JP2007076287A - 導電性パターン形成用金属箔シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 セパレータを必要とせず、安価で容易に導電性パターンを形成することができる導電性パターン形成用金属箔シートを提供する。
【解決手段】 金属箔と、上記金属箔上に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層と、を有する導電性パターン形成用金属箔シート。前記感熱性樹脂が、未硬化状態の熱硬化性樹脂であることが好ましい。また、前記導電性パターン形成用金属箔シートを巻回してなる金属箔シート巻回体。
【選択図】なし

Description

本発明は、セパレータを必要とせず、安価で容易に導電性パターンを形成することができる導電性パターン形成用金属箔シートに関するものである。
例えば、商品管理等に使用されるICタグは、PET等の基材上に、アンテナ等の導電性パターンを有するものである。従来、上記アンテナ等を形成する場合、基材上に積層したアルミニウムや銅といった金属箔上にレジストパターンを形成しエッチングする方法等
が行われていた。
一方、上記アンテナ等を形成する別の方法として、打抜き刃を用いる方法がある。具体的には、図5(a)に示すように、金属箔11および接着層12を有する金属箔シート13と、基材14とを重ね合わせ、図5(b)に示すように、加熱された打抜き刃15を用いて金属箔シート13の打抜きおよび仮止めを行い、図5(c)に示すように、不要な部分を吸引機16等で除去し、図5(d)に示すように、仮止めされた部分を金型17等を用いて熱圧着することによって、図5(e)に示すアンテナ(導電性パターン)18を形成する方法等である。この方法は、簡便な装置で安価にアンテナ等を作製することができるという利点を有する。
また、上記金属箔シートは、収納性を向上させる観点から、シート状ではなく、巻き取られた巻回体として保存する場合がある。この際、金属箔シートの一方の表面と、他方の表面とがブロッキングを起こす可能性があることから、通常、セパレータ等を用いてブロッキングを防止する。例えば特許文献1においては、常温でも粘着性を有する粘着層を用いたアンテナパターンの製造方法が開示されているが、このような粘着層を用いる場合は、金属箔シートを巻回体とする際にセパレータが必要であった。しかしながら、より安価なICタグ等を作製するという観点から、セパレータを必要としない金属箔シートが望まれていた。
特開2003−037427公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、セパレータを必要とせず、安価で容易に導電性パターンを形成することができる導電性パターン形成用金属箔シートを提供することを主目的とするものである。
本発明においては、金属箔と、上記金属箔上に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層と、を有することを特徴とする導電性パターン形成用金属箔シートを提供する。
本発明によれば、上記無機フィラーを用いることで、感熱性接着層に適度な感熱接着性および剥離性を付与することができ、このような金属箔シートを用いることで、容易にアンテナ等の導電性パターンを形成することができる。
また、上記発明においては、上記感熱性樹脂が、未硬化状態の熱硬化性樹脂であることが好ましい。感熱性樹脂を未硬化状態の熱硬化性樹脂とすることで、接着性、および上記感熱性接着層を形成する際の塗工性に優れた金属箔シートを得ることができるからである。
また、本発明においては、上記導電性パターン形成用金属箔シートを巻回してなることを特徴とする金属箔シート巻回体を提供する。
本発明によれば、上記導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層が無機フィラーを有することから、セパレータを設置しなくてもブロッキングの発生を抑制することができ、セパレータを設置しない分、より安価にアンテナ等の導電性パターンを製造することができる。
また、本発明においては、導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層を形成するために用いられる感熱性接着層形成用塗工液であって、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有することを特徴とする感熱性接着層形成用塗工液を提供する。
本発明によれば、感熱性接着層形成用塗工液を用いることで、容易に上記導電性パターン形成用金属箔シートを得ることができる。
また、本発明においては、基材と、上記基材上にパターン状に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層と、上記感熱性接着層上に形成された導電性パターンと、を有することを特徴とする導電性パターン形成体を提供する。
本発明よれば、例えば、上記導電性パターン形成用金属箔シートを用いて作製した場合に、非常に低コストで導電性パターン形成体を得ることができる。
