JP2007060662A - 符号分割多元接続通信システムにおける非線形プレコーディング - Google Patents

符号分割多元接続通信システムにおける非線形プレコーディング Download PDF

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Abstract

【課題】マルチユーザに伴う符号間干渉およびチップ間干渉を処理するのに好都合な、スペクトラム拡散伝送システムに対するプレコーディング技術を提供する。
【解決手段】複数の入力K×1シンボルベクトルをプレコーディングは、K個の受信機への複数のマルチパスチャネルに関するチャネル状態情報を使用して生成された第1のフィードバックフィルタを前もってプレコードされたベクトルに適用し、そのベクトルを入力K×1シンボルベクトルから減じてシンボル間干渉をキャンセルすることと、チャネル状態情報を使用してK個の受信機への複数のマルチパスチャネルに沿ったマルチユーザ干渉をキャンセルするように配置された第2のフィードバックフィルタおよびフィードフォワードフィルタを適用することと、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、概して、符号分割多元接続システムに関し、特に、そのようなシステムでの干渉を低減するプレコーディング(precoding)技術に関する。
符号分割多元接続(CDMA)を使用しているシステムでの大きな問題は、マルチパスフェージングがマルチユーザ干渉(MUI:multiuser interference)およびシンボル間干渉(ISI:intersymbol interference)を招く可能性があることである。ダイレクトシーケンスCDMAシステムでの干渉を最小化する技術の1つは、複素(complex)信号処理アルゴリズムを実行してMUIおよびISIを除去する単一の受信機(例えば基地局)に、多数の送信機(例えば移動機)が独立したデータストリームを送信する「マルチユーザ検出」(MUD:multiuser detection)と呼ばれている。残念なことに、アップリンク(上り回線)送信ではなくダウンリンク(下り回線)送信に対する従来のマルチユーザ検出の適用は、多くの重要な障害に直面している。例えば、線形MUD技術は、ダウンリンク受信機の構成をより複雑にするのみならず、移動機に対し残りのユーザの移動機の拡散系列を知ることを要求する。
これらの問題を処理する1つの手法は、受信機での復号の複雑さを送信機に移すことであり、一般に「プレコーディング(precoding)」と呼ばれる技術である。送信機プレコーディングは、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルとが互いに逆となる、時分割多重を用いたシステムに対する魅力的な解決策である。チップ間干渉はあるがシンボル間干渉のないシステムにおける複雑さと性能との間のよいトレードオフが得られる、様々な線形プレコーディング技術が提案されている。シンボル間干渉は、ガード区間を導入することにより、または拡散利得がマルチパスチャネルの長さよりはるかに長いので、無視することができる。しかしながら、シンボル間干渉のあるシステムにおいては、行列フィルタサイズはユーザの数(すなわちブロック化処理)が乗じられたフレーム長に比例するので、そのような先行技術のシステムの複雑さを解決するのは困難になる。
H. Harashima and H. Miyakawa, "Matched Transmission Technique for Channels with Intersymbol Interference," IEEE Trans. Commun., 20: 774-80 (1972) M. Tomlinson, "New Automatic Equaliser Employing Modulo Arithmetic," IEEE Electron. Lett., pp. 138-39 (Mar.1971) C. Windpassinger et al., "Precoding in Multi-Antenna and Multi-User Communications," IEEE Trans. Wireless Commun. (Mar. 2004) W. C. Jakes, "Microwave Mobile Communications," Wiley (1974) P. Dent et al.,"Jakes Fading Model Revisited," IEEE Electonic Letters, 29(13), pp. 1162-63 (June 1993)
マルチユーザに伴うシンボル間干渉とチップ間干渉の問題を解決するのに好都合な、スペクトラム拡散伝送システムのプレコーディング技術がここに開示される。
プレコーダ(precoder)設計は、フィードバックフィルタおよびフィードフォワードフィルタを使用してマルチユーザおよびチップ間干渉を処理する一方、他のフィードバックフィルタが、以前にプレコードされたベクトルと入力シンボルベクトルから減算された結果とに適用され、シンボル間干渉をキャンセルする。プレコーダ設計は、ビット単位(bit-wise)での演算またはチップ単位(chip-wise)での演算を使用して実現することができる。チップ単位でのプレコーダ設計は、プレコーディング演算を拡散演算と組み合わせるので、ビット単位でのプレコーダに比較して、性能が向上する可能性が高い。システム性能をさらに最適化するパワーローディング(power loading)手法も開示される。プレコーダ設計は、好都合にも、ブロック単位(block-wise)での線形プレコーダに比べると、それほど複雑ではない。また、本開示のプレコーディング技術は、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルのと時分割多重を用いたシステムで利用された場合に、特に有効である。
