JP2007109575A - エレクトロルミネッセンス素子用基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、外光の影響を受けにくく、高コントラストおよび高輝度等の表示品位に優れ、三原色の光の散乱強度を制御可能なEL素子用基板を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成され、透明樹脂中に微粒子を分散させてなり、赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部から構成される光散乱層とを有し、上記赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部にそれぞれ含まれる上記微粒子の存在量が、互いに異なることを特徴とするEL素子用基板を提供することにより、上記目的を達成するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばエレクトロルミネッセンス表示装置に用いられるエレクトロルミネッセンス素子用基板に関するものである。
エレクトロルミネッセンス(以下、ELと略す。)素子は、電界を印加することにより、陽極より注入された正孔と陰極より注入された電子との再結合エネルギーにより蛍光性物質などが発光する原理を利用した自発光素子である。EL素子は、数Vの低電圧で数千cd/m以上の高輝度の面発光が可能であり、また発光層等に用いる有機化合物等を適切に選択することにより、青色から赤色までの任意の波長の発光が可能であるという特徴を有している。このEL素子は、自発光素子であるため視野角が広く、μs以下の高速応答性が可能であることから、液晶表示装置やプラズマディスプレイに変わりうる表示装置として、近年活発な研究開発が行われている。
従来のEL素子の基本構造の一例としては、透明基板上に透明電極と、発光層と、背面電極とを積層した構造を挙げることができる。通常、背面電極には反射特性を有する金属電極が用いられており、発光層から発せられた光のうち、発光層の後方(金属電極側)に出射した光は、金属電極により反射され、前方(透明電極側)に出射されるので、素子の輝度が向上するという利点がある。
しかしながら、この金属電極は外部から素子に入射した光も反射するため、非表示(非発光)であるべき画素から外光による反射が生じ、表示のコントラストが低下するという問題がある。特に、屋外等明るい環境下で使用する携帯用の表示装置においては、このような外光の反射が問題になる。
このような外光の反射によるコントラストの低下を抑えるためには、透明基板の前面に円偏光板を設けるのが一般的である(例えば特許文献1参照)。円偏光板を使用した場合には、外光が金属電極で反射する際に円偏光の回転方向が逆になるため、効率よく外光の反射を抑えることができ、高コントラストの表示が得られる。
しかしながら、EL素子における発光層からの発光は一般に非偏光であるため、外光反射を防止するために円偏光板を使用した場合は、発光の約半分が円偏光板により吸収されてしまう。このため、外部への発光の取り出し効率が低下し、輝度が半分以下まで低下するという問題がある。
また、EL素子では、発光層から発せられた光のうち、透明基板の屈折率と出射媒質(例えば空気)の屈折率とによって決まる臨界角以上の入射角を有する光が、透明基板と出射媒質との界面で全反射し、発光層の内部に閉じ込められて、外部に取り出すことができないため、光の取出し効率が低下するという問題がある。
光の取り出し効率を向上させる手法としては、光散乱層を設けることが提案されている(例えば特許文献2〜4参照)。上述した構成の有機EL素子において、例えば透明基板と発光層との間に光散乱層を形成した場合、光散乱層によって、臨界角以上の入射角を有する光も出射媒質(例えば空気)に導かれることになる。このため、光散乱層を形成することにより、光の取り出し効率を向上させることができるのである。
しかしながら、光散乱層により光散乱効果が得られたとしても、光の散乱強度は波長に依存し、波長の短い光の方が強く散乱するため、青色光の散乱強度が緑色光や赤色光に比べて大きくなってしまう。このように赤色光、緑色光および青色光の散乱強度が異なると、視野角によっては色シフトが生じるという問題がある。
特開平8−321381号公報 特開平6−347617号公報 特開平6−151061号公報 特開2004−39388公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、外光の影響を受けにくく、高コントラストおよび高輝度等の表示品位に優れ、三原色の光の散乱強度を制御可能なEL素子用基板を提供することを主目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するために、透明基板と、上記透明基板上に形成され、透明樹脂中に微粒子を分散させてなり、赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部から構成される光散乱層とを有し、上記赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部にそれぞれ含まれる上記微粒子の存在量が、互いに異なることを特徴とするEL素子用基板を提供する。
本発明のEL素子用基板は光散乱層を有するので、EL表示装置に用いた場合には、外光の反射を抑制し、透明基板と出射媒質との界面における発光の全反射を抑制することが可能である。また、光散乱層を構成する赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部に含まれる上記微粒子の存在量を異なるものとすることにより、三原色の光の散乱強度を制御することができ、視野角に依存した色シフトの発生を防ぐことが可能である。
上記発明においては、上記赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部の厚みが、互いに異なっていてもよい。また、上記赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部中の上記微粒子の濃度が、互いに異なっていてもよい。このように各散乱部の厚み、または各散乱部中の微粒子の濃度を適宜調整することにより、三原色の光の散乱強度を効果的に制御することができるからである。
さらに本発明においては、上記透明基板と上記光散乱層との間、または、上記光散乱層の上記透明基板が形成されている面とは反対側の面に、着色層が形成されていてもよい。
また本発明においては、上記透明基板上の非表示領域に遮光部が形成されていてもよい。これにより、コントラストをさらに向上させることができるからである。