本発明の導電性パターン形成用金属箔シートは、安価で容易に導電性パターンを形成することができるという効果を奏する。
以下、本発明の導電性パターン形成用金属箔シート、金属箔シート巻回体、感熱性接着層形成用塗工液および導電性パターン形成体について説明する。
A.導電性パターン形成用金属箔シート
まず、本発明の導電性パターン形成用金属箔シート(単に、金属箔シートと称する場合がある。)について説明する。本発明の導電性パターン形成用金属箔シートは、金属箔と、上記金属箔上に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上記無機フィラーを用いることで、感熱性接着層に適度な感熱接着性および剥離性を付与することができ、このような金属箔シートを用いることで、容易にアンテナ等の導電性パターンを形成することができる。さらに、本発明の金属箔シートを巻回させ金属箔シート巻回体とする場合に、上記無機フィラーを用いることで、セパレータを設置しなくてもブロッキングの発生を抑制することができ、セパレータを設置しない分、より安価にアンテナ等の導電性パターンを製造することができる。また、通常、無機フィラーは有機フィラー等に比べて安価であり、原料コストの低減を図ることができる。さらに無機フィラーは一般的に融点が高いため、加熱された打抜き刃で加工する際に、無機フィラーが打抜き刃に付着し難いという利点を有する。また、無機フィラーは一般的に硬度が高いことから、金属箔シートの箔切れ性を向上させ、パターン形状の良好な導電性パターンを得ることができる。
次に、本発明の導電性パターン形成用金属箔シートについて、図面を用いて説明する。例えば図1に示すように、本発明の導電性パターン形成用金属箔シート1は、金属箔2と、金属箔2上に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層3と、を有するものである。
以下、本発明の導電性パターン形成用金属箔シートの各構成について説明する。
1.金属箔
まず、本発明に用いられる金属箔について説明する。本発明に用いられる金属箔は、後述する導電性パターン形成体等を作製する際に、打抜き刃等により加工され、導電性パターンとなるものである。従って、本発明に用いられる金属箔は導電性に優れていることが好ましい。
上記金属箔の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばアルミニウム、銅、銅合金、リン青銅、SUS、金、金合金、ニッケル、ニッケル合金、銀、銀合金、スズ、スズ合金等が挙げられ、中でもアルミニウムおよび銅が好ましい。上記の材料は導電性に優れ、かつ安価だからである。
また、上記金属箔の厚みは、導電性パターン形成用金属箔シートの用途等により異なるものであるが、具体的には0.1〜50μmの範囲内、中でも5〜40μmの範囲内であることが好ましい。金属箔の厚みが大きすぎると、打抜き刃の使用寿命を短くする可能性があり、金属箔の厚みが小さすぎると、得られる導電性パターンが脆弱なものとなるからである。
2.感熱性接着層
次に、本発明に用いられる感熱性接着層について説明する。本発明に用いられる感熱性接着層は、上記の金属箔上に形成されるものであって、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有するものである。なお、本発明において「感熱性樹脂」とは、加熱により接着剤としての機能を発現する樹脂の総称であり、具体的には、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂が挙げられる。すなわち、感熱性樹脂が熱硬化性樹脂である場合は、加熱により熱硬化性樹脂が硬化することで接着剤としての機能を発現し、また、感熱性樹脂が熱可塑性樹脂である場合は、加熱により粘着性が向上し、その後冷却されることで接着剤としての機能を発現する。また、様々な基材の弾性・硬度や様々な加熱刃の硬度・切れ味を考慮して感熱性樹脂は熱硬化樹脂と熱可塑性樹脂との混合物であっても良い。
以下、感熱性接着層を構成する無機フィラーおよび感熱性樹脂について説明する。
(1)無機フィラー
本発明に用いられる無機フィラーは、感熱性接着層に対して適度な剥離性を付与し、金属箔シートの箔切れ性や金属箔シート巻回体の耐ブロッキング性を向上させるものである。
本発明においては、上記無機フィラーは嵩高いものであることが好ましい。無機フィラーが嵩高いほど、すなわち見かけ上の容積が大きいほど、塗工液における分散性が良く、無機フィラーの使用量を低減することができるからである。なお、無機フィラーの嵩高さ(見かけ上の容積)は、亜麻仁油による吸油量測定法(JIS K5101)により算出することができる。本発明において、上記無機フィラーの吸油量は特に限定されるものではないが、例えば80〜400mL/100g、中でも90〜400mL/100g、特に250〜400mL/100gであることが好ましい。
また、上記無機フィラーは、打抜き刃の硬度よりも低い硬度を有することが好ましい。無機フィラーの硬度が打抜き刃の硬度よりも高いと、打抜き刃の使用寿命を極端に短くする可能性があるからである。
