JP2007099073A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸発器9が過冷却状態になることを抑制する。
【解決手段】イグニッションスイッチがオンされると、送風機8が停止状態で圧縮機11が圧縮動作を開始する。電子制御装置30は、蒸発器吹出空気温度Te0に基づいて圧縮機11を制御する(ステップ201〜213)。したがって、圧縮機11の動作時間αは、蒸発器吹出空気温度Te0が大きくなるにつれて長くなり、蒸発器吹出空気温度Te0が小さくなるにつれて、動作時間αは短くなっている。蒸発器9に冷媒が流入する時間が蒸発器吹出空気温度Te0によって変わる。以上により、送風機8の停止状態において圧縮機11を稼働させても、蒸発器9が過冷却状態になることを抑制することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、走行用エンジンの冷却水により空気を加熱する暖房用熱交換器を備える車両用空調装置に関する。
従来、車両用空調装置において、空調ケーシング、送風機、圧縮機、冷房用熱交換器、暖房用熱交換器、エアミックスドア、および電子制御装置を備えたものがある。
このものにおいて、送風機は、空調ケーシング内に配置されて車室内に向けて空気を吹き出す。冷房用熱交換器は、圧縮機などとともに冷凍サイクル装置を構成し、冷媒を蒸発させて送風機から吹き出される空気を冷却する。圧縮機は走行用エンジンの駆動力により駆動されて冷媒を圧縮する。
暖房用熱交換器は、走行用エンジンの冷却水(温水)により冷房用熱交換器により冷却された空気を加熱する。エアミックスドアは、暖房用熱交換器を通過する空気とバイパス通路を通過する空気量との比率を調整する。電子制御装置は、送風機、圧縮機、およびエアミックスドアの回転角度を制御して、車室内の空調負荷の変化に関わらず、車室内に吹き出す空気温度を目標吹出温度に近づけるようにする。
しかし、例えば、冬期の早朝時には、イグニッションスイッチがオンされても、走行用エンジンの冷却水が低温状態で、暖房用熱交換器により空気を十分に加熱することができないことがある。そこで、走行用エンジンの冷却水が所定温度未満の場合には、送風機による送風を停止するようにする。
ここで、イグニッションスイッチがオンされる前(すなわち、イグニッションスイッチのオフ時)には、圧縮機の動作が停止しているため、冷房用熱交換器には冷媒が流れ込まない。したがって、冷房用熱交換器の表面に付着した凝縮水が蒸発して、空調ケーシング内は高湿度状態になっている。このため、走行用エンジンの冷却水が上昇して送風機による送風が開始されると、高湿度の空気が車室内に吹き出されるため、窓ガラスに曇りが発生する。
そこで、電子制御装置は、走行用エンジンの冷却水が低温状態であるときには、送風機による送風を停止させた状態で、一定期間、圧縮機により圧縮動作させる。
すると、圧縮機から吐出される冷媒が凝縮器を介して冷房用熱交換器に冷媒が流入して、冷房用熱交換器において冷媒が蒸発して空調ケーシング内の空気から吸熱する。
すなわち、走行用エンジンの冷却水が低温状態であるときには、送風機が停止状態で、一定期間、冷房用熱交換器が空調ケーシング内の空気を冷却することになる。
したがって、冷房用熱交換器の表面に凝縮水が発生するため、空調ケーシング内の湿度を下げることができる。このため、その後、送風機による送風が開始されても、高湿度の空気が車室内に吹き出されなく、窓ガラスに曇りが発生することを未然に防止することができる。
しかし、上述の車両用空調装置では、送風機が停止状態で、一定期間、冷房用熱交換器により空調ケーシング内の空気を冷却する。したがって、圧縮機を圧縮動作させる時間(すなわち、冷房用熱交換器による冷却時間)を長くすると、冷房用熱交換器が過冷却状態になり、冷房用熱交換器の表面に付着した凝縮水が氷結する。
ここで、冷房用熱交換器の表面の凝縮水が液相状態のときには、水の中に有機性の臭い成分が溶解しているが、凝縮水が凍結する際には水のみが氷に相変化して、有機性の臭い成分が氷から浮遊する。
したがって、走行用エンジンの冷却水が上昇して、送風機による送風が開始されると、臭い成分が車室内に吹き出されるため、乗員に違和感を与えることになる。
