JP2007109568A - 燃料電池システム - Google Patents

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光浩 小久保
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仁 五十嵐
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Abstract

【課題】アイドルストップ時の空気供給制御を改善して、発電遅れや燃料電池の劣化を抑制する。
【解決手段】燃料電池システム102のアイドルストップ状態時に、電圧センサ223で計測されたすべての燃料電池セル301のセル電圧の内、最小セル電圧が予め設定された第1の下限電圧以上となるように空気コンプレッサ212を稼動させて、燃料電池スタック201に空気を供給制御して構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、アイドルストップ状態時における動作制御を改善した燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池を搭載した燃料電池車両では、燃料ガスを効率的に利用するため、燃料電池と2次電池とを併用して、適宜使い分ける制御を行う場合がある。例えば、通常時には両者を併用して駆動源であるモータに電力を供給するが、低速走行時やアイドルリング時等の低負荷や燃料電池の発電効率が低くなるような運転状態時には、燃料電池システムの稼動を停止してシステム全体を停止状態にすることなく、発電に直接係わる空気コンプレッサ等の燃料電池駆動用補機類の動作を停止して燃料電池による発電を停止し燃料電池をアイドルストップ状態とし、2次電池のみからの給電によりモータを駆動するといった制御を行っている。
このようなアイドルストップ機能を備えた燃料電池システムでは、アイドルストップ中は、燃料ガスの例えば水素と酸化剤ガスの例えば空気(酸素)の供給が停止されているので、電解質膜を介してアノード極の残留水素がカソード極に透過する。これにより、透過した水素がカソード極の空気と反応し、カソード極の空気の濃度が低下する。
カソード極の空気濃度が低下すると、燃料電池システムがアイドルストップ状態から通常の発電状態に復帰する際に、カソード極で空気不足となり、発電遅れが生じするおそれがあった。また、カソード極の空気が不足すると、燃料電池のセル電圧が低下し、燃料電池から電流の取り出しを制御するPM(パワーマネージャー)の定格入力電圧が低下し、PMの電流取り出し制御に不具合を生じるおそれがあった。
このような不具合を回避するために、燃料電池システムのアイドルストップ中にカソード極に定期的に空気を供給する、例えば以下に示す文献に記載された技術が知られている(特許文献1参照)。
この文献1に記載された技術では、簡潔運転モードで燃料電池の発電を停止しているときに、所定期間が経過する毎に所定の時間空気コンプレッサを駆動して燃料電池に空気を定期的に供給し、カソード極の空気不足を回避していた。
特開2004−172028
このような従来の燃料電池システムにおいて、燃料電池スタックの総電圧(平均電圧)をカソード極に空気を供給する要件として設定すると、燃料電池スタックの入口側の各セルのセル電圧、または出口側の各セルのセル電圧にばらつきがある場合には、セル電圧が他のセルのセル電圧に比べて低いセルが存在する可能性が高いものと推定される。
このような場合に、空気を酸化剤ガスとして使用していると、セル電圧が低いセルでは酸素の濃度も他のセルに比べて低くなっている。このため、アイドルストップ状態から発電状態に復帰する際に、発電遅れが生じるおそれがあった。また、酸素が低い状態で発電を開始して電流を取り出すと、セル電圧が異常に低下してセルの劣化を招くおそれもあった。