上記無機フィラーの平均粒径としては、感熱性接着層に良好な剥離性等を付与することができれば特に限定されるものではないが、レーザー法による平均粒径が、例えば1〜15μmの範囲内、中でも1.5〜10μmの範囲内、特に2〜5μmの範囲内であることが好ましい。平均粒径が大きすぎると、感熱性接着層が良好な接着性を発揮できない可能性があり、平均粒径が小さすぎると、感熱性接着層に良好な剥離性等を付与することができない可能性があるからである。また、上記無機フィラーの粒度分布等は特に限定されるものではなく、任意に選択することができる。
上記無機フィラーの材料としては、感熱性接着層に良好な剥離性等を付与することができれば特に限定されるものではないが、例えばSiO、Al、Al・2SiO・2HO(カオリンクレー)、CaCO、BaSO、TiO等が挙げられ、中でもSiOが好ましい。
感熱性接着層中の無機フィラーの含有量としては、感熱性接着層に良好な剥離性等を付与することができれば特に限定されるものではないが、感熱性接着層中の感熱性樹脂(フィラーを含まない)100重量部に対して、例えば0.5〜7重量部の範囲内、中でも1〜5重量部の範囲内であることが好ましい。無機フィラーの含有量が多すぎると、感熱性接着層が良好な接着性を発揮できない可能性があり、無機フィラーの含有量が少なすぎると、感熱性接着層に良好な剥離性等を付与することができない可能性があるからである。
(2)感熱性樹脂
上記感熱性接着層に用いられる感熱性樹脂は、感熱性接着層に接着性を付与するものである。なお、上述したように「感熱性樹脂」とは、加熱により接着性を発現する樹脂の総称であり、具体的には、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂が挙げられる。
本発明において、上記感熱性樹脂は、未硬化状態の熱硬化性樹脂であることが好ましい。感熱性樹脂を未硬化状態の熱硬化性樹脂とすることで、接着性および上記感熱性接着層を形成する際の塗工性に優れた金属箔シートを得ることができるからである。なお、本発明における「未硬化状態」とは、全く硬化が生じていない状態、および実質的な接着性を有しない範囲で硬化が生じている状態を含むものである。
上記未硬化状態の熱硬化性樹脂としては、良好な接着性等を有する金属箔シートを得ることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、未硬化状態のポリウレタン樹脂、未硬化状態のエポキシ樹脂、未硬化状態のフェノール樹脂、未硬化状態の尿素樹脂、未硬化状態のシリコーン樹脂等を挙げることができ、中でも未硬化状態のポリウレタン樹脂が好ましい。接着性等に優れた金属箔シートとすることができるからである。未硬化状態のポリウレタン樹脂を含む感熱性接着層においては、通常、ポリウレタン樹脂を構成するポリオール成分とイソシアネート成分とが未反応の状態で存在する。金属箔シートを用いて導電性パターン形成体等を作製する場合等は、感熱性接着層に熱を加えることによって上記成分を反応させ、硬化状態のポリウレタン樹脂に変化させる。
上記ポリウレタン樹脂のポリオール成分としては、後述するイソシアネート成分と反応できるものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、低分子量ポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ひまし油、ポリカーボネートジオール等を挙げることができ、中でもポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、低分子量ポリオールが好ましい。また、上記ポリオール成分は、脂肪族系ポリオールであっても良く、芳香族系ポリオールであっても良い。
また、上記ポリオール成分の数平均分子量としては、特に限定されるものではないが、例えば50〜10万の範囲内、中でも50〜5万の範囲内であることが好ましい。
このようなポリオール成分としては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリβ−メチル−δ−バレロラクトングリコール、ポリカプロラクトン、以下のジオール/2塩基酸からなるポリエステル{ジオール:エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2塩基酸:アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、イソフタル酸、テレフタル酸}等を挙げることができ、中でもトリメチロールプロパン、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリβ−メチル−δ−バレロラクトングリコール、ポリカプロラクトン、以下のジオール/2塩基酸からなるポリエステル{ジオール:エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2塩基酸:アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、イソフタル酸、テレフタル酸}が好ましい。
