JP2007098707A - 誘電体層形成用塗工液及びシート - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェットプロセス或いは貼り付け法と600℃以下の熱処理の組み合わせによって、比誘電率が7以下である、PDPの誘電体層やSEDの層間絶縁膜を形成する材料として好適な塗工液やシート、及びそれらを用いた誘電体層や層間絶縁膜の作製方法を提供する。
【解決手段】天然あるいは合成スメクタイト、又はそれらの混合物のような粘土粒子を、分散媒である液体に分散した粘土分散液である誘電体層形成用塗工液や、これを静置して粘土粒子を沈積させると共に、分散媒である液体を分離、乾燥することによって得られる自立粘土薄膜から成る誘電体層形成用シートと、上記塗工液を、各種手法によって基板上に塗布後、静置して粘土粒子を沈積させると共に、分散媒である液体を、加熱蒸発等の固液分離手段で分離して膜状に成形したり、若しくは上記シートを基板上に貼り付けたりした後、熱処理を施す誘電体層の作製方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウェットプロセスにより低誘電率の誘電体層を形成するための塗工液、及び貼り付け法(ラミネーション)により低誘電率の誘電体層を形成するためのシート、さらにはそれら塗工液やシートを用いた誘電体層の作製方法に関するものであり、特にプラズマディスプレイパネルのガス放電空間や表面伝導型電子放出ディスプレイに用いる低誘電率の誘電体層形成に好適な技術である。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)は、自己発光型のフラットパネルディスプレイであり、液晶ディスプレイに比べて、高速応答、高視野角等の特長を有し、大面積化が比較的容易であることから、大画面薄型テレビや大型モニター等の用途で実用化され、急速な普及をしている。
図1は、PDPの構造を示す断面図であるが、この図に示すように、PDPでは、一般に、前面ガラス基板1と背面ガラス基板2とが対向して設けられており、これらの基板間の空間に、多数のガス放電部に区切るための隔壁7が形成されている。前面ガラス基板1の上には、一対の透明電極3が形成されているが、通常は、さらに、電気抵抗を低減するための金属電極(バス電極)が透明電極3の端部に設けられる。
透明電極3及びバス電極の上には、前面ガラス基板1の全面を覆うように誘電体層5が形成されている。誘電体層5の上には、プラズマを安定に形成するためのMgOからなる保護層6が形成されている。
背面ガラス基板2の上には、隔壁7間の位置にデータ電極4が形成されており、さらに、前面ガラス基板側と同様、データ電極4の上に、背面ガラス基板2の全面を覆うように誘電体層9が形成されている。隔壁7間の、隔壁7側面及び誘電体層9上には、蛍光体層8が塗布されている。
透明電極3間に電圧が印加され、これによって、隔壁7で仕切られたガス放電部内にプラズマ放電10が生じ、プラズマ放電10により発生した紫外線が蛍光体層8に照射され、蛍光体が発光する。
このようなPDPにおいて、誘電体層5及び9は、電極を保護するだけでなく、表示放電を開始或いは維持するという役割も有している。誘電体層を形成する材料には、高い絶縁特性を有すること、特に前面ガラス基板側に形成される誘電体層5の材料には、ガス放電空間中の蛍光体から発せられた光を効率よく表示光として利用する目的で、優れた光透過率を有することが要求されるため、一般に非晶質ガラスが用いられている。
従来、PDPの誘電体層を形成する際には、例えばガラス粉末にバインダーを加えてペースト状にした後、板ガラス上に、スクリーン印刷法等により塗布し焼成する方法や、前述のガラスペーストが基材フィルム上に層状に塗布されたテープを、板ガラス上に貼り付けた後焼成するという方法が用いられるが、焼成する際の温度は、電極との反応を最小限に抑えるため、ガラス軟化点付近の温度であることが好ましい。ところで、PDPの板ガラスとしては、一般に入手が容易なソーダ石灰ガラスが用いられるため、誘電体層を形成するガラスには、軟化点が600℃以下であることが要求される。即ち、ガラスの軟化点が600℃以上の場合、600℃以上の温度で焼成する必要が生じるため、焼成時に板ガラスの粘性が低下し、安定して誘電体層が形成できなくなるからである。そこで、誘電体層を形成するための材料として、通常、酸化鉛PbOを主成分とするガラス組成物が使用されている。
また、近年、電子源から出た電子を蛍光体に衝突させて発光させるという、ブラウン管
と同様の発光原理を使った表面伝導型電子放出ディスプレイ(以下、SEDという)が、高画質、低消費電力の大画面薄型テレビ実現のポテンシャルを有するフラットパネルディスプレイとして注目されている。
SEDは、冷陰極電子源である表面伝導型電子放出素子(以下、SCEという)を形成するカソード基板と、高電圧を印加するアノード基板から成る。SCEから放出した電子は、対向するアノード基板に衝突する。アノード基板には、カラーフィルターと共に、蛍光体が帯状に配列されており、蛍光体に電子が衝突することによって生じる発光と、カラーフィルターによる吸収を組み合わせた光が出力する。
カソード基板上には、SCEを行と列でマトリックス状に接続する走査配線と信号配線が、層間絶縁膜を介して形成されている。SEDの駆動法は、基本的に行と列で画素を選択する単純マトリックス型であり、具体的には、走査配線に走査信号を発生させ、同時に、信号配線に、走査信号に同期してパルス幅変調信号を発生させることで、選択されたSCEを駆動する。階調は、パルス幅を変えることによる輝度の制御によって実現する。
この層間絶縁膜は、通常、PDPの誘電体層と同様、酸化鉛PbOを主成分とするガラス組成物をスクリーン印刷することによって形成されている。
現状、PDPにおいては、発光効率を向上させることが課題になっており、そのためにも、消費電力を低減することが必要である。PDPの消費電力を低減するには、表示放電を開始或いは維持するための誘電体層を形成する材料の誘電率を低くすることが必要であるが、前述のように、従来から用いられているガラスは、通常、酸化鉛PbOを主成分としているため、誘電率が高かった。
例えば、特許文献1には、PDPの誘電体層に用いられるガラス組成物が開示されているが、PbOを55重量%以上も含有するため、比誘電率が12程度と高く、PDPの消費電力低減を妨げる一因となっている。
