JP2007053659A - 計測用撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高精度なスミア補正を行う。
【解決手段】 撮像センサ2の構成画素がマスクされてなる光学的遮光領域としてのOB部25(遮光部)と、OB部25の画素出力情報に基づき作成されたスミア補正時のリファレンスデータとして用いるスミアリファレンスと、OB部25における欠陥画素情報及び各構成画素の暗時出力特性情報とを記憶する画像メモリ9と、画像メモリ9に記憶されている欠陥画素情報及び暗時出力特性情報に基づいて、欠陥画素及び暗時出力特性によるスミアリファレンスに対する影響を該スミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正を行う画像処理部5とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディスプレイやバックライト等の平面光源や所定の点光源が平面状に集合したものを測定対象とした、2次元の輝度及び色彩の計測を行う計測用撮像装置に関し、特に、撮像に際して発生したスミアに対するスミア補正が可能な計測用撮像装置に関する。
従来、より高画質なデジタル画像撮影を行うための撮像素子としてCCDイメージセンサを搭載し、ディスプレイ(FPD;Flat Panel Display)やバックライト等の平面光源や所定の点光源が平面状に集合してなるものを測定対象とした、2次元の輝度及び色彩の計測を行う計測用撮像装置がある。一般的に、CCDイメージセンサを用いた撮像において、画像ノイズの一種であるスミア(Smear)が発生するという問題が古くから知られている。
上記スミアとは、例えば図13における符号710の図(ハイライト画像)に示すように、撮像エリア701にライト等の高輝度な被写体702が存在した場合、この被写体702の存在位置における縦方向(垂直方向)に光の筋(スミア703)が現れる現象であり、CCDに強い光が入射したとき、CCDの垂直転送部に光が漏れ込み、この光が光電変換されて不要な電荷が発生することによって起こる。当該スミアが発生した場合、符号720の図(撮像面上の状態及びスミアの出力波形を示す図)に示すように、例えば或る水平方向のCCD画素ライン704には、スミア703に対応する箇所が高い出力値となる急峻な山形状の出力波形を有する出力信号705が現れる。なお、符号710に示すハイライト画像におけるハイライト部706は、ブルーミングといい、強い光が入射するとそこで発生した余剰電荷がその画素の周辺の画素に溢れ出るために発生する現象で、周囲に光が滲み出たような画像となっている。
特公昭56−35067号公報
ところで、上記計測用撮像装置の測定対象として、具体的には、例えば液晶ディスプレイの表示画像(例えば単色又は複数色のカラー画像)或いは自動車等のインパネの表示部(例えばLEDからなるインジケータ部)が挙げられるが、いずれも設計値どおりの輝度や色彩が得られているか等の評価が目的であるため、厳密な精度が要求される(通常のデジタルカメラによる撮影画像のように単に綺麗な画像を得るということとは目的が異なる)。このことからも、計測用撮像装置を用いた撮影においてスミアが発生した場合、撮影画像に対する当該スミアの補正をより高い精度で行う必要がある。
なお、特許文献1には、スミア成分を検出してこれを減算することでスミア補正を行うという基本概念が開示されている。また、スミア補正の手法については、これまで種々の方法が提案されてきた。しかしながら、従来の方法は、計測用途の要求精度に見合う補正技術ではなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高精度なスミア補正を行うことができ、ひいては高精度(高画質)な計測用画像を得ることが可能な計測用撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る計測用撮像装置は、CCDを用いて所定の計測対象を撮影する撮像センサを備え、該撮像センサによる撮影画像に発生したスミアの補正が可能に構成された計測用撮像装置であって、前記撮像センサの構成画素がマスクされてなる光学的遮光領域としての遮光部と、前記遮光部の画素出力情報に基づき作成されたスミア補正時のリファレンスデータとして用いるスミアリファレンスと、前記遮光部における欠陥画素情報及び各構成画素の暗時出力特性情報とを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている欠陥画素情報及び暗時出力特性情報に基づいて、欠陥画素及び暗時出力特性による前記スミアリファレンスに対する影響を該スミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正を行う画像処理部とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、遮光部は撮像センサの構成画素がマスクされてなる光学的遮光領域とされ、遮光部の画素出力情報に基づき作成されたスミア補正時のリファレンスデータとして用いるスミアリファレンスと、遮光部における欠陥画素情報及び各構成画素の暗時出力特性情報とが記憶部に記憶される。そして、画像処理部によって、記憶部に記憶されている欠陥画素情報及び暗時出力特性情報に基づいて、欠陥画素及び暗時出力特性によるスミアリファレンスに対する影響を該スミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正が行われる。
請求項2に係る計測用撮像装置は、請求項1において、前記画像処理部が、前記スミアリファレンス補正として、前記スミアリファレンスにおける前記暗時出力特性のバラツキを補正することを特徴とする。この構成によれば、画像処理部によって、スミアリファレンス補正として、スミアリファレンスにおける暗時出力特性のバラツキが補正される。
