JP2009073071A - 転写シートおよび太陽電池用裏面保護シート - Google Patents

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Abstract

【課題】密着性および生産性に優れた転写シート及びそれを用いて製造した太陽電池用裏面保護シートを提供すること。
【解決手段】転写基材11上に少なくとも転写層を有する転写シートにおいて、前記転写層が、少なくとも水溶性高分子と、1種類以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液と、水とアルコールの混合液とを含有してなる塗布液により形成された水溶性高分子層31,32と;無機酸化物からなる無機酸化物層41と;を含むことを特徴とする転写シート。該転写シートと耐候性基材とを積層してなる太陽電池用裏面保護シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋外へ設置される太陽電池モジュールにおける裏面保護に好適に使用される転写シートおよび太陽電池用裏面保護シートに関するものである。
太陽光発電に使用される太陽電池は、太陽光のエネルギーを直接電気に換える太陽光発電システムの心臓部を構成するものであり、半導体からできている。その構造としては、太陽電池素子単体をそのままの状態で使用することはなく、一般的に数枚〜数十枚の太陽電池素子を直列、並列に配線し、長期間に亘って素子を保護するために種々パッケージングが行われ、ユニット化されている。このパッケージに組み込まれたユニットを太陽電池モジュールと呼び、一般的に太陽光が当たる面をガラスで覆い、熱可塑性プラスチックからなる充填材で間隙を埋め、裏面を耐熱、耐候性プラスチック材料などからなるシートで保護された構成になっている。
これらの太陽電池モジュールは、屋外で使用されるため、使用される材料及びその構成などにおいて、十分な耐久性、耐候性が要求される。特に、裏面保護シートは耐候性と共に水蒸気透過率の小さいことが要求される。これは水分の透過によりユニット内の充填材が剥離、変色したり、配線の腐蝕を起こした場合、モジュールの出力そのものに悪影響を及ぼすためである。
従来、太陽電池用裏面保護シートとしては、白色のポリフッ化ビニルフィルム(デュポン(株)、商品名:テドラー)でアルミニウム箔をドライラミネート法によって、サンドイッチした積層構成の裏面保護シートが多く用いられていた。しかし、このポリフッ化ビニルフィルムは機械的強度も弱く、太陽電池モジュール作成時に加えられる熱プレスの熱により軟化し、太陽電池素子電極部の突起物が充填材層を貫通し、さらに裏面保護シートを構成する内面のポリフッ化ビニルフィルムを貫通し、裏面保護シート中のアルミニウム箔に接触することにより、太陽電池素子とアルミニウム箔が短絡して電池性能に悪影響を及ぼす等などの欠点があり、この問題を改善すべくアルミニウム箔の代替としてポリエステル基材に酸化珪素膜や金属酸化物膜を積層させ水蒸気透過性を抑制させたフィルムを使用することが提案されている(特許文献1参照)。
しかし、屋外のアーケードや壁面に設置される太陽電池においては、太陽電池セルを透過してきた紫外線や風雨にさらされることで酸化物薄膜を形成する基材フィルムの加水分解による脆化が起こり、保護シート内密着力の低下による保護フィルム内のデラミネーション等による概観不良、出力低下といった問題がある。
これらの欠点を克服する一つの方法としては、水蒸気透過性を抑制させる薄膜をポリエステルフィルムに積層するのではなく、ポリフッ化ビニルシートを代表する耐候性基材に積層する方法がある(特許文献2参照)。しかしながら、太陽電池用裏面保護シートに使用される耐候性基材は、素子と配線の短絡を抑制あるいは、太陽電池モジュール製造時の熱プレスに耐えるために、その厚みは50〜300μm程度となる。その厚みでは間接時間の長い蒸着などの巻取り加工プロセスにおいて1ロールあたりの数量の制限の影響を大きく受けることになり生産性が低くなってしまう。
特開2002−134771号公報 特開2001−119045号公報
本発明は前記問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、屋外のアーケードや壁面に設置される太陽電池において、太陽電池セルを透過してきた紫外線や風雨にさらされることで酸化物薄膜を形成する基材フィルムの加水分解による保護シート内密着力の低下を抑制しかつ、1ロールあたりの数量の制限の影響を大きく受けることなく生産性の高い、転写シート及びそれを用いて製造した太陽電池用裏面保護シートを提供することにある。
本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その請求項1に記載の発明は、転写基材上に少なくとも転写層を有する転写シートにおいて、
前記転写層が、少なくとも水溶性高分子と、1種類以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液と、水とアルコールの混合液とを含有してなる塗布液により形成された水溶性高分子層と;無機酸化物からなる無機酸化物層と;を含むことを特徴とする転写シートである。
請求項2に記載の発明は、前記水溶性高分子がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の転写シートである。
請求項3に記載の発明は、前記無機酸化物が酸化アルミニウム、または、酸化珪素、または、それらの混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の転写シートである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の転写層の両面に、接着層と耐候性基材とを順次積層してなることを特徴とする太陽電池用裏面保護シートである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の転写シートと接着層を介して接着される耐候性基材とを用いた太陽電池用裏面保護シートの製造方法であって、