さらに本発明においては、上記微粒子の平均粒径が、1.0μm〜1.6μmの範囲内であることが好ましい。微粒子の平均粒径を所定の範囲とすることにより、ヘイズ値を高くすることができるので、本発明のEL素子用基板をEL表示装置に用いた場合には、外光の反射を抑制してコントラストを効果的に向上させ、また透明基板と出射媒質との界面における発光の全反射を抑制して光の取り出し効率を効果的に向上させることが可能となるからである。
また本発明のEL素子用基板は、ヘイズ値が30〜95の範囲内であることが好ましい。ヘイズ値が上記範囲より小さいと、十分な光散乱効果が得られない場合があるからである。
さらに本発明は、上述したEL素子用基板を用いたことを特徴とするEL表示装置を提供する。本発明のEL表示装置は、上記EL素子用基板を用いるので、色シフトを抑制することができ、視認性が良好である。
本発明のEL素子用基板は、EL表示装置に用いた場合、高コントラストおよび高輝度の表示が実現できるという効果を奏する。また、光散乱層を構成する各散乱部に含まれる微粒子の存在量を互いに異なるものとすることにより、三原色の光の散乱強度を制御することができるという効果を奏する。
以下、本発明のEL素子用基板およびEL表示装置について詳細に説明する。
A.EL素子用基板
本発明のEL素子用基板は、透明基板と、上記透明基板上に形成され、透明樹脂中に微粒子を分散させてなり、赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部から構成される光散乱層とを有し、上記赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部にそれぞれ含まれる上記微粒子の存在量が、互いに異なることを特徴とするものである。
本発明のEL素子用基板について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のEL素子用基板の一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明のEL素子用基板10は、透明基板1と、その上に形成された光散乱層2とを有するものである。この光散乱層2は、透明樹脂中に微粒子を分散させてなる。
本発明のEL素子用基板は、光散乱層を有するので、EL表示装置に用いた場合には、外光の反射を抑制してコントラストを向上させ、また透明基板と出射媒質(例えば空気)との界面における発光の全反射を抑制して光の取り出し効率を向上させることが可能である。
また図1に例示するように、光散乱層2は、赤色光用散乱部2R、緑色光用散乱部2G、および青色光用散乱部2Bから構成されており、各散乱部2R、2Gおよび2Bに含まれる微粒子の存在量は、三原色の光に応じて異なるものとなっている。
図2は、従来のEL素子用基板の散乱特性の一例を示すグラフである。なお、このグラフは、透明基板および光散乱層を有するEL素子用基板を用い、EL素子用基板およびカラーフィルタを、光源/カラーフィルタ/EL素子用基板/受光器の順になるように、光源と受光器との間に配置して、受光器を±30°で変化させて、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)のそれぞれの散乱強度を測定した結果である。図2に例示するグラフによると、例えば受光角度10°のとき、散乱強度が青色光(B)>緑色光(G)>赤色光(R)の順に小さくなっている。これは、光の散乱強度が波長に依存し、波長の短い光の方が強く散乱するためである。
本発明においては、上述したように、赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部にそれぞれ含まれる微粒子の存在量が互いに異なるものであり、例えば微粒子の存在量を赤色光用散乱部>緑色光用散乱部>青色光用散乱部の順に少なくすることができる。一般に、微粒子の存在量が多いほど散乱強度が大きくなるので、微粒子の存在量を赤色光用散乱部>緑色光用散乱部>青色光用散乱部の順に少なくすることにより、赤色光の散乱強度を高めて、赤色光、緑色光および青色光の散乱強度分布を揃えることができる。したがって本発明においては、各散乱部中の微粒子の存在量を適宜調整することにより、図2に例示するような光の波長に依存する散乱特性を改善することができ、これにより視野角に依存した色シフトの発生を抑制することが可能である。
また、本発明のEL素子用基板を、白色を発光する発光層を用いたEL表示装置に適用する場合には、発光層からの白色光が主に赤色成分および青色成分を有し、青味が強い光になる傾向が見られることから、青色光に対して赤色光の散乱強度が高められるように、各散乱部中の微粒子の存在量を調整することが好ましい。この場合には、各散乱部中の微粒子の存在量を、例えば赤色光用散乱部>緑色光用散乱部≒青色光用散乱部の順に少なくすることにより、三原色の光の散乱強度分布を揃えることができる。
また本発明においては、光散乱層上に着色層が形成されていてもよい。例えば図3(a)に示すように、透明基板1と光散乱層2との間に着色層3が形成されていてもよい。通常、着色層3は、赤色着色パターン3R、緑色着色パターン3G、および青色着色パターン3Bから構成される。
さらに本発明においては、透明基板上の非表示領域に遮光部が形成されていてもよい。この遮光部は、各散乱部のアライメントを取るためや、各散乱部間を遮光するために設けられるものである。
以下、本発明のEL素子用基板の各構成について説明する。
1.光散乱層
本発明に用いられる光散乱層は、本発明のEL素子用基板を例えばEL表示装置に用いた場合、EL表示装置における発光層から発せられた光に適度の散乱を生じさせて十分な視認性を確保するために設けられるものであり、透明樹脂中に光散乱作用を有する微粒子を分散させたものである。
また、光散乱層は、赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部から構成され、各散乱部に含まれる微粒子の存在量が互いに異なるものとなっている。本発明においては、例えば各散乱部の厚みを異なるものとする、あるいは、各散乱部中の微粒子の濃度を異なるものとすることにより、各散乱部に含まれる微粒子の存在量を異なるものとすることができる。
なお、各散乱部に含まれる微粒子の存在量が互いに異なるとは、三種類の散乱部のうち、すべての微粒子の存在量が異なる場合だけでなく、少なくとも二種類の散乱部に含まれる微粒子の存在量が異なる場合をも含むものである。例えば緑色光用散乱部および青色光用散乱部に含まれる微粒子の存在量が同一であり、この緑色光用散乱部および青色光用散乱部に含まれる微粒子の存在量と、赤色光用散乱部に含まれる微粒子の存在量とが異なっていてもよい。
例えば各散乱部の厚みが異なる場合、各散乱部の厚みは、目的とする赤色光、緑色光および青色光の散乱強度に応じて適宜調整される。具体的に、各散乱部の厚みは、光散乱層の透明性を損なわない程度の厚みであれば特に限定されるものではなく、0.5μm〜20μm程度で設定することができ、好ましくは1.0μm〜8.0μmの範囲内であり、さらに好ましくは、パターニングの観点より、1.5μm〜6.5μmの範囲内である。