又、欧州でRoHS指令が発効される予定になっているのに伴い、デバイス中の鉛を撤廃する動きが広まっているが、このような観点から、PDPの誘電体層にも、鉛を含まない材料を使用することが望まれている。
一方、SEDの層間絶縁膜も、前述のように、酸化鉛PbOを主成分とするガラス組成物によって形成されているが、パルス幅変調で階調表現する際に、パルスのなまりがなく、きれいな階調コントロールができるようにするために、できるだけ比誘電率の低い材料を使用することが望まれている。
非鉛で低誘電率の誘電体層用材料としては、例えば、特許文献2に、酸化亜鉛ZnOと酸化硼素Bを主成分とするガラス組成物が開示されているが、この場合、比誘電率は7前後であり、さらなる低誘電率が望まれている。
又、特許文献3では、無機の誘電体粉末と熱可塑性樹脂とから成るPDP用誘電体形成シート材料が開示されているが、使用されている誘電体粉末は、PbO−B−SiO−CaO−Al系やBi−ZnO−B−SiO−CaO系であり、低誘電率化のための工夫は特になされていなかった。
ところで、低誘電率の誘電体材料として代表的なものに酸化シリコンSiOがある。このSiO膜の作製方法には乾式法と湿式法がある。乾式法としては、スパッタリング法や蒸着法等による成膜が一般的であるが、真空プロセスであるために、大面積の基板上に成膜する際に大掛かりな設備が必要になることや、成膜速度が遅いために、μmオーダーの膜厚を形成するのに長時間を必要とする等の問題がある。又、湿式法としては、例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)等のシラン系原料を、ゾル−ゲル反応後にコーティング、熱処理するという方法があるが、熱処理によってクラックがはいるためにμmオーダーの厚い膜を作ることができなかったり、一方、厚膜を形成するために有機の官能基を残すと、空気中500℃程度の熱処理で脱ガスが避けられないという問題がある。
例えば、特許文献4では、ゾルゲル法によるシリコン系有機無機ハイブリッド材料から成るPDP用誘電体材料が開示されているが、熱処理はいずれも200℃以下の比較的低温で行っており、耐熱性については言及されていない。
また、特許文献5では、粘度配向膜の開示があるが、用途としては、フィルター、パッキン材料が開示されているのみである。
特開平3−170346号公報 特開平9−278482号公報 特開2005−108752号公報 特開2005−108691号公報 特開2005−104133号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ウェットプロセス或いは貼り付け法(ラミネーション)と600℃以下の熱処理の組み合わせによって、PDPの誘電体層やSEDの層間絶縁膜を形成する材料として好適な塗工液やシート、及びそれらを用いた誘電体層や層間絶縁膜の作製方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、種々の塗工液について検討を行った結果、特定の粘土粒子を、水あるいは水を主成分とする分散媒である液体に分散した粘土分散液を、基板上に塗布後、水平に静置して粘土粒子をゆっくり沈積させると共に、分散媒である液体を固液分離手段で分離して膜状に形成し、さらに熱処理を施すか、若しくは同様の粘土分散液を平坦なトレイ等に注いだ後、上記と同様の処理を行うことによって得られる自立膜を、基板に貼り付けて熱処理することにより、空気中での高温の熱処理によっても分解しない、μmオーダー、場合によっては数十μmオーダーの厚さを有する比誘電率7以下の誘電体層を形成することができ、かつ形成した誘電体層の熱膨張係数が、PDPやSEDで用いられる板ガラスの熱膨張係数に近い3〜12×10−6/Kになることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明の一は、粘土粒子を、水あるいは水を主成分とする分散媒である液体に分散した粘土分散液であることを特徴とする誘電体層形成用塗工液である。前記粘土は、天然あるいは合成スメクタイト、又はそれらの混合物であることが好ましく、前記粘土分散液中の粘土粒子濃度は、0.5〜10重量パーセントであることが好ましい。又、前記誘電体層は、プラズマディスプレイパネル用誘電体層であることが好ましく、特に、プラズマディスプレイパネルの前面板側に形成される誘電体層であることが好ましい。さらに、前記誘電体層は、表面伝導型電子放出ディスプレイ用誘電体層であることが好ましい。
本発明の二は、上記の誘電体層形成用塗工液を静置し、粘土粒子を沈積させると共に、分散媒である液体を固液分離手段で分離して膜状に成形し、粘土薄膜を作製した後、更に任意に、110℃〜300℃の温度条件下で乾燥し、自立膜を得ることを特徴とする誘電体層形成用シートの作製方法である。前記固液分離手段としては、遠心分離、ろ過、真空乾燥、凍結真空乾燥、加熱蒸発法のうちの少なくとも1つであることが好ましく、誘電体層形成用塗工液を平坦なトレイに注いで水平に静置し、粘土粒子をゆっくりと沈積させると共に、水平を保った状態で、強制送風式オーブン中で、30℃〜70℃の温度条件下で、分散媒である液体をゆっくり蒸発させて膜状に成形し、自立膜にするという手法はさらに好ましい。
本発明の三は、上記の方法により作製された、自立膜として利用可能な機械的強度を有
し、粘土粒子の積層を高度に配向させた粘土薄膜から成ることを特徴とする誘電体層形成用シートである。前記粘土薄膜の主要構成成分は、雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイトのうちの少なくとも1つであることが好ましい。又、前記粘土薄膜は、厚さが3μm以上100μm以下であり、250℃以上600℃までの高温においても構造変化がなく、ピンホールの存在しないこと、波長500nmにおける光透過率が75%以上であることが好ましい。さらに、前記粘土薄膜の少なくとも片方の面には、他材料層が形成されていることが好ましいが、他材料層は、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、B,P、アルカリ金属酸化物、及びアルカリ土類金属酸化物のうちの少なくとも1種から成り、特に、SiOの含有量が50mol%以上であること、厚さが1μm以上50μm以下であることが好適である。