JP2007067252A - ハイブリッド型磁石並びにそれを用いた電動モータ及び発電機 - Google Patents

ハイブリッド型磁石並びにそれを用いた電動モータ及び発電機 Download PDF

Info

Publication number
JP2007067252A
JP2007067252A JP2005253115A JP2005253115A JP2007067252A JP 2007067252 A JP2007067252 A JP 2007067252A JP 2005253115 A JP2005253115 A JP 2005253115A JP 2005253115 A JP2005253115 A JP 2005253115A JP 2007067252 A JP2007067252 A JP 2007067252A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
magnetic
hybrid
stator
hybrid magnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005253115A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimiaki Saito
公章 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2005253115A priority Critical patent/JP2007067252A/ja
Publication of JP2007067252A publication Critical patent/JP2007067252A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

【課題】 磁界の向きを変えることができるハイブリッド型磁石を提供する。
【解決手段】 「コ」字状に形成されたヨーク2に励磁コイル3を巻き回してなる電磁石と、永久磁石5の両側を磁性部材6により挟み込んだ係合部材7とを備え、ヨーク2の両端部の内側に係合部材7を密着接合してなるハイブリッド型磁石1において、前記永久磁石5と前記磁性部材6の少なくとも片方を前記ヨーク2よりも飽和磁束密度が小さい材料により形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は永久磁石と電磁石を組み合わせてなるハイブリッド型磁石と、そのハイブリッド型磁石を用いた電動モータ及び発電機に関するものである。
従来より、永久磁石と電磁石を組み合わせてなり、当該電磁石のコイルに流れる電流を制御することにより、外部へ及ぼす磁力の大きさを広い範囲で調節することができるハイブリッド型磁石に関する発明が知られている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
このハイブリッド型磁石について、図面に基づいて以下に説明する。
ハイブリッド型磁石の構造の一例を図12に示す。図12は、ハイブリッド型磁石の平面図である。
ハイブリッド型磁石61は、矩形の断面を有する「コ」字状の鉄心からなるヨーク62に励磁コイル63を巻き付けて構成した電磁石と、永久磁石65を両端から磁性部材66で挟み込むことにより構成した角棒状の係合部材67からなり、当該係合部材67はヨーク62の開口端部に密着接合されている。
ハイブリッド型磁石の作用を図13に基づいて説明する。図13は、ハイブリッド型磁石に軟磁性体を近接させた場合における磁力線を示したものである。
電磁石に電流を通じていない場合には、ハイブリッド型磁石61には、図13(a)に示すように、永久磁石による磁力69のみが発生し、この永久磁石の磁力69は永久磁石〜磁性部材〜ヨーク〜磁性部材〜永久磁石という閉回路を形成して磁束が外部へ漏洩することはないため、近接する軟磁性体68に吸引力は及ばない。
次に、永久磁石による磁力線69と反対方向であって永久磁石の磁力69よりも大きい磁力が発生するように電磁石の励磁コイルに電流を流すと、図13(b)に示すように、永久磁石の飽和状態を超えた磁力69が外部へ押し出されるようにして漏洩する。この漏洩した磁力には、電磁石からの磁力70が重畳して加わるため、近接する軟磁性体68には大きな吸引力が及ぶことになる。
なお、磁性部材をヨークの材料よりも飽和磁束密度の高い材料で形成することにより、この吸引力を更に高めることができる(特許文献2を参照。)。
また、永久磁石の磁力69と同方向の磁力71が発生するように励磁コイルに電流を流した場合には、図13(c)に示すように、永久磁石による磁力69が電磁石の磁力71により打ち消されるため、軟磁性体68に及ぶ吸引力は弱くなる。
更に電流を増加させて電磁石の磁力71の大きさが永久磁石の磁力69を超えた場合には、図13(d)に示すように、永久磁石の磁力69はキャンセルされ、電磁石による磁力70はヨーク〜磁性部材〜永久磁石〜磁性部材〜ヨークという閉回路を形成して外部へ磁束が漏洩しなくなるため、軟磁性体68には吸引力は及ばなくなる。
以上のように、ハイブリッド型磁石61は、電磁石の励磁コイルに流す電流の向きと大きさを制御することにより、外部へ及ぼす磁力の大きさを広い範囲で調節することができるという特性を有するものである。