本発明のこれらおよびその他の利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照することにより通常の当業者に明白になるであろう。
図1は、本発明の実施の一形態に従って配置されたプレコーディング構成を用いた通信伝送システムを示している。ここではこのシステムは、マルチパスチャネル上でK個の受信機101,102,…,105にダウンリンク送信を提供する、離散時間同期の符号分割多元接続(CDMA)システムと仮定されているが、これに限定されるものではない。
図1に示すように、送信機は、b[i]=[b1[i],…,bK[i]]Tで表されるダウンリンク情報ストリーム110を受け取る。ここでbk[i]は、i番目のシンボル区間中に送信されたk番目のユーザの有限コンステレーション(星型図形;constellation)集合Aから選ばれた情報シンボルであり、b[i]はベクトルとして表される。以下にさらに詳細に説明するように、送信機は、ν個の情報シンボルベクトルに基づいて、結果的にプレコードされたK×1シンボルベクトルx[i]=Ψ(b[i],…,b[i−ν+1])を生成するシンボルごとのプレコーディング演算を実行する。プレコードされたシンボルベクトルは、拡散処理150においてスペクトラム拡散信号に変換される。ここで、Nは拡散率を表し、sk=[sk,1,…,sk,N]Tはk番目のユーザの拡散波形を表すベクトルである。i番目のシンボル区間中に送信された信号は、ベクトルp[i]によってp[i]=Sx[i]として表すことができ、ここでSは行列であって、S=[s1,s2,…,sK]である。
図1に示し、以下に説明するように、送信機と受信機101,102,…,105との間のマルチパスチャネルがモデル化されている。送信される信号ベクトルp[i]は、パラレル/シリアル(並直列)変換器(P/S)160を通過するように示されており、受信機101,102,…,105への経路に依存して、それぞれ異なる複素フェージング利得171,172,…,175が与えられる。経路遅延はチップ間隔の整数倍であると仮定されている。k番目のユーザによって見られるマルチパスチャネルをfk=[fk,1,fk,2,…,fk,L]Tとしてベクトルで表す。ここで、Lは分解可能な経路の数であり、fk,lは、k番目のユーザのl番目の経路に対応する複素フェージング利得である。遅延拡散が高々1シンボル区間であるように、L≦Nとする。rk[i]を、i番目のシンボル区間(すなわちN個の連続するチップ区間)中にk番目のユーザにより受信されたN×1信号ベクトルとして表す。なお、N×1ベクトルとは、N行1列行列で表されるベクトルのことをいう。すると、
Figure 2007060662
となる。ここで、
Figure 2007060662
は、k番目の受信機での複素白色ガウス雑音ベクトルあり、
Figure 2007060662
である。
K個の受信機101,102,…,105は、次に、マルチパス信号の処理を始める。受信機101,102,…,105は、それぞれ整合(マッチド)フィルタ151,152,…,155を備えている。k番目の受信機では、この整合フィルタは、このユーザのシグネチュア(signature)波形を有しベクトルで表される受信信号rk[i]に適用される。すなわち、yk[i]=sk Hk[i]である。単一のベクトルに全てのユーザからの整合フィルタ出力を積み重ねることで、出力ベクトルは、次式で表すことができ、
Figure 2007060662
はK×K行列である。したがって、プレコーダ設計は、好ましくは、送信データベクトルb[i]にできるだけ近い出力ベクトルy[i]を生成するように選択されるべきである。
図1に表されているプレコーダ設計の種々の要素は、以下のように説明することができる。先ず、行列Fで表されるフィードフォワード(FF)フィルタ行列120、および行列(C−I)で表されるフィードバック(FB)フィルタ行列125が、マルチユーザ干渉およびチップ間干渉を除去するために利用される。この設計は、Thomlinson-Harashima(トムリンソン‐原島)プレコーディング(THプレコーディング)という既知の技術に基づいている。例えば、H. Harashima and H. Miyakawa, "Matched Transmission Technique for Channels with Intersymbol Interference," IEEE Trans. Commun., 20: 774-80 (1972)(非特許文献1)、M. Tomlinson, "New Automatic Equaliser Employing Modulo Arithmetic," IEEE Electron. Lett., pp. 138-39 (Mar.1971)(非特許文献2)、およびC. Windpassinger et al., "Precoding in Multi-Antenna and Multi-User Communications," IEEE Trans. Wireless Commun. (Mar. 2004)(非特許文献3)を参照されたい.行列HのLQ因数分解をH=WFHとして表し、ここで、Fはユニタリ行列であり、Wは下三角行列である。フィードフォワード行列Fの目的は、送信電力を増加させずに、干渉を因果形式(causal form)に変換することである。これにより、フィードバックフィルタ行列(C−I)を用いて、原因となる干渉のキャンセルが可能になる。干渉のキャンセルが可能なためには、行列Cは、最高次の係数が1に等しい(モニック(monic)な)下三角行列である必要がある。行列Cを得るために、W=G-1Cを分解する。ここで、Gは行列Cをモニックにする(最高次の係数を1に等しくする)対角行列である。すなわち、G=diag(w1,1 -1,…,wK,K -1)である。ここでwi,iは、行列Wにおけるi番目の対角線要素を表す。
