JP2007106873A - 酸素吸収能を有する樹脂組成物およびそれを用いた包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、酸素吸収能が高く、かつ包装材中の酸素をすばやく除去し、かつ酸素吸収後における臭気を極力低下させることが出来る酸素吸収能を有する樹脂組成物およびそれを用いた包装体を提供することを目的とする。
【解決手段】酸素吸収能を有する樹脂組成物として、少なくともC−H結合解離エネルギーが95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂と多孔質物質を含有することを特徴とする酸素吸収能を有する樹脂組成物およびそれを用いたバリア基材層(1)/接着層(2)/支持体層(4)[支持層(4a)/酸素吸収能層(3)/支持層(4b)]からなる層構成の包装体(A)である。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸素吸収能を有する樹脂組成物およびそれを用いた包装体に関し、更に詳しくは、酸素吸収能が高く、かつ包装材中の酸素をすばやく除去し、同時に有機系酸素吸収剤の問題である酸素吸収に伴う臭気に関して極力低減することができる酸素吸収能を有する樹脂組成物およびそれを用いた包装体包装体に関するものである。
各種内容物を包装するパッケージ事業という分野において、「パッケージ」あるいは「包装」には以下の3つの要素が挙げられる。(1)消費者に対する購買意識の付与、危険性の提示といった「表示効果」(2)充填した内容物自体に包装体が侵されないための「内容物耐性」(3)外部刺激に対する「内容物の保護」。
このうち、「内容物の保護」という点で特に注目を浴びているのが、酸素からの内容物の保護である。特に最近では、食品分野、工業製品分野、医療・医薬品分野等の各分野において、酸素に対する内容物の保護性が重要視されるようになってきた。容器内に内容物を充填し、密封した包装内には、内容物に溶解した酸素が必ず残留し、容器上部にはヘッドスペースガスが存在している状態がほとんどである。最近ではヘッドスペース中に残存している酸素も内容物を劣化させるという点から、不活性ガス置換を行うことでヘッドスペース中の酸素を除去する試みが行なわれているが、それでも微量の酸素が残存している状況である。
そこで包装体内部の微量な酸素を除去するために、酸素吸収樹脂の開発が行われるようになってきた。これらの代表的なタイプとしては、(1)、(2)のものが挙げられる。(1)遷移金属による熱可塑性樹脂の酸化を用いたタイプ(例えば、特許文献1参照。)。(2)炭素−炭素二重結合を有する熱可塑性樹脂の酸化分解あるいは酸素付加反応を用いたタイプ(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、(1)のタイプのものについては、遷移金属による自動酸化を利用したポリマーの酸化機構を利用しているが、酸素吸収能力が低い、あるいは能力の立ち上がり速度が遅いという問題がある。さらに酸素吸収後に臭気をともなうという問題がある。
(2)の炭素−炭素二重結合を有する熱可塑性樹脂の酸化あるいは酸素付加反応を用いるタイプは、(1)に比べると酸素吸収能力および吸収速度は優れているが、内容物の酸化を抑制するには不十分であり、また酸素吸収後に臭気をともなうという問題がある。
以下に先行技術文献を示す。
特許第2991437号公報 特許第3064420号公報
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、酸素吸収能が高く、かつ包装材中の酸素をすばやく除去し、かつ酸素吸収後における臭気を極力低下させることが出来る酸素吸収能を有する樹脂組成物およびそれを用いた包装体を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、酸素吸収能を有する樹脂組成物として、少なくともC−H結合解離エネルギーが95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂と多孔質物質を含有することを特徴とする酸素吸収能を有する樹脂組成物である。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物において、前記多孔質物質の比表面積が200m2/g以上で、且つ含有量がC−H結合解離エネルギーが95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂に対して0.25〜30重量%であることを特徴とする請求項1記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物である。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物において、前記熱可塑性樹脂がアリル位の炭素、ベンジル位の炭素、三級炭素またはα位の炭素を有する熱可塑性樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物である。
