JP2007070204A - コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物 - Google Patents

コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物 Download PDF

Info

Publication number
JP2007070204A
JP2007070204A JP2005262266A JP2005262266A JP2007070204A JP 2007070204 A JP2007070204 A JP 2007070204A JP 2005262266 A JP2005262266 A JP 2005262266A JP 2005262266 A JP2005262266 A JP 2005262266A JP 2007070204 A JP2007070204 A JP 2007070204A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
carbon fiber
mortar
wire
reinforcing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005262266A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5054906B2 (ja
Inventor
Shoji Yamane
祥司 山根
Katsu Toida
克 戸井田
Noboru Sakata
昇 坂田
Kosuke Yokozeki
康祐 横関
Goro Sakai
吾郎 坂井
Kenzo Watanabe
賢三 渡邉
Minoru Iwaki
実 岩城
Yoshio Momo
義夫 百々
Minoru Nakamura
実 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANSO KAGAKU KK
Kajima Corp
Toray Industries Inc
Sakai Composites Corp
Original Assignee
SANSO KAGAKU KK
Kajima Corp
Toray Industries Inc
Sakai Composites Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANSO KAGAKU KK, Kajima Corp, Toray Industries Inc, Sakai Composites Corp filed Critical SANSO KAGAKU KK
Priority to JP2005262266A priority Critical patent/JP5054906B2/ja
Publication of JP2007070204A publication Critical patent/JP2007070204A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5054906B2 publication Critical patent/JP5054906B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】コンクリート、モルタルのひび割れを防ぎ、靭性に優れ、長期間にわたり、コンクリート、モルタルに対する強度の著しい向上効果・補強効果を維持することのできる補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物を提供すること。
【解決手段】マトリックス樹脂が含浸された撚糸状の炭素繊維束からなり、該束長さが5〜50mmの線材であるコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材であり、また、炭素繊維束からなる撚糸に樹脂を含浸させ、前記撚糸に張力を付与しながら、加熱炉内で連続的に樹脂を加熱、硬化させた後、5〜50mmの長さに切断する製造方法、さらに、マトリックス樹脂が含浸された撚糸状の炭素繊維束からなり、該束長さが5〜50mmの炭素繊維複合樹脂線材を補強材料として、コンクリートもしくはモルタル中に使用してなるコンクリートもしくはモルタルに添加し構造物とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物に関する。
コンクリートは、その優れた圧縮強度、耐火性、耐久性、施工性などの特長を生かして、鉄鋼と並び、建築、土木分野の主要材料として主要構造部材として広く使われている。
しかし、圧縮強度に比べて、引張強度や曲げ強度が約1/4〜1/10と小さく、また破壊ひずみも約0.02%と極端に小さい脆い材料であり、靭性が低くひび割れしやすいなどの欠点を持つ材料である。
この欠点を改善するため、従来技術として、建築・土木構造物で、大きな曲げ強度、せん断強度、変形特性が求められる部位のコンクリートに、鋼繊維や、ビニロン繊維もしくはポリプロピレン繊維などの有機繊維、または、アラミド繊維やガラス繊維などを用いた繊維強化プラスチック線材(以下、FRP線材という)を混入して使用する技術が提案されてきており(特許文献1−4)、トンネルライニング、法面保護、道路舗装などで使われている。
一般に、鋼繊維を使用する場合は、コンクリート中の鋼繊維は、コンクリートがアルカリ性のため錆びないとされている。しかし、コンクリート中の水酸化カルシウムが空気中の炭酸ガスと反応し、アルカリ性を失ってコンクリートが中性化するとコンクリートの防錆能力が失われ、さらに鋼繊維が酸素と反応すると鋼繊維が錆びる。また、予期しない荷重や乾燥収縮などによるひび割れが発生すると、ひび割れを中心に、鋼繊維に沿って錆びが進展し、コンクリートの劣化が進む。また、海水の作用を受ける沿岸部のコンクリート部材では、コンクリート内部に浸透した海水中の硫酸マグネシウムがセメント成分と反応し、膨張を生じるとともに、コンクリートの微細組織を弛緩させコンクリートを劣化させる。また、塩素イオンは、コンクリート内部に浸透することにより鋼繊維の発錆を促進し、コンクリートの腐食膨張、ひび割れとともに、鋼繊維の強度を低下させ補強効果が低減するという問題もあり、実用面では解決すべき問題が多かった。
一方、これまで知られてきている有機繊維は、錆びの発生は防げるが、有機繊維自体の強度・弾性率が低く、伸びが大きいという特性のため、コンクリートに荷重が作用したとき、十分に荷重を負担できず、靭性補強効果はあるものの、十分な強度を達成する補強効果が得られないという問題があった。
また、アラミド繊維やガラス繊維からなるFRP線材は、長期間にわたりコンクリート中に存在すると、コンクリート中のアルカリ成分が、FRP線材の切断端面あるいは樹脂層を通過して強化繊維に浸透することにより、強化繊維が劣化し、強度補強効果が低下することとなり、長期間の耐久性が求められるコンクリート構造物には使用できないという問題があった。
