JP2007109696A - 太陽電池用裏面保護シート及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用裏面保護シート及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】屋外使用時に、クラックなどが発生し難い太陽電池用裏面保護シート及び太陽電池モジュールを提供する事にある。
【解決手段】フィルム基材層の片面に酸化アルミニウムの蒸着薄膜層を積層し、その上にSi(OR14で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、R2Si(OR33で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物との複合物からなるガスバリア性被膜層を積層してなるガスバリアフィルムの片面に一般グレードポリエステルフィルム層を積層し、他方の面に耐加水分解グレードポリエステルフィルム層を積層した積層体からなり、一般グレードポリエステルフィルム層及び耐加水分解グレードポリエステルフィルム層の少なくとも一つの層が白色フィルムからなり、その太陽電池用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュール。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐熱性、耐候性、防湿性等の諸特性が優れ、安価な太陽電池用裏面保護シート及びそれを用いた太陽電池モジュールに関するものである。
近年、地球温暖化問題に対する内外各方面の関心が高まる中、二酸化炭素の排出抑制のために、種々努力が続けられている。化石燃料の消費量の増大は、大気中の二酸化炭素の増加をもたらし、その温室効果により地球の気温が上昇し、地球環境に重大な影響を及ぼす。化石燃料に代替えするエネルギーとしては、いろいろ検討されているが、クリーンなエネルギー源である太陽光発電に対する期待が高まっている。太陽光発電に使用される太陽電池は、太陽光のエネルギーを直接電気に換える太陽光発電システムの心臓部を構成するものであり、半導体からできている。その構造としては、太陽電池素子単体をそのままの状態で使用することはなく、一般的に数枚〜数十枚の太陽電池素子を直列、並列に配線し、長期間に亘って素子を保護するために種々パッケージングが行われ、ユニット化されている。このパッケージに組み込まれたユニットを太陽電池モジュールと呼び、一般的に太陽光が当たる面をガラスで覆い、熱可塑性プラスチックからなる充填材で間隙を埋め、裏面を耐熱、耐候性プラスチック材料などからなる白色シートで保護された構成になっている。白色シートを使用するのは光を反射させて発電効果を上げる為である。
これらの太陽電池モジュールは、屋外で使用されるため、使用される材料及びその構成などにおいて、十分な耐久性、耐候性が要求される。特に、裏面保護シートは白色で耐候性と共に水蒸気透過率の小さいことが要求される。これは水分の透過によりユニット内の充填材が剥離したりして配線の腐蝕を起こし、モジュールの出力そのものに悪影響を及ぼすためである。
従来、この太陽電池用裏面保護シートとしては、白色のフッ素系フィルムでアルミニウム箔を両側からサンドイッチした積層構成の裏面保護シートが多く用いられていた。しかし、このフッ素系フィルムは機械的強度も弱く、太陽電池モジュール作成時に加えられる140℃〜150℃の熱プレスの熱により軟化し、太陽電池素子電極部の突起物が充填材層を貫通し、さらに裏面保護シートを構成する内面のフッ素系フィルムを貫通し、裏面保護シート中のアルミニウム箔に接触することにより、太陽電池素子とアルミニウム箔が短絡して電池性能に悪影響を及ぼす等などの欠点があったと同時に高価であり、太陽電池モジュールの低価格化の点で一つの障害となっている。これらの問題点を改善するべく、フッ素系フィルムの代替えとして耐熱性、耐候性を有する白色のポリエステルフィルムを積層した太陽電池用裏面保護シートが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−134771号公報
しかしながら、前記提案されている太陽電池用裏面保護シートは耐加水分解性が劣る為に、屋外で長期間使用された場合に加水分解して強度低下やクラック等が発生して、太陽電池モジュールの出力性能に悪影響を及ぼすなどの問題があった。
本発明の課題は、屋外で長期間使用された場合でも、加水分解されて強度低下やクラックなどの異常が発生せず、かつ、安価な太陽電池用裏面保護シート及びそれを用いた太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、フィルム基材層の少なくとも片面に酸化アルミニウムの蒸着薄膜層を積層し、前記蒸着薄膜層の上に一般式Si(OR14(R1は加水分解性基)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、一般式R2Si(OR33(R2は有機官能基、R3は加水分解性基)3で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、の複合物からなるガスバリア性被膜層を積層してなるガスバリアフィルムの一方の面に一般グレードポリエステルフィルム層を積層し、他方の面に耐加水分解グレードポリエステルフィルム層を積層した積層体からなることを特徴とする太陽電池用裏面保護シートである。
