JP2007105923A - サブタンク、インクジェット装置、及びサブタンクへのインク充填方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サブタンクの作成コスト上昇が少なく、インクの初期充填にて空気の残留が生じないサブタンク、インクジェット装置、及びサブタンクへのインク充填方法を提供する。
【解決手段】メインタンクより流入したインクを一時的に貯留した後に記録ヘッドに流出するインクジェット装置のサブタンクにおいて、前記サブタンクは、可撓性を有する袋状部と、前記袋状部に結合され、同一部品に流入口と流出口が形成された接続部とを備え、前記接続部には前記流入口と前記流出口とを結ぶ流路を設ける。
【選択図】図2
【解決手段】メインタンクより流入したインクを一時的に貯留した後に記録ヘッドに流出するインクジェット装置のサブタンクにおいて、前記サブタンクは、可撓性を有する袋状部と、前記袋状部に結合され、同一部品に流入口と流出口が形成された接続部とを備え、前記接続部には前記流入口と前記流出口とを結ぶ流路を設ける。
【選択図】図2
Description
本発明は、インクジェット装置に関するものである。
インクジェットは、簡単に鮮やかなカラー印刷が可能であり、ランニングコストが安価なため、広く一般に使用されている。インクジェットに用いられる吐出ヘッドの駆動方法としては、ヒータの加熱による膜沸騰現象でインクを吐出させるサーマルジェット型や、圧電材料のたわみモード、せん断モード変形を利用する方式の圧電型がある。それぞれ、サーマルジェット型は半導体プロセスを活用できるため安価で製造できること、圧電型は膜沸騰現象を用いないためインクを劣化させず、使用できるインクの制約が少ないという特徴を持つ。
近年、使用できるインクの制約が少ないという特徴を利用し、圧電型の吐出ヘッドを用いて機能性インクを吐出して、工業製品を生産する用途が多くなってきている。例えば、インクジェットを用いて、液晶のカラーフィルタや有機ELを製造する方法が開示されている。
インクジェットを生産装置として用いる場合、インクを貯留するメインタンクを脱着可能で交換可能な構成とし、インクはメインタンクからインク供給チューブを通じて吐出ヘッドに供給される装置構成とすることが多い。これは、インクジェットを生産装置として用いた場合、インクを大量に消費するが、前記構成であればインク補充が容易となるためである。この構成において、吐出ヘッドに安定にインクを供給するためには、メインタンクと吐出ヘッドとの間に、一時的にインクを貯留するサブタンクを備えた構成が有効である。
一方、供給するインクに気泡が存在し、その気泡が吐出ヘッドに混入すると、吐出不良となって印字品位に悪影響を及ぼす。特に、インクジェットをカラーフィルタ製造装置として用いる場合、1つのノズルでも吐出不良となるとそのカラーフィルタは不良となるため、インク供給系に残存する気泡は非常に大きな問題となる。インク供給系に残存する気泡への対策としては、溶解している気体量を極力減らしたインク(以下、脱気インクと呼ぶ)を用い、また、メインタンクからサブタンクを通してヘッドにいたるまで、気泡が混入しにくい装置構成とする方法が開示されている。この構成を図5に示す。以下、図に基づいて説明する。
メインタンク30はインク供給チューブ50を介してサブタンク20と接続されている。また、インク供給チューブ50には閉止弁51が設けられている。サブタンク20はインク供給チューブ40を介して吐出ヘッド10と接続されている。吐出ヘッド10は図示しないキャリッジに配置され、キャリッジが走査することにより、記録媒体1にインクを塗布する。装置には負圧ポンプ61が接続されたキャップ60と、図示しないメンテナンスユニットが設けられている。
メインタンク30の詳細を図6に示す。メインタンク30は、流出口34を備えており、インク供給チューブ50との接続は図示しないインク供給針を介して行う。これは、脱着が簡便であるという利点と、脱着時に気泡の混入が少ないという利点を持つ。
メインタンク30は可撓性のあるフィルムで構成されている。メインタンクを変形しない樹脂等で構成した場合、インクをサブタンクへと供給したときに必然的にその体積分の空気をメインタンク内部に入れなければならず、気泡の無いインク供給システムは得られない。メインタンクを可撓性のあるフィルムで構成することにより、メインタンクは容易に変形するようになり、インクの流出分の体積をメインタンクが変形することによりまかなうことが可能となる。これにより、インクが流出してもメインタンクの内部には空気が混入しないインク貯蔵が可能となる。