一般に、波長の短い光の方が強く散乱することから、例えば図2に示すような波長に依存する散乱特性の各色間でのばらつきを補正するためには、各散乱部中の微粒子の濃度が一定である場合、各散乱部の厚みは、赤色光用散乱部>緑色光用散乱部>青色光用散乱部の順に薄くなることが好ましい。この場合、一般に厚みが厚いほど散乱強度が大きくなるからである。
また、本発明のEL素子用基板を、白色を発光する発光層を用いたEL表示装置に適用する場合には、上述したように、青色光に対して赤色光の散乱強度が高められるように、各散乱部の厚みを調整することが好ましい。この場合には、各散乱部の厚みを、例えば赤色光用散乱部>緑色光用散乱部≒青色光用散乱部の順に薄くすることにより、各色の散乱強度分布を揃えることができる。
なお、各散乱部の厚みは、例えばEL素子用基板の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより、測定することができる。
このように各散乱部の厚みが異なる場合、各散乱部中の微粒子の濃度は同じであってもよく、異なっていてもよい。
一方、例えば各散乱部中の微粒子の濃度が異なる場合、上記微粒子の濃度は、目的とする赤色光、緑色光および青色光の散乱強度に応じて適宜調整される。具体的に、各散乱部中の微粒子の濃度は、光を散乱させることができ、光散乱層の透明性を損なわない程度の量であれば特に限定されるものではなく、0.5重量%〜70重量%程度で設定することができ、好ましくは1.0重量%〜50重量%の範囲内である。上記微粒子の濃度が上記範囲より低いと、光散乱効果が得られない場合があるからである。逆に、上記微粒子の濃度が上記範囲より高いと、光散乱層の透明性や強度を保つことが困難となる可能性があるからである。
一般に、波長の短い光の方が強く散乱することから、上記の場合と同様に、例えば図2に示すような波長に依存する散乱特性の各色間でのばらつきを補正するためには、各散乱部の厚みが一定である場合、上記微粒子の濃度は、赤色光用散乱部>緑色光用散乱部>青色光用散乱部の順に少なくなることが好ましい。この場合、一般に微粒子の濃度が高いほど散乱強度が大きくなるからである。
また、本発明のEL素子用基板を、白色を発光する発光層を用いたEL表示装置に適用する場合には、上述したように、青色光に対して赤色光の散乱強度が高められるように、各散乱部中の微粒子の濃度を調整することが好ましく、各散乱部中の微粒子の濃度を、例えば赤色光用散乱部>緑色光用散乱部≒青色光用散乱部の順に少なくすることにより、各色の散乱強度分布を揃えることができる。
このように各散乱部中の微粒子の濃度が異なる場合、各散乱部の厚みは同じであってもよく、異なっていてもよい。
本発明に用いられる光散乱層は、上述したように、透明樹脂中に光散乱作用を有する微粒子を分散させたものである。以下、光散乱層の構成材料およびその他の点について説明する。
(1)微粒子
本発明に用いられる微粒子としては、光散乱作用を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の無機物、アクリル系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、スチレン系樹脂、メラミン系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の有機物、あるいは、これらの2種以上の混合系等の微粒子を挙げることができる。
また、上記微粒子は透明性を有していることが好ましい。これにより、全光線透過率を向上させることができるからである。このような微粒子としては、上記の中でも、メラミン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、およびその混合系樹脂や共重合体などの微粒子が好ましく用いられる。なお、これらの微粒子は耐久性も有している。
ここで一般的に、光散乱層の光学設計には微粒子の粒径が大きく影響し、具体的には微粒子の粒径dにより散乱状態が異なることが知られている。すなわち、
(1)粒径dが光波長λに比べて大きい場合(d>λ)は、幾何光学領域となり、幾何光学的な屈折、反射による散乱が発生し、波長依存性はない。
(2)粒径dが光波長λに近い場合(λ/3<d<λ)は、回折散乱領域(ミー散乱)となり、幾何光学的な散乱と回折効果(光干渉)とによる散乱が発生し、複雑な波長依存性を有する。このため、散乱による色付きが生じる。
(3)粒径dが光波長λより小さい場合(d<λ/3)は、レイリー散乱領域となり、原子・分子との相互作用による散乱が発生し、ほぼ均一に全方向に散乱する。このため、前方散乱のみならず後方散乱も発生する。
本発明のEL素子用基板をEL表示装置に用いた場合、外光の反射を抑制してコントラストを向上させ、また透明基板と出射媒質(例えば空気)との界面における発光の全反射を抑制して光の取り出し効率を向上させるためには、全方向の散乱は好ましくない。したがって、微粒子の粒径が、上記のうち前方散乱特性に優れる(1)または(2)の場合に該当することが好ましい。さらに、散乱による色付きを防止するためには、微粒子の粒径が上記(1)の幾何光学的領域となることが好ましい。
また、光散乱層による散乱光の強度を十分なものとするためには、ヘイズ値[ヘイズ値=(拡散光線透過率)/(全光線透過率)×100]を高くする必要がある。特に、EL表示装置においては、より高いヘイズ値が要求される。これは、例えば液晶表示装置では光源として外光を用いる場合があり、この場合には積極的に反射光を表示に使用するのに対し、EL素子は自発光素子であるので、光源として外光を用いる必要がなく、表示品位の向上のためには外光の反射を抑制することが好ましいからである。ヘイズ値がより高いものであれば、外光の反射を効果的に抑制するとともに、透明基板と出射媒質(例えば空気)との界面における発光の全反射も効果的に抑制することができる。
高いヘイズ値(高にごり度)を可能とするには、各散乱部中の微粒子の濃度を多くしたり、各散乱部の厚みを厚くしたりする必要があるが、このとき全光線透過率が低下するのは好ましくない。例えば、光散乱層に一般的な微粒子として知られている酸化チタンや炭酸カルシウムを用いた場合、光散乱層中の微粒子の濃度を多くしたり、光散乱層の厚みを厚くしたりすることによってヘイズ値を高めることはできるが、その一方で微粒子のもつ遮光性が発現して、全光線透過率が著しく低下してしまう。