特表平1−502705号公報 特許3349966号公報
しかし、上記の説明から分かるように、ハイブリッド型磁石61が外部へ及ぼすことができる磁束の向きは、図13(b)に示すような永久磁石の磁力69の方向のみに限られることになる。
つまり、従来のハイブリッド型磁石においては、磁界の向きを変えることができないという問題があった。
そのため、ハイブリッド型磁石を永久磁石を回転子又は固定子とする電動モータや発電機に用いることは非常に困難であり、優れた特性を有しながらその用途を大きく制限する要因となっていた。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、磁界の向きを変えることができるハイブリッド型磁石、並びにそのハイブリッド型磁石を用いた電動モータ及び発電機を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の本発明は、「コ」字状に形成された第1の磁性材からなるヨークに励磁コイルを巻き回してなる電磁石と、永久磁石の両側を第2の磁性材により挟み込み前記ヨークの両端部の内側に密着接合した係合部材と、からなるハイブリッド型磁石において、前記永久磁石と前記第2の磁性材の少なくとも片方の飽和磁束密度は、前記第1の磁性材の飽和磁束密度よりも小さいことを特徴とするハイブリッド型磁石である。
このように、ハイブリッド型磁石の部材を飽和磁束密度の異なる材料で形成することにより、ハイブリッド型磁石が外部へ及ぼす磁界の向きを変えることができる。
請求項2に記載の本発明は、「コ」字状に形成された第1の磁性材からなるヨークに励磁コイルを巻き回してなる電磁石と、永久磁石の両側を第2の磁性材により挟み込み前記ヨークの両端部の内側に密着接合した係合部材と、からなるハイブリッド型磁石において、前記永久磁石と前記第2の磁性材の少なくとも片方の断面積は前記第1の磁性材の断面積よりも小さいことを特徴とするハイブリッド型磁石である。
このように、ハイブリッド型磁石の部材の寸法を変えることにより、ハイブリッド型磁石が外部へ及ぼす磁界の向きを変えることができる。
請求項3に記載の本発明は、前記励磁コイルの両端部付近のヨークに前記係合部材と反対側に延伸する突起部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド型磁石である。
この突起物を介して近接する対象物に磁力を及ぼすことにより、ハイブリッド型磁石に生じる磁気抵抗を低減することができるため、ハイブリッド型磁石の磁気エネルギーを効率的に使用することができる。
請求項4に記載の本発明は、回転軸を中心とする仮想円筒の側面上に複数の棒状の永久磁石を周方向に極性が交互に変わるように長手方向を前記回転軸に略平行に配置してなる回転子と、前記仮想円筒の側面と所定の間隙をおいて対向する固定子と、からなる電動モータにおいて、前記固定子は、係合部材の長手方向が前記回転軸に略平行になるように配置された請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド型磁石であることを特徴とする電動モータである。
このように、ハイブリッド型磁石を電動モータの固定子として用いることにより、その特性を生かした高性能の電動モータを実現することができる。
請求項5に記載の本発明は、回転軸を中心とする仮想円筒の垂直断面上に複数の棒状の永久磁石を周方向に極性が交互に変わるように長手方向を前記回転軸に略垂直に配置してなる回転子と、前記垂直断面の外周と所定の間隙をおいて対向する固定子と、からなる電動モータにおいて、前記固定子は、係合部材の長手方向が前記回転軸に略垂直になるように配置された請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド型磁石であることを特徴とする電動モータである。
このような構成をとることにより、ハイブリッド型磁石の磁気エネルギーをより効率的に回転力に変換することができる。
請求項6に記載の本発明は、回転軸を中心とする仮想円筒の側面上に複数の棒状の永久磁石を周方向に極性が交互に変わるように長手方向を前記回転軸に略平行に配置してなる回転子と、前記仮想円筒の側面と所定の間隙をおいて対向する固定子と、からなる発電機において、前記固定子は、係合部材の長手方向が前記回転軸に略平行になるように配置された請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド型磁石であることを特徴とする発電機である。
請求項4に記載の電動モータにおける回転子を外力で回転させることで、永久磁石の磁束が有効にハイブリッド型磁石のコイル巻線を方向を交互に変えて通るので、効率的な発電機としても使用することができる。
請求項7に記載の本発明は、回転軸を中心とする仮想円筒の垂直断面上に複数の棒状の永久磁石を周方向に極性が交互に変わるように長手方向を前記回転軸に略垂直に配置してなる回転子と、前記垂直断面の外周と所定の間隙をおいて対向する固定子と、からなる発電機において、前記固定子は、係合部材の長手方向が前記回転軸に略垂直になるように配置された請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド型磁石であることを特徴とする発電機である。