Figure 2007060662
はフィードバックフィルタの出力を表す。すると、
Figure 2007060662
が得られ、その結果、等価なフィードバック演算は
Figure 2007060662
となる。したがって、入力データシンボルb[i]は、まずフィードバックフィルタC-1、次にフィードフォワードフィルタFを通過させられる。すなわち、x[i]=FC-1b[i]となり、図1に表すように、続いて拡散が行われる。
行列Cの下三角構造のために、フィードバックフィルタの出力
Figure 2007060662
は、入力データシンボル
Figure 2007060662
とフィードバックフィルタの以前の出力
Figure 2007060662
とから、
Figure 2007060662
のように連続的に生成される。送信電力の増加を防止するために、図1の符号130で表されるような、
Figure 2007060662
に関するモジュロ演算(MOD)が適用される。例えば、M−QAMコンステレーションでは、モジュロ演算は、結果として発生する出力信号が
Figure 2007060662
の範囲に収まるように、bk[i]の実数部および虚数部に
Figure 2007060662
の整数倍を加算することに相当する。すると、フィードバックフィルタの出力は、次式のようになる。
Figure 2007060662
すなわちbk[i]をフィードバックする代わりに、シンボルvk[i]=bk[i]+dk[i]がC-1を通過させられる。
その効果をキャンセルするために、受信機101,102,…,105は、同じモジュロ演算(MOD)を符号131,132,…,135で適用する。k番目のユーザの受信機において、整合フィルタsk、スカラー演算gk=G[k,k]=wk,k -1、および送信機において適用されたものと同じモジュロ演算が、受信信号rk[i]に適用される。したがって、K個全てのユーザに対するエンドツーエンド(end-to-end)演算は、モジュロ演算を考慮することなく次式で与えられ、
Figure 2007060662
k番目のユーザは、決定統計量zk[i]に基づいてbk[i]を決定する。なお、スカラー利得gk,k=1,…,Kは、受信機(自動利得制御)で推定することができ、あるいは送信機/基地局によりブロードキャスト(一斉送信)できることに留意されたい。
最後に、式(3)に存在する項
Figure 2007060662
によって引き起こされるシンボル間干渉を考慮する。図1に示すように、別のフィードバックフィルタ140を用いて、分解H=G-1CFHにより、シンボル間干渉項
Figure 2007060662
をキャンセルする。受信機は、前のシンボルによって引き起こされたISI(シンボル間干渉)項
Figure 2007060662
を観測する。次に、第2のフィードバックキャンセルを使用して、前のシンボルx[i−1]によって引き起こされた干渉をキャンセルすることができる。図1に示すように、前にプレコードされたシンボルx[i−1]が、最初にフィルタAによりフィルタリングされ、次に、現在のデータシンボルb[i]から差し引かれるものと仮定する。平均二乗誤差(MSE)を最小化する行列Aを見つけるために、判定装置では誤差信号を考慮する。
Figure 2007060662
直交化原理により
Figure 2007060662
となり、これから、
Figure 2007060662
が導かれる。なお、行列Aは、ZF(ゼロフォーシング;zero focusing)およびMMSE(最小平均二乗誤差)最適化基準に対して同じであることに留意されたい。
したがって、図1で実行されたエンドツーエンドの逐次的演算は、次式で表すことができる。
Figure 2007060662
ここでは、分かりやすくするために、モジュロ演算は含まれていない。
図2は、プレコーディング演算の一部として、拡散演算を含んだ代替のチップ単位でのプレコーディング設計を示している。プレコーダは、入力としてK×1シンボルベクトルb[i]を得て、それらをチップレートで送信可能な大きさであるN×1ベクトルp[i]に変換する。k番目のユーザの受信機では、p[i]に対応する受信されたN×1信号ベクトルが次式で与えられる。
Figure 2007060662
各受信機kでは、整合フィルタSkがベクトルrk[i]に適用される。K個全ての整合フィルタの出力を重畳することにより、次式が得られる。
Figure 2007060662
なお、上に説明した図1の実施形態と対照的に、行列Hは、ここでは正方行列ではなく、N≧Kとして次元K×Nを持つことに留意されたい。プレコーディングを適用するために、前述と同様に、H=WFH=G-1CFについてLQ分解を行う。分解は、行列Hの行にグラム‐シュミット(Gram-Schmidt)直交化手順を適用して容易に得られる。ここで、結果として生じた正規直交ベクトルは、FHF=Ikを満たす次元N×Kの行列Fの列を形成する。ここでIkはk次元の単位行列である。グラム‐シュミット係数は、K×K下三角行列Wを定義する。対角行列G=diag(w1,1 -1,…,wK,K -1)が、行列Wをモニックな(最高次の係数が1に等しい)下三角行列Cに変換する。こうして、図2に示すように、FおよびC−Iは、それぞれフィードフォワードおよびフィードバックフィルタの行列であり、フィードバック行列