請求項3に係る計測用撮像装置は、請求項1又は2において、前記欠陥画素情報は、欠陥画素のアドレス情報を含んだものであって、前記画像処理部は、前記欠陥画素のアドレス情報を基に、欠陥画素の画素値を該欠陥画素の周辺画素の画素値を用いて補間することにより前記欠陥画素による影響をスミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正を行うことを特徴とする。この構成によれば、画像処理部によって、欠陥画素のアドレス情報を基に、欠陥画素の画素値を該欠陥画素の周辺画素の画素値を用いて補間することにより欠陥画素による影響をスミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正が行われる。
請求項4に係る計測用撮像装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記遮光部は、撮像センサにおける垂直転送CCD部と垂直な所定数の画素ラインからなり、前記画像処理部は、スミアリファレンスとしての前記画素ラインの出力データに対する前記暗時出力特性のバラツキを減算する処理及び欠陥画素の画素値を補間する処理によって前記スミアリファレンス補正を行い、該スミアリファレンス補正によって得られた画素ラインの出力データを、撮像センサの撮像有効領域における前記画素ラインと平行な各有効画素ラインの出力データから減算することで撮影画像に対するスミア補正を行うことを特徴とする。
この構成によれば、遮光部が、撮像センサにおける垂直転送CCD部と垂直な所定数の画素ラインからなり、画像処理部によって、スミアリファレンスとしての画素ラインの出力データに対する暗時出力特性のバラツキを減算する処理及び欠陥画素の画素値を補間する処理によりスミアリファレンス補正が行われ、該スミアリファレンス補正によって得られた画素ラインの出力データが、撮像センサの撮像有効領域における上記遮光部の画素ラインと平行な各有効画素ラインの出力データから減算されることで撮影画像に対するスミア補正が行われる。
請求項5に係る計測用撮像装置は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記計測用撮像装置は、2次元の色彩及び輝度を測定する2次元色彩輝度計であることを特徴とする。この構成によれば、計測用撮像装置が、2次元の色彩及び輝度を測定する2次元色彩輝度計とされる。
請求項1に係る計測用撮像装置によれば、欠陥画素及び暗時出力特性によるスミアリファレンスに対する影響をスミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正が行われるので、スミアリファレンス自体の精度を高めることができ、これを用いたスミア補正も高精度なものとすることができ、ひいては高精度(高画質)な計測用画像を得ることができる。
請求項2に係る計測用撮像装置によれば、スミアリファレンス補正として、スミアリファレンスにおける暗時出力特性のバラツキが補正されるので、遮光部における画素ラインの出力データ(スミアリファレンス)が通常有している各画素間の出力バラツキの影響が取り除かれたスミアリファレンスを得ることができ、精度の高いスミアリファレンスとすることができる。
請求項3に係る計測用撮像装置によれば、欠陥画素の画素値が該欠陥画素の周辺画素の画素値を用いて補間されるので、例えばこの周辺画素の画素値を平均して欠陥画素の画素値を補間するなど、容易な方法(演算)によって、スミアリファレンスに対する欠陥画素の影響を除外することができる。
請求項4に係る計測用撮像装置によれば、遮光部における画素ラインの出力データ(スミアリファレンス)に対して暗時出力特性のバラツキを減算する処理及び欠陥画素の画素値を補間する処理がなされるので、スミアリファレンス自体の精度を高めることができ、また、この補正により精度が高められた画素ラインの出力データを撮像有効領域の各有効画素ラインから減算することでスミア補正が行われるので、スミア補正を高精度なものとすることができる。
請求項5に係る計測用撮像装置によれば、計測用撮像装置が2次元色彩輝度計とされるので、彩度及び輝度の計測において得られる計測用画像(撮影画像)に対するスミア補正を高精度で行うことができる。
図1は、本実施形態に係る計測用撮像装置1の一例を示す概略的なブロック構成図である。図1示すように、計測用撮像装置1は、撮像センサ2、A/D変換部3、タイミング生成部4、画像処理部5、制御部6、モニタ部7、操作部8、画像メモリ9及び外部インタフェース部10を備えている。
撮像センサ2は、被写体光(被写体輝度)を撮像する固体撮像素子、すなわち入射された被写体光を、光量に応じた画像信号に光電変換して出力するものであり、ここでは、フォトダイオード(PD)等の光電変換素子がマトリクス状に配置されてなる所謂2次元センサとしてのCCDイメージセンサである。撮像センサ2の前方には、被写体光を結像するための光学レンズ系(図略)と、複数の色フィルタ(例えば、R、G、B)を配置した回転ディスク(図略)が設置されている。回転ディスクを回転して色フィルタを選択し、被写体光をそれぞれの色フィルタを通して、撮像センサ2に結像することで、各色の画像信号が得られる。なお、CCDイメージセンサとしては、上記2次元配置されたCCDの表面に、RGB各色のカラーフィルタが市松模様状に貼り付けられた、所謂ベイヤー方式のカラーエリアセンサでもよい。この場合、色フィルタを配置した回転ディスクは不要となる。