請求項5に記載の電動モータにおける回転子を外力で回転させることで、永久磁石の磁束が有効にハイブリッド型磁石のコイル巻線を方向を交互に変えて通るので、より効率的な発電機としても使用することができる。
本発明においては、ハイブリッド型磁石の磁性部材又は永久磁石をヨークの材料よりも飽和磁束密度の小さい材料で形成したこと、あるいは磁性部材又は永久磁石の断面積をヨークの断面積よりも小さくしたことにより、外部へ及ぼす磁界の方向を変えることができるハイブリッド型磁石を提供することができる。
また、このようなハイブリッド型磁石を電動モータ及び発電機に用いることにより、磁力を広い範囲で調節することができるというハイブリッド型磁石の特性を生かした効率的な電動モータ及び発電機を提供することができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明に係るハイブリッド型磁石の第1の実施形態を図1に基づいて説明する。図1は、第1の実施形態の構造を示したものであり、図(a)は平面図を、図(b)は斜視図を、それぞれ示している。
この第1の実施形態のハイブリッド型磁石1は、矩形の断面を有する「コ」字状の磁性材からなるヨーク2に励磁コイル3を巻き付けてなる電磁石と、永久磁石5を両端から磁性部材6で挟み込んだ角棒状の係合部材7からなり、当該係合部材7はヨーク2の一部であるアーム部4の両端部の内側に密着接合されている。
係合部材7をアーム部4の内側に密着接合させたのは、アーム部7の端部を通じて磁束を外部へ作用させることで、電磁石の磁気エネルギーを有効に活用できるためである。
この係合部材7を構成する永久磁石5と磁性部材6の少なくとも片方は、ヨーク2を形成する磁性材よりも飽和磁束密度が低い材料により形成されている。例えば、ヨーク2の材料が軟鉄である場合には、ニッケル、白鋳鉄又はねずみ鋳鉄などを用いることが好ましい。
第1の実施形態の作用を図2に基づいて説明する。図2は、第1の実施形態において磁性部材をヨークよりも飽和磁束密度が低い材料で形成した場合に発生する磁力を示したものである。
まず、永久磁石による磁力9と反対方向の磁力10が発生するように励磁コイル4に電流を流した場合には、図2(a)に示すように、従来のハイブリッド型磁石と同じく永久磁石の磁力9の向きと同じ方向の磁束を外部の対象物(軟磁性体)に及ぼすことができる。
次に、永久磁石による磁力9と同じ方向の磁力11が発生するように励磁コイル4に電流を流した場合には、電流が小さく磁力が弱いときには、従来のようにハイブリッド型磁石内で閉回路を形成するため外部へ磁束が漏洩しないが、電流を大きくして磁力を強くしたときには、磁性部材6の飽和磁束密度がヨーク2のそれよりも小さいことから、図2(b)に示すように、磁性部材6の飽和状態を超えた磁束が外部へ漏洩するため、同じく軟磁性体8に磁束を及ぼすことができる。このときの磁束の向きは、図2(a)の場合と逆向きとなるので、これはハイブリッド型磁石の磁界が反転したことを意味するものである。
この飽和磁束密度について、図3に基づいて詳しく説明する。図3は、磁性体のB−H線図を示したものであり、横軸は外部磁場の強さを、縦軸は磁性体のN極からS極へ向かう磁束の密度(磁力の強さ)を表している。
磁性体に外部から磁場を加えると、磁気のない状態(点0)から磁気を帯びて次第に強い磁石となる。しかし、そのまま磁場を強めていくと、やがて磁束密度の限界が現れる。これを飽和磁束密度(図中の点A又は点B)といい、それを超える磁束密度は磁性体の外部空間へ漏洩するようになる。
従って、磁性部材をヨークの材料よりも飽和磁束密度の低い材料で形成した場合には、ヨークで発生した磁束のうち磁性部材の飽和磁束密度を超える磁束は外部へ漏洩することになる。このことは、永久磁石をヨークの材料よりも飽和磁束密度の低い材料で形成した場合でも同じである。
本発明に係るハイブリッド型磁石の第2の実施形態を図4に示す。図4は第2の実施形態の構造を示す平面図であり、図1と共通する部分には、同一の符号を付している。
この第2の実施形態のハイブリッド型磁石20は、係合部材23を構成する永久磁石22と磁性部材21の少なくとも片方の断面積をヨーク2を形成する磁性材のそれよりも小さくすることにより、第1の実施形態と同じ効果を奏するものである。
従って、永久磁石22及び磁性部材21とヨーク2の磁性材の材料は同じものであってもかまわない。
なお、図4においては、永久磁石22と磁性部材21を同一寸法としている。
本実施形態の作用を説明すると、永久磁石22による磁力と同じ方向の磁力が発生するように電磁石に大きな電流を流した場合には、永久磁石22又は磁性部材21の断面積がヨーク2を構成する磁性材のそれよりも小さいため磁束密度は大きくなり、第1の実施形態における図2(b)のように、飽和状態を超えた磁束が外部へ漏洩することになる。
なお、永久磁石22又は磁性部材21とヨーク2の磁性材との断面積の比は、50〜80%の範囲にあることが望ましい。
本発明に係るハイブリッド型磁石の第3の実施形態を図5に示す。図5は第3の実施形態の構造及び使用方法を示す平面図であり、図1と共通する部分には、同一の符号を付している。