主にコンクリート補強で用いられる鉄筋の代替として、FRP製のケーブル状物や棒状物を用いてコンクリートを補強することも提案されているが(特許文献5−8)、それらの補強手法は、構造物の骨格として筋を入れるという技術思想が主なものであり、コンクリート材料自体の脆性や靭性の改善、向上を図るというものではない。
一方、近年の技術進展に伴い、例えば、放射性廃棄物処分施設や海洋構造物の分野などでは、従来技術では対応できないような極めて高い耐久性が要求されるようになり、そのような高耐久性を材料的に実現できるコンクリートまたはモルタルが要求されるようになってきた。
これらの施設や構造物では、耐久性の低さに基づくような破壊や変形は、寸分違わず許されるべきものではなく、半永久的にそれら施設、構造物を完璧に維持・保全できることが要求されるのである。
例えば、放射性廃棄物処分施設では、地下100〜1000mに坑道を掘削し、その中心に放射性廃棄物を埋設することなどが計画されている。この場合、放射性廃棄物から漏洩する核種が人間の生活圏内に到達するまでに十分な時間がかかるように、人工バリア材で遮蔽が施されるものである。特に、廃棄物の周辺では、地下水の流れを遮断し、かつ物質が拡散のみで移動する環境、いわゆる「拡散場」を造り出すことにより、核種の移行を遅延することが検討されている。そのための材料としては、天然材料で耐久性があり、透水係数が極めて小さく、さらに水と接触することで膨潤して、多少の変形にも追従して低い透水性を発現するベントナイトの使用が最も有力視されている。
廃棄物処分施設においては、このようなベントナイト等による遮蔽構造の内部に廃棄物格納用の構造物を構築することを要するが、その際、強度を受け持つ構造材料および空間を埋める充填材料としてセメント系材料が使用されることになるのが通常であると考えられる。
そして、このセメント系材料にも、力学性能、長期耐久性能および核種や地下水等に対する物質遮断性などが要求され、また、その要求期間が極めて長いので(施設の耐久性に関する耐用年数が数万年に及ぶ可能性もあるのである)、補強材料とした場合には鉄筋が腐食によって消失する可能性もあることから、鉄筋コンクリートまたはモルタルの使用は困難と考えられている。
同様に海洋構造物を構成するためのコンクリートまたはモルタルにおいても、鉄筋の腐食による耐久性劣化の問題があり、鉄筋コンクリートまたはモルタルを適用するのが困難なことが多い。
他方、無筋のセメント系材料を、さまざまな荷重を受けることが避けられない構造材料や充填材料として使用した場合には、何らかの原因で生じたひび割れが発生すると、その進行を抑制する補強材がないため、結果として施設全体の遮蔽性能に影響を与えかねないものである。すなわち、引張り力に対してほとんど抵抗できない無筋のセメント系材料を充填材とした場合には、各種荷重により低拡散層に過大なひび割れが発生する可能性があり、これが核種の選択的移行経路となった場合には、性能評価上は大きなダメージになると考えられる。
このような背景下、既に、廃棄物処分施設材料として、金属繊維または有機質繊維を含むセメント系材料を使用することが提案されている(特許文献9)。また、放射性廃棄物の格納フレーム、各種バリア構造体または外殻構造体として、炭素繊維補強セメント系材料で構成することが提案されている(特許文献10)。
しかしながら、鉄筋に代えて繊維を補強材とした補強セメント系材料を、上記廃棄物処分施設等の部材に用いる場合には、有機繊維では溶解した場合に核種の分散係数に影響を与えることが予想される。
したがって、そのような影響のない無機系の補強材の使用が検討されるべきこととなるが、高耐久性(例えば、4万年にも及ぶ長期耐久性である)に加えて、施工性に優れることも必要となる。
無機繊維としては、特許文献9および特許文献10に提案されている炭素繊維が適するものと考えられるが、これらの提案においては、炭素繊維が樹脂を含浸、硬化した複合材料でなく炭素繊維そのものであるため、コンクリートに練り混ぜ時に骨材に削られ折損し、十分な長さを維持できなくなるため、また表面凹凸がないため、コンクリートとの定着力が低いため、曲げ靭性の改善に寄与するところが少なく、ひび割れ発生に対する抑制効果が十分ではないという問題がある。
また、材料の練り混ぜ時に炭素繊維が破断しやすいという問題があり、所望するレベルの強度向上効果が思うように発現できないという問題があった。
特開2003−183062号公報 特開2003−2707号公報 特開2001322845号公報 特開平8−243602号公報 特開2003−328284号公報 特開平11−116303号公報 特開平10−119139号公報 特開平5−321178号公報 特開2002−243895号公報 特開2001−201596号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、コンクリートもしくはモルタルからなる構造物の補強において、コンクリート、モルタルのひび割れを防ぎ、靭性に優れ、長期間にわたり、コンクリート、モルタルに対する強度の著しい向上効果・補強効果を維持することのできるコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材とその製造方法、およびコンクリートもしくはモルタル構造物を提供することにある。
上述したような点に鑑み、本発明のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材は、以下の(1)の構成からなるものである。
(1)マトリックス樹脂が含浸、硬化された撚糸状の炭素繊維束からなり、該束長さが5〜50mmの線材であることを特徴とするコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
また、かかる本発明のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材において、好ましい具体的態様として、以下の(1)〜(8)の構成からなるものである。
(2)撚糸状の炭素繊維束が、複数本の炭素繊維束の合撚糸であることを特徴とする上記(1)記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
(3)撚糸状の炭素繊維束が、1メートル当たり50〜120回の撚りをかけられていることを特徴とする上記(1)または(2)記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
(4)炭素繊維束表面に凸凹を有し、その間隔が3〜25mmであることを特徴とする上記(1)、(2)または(3)記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