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アイドルストップ時の空気供給制御を改善して、発電遅れや燃料電池の劣化を抑制した燃料電池システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の課題を解決する手段は、燃料ガス供給手段により供給される燃料ガスと、酸化剤ガス供給手段により供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電を行う燃料電池スタックを備え、電力の要求がない場合には、前記燃料電池スタックに燃料ガスと酸化剤ガスとの供給を停止し、前記燃料電池スタックの発電を停止してシステムをアイドルストップ状態とする燃料電池システムにおいて、前記燃料電池スタックを構成する燃料電池セルのセル電圧を計測する電圧計測手段と、前記燃料電池システムのアイドルストップ状態時に、前記電圧計測手段で計測された前記燃料電池セルのセル電圧に係わる電圧情報が予め設定された下限電圧以上となるように前記酸化剤ガス供給手段を稼動させて、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給制御する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、アイドルストップ状態が解除されて発電が開始される際の、発電遅れを抑制することが可能となる。また、アイドルストップ解除後の電流取り出し時にセル電圧が異常に低下することを防止することが可能となり、燃料電池セルの劣化を抑制することができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例1に係る燃料電池システムが搭載された燃料電池車両の基本構成を示す図であり、図2は本発明の実施例1に係る燃料電池システムの構成を示す図である。
図1において、燃料電池車両は、車両本体101に駆動電源として燃料電池システム102を搭載してなるものであり、更にインバータ103、駆動モータ104、駆動輪105、車速センサ106、2次電池107、リレー108ならびに制御コントローラ109を備えている。また、燃料電池車両は、車両のシフト位置を検出するシフト位置センサ111、ブレーキの有無を検出するブレーキセンサ112、ならびにアクセルの開度を検出するアクセル開度センサ113を備えている。
燃料電池システム102は、駆動モータ104が消費する電力や2次電池107の充電に必要な電力が発電できるように、燃料電池スタックに供給する燃料ガスの水素や酸化剤ガスの空気の圧力、ならびに流量等が図2に示す圧力調整弁、コンプレッサ等で制御される。
インバータ103は、燃料電池システム102で発電される直流電力を交流電力に変換し、制御コントローラ109から指示される駆動モータ104を駆動する出力トルクとなるように、駆動モータ104を制御する。
駆動輪105は、駆動モータ104と機械的に接続されており、駆動モータ104で得られた駆動トルクが伝達されて、駆動力を発生させて車両を駆動する。車速センサ106は、駆動輪105の回転速度を検出して車速を検出し、車速センサ106で検出された車速を燃料電池システムの後述する動作制御に供している。
2次電池107は、車両のアイドリングストップ時など、燃料電池システム102から電力が供給されない場合に、駆動モータ104や、燃料電池システム102が発電するために必要となる補機の圧力調整弁やコンプレッサに電力を供給する。2次電池107には、2次電池107の電圧を検出する電圧センサ114ならびに電流を検出する電流センサ115が設けられており、この電圧センサ114ならびに電流センサ115で検出された電圧ならびに電流に基づいて、2次電池107の充電量が推定される。
リレー108は、制御コントローラ109からの指令に基づいて、燃料電池システム102と負荷とを接続/切断する。
制御コントローラ109は、本燃料電池車両の運転を制御する制御中枢として機能し、プログラムに基づいて各種動作処理を制御するコンピュータに必要な、CPU、記憶装置、入出力装置等の資源を備えた例えばマイクロコンピュータ等により実現される。制御コントローラ109は、本車両における上記各センサならびにこれらのセンサで得られない燃料電池車両の運転に必要な情報を収集するセンサ(図示せず)からの信号を読み込み、読み込んだ各種信号ならびに予め内部に保有する制御ロジック(プログラム)に基づいて、本車両の各構成要素に指令を送り、以下に説明する、本車両のアイドリングストップ移行後の燃料電池システム102の動作処理を含む本車両の運転/停止動作に必要なすべての動作を統括管理して制御する。
次に、図2を参照して、燃料電池システム102について説明する。
図2において、燃料電池システム102は、発電を行う燃料電池スタック201と、この燃料電池スタック201に燃料ガスである水素(あるいは水素リッチガス)を供給するための水素供給系と、燃料電池スタック201に酸化剤ガスである酸素を含む空気を供給するための空気供給系とを有している。