以上のことから、本発明に用いられる微粒子の平均粒径は、1.0μm〜1.6μmの範囲内であることが好ましく、好ましくは1.0μm〜1.4μm、より好ましくは1.2μm〜1.4μmの範囲内である。平均粒径が上記範囲であることにより、高いヘイズ値を達成することができ、優れた散乱特性を得ることができるからである。上述したように、光散乱層中の微粒子の濃度または光散乱層の厚みの制御だけでは、ヘイズ値が上昇する反面、全光線透過率が低下する場合があるが、微粒子の平均粒径を上記範囲とすることにより、全光線透過率の低下を抑制しつつ、ヘイズ値を高めることができる。さらに、円偏光板を用いることなく、上述したように外光の反射を抑制することができるので、本発明のEL素子用基板をEL表示装置に用いた場合には、発光層からの発光を有効に利用することができ、輝度を向上させることが可能である。
さらに、平均粒径が上記範囲であれば、通常のスピンナーによる塗布で均一な膜厚分布を達成することができ、またパターニング特性に優れる比較的厚みの薄い光散乱層が形成可能である。
なお、上述した粒径dと光波長λとの関係からも説明できるように、微粒子の平均粒径が大きくなるほど、三原色の光の散乱強度分布が揃う傾向が見られるが、上述したようにヘイズ値を考慮すると、微粒子の平均粒径は上記範囲であることが好ましい。光散乱効果の指標となるヘイズ値は微粒子の平均粒径に大きく依存し、また、コントラストや輝度等を考慮しつつ光散乱効果を得るためには好適な微粒子の平均粒径が存在すると考えられるからである。
ここで、平均粒径とは、一般に粒子の粒度を示すために用いられるものであり、本発明においては、レーザー法により測定した値である。レーザー法とは、粒子を溶媒中に分散し、その分散溶媒にレーザー光線を当てて得られた散乱光を細くし、演算することにより、平均粒径、粒度分布等を測定する方法である。なお、上記平均粒径は、レーザー法による粒径測定機として、リーズ&ノースラップ(Leeds & Northrup)社製 粒度分析計 マイクロトラックUPA Model-9230を使用して測定した値である。
上記微粒子の形状としては特に限定されるものではないが、球状であることが好ましい。
本発明においては、微粒子の屈折率が後述する透明樹脂の屈折率より大きいことが好ましい。一般的に、散乱特性を発現させるためには、微粒子と透明樹脂との屈折率差を利用しており、理想的には透明樹脂の屈折率が微粒子の屈折率より大きくなるように設定することが好ましい。しかしながら、微粒子と透明樹脂との屈折率差を明確にすることや、光散乱層の色付きを考慮すると、微粒子の屈折率が透明樹脂の屈折率より大きくなるように設定することが好ましいのである。
後述する透明樹脂の屈折率は一般的に1.5程度であることから、微粒子の屈折率は1.5より大きいことが好ましい。このような微粒子としては、例えば酸化アルミニウム(1.62)、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合体(1.66)、ベンゾクアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合体(1.66、1.52)、メラミン・ホルムアルデヒド縮合体(1.66)、シリカ・アクリル複合化合物(1.52)、メタクリル化合物(1.51)等が挙げられる。なお、括弧内の数字は屈折率を示す。
(2)透明樹脂
本発明に用いられる透明樹脂は、上記微粒子との屈折率差、光散乱層の透明性、透明基板や着色層との密着性等を考慮して適宜選択される。透明樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリイミド系樹脂、ビニルエーテル系樹脂等を挙げることができる。これらの透明樹脂は、単独で、または2種以上の混合物として使用することができる。
(3)その他
本発明に用いられる光散乱層の全光線透過率は、85%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上である。全光線透過率が小さすぎると、本発明のEL素子用基板をEL表示装置に用いた場合に輝度が低下するおそれがあるからである。
また、光散乱層のヘイズ値は、30〜95程度であることが好ましく、より好ましくは40〜80の範囲内、最も好ましくは50〜70の範囲内である。ヘイズ値が上記範囲より小さいと、十分な光散乱効果が得られない場合があるからである。
なお、上記の全光線透過率およびヘイズ値は、積分球を用いて、東洋精機製作所(株)製の直読ヘイズメーターにより測定した値である。
各散乱部は、EL表示装置における発光層のパターンに応じて形成されていてもよく、また後述する着色層が形成されている場合は着色層の各色着色パターンに応じて形成されていてもよい。各散乱部の配列としては特に限定されるものではなく、例えばストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等が挙げられる。
本発明に用いられる光散乱層は、微粒子および透明樹脂を含有する光散乱層形成用塗工液を塗布し、固化させることにより形成することができる。この際、光散乱層形成用塗工液は、紫外線硬化型レジストであることが好ましく、中でもネガ型紫外線硬化型レジストであることが好ましい。光散乱層形成用塗工液が紫外線硬化型レジストであれば、例えばフォトマスクを介して露光することにより、容易にパターニングできるからである。
この際、用いられる紫外線硬化型レジストには紫外線硬化性のバインダ樹脂や光重合開始剤などが含有される。この紫外線硬化性のバインダ樹脂や光重合開始剤などを紫外線硬化型レジストに多量に含有させて、厚膜の光散乱層を形成すると、光散乱層に色付きが生じる可能性がある。このため、光散乱層の厚みは比較的薄い方が好ましい。
また、上記光散乱層形成用塗工液は各散乱部ごとに調製されるが、この際に、所望の存在量を有する散乱部が形成できるように、上記微粒子の添加量が適宜調整される。
2.透明基板
本発明に用いられる透明基板としては、一般にEL表示装置に用いることができるものであれば特に限定されるものではない。例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中でも、コーニング社製イーグル2000または1737材ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、好ましく用いられる。特に、本発明のEL素子用基板をアクティブ駆動方式のEL表示装置に適用する場合に好適である。
3.着色層
本発明においては、光散乱層上に着色層が形成されていてもよい。着色層3は、例えば図3(a)に示すように透明基板1と光散乱層2との間に形成されていてもよく、例えば図3(b)に示すように光散乱層2の透明基板1が形成された面とは反対側の面に形成されていてもよい。
透明基板と光散乱層との間に着色層が形成されている場合は、光散乱層に比べて透明基板表面の方が平坦であることから、着色層の成膜およびパターニングが容易であるという利点がある。また、光散乱層よりも色特性補正のための着色層の方が光の出射面側に設けられることになるので、光散乱層に色付きがあっても高いコントラストが得られる。さらに、着色層形成時の熱工程(ポストベーク)に曝されることなく光散乱層を形成できるので、光散乱層中の透明樹脂が熱により黄変するのを回避することができる。