上記ポリウレタン樹脂のイソシアネート成分としては、上記ポリオール成分と反応できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネート等を挙げることができる。また、上記イソシアネート成分は、例えばジイソシアネートであることが好ましい。
このようなイソシアネート成分としては、ポリオール成分と反応できるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には次の骨格を持つものが挙げられる。すなわち、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トルエンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、または上記骨格の水素付加体等が挙げられる。
一方、上記感熱性樹脂が熱可塑性樹脂である場合、その熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、オレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、アクリル樹脂、他のエラストマー等を挙げることができる。
また、上記熱可塑性樹脂の数平均分子量としては、例えば500〜50万の範囲内、中でも5千〜40万の範囲内であることが好ましい。
(3)感熱性接着層
本発明に用いられる感熱性接着層は、上記無機フィラーおよび上記感熱性樹脂を含有するものである。上記感熱性接着層は、さらに、分散剤、有機フィラー、並びにリン酸エステルおよび亜鉛等の金属密着性向上剤等を含有するものであっても良い。
また、上記感熱性接着層の厚みとしては、基材等と良好に接着できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば0.01〜10μmの範囲内、中でも0.1〜5μmの範囲内、特に0.5〜2μmの範囲内であることが好ましい。感熱性接着層の厚みが大きすぎると、打抜き刃で加工し、その後金型等で熱圧着する際に、感熱性接着層がはみ出し、基材等を汚す可能性や箔切れ性に優れた金属箔シートを得ることができない可能性があり、感熱性接着層の厚みが小さすぎると良好な接着性を得ることができないからである。
また、本発明においては、上記無機フィラーの平均粒径が、感熱性樹脂層の厚みより大きいことが好ましい。具体的には、図2に示すように、金属箔2上に形成された感熱性接着層3において、無機フィラー4の平均粒径が、感熱性樹脂層5の厚みより大きいことが好ましい。無機フィラーの平均粒径が感熱性樹脂層の厚みより大きいことで、無機フィラーの一部が感熱性樹脂層から露出した感熱性接着層となるが、これにより、金属箔シートが基材と過度に接着することを防止することができる。そのため、例えば上述した図5(c)に示すように、不要な部分の金属箔シート13を吸引機等で除去する際に、金属箔シート13と基材14とを問題無く剥離することができる。なお、図5(d)に示すように、最終的には金型17等を用いて熱圧着を行うことから、無機フィラーの一部が感熱性樹脂層から露出した感熱性接着層であっても、充分な接着性を得ることができる。また、このような感熱性接着層を有していれば、金属箔シートを巻回させて、金属箔シート巻回体を形成する場合に、耐ブロッキング性を向上させることができるという利点を有する。
また、本発明の導電性パターン形成用金属箔シートは、良好な耐ブロッキング性を有することが好ましい。具体的には、後述する耐ブロッキング性試験において、所定の基準を満たすことが好ましい。本発明において、「耐ブロッキング性試験」とは、導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層と、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとを、温度25℃、圧力0.6kgf/cmで5時間圧着することにより試験片を作製し、その試験片について、温度25℃、剥離速度200±20mm/min、180°剥離における剥離強度を測定する試験をいう。なお、測定方法の詳細については、JIS K6854−2に準じるものとする。
本発明の導電性パターン形成用金属箔シートは、上記剥離強度が、100g/inch以下であることを特徴とするものであるが、中でも30g/inch以下、特に10g/inch以下であることが好ましい。
3.導電性パターン形成用金属箔シート
本発明の導電性パターン形成用金属箔シートは、上記金属箔シートおよび上記感熱性接着層を備えるものである。導電性パターン形成用金属箔シートの用途としては、特に限定されるものではないが、例えばアンテナ形成用部材、配線形成用部材、電極形成用部材等として用いることができる。具体的には、ICタグアンテナ;ICカードアンテナ;フレキシブルプリント基板配線;メンブレンスイッチ電極;電磁波シールド用パターン;フラットパネルディスプレイ用ヒートシールコネクタ配線端子;ディスプレイパネル走査電極ドライバーと表示部とを結ぶ配線;ディスプレイパネル信号電極ドライバーと表示部とを結ぶ配線;アクティブマトリクス表示パネルのTFTのゲート電極配線、ソース電極配線、ドレイン電極配線;パッシブマトリックス表示パネルの背面電極;有機トランジスタ素子のソース電極配線、ゲート電極配線、ドレイン電極配線;等に用いることができる。