又、この他材料層は、ナノサイズ粒子及び水溶性有機分散剤から成るコーティング組成物であることが好ましいが、ナノサイズ粒子としては、上記と同様の非金属酸化物及び/又は金属酸化物が好適であり、特に、SiOの含有量が50mol%以上であることが好ましい。水溶性有機分散剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピリジン、ポリアリルアミン、ポリアクリル酸、ポリビニルアセテート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン−ポリビニルアルコールコポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリ(4−ビニルフェノール)のうちの少なくとも1種から成ることが好ましい。又、前記誘電体層は、プラズマディスプレイパネル用誘電体層であることが好ましく、特に、プラズマディスプレイパネルの前面板側に形成される誘電体層であることが好ましい。さらに、前記誘電体層は、表面伝導型電子放出ディスプレイ用誘電体層であることが好ましい。
本発明の四は、上記の誘電体層形成用塗工液を基板上に塗布後、静置して粘土粒子を沈積させると共に、分散媒である液体を固液分離手段で分離して膜状に形成し、さらに熱処理を施して粘土薄膜とすることを特徴とする誘電体層の作製方法である。前記固液分離手段としては、強制送風式オーブン中、30℃〜70℃の温度条件下で、分散媒である液体をゆっくり蒸発させるのが好ましく、前記熱処理の温度は、100℃以上500℃以下が好ましい。又、前記粘土粒子の膜が高度に配向していること、そして、誘電体層の主要構成成分が、雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイトのうちの少なくとも1つであることが好ましい。基板上に塗布する方法としては、噴霧、ディップコーティング、スピンコーティング、ドクターブレードコーティング、グラビアコーティング、ダイコーティング、キャップコーティング、インクジェット、スクリーン印刷、各種有版印刷から選択され、熱処理後の誘電体層は、厚さが少なくとも1μmであることが好ましい。又、前記粘土薄膜を形成する前及び/又は後に他材料層を形成することも好適である。他材料層としては、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、B,P、アルカリ金属酸化物、及びアルカリ土類金属酸化物のうちの少なくとも1種から成ることが好ましく、特に、SiOの含有量が50mol%以上であることが好ましい。さらに、他材料層が、ナノサイズ粒子及び水溶性有機分散剤から成るコーティング用組成物を塗布することによって平坦な膜を形成した後、熱処理することによって形成されることが好ましいが、ナノサイズ粒子や水溶性有機分散剤については、本発明の三において記載した内容と同様である。他材料層の厚さとしては、1μm以上50μm以下であることが好ましい。
本発明の五は、上記の誘電体層形成用シートを、基板上に貼り付けた後、熱処理することを特徴とする誘電体層の作製方法である。前記誘電体層形成用シートを基板上に貼り付ける際には、圧力を加えることが好ましく、さらに、圧力と熱を同時に加えると特に好ましい。誘電体層形成用シートの少なくとも片方の面に他材料層、特にナノサイズ粒子及び
水溶性有機分散剤から成るコーティング組成物の層が形成されている場合には、熱処理によって、部分的又は全体的に高密度化されることが好ましいが、熱処理後の厚さとしては、1μm以上50μm以下であることが好適である。
本発明の四及び五のいずれにおいても、前記基板は、金属膜又は透明導電膜等、他物質膜のパターンが形成されることによって段差を有することが好ましい。又、熱処理後の誘電体層は、波長500nmの光透過率が75%以上であることが好ましい。
本発明の誘電体層形成用塗工液や誘電体層形成用シート、及びそれらを用いた誘電体層の作製方法によれば、ウェットプロセス若しくは貼り付け法と600℃以下の熱処理の組み合わせによって、空気中での高温の熱処理によっても分解しない、μmオーダー乃至は数十μmオーダーの厚さを有する誘電体層を形成することができ、かつ適当な粘土材料を選定すれば、比誘電率が7以下で、熱膨張係数がPDPやSEDで用いられる板ガラスの熱膨張係数に近い3〜12×10−6/Kを有する誘電体層ができるので、これをPDPの誘電体層やSEDの層間絶縁膜として利用すれば、PDPの消費電力低減や発光効率の向上、或いはSEDの階調コントロールの改善等、性能面において大きな効果をもたらすばかりでなく、PDPやSEDに使用される材料の非鉛化という環境面での効果もある。
本発明の誘電体層形成用塗工液は、粘土粒子を、水あるいは水を主成分とする分散媒である液体に分散した粘土分散液であるが、粘土としては、天然あるいは合成スメクタイトの何れか、又はそれらの混合物を用いる。粘土分散液の濃度は、好適には0.5から10重量パーセント、より好ましくは1から3重量パーセントである。
天然あるいは合成スメクタイトとは、以下のような一般式で表される、例えば雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイトなどの粘土構成鉱物の総称である。
(X,Y)2〜310(OH)・mHO・(Wω
X=Al,FeIII,MnIII,CrIII
Y=Mg,FeII,MnII,Ni,Zn,Li
Z=Si,Al
W=K,Na,Ca
ω=平均 1/3
O:層間水
この時、粘土分散液の濃度が低すぎると、乾燥に時間がかかりすぎるという問題点がある。一方、粘土分散液の濃度が高すぎると、粘土粒子が十分に分散しないため、均一な膜ができないという問題がある。
本発明においては、上記の誘電体層形成用塗工液を水平に静置し、粘土粒子をゆっくりと沈積させると共に、分散媒である液体をゆっくりと除去して、膜状に成形する。この際、粘土粒子の沈積に要する時間と、分散媒を除去するのに要する時間との差ができるだけ少ないことが好ましい。又、この場合、好適には、種々の固液分離手段、例えば、遠心分離、ろ過、真空乾燥、凍結真空乾燥、加熱蒸発法のいずれか、或いはこれらの方法の組み合わせで乾燥粘土薄膜を得る。
これらの方法のうち、加熱蒸発法を用いる場合、真空引きにより事前に脱気した塗工液を、平坦なトレイ、好ましくはプラスチック製或いは金属製のトレイに注ぎ、水平を保った状態で、強制送風式オーブン中、30℃〜70℃の温度条件下、好ましくは40℃〜50℃の温度条件下で、30分から10時間、好ましくは1時間から5時間乾燥して粘土薄膜を得る。これらの加熱条件は、液体分を蒸発によって取り除くに十分であるように設定される。この時、温度が低すぎると、蒸発させるのに時間がかかるという問題がある。一