撮像センサ2は、具体的には例えば図2に示すように、フォトダイオードアレイからなる光電変換部21(受光部)と、光電変換部21により光電変換され、読み出し転送された信号電荷を垂直転送する垂直転送部22(垂直転送路、垂直CCD)と、垂直転送部22により転送されてきた信号電荷を、後段に配置された図略の信号出力部(電荷の検出を行うアンプ部)へ水平転送する水平転送部23(水平転送路、水平CCD)とを備えている。ここでの撮像センサ2は、上記光電変換部21のPD212と垂直転送部22の垂直CCDとを一列毎に交互に配置し、垂直CCDの各端部を水平CCDの各素子に接続して全体として櫛形に配置された構造の所謂インタライントランスファ型のCCDイメージセンサである。
上記信号電荷の各転送を行うCCDは、具体的には、シリコン基板表面の酸化膜上に多数の電極を設け、各電極に隣同士で異なる電圧を与えることによりポテンシャルウェル(量子井戸;電位の井戸)を作り出し、これを利用して電荷を保持できるようにしたものである。各電極に加える電圧を適切に制御することにより各素子の電荷が隣の素子に一斉に転送される。これにより各素子が保持する画素24毎の電荷をバケツリレー式に順次取り出すことができる。
撮像センサ2は、OB(オプティカルブラック)部25を備えている。OB部25は、撮像センサ2の撮像センサ面20における、アルミニウム(Al)等の金属の薄膜からなる遮光膜によって覆う(マスクする)ことで光電変換が行われないように光学的に遮光された領域である。換言すれば、OB部25は光が当たらないようにした構造を有するCCDであるとも言える。なお、遮光膜は金属の薄膜に限らず、例えばフィルム状の遮光部材を用いて、或いは、該遮光部材と金属薄膜とを併用して遮光してもよい。画像データの出力に際して、このOB部25の画像データを基準として光電変換部21のデータを出力することで、暗電流等のノイズ成分を除去するといったことが可能となる。このOB部25は、撮像センサ面20における水平転送方向となる一端辺部に設けられている(図3参照)。具体的には、撮像センサ面20における水平転送部23に沿った端辺部に、光電変換部21及び垂直転送部22の一端部(PD212や垂直転送部221)を上から覆う状態に帯状に設けられている(図2参照)。また、各転送用CCDすなわち垂直転送部22及び水平転送部23にも、OB部25と同様、光電変換が行われないようにアルミニウム等の金属の薄膜からなる遮光膜による遮光がなされている。ただし、実際には完全に遮光されるものでなく、スミア現象等が生じることがあるが、この遮光やスミア現象等については後で詳述する。
撮像センサ面20のOB部25以外の部分は、撮像有効領域26(撮像エリア)となっている。ここで、撮像有効領域26における上記画素24に相当する画素のことを有効画素261、一方、OB部25における上記画素24に相当する画素のことをOB画素251という。また、OB部25における上記水平転送方向(垂直転送部22と垂直な方向)に配列されてなる各画素ラインのことをOBラインという。これによれば、図3では、例えば符号210に示す領域に対する符号220に示す拡大図に示すように、OB部25が符号221の各矢印で示す4本のOBラインからなり、図2では、符号222の各矢印で示す2本のOBラインから構成されるように示されているが、いずれも概念を説明するものであって、これに限定されず、各計測用撮像装置1に応じた好適なOBライン数からなるOB部25が設定される。また、OB部25の配設位置は、図3中の下端辺側でなくともよく例えば上端辺側であってもよい。
A/D変換部3は、撮像センサ2から出力されるアナログ画像信号を、例えば12ビットのデジタル画像信号(デジタル画像データ)に変換するものである。このA/D変換部3は、後述のタイミング生成部4から入力されるA/D変換用のクロック信号に基づいて、アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。
タイミング生成部(タイミングジェネレータ)4は、所定のタイミングパルス(タイミング信号)を発生するものであり、このタイミングパルスによって、撮像センサ2による撮影動作やA/D変換部3の処理動作を制御する。タイミング生成部4は、例えば、制御部6からの撮影制御信号に基づいて、画素駆動信号、垂直・水平同期信号等のタイミングパルスを生成して撮像センサ2に出力し、撮像センサ2の露光動作に連動して電荷を蓄積させ(被写体光を画像信号に光電変換させ)、撮像センサ2から画像データを取り込む。また、A/D変換部3に対してA/D変換用のクロック(タイミングパルス)を生成して出力し、取り込んだ画像データを、順次、A/D変換部3を経て画像処理部5へ出力させる。
制御部6は、各制御プログラム等を記憶するROM、一時的に各種データを格納するRAM、及び制御プログラム等をROMから読み出して実行する中央演算処理装置(CPU)等からなり、計測用撮像装置1全体の動作制御を司るものである。制御部6は、撮像センサ2や操作部8等の装置各部からの各種信号に基づき、装置各部が必要とする制御パラメータ等を算出し、これを送信することで各部の動作を制御する。
モニタ部7は、撮像センサ2による撮影画像、すなわち画像処理部5で処理された画像或いは画像メモリ9に保存されている画像(例えばスミア補正された画像)等を表示するものであり、例えばカラー液晶表示素子からなる液晶表示器(LCD)である。操作部8は、計測用撮像装置1に対するユーザによる操作指示入力を行うものであり、例えば電源スイッチ、撮像スイッチ、各撮像モードを設定するモード設定スイッチ、メニュー選択スイッチ等の各種操作スイッチ(操作ボタン)からなる。