Figure 2007060662
が、シンボル間干渉をキャンセルする。行列Gのk番目の対角線要素は、k番目のユーザの受信機において適用されたスカラー利得に相当する。
各ユーザは、ほぼ同じビット誤り率(BER)性能を備えていることが望ましい。式(5)から、各ユーザの受信機での雑音は、G=diag(w1,1 -1,…,wK,K -1)の対応する対角線要素によって増幅され、その結果、ユーザ間でSNR(信号対ノイズ比)(したがってBER)性能が異なってしまうことが理解できる。パワーローディングを用いて、全ユーザに同じ性能を強制的に持つようにすることができる。すなわち、γk 2がユーザkに割り当てられた電力を表すとして、まず、対角行列Γ=diag(γ1,…,γK)をシンボルベクトルb[i]に乗じる。
次に、各ユーザに対するモジュロ演算は、コンステレーション点間の距離がローディング値により縮小拡大されているので、そのローディング値を考慮する必要がある。全体の送信電力PTが与えられると、ローディング問題は、γ1,…,γKを解いて、
Figure 2007060662
のように定式化することができる。その解は、次式のようになる。
Figure 2007060662
送信機/基地局は、全ての受信機に対して共通の定数値ηをブロードキャストすることができ、次に、受信機は、それぞれのwk,kを調整して、モジュロ演算子に必要なγK値を得ることができる。したがって、ローディング演算は、全ての受信機に共通な定数値ηの送信が必要なだけである。なお、異なるSNR性能レベルが異なる受信機で望まれる場合、異なる重み付け係数を含むことができることに留意されたい。
直交拡散系列が用いられる場合、すなわちSTS=IKの場合には、k=1,…,Kに対してwk,k (b)≦wk,k (c)が得られ、したがってη(b)≦η(c)となることに注意することは興味深いことである。ここで、肩文字bおよびcはビット単位およびチップ単位でのプレコーダをそれぞれ表している。式(3)と(9)を比較して、H(b)=H(c)Sが得られる。uK+1,…,uN
Figure 2007060662
における(N−K)正規直交ベクトルとする。ユニタリ行列S’=[s1,…,sk,uk+1,…,uN]=[S,U]を定義し、
Figure 2007060662
とする。行列S’はユニタリ変換であるので、行列Xおよび行列H(c)における行は、ノルムと角度を維持する。したがって、K×(N−K)ブロック行列HcUが任意の0でない行を持っている場合(すなわち、span(U)への行列H(c)の行の投影が0でない場合)、行列H(b)の対応する行のノルムはH(c)のそれよりも小さくなる。ここで、H(c)の行、すなわち
Figure 2007060662
にグラム‐シュミットを使用して得られたLQ因数分解H(c)=W(c)(c)Hを考慮する。各値wk,k (c)は以下のようにして得ることができる。グラム‐シュミットアルゴリズムのk番目のステップにおいて、正規直交ベクトルf1 (c),…,fk-1 (c)(すなわちF(c)の最初のk列)が、h1 (c),…,hk-1 (c)から得られたと仮定し、
Figure 2007060662
と記述する。すると、LQ因数分解の構造の簡単な検査により、wk,k (c)
Figure 2007060662
のノルムとなる。すなわち、
Figure 2007060662
となる。一方、W(b)の対角線要素は、
Figure 2007060662
から同様に得られる。次に、式(11)および(12)を使用して、次式が得られる。
Figure 2007060662
したがって、wk,k (b)≦wk,k (c)となる。なお、N=Kであって直交拡散系列が用いられた場合には、行列Sがユニタリとなり、また全てのkに対してwk,k (b)=wk,k (c)となり、したがって、η(b)=η(c)となることに留意されたい。一方、拡散系列Sが非直交の場合、wk,k (b)≦wk,k (c)は真ではない。しかし、η(b)≦η(c)がまだ保たれていることは推測できる。
全てのユーザの共通のSNR、すなわちηが最大になるように、行列Wの対角線要素の最適化することによって、システムのBER性能を最適化することは可能である。なお、行列Wは行列HのLQ分解から得られることに留意されたい。LQ分解は、本質的には、行列Hの行のグラム‐シュミット直交化である。行列Wのk番目の対角線要素は、既に直交化された最初の(k−1)個の行ベクトルによって範囲が定められた空間の直交補空間に、行列Hのk番目の行ベクトルを投影した長さである。直交化処理における異なる順序付けは、Wの異なる対角線の値に帰結し、したがって、ηは異なる値をとる。
Figure 2007060662
を、K!個の可能なK×K行置換行列の集合とする。すると、あらゆる
Figure 2007060662
に対して、PHは、行列Hの行交換バージョンとなり、そしてそれは、THプレコーディング(THP)においてK個のユーザの特定の順序付けに相当する。wk,k(P)をPHのLQ分解から生じた行列Wのk番目の対角線要素として表す。すると、最適な行置換行列は次式で与えられる。
Figure 2007060662
最適置換Poptを用いることにより、次の修正が送信機と受信機で必要となる:
PH=WFH、またはH=PT-1CFとしてLQ分解を実行する;
GPを受信機で適用する(すなわち、最適の順序に従ってスカラー利得を適用する);