第3の実施形態のハイブリッド型磁石30は、第1の実施形態においてアーム部4を係合部材7とは反対方向へ延長することにより突起部31を形成したものである。
本実施形態の使用に際しては、係合部材7の側ではなく、この突起部31の側を対象物8(軟磁性体)に極めて近接させることにより、励磁コイル3の磁力はアーム部4よりも軟磁性体8に向かって漏洩するため吸引力を及ぼすことができる。
また、このとき電磁石で生じる磁束はアーム部4を通らないことから、そこで生じる磁気抵抗を回避することができるため、第1及び第2の実施形態に比べてハイブリッド型磁石30の磁気エネルギーを有効に使用することができる。
以上に説明した本発明に係るハイブリッド型磁石は、大きな磁力を有するとともに磁界の向きを変えることができるため、電動モータ及び発電機に適用することが可能である。
本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第1の実施形態を図6に示す。図6は、第1の実施形態に係る電動モータの構造を示す斜視図であり、磁石の極性を図中に「N」及び「S」で示している。
この第1の実施形態の電動モータは、固定子40としてハイブリッド型磁石を用い、回転子41を永久磁石43から構成するものである。
回転子41は、回転軸42を中心とする仮想的な円筒の側面上に、6本の棒状の永久磁石43を回転軸42の周方向に磁性が交互に異なるように、その長手方向を回転軸42とほぼ平行に配置することにより構成される。
また、隣り合う永久磁石43同士が相互に作用して磁力を打ち消さないように、それぞれの永久磁石43と回転軸42との間には非磁性材44が設けられている。
固定子40であるハイブリッド型磁石1は任意の位置(図6では回転子41の下側)において、回転子41の永久磁石43がえがく仮想的な円筒側面に所定の距離をおいて対向しており、ハイブリッド型磁石1の係合部材7の長手方向が、回転子41の回転軸42とほぼ平行となる向きに配置されている。
本電動モータが回転する仕組みは通常の電動モータと同じであり、対向する永久磁石43の磁界と反対方向又は正方向の磁界がハイブリッド型磁石1に交互に生成するように励磁コイルの電流を制御することで、固定子40と回転子41の間に吸引力と斥力とを交互に発生させることにより回転子を回転させるものである。
また、本電動モータにおける回転子41を外力で回転させることにより、励磁コイルの巻線に永久磁石43の磁力が交互に作用するため、効率のよい発電機としても使用することができる。
本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第2の実施形態を図7に示す。図7は、第2の実施形態に係る電動モータの構造を示す斜視図である。
本実施形態は、第1の実施形態を変形したものであり、仮想的な円筒面上に永久磁石46を密に配置することにより、回転軸のないリング状の回転子45を構成するものである。なお、磁力の干渉を防ぐ非磁性材47は隣接する永久磁石46の間に配置される。
このようなリング状の回転子45を用いることにより、例えば自動車などの車輪に取り付けられた回転子45を介して、電動モータで直に車輪を駆動するようなことが可能となる。
また、固定子40であるハイブリッド型磁石1は、図8に示す第3の実施形態のように、リング状の回転子45の内部に配置してもよい。
この場合には、電動モータの外側が回転する、いわゆるアウター・ローター式の電動モータとなるため、トルクを非常に大きく取ることができる。
なお、第2及び第3の実施形態に係る電動モータにおいても、第1の実施形態の場合と同様に、回転子45を外力で回転させることで発電機として使用できることはもちろんである。
本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第4の実施形態を図9に示す。図9は、第4の実施形態に係る電動モータの構造を示す斜視図である。
この電動モータは、第1〜第3の実施形態と同じく固定子としてハイブリッド型磁石を用い、回転子を永久磁石から構成するものであるが、回転子の回転軸に対してハイブリッド型磁石の係合部材の長手方向が、ほぼ垂直な向きに配置されている点に特徴がある。
具体的な構成を以下に説明する。
回転子51は、回転軸52を中心とする仮想的な円筒の垂直断面上に、6本の棒状の永久磁石53を回転軸52の周方向に磁性が交互に異なるように、その長手方向を回転軸52とほぼ垂直に配置することにより構成される。
また、固定子50であるハイブリッド型磁石1は任意の位置(図9では回転子51の下側)において、回転子51の永久磁石53がえがく仮想的な円周に所定の距離をおいて対向しており、ハイブリッド型磁石1の係合部材7の長手方向が、回転子51の回転軸52とほぼ垂直となる向きに配置されている。
なお、回転子51において、それぞれの永久磁石53と回転軸52の間に非磁性材54を設けることは第1の実施形態と同じである。
このような構成をとることにより、第1〜第3の実施形態に係る電動モータに比べて、ハイブリッド型磁石の磁気エネルギーを効率的に回転力に変換することができる。
また、本実施形態においても回転子51を外力により回転することで、高効率の発電機としても使用することができる。