前記耐候性基材と前記転写シートの転写層側とを接着層を介して接着する工程と、
次に、前記転写層から転写基材を剥離する工程と、
次に、前記転写基材を剥離した側に前記接着層を介して前記耐候性基材を接着する工程と、
を有することを特徴とする太陽電池用裏面保護シートの製造方法である。
本発明により、屋外のアーケードや壁面に設置される太陽電池において、太陽電池セルを透過してきた紫外線や風雨にさらされることで酸化物薄膜を形成する基材フィルムの加水分解による保護シート内密着力の低下を抑制しかつ、1ロールあたりの数量の制限の影響を大きく受けることなく生産性の高い転写シート及びそれを用いて製造した太陽電池用裏面保護シートを提供することが可能となった。
以下に本発明を図面に基づき詳細に説明する。
図1、図2に本発明の転写シート及びそれを用いて製造した太陽電池用裏面保護シートの一実施例の断面の構造を示す。図1において、本発明の転写シートは、転写基材11上に、剥離層21を介し、水溶性高分子層31、32によって、無機酸化物層41をサンドイッチした転写層が積層された構造である。また図2において、本発明の太陽電池用裏面保護シートは、上記転写シートの両面に、接着層61,62を介して耐候性基材51、52がそれぞれ積層された構造である。
本発明における転写基材11としては、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル等が使用可能であり、特には転写基材11は転写工程終了後は産業廃棄物となるのであるので、廃棄処分の容易なポリプロピレンやポリエステルが好適である。転写基材11の厚さは、本発明において特に限定されるものではないが、薄すぎると破断し易く、逆に厚過ぎると生産性の低下につながるので具体的には6〜50μmの範囲で中でも12〜25μm程度が最も好適である。
本発明における剥離層21は、水溶性高分子層31、32、無機酸化物層41からなる転写層を転写基材11からの剥離の重さを適当な範囲内に調整し、転写基材11からの安定的な剥離性を確保するために設けられるものであり、上記の条件さえ満たしていれば必ずしも必要ではない。剥離層21の材質としては、特に制限されるものではないが、例えば、塩化ゴム、環化ゴム等の天然ゴム誘導体や、天然ワックス、合成ワックス等のワックス類、ニトロセルロース、セルロース、セルロースアセテートプロピオネート等の繊維素誘導体、アクリル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリアセタール系、塩素化ポリオレフィン系、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合体系等の熱可塑性樹脂、メラミン系、エポキシ系、ポリウレタン系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂等からなる剥離剤を挙げることができる。
本発明における水溶性高分子層31、32に含まれる水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコール(以下、PVAと略す)を本発明のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れるので好ましい。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものである。PVAとしては例えば、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVA等用いることができ、これ以外のものを用いても一向に構わない。
また金属アルコキシドは、一般式、M(OR)n (M:Si,Ti,Al,Zr等の金属、R:CH,C等のアルキル基)で表せる化合物である。具体的にはテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムなどが挙げられ、中でもテトラエトキシシランが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
本発明における転写層は、上記のような水溶性高分子と、1種類以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液と、水とアルコールの混合液とを含有してなる塗布液により形成される。この塗布中にガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などの公知の添加剤を必要に応じて加えることも可能である。
塗布液中、水溶性高分子の割合は、通常0.5〜10重量%であり、金属アルコキシドの割合は、通常0.5〜10重量%である。またアルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールが挙げられる。
水溶性高分子層31、32を形成する塗布液の塗布方法としては、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法などの従来公知の方法を用いることが可能である。 厚さは、塗布液の種類や加工機や加工条件によって最適条件が異なり、特に限定はしない。好ましくは乾燥後の厚さが0.01〜50μmの範囲であり、0.01μm未満の場合は、均一な塗膜が得られなく、十分なガスバリア性が得られない場合があるので好ましくない。また厚さが50μmを超える場合は、膜にクラックが生じ易くなるため問題となる場合がある。より好ましくは0.1〜10μmの範囲にあることである。
無機酸化物層41は、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、或いはそれらの混合物などの無機酸化物の蒸着膜からなり、酸素、水蒸気等のガスバリア性を有する層であればよい。各種殺菌耐性を配慮すると、これらの中では、特に酸化アルミニウム、酸化珪素またはこれらの混合物を用いることがより好ましい。ただし本発明の無機酸化物層41は、上述した無機酸化物に限定されず、上記条件に適合する材料であれば用いることが可能である。