本発明は、上記問題点に鑑みて、送風機の停止状態において圧縮機を稼働させても、冷房用熱交換器が過冷却状態になることを抑制するようにした車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、圧縮機および送風機を制御する制御手段を備えており、制御手段は、圧縮機を動作時間だけ動作させるときに、その動作時間を、冷房用熱交換器の負荷に応じ冷房用熱交換器の負荷が大きいほど長くすることを第1の特徴とする。
したがって、冷房用熱交換器の負荷によって冷房用熱交換器に冷媒が流入する時間が変わるため、冷房用熱交換器により空気を冷却する時間が、時間が変わることになる。したがって、送風機の停止状態において圧縮機を稼働させても、冷房用熱交換器が過冷却状態になることを抑制することができる。
また、本発明では、制御手段は、圧縮機を動作時間だけ動作させるときに、冷房用熱交換器の負荷が大きくなると、圧縮機の冷媒吐出容量を大きくし、冷房用熱交換器の負荷が小さくなると、圧縮機の冷媒吐出容量を小さくすることを第2の特徴とする。
したがって、冷房用熱交換器に流入する冷媒流量が冷房用熱交換器の負荷によって変わるため、冷房用熱交換器の冷却能力が冷房用熱交換器の負荷によって変わることになる。したがって、送風機の停止状態において圧縮機を稼働させても、冷房用熱交換器が過冷却状態になることを抑制することができる。
(第1実施形態)
図1は本実施形態の全体構成の概要を示すもので、車両用空調装置は、車室内最前部のインストルメントパネルの内側に配設される室内空調ユニット1を備えている。
室内空調ユニット1はケース(空調ケーシング)2を有し、ケース2は、車室内へ向けて通風するための空気通路2aを構成する。ケース2の最上流部(すなわち、空気吸込口)には、内気導入口3および外気導入口4を有する内外気切替箱5が配置されている。内外気切替箱5内には、内外気切換手段をなす内外気切替ドア6が回転自在に配置されている。内外気切替ドア6は、サーボモータ7によって駆動されるもので、内気導入口3および外気導入口4の開口面積を連続的に調整する。
内外気切替箱5の下流側通路には、車室内に向かって空気を送風する電動式の送風機8が配置されている。送風機8は、遠心式の送風ファン8aをモータ8bにより駆動するようになっている。送風機8の下流側には、冷房用熱交換器をなす蒸発器9が配置されている。
ここで、蒸発器9は、冷凍サイクル装置10を構成する要素の一つであり、蒸発器9では冷媒が蒸発して送風機8からの送風空気から吸熱する。冷凍サイクル装置10は、周知のものであり、蒸発器9、圧縮機11、凝縮器12、気液分離器13、膨張弁14から構成されている。
圧縮機11は、電磁クラッチ11aおよびベルトVを介して走行用エンジンEの回転動力が伝達されて、冷媒を圧縮する。電磁クラッチ11aは、走行用エンジンEおよび圧縮機11の間の接続、および遮断の一方を実施する。
室内空調ユニット1において、蒸発器9の下流側には、暖房用熱交換器をなすヒータコア15が配置されている。ヒータコア15は、走行用エンジン冷却水を熱源として、蒸発器9を通過した空気(冷風)を加熱する。
ケース2内部においてヒータコア15の側方部位にはバイパス通路16が形成され、バイパス通路16には、ヒータコア15のバイパス空気が流れる。蒸発器9とヒータコア15との間には、エアミックスドア17が回転自在に配置されている。エアミックスドア17は、サーボモータ18により駆動されて、その回転位置(開度)が連続的に調整可能になっている。
ここで、エアミックスドア17の開度によりヒータコア15を通る空気量(温風量)と、バイパス通路16を通過してヒータコア15をバイパスする空気量(冷風量)との割合を調節して、車室内に吹き出す空気の温度が調整されるようになっている。
ケース2の空気通路の最下流部には、車両の前面窓ガラスWに向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ吹出口19、乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すためのフェイス吹出口20、および乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのフット吹出口21の計3種類の吹出口が設けられている。