4.導電性パターン形成用金属箔シートの製造方法
次に、本発明の導電性パターン形成用金属箔シートの製造方法について説明する。本発明の導電性パターン形成用金属箔シートの製造方法としては、上記の導電性パターン形成用金属箔シートを得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。例えば、上記無機フィラーおよび上記感熱性樹脂を含有する感熱性接着層形成用塗工液を用意し、金属箔状に塗布し、乾燥する方法が挙げられる。具体的には、上記感熱性樹脂が未硬化のポリウレタン樹脂である場合は、ポリウレタン樹脂のポリオール成分と、ポリウレタン樹脂のイソシアネート成分と、無機フィラーと、を有する感熱性接着層形成用塗工液を用意し、Al金属箔に塗布し、硬化反応が促進されない程度の温度で乾燥する方法等が挙げられる。
また、上記感熱性接着層形成用塗工液の塗布方法としては、特に限定されるものではないが、スプレー法および印刷法等を挙げることができ、中でも印刷法が好ましい。このような印刷法としては、例えばグラビア印刷法、インクジェット印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等を挙げることができ、中でもグラビア印刷法が好ましい。
B.金属箔シート巻回体
次に、本発明の金属箔シート巻回体について説明する。本発明の金属箔シート巻回体は、上記導電性パターン形成用金属箔シートを巻回してなることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層が無機フィラーを有することから、セパレータを設置しなくてもブロッキングの発生を抑制することができ、セパレータを設置しない分、より安価にアンテナ等の導電性パターンを製造することができる。
次に、本発明の金属箔シート巻回体について、図面を用いて説明する。例えば図3に示すように、本発明の金属箔シート巻回体6は、導電性パターン形成用金属箔シート1を巻回させてなるものである。
なお、本発明の金属箔シート巻回体は、金属箔シートを巻回してなるものであるが、この金属箔シートについては、上記「A.導電性パターン形成用金属箔シート」に記載されたものと同様であるのでここでの説明は省略する。
また、本発明の金属箔シート巻回体の直径は、特に限定されるものではない。巻回体の直径は、巻芯直径とフィルム厚と巻き数に依存にするものであることから、フィルム厚等に応じて金属箔シート巻回体の直径を適宜決定することが好ましい。また、金属箔シート巻回体の直径が大きすぎると、金属箔シート巻回体内部の圧力が高まることにより、巻回体内部でブロッキングが発生する可能性があり、金属箔シート巻回体の直径が小さすぎると、導電性パターン形成体等を製造する際に、頻繁に金属箔シート巻回体の交換が必要となり、作業効率が低下することに留意すべきである。
C.感熱性接着層形成用塗工液
次に、本発明の感熱性接着層形成用塗工液について説明する。本発明の感熱性接着層形成用塗工液は、導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層を形成するために用いられる感熱性接着層形成用塗工液であって、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有することを特徴とするものである。
本発明によれば、感熱性接着層形成用塗工液を用いることで、容易に上記導電性パターン形成用金属箔シートを得ることができる。
本発明の感熱性接着層形成用塗工液は、導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層を形成するために用いられるものであって、少なくとも無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有するものである。
上記無機フィラーおよび上記感熱性樹脂の種類等については、「A.導電性パターン形成用金属箔シート」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明の感熱性接着層形成用塗工液は、通常、溶媒を含有するものである。上記溶媒としては、上記無機フィラーおよび上記感熱性樹脂を良好に分散させることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ブチロラクトン、メトキシブチルアセテート、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、乳酸エチル、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、または上記の1ないし2以上の混合物等が挙げられ、中でもメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサノンの1ないし2以上の混合物が好ましい。また、本発明の感熱性接着層形成用塗工液は、必要に応じて、上述した分散剤等を含有していても良い。