本発明の請求項4に係る発明は、酸素透過度が50cm3[25μm(厚さ)/1m2(面積)/24h/(1.01325×105Pa(圧力)]以下の熱可塑性樹脂層、金属箔層、無機化合物蒸着熱可塑性ポリマー層から選ばれるバリア層を少なくとも1種以上を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装体である。
本発明の請求項5に係る発明は、前記バリア層が、ポリエステル層、ポリアミド層、ポリアクリロニトリル層、ポリビニルアルコール層、エチレン−ビニルアルコール共重合体層、ポリ塩化ビニリデン層から選ばれる熱可塑性樹脂層、シリカ蒸着層やアルミナ蒸着層から選ばれる無機化合物蒸着熱可塑性ポリマー層から少なくとも1種以上から選択されることを特徴とする請求項4記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装体。
本発明は酸素吸収能を有する樹脂組成物として、多孔質物質を含有させることにより、組成物中の空隙率を増加し、包装体中に存在する酸素がより透過しやすくC−H結合解離エネルギーが小さい熱可塑性樹脂に接触しやすくなり、酸化しやすい内容物においても酸化反応を抑制することが出来る。また多孔質物質に無機系消臭剤を用いた場合は酸素吸収能を有する樹脂組成物の酸化に伴う酸化臭をほぼ完全に取り除くことが出来、臭気発生がなく内容物の品質保持期限を延長することが可能となる酸素吸収能を有する包装体を得ることが出来る。
本発明の実施の形態を図1に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装体(A)の層構成の1実施例を示す拡大側断面図である。
本発明に係る1実施例を示す酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装体(A)の層構成は、図1に示すように、外層より、バリア基材層(1)/接着層(2)/支持体層(4)[支持層(4a)/酸素吸収能層(3)/支持層(4b)]からなる層構成である。
先ず、推定される酸素吸収のメカニズムおよび臭気発生のメカニズムを説明する。酸素吸収のメカニズムは、(1)酸素吸収能を有する樹脂組成物が熱または光エネルギーを受けて結合解離エネルギーの小さい結合部分が攻撃されて、R・になる。(2)そこに酸素
が付加されROO・を形成する。生成したROO・は酸素吸収能を有する樹脂中の隣接した水素または樹脂Bの水素を引き抜きROOHとR・を生成する。
臭気発生のメカニズムは明らかではないが、樹脂の酸化分解によるものと考えられる。ただし、酸化の早い内容物が存在すると前記(2)の反応は開始せず、内容物と酸素が反応して腐敗臭を放つ。
本発明は、このような問題点を解決するために成されたものであり酸素吸収能を有する樹脂組成物として、少なくともC−H結合解離エネルギーが95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂と多孔質物質を含有することを特徴とする酸素吸収能を有する樹脂組成物である。
また、前記多孔質物質の比表面積が200m2/g以上で、且つ含有量がC−H結合解離エネルギーが95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂に対して0.25〜30重量%である。
前記熱可塑性樹脂がアリル位の炭素、ベンジル位の炭素、三級炭素またはα位の炭素を有する熱可塑性樹脂のいずれかである。
以上のように、本発明は酸素吸収能を有する樹脂組成物として、多孔質物質を含有させることにより、組成物中の空隙率を増加し、包装体中に存在する酸素がより透過しやすくC−H結合解離エネルギーが小さい熱可塑性樹脂に接触しやすくなり、酸化しやすい内容物においても酸化反応を抑制することが出来る。また多孔質物質に無機系消臭剤を用いた場合は酸素吸収能を有する樹脂組成物の酸化に伴う酸化臭をほぼ完全に取り除くことが出来、臭気発生がなく内容物の品質保持期限を延長することが可能となる。
次に、酸素透過度が50cm3[25μm(厚さ)/1m2(面積)/24h/(1.01325×105Pa(圧力)]以下の熱可塑性樹脂層、金属箔層、無機化合物蒸着熱可塑性ポリマー層から選ばれるバリア層を少なくとも1種以上を有する酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装体が得られる。