ここで、吹出口19〜21の上流部にはデフロスタドア22、フェイスドア23およびフットドア24が回転自在に配置されている。これらのドア22〜24は、図示しないリンク機構を介して共通のサーボモータ25によって開閉操作される。
また、車両用空調装置には、マイクロコンピュータ、タイマ、およびカウンタ等から構成される電子制御装置(制御手段)30を備えている。電子制御装置30は、センサ群31〜35からの検出信号と空調操作パネル37内の空調操作スイッチ群38〜43からの操作信号とに基づいて、後述するように、電磁クラッチ11a、サーボモータ7、18、25、送風機8のモータ8bを制御する。
ここで、センサ群31〜35は、外気温Tamを検出する外気温センサ31、内気温Trを検出する内気温センサ32、車室内に入射する日射量Tsを検出する日射センサ33、蒸発器9の空気吹出部に配置されて蒸発器吹出空気温度Teを検出する蒸発器吹出空気温度センサ34、ヒータコア15に流入するエンジン冷却水温度Twを検出する冷却水温センサ35とから構成される。
なお、蒸発器吹出空気温度センサ34が「冷房用熱交換器により冷却された空気の温度を検出する空気温度センサ」に相当する。
また、空調操作スイッチ38〜43群は、吹出モードドア22〜24により切り替わる吹出モードをマニュアル設定する吹出モードスイッチ38、内外気切替ドア6による内外気吸込モードをマニュアル設定するための内外気切替スイッチ39、圧縮機11の動作開始を指示するためエアコンスイッチ40、送風機8の風量をマニュアル設定するための送風機作動スイッチ41、自動制御モードに設定するためのオートスイッチ42、車室内温度を設定するための温度設定スイッチ43から構成される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。電子制御装置30が図2に示すフローチャートにしたがって、コンピュータプログラムを実行する。当該コンピュータプログラムの実行は、走行用エンジンを始動するためのイグニッションスイッチIGがオンされて、オートスイッチ42が投入されると開始される。
ステップ101では、フラグF、タイマT、カウンタを初期化して、次のステップ102でセンサ群31〜35からの検出信号および空調操作パネル37の操作信号を読み込む。
次のステップ103において、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOを算出する。目標吹出温度TAOは、車室内の空調熱負荷の変動にかかわらず、温度設定スイッチ43により設定した設定温度Tsetに車室内温度(内気温)Trを維持するために必要な車室内吹出空気温度である。具体的には、下記数式(1)によりTAOを演算する。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr
−Kam×Tam−Ks×Ts+C…(1)
ここで、Trは内気センサ32により検出される内気温、Tamは外気センサ31により検出される外気温、Tsは日射センサ33により検出される日射量、Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインおよびCは補正用の定数である。
次に、ステップ104において、送風機8により送風される空気の風量を算出する。具体的には、冷却水温度Twが閾値ws未満であるときには、送風機8による送風の停止を決定し、冷却水温度Twが閾値ws以上のときにはモータ8bに印加するブロワモータ電圧をTAOに基づいて算出する。
ここで、TAOが極低温域(最大冷房域)および極高温域(最大暖房域)である場合には、ブロワモータ電圧を最大値にして、送風機8の風量を最大風量にする。そして、TAOが極低温域(または極高温域)から中間温度域に向かって変化するにつれてブロワモータ電圧を低下して、送風機8の風量を減少させる。
次に、ステップ105にて、エアミックスドア17の目標開度SWを上記TAO、蒸発器吹出空気温度Te、及びエンジン冷却水温度Twに基づいて次の数式(2)により算出する。
SW=〔(TAO−Te)/(Tw−Te)〕×100(%)…(2)
なお、SW=0(%)は、エアミックスドア17の最大冷房位置であり、バイパス通路16を全開し、ヒータコア15側の通風路を全閉する。これに対し、SW=100(%)は、エアミックスドア17の最大暖房位置であり、バイパス通路16を全閉し、ヒータコア15側の通風路を全開する。