ISIを除去するためのフィードバック行列は
Figure 2007060662
になる。
これらの修正により、演算の逐次的過程は次式のようになる。
Figure 2007060662
なお、上記の行列G,FおよびCはPHから得られることに留意されたい。
式(14)に対する全数探索による解決法は、一般に、計算コストが非常に高い。それにもかかわらず、より低い計算の複雑度を有する準最適手法を使用することにより、近似解を得ることができる。なお、
Figure 2007060662
は、置換行列Pに対して不変であることに留意されたい。この結果は、PH=WFHを思い出せば、行列Fの正規直交の列を用いて容易に証明され、その結果、次式が得られる。
Figure 2007060662
K=2のユーザの場合という簡単な状況を考慮する。すると、行列Hは、ベクトルh1 Tとh2 Tで表される2つの行を含んでいる。普遍性を失うことなく、‖h2‖<‖h1‖と仮定する。次に、式(14)の目的関数を最大にするために、h2 Tから開始すべきこと、すなわちwk,kが最小となる行を直交させることにより開始すべきことを明らかにすることができる。wk,kは、以前の既に直交化されている(k−1)個の行によって範囲が定められた部分空間の直交補空間に、Hのk番目の行を投影した長さであることを思い出されたい。次に、次式を証明する必要がある。
Figure 2007060662
式(16)から、式(17)の両辺の分母の積は等しい。したがって、式(17)は次式と等価である。
Figure 2007060662
式(18)は、‖h2‖<‖h1‖という仮定により真である。
図3は、最適置換行列を見つける貪欲法(greedy approach)を示す擬似コードについて述べている。上に示したように、この手法は、K=2のユーザ数にとって最適である。この手法は、2よりも多いユーザの場合において準最適であるが、この手法は、低い複雑度で好結果を得る。この手法は、N>Kのとき、チップ単位でのプレコーダで使用された場合に、特に良好に機能する。図3で示した手法は、k番目の反復で、最小のwk,kを有する行を直交させることにより開始される。言いかえれば、既に選択された行によって範囲が定められた部分空間に最も近接した行が選択される。図3においては、
Figure 2007060662
であり、Θiは、i番目のステップまでに既に直交化された行の部分集合を表している。なお、順序付けPを見つけることに加えて、行列WがGS係数μijで与えられ、行列Fのi番目の行が
Figure 2007060662
で与えられるので、図3の処理は、LQ分解PH=WFHも提供することに留意されたい。上記の探索の計算複雑度はO(K2)となり、それは全数探索手法の計算複雑度O(K!)より著しく小さくなる。
ローディングが適用され、E{|bk[i]|2}=1と仮定すると、各ユーザのビットエラー確率は、
Figure 2007060662
によって良好に近似できる。ここでαは、モジュロ演算による最近傍数の増加に相当する(例えばQPSKではα=2)。なお、プレコーディング演算は、係数
Figure 2007060662
だけ送信電力を大きくすることに留意されたい。シンボル間干渉を考慮した場合、前のシンボルは常にフィードバックされ、βは
Figure 2007060662
で良好に近似される。さらに、モジュロ演算であるので、コンステレーションのシンボルは全て、同じ最近傍の数を持っており、したがって、コンステレーションの端にあるシンボルに対する誤りの確率が増加する。この小さな問題は、高次コンステレーションを考慮することにより、ある程度、回避することができる。コンステレーションが大きくなるにつれ、
Figure 2007060662
は1に近づき、近傍数を増加させるシンボルの割合は0に近づく。
図4、5および6は、先行技術の線形プレコーダと比較した、上記の非線形プレコーディング技術のBER性能を示している。各受信機は、その拡散シグネチュア(拡散符号)として、N=8の長さの正規化されたアマダール系列を使用するものとする。受信機は全て、QPSK変調を用いるものとする。また、各モバイルユーザは、L=3個の分解可能な経路(パス)を有する独立したマルチパスチャネルfk=[fk,1,…,fk,L]Tを経験し、送信機は、全てのユーザに関する完全なチャンネル状態情報を持っているものとする。経路利得(パスゲイン)は
Figure 2007060662
に従って生成される。各データブロックでは、独立したチャネルの具現化が各ユーザに対してシミュレートされ、その結果が1000のブロックに関して平均される。図の実線は、近似式
Figure 2007060662
を用いて計算された解析的な結果に対応し、一方、記号はシミュレートされた結果に対応している。上記説明のローディング技術が用いられ、順序付け無し、最適順序付け(すなわち全数探索)、および図3に示した準最適順序付け手法といった異なる順序付け手法間での比較が行われる。
