JP2007053159A - レーザ共振器及び波長変換装置 - Google Patents

レーザ共振器及び波長変換装置 Download PDF

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淳 伊澤
Fumio Matsuzaka
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Abstract

【課題】直線偏光用の波長変換素子を用いた内部変換型のレーザ共振器であって、動作効率を向上させたレーザ共振器を提供する。
【解決手段】レーザ媒質を励起して第1波長のレーザ光を発生させるレーザ共振器において、レーザ共振器の光路上に設置され、第1波長のレーザ光をこの第1波長と異なる第2波長の光に変換する波長変換素子14と、レーザ共振器の光路上に設置され、第1波長のレーザ光の偏光方向を前記光路の往路及び復路で合わせて90度回転させる偏光制御手段14とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、直線偏光用の波長変換素子により無偏光レーザ光の高効率波長変換を可能にしたレーザ共振器および無偏光レーザ光を高効率に変換する波長変換装置に関するものである。
従来、Nd:YAGの如きレーザ媒質及び所定の鏡体で構成したレーザ共振器において、レーザ媒質により発生する所定の波長のレーザ光をSHG結晶の如き波長変換素子を用いて波長変換し、この波長変換した光を出力する内部変換型のレーザ共振器が提供されている。
内部波長変換型のレーザでは、レーザ共振器内部に置いた波長変換素子による波長変換光を出力として取り出す。これにより内部レーザ光強度を高くすることができ、かつ波長変換しなかった残りのレーザ光を再利用できるため外部波長変換型レーザに比べて高効率動作が可能である。
図1は、従来の内部変換型のレーザ共振器の概略を示す図である。
このレーザ共振器100は、全反射鏡による終端鏡101と、Nd:YAGの如きレーザ媒質102と、波長選択鏡による出力鏡103とからなるレーザ共振器において、このレーザ共振器の光軸上に配置されたSHG結晶の如き波長変換素子104を具備する。
レーザ共振器で発生した所定波長の無偏光のレーザ光は、波長変換素子104によって波長を変換され、出力鏡103を介して出力される。
ここで、レーザ光の波長変換では、波長変換素子104によって要求される条件が様々である。波長変換素子104の中には、ある直線偏光成分しか波長変換に寄与できないが、その他の特性は非常に優れているものもある。この場合、波長変換に寄与できない成分(寄与する成分と直交する成分)は全て損失となり変換効率が低下するため、従来技術ではレーザ光を直線偏光化して変換効率向上を図っていた。
図1には、特定方向の偏光成分を選択して波長変換素子104に供給する偏光選択素子105が示されている。ここでは、偏光選択素子105として、前記特定方向に直交する偏光成分を光路外に導く偏光ビームスプリッタ、ブリュースタープレートの如きものが用いられている。
特開2001−56491号公報 特開2005−5426号公報
ところで、直線偏光用の波長変換素子のための偏光選択素子は、一般的にレーザ光を直線偏光にする際に損失が発生する。図1の偏光選択素子105においては、選択される直線偏光成分に直交する成分は光路外に導かれるため、この分に相当する損失が発生している。
このような損失のため、従来技術のレーザ共振器では、前記所定波長のレーザ光の如きレーザ光基本波の動作効率が低下し、ひいては出力が低下するという問題があった。
本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、直線偏光用の波長変換素子を用いたレーザ共振器であって、動作効率を向上させたレーザ共振器及び、高効率で波長変換を行う波長変換装置を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するため、本発明に係るレーザ共振器は、レーザ媒質を励起して第1波長のレーザ光を発生させるレーザ共振器において、前記レーザ共振器の光路上に設置され、前記第1波長のレーザ光をこの第1波長と異なる第2波長のレーザ光に変換する波長変換素子と、前記レーザ共振器の光路上に設置され、少なくとも前記第1波長のレーザ光の偏光を前記光路の往路及び復路で合わせて90度回転させる偏光制御手段とを有する。