前記バリア層が、ポリエステル層、ポリアミド層、ポリアクリロニトリル層、ポリビニルアルコール層、エチレン−ビニルアルコール共重合体層、ポリ塩化ビニリデン層から選ばれる熱可塑性樹脂層、シリカ蒸着層やアルミナ蒸着層から選ばれる無機化合物蒸着熱可塑性ポリマー層から少なくとも1種以上から選択される。
次に、本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物の多孔質物質としては、無機フィラーや無機系消臭剤などが挙げられる。無機フィラーとしては、タルク、シリカ、ホワイトカーボン、珪藻土、マイカ、ウォラストナイト、バリウム化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物などが挙げられる。好ましくはシリカが良い。
本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物の無機系消臭剤としては、合成ゼオライト、酸化カルシウムおよび水酸基や金属などを表面に有したシリカ化合物、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物などが挙げられる。好ましくは水酸基や金属などを表面に有したアルミニウム化合物、マグネシウム化合物が良い。
本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物の多孔質物質の比表面積は200m2/g以上であることが好ましく、これより小さいと酸素吸収速度が不十分である。また含有量はC−H結合解離エネルギーが小さい95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂に対して0.25重量%から30重量%の範囲であることが好ましく、0.25重量%未満であると酸
素吸収速度が不十分であり、30重量%を超えると膜強度が弱くなる。
本発明の酸素吸収能を有する樹脂組成物として、C−H結合解離エネルギーが小さい95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂としては、以下のものが挙げられる。アリル位については共役系、非共役系を含めると、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、スチレン-イソプレン共重合体ゴム、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン、シクロヘキセン、環化ゴム系などの脂環式不飽和炭化水素などが挙げられる。
ベンジル位の炭素を有する化合物としては、キシリレンジアミンの重合物であるMXD6ポリアミドやキシリレンジアミンのイソシアネート誘導体から合成されたポリウレタン樹脂などが挙げられる。
三級炭素を有する化合物としては、プロピレンなどのαオレフィンの重合体あるいは他のモノマーとの共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体あるいはその部分(完全)けん化物、ポリスチレン、エチレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体あるいはそのエステル化物あるいはイオン化共物、ポリアクリロニトリルなど挙げられる。
α位の炭素としては、脂肪族ポリエステルあるいは脂肪族ポリアミドあるいはこれらの誘導体のような、カルボニル結合に隣接するような炭素原子を有する熱可塑性樹脂などが挙げられ、酸化反応を起こしやすい熱可塑性樹脂ならば、その骨格的なタイプは問わない。より好ましくは、結晶化度が低い、ガラス転移点温度が低いなどの熱可塑性樹脂を選定した方が良い。これらの樹脂は、単独でも混合して用いてもよい。
本発明品においては、ポリエチレン、エチレン-αオレフィン共重合体、少なくとも1種のαオレフィンからなるポリαオレフィン、αオレフィン-エチレン共重合体、エチレン-環状オレフィン共重合体などのポリオレフィン樹脂、エチレン-α,β不飽和カルボン酸あるいはそのエステル化物、あるいはそのイオン架橋物、エチレン-酢酸ビニル共重合体あるいはその部分けん化物あるいは完全けん化物に代表されるエチレン系共重合体、あるいは酸無水物などのグラフト変性ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリルなどの単体あるいはこれら1種以上の混合物である熱可塑性樹脂を含有しても構わない。
本発明品においては、オレイン酸および/またはリノール酸および/またはリシノール酸などの高級不飽和脂肪酸や各種油に代表されるグリセロールの不飽和脂肪酸エステル、カロテノイドなどを添加しても構わない。