感熱性接着層形成用塗工液中の固形分濃度としては、所望の感熱性接着層を得ることができれば特に限定されるものではないが、例えば5〜50質量%の範囲内、中でも10〜30質量%の範囲内であることが好ましい。
また、感熱性接着層形成用塗工液の粘度としては、特に限定されるものではないが、例えば5〜1000cPの範囲内、中でも10〜100cPの範囲内であることが好ましい。
D.導電性パターン形成体
次に、本発明の導電性パターン形成体について説明する。本発明の導電性パターン形成体は、基材と、上記基材上にパターン状に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層と、上記感熱性接着層上に形成された導電性パターンと、を有することを特徴とするものである。
本発明よれば、例えば、上記導電性パターン形成用金属箔シートを用いて作製した場合に、非常に低コストで導電性パターン形成体を得ることができる。
次に、本発明の導電性パターン形成体について、図面を用いて説明する。図4は、本発明の導電性パターン形成体の一例を示す概略平面図である。より具体的には、ICタグ、ICカード等の非接触型データキャリア用導電部材の一例を示すものである。図4に示すように、本発明の導電性パターン形成体7は、基材8と、基材8上にパターン状に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層(図示せず)と、感熱性接着層上に形成された導電性パターン9と、を有するものである。
以下、本発明の導電性パターン形成体の各構成について説明する。
1.基材
まず、本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材は、後述する感熱性接着層および導電性パターンの支持体となるものである。上記基材の材料としては、導電性パターンの用途等によって異なるものであるが、具体的には、樹脂、紙、磁性体、ガラス等を挙げることができる。さらに、上記樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、トリアセテート、ポリエーテルサルフォン、セロファン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、エチレン−α−オレフィン共重合体エラストマー、酸変性ポリオレフィン、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミン、ポリスルホン、ポリアセタール、ポリメチルメチクリレート、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリウレタン、ポリブタジェンテレフタレート、ポリイミド、ボリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)等を挙げることができる。また、上記の紙としては、例えば、合成紙、印刷・情報用紙、包装用紙、書道用紙等の和紙、段ボール原紙、紙器用板紙等を挙げることができる。また、上記の磁性体としては、例えばフェライト等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる基材の膜厚は、特に限定されるものではなく、導電性パターン形成体の用途等に応じて適宜選択される。
2.感熱性接着層
次に、本発明に用いられる感熱性接着層について説明する。本発明に用いられる感熱性接着層は、上記の基材上にパターン状に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有するものである。なお、本発明においては、通常、感熱性接着層のパターンの形状と、後述する導電性パターンの形状とは一致する。
上記感熱性接着層に用いられる感熱性樹脂としては、上記「A.導電性パターン形成用金属箔シート」に記載したものと同様のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。なお、上記感熱樹脂が熱硬化性樹脂である場合は、熱圧着等により硬化させた、硬化状態の熱硬化性樹脂であることが好ましい。
上記感熱性接着層に用いられる無機フィラーとしては、上記「A.導電性パターン形成用金属箔シート」に記載したものと同様のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
3.導電性パターン
次に、本発明に用いられる導電性パターンについて説明する。本発明に用いられる導電性パターンは、上記の感熱性接着層上に形成されるものである。上記導電性パターンの形状は、特に限定されるものではなく、本発明の導電性パターン形成体の用途等に応じて、適宜選択される。例えば、本発明の導電性パターン形成体をICタグ、ICカード等の非接触型データキャリア用導電部材として用いる場合は、導電性パターンの形状として、具体的には、渦巻形状パターン、バー形状パターン、パット形状パターン、クロス形状パターン等を挙げることができる。これらは、用いられる通信周波数帯等を考慮して決定される。