(5)線材を構成する撚糸が、多数本のフィラメントを集束した、幅/厚みの比が20以上の扁平状の炭素繊維束を撚り加工した撚糸であることを特徴とする上記(1)、(2)、(3)または(4) 記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
(6)線材の断面積が、0.15〜3平方ミリメートルの範囲であることを特徴とする上記(1) 、(2) 、(3) 、(4)または(5) 記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
(7)マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする上記(1)、(2)、(3)、(4)、(5)または(6) 記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
また、本発明にかかるコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材の製造方法は、以下の(8) の構成からなる。
(8)炭素繊維束からなる撚糸に樹脂を含浸させ、前記撚糸に張力を付与しながら、加熱炉内で連続的に樹脂を加熱、硬化させた後、5〜50mmの長さに切断することを特徴とするコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材の製造方法。
また、本発明にかかるコンクリートもしくはモルタル構造物は、以下の(9)〜(13)の構成からなる。
(9)マトリックス樹脂が含浸された撚糸状の炭素繊維束からなり、該束長さが5〜50mmの炭素繊維複合樹脂線材を補強材料として、コンクリートもしくはモルタル中に使用してなることを特徴とするコンクリートもしくはモルタル構造物。
(10)上記(2)、(3)、(4)、(5)、(6)または(7)記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材を補強材料として、コンクリートもしくはモルタル中に使用してなることを特徴とするコンクリートもしくはモルタル構造物。
(11)コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材を補強材料として、コンクリートもしくはモルタル混練物中に、体積割合で0.2〜5%の混入率で使用してなることを特徴とする上記(9)または(10)記載のコンクリートもしくはモルタル構造物。
(12)放射性廃棄物の処分施設を構成する材料として用いられることを特徴とする上記(9)、(10)または(11)記載のコンクリートもしくはモルタル構造物。
(13)海洋構造物を構成する材料として用いられることを特徴とする上記(9)、(10)または(11)記載のコンクリートもしくはモルタル構造物。
請求項1−7にかかる本発明によれば、コンクリートもしくはモルタルからなる構造物の補強において、コンクリート、モルタルのひび割れを防ぎ、靭性に優れ、長期間にわたり、コンクリート、モルタルに対する強度の著しい向上効果・補強効果を維持することのできるコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材を提供することができる。
請求項8にかかる発明によれば、コンクリートもしくはモルタルからなる構造物の補強において、コンクリート、モルタルのひび割れを防ぎ、靭性に優れ、長期間にわたり、コンクリート、モルタルに対する強度の著しい向上効果・補強効果を維持することのできるコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材の製造方法を提供することができる。
請求項9−13にかかる本発明によれば、コンクリート、モルタルのひび割れを防ぎ、靭性に優れ、長期間にわたり、コンクリート、モルタルに対する強度の著しい向上効果・補強効果を維持することができるコンクリートもしくはモルタル構造物を提供することができる。
以下、更に詳しく本発明のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材について説明する。
本発明にかかるコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材は、マトリックス樹脂が含浸、硬化された撚糸状の炭素繊維束からなるものであり、該束長さが5〜50mmの線材であるものである。
撚糸状は、図3に示したような単一の繊維束(単一糸)に撚りを施したものでもよく、あるいは、図4に示したように二本もしくはそれ以上の複数本の繊維束を合撚した合撚糸状であってもよい。図3、図4において、1は炭素繊維複合樹脂線材、2は炭素繊維フィラメント、3はマトリックス樹脂で、Lは、隣り合う凸部頂点間の間隔である。
該撚糸状は、該繊維束が単一の繊維束(単一糸)に撚りを施したもの、あるいは二本もしくはそれ以上の複数本の繊維束を合撚した合撚糸状のもののいずれであっても、撚り数は繊維束1メートル当たり50〜120回の撚りをかけられているものであることが好ましい。合撚糸の場合は、合糸の前に、下撚りを掛ける場合も、掛けない場合も含まれるが、いずれの場合も合撚時の上撚りの数が50〜120回/mであることが好ましい。この場合、該撚り数は上撚り数である。
本発明において、該繊維束は、繊維束表面に凸凹を有しその間隔が3〜25mmであることが好ましい。
また、本発明にかかる線材を構成する繊維束(撚糸)が、多数本のフィラメントが集束されている幅/厚みの比が20以上の扁平状の炭素繊維束を撚り加工した撚糸であることが好ましい。
すなわち、幅/厚みの比が20以上である炭素繊維束に、1メートル当たり50〜120回の撚り加工を施すことにより、多数本のフィラメントが集束した炭素繊維束がねじれて、炭素繊維束の表面が凹凸状を呈した状態になる。なお、炭素繊維束の厚みは、JCFS003に規定されたマイクロメータによる方法に基づいて測定する。
撚り加工した炭素繊維束に含浸させたマトリックスを、熱風炉などの高温雰囲気下で硬化させることによって、該凹凸の形態が、該補強用炭素繊維複合樹脂線材の表面に維持され、間隔が3〜25mmの凸凹形態を有する炭素繊維強化複合線材を得ることができる。
このような凹凸形状が、本発明にかかる補強用炭素繊維複合樹脂線材の表面に存在すると、特に、モルタルやコンクリートと混ぜた場合、線材とモルタル、コンクリートとの締結が可能になるという点で好ましく、中でも間隔が3〜25mmである凸凹形態を有するものの場合には、補強硬化として有効に利用できる締結力を得ることができ、より好ましいものである。
また、本発明の補強用炭素繊維複合樹脂線材を構成する撚糸状の繊維束は、多数本のフィラメントが集束された炭素繊維束であり、その繊度は150〜11,000テックス、好ましくは150〜1,800テックス程度で、撚糸は1本の炭素繊維束や多数本の炭素繊維束を単に引き揃えた状態で撚りが加えられてよいし、また予め下撚り(S撚りまたはZ撚り)をかけた複数本の撚糸をねじりトルクがバランスするように下糸とは逆方向(Z撚りまたはS撚り)になるように撚りをかけるか、または同じ方向(S撚りまたはZ撚り)に撚りを掛けた合撚糸であってもよい。