また、コバルト、マンガン、鉄、ニッケル、銅、ロジウム、バナジウム、クロム、セリウムから1種以上選択される芳香族カルボン酸塩、飽和あるいは不飽和カルボン酸塩などの遷移金属化合物塩、あるいはアセチルアセトナト、エチレンジアミン四酢酸、サレン、ポルフィリン、フタロシアニンなどの各種遷移金属錯体から選ばれる1種以上の化合物などの酸化触媒を添加しても良い。
本発明のバリア層としては、ポリエステル層、ポリアミド層、ポリアクリロニトリル層、ポリビニルアルコール層、エチレン−ビニルアルコール共重合体層、ポリ塩化ビニリデン層から選ばれる熱可塑性樹脂層、シリカ蒸着層やアルミナ蒸着層から選ばれる無機化合物蒸着熱可塑性ポリマー層から少なくとも1種以上から選択される透明なバリア層であることが望ましい。
本発明の包装体はバリア層側またはシーラント側から光を照射することにより、酸素吸
収発現させることも構わなく、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯またはキセノンランプなどが用いられる。ただし、これに限定されなくてもよい。
また、包装体という点では必要に応じては上記以外の各種添加剤、例えば、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、UV吸収剤など各種添加剤を各層に配合しても構わない。
これらの酸素吸収能を有する包装体の製造方法としては、最終製品の成形方法および必要とされる酸素吸収能により設定した各種所定配合量の材料を、リボンミキサー、タンブラーミキサー、ヘンシェルミキサーなどを用いてドライブレンドしたもの、あるいはあらかじめ混練機に搭載されている各フィーダーを用いて所定量配合したものを、単軸押出機、二軸押出機などの押出機、バンバリーミキサーなどの混練機を用いて、ベースとなる熱可塑性樹脂の融点以上260℃以下、好ましくは240℃以下、さらに好ましくは、220℃以下で混練することで得られる。
バリア層と酸素吸収能を有する層を積層させるには、様々な手法を用いることが可能であるが、最も代表的な例としては、ウレタン系の接着剤を用いてドライラミネーション手法で積層させる方法、バリア性基材にウレタン系の接着剤を用いて、インラインで製膜された酸素吸収能樹脂を含む積層体を押出ラミネーション手法あるいはニーラム手法で積層させる方法、サンドラミネーション手法により、インラインでバリア層に設けられたウレタン系の接着剤上に酸素吸収能樹脂を含む積層体を、押出ラミネーションにより製膜されたポリオレフィン系樹脂などで挟みこむ方法、さらには、あらかじめバリア層にドライラミネーション手法でポリオレフィン系樹脂のキャストあるいはインフレーションフィルムを積層させる方法が挙がられる。
本発明の酸素吸収能を有する包装体は、押出ラミネーション成形、押出キャスト成形、インフレーション成形、インジェクション成形、ダイレクトブロー成形など各種成形法を用いて、酸素吸収能を有する単膜あるいは積層体とすることが可能である。また上述した成形法で得られたフィルム(インフレーションなど)については後工程でドライラミネーションやウエットラミネーション、ノンソルベントラミネーションにより積層体を得ることも可能であり、またインジェクション成形で得られたプリフォームを延伸ブロー成形により多層延伸ブローボトルにすることも可能であるが、これらの成形法に限られるものではない。
前述したように、様々な構成で得られた積層体は、そのまま各種用途の包装体へ展開することが可能である。これらの例は前述した内容に限られないで、様々な包装形態へ展開が可能になる。また、これらの包装形態を組み合わせることで、酸素を吸収する包装体を形成することが可能になる。
以下に本発明の実施例を示すが、それに限定されるものではない。
(酸素吸収能樹脂の作製:材料)
以下の材料を用いた。
<多孔質物質>
A1:シリカ
A2:水酸基を有したアルミニウム化合物
<熱可塑性樹脂>
B1:LDPE
<C−H結合解離エネルギーが小さい熱可塑性樹脂>
C1:ポリブタジエン
C2:スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体
<高級不飽和脂肪酸>
D1:オレイン酸
<酸化触媒>
E1:ステアリン酸マンガン
(酸素吸収能を有する積層体の作製方法)
3種3層共押出ラミネート機を用いて、中間層に酸素吸収能を有する樹脂組成物層を設けた2種3層の共押出多層フィルムを製膜した。層構成は外側より、15μm/40μm/15μmである。中間層および外層に用いる材料はドライブレンドをしたものを使用した。外層には中間層と同様の樹脂を用いた。また、この多層フィルムの少なくとも一方にコロナ処理を施した。