また、上記導電性パターンの線幅は、本発明の導電性パターン形成体の用途等に応じて異なるものであるが、例えば、本発明の導電性パターン形成体をICタグ、ICカード等の非接触型データキャリア用導電部材として用いる場合は、具体的には0.01〜20mmの範囲内、中でも0.05〜10mmの範囲内であることが好ましい。
4.導電性パターン形成体
本発明の導電性パターン形成体は、上記の基材、感熱性接着層および導電性パターンを有するものである。本発明の導電性パターン形成体の用途としては、特に限定されるものではないが、例えば、ICタグ、ICカード等の非接触型データキャリア用導電部材、基板付配線、基板付電極等を挙げることができる。また、「A.導電性パターン形成用金属箔シート 3.導電性パターン形成用金属箔シート」に記載したもの等にも用いることができる。
5.導電性パターン形成体の製造方法
次に、本発明の導電性パターン形成体の製造方法について説明する。本発明の導電性パターン形成体の製造方法としては、上述した導電性パターンを得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。例えば、上記導電性パターン形成用金属箔シートを用いる方法が挙げられる。具体的には、上記導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層と、基材とを重ね合わせ、導電性パターン形成体用積層体を形成する積層体形成工程と、打抜き刃を用い、上記導電性パターン形成体用積層体の導電性パターン形成用金属箔シートに、導電性パターンの切れ込みを形成する切出工程と、上記切出工程後に、導電性パターンとなる領域以外の上記導電性パターン形成用金属箔シートを除去する除去工程と、上記導電性パターンとなる領域を熱圧着する熱圧着工程と、を有する方法等を挙げることができる。具体的には、先に説明した図5で示される方法等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実験例1〜6においては、タケラック2070(商品名、三井武田ケミカル株式会社製、OH末端ウレタンプレポリマー含有液体)およびタケネートA−3(商品名、三井武田ケミカル株式会社製、イソシアネート化合物含有液体)を用いて、これらの最適な混合割合を決定した。
[実験例1]
まず、フタ付瓶の中で、主剤としてタケラック2070(商品名、三井武田ケミカル株式会社製)を1.5g、硬化剤としてタケネートA−3(商品名、三井武田ケミカル株式会社製)を0.1g添加した。さらに、溶媒としてメチルエチルケトンを5g添加し撹拌することによって、感熱性樹脂層用塗工液を得た。
次に、上記の感熱性樹脂層用塗工液を、アルミニウム金属箔に塗工し、ドライヤ送風で乾燥させることによって、アルミニウム金属箔上に感熱性樹脂層を有する感熱性樹脂層付金属箔シートを得た。
[実験例2〜6]
タケラック2070(商品名、三井武田ケミカル株式会社製)およびタケネートA−3(商品名、三井武田ケミカル株式会社製)の使用量を、表1に示すように変更したこと以外は、実験例1と同様にして、感熱性樹脂層付金属箔シートを得た。
[評価]
実験例1〜6で得られた感熱性樹脂層付金属箔シートに対して、タック性評価および引張強度試験を行った。
(タック性評価)
感熱性樹脂層付金属箔シートの感熱性樹脂層を、ゴム手袋をした手で軽く触れ、離す際に接着性を感じる場合を、「タック性有り」とし、接着性を感じない場合を「タック性無し」とした。
(引張強度試験)
感熱性樹脂層付金属箔シートの感熱性樹脂層と、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとを、ラミパッカーを用いて100℃付近でラミネートした。常温に冷却した後、40℃で1週間エージングを行い、その後、JIS K6854−2による接着剤の剥離接着強さ試験方法に則り、温度25℃における1inch幅あたりの引張強度を測定した。
タック性評価および引張強度試験の結果を表1に示す。
Figure 2007076287
表1から明らかなように、実験例1および実験例2は「タック性有り」となり、良好な金属箔シート巻回体を得ることが困難であることが示唆された。また、実験例3〜実験例6は「タック性無し」となったが、中でも最も引張強度が強かった実験例3の条件が最適であることが判明した。
[実施例1]
上記実験例から、感熱性樹脂の最適な混合割合が判明したので、それを基に以下の操作を行った。
まず、フタ付瓶の中で、主剤としてタケラック2070(商品名、三井武田ケミカル株式会社製、OH末端ウレタンプレポリマー含有液体)を5g、硬化剤としてタケネートA−3(商品名、三井武田ケミカル株式会社製、イソシアネート化合物含有液体)を0.1g添加した。その後、無機フィラーとしてサイリシア310P(商品名、富士シリシア化学株式会社製、平均粒径2.7μm、JIS K5101による吸油量310ml/100g)を0.05g、溶媒としてメチルエチルケトンを5g添加し撹拌することによって、感熱性接着層形成用塗工液を得た。