方、温度が高すぎると、対流が起こり、粘土粒子の配向度が低下するという問題がある。
粘土薄膜がトレイから自然に剥離しない場合は、好適には、110℃から300℃の温度条件下、より好ましくは110℃から200℃の温度条件下で乾燥し、剥離を容易にして自立膜を得る。このようにして得た自立膜は誘電体層形成用シートとして用いることができる。
本発明において、粘土粒子の積層を高度に配向させるとは、粘土粒子の単位構造層(厚さ約1nm)を、層面の向きが基板に水平になるように積み重ね、層面に垂直な方向に高い周期性を持たせることを意味する。このような粘土粒子の配向を得るためには、前述のように、希薄な粘土分散液を水平に静置し、粘土粒子をゆっくりと沈積させると共に、例えば、分散媒である液体をゆっくりと蒸発させ、膜状に成形する必要がある。
本発明において、粘土薄膜は、層状珪酸塩が主成分(90重量パーセント以上)であり、基本構成として、好適には、例えば、層厚約1nm、粒子径約1μm、アスペクト比300程度の天然又は合成の膨潤性層状珪酸塩が90重量パーセント以上と、分子の大きさが約数nmの天然又は合成の低分子若しくは高分子の添加物から成るものが挙げられる。主要構成成分としては、例えば、雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイトのうちの少なくとも1つであることが好ましい。この自立粘土薄膜から成る誘電体層形成用シートは、厚さが3μm〜100μm、好適には5μm〜70μmであるが、可視光(500nm)透過率が75%以上と光透過性が高い上、フレキシビリティーに優れ、250℃以上600℃までの高温においても構造変化がなく、ピンホールも存在しないという特徴を有する。
又、本発明の誘電体層形成用シートにおいては、図2に示したように、上記の自立粘土薄膜11の少なくとも片方の面に、他材料層12が形成されていてもよいが、他材料層を構成する材料としては、Si、Al、B、Zn、Cd、Ti、Zr、Ce、Sn、Sb、In、La、Fe、Cu、Ta、Nb、V、Mo、Wの酸化物又は水和酸化物、例えば、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、B,P、CdO、In、La、Fe、CuO、Ta、Nb、V、MoO、WO、或いはホスフェート、シリケート、ジルコネート、アルミネート、スタネート、チタネート又は他の複合酸化物のような無水又は水和酸化物である。これらは、単独でも、或いは2種類以上の混合物としても使用可能であるが、好ましい材料は、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb及びZnOであり、特に、PDPの誘電体層やSEDの層間絶縁膜にような低誘電率の誘電体層が有用な場合には、SiOを50mol%以上含有することが好ましい。他材料層は、厚さが1μm以上50μm以下であることが好ましく、又、熱膨張係数は、自立粘土薄膜のそれに極力近い方が、クラックや反りのない誘電体層形成用シートを作製する上で好ましい。
他材料層を作製する方法としては、スパッタリング法や蒸着法等の乾式法、ゾル−ゲル反応物をコーティング後熱処理するような湿式法等、特に制限はない。又、他材料層としては、ナノサイズ粒子及び水溶性有機分散剤から成るコーティング用組成物を基板上に塗布し、乾燥によって溶媒を飛ばした膜でもよい。ナノサイズ粒子としては、例えば、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、B,P、アルカリ金属酸化物、及びアルカリ土類金属酸化物のうちの少なくとも1種から成るナノサイズ非金属酸化物及び/又は金属酸化物粒子を用いることができるが、これらは公知の方法によって製造することができる。SiO粒子は、例えば、シリコンのアルコキシドの塩基触媒加水分解及び縮合による方法や、或いはシリカゾルを製造するための他の公知方法によって作製することができる。このようなSiOナノサイズ粒子は、例えばシリカゾルとして商品化されているものでも利用可能である
。好ましくは水性シリカゾル、より好ましくは静電的に分散された水性コロイダルシリカゾルである。又、他の酸化物ナノサイズ粒子についても、同様のことが言える。
本発明におけるナノサイズ粒子は、特に、ナノサイズ無機粒子であり、好ましくは、ナノサイズ非金属酸化物及び/又は金属酸化物粒子である。一次粒径は、平均値が、100nm未満の範囲であり、好ましくは5nm以上20nm以下、より好ましくは8nm以上12nm以下の範囲である。ナノサイズ粒子は、粉末形態でも使用可能であるが、ゾル形態で使用することが好ましい。
前記水溶性有機分散剤は、特に水溶性有機ポリマー及び/又はオリゴマー、好ましくは水溶性有機ポリマーである。これらは、例えば、ヒドロキシル基、第1級、第2級又は第3級アミノ基、カルボキシル基又はカルボキシレート基のような極性基を含むポリマー及び/又はオリゴマーである。典型的な例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピリジン、ポリアリルアミン、ポリアクリル酸、ポリビニルアセテート、ポリメチルメタクリレート、スターチ、アラビアゴム、他のポリマー性アルコール(例えば、ポリエチレン−ポリビニルアルコールコポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリ(4−ビニルフェノール))であり、これらのうち少なくとも1種類を選択すればよい。中でも、ポリビニルアルコールは特に好ましい。
本発明における誘電体層形成用シートには、片面若しくは両面に、自立粘土薄膜又は他材料層の表面を覆うカバーフィルムが貼り付けられていても構わない。
本発明においては、上記の誘電体層形成用塗工液を基板上に塗布後、静置して粘土粒子を沈積させると共に、分散媒である液体を固液分離手段で分離して膜状に形成し、さらに熱処理を施すことによって誘電体層を形成するが、その際には、前述の自立粘土薄膜の場合と同様にして行うことができる。形成した膜に対しては、必要に応じて、結晶水の脱離等のために熱処理を施すが、この温度は、100℃以上500℃以下が好ましい。
