JP2007063380A - 発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 界面活性剤を含有せず良好な物性を有する発泡ポリイミドを与えることができ、しかも大量生産が可能である発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法を提供する。
【解決手段】界面活性剤を含有しない発泡成形用ポリイミド前駆体溶液を液体の粒子として噴霧し、溶液中の希釈剤の沸点未満の乾燥温度で噴霧乾燥することを特徴とする発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法、及び界面活性剤を含有しないテトラカルボン酸ジエステル、ジアミンおよびメチルアルコ−ルから得られる混合溶液からなる発泡成形用ポリイミド前駆体溶液を液体の粒子として噴霧し、40℃以下の乾燥温度で噴霧乾燥することを特徴とする発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
【選択図】 なし

Description

この発明は、発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法に関し、さらに詳しくは大量生産が可能でしかも比較的均一な粒子径を有し界面活性剤を含有せず良好な発泡体を与え得る発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法に関する。
従来、合成樹脂発泡体としては、ポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系の発泡体が広く使用されている。
しかし、これらの合成樹脂発泡体は耐熱性が低いため、耐熱性発泡体としてポリイミド系発泡体が種々検討されている(特許文献1、特許文献2)。
特に、ガラス転移温度が300℃以上のポリイミドからなる発泡ポリイミドが提案された(特許文献3)。
また、前記の発泡ポリイミドの発泡倍率を制御した発泡ポリイミドおよびその製法が提案された(特許文献4)。
一方、溶液から乾燥法によって粉末を得る方法として、加熱空気中に溶液を噴霧し乾燥して粉末を得る噴霧乾燥法(特許文献5)が知られている。
特開平2−24326号公報 特開平4−211440号公報 特開2002−012688号公報 特開2003−082100号公報 特開平1−194901号公報
しかし、これら公知文献に記載の発泡ポリイミドに用いられる発泡成形用ポリイミド前駆体粉末は、界面活性剤を含有するものであるため得られる発泡ポリイミドの物性、特に限界酸素指数などのポリイミド発泡体が本来有する耐熱性が低下するとか、エバポレ−タ−を用いて少量で得られるものであるため粉末を大量生産によって製造する場合には不向きであることが指摘されている。
また、前記の噴霧乾燥法では、100℃以上の温度での乾燥を必要とし、得られた粉末は発泡成形用には適さない。
この発明の目的は、界面活性剤を含有せず良好な物性を有する発泡ポリイミドを与えることができ、しかも大量生産が可能である発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法を提供することである。
この発明は、界面活性剤を含有しない発泡成形用ポリイミド前駆体溶液を液体の粒子として噴霧し、溶液中の希釈剤の沸点未満の乾燥温度で噴霧乾燥することを特徴とする発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法に関する。
また、この発明は、界面活性剤を含有しないテトラカルボン酸ジエステル、ジアミンおよびメチルアルコ−ルから得られる混合溶液からなる発泡成形用ポリイミド前駆体溶液を液体の粒子として噴霧し、40℃以下の乾燥温度で噴霧乾燥することを特徴とする発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法に関する。
この発明の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法は、大量生産が可能でしかも比較的均一な粒子径を有し界面活性剤を含有せず良好な発泡ポリイミドを与え得る発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製造を可能とする。
この発明の実施の形態を次に示す。
1)発泡成形用ポリイミド前駆体粉末が、10μm以下の一次粒子径である上記の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
2)ポリイミド前駆体溶液が、テトラカルボン酸ジエステル、ジアミンおよび希釈剤から得られる混合溶液からなる上記の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
3)ジアミンが、芳香族ジアミンとジアミン成分中0.1〜10モル%のジアミノシロキサンからなる上記の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
4)希釈剤が、アルコ−ルである上記の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
5)テトラカルボン酸ジエステルが、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を50モル%以上含むテトラカルボン酸二無水物から導かれるものである上記の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