燃料電池スタック201は、水素が供給される水素極と酸素(空気)が供給される空気極とが電解質・電極触媒複合体を挟んで重ね合わされた発電セルが多段積層され、水素と酸素との電気化学反応により化学エネルギーを電気エネルギーに変換する発電部を構成する。
燃料電池スタック201の水素極では、水素が供給されることで水素イオンと電子に解離し、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、空気極にそれぞれ移動する。空気極では、供給された空気中の酸素と上記水素イオン及び電子が反応して水が生成され、外部に排出される。
燃料電池スタック201の電解質としては、高エネルギー密度化、低コスト化、軽量化等を考慮して、例えば固体高分子電解質が用いられる。固体高分子電解質は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。
水素供給系は、水素供給手段から供給される水素を水素極通路を介して燃料電池スタック201の水素極へと導く。すなわち、この実施例1の水素供給系は、水素供給手段として水素を高圧で貯蔵する水素タンク202、燃料電池スタック201で行われる発電に必要となる水素が燃料電池スタック201に供給されるように燃料電池スタック201に供給される水素の圧力を調整する水素調圧弁203、燃料電池スタック201から排出された水素オフガスをエゼクタ204を介して燃料電池スタック201の入口側に戻すために水素オフガスを水素循環配管205を循環させる水素循環ポンプ206、ならびに水素極通路となる水素供給配管207を有している。
水素供給源である水素タンク202から供給される水素ガスは、水素調圧弁203を通って水素供給配管207へと送り込まれ、燃料電池スタック201の水素極に供給される。このとき、水素調圧弁203は、燃料電池スタック201の水素極及び水素極通路内の圧力が負荷に応じた圧力となるように、供給される水素ガスの圧力を調整している。
燃料電池スタック201では、供給された水素ガスが全て消費されるわけではなく、消費されずに燃料電池スタック201から排出された水素オフガスは、水素循環配管205を通って水素循環ポンプ206により循環され、エゼクタ204で新たに供給される水素ガスと混合されて、再び燃料電池スタック201の水素極に供給される。これにより、水素のストイキ比(供給流量/消費流量)を1以上にすることができ、セル電圧が安定化する。
水素供給系における燃料電池スタック201の出口側には、パージ弁210及びパージ配管211が設けられている。パージ弁210は、通常は閉じられており、燃料電池スタック201の水詰まりや不活性ガスの蓄積等によるセル電圧の低下を検知すると開放される。水素循環配管205内には水素ガスを循環させることで不純物や窒素等が蓄積され、これにより水素分圧が降下して燃料電池スタック201の発電効率が低下する場合がある。そこで、燃料電池スタック201の出口側にパージ弁210やパージ配管211を設け、必要に応じてパージ弁210を開放して水素パージを行うことで、水素循環配管205内から不純物や窒素等を除去できるようにしている。
燃料電池スタック201の空気供給系は、空気供給手段からの空気を空気極通路によって燃料電池スタック201の空気極(カソード極)へと導く。すなわち、実施例1の空気供給系は、空気供給手段としての空気コンプレッサ212ならびに空気調圧弁213と、空気極通路となる空気供給配管214を有している。
空気コンプレッサ212は、燃料電池スタック201の空気極に空気を送り込むものであり、例えばモータ駆動により圧縮した空気を空気供給配管214を通して燃料電池スタック201の空気極へと供給する。空気コンプレッサ212には、コンプレッサの回転数を検出する回転数センサ216が設けられいる。
空気調圧弁213は、空気コンプレッサ212によって燃料電池スタック201に供給される空気の圧力を調整するものであり、燃料電池スタック201の空気極の出口側の排気管215に設けられている。空気調圧弁213は、燃料電池スタック201の空気極及び空気極通路内の圧力が負荷に応じた圧力になるように、空気コンプレッサ212によって供給される空気の圧力を調整している。
燃料電池スタック201で消費されなかった酸素及び空気中の他の成分は、燃料電池スタック201から排気管215ならびに空気調圧弁213を介して排出される。
上述した固体高分子電解質膜を用いた燃料電池スタック201は、適正な作動温度が80℃前後と比較的低く、過熱時には冷却することが必要である。このため、通常は燃料電池スタック201内に冷却水を循環させて燃料電池スタック201を冷却し、燃料電池スタック201を最適な温度に維持する冷却機構(図示せず)が設けられている。