メインタンク30は気密性の高い加圧室31内に設置されており、加圧ポンプ32によって加圧室内部の圧力を調節できるようになっている。また、メインタンク30に貯蔵されているインク量を計測するインク残量検知手段(図示せず)が設置されており、インク残量が少ないと検知されると、ユーザーにメインタンク交換の注意を喚起する。ユーザーはインク残量が少なくなったメインタンクをインク残量の多いメインタンクと交換することでインクの補充を行う。
サブタンク20の詳細を図7に示す。サブタンク20は、可撓性のあるフィルムで構成されており、メインタンク30からインクが流入する流入口211と、吐出ヘッド10へとインクを流出する流出口212とを備えている。サブタンク20は、流入口211にて図示しないインク針を介してインク供給チューブ50と接続され、流出口212にて図示しないインク針を介してインク供給チューブ40と接続される。サブタンク20には図示しないインク残量検知手段が設けられており、インク残量が少なくなった場合には、インク補充を促し、満量となるまでメインタンク30からインクが補充される。
キャップ60は吐出ヘッド10をキャップすることで、キャップ60内部を気密に保つように構成されている。キャップ60で吐出ヘッド10をキャップした状態において負圧ポンプ61を動作させると、キャップ60内部が負圧となり、吐出ヘッド10からノズル孔を通してキャップ60の中にインクが排出される。
ところで、吐出ヘッド10にてインクに発生する圧力(以下、ヘッド内圧と呼ぶ)は、キャリッジ動作等で生じる振動によって吐出ヘッド10のノズル孔からインクが流出しないように、また、ノズル孔から空気が吐出ヘッドの内部に入らないように、若干の負圧に保つのが適切である。また、吐出ヘッド10から吐出される液滴の量はヘッド内圧によって変化するため、ヘッド内圧の変動は少ない方がよい。例えば、インクジェット技術をカラーフィルタ製造装置に用いる場合には、吐出ヘッドから吐出される液滴の量は非常に高い精度が求められるため、ヘッド内圧は極力一定値であることが必要となる。
前記のインク供給システムでは、ヘッド内圧は、吐出ヘッド10とサブタンク20との高さ方向の位置の違いにより発生する水頭差により定めることが可能である。この場合、吐出ヘッド10を常にサブタンク20よりも上方に位置する必要がある。
別の方法として、サブタンクを圧力室で密閉して圧力室内部を負圧に保つことにより、ヘッド内圧を負圧とすることも可能である。この場合、吐出ヘッドとサブタンクとの高さ方向の位置関係によらず、圧力室内部の負圧を一定値に保てば、ヘッド内圧を常に一定の負圧に保つことが可能となる。そのためには、圧力室内部の負圧が迅速かつ正確にサブタンクに反映される必要があるために、サブタンクは可撓性を有しており、かつ、十分に自由な変形を行える必要がある。
次に、インクをメインタンク30から吐出ヘッド10へと初めて導く、初期充填の工程について説明する。初期充填の開始前には、インクはメインタンク30の内部のみに存在しており、インク供給チューブ50、サブタンク20、インク供給チューブ40、及び吐出ヘッド10の内部には存在していない。
まず、閉止弁51を閉じ、加圧ポンプ32を動作させると、加圧室31の内部が加圧されて、メインタンク30が加圧される。次に、吐出ヘッド10をキャップ60の場所まで移動させて、キャップ60にて吐出ヘッド10をキャップする。その状態で負圧ポンプ61を動作させると、キャップ60の内部が負圧となるため、ノズル孔より吐出ヘッド10の内部の空気が排出され、さらに、吐出ヘッド10を介して、インク供給チューブ40及びサブタンク20の内部に残留している空気が排出される。サブタンク20の内部の空気が排出されることにより、サブタンク20は大気圧によって押し潰された状態となる。
この状態で閉止弁51を開弁すると、メインタンク30よりインクがインク供給チューブ50を通ってサブタンク20に流れ込み、さらにはインク供給チューブ40から吐出ヘッド10まで流れ込む。サブタンク20のインクレベルが満量となると、閉止弁51を閉弁し、加圧ポンプ32を停止させることで、加圧室31の内部は大気圧へと戻る。