本発明に用いられる着色層は、赤色着色パターン、緑色着色パターン、および青色着色パターンから構成されているものである。通常、各色着色パターンは、上記光散乱層の各散乱部に対応して設けられる。各色着色パターンの配列としては特に限定されるものではなく、例えばストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等が挙げられる。
透明基板上の非表示領域に後述する遮光部が形成されていない場合は、各色着色パターンは隙間なく形成されていることが好ましい。これにより、コントラストを向上させることができるからである。
着色層の形成材料としては、一般的にカラーフィルタに用いられる材料を適用することができ、例えば有機顔料や無機顔料が挙げられる。
また、着色層の厚みとしては、特に限定されるものではないが、上記光散乱層の色付きの色特性補正が可能な厚みであることが好ましい。例えば着色層の厚みを比較的薄くすることにより、上記光散乱層の色付きの色特性補正ができる。この場合、着色層の厚みは、目的とする色特性補正に応じて適宜調整される。
上記着色層は、一般的な顔料分散法、染色法、電着法、印刷法等により形成することができる。顔料分散法により着色層を形成する場合は、着色層形成用塗工液として上述した有機顔料や無機顔料を分散させた顔料分散レジストが用いられる。
各色着色パターンを精度良く形成するためには、アライメントマークが形成されていることが好ましい。アライメントマークは、通常、1色目の着色パターンの形成と同時に形成される。後述する遮光部が所定の位置に形成されている場合には、この遮光部をアライメントマークとして用いることができる。
4.遮光部
本発明においては、例えば図4に示すように、透明基板1上の非表示領域に遮光部5が形成されていてもよい。遮光部は、EL表示装置における発光層のパターン間を遮光するため、または各散乱部のアライメントをとるため、あるいは、上記着色層が形成されている場合は各色着色パターン間を遮光するため、または各色着色パターンのアライメントをとるため、等に設けられるものである。遮光部を設けることにより、コントラストを向上させることができる。
さらに、上記遮光部は、透明基板上の非表示領域に形成されていればよく、透明基板の光散乱層が形成されている側、または光散乱層が形成されていない側のいずれに形成されていてもよい。
本発明に用いられる遮光部は、例えば遮光性樹脂、クロム等の金属、遮光性顔料を分散させたレジストなどにより形成することができる。
5.平坦化層
本発明においては、光散乱層表面の微細な凹凸をなくして平坦な面を形成するために、また各散乱部の厚みが異なる場合には各散乱部による段差をなくして平坦な面を形成するために、あるいは、上記着色層が形成されている場合には、着色層表面の微細な凹凸をなくして平坦な面を形成するために、また各色着色パターンによる凹凸をなくして平坦な面を形成するために、光散乱層や着色層の上に平坦化層が形成されていてもよい。
特に、本発明のEL素子用基板を用いてEL表示装置を作製する際に、例えばEL素子用基板における光散乱層上に透明電極層等が形成される場合には、上記平坦化層が形成されていることが好ましい。光散乱層は微粒子を含有するため表面に微細な凹凸が生じやすく、均一な透明電極層の形成が困難となる場合があるが、光散乱層上に平坦化層が形成されていることにより、均一な透明電極層を形成することができるからである。また、各散乱部の厚みが異なる場合に、透明電極層に各散乱部による段差が反映されると電極間で短絡が生じる場合があるが、平坦化層が形成されていることにより、この電極間の短絡を防止することができるからである。
また、光散乱層上に着色層が形成されている場合には、光散乱層と着色層との間に平坦化層を設けることにより、光散乱層表面の微細な凹凸を平坦化することができ、着色層のパターニング特性が向上する。さらに、この場合には、着色層上に平坦化層が形成されていることにより、上記の場合と同様に、均一な透明電極層を形成することができる。また、着色層上に平坦化層が形成されていることにより、各色着色パターンによる凹凸によって生じる電極間の短絡を防止することができる。
一方、例えばEL素子用基板と対向基板とを別々に作製して貼り合わせることによりEL表示装置を作製する場合には、上記平坦化層は形成されていなくてもよい。
上記平坦化層は、透明基板上に光散乱層のみが形成されている場合は、光散乱層上に形成されるものであるが、上記着色層が形成されている場合は、光散乱層および着色層の積層順にかかわらず、光散乱層および着色層が積層された上に形成されていてもよく、光散乱層と着色層との間に形成されていてもよい。
本発明に用いられる平坦化層は、例えばアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、プロピニル系樹脂等を用いて形成することができる。
6.ガスバリア層
本発明においては、光散乱層上にガスバリア層が形成されていてもよい。EL表示装置における発光層やその他の有機層は、酸素、水蒸気、およびその他のガス等に弱い部材であるため、ガスバリア層を設けることにより、ダークスポットやダークエリアの発生を抑制することができるからである。特に、上記着色層が形成されている場合には、EL表示装置の製造時や駆動時に、この着色層等からガスが発生する場合があるが、ガスバリア層によって、この発生したガスにより発光層等が劣化するのを抑えることができる。
ガスバリア層は、透明基板上に光散乱層のみが形成されている場合は、光散乱層上に形成されるものであるが、上記着色層が形成されている場合は、光散乱層および着色層が積層された上に形成される。
ガスバリア層としては、一般にEL表示装置のガスバリア層として用いられるものを使用することができ、例えば酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素等が用いられる。
7.透明電極層
本発明においては、光散乱層上に透明電極層が形成されていてもよい。透明電極層は、透明基板上に光散乱層のみが形成されている場合は、光散乱層上に形成されるものであるが、上記着色層が形成されている場合は、光散乱層および着色層が積層された上に形成される。
本発明に用いられる透明電極層としては、例えば酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、またはその合金等が用いられる。また、透明電極層は、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。
上記透明電極層の厚みは、0.01μm〜1μm程度で設定することができ、好ましくは0.03μm〜0.5μm程度である。
8.その他
本発明のEL素子用基板のヘイズ値としては、30〜95程度であることが好ましく、より好ましくは40〜80の範囲内、最も好ましくは50〜70の範囲内である。ヘイズ値が上記範囲より小さいと、十分な光散乱効果が得られない場合があるからである。また、正面輝度の観点からは、ヘイズ値の上限は95であることが好ましい。