図4は、上に提案されたビット単位でのプレコーダおよびチップ単位でのプレコーダのBER性能を示し、ここでユーザの数はK=3である。図4に示すように、両方の非線形プレコーダはいずれも、先行技術の線形プレコーダよりも著しく優れた性能を示している。さらに、チップ単位でのプレコーダは、ビット単位でのプレコーダよりも優れた性能を提供するように見える。順序付けは、ビット単位でのプレコーダにおいて著しい効果があるように見えるのに対して、この順序付けは、チップ単位でのプレコーダ(少ないユーザ数Kに対して)については、顕著な差異を生じさせているようには見えない。さらに、上に説明した貪欲法による順序付け手法は、全数探索方法の性能に近い性能を提供するように見える。図5は、ユーザの数がK=7に増加された場合に、性能がどのように影響されるかを示している。明らかに、図5は、両方のプレコーディング方式が、そのような高度に負荷がかけられたシステムにおいてさえ、非常に良好に機能することを示している。ユーザの数が多い場合、全数探索法の複雑度は高くなる(すなわち、それは、7×7行列のK!=5040個のLQ分解を計算することを含んでいる)が、順序付けは、ビット単位でのプレコーダおよびチップ単位でのプレコーダに対して著しい改善をもたらす。準最適順序付け手法は、チップ単位でのプレコーダにおいて特に良好に機能し、それは7つ未満のLQ分解を必要とする。図5を図4と比較すると、2つのプレコーダ間の性能差が、ユーザの数の増加と共に減少することが観察できる。
図6は、それぞれが
Figure 2007060662
のように分散したL=7の分解可能な経路とK=N=8のユーザ数を持つ厳しいマルチパスチャネルを備えた不利なシナリオにおける、それぞれ異なるプレコーディング手法の性能を示している。図6に示すように、チップ単位でのプレコーダおよびビット単位でのプレコーダは同じ結果を提供し、それらの曲線は完全に重複している。理由は、N=Kなので、行列Hが両方の解法に対して同じ次元となるからである。前述同様に、ユーザの数が多い場合、順序付けは性能をかなり改善する。さらに、厳しいマルチパスやユーザ数が多いことの効果は、性能について最小の影響しか与えないことが理解される。また、N=Kの場合、発見的(heuristic)な順序付け手法は良好に機能しない。
上記説明では、送信機が、受信機全てのマルチパスチャネル状態に関する知識を持っていると仮定されていた。時分割デュプレックス(TDD)を使用する無線システムにおいて、ダウンリンクチャネルの状態情報は、チャネルのコヒーレンス時間がアップリンクスロットとダウンリンクスロット間の時間差より大きい限り、送信機で利用可能である(それはアップリンク送信から推定される)。一方、高速のフェージングチャネルでは、アップリンクスロット中に推定されたチャンネル状態は変化していてもよく、その推定値は、次のダウンリンクスロットのプレコーディングに対して、もはや正確でない可能性がある。この場合、フェージングチャネルの2次の統計量を利用することにより、チャネル予測技術を使用して、現在と以前のアップリンクチャネル推定から今後のダウンリンクチャネル状態を推定することができる。
各チャネルパスfk,i(t)の複素ガウス型フェージング過程が、最大ドップラー拡散fdを有するジェイクスモデル(Jakes' model)に従うと仮定する。例えば、W. C. Jakes, "Microwave Mobile Communications," Wiley (1974)(非特許文献4)を参照されたい。すなわち、E{fk,i(t1)fk,i(t2)}=νk,i 20(2πfd|t1−t2|),k=1,…,K;i=1,…,Lが得られる。ここでJ0(・)は、第1種の0次のベッセル関数である。TDDシステムにおいて、アップリンクスロットとダウンリンクスロットがT秒だけ隔てられており、送信機/基地局が、各受信機のマルチパスチャネルをアップリンクスロットごとに推定すると仮定する。最新のチャネル推定の時刻を、基準としてt=0に設定する。次に、送信機は、チャンネル状態を時刻t∈{0,−2T,−4T,…}で推定する。チャネル推定値が
Figure 2007060662
の形を持つ、パイロットシンボルに基づいたチャネル推定を考慮する。基地局がスロット当たり1回、チャネルを推定し、これらの推定値が次のダウンリンクスロット中でのデータプレコーディングのためにチャネルを予測するのに使用されるものと仮定する。基地局は、時刻t=0で現在のチャネルを推定した後、予測深さ(prediction depth)と呼ばれている時刻τで各チャネルパスを予測するものと仮定する(例えば、Tがスロット継続時間の場合、τ=T)。この予測は、P次の有限パルス応答(FIR)フィルタ
Figure 2007060662
を使用して実行される。平均二乗誤差
Figure 2007060662
を最小化する最適フィルタは、wk,i=Rk,i -1k,iで与えられ、ここで、行列Rk,iおよびベクトルrk,iのエントリは、それぞれ、[Rk,i]p,q=νk,i 20(2πfd|p−q|2T)+γk,i 2δp,q、[rk,i]p=νk,i 20(2πfd(τ+p2T)),p,q=0,1,…,Pで与えられる。
上記説明の予測フィルタでは、2T秒ごとにサンプリングされたチャネルの推定値が使用される。このサンプリングレートは、一般に、ドップラー周波数の2倍2fdに等しい必要最小ナイキスト標本抽出レートよりもはるかに高い。フィルタPの次数が固定された場合には、そのようなオーバサンプリングが好ましくないこともありうることが示されている。基地局は、2T秒ごとにチャネルを評価できるものと仮定する。最適のサンプリング周期をδ2Tとして定義する。ここでδは正の整数である。次に、予測深さ、ノイズ変動、ドップラー周波数、およびフィルタ次数の各固定値については、δの異なる整数値に対する予測フィルタζpredのMSE(平均二乗誤差)を計算し、ζpredを最小化するMSEを選択することができる。一方、システムパラメータが固定された場合、ζpredは予測フィルタPの次数とともに減少することが観察されている。しかし、ζpredは、あるフィルタ次数の後、以前のチャネル推定値のノイズが予測誤差のMSEにおいて支配的になるので、飽和する。したがって、異なるPの値に対してMSE式を評価し、ζpredを飽和レベルに近づける最短のものを選択することが好都合である。