次に、ステップ106において吹出モードを決定する。吹出モードもTAOに基づいて決定する。本実施形態では、TAOが低温域から高温域へと上昇するにつれて吹出モードをフェイスモード→バイレベル(B/L)モード→フットモードへと順次切り替える。
次に、ステップ107において、内外気切替ドア6の目標開度TPIをTAOに基づいて決定する。本実施形態では、TAOが低温側から高温側へと上昇するにつれてTPIが0%から100%側へと増大する。TPI=0%では、内気導入口3を全開して外気導入口4を全閉し、TPI=100%では、内気導入口3を全閉して外気導入口4を全開する。
次に、ステップ108において蒸発器9の目標冷却温度TEOを算出する。目標冷却温度TEOは蒸発器9にて車室内吹出空気を冷却する際の目標温度であり、車室内吹出空気の温度調整や湿度調整を行うために必要な温度である。本実施形態では、目標冷却温度TEOとしては、TAOおよび外気温Tamのうち低い方の温度が用いられる。
次のステップ109において、電磁クラッチ11aを介して圧縮機11を制御する。この圧縮機11の制御処理について図3を参照して説明する。
図3のステップ201では、カウンタのカウント値Kが0であるか否かを判定する。当該カウンタは、コンピュータプログラムの実行回数をカウントするためのものであり、上述のステップ101で当該カウンタが初期化されてカウント値K=0(すなわち、実行回数=“1”)になっているため、ステップ201でYESと判定する。
次に、ステップ202において、車室内の空調負荷としては、車室内の暖房を実施する条件を満たしているか否かを判定する。ここで、上述のステップ106で吹出モードとしてフットモードを決定したときにはYESと判定する。
次に、ステップ203において、冷却水温センサ35で検出される冷却水温度Twが閾値ws未満であるか否かを判定する。冷却水温度Twが閾値ws未満であるときにはYESと判定する。
次に、ステップ204においてエアコンスイッチ40がオンされているか否かを判定する。ここで、エアコンスイッチ40がオンされているときYESと判定する。
これに伴い、ステップ205においてフラグFをセット状態にして(フラグF=1)、次のステップ205aにおいてタイマの計時を開始させる。
その後、ステップ211において、電磁クラッチ11aを制御して走行用エンジンEおよび圧縮機11の間を接続する。
したがって、圧縮機11が、走行用エンジンEの回転動力により、冷媒の圧縮を開始する。このため、凝縮器12は、圧縮機11から吐出される高温高圧の冷媒を凝縮して車室外に放熱する。膨張弁14は、凝縮器12から排出される冷媒を減圧する。気液分離器13は、膨張弁14により減圧された冷媒を気液分離して、液相の冷媒を排出する。蒸発器9は、気液分離器13からの冷媒を蒸発させて空気を冷却する。
次のステップ213において、カウンタのカウント値Kをインクリメントして(K=K+1)、図2のステップ110に進み、上記ステップ105、106、107で決定された制御状態が得られるように、アクチュエータ(18、25、8b)に対して出力信号を出力する。
ここで、上述のステップ203において、冷却水温度Twが閾値未満であるとしてYESと判定したため、送風機8の送風を停止させている。
その後、信号読み込み(ステップ102)、TAO算出(ステップ103)、風量算出(ステップ104)、A/Mドア開度算出(ステップ105)、吹出モード決定(ステップ106)、吹出口ドア開度算出(ステップ107)、およびTEO算出(ステップ108)の各々の処理を実施する。
そして、図3のステップ201に進むと、カウンタのカウント値≠“0”であるため、ステップ201でNOと判定する。その後、ステップ206に進むと、フラグFがセット状態であるため(フラグF=“1”)YESと判定してステップ208に進む。
ここで、タイマにより計時された時間Tが、動作時間αよりも長い時間であるか否かを判定する。すなわち、圧縮機11の圧縮動作開始後に動作時間αよりも長い時間、経過したか否かを判定することになる。