この発明におけるポリイミドを与えるポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸成分、好適には芳香族テトラカルボン酸とその炭素数4以下の低級一級アルコ−ルのモノおよび/またはジエステルとの混合体であり、炭素数4以下の低級一級アルコ−ルによって一部モノエステル化および/またはジエステル化された芳香族テトラカルボン酸ジエステル、好適には芳香族テトラカルボン酸ジエステルとジアミン、好適には芳香族ジアミンとを、テトラカルボン酸成分に対してアミノ基総量が略2:1となる割合で反応させることによって得られる。
前記のテトラカルボン酸成分として、2,3,3’、4’−ビフェニルテトラカルボン酸誘導体(以下、a−BPDA誘導体と略記することもある。)あるいは2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸誘導体(以下、i−BPDA誘導体と略記することもある。)が50%以上であることが好ましい。テトラカルボン酸成分として、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、s−BPDAと略記することもある)あるいは、ピロメリット酸二無水物(以下、PMDAと略記することもある)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAと略記することもある)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テル二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,5−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物をテトラカルボン酸成分100モル%中の0〜50モル%程度の量で、得られるポリイミドのTgの調整、発泡倍率(使用量が増大すると低下する)の調整などを目的として使用してもよい。Tgが大幅に変化しない限り一般的に使用されているテトラカルボン酸成分はすべて使用可能である。
前記のジアミン成分としては、ベンゼン環が2つ(2核)のジアミンまでを主成分としジアミノポリシロキサンと併用することが好ましく、これによって発泡ポリイミドのTg300℃以上を達成することが容易になる。多置換アミン成分は高温での発泡の収縮防止、発泡強度(発泡中に割れにくい)増大のために、必須なものではないが一部含まれている方が好ましい。ジアミノジシロキサンは界面活性剤的に作用し、発泡均一化のために0.1〜10モル%の範囲、特に0.2〜5モル%使用することが好ましい。少量では発泡が均一化しづらく、多量ではTg低下および熱安定性の低下をまねく。ジアミノポリシロキサンでも発泡の均一性は達成されるが海島構造をとり、高温下では分解しやすく耐熱性が低下し好ましくない。
前記のポリイミド前駆体は、好適には次の工程によって得ることができる。
すなわち、先ずテトラカルボン酸二無水物のハ−フエステルであるテトラカルボン酸ジエステルとジアミン、例えば、p−フェニレンジアミン(以下、PPDと略記することもある。)、4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル(以下、ODAと略記することもある。)などの芳香族ジアミンを主とし、発泡均一化のための成分としてのジアミノジシロキサンおよびさらに必要ならばテトラアミノビフェニルのような分子内に3個以上のアミノ基を有するアミン化合物、例えば芳香族トリアミン化合物または芳香族テトラアミン化合物を高分子量のポリイミドとなるような組成比でエステル化溶媒、例えばメタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、n−ブタノ−ルなどの低級一級アルコ−ル、好適にはメタノ−ルあるいはエタノ−ルと均一混合し、溶解する第一の工程からなる。この際に、各成分の濃度はジアミン類等の溶解度限界までは可能であるが、全量中の溶媒を除く固形分量は10%〜50%程度までである。前記の組成を有するポリイミドは、耐熱性および耐放射線性が良好である。
この混合物には、1,2−ジメチルイミダゾ−ル、ベンズイミダゾ−ル、イソキノリン、置換ピリジンなどのイミド化触媒を加えてもよい。
また、他の公知の添加剤、例えば、無機フィラ−、無機あるいは有機顔料などを加えてもよい。
この発明においては、上記のようにして得られる発泡成形用ポリイミド前駆体溶液に界面活性剤を含有させないことが必要である。有機あるいは無機のいずれであっても界面活性剤を含有させることは発泡ポリイミドの特性が低下するため適当ではない。
この発明においては、前記の発泡成形用ポリイミド前駆体溶液を液体の粒子として噴霧し、40℃以下の温度で噴霧乾燥して、発泡成形用ポリイミド前駆体粉末を製造する。
前記の噴霧乾燥に好適な装置として、例えば特開平8−299701号公報に記載された噴霧乾燥装置を挙げることができる。前記の発泡成形用ポリイミド前駆体溶液はポリイミド前駆体(固形分)の溶液中の割合が20〜60質量%であることが好ましく、特に発泡成形用ポリイミド前駆体溶液は、粘度(25℃)が1〜100cp、特に1〜60cpであることが好ましい。
