JP2007064778A - センサ付車輪用軸受 - Google Patents

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孝美 尾崎
Tomoumi Ishikawa
智海 石河
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Abstract

【課題】 車両にコンパクトに荷重検出用のセンサおよび回転検出用のセンサを設置でき、しかもこれら両センサとセンサ信号処理回路とを結ぶ配線が簡略であり、量産時のコストが安価となる車輪用軸受を提供する。
【解決手段】センサユニット21は、固定側部材である外方部材1に取付けられるセンサ取付部材22と、このセンサ取付部材22の歪みを測定する歪みセンサ23とでなる。センサ信号処理回路ユニット25は、歪みセンサ23の出力信号を処理するものであって、外方部材1におけるセンサユニット21の近傍に配置する。また、センサ信号処理回路ユニット25には、磁気センサ32を設ける。さらに、内方部材2における磁気センサ32と対向する位置に、磁性体からなる回転検出用の被検出部を設ける。なお、内方部材2が固定側部材である場合は、内方部材2にセンサユニット21とセンサ信号処理回路ユニット25を取付ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車輪の軸受部にかかる荷重を検出する荷重センサを内蔵したセンサ付車輪用軸受に関する。
従来、自動車の安全走行のために、各車輪の回転速度を検出するセンサを車輪用軸受に設けたものがある。従来の一般的な自動車の走行安全性確保対策は、各部の車輪の回転速度を検出することで行われているが、車輪の回転速度だけでは十分でなく、その他のセンサ信号を用いてさらに安全面の制御が可能なことが求められている。
そこで、車両走行時に各車輪に作用する荷重から姿勢制御を図ることも考えられる。例えばコーナリングにおいては外側車輪に大きな荷重がかかり、また左右傾斜面走行では片側車輪に、ブレーキングにおいては前輪にそれぞれ荷重が片寄るなど、各車輪にかかる荷重は均等ではない。また、積載荷重不均等の場合にも各車輪にかかる荷重は不均等になる。このため、車輪にかかる荷重を随時検出できれば、その検出結果に基づき、事前にサスペンション等を制御することで、車両走行時の姿勢制御(コーナリング時のローリング防止、ブレーキング時の前輪沈み込み防止、積載荷重不均等による沈み込み防止等)を行うことが可能となる。しかし、車輪に作用する荷重を検出するセンサの適切な設置場所がなく、荷重検出による姿勢制御の実現が難しい。
また、今後ステアバイワイヤが導入されて、車軸とステアリングが機械的に結合しないシステムになってくると、車軸方向荷重を検出して運転手が握るハンドルに路面情報を伝達することが求められる。
このような要請に応えるものとして、車輪用軸受の外輪に歪みゲージを貼り付け、歪みを検出するようにした車輪用軸受が提案されている(例えば特許文献1)。
特表2003−530565号公報
車輪用軸受の外輪は、転走面を有し、強度が求められる部品であって、塑性加工や、旋削加工、熱処理、研削加工などの複雑な工程を経て生産される軸受部品である。そのため特許文献1のように外輪に歪みゲージを貼り付けるのでは、生産性が悪く、量産時のコストが高くなるという問題点がある。
また、歪みゲージ等の荷重検出用のセンサの出力信号は、例えば自動車の電気制御ユニットに設けられたセンサ信号処理回路に送信されて、車輪用軸受に作用する外力およびタイヤと路面の作用力の算出や、各種車両制御に利用されるが、従来、荷重検出用のセンサとセンサ信号処理回路とを結ぶ配線が複雑で、その配線作業が容易でないという問題点があった。
車輪用軸受には、上記荷重検出用のセンサの他に、車輪用軸受の回転角度や回転方向を検出するためのセンサが設けられることがある。その場合、この回転検出用のセンサは、荷重検出用のセンサとは別に、前記センサ信号処理回路と配線で結ばれていたため、さらに車輪用軸受の周辺の配線が複雑になっていた。これも解決すべき問題点である。
この発明の目的は、車両にコンパクトに荷重検出用のセンサおよび回転検出用のセンサを設置でき、しかもこれら両センサとセンサ信号処理回路とを結ぶ配線が簡略であり、量産時のコストが安価となる車輪用軸受を提供することである。
