JP2007095576A - 荷電粒子線装置および荷電粒子線フォーカス制御方法 - Google Patents

荷電粒子線装置および荷電粒子線フォーカス制御方法 Download PDF

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彬 米澤
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【目的】本発明は、正確かつ迅速なフォーカス制御を必要とする荷電粒子線装置、特に半導体ウェハやフォトマスク等の表面の観察、検査を行う荷電粒子線装置および荷電粒子線フォーカス制御方法に関し、静電レンズの可変電圧を極めて小さくして正確にフォーカス制御することを目的とする。
【構成】 磁界型対物レンズのレンズ磁界内に配置した静電レンズと、静電レンズを構成する電極に電圧を印加し、磁界型対物レンズの磁界中を通過する荷電粒子線ビームを加速あるいは減速して磁界型レンズによるレンズ作用を弱めあるいは強めさせると共に、静電レンズで荷電粒子線ビームをフォーカスさせ、フォーカス制御するフォーカス制御手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、正確かつ迅速なフォーカス制御を必要とする荷電粒子線装置、特に半導体ウェハやフォトマスク等の表面の観察、検査を行う荷電粒子線装置および荷電粒子線フォーカス制御方法に関するものである。
従来、半導体ウェーハやフォトマスク表面の観察やパターン測長に、電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)が用いられている。この装置においては、ZrO/Wエミッタなどから電界放出された電子線ビームが対物レンズにより試料に集束され、偏向器により試料表面に2次元走査される。この際、1次電子ビームの照射により試料より放出された2次電子を2次電子検出器により検出し、SEM像として表示する。
FE−SEMなどの対物レンズには、静電レンズよりも高分解能像を得ることが可能な磁界型レンズが通常、用いられている。磁界型レンズは、コイルと、それを取り囲む磁性体の磁気ヨークから構成されている。そして、焦点の合った像を得るため、磁界型対物レンズの強度、すなわちコイル電流の値を調整して、電子線ビームを試料にフォーカスさせる。例えば、測長SEMにおいては、ウェーハやマスク表面の各測長点において、当該コイル電流の大きさを自動的に微小変化させ、最も解像度の良い像を自動的に得るようにする。
より具体的には、フォーカス電流値を、小さい値から大きい値へ順次段階的に増加させ、各段階において2次電子信号を採取、評価し、最も解像度の良い像が得られるコイル電流値に設定する。この場合の問題点は、良く知られた磁性体(例えば鉄)のヒステリシスのため、コイルの電流値が同じでも、その電流値に設定する際の履歴により磁界レンズの強度が異なり、フォーカスが合わない場合があること、また、ヒステリシスの影響を小さくするようにコイル電流を制御すると、各点の測長時間が長くなり、スループットが低下するという問題がある。
しかし、これら不具合を解消するため、磁界型対物レンズの強度を一定とし、ヒステリシスを生じない静電レンズを可変してフォーカス制御することが考えられる。例えば、磁界型対物レンズより電子源側の位置に、磁界型対物レンズとは独立に静電レンズを設け、これによりフォーカス制御するようにする。このような構成を採用すると、以下に説明するような問題がある。
図7は、従来技術の説明図(その1)を示す。図7は従来技術の静電レンズの配置例である。静電レンズ73は、磁界型対物レンズ74のレンズ磁界75と離れており、レンズ磁界とレンズ電界の重なりがほとんどないように位置している。例えば、磁界型対物レンズ74の上極から電子源側10mmの位置に、静電レンズ73が配置されている。電子源から出た電子線ビームは、対物レンズ74のレンズ磁界75により集束されると共に、図示していない偏向器により試料上に走査される。静電レンズ73の電極には正電圧Veが印加されているので、試料71から放出された2次電子79は、静電レンズ73を通過でき、2次電子検出器72で検出される。
図9は、従来技術の説明図(その3)を示す。図9は、図7の構造例において、加速電圧U=1.5KVの場合の、試料面の高さの微小変位ΔZと、静電レンズ73のフォーカス電圧Veとの関係を示す(実線)。比較のために、Veが負の場合も示した(点線)。但し、試料のZ方向の基準位置をΔZ=0とし、ΔZ<0は、フォーカス面が静電レンズに近づき、ΔZ>0は、フォーカス面が静電レンズから遠ざかるとした。