(配合比)
(1)酸素吸収能層A:A1−15部(C1に対して)、B1−75部、C1−25部
支持層A:B1−100部
(2)酸素吸収能層B:A1−15部(C1に対して)、B1−75部、C1−25部、

D1−1.25部(C1に対して)、E1−0.25部(C1に対して)
支持層B:B1−100部
(3)酸素吸収能層C:A2−15部(C1に対して)、B1−75部、C1−25部、D1−1.25部(C1に対して)、E1−0.25部(C1に対して)
支持層C:B1−100部
(4)酸素吸収能層D:A2−15部(C2に対して)、B1−75部、C2−25部、D1−1.25部(C2に対して)、E1−0.25部(C2に対して)
支持層D:B1−100部
(5)酸素吸収能層E:B1−75部、C1−25部、D1−1.25部(C1に対して)、E1−0.25部(C1に対して)
支持層E:B1−100部
(6)酸素吸収層F:A1−40部(C1に対して)、B1−75部、C1−25部、D1−1.25部(C1に対して)、E1−0.25部(C1に対して)
支持層F:B1−100部
<実施例1>
バリア基材層(1)にアルミナ蒸着ポリエステルフィルムを使用し、外層より、バリア基材層(1)/接着層(2)/支持体層(4)[支持層A(4a)/酸素吸収能層A(3)/支持層A(4b)]構成の積層体(図1)をドライラミネート機を用いて得た。接着層(2)には主剤にテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸と1,4−ブタンジオールからなるポリエステルポリオールを用い、硬化剤にはトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加体を用いた。得られたサンプルを180×220mmサイズにカットし、さらに二つ折りをした後にシール幅10mmのヒートシーラーにてシールを施す事で有効面積32000mmの160×100mmサイズのパウチを作製した。このパウチ中に空気(O2:21%/N2:79%)100mlを注入、密閉シールを行ない、95℃/60分のボイル処理を行い、その後常温にて保管した。このパウチ中の処理後、7日、14日、1ヵ月、3ヶ月後の酸素残存量を酸素濃度計を用いて評価した。その結果を表1に示す。また、臭気および膜強度についても7日、14日、1ヵ月、3ヶ月後の官能評価を行ったので、その結果を表2、3に示す。
<実施例2>
バリア基材層(1)にアルミナ蒸着ポリエステルフィルムを使用し、外層より、バリア基材層(1)/接着層(2)/支持体層(4)[支持層B(4a)/酸素吸収能層B(3)/支持層B(4b)]構成の積層体(図1)をドライラミネート機を用いて得た。接着層(2)には主剤にテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸と1,4−ブタンジオール
からなるポリエステルポリオールを用い、硬化剤にはトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加体を用いた。そして実施例1と同様の評価を行なった。その結果を表1、2、3に示す。
<実施例3>
バリア基材層(1)にアルミナ蒸着ポリエステルフィルムを使用し、外層より、バリア基材層(1)/接着層(2)/支持体層(4)[支持層C(4a)/酸素吸収能層C(3)/支持層C(4b)]構成の積層体(図1)をドライラミネート機を用いて得た。接着層(2)には主剤にテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸と1,4−ブタンジオールからなるポリエステルポリオールを用い、硬化剤にはトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加体を用いた。そして実施例1と同様の評価を行なった。その結果を表1、2、3に示す。
<実施例4>
バリア基材層(1)にアルミナ蒸着ポリエステルフィルムを使用し、外層より、バリア基材層(1)/接着層(2)/支持体層(4)[支持層D(4a)/酸素吸収能層D(3)/支持層D(4b)]構成の積層体(図1)をドライラミネート機を用いて得た。接着層には主剤にテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸と1,4−ブタンジオールからなるポリエステルポリオールを用い、硬化剤にはトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加体を用いた。そして実施例1と同様の評価を行なった。その結果を表1、2、3に示す。
<実施例5>