本発明において、塗工液を基板上に塗布する方法としては、噴霧、ディップコーティング、キャスティング、スピンコーティング、ドクターブレードコーティング、グラビアコーティング、ダイコーティング、キャップコーティング、インクジェット、スクリーン印刷、各種有版印刷等、通常の湿式法を適用することができる。
本発明のおいては、塗工液の塗布とその後の熱処理というプロセスを複数回繰り返しても構わない。これによって、より厚い誘電体層を得ることができる。
又、誘電体層形成用シートの場合と同様に、他の材料と組み合わせて、2層以上の積層構造にしても構わない。他の誘電体材料と積層する際の積層順については特に制限はないが、他材料層を、ナノサイズ非金属酸化物及び/又は金属酸化物粒子、及びポリビニルアルコール等水溶性有機分散剤から成るコーティング組成物を、基板上に塗布して平坦な膜を形成した後、熱処理するという方法により作製する場合には、本発明による誘電体層を先に形成する方が、前記水溶性有機分散剤が熱処理時に分解、飛散しやすいので好ましい。
本発明においては、上記の誘電体層形成用シートを基板上に貼り付けた後、熱処理することによって誘電体層を形成するが、シートを基板上に貼り付ける際には、通常のラミネーターを使用することができる。片面若しくは両面にカバーフィルムが付いたシートの場合には、それを剥がした後、基板上に貼り付ける。この時、フィルムラミネーションにおいて従来から行われているように、シートを基板に押し付けるように圧力を加えることが好ましく、さらには、圧力と熱を同時に加えることが特に好ましい。
誘電体層形成用シートが、自立粘土薄膜の少なくとも片方の面に他材料層、特に前述のような、ナノサイズ非金属酸化物及び/又は金属酸化物粒子、及びポリビニルアルコール等水溶性有機分散剤から成るコーティング組成物の層が形成された構造を有する場合には
、基板上に貼り付けた後の熱処理によって、他材料層から水溶性有機分散剤が焼失すると共に、さらに好適な場合には、この他材料層は部分的又は全体的に高密度化される。
本発明のプラズマディスプレイパネル用誘電体層を形成するには、例えば、ストライプ状のITO膜と、その上に形成されたストライプ状の銀や銅等の膜で構成される電極が配線されたガラス基板上に、前述のように、誘電体層形成用塗工液を塗布し、静置して粘土粒子を沈積後熱処理を施すという方法や、誘電体層形成用シートを貼り付けた後熱処理するという方法を用いて行うことができる。
本発明において、塗工液を塗布したり、シートを貼り付けたりするための基板は、軟化点が、熱処理に必要な温度より高いものであればよい。PDPやSEDの場合には、通常、ソーダ石灰ガラス(高歪ガラス)基板が使われているが、例えばPDPでは、前面ガラス基板上に、一対のストライプ状透明電極が形成され、通常は、さらに、電気抵抗を低減するための金属電極(バス電極)が透明電極の端部に設けられる。そのため、誘電体層は、これらの電極による段差を覆って、表面が平坦になるように作製される必要がある。
本発明によれば、例えば1μmを超える厚さ、場合によっては数十μmの厚さを有し、光透過性が、可視光(500nm)透過率が75%以上であるような厚膜誘電体層を得ることが可能である。又、この誘電体層は、空気中、例えば250℃〜600℃という温度においても構造が変化しないという特徴を有する。
本発明により製造された誘電体層は、フォトリソグラフィー、エンボス加工、エッチング及びマスキング法のような公知の技術によってパターン形成がされてもかまわない。
本発明によって製造される誘電体層は、低誘電率、高熱安定性、厚膜、透明等の特性を有することが可能であるため、例えば、PDPの前面ガラス基板や背面ガラス基板上に形成される誘電体層や、SEDにおいて走査配線と信号配線の間に形成される層間絶縁膜として特に好適である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
粘土として、天然モンモリロナイトである「クニピアP」(商品名 クニミネ工業株式会社製)1.0gを60mlの蒸留水に添加後、プラスチック製密封容器中で激しく攪拌し、均一な粘土分散液の状態である塗工液を得た。
この塗工液を、高歪ガラス基板「PD200」(商品名 旭硝子株式会社製)、全面に透明導電膜であるITO膜が形成されたPD200ガラス基板(全面ITO膜付PD200ガラス基板)、及び幅100μmで間隔100μmのストライプ状のITO膜が形成されたPD200ガラス基板の3種類の基板上に、ドクターブレードコーティングによって塗布した。塗布した液を水平に静置し、粘土粒子をゆっくり沈積させると共に、強制送風式オーブン中で50℃の温度条件下で3時間乾燥した。さらに、マッフル炉により300℃で熱処理を施して、粘土薄膜とすることにより、誘電体層を形成した。
形成された誘電体層は、クラックがなく、島津製作所製分光光度計MPC−2200によって測定した可視光透過率(波長500nm)が85%で透明性の高い膜だった。触針法DEKTAKにより測定したPD200ガラス基板上に形成された粘土薄膜の膜厚は40μmであった。全面ITO膜付PD200ガラス基板上の膜を用いて、水銀プローブ自動C−V測定装置によって比誘電率を測定したところ6.5であった。又、ストライプ状のITO膜が形成されたPD200ガラス基板上でも、段差のない平滑な膜が得られた。これらの誘電体層を基板から掻き取って、熱分析(TG/DTA測定)を実施した結果、空気中で600℃まで昇温しても、重量減少はなく、高温でも高い安定性を示した。
[実施例2]
粘土として、合成サポナイトである「スメクトン」(商品名 クニミネ工業株式会社製)1.0gを60mlの蒸留水に添加後、プラスチック製密封容器中で激しく攪拌し、均一な粘土分散液の状態である塗工液を得た。
この塗工液を用いて、実施例1と同様にして、誘電体層を形成した。形成された誘電体層は、クラックがなく、可視光透過率が約82%で透明性の高い膜だった。触針法DEKTAKにより測定した、PD200ガラス基板上に形成された粘土薄膜の膜厚は70μmであった。全面ITO膜付PD200ガラス基板上の膜を用いて比誘電率を測定したところ6.7であった。又、ストライプ状のITO膜が形成されたPD200ガラス基板上でも、段差のない平滑な膜が得られた。これらの誘電体層について、実施例1と同様に熱分析(TG/DTA測定)を実施した結果、空気中で600℃まで昇温しても、重量減少はなく、高温でも高い安定性を示した。
[実施例3]