また、本発明のEL素子用基板の全光線透過率としては、85%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上である。全光線透過率が小さすぎると、本発明のEL素子用基板をEL表示装置に用いた場合、輝度が低下するおそれがあるからである。
なお、上記ヘイズ値および全光線透過率は、東洋精機製作所(株)製の直読ヘイズメーターを用いて測定した値である。
本発明のEL素子用基板は、例えばEL表示装置、プラズマディスプレイ(PDP)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などの自発光型表示装置に適用することができる。本発明のEL素子用基板を用いることにより、三原色の光の散乱特性に優れ、高コントラストおよび高輝度の表示を得ることが可能である。
B.EL表示装置
次に、本発明のEL表示装置について説明する。本発明のEL表示装置は、上述したEL素子用基板を用いたことを特徴とするものである。本発明のEL表示装置は、上記EL素子用基板を用いるので、色シフトを抑制することができ、視認性が良好である。
EL表示装置としては、有機EL表示装置であっても無機EL表示装置であってもよい。
特に、本発明のEL表示装置は、アクティブ駆動方式により駆動されるものであることが好ましい。これは、上記EL素子用基板が外光の反射を抑えることが可能であり、外部環境で使用するデジタルスチルカメラやデジタルビデオムービー等に用いられる表示装置に適しているからである。一般的に、デジタルスチルカメラやデジタルビデオムービー等の解像度はメガピクセルを有するものが用いられるため、それを表示する表示装置に対しても解像度が要求される。パッシブ駆動方式の表示装置では、その構成から高解像度を得ることができず、高精細の表示装置は一般的にアクティブ駆動方式に移行してきている。また、色の表示色に関しても、薄膜トランジスタ(TFT)素子等で中間色を制御できるアクティブ駆動方式の表示装置の方が表示色を多く再現できる。
図5に、本発明のEL表示装置の一例を示す。図5(a)はボトムエミッションのEL表示装置の例であり、図5(b)はトップエミッションのEL表示装置の例である。
例えば図5(a)に示すEL表示装置30においては、EL素子用基板10の光散乱層2(2R、2Gおよび2B)上に透明電極層12、発光層11、および背面電極層13が形成され、その上に基板15が形成されている。発光層12の間には隔壁16が形成され、透明電極層12は薄膜トランジスタ(TFT)17とともに形成されている。
また例えば図5(b)に示すEL表示装置30においては、EL素子用基板10と、基板15上に背面電極層13、発光層11、透明電極層12および屈折率マッチング層14が形成された対向基板20とが積層されている。そして、発光層12の間には隔壁16が形成され、背面電極層13は薄膜トランジスタ(TFT)17とともに形成されている。
ボトムエミッションとトップエミッションとでは、トップエミッションの方が発光部分の割合(開口率)が大きい点で有利である。これは、ボトムエミッションでは、光の取出し面側にTFT回路が形成されるため、開口率が狭くなってしまうが、トップエミッションでは、TFT回路の形成面とは反対側の面から光を取り出すため、複雑なTFT回路が形成されていても、開口率には影響しないからである。
また、本発明のEL表示装置は、例えば白色を発光する発光層を用いたもの、三原色をそれぞれ発光する発光層を用いたもの、および青色を発光する発光層を用いたもののいずれであってもよい。
上記EL素子用基板が透明基板と光散乱層とを有するものである場合には、三原色をそれぞれ発光する発光層を用いたEL表示装置とすることが好ましい。一方、上記EL素子用基板が透明基板と光散乱層と着色層とを有するものである場合には、白色を発光する発光層を用いたEL表示装置とすることが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
(遮光部の形成)
透明基板として、370mm×470mm、厚み0.7mmのソーダガラス(セントラル硝子社製)を用いた。この透明基板上に、スパッタリングにより酸化窒化複合クロムの薄膜(厚み0.2μm)を形成した。この複合クロム薄膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、および複合クロム薄膜のエッチングを順次行って、80μm×280μmの長方形状の開口部が、短辺方向に100μmのピッチ、長辺方向に300μmのピッチでマトリックス状に配列した遮光部を形成した。
(着色層の形成)
赤色、緑色、および青色の各着色層形成用塗工液を調製した。赤色着色剤としては縮合アゾ系顔料(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、クロモフタルレッドBRN)、緑色着色剤としてはフタロシアニン系緑色顔料(東洋インキ製造社製、リオノールグリーン2Y−301)、および青色着色剤としてはアンスラキノン系顔料(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、クロモフタルブルーA3R)をそれぞれ用い、バインダー樹脂としてはポリビニルアルコールを用いた。ポリビニルアルコール10%水溶液10部に対し、各着色剤を1部(部数はいずれも質量基準。)の割合で配合した。得られた溶液100部に対し、1部の重クロム酸アンモニウムを架橋剤として添加し、各着色層形成用塗工液を得た。
上記の各着色層形成用塗工液を順次用いて各着色層を形成した。すなわち、遮光部が形成された上記透明基板上に、赤色着色層形成用塗工液をスピンコート法により塗布し、100℃の温度で5分間のプリベイクを行った。その後、フォトマスクを用いて露光し、現像液(0.05%KOH水溶液)にて現像を行った。次いで、200℃の温度で60分間のポストベイクを行い、遮光部の所定の位置に幅85μm、厚み1.5μmの帯状の赤色着色層を形成した。以降、緑色着色層形成用塗工液、および青色着色層形成用塗工液を順次用い、緑色着色層、および青色着色層を形成した。
(光散乱層の形成)
まず、光散乱層形成用塗工液を調製した。
<硬化性樹脂組成物の調製>
重合槽中に、メタクリル酸メチル(MMA)63重量部と、アクリル酸(AA)12重量部と、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)6重量部と、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)88重量部とを仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、さらに100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、さらにメタクリル酸グリシジル(GMA)7重量部と、トリエチルアミン0.4重量部と、ハイドロキノン0.2重量部とを添加し、100℃で5時間攪拌し、硬化性樹脂組成物(固形分50%)を得た。