図9において、まず、ΔZ=15μmの位置に、磁界型対物レンズ74にて、電子線ビームをフォーカスする。この状態から、磁界型対物レンズの強度を変化させずに、静電レンズの電圧|Ve|を増加すると、フォーカス位置は、静電レンズ側に近づく。図9より、ΔZ=15μmから、△Z=−15μmまで、静電レンズによりフォーカス制御する
ために必要なVeの最大値は、印加電圧Veが正の場合、230V程度、印加電圧Veが負の場合、200V程度であることが分かる。
この場合の問題点は、フォーカス電圧Veが試料変位△Zに対し線形ではないので制御が複雑になること、より線形にするために|Ve|を100V程に上げると、必要な|Ve|の最大値がより大きくなることである。更に、電子線ビームは、偏向器により磁界型レンズの中心を通るように走査されるが、磁界型レンズのレンズ中心と離れている静電レンズの偏向作用を受けるため、静電レンズの印加電圧Veを変化させると、倍率が変化する問題が発生してしまう。
図7の構成において、上述の倍率が変化する問題を解消するには、静電レンズを磁界型レンズとほぼ同一位置に移動させれば良いと考えられる。
図8は、従来技術の説明図(その2)を示す。図8は、静電レンズを磁界型レンズとほぼ同一位置に移動させ、磁界型レンズの強度は同じとし、加速電圧U=1.5KV、Veを正とした場合の、試料面の高さの微小変位△Zと、静電レンズのフォーカス電圧Veとの関係を示す。後述するように、Veが0〜+1400Vまで、静電レンズのフォーカス作用が無く、1400V付近からフォーカス作用が生じているように見える。図8より分かるように、△Z=15μmから、ΔZ=−15μmまで、静電レンズによりフォーカス制御するには、印加電圧Veは、+1400〜+1500V程度と極めて大きな値が必要であり、実用的ではない。
また、試料自体に電圧を印加して、当該電圧を可変とすることで、当該試料に入射する1次電子線ビームの実効的な加速電圧を小さくなどして調整し、結果的にフォーカス制御することも行われる。しかし、試料が、マスクやウェーハ上のレジスト等の、絶縁物あるいは絶縁物に近い場合には、フォーカス精度が劣化するという問題があった。
本発明は、これらの問題を解決するため、静電レンズを対物レンズの磁界内に配置して当該静電レンズの荷電粒子線ビームに対する加速あるいは減速の作用による当該対物レンズのレンズ作用を弱めあるいは強めさせると共に合わせて当該静電レンズによるレンズ作用も行わせ、静電レンズの可変電圧を極めて小さくして正確にフォーカス制御するようにしている。
本発明は、以下の効果がある。
(1) ヒステリシスがないので、フォーカスが正確で、解像度の高い像が得られる。
(2) ヒステリシスがないので、迅速なフォーカス合わせが可能で、スループットが向上する。
(3) 試料から放出された2次電子を対物レンズの磁極の孔を通過後に検出する場合、静電レンズの電極への比較的小さい印加電圧でフォーカス制御が可能なので、静電レンズにおいてしばしば生じる放電の問題がない。試料付近の真空が悪い場合でも、静電レンズにおける放電が抑制できる。
(4) 静電レンズと磁界レンズをほぼ同一位置に配置したので、静電レンズを変化させてフォーカスさせた時の倍率変化を小さく抑えられる。
本発明は、静電レンズを対物レンズの磁界内に配置して当該静電レンズの荷電粒子線ビームに対する加速あるいは減速の作用による当該対物レンズのレンズ作用を弱めあるいは強めさせると共に合わせて当該静電レンズのレンズ作用も行わせることにより、静電レンズの可変電圧を極めて小さくして正確にフォーカス制御し、測長SEMにおける測長精度およびスループットを大幅に向上させることを実現した。
図1は、本発明の1実施例構造図を示す。
図1において、磁界型対物レンズ1は、コイル2とそれを軸対称に取り囲む磁気ヨークとから構成されるものである。磁気ヨークの両端は、上極3と下極4からなる。コイル2に電流を流すと、上極3と下極4の間にレンズ磁界が生じ、光軸5における光軸方向の磁束密度分布(Bz)6が形成される。例えばフォトマスクよりなる試料7は、磁束密度分布内に設置されている(磁界型イマージョンレンズという)。さらに、対物レンズ磁界内に、光軸5を軸として、ここでは、3枚の電極からなる静電レンズ(静電アイシツケルレンズ)8が組み込まれている。