次に、上記の感熱性接着層形成用塗工液を、アルミニウム金属箔に塗工し、ドライヤ送風で乾燥させることによって、厚さ1μmの感熱性接着層を備えた導電性パターン形成用金属箔シートを得た。
[実施例2]
サイリシア310P(商品名、富士シリシア化学株式会社製)の使用量を0.03gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして導電性パターン形成用金属箔シートを得た。
[実施例3]
サイリシア310P(商品名、富士シリシア化学株式会社製)の使用量を0.17gに変更したこと以外は、実施例1と同様にして導電性パターン形成用金属箔シートを得た。
[実施例4]
サイリシア310P(商品名、富士シリシア化学株式会社製)の代わりに、サイリシア530(商品名、富士シリシア化学株式会社製、平均粒径2.7μm、JIS K5101による吸油量170ml/100g)を0.05g用いたこと以外は、実施例1と同様にして導電性パターン形成用金属箔シートを得た。
[比較例1]
サイリシア310P(商品名、富士シリシア化学株式会社製)を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして導電性パターン形成用金属箔シートを得た。
[評価]
実施例および比較例で得られた導電性パターン形成用金属箔シートに対して、耐ブロッキング性試験および引張強度試験を行った。
(耐ブロッキング性試験)
ブロッキングテスター(ASTM D−395、テスター産業株式会社製)を用い、
導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層と、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとを、温度25℃、圧力0.6kgf/cmで5時間圧着することにより試験片を作製し、その試験片について、温度25℃、剥離速度200±20mm/min、180°剥離の条件で剥離を行い、金属箔シートとPETフィルムとを容易に剥がすことができるか否かを評価した。なお、金属箔シートとPETフィルムとを容易に剥がせる場合を○、多少の接着性を有するものの問題なく剥がせる場合を△、接着性が強く剥がすことが困難な場合を×とした。
(引張強度試験)
導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層と、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとを、ラミパッカーを用いて100℃付近でラミネートした。常温に冷却した後、40℃で1週間エージングを行い、その後、JIS K6854−2による接着剤の剥離接着強さ試験方法に準じ、温度25℃における1inch幅あたりの引張強度を測定した。
耐ブロッキング性評価および引張強度試験の結果を表2に示す。
Figure 2007076287
表2から明らかなように、実施例1から実施例4においては、無機フィラーを添加することで、良好な耐ブロッキング性を発揮したのに対して、比較例1においては、無機フィラーを添加していないため、良好な耐ブロッキング性が発揮されなかった。
本発明の導電性パターン形成用金属箔シートの一例を示す概略断面図である。 無機フィラーの平均粒径と、感熱性樹脂層の膜厚の位置関係を説明する説明図である。 本発明の金属箔シート巻回体の一例を示す斜視図である。 本発明の導電性パターン形成体の一例を示す概略平面図である。 打抜き刃を用いた導電性パターンの製造方法を説明する説明図である。
符号の説明
1 … 導電性パターン形成用金属箔シート
2 … 金属箔
3 … 感熱性接着層
4 … 無機フィラー
5 … 感熱性樹脂層
6 … 金属箔シート巻回体
7 … 導電性パターン形成体
8 … 基材
9 … 導電性パターン

Claims (5)

  1. 金属箔と、前記金属箔上に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層と、を有することを特徴とする導電性パターン形成用金属箔シート。
  2. 前記感熱性樹脂が、未硬化状態の熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の導電性パターン形成用金属箔シート。
  3. 請求項1または請求項2に記載の導電性パターン形成用金属箔シートを巻回してなることを特徴とする金属箔シート巻回体。
  4. 導電性パターン形成用金属箔シートの感熱性接着層を形成するために用いられる感熱性接着層形成用塗工液であって、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有することを特徴とする感熱性接着層形成用塗工液。
  5. 基材と、前記基材上にパターン状に形成され、無機フィラーおよび感熱性樹脂を含有する感熱性接着層と、前記感熱性接着層上に形成された導電性パターンと、を有することを特徴とする導電性パターン形成体。

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