次に、下記の組成で材料を混合し、室温で攪拌して、各光散乱層形成用塗工液を得た。
<赤色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・上記硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):10重量部
<緑色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・上記硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):10重量部
<青色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・上記硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):10重量部
次に、上記光散乱層形成用塗工液を用い、各着色層に対応する光拡散層を形成した。すなわち、遮光部の所定の位置に赤色、緑色、および青色着色層が形成された基板上に、赤色用光散乱層形成用塗工液をスピンコート法により塗布し、100℃の温度で5分間のプリベイクを行った。その後、フォトマスクを用いて露光し、現像液(0.05%KOH水溶液)にて現像を行った。次いで、200℃の温度で60分間のポストベイクを行い、赤色着色層上に厚み2.0μmの帯状の赤色用光拡散層を形成した。以降、緑色用光散乱層形成用塗工液、および青色用光散乱層形成用塗工液を順次用い、緑色用光拡散層(厚み1.8μm)、および青色用光拡散層(厚み1.5μm)を形成した。
(平坦化層の形成)
アクリレート系光硬化性樹脂(新日鐵化学社製、品名:「V−259PA/PH5」)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈した平坦化層形成用塗工液を調製した。この平坦化層形成用塗工液を、光散乱層上にスピンコート法により塗布し、温度120℃で5分間のプリベイクを行った。次いで、フォトリソグラフィ法によりパターニングを行った後、温度200℃で60分間のポストベイクを行って、厚み5μmの平坦化層を形成した。
(ガスバリア層の形成)
次に、上記平坦化層上に、Siターゲット(3N)を用い、アルゴンガス導入量:40sccm、RFパワー:430kW、基板温度:100℃でスパッタリング法により厚み150nmの酸化窒化ケイ素膜を成膜し、透明なガスバリア層を形成した。
(透明電極層の形成)
上記ガスバリア層上に、イオンプレーティング法により膜厚150nmの酸化インジウムスズ(ITO)膜を形成し、このITO膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、ITO膜のエッチングを行って、透明電極層を形成した。
次に、上記透明電極層を覆うようにガスバリア層上の全面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み0.2μm)を形成し、このクロム薄膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、クロム薄膜のエッチングを行って、補助電極を形成した。
(絶縁層および隔壁の形成)
平均分子量が約100,000であるノルボルネン系樹脂(JSR社製:ARTON)をトルエンで希釈した絶縁層形成用塗工液を使用し、スピンコート法により透明電極層を覆うようにガスバリア層上に塗布した後、ベーク(100℃、30分)を行って、絶縁膜(厚み1μm)を形成した。次に、この絶縁膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、絶縁膜のエッチングを行って絶縁層を形成した。この絶縁層は、透明電極層と直角に交差する帯状(幅20μm)のパターンであり、遮光部上に位置するものとした。
次に、隔壁形成用塗工液(日本ゼオン社製フォトレジスト:ZPN1100)をスピンコート法により絶縁層を覆うように全面に塗布し、プリベーク(70℃、30分間)を行った。その後、所定の隔壁用フォトマスクを用いて露光し、現像液(日本ゼオン社製:ZTMA−100)にて現像を行い、次いで、ポストベーク(100℃、30分間)を行って、絶縁層上に隔壁を形成した。
(有機EL層の形成)
次いで、真空蒸着法により正孔注入層、白色発光層、および電子注入層からなる有機EL層を形成した。すなわち、まずN,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1´−ビフェニル〕−4,4´−ジアミンを、画像表示領域に対応する所定の開口部を備えたフォトマスクを介して600nmまで蒸着して成膜することによって、透明電極層上に正孔注入層を形成した。同様にして、4,4´−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニルを50nmまで蒸着して成膜した。このとき同時にルブレン(アルドリッチ(株)製、蛍光ピーク波長585nm)を少量含有させた。これにより白色発光層を形成した。その後、トリス(8−キノリノール)アルミニウムを20nm厚まで蒸着して成膜することにより電子注入層を形成した。このようにして形成された有機EL層は、幅280μmの帯状のパターンとして各隔壁間に存在するものであった。
(背面電極層の形成)
次に、画像表示領域よりも広い所定の開口部を備えたフォトマスクを介して、上記隔壁が形成されている領域に、真空蒸着法によりマグネシウムと銀を同時に蒸着(マグネシウムの蒸着速度=1.3〜1.4nm/秒、銀の蒸着速度=0.1nm/秒)して成膜した。これにより、隔壁がマスクとなって、マグネシウム/銀化合物からなる厚み200nmの背面電極層を有機EL層上に形成した。この背面電極層は、幅280μmの帯状のパターンとして有機EL層上に存在するものであった。
(有機EL表示装置)
上記の有機EL素子を封止し、有機EL表示装置を得た。この有機EL表示装置の透明電極層と背面電極層に直流8.5Vの電圧を10mA/cmの一定電流密度で印加して連続駆動させることにより、透明電極層と背面電極層とが交差する所望の部位の白色発光層を発光させた。
[実施例2]
実施例1において、下記のようにして光散乱層を形成した以外は、実施例1と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
(光散乱層の形成)
下記の組成で材料を混合し、室温で攪拌して、各光散乱層形成用塗工液を調製した。なお、硬化性樹脂組成物は実施例1と同様のものを用いた。