光軸5方向からの電子線ビームは、主に磁界レンズの作用により集束され、図示外の走査偏向器により、試料7面上を走査される。これにより発生した2次電子9は、対物レンズ磁界の作用により光軸上に集束され、対物レンズを通過後、静電レンズより電子源側に設けられた2次電子検出器10(ここではMCP:マイクロチャンネルプレート)により検出される(TTL検出という)。
静電レンズ8には、例えば中央の電極に数10Vの正電圧が印加され、両側の電極はアース電位に設定されている。試料7からの2次電子のエネルギーは−5V前後であるので、静電レンズ8に数10Vの負電圧が印加されると、2次電子は当該レンズを通過できず、当該2次電子検出器10によって検出されないため、通常は、正電圧を印加し、磁界レンズの作用により2次電子は光軸の回りを回転しながら上方の2次電子検出器10に向けて走行し、検出される。
電子線ビームが試料の高さ基準位置に磁界型対物レンズの作用により集束している状態で、試料面の高さに微小変位がある場合、磁界レンズの強度は一定とし、静電レンズ8の印加電圧を制御することにより、フォーカスを微調制御することができる。
図2は、本発明の説明図(その1)を示す。当該図2に、加速電圧U=1.5KVの場合の、試料面の高さの微小変位と、静電レンズのフォーカス電圧との関係の例を示す。両者の関係は、ほぼ線形である。図2の実線は、中央に電極の印加電圧が正の場合の例を示している。すなわち、試料の高さ基準位置△Z=0において、フォーカス電圧を+32Vとする。例えば、試料位置変位△Z=−15μm、すなわち、基準位置から試料面が静電レンズ8に15μm近づいた場合、フォーカス電圧を0Vにすることにより、電子ビームを試料7にフォーカスできる。
また、△Z=+15μm、すなわち、基準位置から試料7の面が静電レンズ8から15μm遠ざかった場合、フォーカス電圧を+67Vにする。これにより、試料位置が、基準位置の前後に±15μm変位した場合、静電レンズの印加電圧を制御することにより、フォーカスを制御できる。対応すべき試料位置の変位範囲を、±15μmより大きくする場合には、静電レンズ印加電圧の制御範囲を適宜大きく設定することで可能である。
図3は、本発明の他の実施例構造図を示す。
図3に示すように、磁界型対物レンズ31は、コイル32とそれを軸対称に取り囲む磁気ヨークから構成されるものである。磁気ヨークの両端は、上極33と下極34からなる。コイル32に電流を流すと、上極33と下極34の間にレンズ磁界が生じ、光軸35における光軸方向の磁束密度分布(Bz)36が形成される。例えばフォトマスクよりなる試料37は、磁束密度分布の外に設置されている。さらに、、対物レンズ磁界内に、光軸35を軸として、3枚の電極からなる静電レンズ(静電アインツェルレンズ)38が組み込まれている。
光軸35の方向からの電子線ビームは、主に磁界レンズ31の作用により集束され、図示外の走査偏向器により、試料37面上を走査される。これにより発生した2次電子39は、2次電子検出器40(ここではシンチレーターと光電子増倍管)のシンチレーター面に印加された+10kV程度の高電圧により引き付けられ、検出される。
静電レンズ38には、例えば中央の電極に数10Vの負の電圧が印加され、両側の電極はアース電位に設定されている。試料からの2次電子は、ここでは、実施例1(図1)のように静電レンズ38を通過させる必要がないため、静電レンズ38には負電圧を印加することが可能であり、2次電子39は、この負電圧により追い返され、2次電子検出器40により効率良く検出される。図3の実施例において、静電レンズ38に正電圧を印加した場合には、一部あるいはほとんどの2次電子は、静電レンズより電子源側に設けられた2次電子検出器41(例えばMCP)により検出される。
試料面の高さに微小変位がある場合、磁界型対物レンズ31の強度は一定とし、静電レンズ38の印加電圧を制御することにより、フォーカス制御することができる。図2の点線は、加速電圧U=1.5kVにて中央の電極の印加電圧が負の場合の、試料面の高さの微小変位と、静電レンズのフォーカス電圧との関係の例を示している。すなわち、試料37の高さ基準位置△Z=0において、フォーカス電圧を−30Vとする。例えば、試料位置変位△Z=−15μm、すなわち、基準位置から試料面が静電レンズ38に15μm近づいた場合、フォーカス電圧を−57Vにすることにより、電子ビームを試料37にフォーカスできる。
また、△Z=+15μm、すなわち、基準位置から試料面が静電レンズ38から15μm遠ざかった場合、フォーカス電圧を0Vにする。これらにより、試料位置が、基準位置の前後に±15μm変位した場合、静電レンズの印加電圧を制御することにより、フォーカスを制御できる。対応すべき試料位置の変位範囲を、±15μmより大きくする場合には、静電レンズ印加電圧の制御範囲を大きくすることで可能である。図3の実施例において、静電レンズの印加電圧を正にした場合の、試料面の高さの微小変位ΔZとフォーカス電圧Veとの関係は、図2の実線と同様である。