外部インタフェース部10は、PC等の外部装置100とのデータの送受信を行うものであり、例えばUSB(Universal Serial Bus)、IrDA(Infrared Data Association )等の有線(LAN等のネットワーク)又は無線の各通信規格によるデータ送受信装置である。なお、図1の各機能ブロック間における二重線で示す矢印は、画像データが伝送される経路を示し、単線で示す矢印は、制御信号が伝送される経路を示している。
画像処理部5は、撮像センサ2から送出され、A/D変換部3によるA/D変換処理によって得られたデジタル画像信号に対する各種画像処理(デジタル信号処理)を行うものであり、例えば後述するスミア補正処理及びスミアリファレンス補正処理を行う。画像処理部5は、具体的には、例えばプログラムによって演算ロジックを自由に組み合わせることができ、高速演算処理が可能なデバイスであるFPGA(Field-Programmable Gate Array)からなる。ただし、画像データの演算処理が可能なものであれば、FPGAに限定されず、例えば後述のCPUのような演算処理装置であってもよい。
ここで、インタライントランスファ型のCCDイメージセンサに発生するスミアについて及びスミアが発生した場合の補正方法について詳述する。まず、図6に示す撮像面の一部分を拡大した模式図を用いて、スミアが発生する主な要因(メカニズム)について説明する。スミアは、上述したように、垂直転送部に漏れ込んだ光が光電変換されて不要な電荷が発生することで生じるが、この不要な発生電荷としては主に以下の(1)〜(3)が挙げられる。
(1):転送部遮光膜の透過光による発生電荷
この場合、垂直転送部22(垂直CCD;ここではVCCDと表現する)の遮光膜223を透過した光線224がVCCD内で光電変換されることで電荷が発生する。これは、遮光膜223は金属からなると言えどもその厚みが薄いため(Al薄膜であるため)、強い光は透過してしまうことによる。なお、VCCDも光電変換素子の一種であるため、光が当たると光電変換されて電荷が発生する。なお、この(1)の場合がスミア発生の最大要因となる。
(2):転送部遮光膜の縁部からの回り込み光による発生電荷
この場合、VCCDの遮光膜223の外側から斜めに入射した光線225が、VCCDに到達してVCCD内で光電変換されることで電荷が発生する。
(3):正規の光電変換領域のPD部以外の場所、例えば符号2261に示すエネルギー的な量子移動の障壁部(不感領域)での発生電荷
この場合、光線226の入射角度にも依るが、ハイライト照射部において、VCCDの遮光膜223の外側に位置する量子井戸外での発生電荷が多くなり、この発生電荷(不正電荷)がVCCDに迷い込むことで生じる。
ただし、上記(2)及び(3)による影響は、例えば図7に示すような、正規の光電変換部(PD部)以外が全て遮光膜227で遮光されたCCD構造を有するものに対しては殆ど無視することができる。この図7においては、遮光膜227に形成された各PD上方の開口部228にマイクロレンズ229が配設され、このマイクロレンズ229によって効率良く集光する構成とすることで、開口部228を狭めて遮光領域がより大きくなるようにされている。なお、図6はCCDにおける画素及び転送部を模式的に示したものであって、実際には、電位分布によってエネルギー的に区画が構成されたものとなっている。
上記各要因により発生した電荷は、PDからVCCDに移送された有効電荷(上記正規の光電変換部にて得られた電荷;撮影画像データ)がVCCD内を垂直転送される際に、ハイライト照射部のVCCDにおいて当該有効電荷に重畳される(ハイライト照射部を通過するときに重畳される)。この有効電荷に重畳される不要な電荷つまりスミア成分量は、ハイライト照射部の光強度と、垂直転送中の有効電荷がハイライトにさらされる被ばく時間とに比例する。被ばく時間は、垂直転送速度(クロックレート)とハイライト照射部の面積(ハイライト照射部のVCCD方向の長さ)とで決定される。このように、スミアは、上記(1)〜(3)の場合を要因として、被写体の中の輝度が高い部分において発生する電荷が、正規の光電変換部で既に光電変換が完了してVCCDで転送されている信号電荷に混入することで発生する。
上述のようにスミアが発生した場合、画像処理部5によってこのスミアの補正処理を行う。ここでは、このスミア補正に際して、スミア出現時のOB部25の画像情報を利用する。すなわち、撮像センサ2によって或るスミア出現時の撮影画像が得られたとすると、この撮影画像は、撮像センサ面20における撮像有効領域26の画像とOB部25の画像とからなり、スミア成分は、これら撮像有効領域26及びOB部25に同じように含まれている。スミア補正によって求めたい画像は、スミア成分が差し引かれた撮像有効領域26の画像であるが、撮像有効領域26から差し引くためのスミア成分を有する画像として、被写体の画像情報が含まれていないOB部25の画像を利用する。なお、スミア補正に際しての(上記スミア成分を差し引くための)リファレンスとなるデータ、ここではOB部25の出力データ(後述のOBライン出力311)のことを、以降、適宜、スミアリファレンスという。
図4は、スミアが発生した場合のOB部25の出力特性について説明するグラフ図である。同図における符号310に示すグラフは、スミア出現時に得られる実際のデータとしてのOBラインの出力特性(OBライン出力311)であり、符号320、330に示すグラフは、説明上、上記OBライン出力311をそれぞれスミア成分(スミア成分321)とOBラインの暗時出力特性(OBライン暗時出力331)とに分離したものである。各グラフの横軸はOBライン方向における画素水平アドレスを、縦軸は出力電荷を示している。なお、各グラフは一例を示すものであり、これに限定されない。