具体的には、幅/厚みの比が20以上である炭素繊維束に、1メートル当たり50〜120回の撚りを施し、本発明にかかる補強用炭素繊維複合樹脂線材の表面に3〜25mmの間隔で凸凹をつけておくと、本発明の複合樹脂線材をコンクリート等に混入した場合、該複合樹脂線材表面の凹凸にコンクリート等が入り込み、線材とコンクリート等との強固な締結がなされることになる。
従って、コンクリート等に引張力がかかった場合に線材が引張力を負担し、コンクリート等の強度を向上させるとともに、線材によりコンクリートのひび割れの進展が阻止されることになり、コンクリートの靭性および強度が大幅に向上する。また、線材は錆びることがないので鋼繊維のように線材自体の強度低下がなく、耐久性が飛躍的に向上する。
炭素繊維束の撚り数が1メートル当たり50回未満、あるいは凹凸の間隔が25mmよりも大きいものになると、長さ当たりの線材とコンクリート等の上述した締結箇所が少なくなる方向であり、コンクリート等に引張力がかかった場合、線材がコンクリートから抜けやすくなり、線材による引張力の負担が小さくなり好ましくない。
特に、撚数が50回未満では線材表面の凹凸構造が小さくなり、線材とコンクリート等の締結力が小さくなり、補強効果も小さくなるので用途により好ましくない。
また、撚り数が1メートル当たり120回よりも大きくなるか、あるいは凹凸の間隔が3mmより小さいと、上述した締結箇所が多くなり引張を十分に負担することができる点では好ましいものの、線材の軸方向に対する繊維の配向角度が大きくなり、線材の引張強度が低下する方向になるので、用途によっては好ましくない場合があり、また、樹脂を含浸させる際、撚り数に比例して繊維の拘束が強くなり、フィラメント間に隙間を形成することができず、樹脂の含浸が悪くなる方向であり、十分な強度を有する線材が得られないことがあり、さらに、その場合、ミキサーなどでコンクリート等と線材を練り混ぜる際に、線材の樹脂含浸不良部で線材が割れたり、折れたりする可能性があるので、やはり好ましくない。
なお、本発明でいう凹凸の間隔とは、表面同一線上での線材の凹部と凸部の直径の差が0.1mm以上の隣接する凸部と凸部の間隔(距離)、または凹部と凹部の間隔(距離)のことをいい、100個の間隔を測定しその平均である。該間隔の測定は、読み取り顕微鏡を使用し、図3および図4に示す線材の隣り合う凸部頂点間の距離Lを測定するものである。
また、本発明による線材は、5〜50mm長さにカットしてある。線材の長さが5mm未満では、線材とコンクリート等との締結力が小さく、引張力が付加された場合、線材が母材のコンクリート等から抜けやすく、線材の強度が十分に発現できないので好ましくない。
また、線材の長さが50mmよりも大きいものでは、ワーカビリティへの影響が過大となり、線材をコンクリート等に均一に混ぜるのが難しくなるという不都合がある。また、コンクリート等への締結力は線材の長さが長いほど大きいが、必要以上に長いと、練混ぜ中に線材が折損し、結局、線材長が不均一となり強度のばらつきが大きくなるので望ましくない。
本発明に使用する撚糸からなる繊維束は、好ましくは、多数本のフィラメントを集束した、幅/厚みの比が20以上である炭素繊維束を撚り加工した撚糸である。
炭素繊維束の幅/厚み比が20未満では撚り加工時、幅方向に送られる中央と両端のフィラメントの撚り中央での糸長差が小さく、撚り線表面の凹凸が小さくなる。そのためCFRPに加工したときに、凹部と凸部の厚み差(凹部と凸部の直径差)が0.1mm以下となり、コンクリート等とCFRP線材の締結力が小さく、CFRP線材の凹部と凸部の厚み差(凹部と凸部の直径の差)が0.1mm以下と小さくなり、コンクリート等とCFRP線材の締結力が小さくなりCFRP線材強度を十分に発現できない。
本発明によるコンクリート等の補強用炭素繊維複合樹脂線材に使用する強化繊維は、コンクリート等の外力による変形を抑えるため、高強度、高弾性率であることが重要であり、さらに、耐食性、特に耐アルカリ性に優れていることが重要であり、炭素繊維が最も好ましいものであり、本発明の如くに、炭素繊維を使用することにより長期間の使用に耐え得るコンクリートもしくはモルタル構造物が得られるのである。
本発明にかかる炭素繊維複合樹脂線材に使用されるマトリックス樹脂は、一般的に使用されるエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、あるいはフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が使用できるが、コンクリート等は強アルカリであり、アルカリに侵されない樹脂であること、および炭素繊維との接着性、耐塩水性、耐水性などから、エポキシ樹脂を使用することが最も好ましい。
本発明の炭素繊維複合樹脂線材における炭素繊維の体積含有率、つまり炭素繊維束とマトリックス樹脂との体積割合は、マトリックス樹脂比率が大きすぎると、コンクリート等中で線材に応力が作用した際に、炭素繊維束の表面に付着したマトリックス樹脂から破壊が始まるので好ましくなく、また、マトリックス量が少なすぎると線材強度が低くなり、ミキサーで練りまぜたときに線材が折れたりするので好ましくなく、本発明者らの各種知見によれば、炭素繊維束の比率は全体に対して40〜80体積%程度とするのが好ましく、より好ましくは50〜70体積%程度とすることである。
本発明による炭素繊維複合樹脂線材は、多数本(例えば12,000本)の炭素繊維フィラメントからなる撚りをかけた炭素繊維束に樹脂を含浸させ、張力を付与しながら加熱炉内で連続的に加熱し、該樹脂を硬化させた後、線材長さ5〜50mmに切断加工することにより得ることができる。その際に、樹脂含浸した撚糸に張力を付与することで余分な樹脂、空隙をしぼり出すことができ、炭素繊維体積含有率が上述した範囲にある高い高強度、高弾性率の線材を製造できるものである。
また、加熱炉内でガイド等に非接触な状態で連続的に硬化、成形することにより、表面にコンクリート等との締結に適した凹凸形態を有する線材を複雑な装置を使用することなく、安価に製造することが可能である。
本発明による複合線材は、その断面積は0.15〜3平方ミリメートルであることが好ましく、より好ましくは0.6〜1.6平方ミリメートルである。あまりに線材が細いと、表面凹凸が小さくなるので、コンクリートとの十分な締結効果が得られないばかりか、セメント、砂、砂利、水とのミキシングの際、線材が折れてしまうことも多くあり、締結効果の小さい短い線材が多くなることとなり、機械的性質の安定したコンクリート等構造物を得ることが難しくなる。