試料高さ変位に対するフォーカス電圧値の説明
実施例1、2及び図2で説明したように、試料変位に対するフォーカス電圧強度|Ve|の傾きが、静電レンズ印加電圧の極性により、逆となる理由を以下説明する。
(1)静電レンズの印加電圧が負の場合:実施例2(図3)の構造のもとで図2の点線で説明したように、静電レンズ電圧|Ve|を大きくすると、フォーカス位置は、静電レンズ38に近づく。この主な理由は、静電レンズ38の電極に負電位を印加すると、この付近で電子(荷電粒子)は減速され、相対的に磁場レンズの集束効果が大きくなり、現在の位置よりも、静電レンズ38に近い位置にフォーカス点が移動すると考えられる。この
状況を図4の(a)に示す。
図4の(a)は、静電レンズに負の電圧を印加した例を示す。ここで、図示の静電レンズ電圧|Ve|を増した時、すなわち静電レンズ強度を増した時、フォーカス位置が静電レンズ38に近づいているので直感的に分かり易い。
(2)静電レンズの印加電圧が正の場合:上記(1)に対し、実施例1(図1)の構造のもとで図2の実線で説明したように、静電レンズ印加電圧|Ve|を大きくすると、フォーカス位置は静電レンズ8から遠ざかる。この状況を図4の(b)に示す。静電レンズ電圧Veを増した時、すなわち静電レンズ強度を増した時、フォーカス位置が静電レンズ8から遠ざかっているので直感的に分かりにくい。
これらの状況をさらに詳細に説明する。
図5は、本発明の説明図(その3)を示す。図5は、実施例1(図1と図2の実線)において、ある試料位置Z0にフォーカスする静電レンズ強度Ve/Uと、磁界レンズ強度J/√U(AT/V1/2)の組合わせを示す。ここで、Veは静電レンズの印加電圧、Uは加速電圧、Jは磁界レンズの起磁力ATある。
点Aにおいては、磁場レンズの強度は0で、負電圧を印加した静電レンズのみにより、Z0にフォーカスする。
点Cでは、静電レンズの強度は0で、磁界レンズのみによりZ0にフォーカスする。
点Bにおいては、磁場レンズの強度は0で、正電圧に印加した静電レンズのみにより、Z0にフォーカスする。
点CからJ/√Uの極大値の点D付近までの範囲、すなわちJ/√Uの傾きが正の範囲においては、点Cにおける磁界レンズ強度を保ち、静電レンズに印加した正電位の値を増すと、静電レンズ付近で電子は加速され、相対的に磁場レンズの集束効果が小さくなり、この効果が、静電レンズとしての集束作用より大きいため、点Z0よりも、静電レンズ8から遠ざかる方向に、フォーカス点が移動すると解釈される。
従って、図2の実線と図4の(b)で示したようなフォーカス特性となると考えられる。
図5において、フォーカス点の移動についてさらに詳述する。磁界レンズ強度J/√Uを点Cに保ち、Cの位置からDの位置まで、静電レンズ強度Ve/Uを増加させると、フォーカス点は、点Z0より、静電レンズ8から遠ざかる方向に移動する。磁界レンズ強度J/√Uを、点Dから点Eまでさらに増加させると、フォーカス点は、点Z0の方向に
戻り、点Eにて、フォーカス点はZ0となる。すなわち、静電レンズ8の強度がゼロであるフォーカス位置Z0(点C)と一致する、さらに、点EよりVe/Uを増加させると、Veの増加と共に、フォーカス点は、点Z0から静電レンズに近づく方向に移動する。点Eでは、静電レンズの強度Ve/Uを増した時に、フォーカス点が静電レンズに近づく方向に移動するので分かり易いが、図8において述べたように、フォーカス制御には、大きな静電レンズ印加電圧が必要となる。上述のように、静電レンズへの比較的小さな正の印加電圧でフォーカス制御するためには、Ve/Uの値は、点Cから点Dまでの範囲、すなわち、Ve/Uく0.4であることが必要である。
図6は、本発明の他の実施例構造図を示す。図6は、図1の静電アインツェルレンズの代わりに、2電極からなる静電イマージョンレンズを配置し、上電極108aはアース電位、下電極108bには正電圧が印加されている。実施例1と同様、下電極108bに正電圧を印加して、これを可変することにより、フォーカス制御可能である。フォーカス電圧依存性は、図2の実線と同様になる。実施例1と異なる点は、試料面が下電極108bによる電界内に設置されることであるが、フォーカス制御のための下電極108bに印加される電圧は、100V以下と比較的小さいので、2次電子も図1と同様に検出可能である。