サブタンク20へのインク充填が完了し、吐出ヘッド10とサブタンク20との間の水頭差が適切な状態となれば、その段階で負圧ポンプ61を停止させ、続いてキャップ60による吐出ヘッド10のキャップを終了させる。以上により、インク充填が完了する。
しかしながら、この方法では以下のような課題があった。(1)サブタンク20の中の空気が排出されるとサブタンク20が大気圧により潰れてしまい、流入口と流出口との間が通じなくなるため、インク供給チューブ50のうち、サブタンク20から閉止弁51までの部分では十分な空気の排出を行えない。(2)インク供給チューブ50のうち、閉止弁51からメインタンク30までの部分については空気の排出を行えず、その空気がインク充填の際にサブタンク20の内部に入り込んでしまう。
これを解決するために、サブタンクの内部に付加部材として密着防止部材を設置し、又は、サブタンクの壁面を特別に加工して凸部を設けて、サブタンクの潰れを防止し、かつ、サブタンクをメインタンクより上方に設置した装置を用いて、閉止弁を開弁した状態で、吐出ヘッドより空気を排出する方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−211689号公報
ところが、特許文献1で開示されている方法では、初期充填において以下のような欠点を生じていた。すなわち、サブタンクの内部に付加部材を設置したり、サブタンクの壁面を特別に加工したりすることは、サブタンクの作成工程が複雑となって作成コストが高くなっていた。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、サブタンクの作成コストの上がらない、インクの初期充填にてサブタンク及び配管内に空気の残留が生じないインクジェット装置のサブタンク、インクジェット装置、及びサブタンクへのインク充填方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のインクジェット装置のサブタンクでは、メインタンクより流入したインクを一時的に貯留した後に記録ヘッドに流出するインクジェット装置のサブタンクにおいて、前記サブタンクは、可撓性を有する袋状部と、前記袋状部に結合され、同一部品に流入口と流出口が形成された接続部とを備え、前記接続部には前記流入口と前記流出口とを結ぶ流路が設けられてなることを特徴とする。
この構成によれば、サブタンクの流入口と流出口とを結ぶ流路が形成されているため、インクの初期充填において、サブタンク内部に付加部品を設置したりサブタンクの壁面を特別に加工したりせずとも、サブタンクとメインタンクの間の閉止弁を閉じた状態で空気の排出を行う際に、サブタンクの中の空気を排出しきった後にも流入口から流出口までの通路が確保され、サブタンクとメインタンクの間の空気についても十分に排出することが可能となる。さらに、その後にサブタンクとメインタンクの間の閉止弁を開いた際に、メインタンクより流れ出したインクはサブタンクに流入せずに流路を通って排出され、サブタンクとメインタンクの配置関係にかかわらず、サブタンクとメインタンクの間に残留していた空気も、インクと共にサブタンクに流入せずに流路を通って排出されるため、サブタンク及び配管内に空気を一切残留させないインクの初期充填が可能となる。
また、本発明のインクジェット装置のサブタンクでは、接続部に形成された流路が袋状部側に開放された溝であることを特徴とする。
この構成によれば、接続部の作成が容易となるため、安価に作成することが可能となる。
また、本発明のインクジェット装置は、流入口と流出口とを結ぶ流路が形成された接続部を用いたサブタンクを用いたことを特徴とする。
また、本発明のサブタンクへのインクの初期充填方法は、サブタンクの流出口よりサブタンク内の空気を排出する工程と、サブタンク内の空気が排出された状態で、サブタンクの流出口より流体を排出することでメインタンクからサブタンクの流出口までの空気を排出する工程と、サブタンク内及びメインタンクからサブタンクの流出口までの空気が排出された状態で、サブタンクの流入口よりサブタンクにインクを充填する工程とで構成されたことを特徴とする。
この構成によれば、サブタンク内の空気が排出された状態で、サブタンクの流出口より流体を排出することで、メインタンクからサブタンクまでの空気もサブタンクの接続部に設けられた流路を通して排出され、その後にサブタンクにインクを充填するために、サブタンク及び配管内に空気を一切残留させないサブタンクへのインク初期充填が可能となる。