バリア基材層(1)にアルミナ蒸着ポリエステルフィルムを使用し、外層より、バリア基材層(1)/接着層(2)/支持体層(4)[支持層E(4a)/酸素吸収能層E(3)/支持層E(4b)]構成の積層体(図1)をドライラミネート機を用いて得た。接着層には主剤にテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸と1,4−ブタンジオールからなるポリエステルポリオールを用い、硬化剤にはトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加体を用いた。そして実施例1と同様の評価を行なった。その結果を表1、2、3に示す。
<実施例6>
バリア基材層(1)にアルミナ蒸着ポリエステルフィルムを使用し、外層より、バリア基材層(1)/接着層(2)/支持体層(4)[支持層F(4a)/酸素吸収能層F(3)/支持層F(4b)]構成の積層体(図1)をドライラミネート機を用いて得た。接着層には主剤にテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸と1,4−ブタンジオールからなるポリエステルポリオールを用い、硬化剤にはトリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加体を用いた。そして実施例1と同様の評価を行なった。その結果を表1、2、3に示す。
Figure 2007106873
表1は、酸素残存量の測定結果を示した表である。
Figure 2007106873
表2は、臭気の官能評価を示した表である。
Figure 2007106873
表3は、膜強度の官能評価を示した表である。
<評価>
酸素残存量については、実施例5のみ処理後1週間以内の酸素残存量が多かった。臭気
の官能評価では、実施例3、4、6は、異臭は認められなかった。実施例5は、異臭があり良くなかった。膜強度の官能評価では、実施例1〜5共、問題はなかったが、実施例6のみがもろく良くなかった。
本発明に係る酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装体の層構成の1実施例を示す拡大側断面図である。
符号の説明
A・・・包装体
1・・・バリア基材層
2・・・接着層
3・・・酸素吸収能層
4・・・支持体層 4a、4b・・・支持層

Claims (5)

  1. 酸素吸収能を有する樹脂組成物として、少なくともC−H結合解離エネルギーが95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂と多孔質物質を含有することを特徴とする酸素吸収能を有する樹脂組成物。
  2. 前記多孔質物質の比表面積が200m2/g以上で、且つ含有量がC−H結合解離エネルギーが95Kcal/mol未満の熱可塑性樹脂に対して0.25〜30重量%であることを特徴とする請求項1記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物。
  3. 前記熱可塑性樹脂がアリル位の炭素、ベンジル位の炭素、三級炭素またはα位の炭素を有する熱可塑性樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物。
  4. 酸素透過度が50cm3[25μm(厚さ)/1m2(面積)/24h/(1.01325×105Pa(圧力)]以下の熱可塑性樹脂層、金属箔層、無機化合物蒸着熱可塑性ポリマー層から選ばれるバリア層を少なくとも1種以上を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装体。
  5. 前記バリア層が、ポリエステル層、ポリアミド層、ポリアクリロニトリル層、ポリビニルアルコール層、エチレン−ビニルアルコール共重合体層、ポリ塩化ビニリデン層から選ばれる熱可塑性樹脂層、シリカ蒸着層やアルミナ蒸着層から選ばれる無機化合物蒸着熱可塑性ポリマー層から少なくとも1種以上から選択されることを特徴とする請求項4記載の酸素吸収能を有する樹脂組成物を用いた包装体。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH08104370A (ja) * 1994-10-04 1996-04-23 Kishimoto Akira 調理食品包装容器
JPH10306218A (ja) * 1997-03-06 1998-11-17 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 脱酸素性樹脂組成物、これよりなるシート又はフィルム及び包装容器

Patent Citations (2)

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