また、燃料電池システムは、電圧センサ223、PM(パワーマネージャー)224ならびにシステム制御部(制御手段)225を備えている。
電圧センサ223は、燃料電池スタック201を構成する各燃料電池セルに設けられており、各燃料電池セルの電圧を検出してシステム制御部225に与える。すなわち、電圧センサ223は、図3に示すように、スタックケース302に収納された各燃料電池セル301のカソード極の空気が導入される入口側に設けられて入口側のセルのセル電圧を検出する入口側の電圧センサ223INと、各燃料電池セル301のカソード極の空気が排出される出口側に設けられて出口側のセルのセル電圧を検出する出口側の電圧センサ223OUTとで構成されている。
図2に戻って、PM224は、システム制御部225から与えられる制御指令に基づいて、燃料電池スタック201の発電で得られた電流の取り出しを制御し、燃料電池スタック201から取り出した電流を駆動モータ104や2次電池107等の負荷に供給する。
システム制御部225は、本燃料電池システム102の運転を制御する制御中枢として機能し、プログラムに基づいて各種動作処理を制御するコンピュータに必要な、CPU、記憶装置、入出力装置等の資源を備えた例えばマイクロコンピュータ等により実現され、例えば図1に示す制御コントローラ109の一部機能として実現される。システム制御部225は、本燃料電池システム102における上記各センサ類、ならびにこれらのセンサ類で得られない燃料電池システム102の運転に必要な情報を収集するセンサ(図示せず)からの信号を読み込み、読み込んだ信号ならびに予め内部に保有する制御ロジック(プログラム)に基づいて、燃料電池システム102の各構成要素に指令を送り、以下に説明する、燃料電池システム102のアイドルストップ状態における動作を含む、燃料電池システム102の運転/停止に必要なすべての動作を統括管理して制御する。
システム制御部225は、燃料電池システムがアイドルストップ状態にある時間を計測するタイマ機能を備えており、このタイマ機能で計測されたアイドルストップ状態にある時間を、後述する燃料電池システムのアイドルストップ状態時における動作制御に使用している。
システム制御部225は、電圧センサ223で検出された各セル電圧の低下速度を算出し、算出した低下速度の内、最も速い低下速度を後述する燃料電池システムのアイドルストップ状態時における動作制御に使用している。
燃料電池システム102をアイドルストップ状態に移行する動作は、図4のフローチャートに示す手順にしたがって実行される。
図4において、先ず水素調圧弁203を閉じて燃料ガスの水素の供給を停止した後(ステップS41)、燃料電池スタック201の水素の圧力が所定の圧力以下、例えば大気圧よりも低い所定の負圧にする減圧処理を行う(ステップS42)。その後、水素圧が所定の圧力以下になったか否かを判別し(ステップS43)、所定の圧力以下になると、減圧処理が終了したものとする(ステップS44)。そして、パージ弁210を閉じて水素循環ポンプ206の駆動を停止し、空気コンプレッサ212の駆動を停止じて空気の供給を停止し(ステップS45)、冷却水を停止する(ステップS46)。これにより、燃料電池スタック201の発電を停止し、燃料電池システムをアイドルストップ状態に移行する。
このように、燃料電池システムをアイドルストップ状態にすることで、水素循環ポンプ206や空気コンプレッサ212の補機類の運転を止め、燃費の向上に加えて、音振性能の向上、低消費電力化を図っている。
燃料電池システムのアイドルストップ状態を解除して発電を再開する手順は、図5に示すフローチャートにしたがって行われる。
図5において、先ず水素調圧弁203を開いて水素の供給を開始するとともに(ステップS51)、空気コンプレッサ212を駆動し空気調圧弁213を開き空気の供給を開始する(ステップS52)。その後、発電を開始するとともに(ステップS53)、冷却水の供給を開始する(ステップS54)。これにより、PM224の制御の下に燃料電池スタック201から電流が取り出され、燃料電池システム102はアイドルストップ状態から通常の発電状態に戻る。
次に、このようなアイドルストップ機能を備えた燃料電池システム102において、燃料電池システム102がアイドルストップ状態にあるときの、燃料電池スタック201のカソード極への空気の供給制御について説明する。