また、線材の断面積が3平方ミリメートルよりも大きなものになると、同一線材量で比較した場合、コンクリート等中に分散する線材の本数が少なくなる。その結果、1本の線材が負担する荷重は、線材とコンクリート等との締結力であるので、線材の本数が少ないほど強度補強効果は小さくなり、また、コンクリート等中における線材と線材の間隔も大きくなるので、線材によるひび割れの抑止効果が小さくなり好ましくない。
一方、線材量を多くすれば、強度補強効果も向上し、また、線材と線材の間隔も狭くなりひび割れ抑止に対する十分な効果は得られるが、材料費が上がり高価な構造物となる。
本発明のコンクリート等構造物は、本発明の炭素繊維複合樹脂線材を、混入率で0.2〜5体積%程度として、セメント、砂、砂利、混和材に水を加えて数分間練り込んで得られるものである。線材の混入率が、0.2体積%未満では補強効果が小さく、5体積%よりも大きいと高価な構造物になるので、本発明者等の各種知見によれば、より効果的な補強効果が得られる範囲として、0.2〜5体積%が好ましいのである。
本発明の炭素繊維複合樹脂線材を、コンクリートもしくはモルタル中に使用してコンクリートもしくはモルタル構造物を製造することにより、本発明のコンクリートもしくはモルタル構造物が製造できる。
該コンクリートもしくはモルタル構造物は、極めて優れた高耐久性を示すものであり、前述した放射性廃棄物の処分施設を構成する材料として、あるいは海洋構造物を構成する材料として好適に用いられるものである。
以下、実施例に基づいて本発明のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材について説明をする。
各物性値は、以下に記載する測定法によるものである。
(1)繊維束表面の凹凸の間隔:
読み取り顕微鏡を使用し、図3および図4に示す線材の隣り合う凸部頂点間の距離Lを測定する。100個の間隔(該距離L)を測定して平均値を用いた。
(2)表面同一線上での線材の凹部と凸部の各直径とその差:
凹凸差の測定は、読みとり顕微鏡を使用して凹部と凸部の頂点に基準線を合わせて、その差を読みとりその2倍を直径差とする。
(3)炭素繊維束の幅/厚みの比:
厚みは、JCFS003に規定されたマイクロメーターによる方法に準じて測定し、幅はノギスを用いて測定した。測定は各5回行い、その平均値を使用した。
(4)スランプ
JISA1101に準じて、円錐台の容器にコンクリートを入れ、上下を逆にした後、容器を垂直方向に取り除き、コンクリート塊の直径を測定する。
(5)曲げ強度、圧縮強度、曲げ靭性係数
JIS R5201(1997)に準じて評価した。
実施例1、比較例1、2
表1の材料を用いて表2の配合の繊維補強コンクリートを練り混ぜた。使用した繊維は、(1)〜(3)下記の3種であり、配合量はいずれも1.5体積%である。繊維は練り始めから90秒後に投入し、繊維投入後更に90秒練混ぜた。表2の配合においてSPは高性能AE減水剤(エヌ・エムビー株式会社製の商品名SP8HUのポリカルボン酸系高性能AE減水剤)である。
(1) 炭素繊維:1束12,000本のフイラメントからなる炭素繊維束(引張強度:4,900MPa、引張弾性率:230GPa)に、1メートル当たり100回の撚りをかけた撚糸に張力をかけ、樹脂の中をくぐらせてエポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂と硬化剤の芳香族アミンを各100部と22部を混合したもの)を含浸し、スクイズガイドを通して過剰な樹脂を除き、横長加熱炉の中を連続的に通して、150℃で2分間加熱硬化後、長さ30mmに切断した繊維体積含有率65%、断面積が0.7平方ミリメートルの炭素繊維強化複合線材を製作した。
(2) ステンレス鋼繊維1:SUS430製の径0.5mm、長さ25mmのステンレス鋼短繊維である。
(3) ステンレス鋼繊維2:SUS430製の径0.6mm、長さ40mmのステンレス鋼短繊維である。
得られた混練物のフレッシュ性状(スランプ、空気量)と硬化後の力学的特性を試験した。その結果を表3に示した。養生は50℃の促進水中養生を6日間実施した。また、各特性の測定は、以下に準じた。
スランプ:JIS A1101
空気量:JIS A1128
圧縮強度:JIS A1108
ヤング係数:JSCE G502
曲げ強度:JIS A1106
曲げ靱性係数:JSCE−G 552
Figure 2007070204
Figure 2007070204
Figure 2007070204
表3の結果から、本発明に従うカーボンFRP線材配合のコンクリートは高いスランプ値を有してワーカビリテイが良好であり、且つステンレス鋼繊維配合のものに匹敵する強度特性を有していることがわかる。表3の曲げ靭性係数は、これが大きいほど曲げ荷重に対するエネルギー吸収程度が大きいことを表すが、カーボンFRP線材配合のコンクリートはこの曲げ靭性係数が高く、非常に良好な曲げ靭性を示すことがわかる。
図1は、このカーボンFRP線材配合のコンクリートの荷重−たわみ曲線を示したものであり、実施例1として、n数=2で行った各サンプルの個別の該荷重−たわみ曲線データを表したものであり、実線がサンプルNo.1、破線がサンプルNo.2のものである。
比較例3
実施例1において、使用繊維を、径が0.017mmで長さが18mmの市販のカーボン短繊維(三菱化学産資株式会社製)に代えて、1.5体積%配合した以外は、実施例1と同様にしてコンクリートを練り混ぜた。その硬化品について曲げ強度試験を行った。得られた荷重−たわみ曲線を図2に示した。すなわち、図2は、このカーボンFRP線材配合のコンクリートの荷重−たわみ曲線を示したものであり、比較例3として、n数=2で行った各サンプルの個別の該荷重−たわみ曲線データを表したものであり、実線がサンプルNo.1、破線がサンプルNo.2のものである。
図2の結果を図1のものと比較すると明らかなように、通常のカーボン繊維を用いた比較例3の図2では、最大荷重で破断が発生するのに対し、図1の本発明のカーボンFRP線材を用いた本発明例では最大荷重後にも破断せずに破断伸びを示し、良好な曲げ靭性を示すことがわかる。
実施例2、3、4、比較例4
実施例1の炭素繊維強化複合繊維の製造と同様の方法で、樹脂含浸量を調整することで長さ30mmに切断した繊維体積含有率60%、断面積が0.8平方ミリメートル、凹凸差が0.2mmの炭素繊維強化複合線材を製作した。
表1に示す材料に、本発明によるCFRP線材を繊維体積混入率でゼロ及び、2%、1%、0.5%を練り混ぜた4種類の試験体を製作、材齢28日で曲げ強度、圧縮強度を測定した。試験結果に表4に示すが、線材表面の凹凸とコンクリートが強固に締結するとともにコンクリートに発生するクラックの伝播も線材で阻止されるので、補強材なしのコンクリートに比べ曲げ靭性係数が大きく向上することが分かる。
Figure 2007070204
実施例5、6、比較例5、6
1束12,000本のフィラメントからなる炭素繊維束(引張強度;4,900MPa、引張弾性率;230GPa)に、1メートル当たり100回の撚りをかけた撚糸に張力をかけ、実施例1の炭素繊維強化複合繊維の製造と同様の方法で繊維体積含有率60%、断面積が0.8平方ミリメートルの炭素繊維強化複合線材を製作した。該線材を長さを各3mm、10mm、40mm、70mmに切断した。