この発明のセンサ付車輪用軸受は、複列の転走面が内周に形成された外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、両転走面間に介在した複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持するセンサ付車輪用軸受において、センサ取付部材およびこのセンサ取付部材に取付けた歪みセンサからなるセンサユニットを、前記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に取付け、前記センサ取付部材は、固定側部材に対して少なくとも2箇所の接触固定部を有し、隣合う接触固定部の間で少なくとも1箇所に切欠部を有し、この切欠部に前記歪みセンサを取付けたものであり、前記固定側部材における前記センサユニットの近傍に、前記歪みセンサの出力信号を処理するセンサ信号処理回路ユニットを設け、このセンサ信号処理回路ユニットに磁気センサを設け、前記外方部材および内方部材のうちの回転側部材における前記磁気センサと対向する位置に、磁性体からなる回転検出用の被検出部を設けたことを特徴する。例えば、外方部材が固定側部材、内方部材が回転側部材の場合、外方部材に前記センサユニットを取付ける。
車両走行に伴い回転側部材に荷重が加わると、転動体を介して固定側部材が変形し、その変形はセンサユニットに歪みをもたらす。センサユニットに設けられた歪みセンサは、センサユニットの歪みを検出する。歪みと荷重の関係を予め実験やシミュレーションで求めておけば、歪みセンサの出力信号をセンサ信号処理回路ユニットで処理することにより、車輪にかかる荷重等を検出することができる。すなわち、前記歪みセンサの出力によって、車輪用軸受に作用する外力、またはタイヤと路面間の作用力、または車輪用軸受の予圧量を推定することができる。
センサユニットのセンサ取付部材は、固定側部材に対して少なくとも2箇所の接触固定部を有し、隣合う接触固定部の間で少なくとも1箇所に切欠部を有するものとされ、この切欠部に歪みセンサが配置されているので、センサ取付部材の歪みセンサの配置箇所が、その剛性の低下により、固定側部材よりも大きな歪みを生じ、固定側部材の歪みを精度良く検出することができる。
また、固定側部材に対して回転側部材が回転すると、回転側部材に設けられている被検出部が固定側部材に設けられている磁気センサに対して周方向に相対的に移動し、それによって、磁気センサがパルス等を出力する。この磁気センサの出力信号をセンサ信号処理回路ユニットで処理することにより、車輪の回転を検出することができる。
このようにして検出した車輪にかかる荷重等および車輪の回転は、自動車の車両制御に使用することが出来る。
このセンサ付車輪用軸受は、固定側部材に取付けられるセンサ取付部材に歪みセンサを取付け、同じく固定側部材に取付けられるセンサ信号処理回路ユニットに磁気センサを取付けるので、車両にコンパクトに荷重センサおよび回転センサを設置できる。センサ信号処理回路ユニットに回転センサとなる磁気センサを設けることにより、荷重と回転の両方を1箇所で検出することが可能になる。センサ取付部材およびセンサ信号処理回路ユニットはいずれも固定側部材に取付けられる簡易な部品であるため、これに歪みセンサ、磁気センサをそれぞれ個別に取付けることで、量産性に優れたものとでき、コスト低下が図れる。
センサ信号処理回路ユニットをセンサユニットの近傍に設けたので、歪みセンサとセンサ信号処理回路とを結ぶ配線が簡略化され、その配線の配線作業が容易になる。また、磁気センサをセンサ信号処理回路ユニットに取付けたので、磁気センサとセンサ信号処理回路ユニットを結ぶ配線が不要である。したがって、車軸用軸受以外にセンサ信号処理回路が設けられている場合に比べて、検出系全体がコンパクトで、配線を簡略にできる。
前記磁気センサは、例えば、ホール効果を利用した磁気センサとすることができる。それ以外に、磁気抵抗効果を利用した磁気センサとしてもよい。
前記被検出部は、例えば、少なくとも円周方向に一つ以上の磁極が並ぶ磁気エンコーダとすることができる。それ以外に、少なくとも円周方向に1箇所以上の凹凸を持った形状のものとしてもよい。
また、前記回転側部材の回転中心軸に対して偏心した形状のものとしてもよい。回転側部材の回転中心軸に対して被検出部を偏心させると、回転側部材の回転角度によって被検出部が磁気センサに対して作用する磁束の大きさが変化するので、絶対角度を検出することができる。