図6はアイドルストップ状態における燃料電池システム102の空気供給系を構成する空気コンプレッサ212の制御手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す制御手順は、システム制御部225の制御の下に行われる。
図6において、先ず燃料電池スタック201の発電が停止して燃料電池システム102がアイドルストップ状態であるか否かを判別する(ステップS61)。判別の結果、燃料電池システム102がアイドルストップ状態である場合には、続いて、空気コンプレッサ212が稼動されているか否かを判別する(ステップS62)。判別の結果、空気コンプレッサ212が稼動されていない場合には、引き続いて空気コンプレッサ212の稼動条件が成立しているか否かを判別する(ステップS63)。
ここで、空気コンプレッサ212を稼動するか否かを判別する要件は、燃料電池スタック201の各セルに設けられた電圧センサ223IN,223OUTで検出された各セルのセル電圧の内、最小セル電圧(最小値)が所定の電圧(第1の下限電圧)に達したか否かとして設定される。
この第1の下限電圧は、燃料電池システム102がアイドルストップ状態から通常の発電状態に復帰する際の、カソード極の空気不足による発電遅れを抑え、PM224の仕様によって決まるPM224の定格最低入力電圧を確保できる電圧に設定される。なお、セル電圧とカソード極の空気不足との関係は、予め実験や机上検討等によって取得し、取得した関係に基づいて、空気不足とならないセル電圧を設定する。
なお、上記第1の下限電圧は、燃料電池スタック201のカソード極の入口側に設けられた電圧センサ223INで検出されたセル電圧に対応した下限電圧と、燃料電池スタック201のカソード極の出口側に設けられた電圧センサ223OUTで検出されたセル電圧に対応した下限電圧とのそれぞれに対応して設定するようにしてもよい。この場合には、出口側は入口側に比べて酸素濃度が概して低いことを考慮して、出口側に対応した下限値を入口側に対応した下限値に比べて低く設定する。
ステップS63の判別の結果、最低セル電圧が上記第1の下限電圧に達して空気コンプレッサ212の稼動条件が成立した場合には、空気調圧弁213を開放した後空気コンプレッサ212を稼動してカソード極に空気を供給する(ステップS64)。これにより、図7のタイミングチャートに示すように、最低セル電圧は第1の下限電圧を下回ることなく上昇に転じる。
したがって、セル電圧の最小値は、先の第1の下限電圧を下回ることはなくなり酸素不足は回避され、アイドルストップ状態が解除されて発電を開始する際の発電遅れを防止することができる。さらに、電流を取り出した際のセル電圧の低下が回避されて、セルの劣化を防止することができる。
次に、図6に戻って、先のステップS62の判別結果において、空気コンプレッサ212が稼動していると判別された場合には、続いて稼動している空気コンプレッサ212を停止する停止条件が成立しているか否かを判別する(ステップS65)。
ここで、空気コンプレッサ212の停止要件としては、例えば最大セル電圧もしくは平均セル電圧と予め設定された所定電圧との比較結果であり、最大セル電圧もしくは平均セル電圧がそれぞれに対応して予め設定された所定電圧を超えた場合に、稼動を停止する。あるいは、判別の要件としては、時間の経過であり、最大セル電圧もしくは平均セル電圧が予め設定された所定電圧に達した後予め設定された時間の経過(遅延)後に稼動を停止するようにしてもよく、図7に示すタイミングチャートではこの例を示している。
ステップS65の判別の結果、空気コンプレッサ212の稼動停止条件が成立した場合には、空気コンプレッサ212の稼動を停止してカソード極への空気の供給を停止する(ステップS66)。これにより、図7に示すように、最大セル電圧もしくは平均セル電圧は下降に転じる。
一方、先のステップS61の判別結果において、燃料電池システム102がアイドルストップ状態でない場合には、空気コンプレッサ212は通常運転時の制御が行われる(ステップS67)。
この実施例1では、燃料電池スタック201のカソード極の入口側ならびに出口側の双方に電圧センサ223IN,223OUTを設置し、入口側と出口側の双方のセル電圧に基づいて空気コンプレッサ212の稼動を制御しているが、燃料電池スタック201の入口側、出口側のいずれか一方にのみ電圧センサを設置し、その検出結果に基づいて同様に空気コンプレッサ212の稼動を制御するようにしてもよい。