図7は、ローディングおよび順序付けを伴う上記説明のチップ基準でのプレコーディング技術とともに使用された場合の、チャネル予測の性能を示している。受信機は全て移動機(モバイルユニット)であり、v=36Km/hの速度で移動していると仮定されている。WCDMA TDDモードでのように、アップリンクおよびダウンリンクがfc=2GHzを中心とする搬送波に時分割多重されているものとする。フレーム長は、10msであって、それはアップリンクまたはダウンリンクのいずれか一方に割り当て可能な15のスロットに細分される。したがって、アップリンクおよびダウンリンク送信は、T=666.7μsのバーストにインターリーブすることができる。上記説明のように、N=8、L=3、およびνk,i 2=1/Lを考慮する。各チャネルパスのフェージング過程は、自己相関関数J0(2πfdt)を有する定常ゼロ平均の複素ガウス型過程のサンプルによって形成されており、P. Dent et al.,"Jakes Fading Model Revisited,” IEEE Electonic Letters, 29(13), pp. 1162-63 (June 1993)(非特許文献5)に説明された方法に従って生成される。前のチャネル推定値
Figure 2007060662
は、分散γk,i 2=0.001を有する複素ガウス雑音によって損なわれた真のチャネル値により与えられる。MSE表式ζpredを予測フィルタの異なる次数に対して評価することで、P=2を持つ非常に短い予測フィルタが好結果を得ることが分かる。ζpredを評価した結果、チャネルがδ=2でサンプリングされたときに、わずかにより良好な結果を得ることができることが理解できる。この結果は、10の異なる初期チャネルの具現化について評価される。各チャネルの具現化について、長さT=666μsの200のスロット(すなわち200のチャネルの変様)を考慮し、各スロットでは、1モバイルユーザ当たり1000のQPSKシンボルを送信する。結果的に、完全なチャネル推定(魔人に支援された:genie aided)、τ秒前の古いチャネル推定、および最適のサンプリング(δ=2)および通常のサンプリング(δ=1)を持つチャネル予測が考慮される。図7は、全てのユーザがv=36Km/hで移動しており、かつ予測が雑音のあるチャネルの推定値に基づいていることを考慮したとしても、上記説明の予測技術が非常に良好な結果を与えることを示している。チャネル予測をしないで、古いチャネル推定値を使用するのみでは、その性能は、非常に高速の移動を表すこれらのシナリオでは、かなり低下するだろうことに注意されたい。
本発明の代表的な図面および特定の実施形態を説明し例示してきたが、本発明の範囲は、説明した特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。したがって、実施形態は限定的ではなく例示的なものであると見なすべきであり、当業者であれば、以下の請求の範囲に記載される本発明の範囲、ならびにその構造的および機能的同等物から逸脱することなく、これら実施形態の変形例を作成できることを理解されるべきであろう。
本発明の実施の一形態に従って配置されたプレコーディング構成を使用した通信伝送システムを示す図である。 本発明の別の実施形態に従って配置されたプレコーディング構成を使用した通信伝送システムを示す図である。 置換行列を生成する貪欲法(greedy approach)を示す擬似コードを示す図である。 先行技術の線形プレコーダと比較した、実施形態のプレコーディング技術のBER(ビット誤り率)性能を示すグラフである。 先行技術の線形プレコーダと比較した、実施形態のプレコーディング技術のBER性能を示すグラフである。 先行技術の線形プレコーダと比較した、実施形態のプレコーディング技術のBER性能を示すグラフである。 ローディング(loading)および順序付けを伴う実施形態のチップ単位でのプレコーディング技術とともに使用された場合の、チャネル予測の性能を示すグラフである。
符号の説明
101,102,…,105,201,202,…205 受信機(移動機)
110,210 ダウンリンク情報ビットストリーム
120,220 フィードフォワード(FF)フィルタ行列
125,225 フィードバック(FB)フィルタ行列
130,131,132,…,135,230,231,232,…,235 モジュロ演算(MOD)
140,240 フィードバックフィルタ
150 拡散処理
151,152,…,155,251,252,…,255 整合フィルタ
160,260 パラレル/シリアル(並直列)変換器(P/S)
171,172,…,175,271,272,…,275 チャネル

Claims (20)

  1. スペクトラム拡散伝送の前処理を行う方法であって、
    K≧2としてK個の受信機への複数のマルチパスチャネルに関するチャネル状態情報を受信するステップと、
    複数の入力K×1シンボルベクトルを送信に先立ってプレコーディングするステップであって、前記チャネル状態情報を使用して生成された第1のフィードバックフィルタを前もってプレコードされたベクトルに適用し、該ベクトルを前記入力K×1シンボルベクトルから減じてシンボル間干渉をキャンセルすることと、前記チャネル状態情報を使用して前記K個の受信機への前記複数のマルチパスチャネルに沿ったマルチユーザ干渉をキャンセルするように配置された第2のフィードバックフィルタおよびフィードフォワードフィルタを適用することとにより、前記複数の入力K×1シンボルベクトルを送信に先立ってプレコーディングするステップと、
    を有する方法。