本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、前記一般グレードポリエステルフィルム層及び耐加水分解グレードポリエステルフィルム層の少なくとも一つの層が白色のフィルムからなることを特徴とする太陽電池用裏面保護シートである。
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2記載の太陽電池用裏面保護シートを用いて、太陽電池用裏面保護シートの耐加水分解グレードポリエステルフィルム層面が最外側になるようにしてユニット化したものからなることを特徴とする太陽電池モジュールである。
本発明の太陽電池用裏面保護シートは、フィルム基材層の少なくとも片面に酸化アルミニウムの蒸着薄膜層を積層し、前記蒸着薄膜層の上に一般式Si(OR14(R1は加水分解性基)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、一般式R2Si(OR33(R2は有機官能基、R3は加水分解性基)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、の複合物からなるガスバリア性被膜層を積層してなるガスバリアフィルムの一方の面に一般グレードポリエステルフィルム層を積層し、他方の面に耐加水分解グレードポリエステルフィルム層を積層した積層体からなっており、さらに、前記一般グレードポリエステルフィルム層及び耐加水分解グレードポリエステルフィルム層の少なくとも一つの層が白色のフィルムからなっているので、酸化アルミニウムの蒸着薄膜層が特に優れた水蒸気バリア性を有し、上記複合物からなるガスバリア性被膜層が積層されているので、蒸着薄膜層の薄膜の亀裂発生を防止できると共にガスバリア性をさらに向上させることができ、また、一般グレードポリエステルフィルム層及び耐加水分解グレードポリエステルフィルムを積層しているので、フッ素系フィルムを使用した場合に比べて低コスト化がはかれる。また、太陽電池モジュールは前記太陽電池用裏面保護シートの耐加水分解グレードポリエステルフィルム層面が最外側になるようにしてユニット化したものからなっているので、外側からの水分による加水分解を防止でき、強度低下やクラック発生がなく、発電効率が高く、高性能であり、かつ、長期使用に耐える。
本発明の太陽電池用裏面保護シート及びそれを用いた太陽電池モジュールを、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。図1は本発明の太陽電池用裏面保護シートの一実施形態を示す側断面図であり、太陽電池用裏面保護シート(1)は、厚み方向に順に、一般グレードポリエステルフィルム層(20)、接着剤層(30)、ガスバリアフィルム(10)、接着剤層(31)、耐加水分解グレードポリエステルフィルム層(21)を積層した構成で、前記ガスバリアフィルム(10)は、フィルム基材層(11)の片面に蒸着薄膜層(12)、ガスバリア性被膜層(13)を積層したものからなっている。なお、前記ガスバリアフィルム(10)はそのガスバリア性被膜層(13)面を一般グレードポリエステルフィルム層(20)側にして積層しても良い。
また、前記フィルム基材層(11)と蒸着薄膜層(12)の間に密着をより強固にし、各種耐性を向上させる為のプライマー層を設けても良く、その場合に使用する塗布剤は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物とシランカップリング剤との複合物を主成分とするものが好ましい。厚みは、一般的には乾燥後の厚さで0.01〜1μmの範囲が好ましい。
前記フィルム基材層(11)に使用するフィルムとしては、耐熱性のあるフィルムが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等のエンプラフィルム等が用いられる。特に、これらの中で二軸方向に延伸されたフィルムが好ましく用いられ、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルムが好ましいが、中でも二軸延伸ポリエステルフィルムがより好ましい。フィルムの厚さは特に制限を受けるものでないが、一般には6〜30μmとすることがより好ましい。
前記蒸着薄膜層(12)は酸化アルミニウムからなっており、特に優れた水蒸気バリア性を有しており、防湿性が優れる。膜厚は5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし、膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また、膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じる恐れがある。好ましくは、10〜150nmの範囲内である。