空気コンプレッサ212を稼動する要件としては、各セル電圧の最小値が第1の下限電圧以上に設定しているが、さらに燃料電池スタック201の平均セル電圧が第2の下限電圧以上となる要件を加え、双方の要件を満足させるように空気コンプレッサ212を稼動させるようにしてもよい。この場合に、平均セル電圧は、図7に示すように、空気コンプレッサ212の稼動/停止に対して最低セル電圧の変化と同様に変化する。
ここで、第2の下限電圧は、先の第1の下限電圧よりも高い値に設定され、第1の下限電圧と同様に、燃料電池システム102がアイドルストップ状態から通常の発電状態に復帰する際の、カソード極の空気不足による発電遅れを抑え、PM224の仕様によって決まるPM224の定格最低入力電圧を確保できる電圧に設定される。なお、平均セル電圧とカソード極の空気不足との関係は、予め実験や机上検討等によって取得し、取得した関係に基づいて、空気不足とならない平均セル電圧を設定する。
一方、上記第1の下限電圧及び/または第2の下限電圧は、図1に示す燃料電池車両の車速センサ106で検出されたアイドルストップ状態における車速に基づいて、可変するように設定してもよい。この場合に、車速と両下限電圧との関係は、例えば図8に示すように、車速が大きくなる程下限値を高く設定する。
アイドルストップ状態時の車速が大きい程アイドルストップ状態解除後の発電時に取り出しが要求される電力は大きくなることが予測される。このため、下限電圧を高く設定してセル電圧を高めに保持することで、アイドルストップ状態時の車速が速い場合であっても、発電遅れや電流取り出し時のセル電圧の低下を確実に防止することが可能となる。
また、上記第1の下限電圧及び/または第2の下限電圧は、システム制御部225で計測された燃料電池システム102がアイドルストップ状態となっている時間に基づいて、可変するように設定してもよい。この場合に、アイドルストップ状態の時間と両下限電圧との関係は、例えば図9に示すように、アイドルストップ状態の時間が大きくなる程下限値を高く設定する。
アイドルストップ状態の時間が長くなる程カソード極の出口側の酸素濃度が低下し、アノード極の窒素濃度が上昇して発電時のセル電圧の低下が大きくなる。そこで、下限電圧を高く設定してセル電圧を高めに保持することで、アイドルストップ状態の期間が長期化した場合であっても、発電遅れや電流取り出し時のセル電圧の低下を確実に防止することが可能となる。
さらに、上記第1の下限電圧及び/または第2の下限電圧は、システム制御部225で算出されたセル電圧の最も大きな低下速度に基づいて、可変するように設定してもよい。この場合に、低下速度と下限電圧との関係は、例えば図10に示すように、低下速度が大きくなる程下限値を高く設定する。
セル電圧の低下速度が速い場合には、一部のセルにのみ酸素が十分で、燃料電池スタック全体としては酸素が不足している状態にある可能性が高いと推定される。したがって、下限電圧を高く設定してセル電圧を高めに保持することで、燃料電池スタック全体の各セルに酸素が十分に行き渡っていない場合であっても、発電遅れや電流取り出し時のセル電圧の低下を確実に防止してセルの劣化を抑えることが可能となる。
なお、車速、アイドルストップ状態の時間、セル電圧の低下速度に基づいた下限電圧の上記設定手法は、適宜組み合わせて実施してもよい。
本発明の実施例1に係る燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の構成を示す図である。 本発明の実施例1に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 燃料電池スタックの構成を示す図である。 燃料電池システムのアイドルストップ状態への移行手順を示すフローチャートである。 燃料電池システムのアイドルストップ状態の解除手順を示すフローチャートである。 アイドルストップ状態時の空気コンプレッサの制御手順を示すフローチャートである。 最低セル電圧と空気コンプレッサ回転数とのタイミングチャートである。 車速と下限電圧との関係を示す図である。 アイドルストップ時間と下限電圧との関係を示す図である。 セル電圧低下速度と下限電圧との関係を示す図である。
符号の説明
101…車両本体
102…燃料電池システム
103…インバータ
104…駆動モータ
105…駆動輪
106…車速センサ
107…2次電池
108…リレー
109…制御コントローラ
111…シフト位置センサ
112…ブレーキセンサ
113…アクセル開度センサ