無機酸化物層41の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがあるので問題がある。より好ましくは、10〜150nmの範囲内にあることである。
無機酸化物層41を水溶性高分子層上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができる。また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることも可能である。ただし生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式を用いることがより好ましい。また無機酸化物層41と水溶性高分子層との密着性、及び無機酸化物層41の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いても一向に構わない。
上記で説明した、転写基材11上に剥離層21、水溶性高分子層31、無機酸化物層41、水溶性高分子層32を順次積層し、図1に示されるような転写シートを作製した。この転写シートを図2に示すように、耐候性基材51に接着層61を介して貼り合せ、その後剥離層21と転写基材11を剥離させる工程を経て、耐候性基材52を接着層62を介して貼り合せ、本発明における転写シート(図1)及びそれを用いて製造した太陽電池用裏面保護シート(図2)を製造した。
本発明における耐候性基材51、52としては、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、を使用することができる。本発明においては、上記の樹脂のフィルムないしシ−トの中でも、特に、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、アクリル系樹脂のシ−トを使用することが好ましい。
本発明においては、上記のような各種の樹脂のフィルムないしシ−トのなかでも、特に、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエ−テルとの共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンコポリマ−(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエ−テルとヘキサフルオロプロピレンコポリマ−(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレンまたはプロピレンとのコポリマ−(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコポリマ−(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、または、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等のフッ素系樹脂の1種ないしそれ以上からなるフッ素系樹脂シ−トを使用することが好ましい。
なお、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、極く微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、顔料、その他等を使用することができ、更には、改質用樹脂等も使用することができる。
また、本発明において、各種の樹脂のフィルムないしシ−トの表面は、接着層との密接着性等を向上させるために、必要に応じて、予め、所望の表面処理層を設けることができるものである。本発明において、上記の表面処理層としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロ−放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他等の前処理を任意に施し、例えば、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸化処理層、その他等を形成して設けることができる。上記の表面前処理は、各種の樹脂のフィルムないしシ−トと密接着性を改善するための方法として実施するものであるが、上記の密接着性を改善する方法として、その他、例えば、各種の樹脂のフィルムないしシ−トの表面に、予め、プライマ−コ−ト剤層を形成して、表面処理層とすることもできる。上記の前処理のコ−ト剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂を使用することができる。
耐候性基材51、52の厚さは特に制限を受けるものではなく、厚みを増すことによって電気絶縁性を向上させることができるが、裏面保護シートの総厚があまり、厚すぎると太陽電池モジュール作成時の作業性が悪くなるので10〜1000μmの間で必要とされる電気絶縁性を考慮して任意に選択すれば良い。
上記の耐候性基材51、52と本発明における転写シートを積層させる方法としては、例えば、ドライラミネーション法などの公知の方法で積層することができる。ドライラミネーション法の接着剤としては、接着強度が長期間の屋外使用で劣化によるデラミネーションなどを生じないことが必要であり、例えば、ポリウレタン系接着剤などが使用できる。上記の接着剤は、例えば、ロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ−ト法、その他等のコ−ト法、あるいは、印刷法等によって接着層61、62を施すことができ、その塗布量としては、0.1〜10μm(乾燥状態)が望ましい。上記の接着剤の耐候性を維持するために、添加剤を任意に添加することができる。一般的な添加剤としては、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、その他等を使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1