この発明のセンサ付車輪用軸受は、複列の転走面が内周に形成された外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、両転走面間に介在した複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持するセンサ付車輪用軸受において、センサ取付部材およびこのセンサ取付部材に取付けた歪みセンサからなるセンサユニットを、前記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に取付け、また前記固定側部材における前記センサユニットの近傍に、前記歪みセンサの出力信号を処理するセンサ信号処理回路ユニットを設け、このセンサ信号処理回路ユニットに磁気センサを設け、前記外方部材および内方部材のうちの回転側部材における前記磁気センサと対向する位置に、磁性体からなる回転検出用の被検出部を設けたものであるため、車両にコンパクトに荷重センサおよび回転センサを設置できる。センサ信号処理回路ユニットに回転センサとなる磁気センサを設けることにより、荷重と回転の両方を1箇所で検出することが可能になる。また、センサ取付部材およびセンサ信号処理回路ユニットは、いずれも固定側部材に取付けられる簡易な部品であるため、これに歪みセンサ、磁気センサをそれぞれ個別に取付けることで、量産性に優れたものとでき、コスト低下が図れる。
センサ信号処理回路ユニットをセンサユニットの近傍に設けたので、歪みセンサとセンサ信号処理回路とを結ぶ配線が簡略で、その配線作業が容易であり、また、磁気センサをセンサ信号処理回路ユニットに取付けたので、磁気センサとセンサ信号処理回路ユニットを結ぶ配線が不要である。このため、車軸用軸受以外にセンサ信号処理回路が設けられている場合に比べて、検出系全体がコンパクトで、配線を簡略にできる。
前記センサ取付部材は、固定側部材に対して少なくとも2箇所の接触固定部を有し、隣合う接触固定部の間で少なくとも1箇所に切欠部を有し、この切欠部に前記歪みセンサを取付けたものであり、また、前記センサ取付部材は、固定側部材に対して少なくとも2箇所の接触固定部を有し、隣合う接触固定部の間で少なくとも1箇所に切欠部を有し、この切欠部に前記歪みセンサを取付けたものであるため、センサ取付部材の歪みセンサの配置箇所が、その剛性の低下により、固定側部材よりも大きな歪みを生じ、固定側部材の歪みを精度良く検出することができる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図6と共に説明する。この実施形態は、第3世代型の内輪回転タイプで、駆動輪支持用の車輪用軸受に適用したものである。なお、この明細書において、車両に取付けた状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
この車輪用軸受は、内周に複列の転走面3を形成した外方部材1と、これら各転送面3に対向する転走面4を形成した内方部材2と、これら外方部材1および内方部材2の転走面3,4間に介在した複列の転動体5とで構成される。この車輪用軸受は、複列のアンギュラ玉軸受型とされていて、転動体5はボールからなり、各列毎に保持器6で保持されている。上記転送面3,4は断面円弧状であり、各転走面3,4は接触角が外向きとなるように形成されている。外方部材1と内方部材2との間の軸受空間の両端は、密封手段7,8によりそれぞれ密封されている。
外方部材1は固定側部材となるものであって、車体の懸架装置(図示せず)におけるナックルに取付けるフランジ1aを外周に有し、全体が一体の部品とされている。フランジ1aには、周方向の複数箇所に車体取付孔14が設けられている。
内方部材2は回転側部材となるものであって、車輪取付用のハブフランジ9aを有するハブ輪9と、このハブ輪9の軸部9bのインボード側端の外周に嵌合した内輪10とでなる。これらハブ輪9および内輪10に、前記各列の転走面4が形成されている。ハブ輪9のインボード側端の外周には段差を持って小径となる内輪嵌合面12が設けられ、この内輪嵌合面12に内輪10が嵌合している。ハブ輪9の中心には貫通孔11が設けられている。ハブフランジ9aには、周方向複数箇所にハブボルト(図示せず)の圧入孔15が設けられている。ハブ輪9のハブフランジ9aの根元部付近には、ホイールおよび制動部品(図示せず)を案内する円筒状のパイロット部13がアウトボード側に突出している。
外方部材1のアウトボード側端の内周に、2個のセンサユニット21およびこれらセンサユニット21に電気的に接続されたセンサ信号処理回路ユニット25が設けられている。各ユニット21,21,25の軸方向位置は、互いに同じ位置とされ、またアウトボード側の転走面3よりもアウトボード側、さらに詳しくはアウトボード側転走面3と密封手段7との間とされる。