上記OBライン出力311は、OB部25における1ライン分の出力、つまりOB部25を構成する複数のOBライン、例えば図3に示すOB部25の4つのOBラインのうちの或る1つのOBライン(このOBラインを構成する各OB画素)の出力を示しており、上記スミアリファレンスとしての出力データである。上記スミア成分321は、OBライン出力311に含まれるスミア成分(1画素ライン分のデータ)である。なお、このスミア成分321のピーク位置はこれに限らず、スミアが発生する箇所(画素水平アドレス)に対応する位置となる。また、スミア成分321のピーク3211の個数(波形)もこれに限らず、複数箇所でスミアが発生した場合にはそれに対応するものとなる。
上記OBライン暗時出力331は、スミアが発生していない場合のOB部25の出力を示している。実際には、OB部25の各OB画素の出力特性にはバラツキ(画素間バラツキ)があるため、例えばバラツキ特性332に示す出力となる。また、各OB画素には欠陥画素が存在することもあり、これによって上記バラツキの範囲に収まらない大きな値又は小さな値となる出力、具体的には例えば所謂「白飛び」といった異常に出力の高い(階調の無い真っ白な画像となる)欠陥画素出力333や、所謂「黒抜け」(又は黒つぶれ)といった出力の無い(暗出力ですら無い例えばゼロ出力の)欠陥画素出力334が出力されることがある。上記黒抜けは、OB画素のゲートが壊れている、或いはPD上に埃が付着している等の理由によって生じる。なお、欠陥画素出力333、334はそれぞれ複数個存在する場合もあるし、一方のみが存在することもある。また、欠陥画素出力333、334が存在しない場合もある。
スミア補正を行う際、理想的には、撮影画像つまり上記撮像有効領域26の画像から上記スミア成分321だけを取り除くようにすればよいが、OB部25には、実際には、スミア成分321とOBライン暗時出力331とが合成(重畳)されてなるOBライン出力311が出力されることから、この理想のスミア成分321に近づけるべく、実際のOBライン出力311から上記バラツキ特性332や欠陥画素出力333、334といった誤差成分(OBライン暗時出力331)を差し引いたデータを用いて撮影画像に対するスミア補正を行えばよい。逆に、スミア補正にOBライン出力311をそのまま使用して、撮像有効領域26の画像からスミア成分を除外する演算を行おうとすると、撮像有効領域26の画像に上記誤差成分の影響を与えてしまうことになる。
上述のことから、画像処理部5は、OBライン出力311からOBライン暗時出力331を除去(除外)する演算処理(減算処理)を行うことでスミアリファレンスの補正を行う。このスミアリファレンス補正は、具体的には、OBライン出力311からバラツキ特性332を減算する処理であり、また欠陥画素出力333、334に対する補間(欠陥画素出力333、334が妥当な値となるような補正)を行う処理である。このOBライン出力311からOBライン暗時出力331(上記誤差成分)を除去する演算処理のことを、誤差成分除去処理という。
上記欠陥画素の補間方法としては、例えば、図5に示すように画素2Bが欠陥画素であるとすると、この画素2Bに隣接する実在の画素(隣接画素)の画素値を用い、以下の例えば(A)〜(C)に示す平均演算等の補間式に基づき画素2Bの画素値を算出する。ただし、式中の各記号は、該当する画素の画素値を示す。記号「/」は除算を示す。
(A)2B=(2A+2C)/2
(B)2B=(1B+2A+2C+3B)/4
(C)2B=(1A+1B+1C+2A+2C+3A+3B+3C)/8
画像処理部5は、補正データ用メモリ93に記憶されている上記画素2Bに対応するOB部25の欠陥画素アドレス情報に基づいて上記画素補間処理を行い、この補間処理により得られた欠陥画素の画素値を、後述のリファレンス用メモリ92における当該欠陥画素アドレスに格納する。また、バラツキの補正に関しても同様に、後述の補正データ用メモリ93に記憶されているOB暗時データ(バラツキ特性332)に基づいて画素間のバラツキを除外する演算処理を行い、この演算処理により得られた画像データをリファレンス用メモリ92に格納する。
また、画像処理部5は、本実施形態に示すようにOB部25が複数のOBラインから構成される場合、これら複数のOBラインに対して所定の平均処理を行うことで、平均化された1ライン分のデータ(平均OBラインデータ)を算出し、このデータを、OB部25つまり複数のOBラインを代表するスミアリファレンスデータ(代表スミアリファレンスという)として再定義して後述のリファレンス用メモリ92に格納する。なお、この平均処理は、相加平均或いは相乗平均であってもよい。また、複数のOBラインから代表のOBラインを求める演算処理は上記平均処理でなくともよく、任意の演算処理が採用可能である。画像処理部5は、代表スミアリファレンスを算出した後、撮像有効領域26の画像データから、ライン毎に、すなわち例えば図2の水平転送部23と平行な水平画素ライン毎に代表スミアリファレンスデータを減算する演算を行うことでスミア補正を行う。
画像メモリ9は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリからなり、画像処理部5にて画像処理される前のRAW画像データ、或いは画像処理部5や制御部6での各種処理時又は処理後の画像データ等を保存する所謂バッファである。画像メモリ9は、フレームメモリ91、リファレンス用メモリ92及び補正データ用メモリ93を備えている。フレームメモリ91は、撮像センサ2により得られた撮影画像(フレーム画像)つまり撮像有効領域26の画像データ(有効画素データという)及びOB部25の画像データ(OB画素データ)からなる全画素データを格納する。また、フレームメモリ91は、スミア補正が施された撮影画像も格納する。