前記レーザ共振器は、同一光軸上に配置した終端鏡、レーザ媒質及び出力鏡を備え、前記終端鏡と出力鏡間で繰り返し反射する光を前記レーザ媒質で増幅して第1波長のレーザ光を発生させ、この第1波長のレーザ光は前記波長変換素子で第2波長に変換されて前記出力鏡を介して出力されることが好ましい。
前記レーザ共振器は、第1終端鏡と、出力鏡と、第2終端鏡と、レーザ媒質とを有し、前記第1終端鏡及び前記出力鏡を結ぶ第1光路と、前記第2終端鏡と前記出力鏡を結ぶ第2光路とに沿って、前記出力鏡を前記第1及び第2光路の折り返し鏡とした一連の光路を繰り返し反射する光を前記第2光路上に配置された前記レーザ媒質で増幅して第1波長のレーザ光を発生させるものであって、前記波長変換素子は前記第1光路上に配置され、前記偏光制御手段は前記第1光路上に配置され、前記第1波長のレーザ光は前記波長変換素子で第2波長に変換されて前記出力鏡を介して出力されることが好ましい。
偏光制御手段は、前記第2波長のレーザ光の偏光を前記光路の往路及び復路で合わせて180度回転させることが好ましい。
また、本発明に係るレーザ共振器は、終端鏡と、出力鏡と、第1波長のレーザ光を供給するレーザ装置と、第1波長のレーザ光を第2波長に変換する波長変換素子とを有し、前記終端鏡及び前記出力鏡を結ぶ第1光路と、前記レーザ装置と前記出力用を結ぶ第2光路とに沿って、前記出力鏡を前記第1及び第2光路の折り返し鏡とした一連の光路を繰り返し往復する第1波長のレーザ光を、前記第1光路上に設置された波長変換素子で第2波長に変換して前記出力鏡を介して出力するレーザ共振器であって、前記第1の光路上に設置され、少なくとも前記第1波長のレーザ光の偏光を前記光路の往路及び復路で合わせて90度回転させる偏光制御手段を有することが好ましい。
本発明に係る波長変換装置は、レーザ装置から供給された第1波長のレーザ光を第2波長に変換するものであって、終端鏡と、出力鏡と、第1波長のレーザ光を第2波長に変換する波長変換素子とを有し、前記終端鏡及び前記出力鏡を結ぶ第1光路と、レーザ装置と前記出力用を結ぶ第2光路とに沿って、前記出力鏡を前記第1及び第2光路の折り返し鏡とした一連の光路を繰り返し往復する第1波長のレーザ光を、前記第1光路上に設置された波長変換素子で第2波長に変換して前記出力鏡を介して出力し、前記第1の光路上に設置され、前記第1波長のレーザ光の偏光を前記光路の往路及び復路で合わせて90度回転させる偏光制御手段を有する。
以上のように、本発明では、光路上の往復2パスで基本波(第1波長)の偏光を90度回転させる偏光制御素子の使用により問題を解決している。このように、光路上における往復で基本波の偏光を90度回転させることによって無偏光の直交する両方の偏光成分を波長変換に寄与させることができ、変換効率を向上させることができる。
以下、本発明に係るレーザ共振器及び波長変換装置を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明に係るレーザ共振器の最小限の構成を示す図である。
このレーザ共振器10は、全反射鏡による終端鏡11と、Nd:YAG、Nd:YLFの如きレーザ媒質12と、波長選択鏡による出力鏡13から構成されるレーザ共振器において、このレーザ共振器の光軸上に設置されたLBO、BBO結晶の如き波長変換素子14と、前記光軸上に設置された偏光ビームスプリッタ(PBS)、ブリュースタープレートの如き偏光制御素子15とを有している。
終端鏡11と、レーザ媒質12と、出力鏡13とからなるレーザ共振器は、終端鏡11と出力鏡13間で反射して往復する光を、図示しないクリプトンランプなどの励起源によって励起されたレーザ媒質12によって増幅してレーザ発振させ、第1波長のレーザ光を発生させる。
レーザ共振器によって発生した第1波長のレーザ光は、波長変換素子14によって波長を第2波長に変換され、この第2波長の光は出力鏡13を介して外部に出力される。
波長変換素子14は、特定偏光方向の直線偏光成分の第1波長のレーザ光のみを第2波長に変換する。すなわち、この直線偏光成分に対する直交成分のレーザ光は、第2波長への変換に寄与せずに波長変換素子14を透過する。このような波長変換素子14において波長変換を効率的に行うためには、特定偏光方向を向いた直線偏光を波長変換素子14に供給する事が望ましい。