動作時間αは、蒸発器9の冷房負荷に基づいて決められており、本実施形態では、蒸発器9の冷房負荷は、上述のステップ102で読み込んだ蒸発器吹出空気温度Te0に基づいて設定されている。具体的には、図4に示すように、Te0が大きくなるほど動作時間αを長くし、Te0が小さくなるほど動作時間αを短くする。“Te0”は、1回目のステップ101の処理で取り込まれた蒸発器吹出空気温度Teである。
なお、5≦Te0<15のときの傾きK1は、15≦Te0<35のときの傾きK2に比べて大きく設定されている。
そして、タイマにより計時された時間Tが、動作時間αよりも短い時間であるときには、ステップ208でNOと判定する。これに伴い、ステップ211において、電磁クラッチ11aによる走行用エンジンEおよび圧縮機11の間の接続を維持するので、圧縮機11の圧縮動作が継続される。そして、ステップ213において、カウンタのカウント値Kをインクリメントする。
その後、タイマにより計時された時間Tが、動作時間αよりも長い時間になるまで、ステップ101、102…108、ステップ201、206、208、211、213、およびステップ110の各々処理を繰り返す。このため、送風機8が停止状態で、圧縮機11の圧縮動作が継続されることになる。
そして、タイマTにより計時された時間Tが、動作時間αよりも長い時間になると、ステップ208でYESと判定する。これに伴い、フラグF、タイマを初期化する(ステップ209、210)。
次に、ステップ212aで、冷却水温度Twが閾値ws以上であるか否かを判定して、冷却水温度Twが閾値ws以上であるときには、YESと判定する。その後、ステップ212において、圧縮機11の通常制御を実施する。
具体的には、蒸発器吹出空気温度Te≦目標冷却温度TEOのときには、電磁クラッチ11aを制御して走行用エンジンEおよび圧縮機11の間を遮断する。蒸発器吹出空気温度Te>目標冷却温度TEOのときには、電磁クラッチ11aを制御して走行用エンジンEおよび圧縮機11の間を接続する。このことにより、圧縮機11→凝縮器12→気液分離器13→膨張弁14→蒸発器9の経路で冷媒が循環することになる。
その後、カウンタのインクリメント(ステップ213)の処理を実施後に、ステップ110に進み、上記ステップ104、105、106、107で決定された制御状態が得られるように、アクチュエータ(7、18、25、8b)に対して出力信号を出力する。
したがって、送風機8は内気導入口3および外気導入口4の少なくとも一方から空気を吸い込んで蒸発器9に向けて吹き出す。蒸発器9が送風機8の送風空気を冷却する。ヒータコア15は、蒸発器9を通過した空気を加熱する。この加熱された空気とバイパス通路16を流れるバイパス空気とが混合されて吹出口19〜21から車室内に吹き出される。
以上説明した本実施形態によれば、冷却水温度Twが閾値ws未満であるときには、送風機8が停止状態で圧縮機11が圧縮動作を開始する。ここで、圧縮機11の動作時間αは、Te0が大きくほど長くなり、Te0が小さくなるほど、動作時間αは短くなっている。すなわち、蒸発器9の負荷が大きくなるほど、圧縮機11の動作時間αが長くなり、蒸発器9の負荷が小さくなるほど、動作時間αは短くなることになる。
したがって、蒸発器9に冷媒に流入する時間が、蒸発器9の負荷により変化するため、蒸発器9により空気を冷却する時間が、蒸発器9の負荷により変化することになる。このため、送風機8の停止状態において圧縮機11を稼働させても、蒸発器9が過冷却状態になることを抑制することができる。
なお、図5において、本実施形態における圧縮機の動作時間αと従来技術における圧縮機の動作時間βとの比較を示す。これによると、本実施形態の動作時間αが従来技術の動作時間βよりも短くなり、本実施形態の蒸発器吹出空気温度E1が従来技術の蒸発器吹出空気温度E2よりも高いことが分かる。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、圧縮機11の動作時間αを決めるに際して、蒸発器吹出空気温度Te0を用いた例について説明したが、これに代えて、本第2実施形態では、外気温Tamに基づいて動作時間αを決める。具体的には、図6に示すように、Tamが大きくなるにつれて動作時間αを長くし、Tamが小さくなるにつれて動作時間αを短くする。
(第3実施形態)
