拌して感熱記録層塗液を調製した。
分散液A 30部
分散液B 70部
分散液C 70部
分散液D 220部
分散液E 20部
10%ポリビニルアルコール水溶液
(平均重合度1100、鹸化度99%) 360部
40%ステアリン酸亜鉛分散液 20部
水 20部
坪量50g/mの上質の中性紙の片面に、アンダーコート層用塗液の固形分塗工量が9g/m、感熱記録層用塗液の固形分塗工量が染料前駆体の塗工量で0.4g/m、となるように順次塗布乾燥してアンダーコート層、感熱記録層を形成し、カレンダー処理を行って感熱記録材料を作製した。
(実施例2)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部を270部に、分散液E20部を25部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(実施例3)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部を170部に、分散液E20部を15部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(実施例4)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部および分散液E20部を分散液D240部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(実施例5)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部を200部に、分散液E20部を40部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(実施例6)
(分散液F)
ブリリアント15〔白石工業社製炭酸カルシウム〕200gを0.2%ポリアクリル酸ナトリウム塩水溶液800g中に分散し、ホモジナイザーで5分間撹拌し、分散液Fを得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液Eを分散液Fに変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(実施例7)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液EをスノーテックスMP4540水分散液〔日産化学工業社製コロイダルシリカ〕に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(実施例8)
(分散液G)
4、4′−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン400gを10%ポリビニルアルコール水溶液400g、水200gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒子径が1μmになるまで粉砕し、分散液Gを得た。
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液G20部を添加した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(実施例9)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、10%ポリビニルアルコール水溶液180部を20%アクリルエマルジョン(三井化学製、BM1000)90部および水90部に置き換えた以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例1)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部を350部に、分散液E20部を32部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例2)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部を120部に、分散液E20部を11部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例3)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部を180部に、分散液E20部を60部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例4)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部を分散液E220部に、変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例5)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部を分散液F220部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
(比較例6)
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、分散液D220部をスノーテックスMP4540水分散液220部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を作製した。
以上の実施例1〜9、比較例1〜6を下記の試験に供し、それらの試験結果を表1に示す。
(1)熱応答性
得られた感熱記録材料を大倉電機製ファクシミリ試験機TH−PMDを用いて印字した。ドット密度8ドット/mm、ヘッド抵抗1681Ωのサーマルヘッドを用い、ヘッド電圧21V、印字パルス幅1.0msで通電した。印字濃度はマクベスRD−918型反射濃度計で測定した。
(2)捺印性
得られた感熱記録材料に、シヤチハタ工業製染料系インキXスタンパーを用い捺印し、10秒後に乾いた布でふき取り、捺印した文字の残存性を評価した。評価は以下指標に従った。
◎:捺印した文字がほとんど残る。
○:若干薄くなるが、捺印した文字をはっきり認識できる。
△:捺印した文字は薄くなるがなんとか認識できる。
×:捺印した文字を認識できない。
(3)印刷適性
得られた感熱記録材料を、大日本インキ化学工業株式会社製タックインキ(タック値20)を使用して、RI印刷適性試験機で印刷を行い、印刷適性を評価した。評価は以下指標に従った。
◎:塗層ムケが殆ど観察されない。
○:塗層ムケが少し観察されるが、実用上問題は無い。
△:塗層ムケがある。
×:塗層ムケが非常に多い。
(4)ヘッドマッチング性(1)
80mm幅、長さ1000m分のサンプルをSII社製プリンターDPU−5300にて印字し、1000m印字後、感熱ヘッドの発熱体付近に付着したカスの量を目視にて評価した。評価は以下指標に従った。
◎:印字前と比べて殆どカスが付着していない。
○:カスが少し付着しているが、印字障害を起こさない。
△:カスが多く付着しているが、印字障害を起こさない。
×:カスが非常に多く付着し、印字障害が発生する。
(5)ヘッドマッチング性(2)
80mm幅、長さ5000m分のサンプルをEPSON社製プリンターTM−T88IIMにて印字し、5000m印字後、感熱ヘッドの磨耗を評価した。評価は以下指標に従った。
○:印字前と比べて磨耗が少ない。
△:少し磨耗している。
×:磨耗が著しい。
Figure 2007111870
表1より分かるように、実施例1〜9は、比較例1〜6に比べて、捺印性、印刷適性、ヘッドマッチング性のバランスの良い感熱記録体が得られた。これは、顔料を全固形分に対し20質量%以上35質量%以下含有し、顔料として水酸化アルミニウムを顔料分に対し80質量%以上含有することによる。
実施例1は実施例6および7に比べ、ヘッドマッチング性に優れている。これは、顔料としてJIS−K−5101に基づく吸油量100ml/100g以上のシリカを含有することによる。
実施例8は実施例1に比べ、ヘッドマッチング性に優れている。これは、添加剤として一般式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有することによる。
実施例9は実施例1に比べ、印刷適性に優れている。これは、アクリルエマルジョンを含有することによる。

Claims (4)

  1. 支持体上に、電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱時反応して該染料前駆体を発色させる電子受容性化合物と、樹脂を含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料において、該感熱記録層中に顔料を全固形分に対し20質量%以上35質量%以下含有し、該顔料として水酸化アルミニウムを顔料分に対し80質量%以上含有することを特徴とする感熱記録材料。
  2. 該感熱記録層の顔料としてJIS−K−5101に基づく吸油量100ml/100g以上のシリカを含有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
  3. 該感熱記録層に、一般式(1)で表されるウレアウレタン化合物を含有することを特徴とする請求項1または2記載の感熱記録材料。
    Figure 2007111870
  4. 該感熱記録層に、水分散性樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載の感熱記録材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018094796A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 日本製紙株式会社 感熱記録体
CN114890917A (zh) * 2022-05-25 2022-08-12 沈阳感光化工研究院有限公司 一种非对称枝化型非酚类显色剂及其合成方法

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