本発明によれば、サブタンクの作成コストが上がらず、インクの初期充填にてサブタンク及び配管内に空気の残留が生じないインクジェット装置のサブタンク、インクジェット装置、及びサブタンクへのインク充填方法を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明のインクジェット装置の構成を示した図である。以下、図1に基づいて説明する。
図1は、本発明のインクジェット装置の構成を示した図である。以下、図1に基づいて説明する。
本発明の装置の構成は、図5に示す従来例の構成と近い部分が多数あるため、従来例の構成と同じ箇所については説明を省略する。なお、本装置において、メインタンクとサブタンクとの位置関係、及びサブタンクと吐出ヘッドとの位置関係については、なんら制約が無い。
サブタンク20と吐出ヘッド10とを接続しているインク供給チューブ40には閉止弁41が設けられている。また、サブタンク20は気密性の高い負圧室21内に設置され、負圧ポンプ22によって負圧室内部の圧力を任意の負圧となるように調節できるようになっている。
サブタンク20の詳細を図2に示す。サブタンク20は、可撓性を有する袋状部200と接続部210とで構成されており、接続部210にはメインタンク30からインクが流入する流入口211と、吐出ヘッド10へとインクを流出する流出口212が設けられている。サブタンク20は、流入口及び流出口にて図示しないインク針を介してインク供給チューブと接続されて、インクを流入及び流出する構造となっている。
接続部210の構造を図3に示す。接続部210には流入口211と流出口212とを結ぶ流路として、管220が形成されている。管220により、袋状部200の内部に完全に空気やインクが存在しない、押し潰された状態においても、流入口211と流出口212との間には流路が確保される。
管の大きさは十分な流路を確保できる大きさであれば良く、特に規定はされない。しかし、管に溜まっているインクは使用することができないため、管の大きさが大きくなると無駄となるインクの量が増加する。また、管の大きさが小さいと十分な流路を確保できなくなる。管は、サブタンクの袋状部が押し潰された状態においてインクの流路となる箇所であり、サブタンクに流入及び流出するインクの流量はインク供給チューブの断面積で決まるため、管の断面積がインク供給チューブの断面積よりも大きければインク流れの抵抗は小さくなる。そのため、管の断面積がインク供給チューブの断面積と略等しければ、インク流れの抵抗が小さく、かつ無駄となるインク量が少なくなる。
以上より、管の断面積はインク供給チューブの断面積と略等しいのが望ましい。本実施の形態においては、インク供給チューブの内径は2mmであるため、内径2mmの管を作成して用いた。
このように、サブタンクは特別な加工を施していない袋状部と、管が形成されたのみの接続部で構成されているため、サブタンクの作成において特別の工夫は不要である。また、接続部に管を形成するに当たっても作成コストの増加は少ない。そのため、本発明のサブタンクの作成コストの増加はわずかとなる。さらに、インク供給チューブとの接続が袋状部の1辺のみであり、また袋状部になんら加工や追加部品を設けることも無いため、サブタンクの内部のインク量の変動に伴うサブタンクの袋状部の変形は非常に容易である。
次に、本発明の装置における、インクの初期充填作業について述べる。初期充填の開始前においては、インクはメインタンク30の内部のみに存在し、インク供給チューブ50、サブタンク20、インク供給チューブ40、及び吐出ヘッド10の内部には存在しない。
まず、閉止弁51を閉じ、ポンプ32により加圧室31の内部を加圧することで、メインタンク30を加圧する。加圧の程度は、インクがメインタンク30からサブタンク20まで流れる程度が良く、例えば2kPaで行う。この圧力はサブタンク20がメインタンク30よりも高い位置にある場合は高く、サブタンク20がメインタンク30よりも低い位置にある場合は低くてよい。
次に、閉止弁41を開け、さらに、吐出ヘッド10をキャップ60の場所まで移動させて、キャップ60にて吐出ヘッド10をキャップする。その状態で負圧ポンプ61を動作させると、キャップ60の内部が負圧となるため、ノズル孔より吐出ヘッド10の内部の空気が排出され、さらに、吐出ヘッド10を介して、インク供給チューブ40、及びサブタンク20より空気が排出される。サブタンク20より空気が排出されると、サブタンクの袋状部200は大気圧により潰れた状態になる。サブタンクの袋状部200が潰れた状態であっても、サブタンクの接続部の管220を通じて、流入口211から流出口212までの流路が確保できるため、サブタンク20から閉止弁51までの間の部分のインク供給チューブ50についても、十分に空気の排出が行われる。一方、閉止弁51からメインタンク30までの間のインク供給チューブ50については、空気が排出されずに残存した状態となる。