前記蒸着薄膜層(12)を形成する方法としては、通常の真空蒸着法により形成することができるが、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることもできる。但し、生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。
前記ガスバリア性被膜層(13)は、一般式Si(OR14(R1は加水分解性基)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、一般式R2Si(OR33(R2は有機官能基、R3は加水分解性基)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物との複合物からなっている。
前記一般式Si(OR14は、R1がCH3、C25等の加水分解性基で表せるものであればいずれでも使用することができる。なかでも、R1がエチル基(C25)であるテトラエトキシシランが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるため好ましい。
さらに、前記複合物の組成について、以下に詳細に説明すると、一般的に、金属アルコキシドは加水分解後縮合し、ガラスなどのセラミック膜を形成することは周知の事実である。しかしセラミック膜は硬く、さらに縮合時の体積縮小による歪みによりクラックが入りやすい為、フィルム上に薄く透明で均一な縮合体被膜を形成することは非常に困難である。そこで、高分子物を添加する事によって構造体に柔軟性を付与しクラックを防止することができる。しかし高分子物の添加は目視では均一でも、微視的には金属酸化物と高分子部分とに分離している事が多く、孔になり易い。そこで、水酸基を有する高分子物を添加する事により、高分子物の水酸基と金属アルコキシドの加水分解物の水酸基との水素結合を利用して、金属酸化物が縮合に際し高分子物との間に上手く分散してセラミックに近い高いバリア性を発現する。またこの被膜を無機化合物からなる蒸着薄膜層の上に積層することで、それぞれ単層によって得られる効果よりも、非常に高いガスバリア性、耐水性、耐湿性を示す。しかし、金属アルコキシドあるいはその加水分解物と水酸基を有する水溶性高分子の混合物からなるガスバリア性被膜層は水素結合からなるため水に膨潤し溶解
する。蒸着薄膜層との積層構造による相乗効果があっても過酷な条件での処理でバリア性が劣化する。
そこで、一般式R2Si(OR33(R2は有機官能基、R3は加水分解性基)で表されるケイ素化合物を添加することにより、水溶性高分子の膨潤を防ぎ、耐水性を向上させる。一般式R2Si(OR33は加水分解基により、Si(OR)4及び水溶性高分子と水素結合を形成するために孔になり難く、また一方で有機官能基はネットワークをつくることで水素結合の膨潤を防ぐ。なかでも、ビニル基、エポキシ基、ウレイド基、イソシアネート基を持つものは、官能基が疎水性であるために耐水性がさらに向上する。
さらに、有機官能基(R2)が、γ―グリシドキシプロピル基あるいはβ―3,4エポキシシクロヘキシル基であるエポキシ環を持つものは、エポキシ環が加水分解時の酸触媒若しくはアルカリ触媒でも反応、開環し、ネットワークを作り易い。また、開環後の化合物が水酸基を持つことから、水溶性高分子ともなじみが良く、液安定性が良好であり、かつ、孔になり難い。形成されたネットワークは、被膜に柔軟性を付与する一方で、強靱に水溶性高分子をとりまき、水による膨潤を防ぐ為、ガスバリア性被膜層(13)は水に不溶化することができる。
前記複合物中のR2Si(OR33の固形分が、Si(OR14をSiO2に換算し、R2Si(OR33をR2Si(OH)3に換算した場合、全固形分比で1〜50重量%であることが望ましい。1重量%未満であると、耐水性効果が低く、50重量%を越えるとバリア効果が低下する。また、前記複合物中の水溶性高分子とR2Si(OR33との合計固形分の重量比率が、Si(OR14をSiO2に換算し、R2Si(OR33をR2Si(OH)3に換算した場合、SiO2/(水溶性高分子とR2Si(OH)3)=100/100〜100/30の範囲にすれば、耐水性、ガスバリア性及び柔軟性が優れる。
前記複合物中の水酸基を有する水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、でんぷん、セルロース類が好ましい。特にポリビニルアルコール(以下PVA)が最も優れる。なぜなら、PVAはモノマー単位中に最も多く水酸基を含む高分子であるため加水分解後の金属アルコキシドの水酸基と非常に強固な水素結合をもつ。ここで言うPVAとは、一般にポリ酢酸ビニルをケン化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分ケン化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全ケン化PVAまでを含む。PVAの分子量は重合度が300〜数千まで多種あるがどの分子量のものを用いても効果に問題はない。一般的にケン化度が高くまた重合度が高い高分子量のPVAは耐水性が高いため好ましい。
前記複合物中の各成分の混合方法は、加水分解したSi(OR14と、水酸基を有する水溶性高分子、加水分解したR2Si(OR33をどの順番で混合しても効果は発現する。