本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第5の実施形態を図10に示す。図10は、第5の実施形態に係る電動モータの構造を示す斜視図である。
本実施形態は、第4の実施形態を変形したものであり、仮想的な円筒の垂直断面上に永久磁石56を密に配置することにより、回転軸のないリング状の回転子55を構成するものである。また、磁力の干渉を防ぐ非磁性材57は隣接する永久磁石56の間に配置される。
このようなリング状の回転子55を用いることにより、電動モータで直に車輪を駆動するようなことが可能となるのは、第2の実施形態に係る電動モータの場合と同じである。
また、固定子50であるハイブリッド型磁石1を、図11に示す第6の実施形態のように、リング状の回転子55の内部に配置してもよい。
更に、第5及び第6の実施形態に係る電動モータにおいても、回転子55を外力で回転させることで高効率の発電機としても用いることができる。
以上に説明したように、いずれの実施形態においても、ハイブリッド型磁石の特性を有効に利用した効率的な電動モータ又は発電機を実現することができる。
なお、図6〜図11の図面においては、ハイブリッド型磁石として第1の実施形態を示しているが、第2又は第3の実施形態であってもよいことはもちろんである。また、永久磁石の形状及び本数、並びにハイブリッド型磁石の個数も、これらの図面に示すものに限られるものではない。
本発明に係るハイブリッド型磁石の第1の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石の作用を説明する平面図である。 磁性体のB−H線図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石の第2の実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は斜視図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石の第3の実施形態を示す平面図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第1の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第2の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第3の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第4の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第5の実施形態を示す斜視図である。 本発明に係るハイブリッド型磁石を用いた電動モータの第6の実施形態を示す斜視図である。 従来のハイブリッド型磁石の構造を示す平面図である。 従来のハイブリッド型磁石の作用を示す平面図である。
符号の説明
1 第1の実施形態のハイブリッド型磁石
2 ヨーク
3 励磁コイル
4 アーム部
5 永久磁石
6 磁性部材
7 係合部材
8 軟磁性体
9 永久磁石による磁力
10 電磁石による磁力(永久磁石と反対向き)
11 電磁石による磁力(永久磁石と同じ向き)
20 第2の実施形態のハイブリッド型磁石
21 磁性部材
22 永久磁石
23 係合部材
30 第3の実施形態のハイブリッド型磁石
31 突起部
40、50 電動モータにおける固定子
41、51 電動モータにおける回転子
42、52 回転軸
43、53 回転子の永久磁石
44、54 非磁性材
45、55 リング状の回転子
46、56 リング状の回転子の永久磁石
47、57 リング状の回転子の非磁性材
61 従来のハイブリッド型磁石
62 ヨーク
63 励磁コイル
64 アーム部
65 永久磁石
66 磁性部材
67 係合部材
68 軟磁性体
69 永久磁石による磁力
70 電磁石による磁力(永久磁石と反対向き)
71 電磁石による磁力(永久磁石と同じ向き)

Claims (7)

  1. 「コ」字状に形成された第1の磁性材からなるヨークに励磁コイルを巻き回してなる電磁石と、
    永久磁石の両側を第2の磁性材により挟み込み前記ヨークの両端部の内側に密着接合した係合部材と、からなるハイブリッド型磁石において、
    前記永久磁石と前記第2の磁性材の少なくとも片方の飽和磁束密度は前記第1の磁性材の飽和磁束密度よりも小さいことを特徴とするハイブリッド型磁石。
  2. 「コ」字状に形成された第1の磁性材からなるヨークに励磁コイルを巻き回してなる電磁石と、
    永久磁石の両側を第2の磁性材により挟み込み前記ヨークの両端部の内側に密着接合した係合部材と、からなるハイブリッド型磁石において、
    前記永久磁石と前記第2の磁性材の少なくとも片方の断面積は前記第1の磁性材の断面積よりも小さいことを特徴とするハイブリッド型磁石。
  3. 前記励磁コイルの両端部付近のヨークに前記係合部材と反対側に延伸する突起部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド型磁石。
  4. 回転軸を中心とする仮想円筒の側面上に複数の棒状の永久磁石を周方向に極性が交互に変わるように長手方向を前記回転軸に略平行に配置してなる回転子と、