偏光制御素子15は、終端鏡11、レーザ媒質21、出力鏡13で構成されるレーザ共振器の光軸に沿って往復して反射される第1波長のレーザ光の偏光を往路と復路で合わせて90度回転する。なお、終端鏡11から出力鏡13への向かう光路を往路、逆に出力鏡13から終端鏡11へ向かう光路を復路というものとする。
本実施の形態では、レーザ媒質12から出た第1波長のレーザ光は往路で直交する偏光成分の片方が波長変換素子14によって第2波長に波長変換される。波長変換素子14を抜けたレーザ光は、偏光制御素子15を往復通過することにより、偏光を合わせて90度回転させられる。
このように偏光を90度回転されたレーザ光が再度波長変換素子14を通過する際、今度は直交する偏光成分のもう一方が波長変換される。すなわち、往復でレーザ光の偏光を90度回転させることによって無偏光の直交する両方の偏光成分を波長変換に寄与させている。
したがって、本実施の形態の偏光制御素子15は、従来あった偏光ビームスプリッタ、ブリュースタープレートの如き偏光選択素子と比較すると、直線偏光を選択する際の損失が少ないため、レーザ共振器の動作効率の向上、ひいては出力の増加を実現することができる。
図3は、本発明に係るレーザ共振器の第1の実施の形態を示す図である。
この第1の実施の形態は、前述の最小構成のレーザ共振器を折り返し型として、往路及び復路で波長変換された光を同一方向から取り出すように構成したものである。
レーザ共振器20は、全反射鏡による第1終端鏡21と、波長選択鏡による出力鏡24と、これら第1終端鏡21と出力鏡24を結ぶ第1光路L21上に、波長変換素子23と、波長変換素子23と第1終端鏡21間に配置された1/4波長板またはファラデーローテータの如き偏光制御素子22とを有している。
また、レーザ共振器20は、全反射鏡による第2終端鏡28と、出力鏡24と第2終端鏡28を結ぶ第2光路L22上に、レーザ媒質27と、レーザ媒質27と出力鏡24間に配置されたQスイッチ26と、Qスイッチ26と出力鏡24間に配置された折り返し鏡25とを有している。
出力鏡24は、第1及び第2光路L21,L22の光軸に対して略45度の角度を有して配置され、出力光を前記第1光路L21の光軸に沿って外部に出射するとともに、第1光路L21に沿った光と第2光路L22に沿った光の方向を互いに転換する折り曲げ鏡を兼ねている。この出力鏡24は、レーザ媒質27によって発生された第1波長のレーザ光に対する反射率が高く、このレーザ光を波長変換素子23で波長変換した第2波長の光に対する透過率が高いような特性を有している。
偏光制御素子22は、第1光路L21に沿って往復するレーザ光の偏光を、この第1光路L21の光軸周りに往路及び復路で合わせて90度回転する。なお、往路とは第2終端鏡28から第1終端鏡21へ向かう光路をいい、復路とは第1終端鏡21から第2終端鏡28へ向かう光路をいうものとする。以下の実施の形態でも同様とする。
続いて、前述した構成を有する第1の実施の形態のレーザ共振器20の作用を説明する。
第1終端鏡21と出力鏡24間の第1光路L21と、出力鏡24と第2終端鏡28間の第2光路L22が、出力鏡24で折り返された一連の光路上にレーザ媒質27を備えるレーザ共振器において、この光路を繰り返し反射する光は、図示しないクリプトンランプ等の励起源によって励起されたレーザ媒質27によって増幅され、第1波長の無偏光のレーザ光を発生する。
本実施の形態では、第2光路L22中にQスイッチ26を備え、レーザ媒質27によって増幅されるレーザ光の強度が十分大きくなるまでQスイッチ26で光の透過を阻止し、十分な強度に達した後にQスイッチ26を透過させるように、Qスイッチ26を制御している。
Qスイッチ26がオンされると、Qスイッチ26を透過したレーザ光は、第1光路L21上の波長変換素子23によって第1波長から第2波長に変換される。この第2波長の光は、出力鏡24を透過してレーザ共振器外に出力される。
本実施の形態のレーザ共振器20は、Qスイッチ26によるスイッチングにより間歇的にレーザ光を発生する。しかしながら、Qスイッチ26を設けず、レーザ共振器でレーザ光を連続発振(CW)させることにより、レーザ光を連続的に出力することも可能である。