リファレンス用メモリ92は、スミア補正用のリファレンスデータ(上記スミアリファレンス)を格納するものである。ただし、このスミアリファレンスは、フレームメモリ91に格納された全画素データにおけるOB部25の画像(各OBライン出力311)に対して、上記誤差成分除去処理が施されてなるOBライン出力データ(補正OBライン出力という)、或いは、複数の補正OBライン出力が例えば平均化処理されてなる上記代表スミアリファレンスデータである。
補正データ用メモリ93は、スミアリファレンスを補正するためのデータ(補正データ)を格納するものである。この補正データは、ここでは上述した欠陥画素のアドレス情報、及びOB部25を構成する各画素の暗時出力データ(OB暗時データという)である。このOB暗時データは具体的には上記バラツキ特性332に相当する。欠陥画素のアドレス情報やOB暗時データは既定値として与えられている。この既定値は、例えば、予め撮像センサ2毎(各画素毎)に遮光した状態(スミアの影響が全くない状態)で測定して得られた出力データとして与えられる。この欠陥画素のアドレス情報やOB暗時データは、OBライン暗時出力331に示す1ライン分のデータに対してでなく、OB部25の全画素データ(全OBライン)に対するものとなっている。なお、欠陥画素のアドレス情報は、OB部25に対するもののみではなく、全画素データに対する画素アドレス情報であってもよい。
なお、上記フレームメモリ91には、撮影画像の全画素データが格納される構成となっているが、例えば、スミアリファレンスとして用いるOB部25の画像データを全画素データから分離して、残りの撮像有効領域26の画像データのみをフレームメモリ91に格納し、このOB部25の画像データは、リファレンス用メモリ92に格納する構成としてもよい(このような構成においても、上述と同様にOB部25の画像データに対するスミアリファレンス補正処理或いは以降のスミア補正処理等が行われる)。この場合、撮像センサ2から画像データを読み出す際に、画素アドレスに基づいてOB部25の画像データと、撮像有効領域26の画像データとを分離しつつ、それぞれをフレームメモリ91とリファレンス用メモリ92とに格納してもよい。またこの場合、リファレンス用メモリ92内に当該OB部25の画像データ用のメモリを別途設ける構成としてもよい。なお、上記各メモリ91〜93は、所定のBUS(画像BUS)を介して接続されている。
図8は、本実施形態に係る計測用撮像装置1におけるスミア補正に関する動作の一例を示すフローチャートである。先ず、撮像センサ2によって撮影画像(フレーム画像)が取得される(この撮影画像にはスミアが発生しているものとする)。具体的には、PDでの光電変換による電荷蓄積が開始され(例えば蓄積開始時点で、それ以前の蓄積電荷のリセット動作が行われる)(ステップS1)、その後、PDの蓄積電荷が垂直転送部22へ転送されるなどして撮像動作が終了され(ステップS2)、垂直転送部22での該電荷の垂直転送と水平転送部23での水平転送とが交互に行われてシリアルに撮像センサ2から全画素データ(撮影画像)が読み出され、A/D変換部3によるA/D変換処理が施された後、フレームメモリ91に格納される(ステップS3)。そして、このフレームメモリ91に格納された撮影画像のOB部25の画像に基づいて、スミアリファレンスの補正が行われ(ステップS4)、当該補正後のスミアリファレンス(代表スミアリファレンス)に基づいて、スミアの補正が行われる(ステップS5)。なお、当該スミア補正により得られた画像(スミア補正画像という)は、外部装置100で所定の処理を施すべく、制御部6によって、外部インタフェース部10を経由して外部装置100に転送(外部出力)されてもよい(ステップS6)。
図9は、上記ステップS4におけるスミアリファレンス補正に関する動作の一例を示すフローチャートである。ステップS4において、画像処理部5によって、OB部25の各OBライン出力311からOBライン暗時出力331が除去される処理が行われる。すわなち、各OBライン出力311から該各OBライン出力311に対応するバラツキ特性332(OB暗時データ)が減算されてOB暗時補正処理が行われる(ステップS41)とともに、OB部25(各OBライン出力311)における欠陥画素の補間処理が行われる(ステップS42)。そして、OB暗時補正及び欠陥画素補間の誤差成分除去処理が施された複数の補正OBライン出力が例えば平均化処理されることで代表スミアリファレンスが作成され(ステップS43)、この代表スミアリファレンスデータがリファレンス用メモリ92に格納される(ステップS44)。
図10は、上記ステップS41におけるOB暗時補正に関する動作の一例を示すフローチャートである。ステップS41において、画像処理部5によって、フレームメモリ91からOB部25の画像データ(OB画像データ;各OBライン出力)が、補正データ用メモリ93から各OBラインに対応するバラツキ特性(OB暗時データ)が読み出され(ステップS411)、各OBライン出力からそれぞれに対応するバラツキ特性が減算される(ステップS412)。そして、バラツキ特性が減算された各OBライン出力(補正OBライン出力)が、スミアリファレンスすなわちフレームメモリ91から読み出されたOB部25の各OBラインのデータをスミアリファレンスとすると、これに対する誤差成分除去処理が施されて修正された修正スミアリファレンスを構成するデータとして、リファレンス用メモリ92に格納される(ステップS413)。
図11は、上記ステップS42におけるOB部欠陥画素補間に関する動作の一例を示すフローチャートである。ステップS42において、画像処理部5によって、フレームメモリ91からOB部25の画像データ(各OBライン出力)が、また、補正データ用メモリ93からOB部25における欠陥画素のアドレス情報が読み出され(ステップS421)、欠陥画素アドレス情報に基づいて該欠陥画素アドレスの画素の画素値が、隣接画素の画素値から平均演算等によって補間される(ステップS422)。そして、この補間によって得られた欠陥画素の画素値(或いは補正OBライン出力)が、上記修正スミアリファレンスを構成するデータとしてリファレンス用メモリ92に格納される(ステップS423)。