前記ガスバリア性被膜層(13)の厚みは、特に限定しないが、乾燥後の厚みが50μmを越えるとクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmとすることが望ましい。
前記ガスバリア性被膜層(13)の積層方法は、一般式Si(OR14 で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、一般式R2Si(OR33で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物との複合物からなる塗布液を、通常のコーティング方法、例えばロールコート法、グラビアコート法、リバースロールコート法、スプレーコート法等を用いて蒸着薄膜層(12)の上に塗布、乾燥し形成させる。
前記接着剤層(30)及び接着剤層(31)に使用する接着剤は、接着強度が長期間の屋外使用で劣化し、デラミネーションなどを生じないこと、さらに接着剤が黄変しないことなどが必要であり、ポリウレタン系接着剤などが使用できる。塗布量は1〜5g/m2 (乾燥状態)が好ましい。
前記一般グレードポリエステルフィルム層(20)に使用するフィルムは、透明若しくは白色の二軸延伸したポリエステルフィルムが好ましく、フッ素系フィルムに比べて低価格であり、太陽電池モジュールの低価格化がはかれる。厚みは25〜250μmの範囲で要求品質により適宜選択される。
前記耐加水分解グレードポリエステルフィルム層(21)に使用されるフィルムは、透明若しくは白色の耐加水分解性が優れる二軸延伸したポリエステルフィルムが好ましく、フッ素系フィルムに比べて低価格であり、太陽電池モジュールの低価格化がはかれる。厚みは25〜250μmの範囲で要求品質により適宜選択される。
図2は本発明の太陽電池用裏面保護シートを用いて、ユニット化した太陽電池モジュールの一実施形態を示す断面説明図であり、太陽電池モジュール(100)は上部透明材料(101)、充填材(102)、太陽電池素子(103)、配線(104)、太陽電池用裏面保護シート(1)、端子(105)、端子箱(106)、シール材(107)、枠体(108)で構成されており、太陽電池用裏面保護シート(1)は耐加水分解グレードポリエステルフィルム層(21)面が外側になるようにして使用されている。従って、本発明の太陽電池用モジュ−ルは太陽電池用裏面シートの耐加水分解グレードポリエステルフィルム層(21)面からの水分により加水分解され難く、強度劣化やクラック発生が無く、さらに低価格化が可能になる。
前記上部透明材料(101)としては、光線透過率が良いこと、長期(約20年)にわたり優れた耐候性を持ち、光線透過率の減少が少ないこと、埃などが付着しにくいこと、傷が付きにくいこと及び水蒸気透過率が極めて少ないこと等の諸機能を有する必要があり、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂などが使用される。
前記充填材(102)としては、太陽光線の透過率が高いこと、長期の屋外放置などにより、光線透過率に低下などの物性変化がないこと、絶縁耐性が高く、他の材料を腐蝕しないこと及び急激な外気条件の変化などによる樹脂の亀裂、界面剥離などが発生しないこと等の諸機能を有する必要があり、ポリビニルブチラール樹脂、シリコーン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂などが使用出来る。
前記シール材(107)は、密封できる材料であれば、特に限定されないが、例えば、ブチルゴムなどが使用される。
前記枠体(108)は、一般的にはアルミニウム型材が使用される。
本発明の太陽電池用裏面保護シートを、以下に具体的な実施例に従って説明するが、本発明がこれらの実施例に限定されるものではない。
〈ガスバリア性被膜層(13)用の塗布液の調整〉
(1)ガスバリア性被膜層用のa成分液の調整
テトラエトキシシラン〔Si(OC254 〕17.9gとメタノール10gに塩酸(0.1N)72.1gを加え、30分間攪拌し、加水分解させて固形分5重量%(重量比SiO2換算)のa成分液を調整した。
(2)ガスバリア性被膜層用のb成分液の調整
ポリビニルアルコール樹脂を水/メタノール=95/5(重量比)の混合溶媒で溶解し、固形分5重量%のb成分液を調整した。
(3)ガスバリア性被膜層用のc成分液の調整
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとイソプロピルアルコール(IPA)の溶液に塩酸(1N)を少しずつ加え、30分間攪拌し、加水分解させた後に、水/IPA=1/1の混合液を加えて加水分解を行い、固形分5重量%(重量比R2Si(OH)3換算)のc成分液を調整した。
引き続き、前記a〜cの各成分液を用いて、a成分液/b成分液/c成分液=70/20/10(固形分重量比率)になるように配合して、ガスバリア性被膜層用の塗布液を調整した。