本実施の形態では、レーザ媒質27から出た第1波長のレーザ光は往路で直交する偏光成分の片方が波長変換素子23によって第2波長に波長変換される。波長変換素子23を抜けたレーザ光は、偏光制御素子22を往復通過することにより、偏光を第1の光軸L21周りに合わせて90度回転させられる。
このように偏光を90度回転されたレーザ光が復路で再度波長変換素子23を通過する際、今度は直交する偏光成分のもう一方が波長変換される。すなわち、往復でレーザ光の偏光を90度回転させることによって無偏光の直交する両方の偏光成分を波長変換に寄与させている。
したがって、本実施の形態は、偏光制御素子22を用いることにより直線偏光を選択する際の損失を少なくして、レーザ共振器の動作効率の向上、ひいては出力の増加を実現することができる。
図4は、本発明に係るレーザ共振器の第2の実施の形態を示す図である。
この第2の実施の形態は、前述の第1の実施の形態の偏光制御素子22を第1波長及び第2波長の2波長対応とすることにより、第2波長の光の直線偏光の方向を往路及び復路で整合させるものである。
レーザ共振器30は、全反射鏡による第1終端鏡31と、波長選択鏡による出力鏡34と、これら第1終端鏡31と出力鏡34を結ぶ第1光路L31上に、波長変換素子33と、波長変換素子33と第1終端鏡31間に配置された偏光制御素子32とを有している。
また、レーザ共振器30は、全反射鏡による第2終端鏡38と、出力鏡34と第2終端鏡38を結ぶ第2光路L32上に、レーザ媒質37と、レーザ媒質37と出力鏡34間に配置されたQスイッチ36と、Qスイッチ36と出力鏡34間に配置された折り返し鏡35とを有している。
偏光制御素子32には、第1波長と第2波長の2波長に対応する波長板を用いる。この偏光制御素子32は、レーザ媒質37から供給された第1波長のレーザ光について、往路及び復路で合わせて1/4波長またはこの奇数倍の位相遅延を生成する。これによって、レーザ光の偏光を第1光路L31の光軸周りに往路及び復路で合わせて90度回転させる。
一方、偏光制御素子32は、レーザ光が波長変換素子33で波長変換された第2波長の光について、往路及び復路で合わせて1/2波長またはこの整数倍(0倍を含む)の位相遅延を生成する。これによって、この光の偏光を第1光路L31の光軸周りに合わせて180度回転させる。
出力鏡34は、第1及び第2光路L31,L32の光軸に対して略45度の角度を有して配置され、出力光を前記第1光路L31の光軸に沿って外部に出射するとともに、第1光路L31に沿った光と第2光路L32に沿った光の方向を互いに転換する折り曲げ鏡を兼ねている。この出力鏡34は、レーザ媒質37によって発生された第1波長のレーザ光に対する反射率が高く、このレーザ光を波長変換素子33で波長変換した第2波長の光に対する透過率が高いような特性を有している。
続いて、前述した構成を有する第2の実施の形態のレーザ共振器30の作用を説明する。
第1終端鏡31と出力鏡34間の第1光路L31と、出力鏡34と第2終端鏡38間の第2光路L32が、出力鏡34で折り返された一連の光路上にレーザ媒質37を備えるレーザ共振器において、この光路を繰り返し反射する光は、図示しないクリプトンランプ等の励起源によって励起されたレーザ媒質37によって増幅され、第1波長の無偏光のレーザ光を発生する。
本実施の形態では、第2光路L32中にQスイッチ36を備え、レーザ媒質37によって増幅されるレーザ光の強度が十分大きくなるまでQスイッチ36で光の透過を阻止し、十分な強度に達した後にQスイッチ36を透過させるように、Qスイッチ36を制御している。
Qスイッチ36がオンされると、Qスイッチ36を透過したレーザ光は、第1光路上L31の波長変換素子33によって第1波長から第2波長に変換される。この第2波長の光は、出力鏡34を透過してレーザ共振器外に出力される。
本実施の形態のレーザ共振器30は、Qスイッチ36によるスイッチングにより間歇的にレーザ光を発生する。しかしながら、Qスイッチ36を設けず、レーザ共振器でレーザ光を連続発振させることにより、レーザ光を連続的に出力することも可能である。