図12は、上記ステップS5におけるスミア補正に関する動作の一例を示すフローチャートである。ステップS5において、画像処理部5によって、フレームメモリ91に格納されている撮像有効領域26の画像データが1画素ライン(1有効画素ライン)分ずつ読み出され(ステップS51)、当該読み出された1画素ライン分の画像データから、上記ステップS4において作成された代表スミアリファレンスが減算された後(ステップS52)、当該代表スミアリファレンス減算後の1画素ライン分の画像データがフレームメモリ91に格納される(ステップS53)。そして、画像処理部5によって、有効画素の全画素ライン分の減算処理が終了したと判別された場合には(ステップS54のYES)、フロー終了となり、有効画素の全ライン分の減算処理が終了していないと判別された場合には(ステップS54のNO)、ステップS51に戻り、全ライン終了まで繰り返される。なお、スミア補正の実行タイミングとしては、上記フローに示すものに限定されず、例えばフレームメモリ91から外部装置100への画像転送時に、1画素ライン単位で転送しながら当該スミア補正(代表スミアリファレンスの減算処理)を行うタイミングであってもよい。
なお、図12のフローチャートに示すように、本実施形態では、撮像有効領域26の有効画素データからスミアリファレンス(代表スミアリファレンス)を減算することで、有効画素データのスミア補正を行うようにしているが、これに関し、厳密にはCCDの暗時出力特性は、画素毎に若干のバラツキがあり、撮像有効領域26の各画素の暗時出力特性を、OB部25の画素の暗時出力で規定することはできないが、近似値として用いることはできる。そのため、スミア補正としてOB部25の画像データから得たスミアリファレンス(代表スミアリファレンス)を適用することで撮像有効領域26の暗時補正も同時に行うことができる。
以上のように、本実施形態の計測用撮像装置1によれば、OB部25が、撮像センサ2の構成画素がマスクされてなる光学的遮光領域とされ、OB部25の画素出力情報に基づき作成されたスミア補正時のリファレンスデータとして用いるスミアリファレンスと、OB部25における欠陥画素情報及び各構成画素の暗時出力特性情報とが画像メモリ9に記憶される。そして、画像処理部5によって、画像メモリ9に記憶されている欠陥画素情報及び暗時出力特性情報に基づいて、欠陥画素及び暗時出力特性によるスミアリファレンスに対する影響を該スミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正が行われる。これによれば、欠陥画素及び暗時出力特性によるスミアリファレンスに対する影響をスミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正が行われるので、スミアリファレンス自体の精度を高めることができ、これを用いたスミア補正も高精度なものとすることができ、ひいては高精度(高画質)な計測用画像を得ることができる。
また、画像処理部5によって、スミアリファレンス補正として、スミアリファレンスにおける暗時出力特性のバラツキが補正されるので、OB部25におけるOBライン(画素ライン)の出力データ(スミアリファレンス)が通常有している各画素間の出力バラツキ(バラツキ特性332)の影響が取り除かれたスミアリファレンスを得ることができ、精度の高いスミアリファレンスとすることができる。
また、画像処理部5によって、欠陥画素のアドレス情報を基に、欠陥画素の画素値を該欠陥画素の周辺画素(隣接画素)の画素値を用いて補間することにより欠陥画素による影響をスミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正が行われるので、例えばこの周辺画素の画素値を平均して欠陥画素の画素値を補間するなど、容易な方法(演算)によって、スミアリファレンスに対する欠陥画素の影響を除外することができる。
また、OB部25が、撮像センサ2における垂直転送部22と垂直な所定数のOBラインからなり、画像処理部5によって、スミアリファレンスとしてのOBラインの出力データに対する暗時出力特性のバラツキを減算する処理及び欠陥画素の画素値を補間する処理によりスミアリファレンス補正が行われ、該スミアリファレンス補正によって得られたOBラインの出力データが、撮像センサ2の撮像有効領域26における上記OB部25のOBラインと平行な各有効画素ラインの出力データから減算されることで撮影画像に対するスミア補正が行われる。このように、OB部25におけるOBラインの出力データ(スミアリファレンス)に対して暗時出力特性のバラツキを減算する処理及び欠陥画素の画素値を補間する処理がなされるので、スミアリファレンス自体の精度を高めることができ、また、この補正により精度が高められたOBラインの出力データを撮像有効領域26の各有効画素ラインから減算することでスミア補正が行われるので、スミア補正を高精度なものとすることができる。
さらに、計測用撮像装置1は、2次元の色彩及び輝度を測定する2次元色彩輝度計とされるので、彩度及び輝度の計測において得られる計測用画像(撮影画像)に対するスミア補正を高精度で行うことができる。
なお、本発明は、以下の態様をとることができる。