    前記仮想円筒の側面と所定の間隙をおいて対向する固定子と、からなる電動モータにおいて、
    前記固定子は、係合部材の長手方向が前記回転軸に略平行になるように配置された請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド型磁石であることを特徴とする電動モータ。
  5. 回転軸を中心とする仮想円筒の垂直断面上に複数の棒状の永久磁石を周方向に極性が交互に変わるように長手方向を前記回転軸に略垂直に配置してなる回転子と、
    前記垂直断面の外周と所定の間隙をおいて対向する固定子と、からなる電動モータにおいて、
    前記固定子は、係合部材の長手方向が前記回転軸に略垂直になるように配置された請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド型磁石であることを特徴とする電動モータ。
  6. 回転軸を中心とする仮想円筒の側面上に複数の棒状の永久磁石を周方向に極性が交互に変わるように長手方向を前記回転軸に略平行に配置してなる回転子と、
    前記仮想円筒の側面と所定の間隙をおいて対向する固定子と、からなる発電機において、
    前記固定子は、係合部材の長手方向が前記回転軸に略平行になるように配置された請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド型磁石であることを特徴とする発電機。
  7. 回転軸を中心とする仮想円筒の垂直断面上に複数の棒状の永久磁石を周方向に極性が交互に変わるように長手方向を前記回転軸に略垂直に配置してなる回転子と、
    前記垂直断面の外周と所定の間隙をおいて対向する固定子と、からなる発電機において、
    前記固定子は、係合部材の長手方向が前記回転軸に略垂直になるように配置された請求項1乃至3のいずれかに記載のハイブリッド型磁石であることを特徴とする発電機。
JP2005253115A 2005-09-01 2005-09-01 ハイブリッド型磁石並びにそれを用いた電動モータ及び発電機 Pending JP2007067252A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005253115A JP2007067252A (ja) 2005-09-01 2005-09-01 ハイブリッド型磁石並びにそれを用いた電動モータ及び発電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005253115A JP2007067252A (ja) 2005-09-01 2005-09-01 ハイブリッド型磁石並びにそれを用いた電動モータ及び発電機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007067252A true JP2007067252A (ja) 2007-03-15

Family

ID=37929073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005253115A Pending JP2007067252A (ja) 2005-09-01 2005-09-01 ハイブリッド型磁石並びにそれを用いた電動モータ及び発電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007067252A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5990968A (ja) * 1982-11-17 1984-05-25 Fuji Electric Co Ltd 発受光一体化素子
CN102545519A (zh) * 2011-03-30 2012-07-04 戴珊珊 交流连续转矩永磁开关磁阻电动机及其激励控制方法
WO2013181243A2 (en) * 2012-05-30 2013-12-05 Prototus, Ltd. An electromagnetic generator transformer
JP2014509826A (ja) * 2011-03-30 2014-04-21 戴珊珊 電気励起永久磁性スイッチと電気励起永久磁性スイッチを有するリラクタンスモータ及び電気励起方法
US9461508B2 (en) 2012-05-30 2016-10-04 Prototus, Ltd. Electromagnetic generator transformer
JP2016540478A (ja) * 2013-11-20 2016-12-22 戴珊珊DAI, Shanshan Ac永磁スイッチトリラクタンスモーター
US10243440B2 (en) 2010-12-08 2019-03-26 Floor 36, Inc. Electromagnetic generator and method of using same

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5990968A (ja) * 1982-11-17 1984-05-25 Fuji Electric Co Ltd 発受光一体化素子