<赤色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):12重量部
<緑色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):10重量部
<青色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):8重量部
次に、赤色用光拡散層の厚みを2.0μm、緑色用光拡散層の厚みを2.0μm、および青色用光拡散層の厚みを2.0μmとした以外は、実施例1と同様にして光拡散層を形成した。
[実施例3]
実施例1において、下記のようにして光散乱層を形成した以外は、実施例1と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
(光散乱層の形成)
下記の組成で材料を混合し、室温で攪拌して、各光散乱層形成用塗工液を調製した。なお、硬化性樹脂組成物は実施例1と同様のものを用いた。
<赤色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.6μm):10重量部
<緑色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.6μm):10重量部
<青色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.6μm):10重量部
次に、赤色用光拡散層の厚みを2.0μm、緑色用光拡散層の厚みを1.8μm、および青色用光拡散層の厚みを1.5μmとした以外は、実施例1と同様にして光拡散層を形成した。
[比較例1]
実施例1において、下記のようにして光散乱層を形成した以外は、実施例1と同様にして、有機EL表示装置を作製した。
(光散乱層の形成)
下記の組成で材料を混合し、室温で攪拌して、各光散乱層形成用塗工液を調製した。なお、硬化性樹脂組成物は実施例1と同様のものを用いた。
<赤色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):10重量部
<緑色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):10重量部
<青色用光散乱層形成用塗工液の組成>
・硬化性樹脂組成物(固形分50%):16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399):24重量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70):4重量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン:4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:52重量部
・メラミン系樹脂ビーズ(平均粒径1.2μm):10重量部
次に、赤色用光拡散層の厚みを2.0μm、緑色用光拡散層の厚みを2.0μm、および青色用光拡散層の厚みを2.0μmとした以外は、実施例1と同様にして光拡散層を形成した。
[評価]
有機EL表示装置の任意の領域に関して分光放射輝度計(株式会社トプコン製 SR-2)にて基板正面に対して45°傾斜させた場合の色ずれ(CIE色度座標でのΔxy)、および明室下での視認性(外光反射低減効果)について評価を行った。
ここで、Δxyとは、全色点灯時の基板正面でのWhite座標(x1,y1)に対し、基板面に対して45°傾斜させた場合のWhite座標(x2,y2)から、下記式により算出される。
Δxy=((x1−x2)+(y1−y2)1/2
また、光散乱層のヘイズ値を、東洋精機製作所(株)製の直読ヘイズメーターで測定した。
結果を表1に示す。なお、表1における微粒子の濃度とは、各光拡散層形成用塗工液中の固形分の総重量に対する微粒子重量の比率(%)である。
Figure 2007109575
本発明のEL素子用基板の一例を示す概略断面図である。 従来のEL素子用基板の散乱特性の一例を示すグラフである。 本発明のEL素子用基板の他の例を示す概略断面図である。 本発明のEL素子用基板の他の例を示す概略断面図である。 本発明のEL表示装置の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 … 透明基板
2 … 光散乱層
2R … 赤色光用散乱部
2G … 緑色光用散乱部
2B … 青色光用散乱部
3 … 着色層
5 … 遮光部
10 … EL素子用基板

Claims (8)

  1. 透明基板と、前記透明基板上に形成され、透明樹脂中に微粒子を分散させてなり、赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部から構成される光散乱層とを有し、前記赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部にそれぞれ含まれる前記微粒子の存在量が、互いに異なることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子用基板。
  2. 前記赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部の厚みが、互いに異なることを特徴とする請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス素子用基板。
  3. 前記赤色光用散乱部、緑色光用散乱部、および青色光用散乱部中の前記微粒子の濃度が、互いに異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレクトロルミネッセンス素子用基板。
  4. 前記透明基板と前記光散乱層との間、または、前記光散乱層の前記透明基板が形成されている面とは反対側の面に、着色層が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用基板。
  5. 前記透明基板上の非表示領域に遮光部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用基板。
  6. 前記微粒子の平均粒径が、1.0μm〜1.6μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用基板。
  7. ヘイズ値が30〜95の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用基板。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載のエレクトロルミネッセンス素子用基板を用いたことを特徴とするエレクトロルミネッセンス表示装置。
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