上述の第1実施形態では、圧縮機11の動作時間αを決めるに際して、蒸発器9の冷房負荷を蒸発器吹出空気温度Te0に基づいて設定した例について説明したが、これに代えて、本第3実施形態では、次のように、動作時間αを決める。
本実施形態では、外気温センサ31により検出される外気温Tam、車速センサで検出される車両の速度SPD、および内外気切替ドア6の目標開度TPIに基づいて次の数式(3)により動作時間αを決める。
α=γ−10×f(TPI)×f(SPD)×f(Tam)…(3)
ここで、γは定数であり、f(TPI)は、図7に示すように、TPIが増加するにつれて、増加する関数である。f(SPD)は、図8に示すように、SPDが増加するにつれて、増加する関数である。f(Tam)は、図9に示すように、Tamが増加するにつれて、減少する関数である。なお、内外気切替ドア6の目標開度TPIが内外気切換手段の吸い込み状態に相当する。
このように動作時間αを決めるため、TPI、SPDのいずれかが増加するとαは短くなり、Tamが増加するにつれてαは長くなる。
(第4実施形態)
上述の第1〜3実施形態では、蒸発器9に流入する冷媒流量を変えるために圧縮機11の動作時間αを変化させる例について説明したが、これに代えて、本第4実施形態では、蒸発器9に流入する冷媒流量を変えるために圧縮機11の冷媒吐出流量を変化させる。
本実施形態の車両用空調装置の構成を図10に示す。本実施形態の圧縮機11は、プーリ11bおよびベルトVを介して伝達される走行用エンジンEの回転動力により回転駆動されて、冷媒の吐出容量を連続的に変化可能に構成される斜板式の可変容量型圧縮機である。
この圧縮機11では、容量制御弁11bを備えており、電子制御装置30から容量制御弁11bに出力される制御信号のデューティDuty(n)が大きくなるにつれて吐出冷媒容量が増加し、デューティDuty(n)が小さくなるにつれて吐出冷媒容量が減少する。当該圧縮機11は、特開2001−107854号公報等に示されるように周知のものであるため、構成の詳細は省略する。なお、図10において、図1中の符号と同一符号のものが同一のものを示す。
次に、本実施形態の動作について説明する。本実施形態の電子制御装置30は、図3に代わる図11に示すフローチャートにしたがって、圧縮機制御処理を実行する。
本実施形態の圧縮機制御処理は、上述の第1実施形態の圧縮機制御処理に、デューティ初期設定処理(ステップ220)およびデューティ更新処理(ステップ221)が追加されている。
以下に、デューティ初期設定(ステップ220)について説明する。デューティ初期設定は、ステップ101〜108、201、202、203、204、205の処理の実行後にて、実行されて、当該コンピュータプログラムの実行の開始直後に圧縮機11に付与される制御信号のデューティの初期値を設定する。
具体的には、デューティの初期値Duty(1)を、次の数式(4)により決める。
Duty(1)=η+kp×(Te0−TEO)
+(θ/Ti)×(Te0−TEO)…(4)
なお、ηは定数、kpは比例定数、θは蒸発器吹出空気温度Teのサンプリング周期、Tiは積分定数である。Te0は、上述の蒸発器吹出空気温度、TEOは上述の目標冷却温度である。
このように初期値Duty(1)を求めると、Te0が増加するにつれて初期値Duty(1)が大きくなり、Te0が小さくなるにつれて初期値Duty(1)が小さくなる。
次に、デューティ更新処理(ステップ221)について説明する。デューティ更新処理は、デューティ初期設定(ステップ220)の実行後において、圧縮機制御処理の実行毎に実行される処理であって、初期値Duty(1)に基づいてデューティを更新する。
具体的には、デューティDuty(n)(n>1)を、次の数式(5)、(6)により決める。
Duty(n)=Duty(n−1)+kp×{E(n)−E(n−1)}
+(θ/Ti)×E(n)…(5)
E(n)=Te−TEO…(6)
なお、Duty(n−1)は前回のデューティ、E(n)は今回の偏差、E(n−1)は前回の偏差である。
以上説明した本実施形態によれば、Te0が大きくなるにつれて制御信号のデューティの初期値Duty(1)が大きくなり、Te0が小さくなるにつれて制御信号の初期値初期値Duty(1)が小さくなる。