本実施の形態では、レーザ媒質37から出た第1波長のレーザ光は往路で直交する偏光成分の片方が波長変換素子33によって第2波長に波長変換される。波長変換素子33を抜けたレーザ光は、偏光制御素子32を往復通過することにより、偏光を第1の光軸L31周りに合わせて90度回転させられる。
このように偏光を90度回転されたレーザ光が復路で再度波長変換素子33を通過する際、今度は直交する偏光成分のもう一方が波長変換される。すなわち、往復でレーザ光の偏光を90度回転させることによって無偏光の直交する両方の偏光成分を波長変換に寄与させている。
したがって、本実施の形態は、偏光制御素子32を用いることにより、直線偏光を選択する際の損失を少なくして、レーザ共振器の動作効率の向上、ひいては出力の増加を実現することができる。
一方、波長変換素子33によって変換された第2波長の光は、一般に直線偏光状態となっている。このような第2波長の光は、偏光制御素子32を往復通過することにより、偏光を合わせて180度回転させられる。したがって、第2波長の光は、偏光制御素子32を往復して通過しても直線偏光の偏光方向は維持される。
第2波長の光の直線偏光の偏光方向は、例えば、第2波長の光が出力鏡34を低損失で透過させるためなど、レーザ共振器における動作効率の向上に重要である。本実施の形態では、前記偏光制御素子32によって直線偏光方向を所定の方向に維持することにより、このことを実現している。
図5は、本発明に係るレーザ共振器の第3の実施の形態を示す図である。
この第3の実施の形態は、前述した内部変換型レーザ共振器に適用した本発明を、外部変換型レーザ共振器に適用したものである。
レーザ共振器40は、全反射鏡による終端鏡41と、波長選択鏡による出力鏡44と、これら終端鏡41と出力鏡44を結ぶ第1光路L41上に、波長変換素子43と、波長変換素子43と終端鏡41間に配置された偏光制御素子42とを有している。
また、レーザ共振器40は、第1波長のレーザ光を供給するレーザ装置45を有し、出力鏡44とレーザ装置45間に第2光路L42を形成している。
出力鏡44は、第1及び第2光路L41,L42の光軸に対して略45度の角度を有して配置され、出力光を前記第1光路L41の光軸に沿って外部に出射するとともに、第1光路L41に沿った光と第2光路L42に沿った光の方向を互いに転換する折り曲げ鏡を兼ねている。この出力鏡44は、レーザ装置45から供給された第1波長のレーザ光に対する反射率が高く、レーザ光を波長変換素子43で波長変換した第2波長の光に対する透過率が高いような特性を有している。
偏光制御素子42は、第1光路L41に沿って往復するレーザ光の偏光を、この第1光路L41の光軸周りに往路及び復路で合わせて90度回転する。なお、往路とはレーザ装置45から第1終端鏡41へ向かう光路をいい、復路とは第1終端鏡41からレーザ装置45へ向かう光路をいうものとする。
続いて、前述した構成を有する第3の実施の形態のレーザ共振器40の作用を説明する。
第1終端鏡41と出力鏡44間の第1光路L41と、出力鏡44とレーザ共振器45間の第2光路L42が、出力鏡44で折り返された一連の光路で構成されるレーザ共振器において、レーザ装置45から供給された無偏光のレーザ光はこの一連の光路を繰り返し往復する。
本実施の形態では、レーザ装置45から供給された第1波長のレーザ光は往路で直交する偏光成分の片方が波長変換素子43によって第2波長に波長変換される。波長変換素子43を抜けたレーザ光は、偏光制御素子42を往復通過することにより、偏光を第1の光軸L41周りに合わせて90度回転させられる。
このように偏光を90度回転されたレーザ光が復路で再度波長変換素子43を通過する際、今度は直交する偏光成分のもう一方が波長変換される。すなわち、往復でレーザ光の偏光を90度回転させることによって無偏光の直交する両方の偏光成分を波長変換に寄与させている。
したがって、本実施の形態では、偏光制御素子42を用いることにより、直線偏光を選択する際の損失を少なくし、レーザ共振器の動作効率の向上、ひいては出力の増加を実現することができる。
ここで、この第3の実施の形態では、前述した終端鏡41、偏光制御素子42、波長変換素子43及び終端鏡44を波長変換装置として構成し、この波長変換装置を外部のレーザ装置45と組み合わせることによって実現することもできる。すなわち、この波長変換装置をレーザ装置とは独立に提供することもできる。