テトラエトキシシラン(TEOS)に、水、そしてアンモニアにエタノールを加えた溶液を添加することにより、SiO粒子の一次粒径が約10nmであり、固形分が5.6重量%に設定されたシリカゾルを合成した。このシリカゾルと、市販のシリカゾルBayer製Levasil300を、重量比3:1で混合した後、ポリビニルアルコール(PVA)クラレ製ポバールPVA217の10重量%水溶液を、混合シリカゾルの重量に対して40%重量分添加する。室温で撹拌後、均一な混合物が得られる。次に、ロータリーエバポレーターを用いて、SiO粒子固形分濃度が25重量%になるように、溶媒を蒸発させた。ゾルの濃縮後、25重量%濃度のアンモニア水溶液を滴下して、pHを9〜9.5に調整した。その後、ゾルをスプレーフィルター(1.2μm)でろ過することにより、コーティング用組成物とした。
次に、このコーティング用組成物を、実施例1で得られた、粘土薄膜から成る厚さ40μmの誘電体層が形成された3種の基板の、粘土薄膜面上に、ドクターブレードコーティングによって塗布した後、マッフル炉中で、まず、0.8℃/分の速度で室温から250℃に昇温し、250℃で1時間加熱する。次に、0.8℃/分の速度で250℃から450℃に昇温し、450℃で1時間加熱する。さらに、0.8℃/分の速度で450℃から550℃に昇温し、550℃で1時間加熱することにより、粘土材料とSiOの積層構造を有する誘電体層を形成した。
形成された誘電体層は、クラックがなく、可視光透過率が85%で透明性の高い膜だった。触針法DEKTAKにより測定した膜厚は計50μmであった。全面ITO膜付PD200ガラス基板上の膜を用いて比誘電率を測定したところ6.0であった。又、ストライプ状のITO膜が形成されたPD200ガラス基板上でも、段差のない平滑な膜が得られた。これらの誘電体層について、実施例1と同様に熱分析(TG/DTA測定)を実施した結果、空気中で600℃まで昇温しても、重量減少はなく、高温でも高い安定性を示した。
[実施例4]
粘土として、天然モンモリロナイトである「クニピアP」(商品名 クニミネ工業株式会社製)1.0gを60mlの蒸留水に添加後、プラスチック製密封容器中で激しく攪拌し、均一な粘土分散液の状態である塗工液を得た。
この塗工液を、底面が平坦であり、底面の形状が正方形であり、その一辺の長さが約10cmのSUS製トレイに注ぎ、この液を水平に静置し、粘土粒子をゆっくり沈積させると共に、トレイの水平を保った状態で、強制送風式オーブン中で50℃の温度条件下で5時間乾燥した。さらに、マッフル炉により200℃で熱処理することにより、自立粘土薄膜からなる誘電体層形成用シートを作製した。
次に、前記誘電体層形成用シートを、ラミネート装置を用いて、高歪ガラス基板(PD200)、全面に透明導電膜であるITO膜が形成されたPD200ガラス基板、及び幅100μmで間隔100μmのストライプ状のITO膜が形成されたPD200ガラス基板の3種類の基板上に、圧力0.3MPa、温度100℃の条件にて貼り付けることによって誘電体層を得た。
形成された誘電体層は、クラックがなく、可視光透過率が約85%で透明性の高い膜だった。触針法DEKTAKにより測定した膜厚は40μmであった。ITO膜付PD200ガラス基板上の膜を用いて比誘電率を測定したところ6.4であった。又、ITOのストライプパターン付のPD200ガラス基板上でも、段差のない平滑な膜が得られた。これらの誘電体層について、実施例1と同様に熱分析(TG/DTA測定)を実施した結果、空気中で600℃まで昇温しても、重量減少はなく、高温でも高い安定性を示した。
[実施例5]
テトラエトキシシラン(TEOS)に、水、そしてアンモニアにエタノールを加えた溶液を添加することにより、SiO粒子の一次粒径が約10nmであり、固形分が5.6重量%に設定されたシリカゾルを合成した。このシリカゾルと、市販のシリカゾルBayer製Levasil300を、重量比3:1で混合した後、ポリビニルアルコール(PVA)クラレ製ポバールPVA217の10重量%水溶液を、混合シリカゾルの重量に対して40%重量分添加する。室温で撹拌後、均一な混合物が得られる。次に、ロータリーエバポレーターを用いて、SiO粒子固形分濃度が25重量%になるように、溶媒を蒸発させた。ゾルの濃縮後、25重量%濃度のアンモニア水溶液を滴下して、pHを9〜9.5に調整した。その後、ゾルをスプレーフィルター(1.2μm)でろ過することにより、コーティング用組成物とした。
このコーティング用組成物を、実施例4にて得られた厚さ40μmの自立粘土薄膜の両面に、ドクターブレードコーティングによって塗布し、厚さ25μmの他材料層を形成した。この他材料層付き自立粘土薄膜を、110℃の乾燥機中に入れて溶媒を飛ばすことによって誘電体層形成用シートとした。
次に、前記誘電体層形成用シートを、ラミネート装置を用いて、高歪ガラス基板(PD200)、全面に透明導電膜であるITO膜が形成されたPD200ガラス基板(全面ITO膜付PD200ガラス基板)、及び幅100μmで間隔100μmのストライプ状のITO膜が形成されたPD200ガラス基板の3種類の基板上に、圧力0.3MPa、温度100℃の条件にて貼り付けた。
各基板をマッフル炉の中に入れ、まず、0.8℃/分の速度で室温から250℃に昇温し、250℃で1時間加熱する。次に、0.8℃/分の速度で250℃から450℃に昇温し、450℃で1時間加熱する。さらに、0.8℃/分の速度で450℃から550℃に昇温し、550℃で1時間加熱することにより、誘電体層を形成した。
形成された誘電体層は、クラックがなく、可視光透過率が約86%で透明性の高い膜だった。触針法DEKTAKにより測定した膜厚は計50μmであった。全面ITO膜付PD200ガラス基板上の膜を用いて比誘電率を測定したところ5.8であった。又、ITOのストライプパターン付のPD200ガラス基板上でも、段差のない平滑な膜が得られた。これらの誘電体層について、実施例1と同様に熱分析(TG/DTA測定)を実施した結果、空気中で600℃まで昇温しても、重量減少はなく、高温でも高い安定性を示した。
[結果まとめ]
以上、説明したように、本発明の誘電体層形成用塗工液や誘電体層形成用シート、及びそれらを用いた誘電体層の作製方法を採用すれば、ウェットプロセス若しくはシート貼り付けと600℃以下の熱処理の組み合わせによって、クラックがなく、比誘電率が7以下
の低誘電率で、高温での熱安定性の高い、透明な厚膜誘電体層を形成できる。従って、PDPの誘電体層やSEDの層間絶縁膜を形成する材料として好適な塗工液やシート、及びそれらを用いた誘電体層の作製方法であることを確認できた。