続いて、閉止弁51を開ける。これにより、メインタンク30よりインクが流れ出す。吐出ヘッド10からは継続して空気を排出しているため、閉止弁51からメインタンク30までの間の部分のインク供給チューブ50に残存していた空気は、インクが流入するに従い排出されて行く。
ここで、メインタンク30を加圧する圧力を、インクがメインタンク30からサブタンク20まで流れる程度の最小限に抑え、吐出ヘッド10のノズル孔より排出される空気の圧力を十分高くしてやれば、サブタンク20においてインクが流入する圧力よりも空気が排出される圧力の方が高い状態にすることができる。そうすることにより、サブタンクの袋状部200が潰れた状態のまま、メインタンク30からインクは流出する。
サブタンクの袋状部200は潰れた状態であるが、サブタンクの接続部の管220により流入口211から流出口212までの流路が確保されるため、サブタンク20とメインタンク30との間のインク供給チューブ50に残存していた空気は、サブタンクの袋状部210の中には一切入らずに、サブタンクの接続部の管220を通じて排出される。このため、初期充填にてサブタンクの袋状部200の中に空気が入り込むのを防ぐことが可能となる。
十分時間が経って、吐出ヘッド10、インク供給チューブ40、及びインク供給チューブ50に残存していた空気が完全に排出されたならば、閉止弁41を閉じ、負圧ポンプ61を停止する。また、負圧ポンプ22を動作させてサブタンク20の負圧を適正な値に調節する。これにより、メインタンク30よりサブタンク20にインクが供給されていく。必要に応じてポンプ30の加圧を大きくすることにより、サブタンク20にインクが供給される速度を増して、サブタンク20へのインク充填に要する時間を短縮することもできる。
サブタンク20に必要量のインクが充填されたならば、閉止弁51を閉じ、ポンプ32を停止する。続いて、閉止弁41を開け、さらに、ヘッドのクリーニングを行って、初期充填作業は終了する。
このように、本発明の初期充填方法を行えば、サブタンクを始め、インク流路に一切空気を残さずに初期充填を行うことが可能である.
本発明の装置構成においては、ヘッド内圧は、サブタンク20にかかる負圧で調整するために、吐出ヘッド10とサブタンク20の位置関係は任意に設定可能である。ヘッド内圧を、吐出ヘッド10とサブタンク20との高さの違いのみで調整するならば、サブタンクにかかる圧力は常に大気圧でよく、負圧ポンプ22を省くことも可能である。
本発明の装置構成においては、ヘッド内圧は、サブタンク20にかかる負圧で調整するために、吐出ヘッド10とサブタンク20の位置関係は任意に設定可能である。ヘッド内圧を、吐出ヘッド10とサブタンク20との高さの違いのみで調整するならば、サブタンクにかかる圧力は常に大気圧でよく、負圧ポンプ22を省くことも可能である。
本発明の装置構成においては、メインタンク30からサブタンク20へのインク充填において、メインタンク30を加圧しているが、メインタンク30がサブタンク20よりも高い位置にあれば、メインタンク20とサブタンク30との水頭差のみでインク充填が可能となる。その場合は、ポンプ32を省くことも可能である。
本発明の装置構成においては、インク供給チューブ40の途中に閉止弁41を設けているが、閉止弁41が存在しない装置構成であってもよい。その場合、初期インク充填のサブタンク20へのインク供給の工程において、吐出ヘッド10とサブタンク20との水頭差が、少なくとも吐出ヘッド10のノズル孔からインクが流出しないような値となるように負圧ポンプ22の動作を調整しながら、ポンプ32を動作させればよい。そうすることにより、閉止弁41が存在しない装置構成であっても、メインタンク30からサブタンク20へのインク供給が十分に可能となる。
このように、サブタンクの接続部に流路を設けることにより、インク供給チューブ及びサブタンクに空気が残留することの無いインクの初期充填が可能なインクジェット装置のサブタンクが得られる。