前記の噴霧乾燥装置は、好適にはミストドライヤ−として藤崎電機株式会社から製造販売されている装置(例えばMDP−050)を使用することができる。
この発明においては、噴霧乾燥温度を溶液中の希釈剤の沸点未満とすることが必要であり、この温度より高い温度で噴霧乾燥すると、良好な発泡体が得られない。
この発明の方法によって得られる発泡成形用ポリイミド前駆体粉末は、好適には平均粒子径が10μm以下で粒子径が揃っており、好適には20μm以上の粒径のものが5%以下、特に1%未満である。
この発明によれば、前記の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末を連続的に製造することができる。
なお、前記の発泡成形用ポリイミド前駆体は、ジエステルとジアミンとが結合した塩である。従って、発泡成形用ポリイミド前駆体粉末中にはイミド化によって生成する(脱離する)約10〜20質量%のアルコ−ルと約5〜10質量%の水が含まれていることになる。
この発明の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末は、好適には予備成形体であるグリ−ン体を作製する工程、例えば、室温での圧縮成形に行い、次いで、好適にはマイクロ波加熱によって加熱し、最終的には(Tg+α)℃の温度にて5〜60分間、好適には10分間程度加熱することによって、発泡ポリイミドを得ることができる。
前記の予備成形体であるグリ−ン体の作製工程において、概略均一な状態のグリ−ン体であれば発泡時の均一化は達成できる。
また、前記のマイクロ波加熱による加熱においては、粉末重量当たりのマイクロ波出力を目安とし、例えば、100g/1kW程度で約1分で発泡を開始し、2〜3分で発泡は収束する。
上記発泡体はこの状態では非常に脆い発泡体であり、次いで熱風等の加熱により、200℃程度から徐々に昇温し(一応の目安として、100℃/10分程度の昇温速度)、最終は(Tg+α)℃の温度にて5〜60分間、好適には10分間程度加熱する。
前記の工程において、固体状態のポリイミド前駆体の加熱を、発泡のための加熱と熱固定(高分子量化)のための加熱の2段階である。
また、前記の発泡ポリイミドの製法において、マイクロ波加熱により加熱均一性向上が達成される。この発泡の際に、ガスが通過する遮蔽版を置いて圧縮力を加えることにより、機械的緻密化を併せて行い発泡倍率を制御することが好ましい。
次工程である熱固定(高分子量化)のための加熱を、発泡ポリイミドのガラス転移温度(Tg)以上の温度で行うことによってポリイミド発泡体のアウトガス量を低減させることができる。
前記の各工程によって加熱発泡することによって、均一な発泡状態の弾力性がありかつ復元力に優れた発泡体が得られる。この発泡体は連続孔を形成している。適当な形状に切断する事により各種用途向けの部材となり得る。
また、前記の方法によれば、ガラス転移温度が300℃より高いポリイミドからなり、発泡倍率が1.5〜200倍(密度900〜7.5kg/mに相当する。)であり、任意の形状を有する発泡ポリイミド、好適には厚みが0.1〜50mmのシ−ト状の発泡ポリイミド成形体、特に引張強度が0.05〜3MPaである発泡ポリイミド成形体を得ることができる。
以下の記載において、各略号は次の化合物を意味する。
a−BPDA:2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
PPD:p−フェニレンジアミン
ODA:4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル
DADSi:1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
DMZ:1,2−ジメチルイミダゾ−ル
参考例1
ポリイミド前駆体溶液の製造
2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下a−BPDA)55.31kg(188モル)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下BTDA)15.14kg(47モル)とメタノ−ル100kgを500L反応釜に仕込み、攪拌しながら加熱昇温し、約65℃で2時間還流下で攪拌を行って、2種類の芳香族テトラカルボン酸のジエステルを生成させた。反応終了後、溶液を冷却し、20℃以下の温調下でp−フェニレンジアミン(以下PPD)25.16kg(232.65モル)を添加し完溶させた。ついで、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラジメチルシロキサン0.63kg(2.35モル)を添加した。更に、1,2−ジメチルイミダゾ−ル2.90kg(モル)を添加し、メタノ−ル40kgを加え45質量%のポリイミド前駆体溶液(粘度:約50cp、25℃)を得た。
参考例1で得たポリイミド前駆体溶液を図1に示すミストドライヤ−(MDP−050:藤崎電機株式会社製)(以下MDP−050)を用いて、送液量0.43L/分、送風量26m/分、温度35℃で、噴霧乾燥し、ポリイミド前駆体粉末を得た。
このポリイミド前駆体粉末は、理論上イミド化によって生成する(脱離する)13.5質量%のアルコ−ルと9質量%の水を含む。
この処理条件で行ったところ、13kg/Hrの処理量であり生産性も良好であった。
この粉末は、平均粒径6μmであり20μmを超えるものはなかった。