また、上電極108aに+1KV程度の一定の高電圧を印加して、分解能を向上させることも可能である。
本発明は、静電レンズを対物レンズの磁界内に配置して当該静電レンズの荷電粒子線ビームに対する加速あるいは減速の作用による当該対物レンズのレンズ作用を弱めあるいは強めさせると共に合わせて当該静電レンズによるレンズ作用も行わせ、静電レンズの可変電圧を極めて小さくして正確にフォーカス制御する荷電粒子線装置および荷電粒子線フォーカス制御方法に関するものである。
本発明の1実施例構造図である。 本発明の説明図(その1)である。 本発明の他の実施例構造図である。 本発明の説明図(その2)である。 本発明の説明図(その3)である。 本発明の他の実施例構造図である。 従来技術の説明図(その1)である。 従来技術の説明図(その2)である。 従来技術の説明図(その3)である。
符号の説明
1、31:磁界型対物レンズ
2、32:コイル
3、33:上極
4、34:下極
5、35:光軸
6、36:磁束実度分布(BZ)
7、37:試料
8、38:静電レンズ
9、39:2次電子
10、40,41:2電子検出器

Claims (10)

  1. 磁界型対物レンズを用いて荷電粒子線ビームをフォーカスして試料に照射する荷電粒子線装置において、
    磁界型対物レンズのレンズ磁界内に配置した静電レンズと、
    前記静電レンズを構成する電極に電圧を印加し、前記磁界型対物レンズの磁界中を通過する荷電粒子線ビームを加速あるいは減速して当該磁界型レンズによる集束作用を弱めあるいは強めさせると共に、当該静電レンズで荷電粒子線ビームをフォーカスさせ、フォーカス制御するフォーカス制御手段と
    を備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 前記静電レンズに印加する電圧として、荷電粒子線ビームを加速する方向に調整してフォーカス制御することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子線装置。
  3. 前記静電レンズに印加する正の印加電圧Veは、加速電圧をUとしたとき、Ve/U<0.4であることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の荷電粒子線装置。
  4. 前記フォーカスされた荷電粒子線ビームを試料に照射して放出された2次電子について、前記磁界型対物レンズおよび前記静電レンズを通過した当該2次電子を検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の荷電粒子線装置。
  5. 前記静電レンズに印加する電圧として、荷電粒子線ビームを減速する方向に調整してフォーカス制御することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  6. 前記フォーカスされた荷電粒子線ビームを試料に照射して放出された2次電子について、前記静電レンズの電極に印加した電圧で阻止し、試料と前記磁界型対物レンズあるいは前記静電レンズとの間で当該2次電子を検出することを特徴とする請求項5記載の荷電粒子線装置。
  7. 前記磁界型レンズは、磁界型イマージョンレンズであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の荷電粒子線装置。
  8. 前記静電レンズは、静電アインツェルレンズであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の荷電粒子線装置。
  9. 前記静電レンズは、静電イマージョンレンズであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の荷電粒子線装置。
  10. 磁界型対物レンズを用いて荷電粒子線ビームをフォーカスして試料に照射する荷電粒子線フォーカス制御方法において、
    磁界型対物レンズのレンズ磁界内に静電レンズを設け、
    前記静電レンズを構成する電極に電圧を印加し、前記磁界型対物レンズの磁界中を通過する荷電粒子線ビームを加速あるいは減速して当該磁界型レンズによるレンズ作用を弱めあるいは強めさせると共に、当該静電レンズで荷電粒子線ビームをフォーカスさせ、フォーカス制御する
    ことを特徴とする荷電粒子線フォーカス制御方法。
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