(A)上記実施形態においては、撮影画像に対するスミアリファレンス補正処理やスミア補正処理を、計測用撮像装置1内(画像処理部5や制御部6)で行う構成としているが、これに限らず、計測用撮像装置1外の所定の処理部において実行する構成としてもよい。具体的には、OB部25の画像データを含めた全撮影画像データを撮像センサ2から読み出した後、この画像データを画像メモリ9にバッファせずに、外部インタフェース部10を経由して外部装置100(図1参照)へ転送し、この外部装置100において例えば所定のソフトウェアを用いて演算処理することで上記実施形態と同様の各種補正処理を行う構成としてもよい。
(B)上記実施形態においては、例えば図12のフローチャートに示すように、ライン毎に補正している、すなわち、1つの有効画素ラインから1つの代表スミアリファレンス(OBライン)を減算する演算方法としているが、このようなライン同士の演算ではなく、面と面との演算、すなわち例えば、撮像有効領域26における全有効画素ラインに対応するライン数分の繰り返し並べられた代表スミアリファレンスからなる合成画像を作成し、この全有効画素ラインからなる画像(面)データから、代表スミアリファレンスが繰り返し並んだ画像(面)データを一度に減算するような演算方法であってもよい。
(C)上記図4に示すバラツキ特性332の代わりに、このバラツキ特性332と正負が逆特性を有するバラツキ特性を補正データ用メモリ93等に格納しておき、スミアリファレンスに対する当該バラツキの補正時には、この逆特性のバラツキ特性をOBライン出力311に対して加算或いは乗算する構成としてもよい。
本実施形態に係る計測用撮像装置の一例を示す概略的なブロック構成図である。 上記計測用撮像装置に用いられる撮像センサの受光面の一構成例を説明する拡大図である。 上記撮像センサの受光面の全体構成の一例を説明する模式図である。 スミアが発生した場合のOB部の出力特性について説明するグラフ図である。 スミアリファレンスの欠陥画素の補間処理について説明する模式図である。 スミアが発生する主な要因(メカニズム)について説明する斜視図である。 正規の光電変換部(PD部)以外が全て遮光膜で遮光されたCCD構造を説明する斜視図である。 本実施形態に係る計測用撮像装置におけるスミア補正に関する動作の一例を示すフローチャートである。 図8に示すフローチャートのステップS4におけるスミアリファレンス補正に関する動作の一例を示すフローチャートである。 図9に示すフローチャートのステップS41におけるOB暗時補正に関する動作の一例を示すフローチャートである。 図9に示すフローチャートのステップS42におけるOB部欠陥画素補間に関する動作の一例を示すフローチャートである。 図8に示すフローチャートのステップS5におけるスミア補正に関する動作の一例を示すフローチャートである。 従来におけるスミアの発生について説明する模式図である。
符号の説明
1 計測用撮像装置
2 撮像センサ
5 画像処理部
9 画像メモリ(記憶部)
91 フレームメモリ
92 リファレンス用メモリ
93 補正データ用メモリ
22 垂直転送部(垂直転送CCD部)
223、227 遮光膜
25 OB部(遮光部)
26 撮像有効領域
311 OBライン出力
321 スミア成分
332 バラツキ特性(バラツキ)
333、334 欠陥画素出力(欠陥画素情報)

Claims (5)

  1. CCDを用いて所定の計測対象を撮影する撮像センサを備え、該撮像センサによる撮影画像に発生したスミアの補正が可能に構成された計測用撮像装置であって、
    前記撮像センサの構成画素がマスクされてなる光学的遮光領域としての遮光部と、
    前記遮光部の画素出力情報に基づき作成されたスミア補正時のリファレンスデータとして用いるスミアリファレンスと、前記遮光部における欠陥画素情報及び各構成画素の暗時出力特性情報とを記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶されている欠陥画素情報及び暗時出力特性情報に基づいて、欠陥画素及び暗時出力特性による前記スミアリファレンスに対する影響を該スミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正を行う画像処理部とを備えることを特徴とする計測用撮像装置。
  2. 前記画像処理部は、前記スミアリファレンス補正として、前記スミアリファレンスにおける前記暗時出力特性のバラツキを補正することを特徴とする請求項1記載の計測用撮像装置。
  3. 前記欠陥画素情報は、欠陥画素のアドレス情報を含んだものであって、
    前記画像処理部は、前記欠陥画素のアドレス情報を基に、欠陥画素の画素値を該欠陥画素の周辺画素の画素値を用いて補間することにより前記欠陥画素による影響をスミアリファレンスから除外するスミアリファレンス補正を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の計測用撮像装置。
  4. 前記遮光部は、撮像センサにおける垂直転送CCD部と垂直な所定数の画素ラインからなり、
    前記画像処理部は、スミアリファレンスとしての前記画素ラインの出力データに対する前記暗時出力特性のバラツキを減算する処理及び欠陥画素の画素値を補間する処理によって前記スミアリファレンス補正を行い、該スミアリファレンス補正によって得られた画素ラインの出力データを、撮像センサの撮像有効領域における前記画素ラインと平行な各有効画素ラインの出力データから減算することで撮影画像に対するスミア補正を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の計測用撮像装置。
  5. 前記計測用撮像装置は、2次元の色彩及び輝度を測定する2次元色彩輝度計であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の計測用撮像装置。
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