なお、前述の第1乃至第3の実施の形態において、偏光制御素子22、32、42として1/4波長板、1/2波長板、ファラデーローテータを例示したが、本発明はこれに限定されない。偏光制御素子22、32、42には、これらに代わって、ポッケルスセル、フレネル素子を利用することも可能である。
従来の内部変換型のレーザ共振器の概略を示す図である。 レーザ共振器の最小限の構成を示す図である。 レーザ共振器の第1の実施の形態を示す図である。 レーザ共振器の第2の実施の形態を示す図である。 レーザ共振器の第3の実施の形態を示す図である。
符号の説明
11 終端鏡
12 レーザ媒質
13 出力鏡
14 波長変換素子
15 偏光制御素子
22 偏光制御素子
23 波長変換素子
27 レーザ媒質
32 偏光制御素子
33 波長変換素子
37 レーザ媒質
42 偏光制御素子
43 波長変換素子
45 レーザ装置

Claims (6)

  1. レーザ媒質を励起して第1波長のレーザ光を発生させるレーザ共振器において、
    前記レーザ共振器の光路上に設置され、前記第1波長のレーザ光をこの第1波長と異なる第2波長に変換する波長変換素子と、
    前記レーザ共振器の光路上に設置され、前記第1波長のレーザ光の偏光を前記光路の往路及び復路で合わせて90度回転させる偏光制御手段と
    を有することを特徴とするレーザ共振器。
  2. 前記レーザ共振器は、同一光軸上に配置した終端鏡、レーザ媒質及び出力鏡を備え、前記終端鏡と出力鏡間で繰り返し反射する光を前記レーザ媒質で増幅して第1波長のレーザ光を発生させ、この第1波長のレーザ光は前記波長変換素子で第2波長に変換されて前記出力鏡を介して出力されることを特徴とする請求項1記載のレーザ共振器。
  3. 前記レーザ共振器は、第1終端鏡と、出力鏡と、第2終端鏡と、レーザ媒質とを有し、前記第1終端鏡及び前記出力鏡を結ぶ第1光路と、前記第2終端鏡と前記出力鏡を結ぶ第2光路とに沿って、前記出力鏡を前記第1及び第2光路の折り返し鏡とした一連の光路を繰り返し反射する光を前記第2光路上に配置された前記レーザ媒質で増幅して第1波長のレーザ光を発生させるものであって、
    前記波長変換素子は前記第1光路上に配置され、前記偏光制御手段は前記第1光路上に配置され、前記第1波長のレーザ光は前記波長変換素子で第2波長に変換されて前記出力鏡を介して出力されること
    を特徴とする請求項1記載のレーザ共振器。
  4. 前記偏光制御手段は、前記第2波長の光の偏光を前記光路の往路及び復路で合わせて180度回転させることを特徴とする請求項3記載のレーザ共振器。
  5. 終端鏡と、
    出力鏡と、
    第1波長のレーザ光を供給するレーザ装置と、
    第1波長のレーザ光を第2波長に変換する波長変換素子とを有し、
    前記終端鏡及び前記出力鏡を結ぶ第1光路と、前記レーザ装置と前記出力用を結ぶ第2光路とに沿って、前記出力鏡を前記第1及び第2光路の折り返し鏡とした一連の光路を繰り返し往復する第1波長のレーザ光を、前記第1光路上に設置された波長変換素子で第2波長に変換して前記出力鏡を介して出力するレーザ共振器であって、
    前記第1の光路上に設置され、前記第1波長のレーザ光の偏光を前記光路の往路及び復路で合わせて90度回転させる偏光制御手段を有することを特徴とするレーザ共振器。
  6. レーザ装置から供給された第1波長のレーザ光を第2波長に変換する波長変換装置であって、
    終端鏡と、
    出力鏡と、
    第1波長のレーザ光を第2波長に変換する波長変換素子とを有し、
    前記終端鏡及び前記出力鏡を結ぶ第1光路と、レーザ装置と前記出力用を結ぶ第2光路とに沿って、前記出力鏡を前記第1及び第2光路の折り返し鏡とした一連の光路を繰り返し往復する第1波長のレーザ光を、前記第1光路上に設置された波長変換素子で第2波長に変換して前記出力鏡を介して出力するものであって、
    前記第1の光路上に設置され、前記第1波長のレーザ光の偏光を前記光路の往路及び復路で合わせて90度回転させる偏光制御手段を有することを特徴とする波長変換装置。
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