114,223…電圧センサ
115…電流センサ
201…燃料電池スタック
202…水素タンク
203…水素調圧弁
204…エゼクタ
205…水素循環配管
206…水素循環ポンプ
207…水素供給配管
210…パージ弁
211…パージ配管
212…空気コンプレッサ
213…空気調圧弁
214…空気供給配管
215…排気管
216…回転数センサ
224…PM(パワーマネージャー)
225…システム制御部
301…燃料電池セル
302…スタックケース

Claims (9)

  1. 燃料ガス供給手段により供給される燃料ガスと、酸化剤ガス供給手段により供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電を行う燃料電池スタックを備え、電力の要求がない場合には、前記燃料電池スタックに燃料ガスと酸化剤ガスとの供給を停止し、前記燃料電池スタックの発電を停止してシステムをアイドルストップ状態とする燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池スタックを構成する燃料電池セルのセル電圧を計測する電圧計測手段と、
    前記燃料電池システムのアイドルストップ状態時に、前記電圧計測手段で計測された前記燃料電池セルのセル電圧に係わる電圧情報が予め設定された下限電圧以上となるように前記酸化剤ガス供給手段を稼動させて、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給制御する制御手段と
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記電圧情報は、前記燃料電池スタックを構成するすべての燃料電池セルのセル電圧の内、最小値である
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記電圧情報は、前記燃料電池スタックを構成するすべての燃料電池セルのセル電圧の内、最小値と平均値であり、
    前記下限電圧は、前記セル電圧の最小値に対応した下限電圧を第1の下限電圧とし、前記セル電圧の平均値に対応した下限電圧を第2の下限電圧とし、第1の下限電圧<第2の下限電圧とする
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 前記電圧情報は、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスが導入されるカソード極入口側のセル電圧である
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  5. 前記電圧情報は、前記燃料電池スタックから未使用の酸化剤ガスが排出されるカソード極出口側のセル電圧である
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  6. 前記電圧情報は、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスが導入されるカソード極入口側のセル電圧と、前記燃料電池スタックから未使用の酸化剤ガスが排出されるカソード極出口側のセル電圧とであり、
    前記下限電圧は、前記カソード極の入口側のセル電圧に対応した下限電圧を第1の下限電圧とし、前記カソード極の出口側のセル電圧に対応した下限電圧を第2の下限電圧とし、第1の下限電圧>第2の下限電圧とする
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  7. 前記第1の下限電圧及び/または第2の下限電圧は、前記燃料電池システムを搭載して前記燃料電池システムで得られた電力を駆動エネルギーとする燃料電池車両の車速に基づいて、可変される
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記第1の下限電圧及び/または第2の下限電圧は、前記燃料電池システムがアイドルストップ状態にある時間に基づいて、可変される
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記第1の下限電圧及び/または第2の下限電圧は、前記セル電圧の低下速度に基づいて、可変される
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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