フィルム基材層(11)として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエスルフィルムを使用し、その2軸延伸ポリエスルフィルムの片面に厚さ50nmの酸化アルミニウムの蒸着薄膜層(12)を積層し、前記調整した塗布液を用いて、厚み0.1μmの乾燥被膜からなるガスバリア性被膜層(13)を積層して、ガスバリアフィルム(10)を作成した。続いて、そのガスバリアフィルム(10)のフィルム基材層(11)面に、武田薬品工業(株)製ポリウレタン系接着剤(主剤タケラックA511/硬化剤タケネートA50=10/1溶液)を使用して、塗布量5g/m2(乾燥状態)の接着剤からなる接着剤層(30)を積層し、その上に一般グレードポリエステルフィルム層(20)として厚さ50μmの白色ポリエステルフィルム(帝人デュポンフィルム(株)、商品名:テトロンU2)を積層し、さらに、反対側の蒸着薄膜層(13)面に前記と同一のポリウレタン系接着剤を用いて、塗布量5g/m2(乾燥状態)の接着剤からなる接着剤層(31)を積層し、その上に耐加水分解グレードポリエステルフィルム層(21)として厚さ125μmのポリエステルフィルム(東レ(株)、商品名:ルミラーX10S)を積層して、本発明の太陽電池用裏面保護シート(1)を作成した。
以下に、本発明の比較用の実施例について説明する。
ガスバリアフィルム(10)として、東セロ(株)の厚さ12μmのポリエステルフィルム(TL−PET、Hタイプ)を使用した以外は、実施例1と同様にして比較用の太陽電池用裏面保護シートを作成した。
白色のポリフッ化ビニルフィルム(デュポン(株)、商品名:デドラー)(38μm)/ポリウレタン系接着剤/アルミニウム箔(20μm)/ポリウレタン系接着剤/白色のポリフッ化ビニルフィルム(デュポン(株)、商品名:デドラー)(38μm)構成の比較用の太陽電池用裏面保護シートを作成した。
<評価>
実施例1の本発明の太陽電池用裏面保護シート及び実施例2〜3の比較用の太陽電池用裏面保護シートの水蒸気透過度をJIS K−7129に準拠した方法で測定すると共に、85℃、85%RH条件下で3000時間保存後のクラック発生の有無を評価し、さらに作成した太陽電池用裏面シートを用いて、ユニット化した太陽電池モジュールを85℃、85%RH条件下で1000時間保存後の出力低下の有無を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2007109696
表1に示すように、実施例1の本発明の太陽電池用裏面保護シートの水蒸気透過は小さく、85℃、85%RH条件下で3000時間保存後のクラックもなく、その太陽電池用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールも85℃、85%RH条件下で1000時間保存後も出力の低下はほとんどなかった。一方、実施例2の比較用の太陽電池用裏面保護シートは水蒸気透過度が大きく、85℃、85%RH条件下で3000時間保存後はクラックの発生が見られた。実施例3の比較用の太陽電池用保護シートは水蒸気透過度も小さく、85℃、85%RH条件下で3000時間保存後のクラック発生もなく、その太陽電池用裏面保護シートを用いた太陽電池モジュールも85℃、85%RH条件下で1000時間保存後も出力の低下はほとんどなかったが、実施例1の本発明の太陽電池用裏面保護シートに比べてコストが高く、低価格化の点で難点があった。
本発明の太陽電池用裏面保護シートの一実施形態を示す側断面図である。 本発明の太陽電池用裏面保護シートを使用した太陽電池モジュールの一実施形態を示す断面説明図である。
符号の説明
1…太陽電池用裏面保護シート
10…ガスバリアフィルム
11…フィルム基材層
12…蒸着薄膜層
13…ガスバリア性被膜層
20…一般グレードポリエステルフィルム層
21…耐加水分解グレードポリエステルフィルム層
30,31…接着剤層
100…太陽電池モジュール
101…上部透明材料
102…充填材
103…太陽電池素子
104…配線
105…端子
106…端子箱
107…シール材
108…枠体

Claims (3)

  1. フィルム基材層の少なくとも片面に酸化アルミニウムの蒸着薄膜層を積層し、前記蒸着薄膜層の上に一般式Si(OR14(R1は加水分解性基)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、一般式R2Si(OR33(R2は有機官能基、R3は加水分解性基)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、の複合物からなるガスバリア性被膜層を積層してなるガスバリアフィルムの一方の面に一般グレードポリエステルフィルム層を積層し、他方の面に耐加水分解グレードポリエステルフィルム層を積層した積層体からなることを特徴とする太陽電池用裏面保護シート。
  2. 前記一般グレードポリエステルフィルム層及び耐加水分解グレードポリエステルフィルム層の少なくとも一つの層が白色のフィルムからなることを特徴とする請求項1記載の太陽電池用裏面保護シート。
  3. 請求項1又は請求項2記載の太陽電池用裏面保護シートを用いて、太陽電池用裏面保護シートの耐加水分解グレードポリエステルフィルム層面が最外側になるようにしてユニット化したものからなることを特徴とする太陽電池モジュール。
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