本発明の誘電体層形成用塗工液や誘電体層形成用シート、及びそれらを用いた誘電体層の作製方法を採用すれば、比誘電率が7以下であるような、低誘電率のPDPの誘電体層やSEDの層間絶縁膜を作製することができるので、PDPの消費電力削減や発光効率の向上、SEDのきれいな階調コントロールやさらなる高画質化をもたらすことができる。
PDPの断面構造を示したものである 本発明における誘電体層形成用テープの断面構造の例を示したものである。
符号の説明
1 前面ガラス基板
2 背面ガラス基板
3 透明電極
4 データ電極
5 前面側誘電体層
6 保護層
7 隔壁
8 蛍光体層
9 背面側誘電体層
10 プラズマ放電
11 自立粘土薄膜
12 他材料層

Claims (48)

  1. 粘土粒子を、水あるいは水を主成分とする分散媒である液体に分散した粘土分散液であることを特徴とする誘電体層形成用塗工液。
  2. 前記粘土粒子が、天然あるいは合成スメクタイト、又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項1記載の誘電体層形成用塗工液。
  3. 前記粘土分散液中の粘土粒子濃度が、0.5〜10重量パーセントであることを特徴とする請求項1又は2に記載の誘電体層形成用塗工液。
  4. 前記誘電体層が、プラズマディスプレイパネル用誘電体層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の誘電体層形成用塗工液。
  5. 前記誘電体層が、プラズマディスプレイパネルの前面板側に形成される誘電体層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の誘電体層形成用塗工液。
  6. 前記誘電体層が、表面伝導型電子放出ディスプレイ用誘電体層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の誘電体層形成用塗工液。
  7. 請求項1〜6いずれか一つに記載の誘電体層形成用塗工液を静置し、粘土粒子を沈積させると共に、分散媒である液体を固液分離手段で分離して膜状に成形し、粘土薄膜を作製した後、更に任意に110℃〜300℃の温度条件下で乾燥し、自立膜を得ることを特徴とする誘電体層形成用シートの作製方法。
  8. 前記固液分離手段が、遠心分離、ろ過、真空乾燥、凍結真空乾燥、加熱蒸発法のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項7記載の誘電体層形成用シートの作製方法。
  9. 前記固液分離手段が、誘電体層形成用塗工液を平坦なトレイに注いで水平に静置し、粘土粒子を沈積させると共に、水平を保った状態で、オーブン中で、30℃〜70℃の温度条件下で、分散媒である液体を蒸発させて膜状に成形し、自立膜にすることを特徴とする請求項7記載の誘電体層形成用シートの作製方法。
  10. 請求項7〜9いずれか一つに記載の方法により作製された、自立膜として利用可能な機械的強度を有し、粘土粒子の積層を高度に配向させた粘土薄膜から成ることを特徴とする誘電体層形成用シート。
  11. 前記粘土薄膜の主要構成成分が、雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイトのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項10記載の誘電体層形成用シート。
  12. 前記粘土薄膜の厚さが、3μm以上100μm以下であることを特徴とする請求項10又は11記載の誘電体層形成用シート。
  13. 前記粘土薄膜が、250℃以上600℃までの高温においても構造変化がなく、ピンホールの存在しないことを特徴とする請求項10〜12いずれか一つに記載の誘電体層形成用シート。
  14. 前記粘土薄膜が、波長500nmにおける光透過率が75%以上であることを特徴とする請求項10〜13いずれか一つに記載の誘電体層形成用シート。
  15. 前記粘土薄膜の少なくとも片方の面に、他材料層が形成されていることを特徴とする請求項10〜14いずれか一つに記載の誘電体層形成用シート。
  16. 前記他材料層が、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、B,P、アルカリ金属酸化物、及びアルカリ土類金属酸化物のうちの少なくとも1種から成ることを特徴とする請求項15記載の誘電体層形成用シート。
  17. 前記他材料層の、SiOの含有量が50mol%以上であることを特徴とする請求項15又は16記載の誘電体層形成用シート。
  18. 前記他材料層の厚さが、1μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項15〜17いずれか一つに記載の誘電体層形成用シート。
  19. 前記他材料層が、ナノサイズ粒子及び水溶性有機分散剤から成るコーティング組成物であることを特徴とする請求項15記載の誘電体層形成用シート。
  20. 前記ナノサイズ粒子が、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、B,P、アルカリ金属酸化物、及びアルカリ土類金属酸化物のうちの少なくとも1種から成るナノサイズ非金属酸化物及び/又は金属酸化物粒子であることを特徴とする請求項19記載の誘電体層形成用シート。
  21. 前記ナノサイズ粒子の、SiOの含有量が50mol%以上であることを特徴とする請求項19又は20記載の誘電体層形成用シート。
  22. 前記水溶性有機分散剤が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピリジン、ポリアリルアミン、ポリアクリル酸、ポリビニルアセテート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン−ポリビニルアルコールコポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリ(4−ビニルフェノール)のうちの少なくとも1種から成ることを特徴とする請求項19記載の誘電体層形成用シート。
  23. 前記誘電体層が、プラズマディスプレイパネル用誘電体層であることを特徴とする請求項10〜22いずれか一つに記載の誘電体層形成用シート。