図2、図3に示すように、センサ取付部材22は、外方部材1の内周面に沿う周方向に細長い略円弧状とされ、その両端部に円弧の外周側に張り出した接触固定部22a,22bが形成されている。また、センサ取付部材22の中央部には円弧の外周側に開口する切欠部22cが形成され、この切欠部22cの背面に位置する円弧の内周側の面に歪みセンサ23が貼り付けられている。センサ取付部材22の横断面形状は、例えば矩形状とされるが、この他の各種の形状とすることができる。
このセンサユニット21は、センサ取付部材22の接触固定部22a,22bによって外方部材1に固定される。これら接触固定部22a,22bの外方部材1への固定は、ボルトによる固定や、接着剤による接着等で行われる。センサ取付部材22の接触固定部22a,22b以外の箇所では、外方部材1との間に隙間を生じている。
センサ取付部材22は、外方部材1に取付けた状態において、車輪用軸受に作用する外力、またはタイヤと路面間の作用力の予想される最大値において、塑性変形しないものであることが好ましい。センサ取付部材22の材質としては、鋼材の他、銅、黄銅、アルミニウム等の金属材料を用いることができる。
この実施形態の場合、センサユニット21が外方部材1の内周面の周方向2箇所に設けられている。第1のセンサユニット21(1)は、一方の接触固定部22aが外方部材1の全周における真上に位置し、もう一方の接触固定部22bが真上位置から数十度下方に位置するように配置されている。また、第2のセンサユニット21(2)は、一方の接触固定部22aが外方部材1の全周における真下に位置し、もう一方の接触固定部22bが真下位置から数十度上方に位置するように配置されている。外方部材1の全周における真上位置および真下位置は、外方部材1に作用する荷重により外方部材1がラジアル方向に最も大きく変形する箇所であり、また真上位置から数十度下方の位置および真下位置から数十度上方の位置は、真上位置および真下位置よりもラジアル方向の変形が少ない箇所である。
図2、図4に示すように、センサ信号処理回路ユニット25は、樹脂等で成形され外方部材1の内周面に沿う円弧状のハウジング26を有し、そのハウジング26の内部にガラスエポキシ等で製作された回路基板27と、その回路基板27上に配置した複数の電気、電子部品28とが収容されている。複数の電気、電子部品28は、歪みセンサ23の出力信号を処理するオペアンプ、抵抗、マイコン等や歪みセンサ23を駆動する電源用部品からなっている。回路基板27および各電気、電子部品28で、歪みセンサ23の出力信号を処理するセンサ信号処理回路を構成している。そして、ハウジング26の両端部に設けた接合部29に、歪みセンサ23に接続した配線30の端部が接合される。また、ハウジング26の中央部には、センサ信号処理回路に外部から電力を供給するとともに、センサ信号処理回路によって処理された信号を外部に出力するためのケーブル31が接続されている。
さらに、センサ信号処理回路ユニット25には、磁気センサ32が一体に取付けられている。磁気センサ32としては、例えばホール効果を利用したホール素子や、磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗素子等を用いることができる。
内方部材2の外周面における前記磁気センサ32に対向する位置には、磁気センサ32に対する被検出部としての磁気エンコーダ33が取付けられている。磁気センサ33と磁気エンコーダ33とで回転センサを構成している。磁気エンコーダ33は、図5に示すように、金属製の環状の芯金33aと、この芯金33aの表面に円周方向に沿って設けられたゴム磁石等の多極磁石33bとからなる。多極磁石33bは、円周方向に多極に磁化され、交互に磁極N,Sが形成されている。多極磁石33bは、ゴム磁石の他に、プラスチック磁石や焼結磁石であってもよく、またフェライト材等であってもよい。
図6のブロック図に示すように、前記センサ信号処理回路は、外力計算手段40、路面作用力計算手段41、軸受予圧量計算手段42、異常判定手段43および回転速度計算手段44からなる。これら各手段の働きについては後述する。