  2. K×1シンボルベクトルの前記プレコーディングは、プレコードされたK×1シンボルベクトルに帰結するビット単位での演算で進行し、前記方法は、前記プレコードされたK×1シンボルベクトルに拡散演算を適用して、それによりプレコードされたチップベクトルを生成することをさらに有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記プレコーディングは、Nを拡散演算の拡散率として、K×1シンボルベクトルの前記プレコーディングがプレコードされたN×1チップベクトルに帰結するチップ単位での演算で進行するように、前記拡散演算と組み合わせられる、請求項1に記載の方法。
  4. 送信電力の増加を防止するために、モジュロ演算が前記第2のフィードバックフィルタに適用される、請求項1に記載の方法。
  5. Fがユニタリ行列であり、G-1Cが下三角行列であり、Gは行列Cを最高次の係数が1に等しい下三角にする対角行列であるとして、チャネル状態は、行列G-1CFHに分解される行列Hによって表され、前記第1のフィードバックフィルタの動作は、
    Figure 2007060662
    で表すことができ、前記第2のフィードバックフィルタの動作は、行列(C−I)で表すことができ、前記フィードフォワード行列の動作は、行列Fで表すことができる、請求項1に記載の方法。
  6. 前記行列Hの分解はLQ分解を用いて行われる、請求項5に記載の方法。
  7. パワーローディングが、対角線要素が特定の受信機に割り当てられた電力を表している対角行列を前記入力シンボルベクトルに乗ずることにより適用される、請求項5に記載の方法。
  8. 性能は、最適化された順番(order)で前記行列Hの複数の行を直交させることにより最適化される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記最適化された順番は置換行列Pによって指定され、最適置換行列は、既に直交化された行によって範囲が定められた部分空間(subspace)に最も近接している行を、反復して選択することにより見つけられる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記チャネル状態情報は、以前の送信スロットからの情報に基づいて推定される、請求項1に記載の方法。
  11. スペクトラム拡散伝送システム用の送信装置であって、
    K≧2としてK個の受信機への複数のマルチパスチャネルに関するチャネル状態情報を生成するチャンネル状態推定器と、
    送信に先立って、入力K×1シンボルベクトルをプレコードするプレコーダと、
    を有し、
    前記プレコーダは、
    前記チャンネル状態推定器からの前記チャネル状態情報を用いて生成され、前もってプレコードされたベクトルに適用され、シンボル間干渉をキャンセルする第1のフィードバックフィルタであって、前記前もってプレコードされたベクトルは、その後、前記入力K×1シンボルベクトルから減算されるものである、第1のフィードバックフィルタと、
    前記チャネル状態情報を使用して前記K個の受信機への前記複数のマルチパスチャネルに沿ったマルチユーザ干渉をキャンセルするように配置されている、第2のフィードバックフィルタおよびフィードフォワードフィルタと、
    を含む、送信装置。
  12. K×1シンボルベクトルの前記プレコーディングは、プレコードされたK×1シンボルベクトルに帰結するビット単位での演算で進行し、前記送信装置は、前記プレコードされたK×1シンボルベクトルに拡散演算を行い、それによりプレコードされたチップベクトルを生成するモジュールをさらに有する、請求項11に記載の送信装置。
  13. 前記プレコーディングは、Nを拡散演算の拡散率として、K×1シンボルベクトルの前記プレコーディングがプレコードされたN×1チップベクトルに帰結するチップ単位での演算で進行するように、前記拡散演算と組み合わせられる、請求項11に記載の送信装置。
  14. 送信電力の増加を防止するために、モジュロ演算が前記第2のフィードバックフィルタに適用される、請求項11に記載の送信装置。
  15. Fがユニタリ行列であり、G-1Cが下三角行列であり、Gは行列Cを最高次の係数が1に等しい下三角にする対角行列であるとして、チャネル状態は、行列G-1CFHに分解される行列Hによって表され、前記第1のフィードバックフィルタの動作は、
    Figure 2007060662
    で表すことができ、前記第2のフィードバックフィルタの動作は、行列(C−I)で表すことができ、前記フィードフォワード行列の動作は、行列Fで表すことができる、請求項11に記載の送信装置。
  16. 前記行列Hの分解はLQ分解を用いて行われる、請求項15に記載の送信装置。
  17. パワーローディングが、対角線要素が特定の受信機に割り当てられた電力を表している対角行列を前記入力シンボルベクトルに乗ずることにより適用される、請求項15に記載の送信装置。
  18. 性能は、最適化された順番(order)で前記行列Hの複数の行を直交させることにより最適化される、請求項17に記載の送信装置。
  19. 前記最適化された順番は置換行列Pによって指定され、最適置換行列は、既に直交化された行によって範囲が定められた部分空間(subspace)に最も近接している行を、反復して選択することにより見つけられる、請求項18に記載の送信装置。
  20. 前記チャネル状態情報は、以前の送信スロットからの情報に基づいて、前記チャンネル状態推定器により推定される、請求項11に記載の送信装置。
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