  24. 前記誘電体層が、プラズマディスプレイパネルの前面板側に形成される誘電体層であることを特徴とする請求項10〜22いずれか一つに記載の誘電体層形成用シート。
  25. 前記誘電体層が、表面伝導型電子放出ディスプレイ用誘電体層であることを特徴とする請求項10〜22いずれか一つに記載の誘電体層形成用シート。
  26. 請求項1〜6いずれか一つに記載の誘電体層形成用塗工液を基板上に塗布後、静置して粘土粒子を沈積させると共に、分散媒である液体を固液分離手段で分離して膜状に形成し、さらに熱処理を施して粘土薄膜とすることを特徴とする誘電体層の作製方法。
  27. 前記固液分離手段が、強制送風式オーブン中、30℃〜70℃の温度条件下で、分散媒である液体をゆっくり蒸発させることを特徴とする請求項26記載の誘電体層の作製方法
  28. 前記熱処理の温度が100℃以上500℃以下であることを特徴とする請求項26又は27記載の誘電体層の作製方法。
  29. 前記粘土薄膜が高度に配向していることを特徴とする請求項26〜28のいずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  30. 前記基板上に塗布する方法が、噴霧、ディップコーティング、スピンコーティング、ドクターブレードコーティング、グラビアコーティング、ダイコーティング、キャップコーティング、インクジェット、スクリーン印刷、各種有版印刷から選択される1種以上であることを特徴とする請求項26〜29のいずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  31. 前記粘土薄膜の主要構成成分が、雲母、バーミキュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ノントロナイトのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項26〜30のいずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  32. 前記粘土薄膜の熱処理後の厚さが少なくとも1μmであることを特徴とする請求項26〜31のいずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  33. 前記粘土薄膜を形成する前及び/又は後に、他材料層を形成することを特徴とする請求項26〜32のいずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  34. 前記他材料層が、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、B,P、アルカリ金属酸化物、及びアルカリ土類金属酸化物のうちの少なくとも1種から成ることを特徴とする請求項33記載の誘電体層の作製方法。
  35. 前記他材料層の、SiOの含有量が50mol%以上であることを特徴とする請求項33又は34記載の誘電体層の作製方法。
  36. 前記他材料層が、ナノサイズ粒子及び水溶性有機分散剤から成るコーティング用組成物を塗布することによって平坦な膜を形成した後、熱処理することによって形成されることを特徴とする請求項33記載の誘電体層の作製方法。
  37. 前記ナノサイズ粒子が、SiO、CeO、Al、AlOOH、TiO、ZrO、SnO、Sb、ZnO、B,P、アルカリ金属酸化物、及びアルカリ土類金属酸化物のうちの少なくとも1種から成るナノサイズ非金属酸化物及び/又は金属酸化物粒子であることを特徴とする請求項36記載の誘電体層の作製方法。
  38. 前記ナノサイズ粒子の、SiOの含有量が50mol%以上であることを特徴とする請求項36又は37記載の誘電体層の作製方法。
  39. 前記水溶性有機分散剤が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピリジン、ポリアリルアミン、ポリアクリル酸、ポリビニルアセテート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン−ポリビニルアルコールコポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリ(4−ビニルフェノール)のうちの少なくとも1種から成ることを特徴とする請求項36〜38のいずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  40. 前記他材料層の厚さが、1μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項33〜39いずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  41. 請求項10〜25いずれか一つに記載の誘電体層形成用シートを、基板上に貼りつけた後、熱処理することを特徴とする誘電体層の作製方法。
  42. 前記誘電体層形成用シートを基板上に貼り付ける際に、圧力を加えることを特徴とする請求項41記載の誘電体層の作製方法。
  43. 前記誘電体層形成用シートを基板上に貼り付ける際に、圧力と熱を同時に加えることを特徴とする請求項41又は42記載の誘電体層の作製方法。
  44. 前記他材料層が、熱処理によって、部分的又は全体的に高密度化されることを特徴とする請求項41記載の誘電体層の作製方法。
  45. 前記他材料層の熱処理後の厚さが、1μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項41〜44いずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  46. 前記基板が、他物質膜のパターンが形成されることによって段差を有することを特徴とする請求項26〜45のいずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
  47. 前記他物質膜が、金属膜又は透明導電膜であることを特徴とする請求項46記載の誘電体層の作製方法。
  48. 前記誘電体層が、熱処理後、波長500nmの光透過率が75%以上であることを特徴とする請求項26〜47のいずれか一つに記載の誘電体層の作製方法。
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