このようなDuty(1)の制御信号が電子制御装置30から圧縮機11の容量制御弁11bに出力されると、Te0が増加するにつれて圧縮機11の吐出冷媒容量が増加し、Te0が小さくなるにつれて圧縮機11の吐出冷媒容量が少なくなる。
これに伴い、蒸発器9の冷房負荷が増加するにつれて蒸発器9の冷房能力が大きくなり、蒸発器9の冷房負荷が減少するにつれて蒸発器9の冷房能力が小さくなる。また、本実施形態においても、上述の第1実施形態と同様、圧縮機11の動作時間αを蒸発器9の冷房負荷によって変化させている。
以上により、送風機8の停止状態において圧縮機11を稼働させても、蒸発器9が過冷却状態になることをより確実に防止することができる。
ここで、図12において、本実施形態における圧縮機の吐出冷媒容量E3と従来技術における圧縮機の吐出冷媒容量E4との比較を示す。これによると、本実施形態の圧縮機の吐出冷媒容量E3が従来技術の圧縮機の吐出冷媒容量E4よりも少なくなり、本実施形態の蒸発器吹出空気温度E1が従来技術の蒸発器吹出空気温度E2よりも高いことが分かる。
上述の第4実施形態では、可変容量型圧縮機11として斜板式の可変容量型圧縮機を用いた例について説明したが、これに代えて、ストローク可変型の可変容量型圧縮機、ワッブル形の可変容量型圧縮機、気筒数可変式の可変容量型圧縮機などを用いても良い。
上述の第4実施形態では、圧縮機11の吐出冷媒容量および圧縮機11の動作時間αをそれぞれ蒸発器吹出空気温度Teに基づいて変化させるようにした例について説明したが、これに代えて、圧縮機11の動作時間αを一定時間にして、かつ、圧縮機11の吐出冷媒容量を蒸発器吹出空気温度Teに基づいて変化させるようにしてもよい。また、これに代えて、圧縮機11の動作時間αを蒸発器吹出空気温度Teに基づいて変化させて、かつ圧縮機11の吐出冷媒容量を一定にしてもよい。
上述の第4実施形態では、蒸発器9の冷房負荷を蒸発器吹出空気温度Teに基づいて設定して、制御信号のデューティの初期値を蒸発器吹出空気温度Teによって変化させる例について説明したが、これに代えて、蒸発器9の冷房負荷を外気温Tamに基づいて設定して制御信号のデューティの初期値を外気温Tamによって変えるようにしてもよい。また、これに代えて、外気温Tam、車速センサで検出される車両の速度SPD、および内外気切替ドア6の目標開度TPIに基づいて、制御信号のデューティの初期値を変化させるようにしてもよい。
上述の第1〜4実施形態では、走行用エンジンEの回転動力により回転駆動される圧縮機11を用いた例について説明したが、これに代えて、電動モータにより回転駆動され、かつ、その回転数により冷媒吐出流量を変化可能に構成される電動圧縮機を用いてもよい。
本発明の第1実施形態の車両用空調装置の構成を示す模式図である。 図1の電子制御装置の制御処理の概略を示すフローチャートである。 図2中の一部の制御処理の詳細を示すフローチャートである。 図3中の制御処理を説明するための特性図である。 図1の電子制御装置の制御処理を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態の車両用空調装置の制御処理を説明するための特性図である。 本発明の第3実施形態の車両用空調装置の制御処理を説明するための特性図である。 上述の第3実施形態の制御処理を説明するための特性図である。 上述の第3実施形態の制御処理を説明するための特性図である。 本発明の第4実施形態の車両用空調装置の構成を示す模式図である。 図10の電子制御装置の制御処理の概略を示すフローチャートである。 図10の電子制御装置の制御処理を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
8…送風機、30…電子制御装置、11…圧縮機、9…蒸発器。

Claims (6)

  1. 空調ケーシングと、
    前記空調ケーシング内に配置されて、車室内に向けて空気を吹き出す送風機と、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記空調ケーシング内に配置されて、前記圧縮機から吐出される冷媒が循環する冷凍サイクル装置を構成し、また前記循環される冷媒を蒸発させて前記送風機から吹き出される空気を冷却する冷房用熱交換器と、
    前記空調ケーシング内に配置されて、前記送風機から吹き出される空気を走行用エンジンの冷却水により加熱する暖房用熱交換器と、