本実施の形態においては、サブタンクの接続部に設けられている管の位置は特に規定をしていないが、袋状部にできるだけ近い方が良好である。これを、図3を用いて説明する。接続部のインク流入口211の中で、管220から袋状部200までの箇所231、及び接続部のインク流出口212の中で、管220から袋状部200までの箇所232は、袋状部200が潰れた状態においては行き止まりとなるため、それらの箇所が長い場合には、インクの初期充填の際にそれらの箇所に残留した空気を十分に排出するのが困難となる。そのため、それらの箇所をできるだけ無くした状態、すなわち管220の位置ができるだけ袋状部200に近い状態が良好となる。なお、それらの箇所に残留した空気の十分な排出が可能となるのであれば、接続部に設けられている管の位置は任意である。
本実施の形態においては、サブタンクの接続部に設けられている管は1本であるが、必要に応じて複数本の管を設けても良い。例えば、接続部の強度の低下を小さくして流路の断面積を確保するために、1本の場合よりも断面積が半分の管を2本設けることも可能である。
本実施の形態においては、サブタンクの接続部に設けられている管は断面積が一定であるが、必要に応じて断面積が変化しても良い。例えば、接続部の流出口の径が流入口の径よりも大きい場合は、流出口近傍では流出口と略同じ断面積とし、流入口に向かって管の断面積が徐々に減少して、流入口近傍では流入口と略同じ断面積となるような管を設けることにより、径の違いによる空気やインクの滞留箇所を少なくすることが可能である。
サブタンクの接続部に設ける流路は、袋状部側に開放された溝として構成することも可能である。この構成を図4に示す。流路を溝とすることにより、流路を形成する加工が容易になるため、接続部の作成がさらに容易になる。
さらに、流路を袋状部側に開放された溝とすることにより、流路が管の場合に存在した、接続部のインク流入口211の中で管から袋状部までの箇所231、及び接続部のインク流出口212の中で管から袋状部までの箇所232が存在しなくなり、袋状部が潰れた状態においても行き止まりの箇所が無くなるため、インクの初期充填において空気を確実に排出することが容易となる。
なお、流路の数や断面積が任意であることは、流路が溝の場合においても流路が管の場合と同じである。
インクジェットを用いた生産装置に適用可能である。
10 吐出ヘッド
20 サブタンク
30 メインタンク
40 インク供給チューブ
41 閉止弁
50 インク供給チューブ
51 閉止弁
60 キャップ
200 サブタンクの袋状部
210 サブタンクの接続部
211 流入口
212 流出口
220 管
231 流入口の中で、管から袋状部までの箇所
232 流出口の中で、管から袋状部までの箇所
240 溝
20 サブタンク
30 メインタンク
40 インク供給チューブ
41 閉止弁
50 インク供給チューブ
51 閉止弁
60 キャップ
200 サブタンクの袋状部
210 サブタンクの接続部
211 流入口
212 流出口
220 管
231 流入口の中で、管から袋状部までの箇所
232 流出口の中で、管から袋状部までの箇所
240 溝
Claims (4)
- メインタンクより流入したインクを一時的に貯留した後に記録ヘッドに流出するインクジェット装置のサブタンクにおいて、前記サブタンクは、可撓性を有する袋状部と、前記袋状部に結合され、同一部品に流入口と流出口が形成された接続部とを備え、前記接続部には前記流入口と前記流出口とを結ぶ流路が設けられてなることを特徴とするインクジェット装置のサブタンク。
- 前記流路が袋状部側に開放された溝であることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット装置のサブタンク。
- 請求項1又は2に記載のサブタンクを用いたインクジェット装置。
- サブタンクの流出口よりサブタンク内の空気を排出する工程と、
サブタンク内の空気が排出された状態で、サブタンクの流出口より流体を排出することでメインタンクからサブタンクの流出口までの空気を排出する工程と、
サブタンク内及びメインタンクからサブタンクの流出口までの空気が排出された状態で、サブタンクの流入口よりサブタンクにインクを充填する工程とで構成された、請求項1又は2に記載のサブタンクへのインクの初期充填方法。
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