上記構成のセンサ付車輪用軸受の作用を説明する。ハブ輪9に荷重が印加されると、転動体5を介して外方部材1が変形し、その変形は外方部材1の内周に取付けられたセンサ取付部材22に伝わり、センサ取付部材22が変形する。センサユニット21がアウトボード側の転走面3よりもアウトボード側の位置に配置されているので、外方部材1の歪みがセンサ取付部材22に大きく現れる。このセンサ取付部材22の歪みを、歪センサ23により測定する。この際、センサ取付部材22は外方部材1におけるセンサ取付部材22の固定箇所のラジアル方向の変形に従って変形するが、外方部材1と比べてセンサ取付部材22は円弧状であり、かつ切欠部22cが設けられてこの切欠部22cの箇所の剛性が低下しているので、外方部材1の歪みよりも大きな歪みがセンサ取付部材22に現れる。このため、外方部材1のわずかな歪みも歪みセンサ23で正確に検出することができる。
また、センサ取付部材22の2箇所の接触固定部22a,22bのうち、一方の接触固定部22aが、外方部材1に作用する荷重により外方部材1がラジアル方向に最も大きく変形する箇所である全周における真上または真下に位置し、もう一方の接触固定部22bが、真上および真下よりもラジアル方向の変形が少ない真上から数十度下方または真下から数十度上方に位置しているため、接触固定部22bを支点にして接触固定部22aが大きく変形するときに、センサ取付部材22の歪みセンサ23の取付部分が一層大きな歪みを生じる。このため、歪みセンサ23によって外方部材1の歪みを感度良く検出することができる。
歪みセンサ23の出力信号をセンサ信号処理回路ユニット25のセンサ信号処理回路で処理することにより、車軸用軸受に作用する外力等を検出する。荷重の方向や大きさによって歪みの変化が異なるため、予め歪みと荷重の関係を実験やシミュレーションにて求めておけば、車輪用軸受に作用する外力、またはタイヤと路面間の作用力を算出することができる。外力演算手段40および路面作用力計算手段41は、このように実験やシミュレーションにより予め求めて設定しておいた歪みと荷重の関係から、歪センサ23の出力により、車輪用軸受に作用する外力およびタイヤと路面間の作用力をそれぞれ算出する。
異常判定手段43は、このように算出した車輪用軸受に作用する外力、またはタイヤと路面間の作用力が、設定された許容値を超えたと判断される場合に、外部に異常信号を出力する。この異常信号を、自動車の車両制御に使用することが出来る。
また、外力計算手段40および路面作用力計算手段41により、リアルタイムで車輪用軸受に作用する外力、またはタイヤと路面間の作用力を出力すると、よりきめ細やかな車両制御が可能となる。
また、車輪用軸受は内輪10によって予圧が付加されるが、その予圧によってもセンサ取付部材22は変形する。このため、予め歪みと予圧の関係を実験やシミュレーションにて求めておけば、車輪用軸受の予圧の状態を知ることが出来る。軸受予圧量計算手段42は、上記のように実験やシミュレーションにより予め求めて設定しておいた歪みと予圧の関係から、歪センサ23の出力により、軸受予圧量を出力する。また、軸受予圧量計算手段42から出力される予圧量を用いることで、車輪用軸受の組立時における予圧の調整が容易になる。
車輪の回転に伴い内方部材2が回転すると、内方部材2に設けられている磁気エンコーダ33が磁気センサ32に対して円周方向に相対的に移動する。この磁気エンコーダ33の相対移動により、磁気エンコーダ33の多極磁石33bに円周方向に交互に形成されている磁極N,Sが磁気センサ32の対向位置を通過するごとに、磁気センサ32が出力信号を出す。磁気センサ32の出力信号は、回転速度計算手段44に逐次送信される。回転速度計算手段44は、単位時間内の出力信号数をカウントし、それに基づいて車輪の回転速度、言い換えれば車速を算出する。このようにして検出された回転速度は、自動車の車両制御に使用することが出来る。
互いの位相が180度ではない2箇所に磁気センサ32を設けると、回転速度の他に回転方向を検出することができる。3箇所以上に磁気センサ32を設けても、回転速度および回転方向を検出することができる。
この実施形態の磁気エンコーダ33のように、円周方向に多数の磁極が並んだ多極磁石(ゴム磁石33b)を用いると、車輪の回転速度を正確に検出することができるので、特に精度を要する回転センサ、例えばアンチロックブレーキシステム(ABS)に用いる回転センサに適用できる。なお、磁気センサ32に対する被検出部としての磁気エンコーダは、少なくとも円周方向に一つ以上の磁極が並んでいるものであればよい。
磁気センサ32に対する被検出部としては、磁気エンコーダの他に、図7に示すような、円周方向に周期的な凹凸が施された磁性体リングからなる歯車状のパルサリング35を用いることができる。このパルサリング35の場合、凹部35aまたは凸部35bが磁気センサ32の対向位置を通過するごとに、磁気センサ32が出力信号を出す。