    前記走行用エンジンの冷却水の温度を検出する水温センサと、
    前記圧縮機および前記送風機を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記水温センサの検出温度が閾値以下であると判定したときに、前記送風機による送風を停止させ、かつ前記圧縮機による前記冷媒の圧縮動作を動作時間だけ動作させる車両用空調装置であって、
    前記制御手段は、前記圧縮機を前記動作時間だけ動作させるときに、その動作時間を、前記冷房用熱交換器の負荷に応じ前記冷房用熱交換器の負荷が大きいほど長くすることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記制御手段は、前記圧縮機を前記動作時間だけ動作させるときに、前記前記冷房用熱交換器の負荷が大きくなると、前記圧縮機の冷媒吐出容量を大きくし、前記冷房用熱交換器の負荷が小さくなると、前記圧縮機の冷媒吐出容量を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 空調ケーシングと、
    前記空調ケーシング内に配置されて、車室内に向けて空気を吹き出す送風機と、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記空調ケーシング内に配置されて、前記圧縮機から吐出される冷媒が循環する冷凍サイクル装置を構成し、また前記循環される冷媒を蒸発させて前記送風機から吹き出される空気を冷却する冷房用熱交換器と、
    前記空調ケーシング内に配置されて、前記送風機から吹き出される空気を走行用エンジンの冷却水により加熱する暖房用熱交換器と、
    前記走行用エンジンの冷却水の温度を検出する水温センサと、
    前記圧縮機および前記送風機を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記水温センサの検出温度が閾値以下であると判定したときに、前記送風機による送風を停止させ、かつ前記圧縮機による前記冷媒の圧縮動作を動作時間だけ動作させる車両用空調装置であって、
    前記制御手段は、前記圧縮機を前記動作時間だけ動作させるときに、前記冷房用熱交換器の負荷が大きくなると、前記圧縮機の冷媒吐出容量を大きくし、前記冷房用熱交換器の負荷が小さくなると、前記圧縮機の冷媒吐出容量を小さくすることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 前記冷房用熱交換器により冷却された空気の温度を検出する空気温度センサを備え、
    前記制御手段は、前記圧縮機を前記動作時間だけ動作させるときに、前記空気温度センサの検出温度に基づいて、前記冷房用熱交換器の負荷に応じた前記圧縮機の制御を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 車室外の空気温度を検出する外気温度センサを備えており、
    前記制御手段は、前記圧縮機を前記動作時間だけ動作させるときに、前記外気温度センサの検出温度に基づいて、前記冷房用熱交換器の負荷に応じた前記圧縮機の制御を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 当該車両の速度を検出する車速センサと、
    車室外の空気温度を検出する外気温度センサと、
    前記空調ケーシングの空気吸込口に設けられ、内気及び外気の吸い込み状態を切り替える内外気切換手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記内外気切換手段の吸い込み状態、前記外気温度センサの検出温度、および車速センサの検出速度に基づいて、前記冷房用熱交換器の負荷に応じた前記圧縮機の制御を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016141333A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 株式会社デンソー 車両用空調装置

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