表1に示す材料に、本発明によるCFRP線材を繊維体積混入率1.0%を練り混ぜた4種類の試験体を製作、常温で1日、50℃で5日養生し、総材齢6日で特性を測定した。試験結果を表5に示すが、線材長さが10mm、40mmの線材は、コンクリートが強固に締結するとともにコンクリートに発生するクラックの伝播も線材で阻止されるので、線材長さが3mmの線材で補強したコンクリートに比べ曲げ靭性係数が大きく向上することが分かる。
線材長さ70mmの場合は、ワーカビリティが著しく低下し、スランプが7cmまで低下した。さらに混練の過程で破断、折損の問題が発生した。
Figure 2007070204
図1は、実施例1で得られた試験結果として、荷重−たわみ曲線の1例を示したものである。 図2は、比較例3で得られた試験結果として、荷重−たわみ曲線の1例を示したものである。 図3は、本発明の線材に使用される撚糸状の繊維束として、単一の繊維束(単一糸)に撚りを施したものの形態例をモデル的に示した概略モデル斜視図である。 図4は、本発明の線材に使用される撚糸状の繊維束として、二本の繊維束を合撚したものの形態例をモデル的に示した概略モデル斜視図である。
符号の説明
1:炭素繊維複合樹脂線材
2:炭素繊維フィラメント
3:マトリックス樹脂

Claims (13)

  1. マトリックス樹脂が含浸、硬化された撚糸状の炭素繊維束からなり、該束長さが5〜50mmの線材であることを特徴とするコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
  2. 撚糸状の炭素繊維束が、複数本の炭素繊維束の合撚糸状であることを特徴とする請求項1記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
  3. 撚糸状の炭素繊維束が、1メートル当たり50〜120回の撚りをかけられていることを特徴とする請求項1または2記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
  4. 炭素繊維束表面に凸凹を有し、その間隔が3〜25mmであることを特徴とする請求項1、2または3記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
  5. 線材を構成する撚糸が、多数本のフィラメントを集束した、幅/厚みの比が20以上の扁平状の炭素繊維束を撚り加工した撚糸であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
  6. 線材の断面積が、0.15〜3平方ミリメートルの範囲であることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
  7. マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材。
  8. 炭素繊維束からなる撚糸に樹脂を含浸させ、前記撚糸に張力を付与しながら、加熱炉内で連続的に樹脂を加熱、硬化させた後、5〜50mmの長さに切断することを特徴とするコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材の製造方法。
  9. マトリックス樹脂が含浸、硬化された撚糸状の炭素繊維束からなり、該束長さが5〜50mmの炭素繊維複合樹脂線材を補強材料として、コンクリートもしくはモルタル中に使用してなることを特徴とするコンクリートもしくはモルタル構造物。
  10. 請求項2、3、4、5、6または7記載のコンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材を補強材料として、コンクリートもしくはモルタル中に使用してなることを特徴とするコンクリートもしくはモルタル構造物。
  11. コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材を補強材料として、コンクリートもしくはモルタル混練物中に、体積割合で0.2〜5%の混入率で使用してなることを特徴とする請求項9または10記載のコンクリートもしくはモルタル構造物。
  12. 放射性廃棄物の処分施設を構成する材料として用いられることを特徴とする請求項9、10または11記載のコンクリートもしくはモルタル構造物。
  13. 海洋構造物を構成する材料として用いられることを特徴とする請求項9、10または11記載のコンクリートもしくはモルタル構造物。
JP2005262266A 2005-09-09 2005-09-09 コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物 Active JP5054906B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005262266A JP5054906B2 (ja) 2005-09-09 2005-09-09 コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005262266A JP5054906B2 (ja) 2005-09-09 2005-09-09 コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007070204A true JP2007070204A (ja) 2007-03-22
JP5054906B2 JP5054906B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=37931978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005262266A Active JP5054906B2 (ja) 2005-09-09 2005-09-09 コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5054906B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008037680A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Toray Ind Inc コンクリートもしくはモルタル補強用無機マトリックス・炭素繊維複合線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物
JP2012056780A (ja) * 2010-09-06 2012-03-22 Toda Constr Co Ltd セメント系成形体補強用短繊維及びそのセメント系成形体補強用短繊維を添加したセメント系成形体