転写基材11として12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ:ルミラー)を用い、その転写基材11の片面にポリビニルブチラール樹脂(東洋インキ製造(株):K323MTP)を塗工して、剥離層を形成した。これに水溶性高分子層として、テトラエトキシシラン((株)コルコート:エチルシリケート)10.4gに塩酸(0.1N)89.6g加え撹拌し加水分解させた固形分3重量%の加水分解溶液(A液)と水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で9:1)にポリビニルアルコールを溶解させた固形分3重量%の溶液(B液)を作製し、A液、B液を6:4の混合したものをグラビアコートにより塗布乾燥させ、厚さ0.4μmの水溶性高分子層31を形成した。これに真空蒸着装置を用いて電子線加熱方式による、厚さ400Åの酸化珪素膜からなる無機酸化物層41を形成した。これに上述した、水溶性高分子溶液をグラビアコートにより塗布乾燥させ、厚さ0.4μmの水溶性高分子層32を形成し、本発明における転写シートを作製した。耐候性基材として厚さ50μmのポリフッ化ビニルフィルム(デュポン(株):テドラー)を用い、接着層61として2液硬化型ポリウレタン接着剤(三井化学ポリウレタン:タケラック)を用いて耐候性基材51に転写シートをドライラミネート法により接着、固化した後、剥離層21から転写基材11を剥離させ、転写層を転写させた。転写基材11を剥離した側にも同様の方法で、接着層62を介して耐候性基材52を接着させ、本発明の転写シート及びそれを用いて製造した太陽電池用裏面保護シートを作製した。
実施例2
実施例1において水溶性高分子層を1層のみ積層した以外は実施例1と同様にして本発明の転写シート及びそれを用いて製造した太陽電池用裏面保護シートを作製した。なお、本実施例2で製造した転写シートは、水溶性高分子層32が省略されている。
比較例1
基材フィルムとして12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ:ルミラー)を用い上述した蒸着層、水溶性高分子層を順次積層し、水蒸気バリアフィルムを作製した。耐候性基材として厚さ50μmのポリフッ化ビニルフィルム(デュポン(株):テドラー)を用い、作成したバリアフィルムの上下方向からサンドイッチするようにして、接着層として2液硬化型ポリウレタン接着剤(三井化学ポリウレタン(株):タケラック)を用いてドライラミネート法により接着、固化させ比較例1の太陽電池用裏面保護シートを作製した。
<性能比較1>
以上のように作製した実施例1、2および比較例1の太陽電池用裏面保護シートについて、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製 PERMATRAN)を用いて温度40℃、湿度90%RHの条件下で測定した。
<性能比較2>
作製した実施例1、2及び比較例1の太陽電池用裏面保護シートについて耐候性基材間を幅15mmで剥離角度180度、剥離速度50mm/minで強制剥離させ剥離強度を測定した。
<性能比較3>
作製した実施例1、2及び比較例1の太陽電池用裏面保護シートについて85℃85%RHの環境下で1500時間放置後、上記性能比較2と同様の方法で耐候性基材間の剥離強度を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2009073071
以上の結果より本発明の転写シート及びそれを用いて製造した太陽電池用裏面保護シートは従来の太陽電池用裏面保護シートと比較して、生産性を大きく損ねることなく、初期と耐熱耐湿試験後における密着力の低下を抑制させることができた。
本発明の転写シートの一実施例の断面構造を示す説明図である。 本発明の転写シートを用いて製造した太陽電池用裏面保護シートの一実施例の断面の構造を示す説明図である。
符号の説明
11…転写基材
21…剥離層
31,32…水溶性高分子層
41…無機酸化物層
51,52…耐候性基材
61,62…接着層

Claims (5)

  1. 転写基材上に少なくとも転写層を有する転写シートにおいて、
    前記転写層が、少なくとも水溶性高分子と、1種類以上の金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む水溶液と、水とアルコールの混合液とを含有してなる塗布液により形成された水溶性高分子層と;無機酸化物からなる無機酸化物層と;を含むことを特徴とする転写シート。
  2. 前記水溶性高分子がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の転写シート。
  3. 前記無機酸化物が酸化アルミニウム、または、酸化珪素、または、それらの混合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の転写シート。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の転写層の両面に、接着層と耐候性基材とを順次積層してなることを特徴とする太陽電池用裏面保護シート。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の転写シートと接着層を介して接着される耐候性基材とを用いた太陽電池用裏面保護シートの製造方法であって、
    前記耐候性基材と前記転写シートの転写層側とを接着層を介して接着する工程と、
    次に、前記転写層から転写基材を剥離する工程と、
    次に、前記転写基材を剥離した側に前記接着層を介して前記耐候性基材を接着する工程と、
    を有することを特徴とする太陽電池用裏面保護シートの製造方法。
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