US10243440B2 (en) 2010-12-08 2019-03-26 Floor 36, Inc. Electromagnetic generator and method of using same
US11705797B2 (en) 2010-12-08 2023-07-18 Prototus, Ltd. Electromagnetic generator and method of using same
US11139726B2 (en) 2010-12-08 2021-10-05 Prototus, Ltd. Electromagnetic generator and method of using same
CN102545519A (zh) * 2011-03-30 2012-07-04 戴珊珊 交流连续转矩永磁开关磁阻电动机及其激励控制方法
JP2014509826A (ja) * 2011-03-30 2014-04-21 戴珊珊 電気励起永久磁性スイッチと電気励起永久磁性スイッチを有するリラクタンスモータ及び電気励起方法
WO2013181243A3 (en) * 2012-05-30 2014-02-20 Prototus, Ltd. An electromagnetic generator transformer
CN104508960B (zh) * 2012-05-30 2018-07-10 普罗图特斯有限公司 电磁发电机变换器
US9461508B2 (en) 2012-05-30 2016-10-04 Prototus, Ltd. Electromagnetic generator transformer
US10250086B2 (en) 2012-05-30 2019-04-02 Prototus, Ltd. Electromagnetic generator transformer
US10978922B2 (en) 2012-05-30 2021-04-13 Prototus, Ltd. Electromagnetic generator transformer
CN104508960A (zh) * 2012-05-30 2015-04-08 普罗图特斯有限公司 电磁发电机变换器
US11699927B2 (en) 2012-05-30 2023-07-11 Prototus, Ltd. Electromagnetic generator transformer
WO2013181243A2 (en) * 2012-05-30 2013-12-05 Prototus, Ltd. An electromagnetic generator transformer
JP2016540478A (ja) * 2013-11-20 2016-12-22 戴珊珊DAI, Shanshan Ac永磁スイッチトリラクタンスモーター

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5347587B2 (ja) クローポール型モータ
JP5491484B2 (ja) スイッチドリラクタンスモータ
JP5074350B2 (ja) 磁気軸受
WO2008023413A1 (fr) Moteur électrique de type à aimant permanent
JP2007067252A (ja) ハイブリッド型磁石並びにそれを用いた電動モータ及び発電機
JP2010130818A (ja) 界磁子の製造方法
JP2007074870A (ja) 永久磁石埋込型ロータおよび永久磁石埋込型モータ
JP6139007B2 (ja) 回転電気機械
JP2008289300A (ja) 永久磁石式回転電機
WO2017130309A1 (ja) 着磁方法、回転子、電動機およびスクロール圧縮機
JP2007143335A (ja) 界磁子およびモータ
JP2010172046A (ja) 磁石励磁の磁束量可変回転電機システム
JP5124923B2 (ja) 界磁子、電動機及びその駆動方法
JP5365049B2 (ja) 回転機、ラジアル型回転機、及び回転機におけるバックヨークの厚みの決定方法
KR100548278B1 (ko) 하이브리드 인덕션 모터의 영구자석 및 그 착자방법
JP2006115663A (ja) 永久磁石回転子
US7779532B2 (en) Manufacturing method of hybrid permanent magnet type electric rotating machine
JP7047337B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP5702118B2 (ja) ロータの構造及びモータ
JP2012165506A (ja) アキシャルギャップモータ
JP2014103789A (ja) 永久磁石埋込型モータ
JP5544738B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP5128800B2 (ja) ハイブリッド式永久磁石回転電機
WO2021149131A1 (ja) 固定子およびこれを用いた回転電機
JP2010093929A (ja) アキシャルギャップ型モータ