WO2012053901A1 (en) 2010-10-21 2012-04-26 Reforcetech Ltd. Reinforcement bar and method for manufacturing same
JP2016113351A (ja) * 2014-12-18 2016-06-23 東洋紡株式会社 セメント補強用繊維
US20170349720A1 (en) * 2015-01-21 2017-12-07 Toray Industries, Inc. Sizing agent coated carbon fiber bundle, method for manufacturing same, prepreg, and carbon fiber reinforced composite material
CN107974938A (zh) * 2017-12-26 2018-05-01 浙锚科技股份有限公司 碳纤维抗剪索体
KR101950849B1 (ko) * 2018-01-18 2019-05-20 김익 콘크리트보강용 섬유복합체의 제조방법 및 이의 섬유복합체를 포함하는 콘크리트
WO2020230914A1 (ko) * 2019-05-13 2020-11-19 김익 콘크리트보강용 섬유복합체의 제조방법 및 이의 섬유복합체를 포함하는 콘크리트
CN114214938A (zh) * 2021-11-23 2022-03-22 上海浦江缆索股份有限公司 一种碳纤维拉索的锚固强度提升方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01301550A (ja) * 1987-12-30 1989-12-05 Toomen Constr Kk 重量コンクリート製造用組成物及び重量コンクリートの製造法
JPH04240280A (ja) * 1991-01-25 1992-08-27 Kawasaki Steel Corp 複合材料強化用チョップ
JPH11116295A (ja) * 1997-10-06 1999-04-27 Toray Ind Inc セメント系無機質材補強用炭素繊維およびその製造方法
JPH11292582A (ja) * 1998-04-03 1999-10-26 Mitsubishi Chemical Corp 繊維ストランド
JP2003328284A (ja) * 2002-04-26 2003-11-19 Nippon Steel Composite Co Ltd 繊維強化樹脂製撚線及びその製造法
JP2003335559A (ja) * 2002-05-17 2003-11-25 Nippon Electric Glass Co Ltd コンクリート補強材及びそれを用いたコンクリート成形体

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01301550A (ja) * 1987-12-30 1989-12-05 Toomen Constr Kk 重量コンクリート製造用組成物及び重量コンクリートの製造法
JPH04240280A (ja) * 1991-01-25 1992-08-27 Kawasaki Steel Corp 複合材料強化用チョップ
JPH11116295A (ja) * 1997-10-06 1999-04-27 Toray Ind Inc セメント系無機質材補強用炭素繊維およびその製造方法
JPH11292582A (ja) * 1998-04-03 1999-10-26 Mitsubishi Chemical Corp 繊維ストランド
JP2003328284A (ja) * 2002-04-26 2003-11-19 Nippon Steel Composite Co Ltd 繊維強化樹脂製撚線及びその製造法
JP2003335559A (ja) * 2002-05-17 2003-11-25 Nippon Electric Glass Co Ltd コンクリート補強材及びそれを用いたコンクリート成形体

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008037680A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Toray Ind Inc コンクリートもしくはモルタル補強用無機マトリックス・炭素繊維複合線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物
JP2012056780A (ja) * 2010-09-06 2012-03-22 Toda Constr Co Ltd セメント系成形体補強用短繊維及びそのセメント系成形体補強用短繊維を添加したセメント系成形体
WO2012053901A1 (en) 2010-10-21 2012-04-26 Reforcetech Ltd. Reinforcement bar and method for manufacturing same
JP2014502319A (ja) * 2010-10-21 2014-01-30 リフォーステック リミテッド 補強筋およびこれを製造するための方法
US11820709B2 (en) 2010-10-21 2023-11-21 Reforcetech Ltd. Reinforcement bar and method for manufacturing same
JP2016113351A (ja) * 2014-12-18 2016-06-23 東洋紡株式会社 セメント補強用繊維
US11390720B2 (en) 2015-01-21 2022-07-19 Toray Industries, Inc. Sizing agent coated carbon fiber bundle, method for manufacturing same, prepreg, and carbon fiber reinforced composite material
US20170349720A1 (en) * 2015-01-21 2017-12-07 Toray Industries, Inc. Sizing agent coated carbon fiber bundle, method for manufacturing same, prepreg, and carbon fiber reinforced composite material
US10544275B2 (en) * 2015-01-21 2020-01-28 Toray Industries, Inc. Sizing agent coated carbon fiber bundle, method for manufacturing same, prepreg, and carbon fiber reinforced composite material