また、図8に示すように、磁気エンコーダ33のゴム磁石等33bに、1回転を1周期とする正弦波状に着磁すると、回転側部材の回転角度によって被検出部が磁気センサに対して作用する磁束の大きさが変化するので、絶対角度を検出することができる。なお、図8(A)は環状の磁石33bを直線状に展開して表した図、同図(B)はその着磁状態を示すグラフである。
図9に示すように、パルサリング36を車輪用軸受の回転中心線に対して偏心させたものとすることによっても、上記と同様の理由により、車輪の絶対角度を検出することが可能になる。
上記各実施形態は、外方部材が固定側部材である場合につき説明したが、この発明は、内方部材が固定側部材である車輪用軸受にも適用することができ、その場合、前記センサ取付部材は内方部材の外周または内周となる周面に取付ける。
また、上記各実施形態では第3世代型の車輪用軸受に適用した場合につき説明したが、この発明は、軸受部分とハブとが互いに独立した部品となる第1または第2世代型の車輪用軸受や、内方部材の一部が等速ジョイントの外輪で構成される第4世代型の車輪用軸受も適用することができる。また、この車輪用軸受は、従動輪用の車輪用軸受にも適用でき、さらに各世代形式のテーパころタイプの車輪用軸受にも適用することができる。
この発明の実施形態にかかるセンサ付車輪用軸受の断面図である。 同車輪用軸受の外方部材、センサユニットおよびセンサ信号処理回路ユニットを示す正面図である。 (A)はセンサユニットの正面図、(B)はその底面図である。 センサ信号処理回路ユニットの正面図である。 (A)は磁気エンコーダの要部の正面図、(B)はその断面図である。 センサ信号処理回路ユニットのブロック図である。 パルスリングの正面図である。 (A)は磁気エンコーダの磁石を展開して表した図、(B)はその着磁状態を示すグラフである。 異なるパルサリングの正面図である。
符号の説明
1…外方部材(固定側部材)
2…内方部材(回転側部材)
3,4…転走面
5…転動体
7,8…密封手段
21…センサユニット
22…センサ取付部材
22a,22b…接触固定部
22c…切欠部
23…歪みセンサ
25…センサ信号処理回路ユニット
32…磁気センサ
33…磁気エンコーダ(被検出部)

Claims (7)

  1. 複列の転走面が内周に形成された外方部材と、この外方部材の転走面と対向する転走面を形成した内方部材と、両転走面間に介在した複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持するセンサ付車輪用軸受において、
    センサ取付部材およびこのセンサ取付部材に取付けた歪みセンサからなるセンサユニットを、前記外方部材および内方部材のうちの固定側部材に取付け、前記センサ取付部材は、固定側部材に対して少なくとも2箇所の接触固定部を有し、隣合う接触固定部の間で少なくとも1箇所に切欠部を有し、この切欠部に前記歪みセンサを取付けたものであり、前記固定側部材における前記センサユニットの近傍に、前記歪みセンサの出力信号を処理するセンサ信号処理回路ユニットを設け、このセンサ信号処理回路ユニットに磁気センサを設け、前記外方部材および内方部材のうちの回転側部材における前記磁気センサと対向する位置に、磁性体からなる回転検出用の被検出部を設けたことを特徴とするセンサ付車輪用軸受。
  2. 請求項1において、前記固定側部材が外方部材であるセンサ付車輪用軸受。
  3. 請求項1または請求項2において、前記磁気センサが、ホール効果を利用した磁気センサであるセンサ付車輪用軸受。
  4. 請求項1または請求項2において、前記磁気センサが、磁気抵抗効果を利用した磁気センサであるセンサ付車輪用軸受。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記被検出部が、少なくとも円周方向に一つの以上磁極が並ぶ磁気エンコーダであるセンサ付車輪用軸受。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記被検出部が、少なくとも円周方向に1箇所以上の凹凸を持った形状のものであるセンサ付車輪用軸受。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記被検出部が、前記回転側部材の回転中心軸に対して偏心した形状のものであるセンサ付車輪用軸受。
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