この粉末を用いて、マイクロ波加熱装置(MOH−3000:ミクロ電子株式会社製)を用い、3kWで6分間発泡成形を行った。次に、この発泡成形品を熱風オ−ブン(STPH−201:タバイエスペック株式会社製)で窒素雰囲気下、段階的に昇温し、最終温度400℃で10分間加熱処理を行いポリイミド発泡体を得た。
この発泡体断面を、マイクロスコ−プ(以下MS)(VH−5000C:株式会社キ−エンス社製)で観察したところ、気泡径のバラツキの少ない良好なポリイミド発泡体であった。
参考例1で得たポリイミド前駆体溶液を図1に示すMDP−050を用いて、送液量0.43L/分、送風量26m/分、温度50℃で噴霧乾燥し、ポリイミド前駆体粉末を得た。
この粉末は、平均粒径6μmであり、20μmを超えるものはなかった。
この処理条件で行ったところ、12kg/Hrの処理量であり生産性も良好であった。
この粉末を用いて、実施例1と同様に発泡成形し、ポリイミド発泡体を得た。
この発泡体断面をMSで観察したところ、気泡径のバラツキの少ない良好なポリイミド発泡体であった。
参考例1で得たポリイミド前駆体溶液を図1に示すMDP−050を用いて、送液量0.43L/分、送風量32m/分、温度35℃で噴霧乾燥し、ポリイミド前駆体粉末を得た。
この粉末は、平均粒径6μmであり20μmを超えるものはなかった。
この処理条件で行ったところ、13kg/Hrの処理量であり生産性も良好であった。
この粉末を用いて、実施例1と同様に発泡成形し、ポリイミド発泡体を得た。
この発泡体断面をMSで観察したところ、気泡径のバラツキの少ない良好なポリイミド発泡体であった。
比較例1
参考例1で得たポリイミド前駆体溶液をスプレ−ドライヤ−(GS310:ヤマト科学株式会社製)を用い、噴霧乾燥を行ったが、80℃以下では粉末を得ることが出来なかった。
そこで、粉末が出来る条件、送液量0.02L/分、送風量0.5m/分、温度120℃でポリイミド前駆体粉末を得た。
この粉末は、平均粒径13μmであり、40μmを超えるものもあった。
この処理条件で行ったところ、0.6kg/Hrの処理量であり、生産性に問題があった。
この粉末を用いて、実施例1と同様に発泡成形したが、発泡体を形成することが出来なかった。
比較例2
参考例1で得たポリイミド前駆体溶液を混合乾燥機(タナベウィルテック株式会社製)を用い、温度35℃、50rpmで攪拌しながら減圧して乾燥を行ってポリイミド前駆体粉末を得た。
この粉末は、平均粒径18μmであったが、250μmを超えるものも存在し、分布の広いものであった。
この処理条件では、バッチ式の処理になるため、10kg処理するのに6Hrを要し、生産性に問題があった。
この粉末を用いて、実施例1と同様に発泡成形し、ポリイミド発泡体を得た。
この発泡体断面をMS(マイクロスコ−プ)で観察したところ、気泡径のバラツキが多いポリイミド発泡体であった。
MSの測定法:5〜40倍の倍率ズ−ムレンズで観察
図1は、この発明の一例の実施例1においてポリイミド前駆体溶液をミストドライヤ−を用いて噴霧乾燥する状況を示す概略図である。
符号の説明
1 ノズル
2 処理液
3 吐出Air
4 乾燥用Air
5 フィルタ−
6 取り出し口
7 排気ライン
10 ポリイミド前駆体溶液の噴霧物

Claims (8)

  1. 界面活性剤を含有しない発泡成形用ポリイミド前駆体溶液を液体の粒子として噴霧し、溶液中の希釈剤の沸点未満の乾燥温度で噴霧乾燥することを特徴とする発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
  2. 発泡成形用ポリイミド前駆体粉末が、10μm以下の一次粒子径である請求項1記載の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
  3. ポリイミド前駆体溶液が、テトラカルボン酸ジエステル、ジアミンおよび希釈剤から得られる混合溶液からなる請求項1記載の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
  4. 希釈剤がメチルアルコ−ルであり、乾燥温度が40℃以下である請求項1記載の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
  5. ジアミンが、芳香族ジアミンとジアミン成分中0.1〜10モル%のジアミノシロキサンからなる請求項1記載の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
  6. 希釈剤が、アルコ−ルである請求項4記載の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
  7. テトラカルボン酸ジエステルが、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を50モル%以上含むテトラカルボン酸二無水物から導かれるものである請求項4記載の発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
  8. 界面活性剤を含有しないテトラカルボン酸ジエステル、ジアミンおよびメチルアルコ−ルから得られる混合溶液からなる発泡成形用ポリイミド前駆体溶液を液体の粒子として噴霧し、40℃以下の乾燥温度で噴霧乾燥することを特徴とする発泡成形用ポリイミド前駆体粉末の製法。
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