CN107974938A (zh) * 2017-12-26 2018-05-01 浙锚科技股份有限公司 碳纤维抗剪索体
CN107974938B (zh) * 2017-12-26 2024-03-01 浙锚科技股份有限公司 碳纤维抗剪索体
KR101950849B1 (ko) * 2018-01-18 2019-05-20 김익 콘크리트보강용 섬유복합체의 제조방법 및 이의 섬유복합체를 포함하는 콘크리트
WO2020230914A1 (ko) * 2019-05-13 2020-11-19 김익 콘크리트보강용 섬유복합체의 제조방법 및 이의 섬유복합체를 포함하는 콘크리트
CN114214938A (zh) * 2021-11-23 2022-03-22 上海浦江缆索股份有限公司 一种碳纤维拉索的锚固强度提升方法
CN114214938B (zh) * 2021-11-23 2023-11-14 上海浦江缆索股份有限公司 一种碳纤维拉索的锚固强度提升方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5054906B2 (ja) 2012-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5054906B2 (ja) コンクリートもしくはモルタル補強用炭素繊維複合樹脂線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物
Dong et al. Long-term bond durability of fiber-reinforced polymer bars embedded in seawater sea-sand concrete under ocean environments
El Refai et al. Bond durability of basalt fiber–reinforced polymer bars embedded in concrete under direct pullout conditions
Afroughsabet et al. High-performance fiber-reinforced concrete: a review
Taha et al. Bond durability of basalt FRP bars to fiber reinforced concrete in a saline environment
Lee et al. Interfacial bond strength of glass fiber reinforced polymer bars in high-strength concrete
Wang et al. Experimental study on bond behaviour between BFRP bar and engineered cementitious composite
Soliman et al. Bond performance of near-surface-mounted FRP bars
Belarbi et al. Bond durability of FRP bars embedded in fiber-reinforced concrete
Wang et al. Static and fatigue bond characteristics of FRP rebars embedded in fiber-reinforced concrete
Meda et al. Shear strengthening of reinforced concrete beam with high-performance fiber-reinforced cementitious composite jacketing
JP5182779B2 (ja) コンクリートもしくはモルタル補強用無機マトリックス・炭素繊維複合線材、その製造方法およびコンクリートもしくはモルタル構造物
Balázs et al. Long-term behavior of FRP
Ravikumar et al. Effect of fibers in concrete composites
Hussain et al. Bond performance of basalt FRP bar against aggressive environment in high-strength concrete with varying bar diameter and bond length
Zhang et al. Behavior of tendons with multiple CFRP rods
JP2007084363A (ja) 複合繊維補強セメント系材料
Shi et al. Pullout behaviors of basalt fiber-reinforced polymer bars with mechanical anchorages for concrete structures exposed to seawater
Borosnyoi Serviceability of CFRP prestressed concrete beams
JP2006219900A (ja) 合成床版
Eslami et al. In-plane seismic behavior of NSM strengthened adobe walls: Experimental evaluation of different reinforcements
Jia et al. Fatigue behavior of UHPC beams prestressed with external CFRP tendons
Diab et al. An anchorage technique for shear strengthening of RC T-beams using NSM-BFRP bars and BFRP sheet
Wang et al. Bond enhancement for BFRP bar in concrete by using a resin-filled FRP tube anchorage
Abdallah et al. Shear Performance of GFRP Reinforced Concrete Beams with Seawater and Chopped Fiber

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120730

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5054906

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250