JP2007052483A - 移動体操作システム - Google Patents
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Abstract
【課題】操作を容易にし、しかも、移動体に対して常に正しい移動指示を行う。
【解決手段】遠隔操作端末12はポテンシオメータ15に錘16を直結した操舵量検知手段によって遠隔操作端末の銃身方向を中心にした左右の回動量を検知する。そして、赤外線LED14から移動体へコマンド及び方向角度変更量データを送信するとともに超音波発信器13からコマンドに同期して超音波信号Sを送信する。移動体は遠隔操作端末からのコマンドをホトディテクタで受信するとともに超音波を超音波受信器で受信する。そしてコマンドを受信してから超音波を受信するまでの時間をカウントすることで遠隔操作端末との距離を測定する。また、方向角度変更量データをホトディテクタで受信し、その変更量データに基づいて自己を転回しつつ、測定された距離と設定された所定の距離との差を無くすように前進、後退の制御を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】遠隔操作端末12はポテンシオメータ15に錘16を直結した操舵量検知手段によって遠隔操作端末の銃身方向を中心にした左右の回動量を検知する。そして、赤外線LED14から移動体へコマンド及び方向角度変更量データを送信するとともに超音波発信器13からコマンドに同期して超音波信号Sを送信する。移動体は遠隔操作端末からのコマンドをホトディテクタで受信するとともに超音波を超音波受信器で受信する。そしてコマンドを受信してから超音波を受信するまでの時間をカウントすることで遠隔操作端末との距離を測定する。また、方向角度変更量データをホトディテクタで受信し、その変更量データに基づいて自己を転回しつつ、測定された距離と設定された所定の距離との差を無くすように前進、後退の制御を行う。
【選択図】 図2
Description
本発明は、例えば自走式電気掃除機や電動台車等に応用される移動体操作システムに関する。
従来、例えば自走式電気掃除機において、移動体である掃除機本体の上面に複数個の受信部を設け、使用者が赤外線を送信する送信器を所持し、掃除機本体の後方から受信部に向けて赤外線を照射することで掃除機本体の動きをリモートコントロールする、すなわち、各受信部への赤外線照射を組み合わせることで前進、後退、右折、左折の各制御を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−234925号公報
しかしながら、この特許文献記載のものは、複数の受信部への赤外線照射を組み合わせることで前進、後退、右折、左折等の指示を行うので操作が面倒であり、また、組み合わせを誤ると掃除機本体に対して誤った指示を行うという問題もあった。
そこで本発明は、操作が容易であり、しかも、移動体に対して常に正しい移動指示ができる移動体操作システムを提供する。
本発明は、前進、後進、旋回が可能な走行手段を有する移動体と、この移動体を遠隔操作する遠隔操作端末とからなり、遠隔操作端末は、左右方向に関する物理量を検知する操舵量検知手段と、距離を測定するための情報や方向角度変更のための情報等を発信する情報発信手段と、この情報発信手段を発信制御する発信制御手段を設け、移動体は、走行手段を走行制御する走行制御手段と、遠隔操作端末からの情報を受信する受信手段と、この受信手段が距離を測定するための情報を受信すると、その情報に基づいて遠隔操作端末との距離を測定する距離測定手段と、受信手段が方向角度変更のための情報を受信すると、その情報に基づいて走行制御手段を制御して方向角度を変更させる方向角度変更手段を設け、走行制御手段は、距離測定手段が測定した距離が予め設定した距離になるように走行手段を走行制御する移動体操作システムにある。
することにある。
本発明によれば、操作が容易であり、しかも、移動体に対して常に正しい移動指示ができる移動体操作システムを提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は移動体1の要部構成を示す図で、この移動体1の中央部の左右には車輪2,3を設けている。前記移動体1は図中矢印で示す方向が前進方向であり、この前進方向に向かって左側にある車輪2には減速機4及びこの減速機4を介して前記車輪2を回転駆動する左車輪モータ5を設け、右側にある車輪3には減速機6及びこの減速機6を介して前記車輪3を回転駆動する右車輪モータ7を設けている。
(第1の実施の形態)
図1は移動体1の要部構成を示す図で、この移動体1の中央部の左右には車輪2,3を設けている。前記移動体1は図中矢印で示す方向が前進方向であり、この前進方向に向かって左側にある車輪2には減速機4及びこの減速機4を介して前記車輪2を回転駆動する左車輪モータ5を設け、右側にある車輪3には減速機6及びこの減速機6を介して前記車輪3を回転駆動する右車輪モータ7を設けている。
前記車輪2,3、減速機4,6及び車輪モータ5,7は走行手段を構成し、前記各車輪モータ5,7を正逆転制御することで、移動体1を前進、後退、旋回駆動するようになっている。すなわち、左右の車輪モータ5,7を同じ回転速度で正転させることで前進ができ、同じ回転速度で逆転させることで後進ができ、一方の車輪モータの回転速度を落とすことで、左右への旋回ができ、さらに互いに逆方向に回転させることでその場での円旋回ができるようになっている。なお、走行手段としては車輪以外に、例えばキャタピラ等を使用したものであってもよい。
前記移動体1の前部底面には従動輪8が回転自在に、かつ、方向転換自在に設けている。前記移動体1の後部上方には受信手段9を後方に向けて配置している。この場合、受信手段9を後部上方の上面に配置しても後部上方の後面に配置してもよい。この受信手段9は、超音波受信手段である超音波受信器10を中央に配置し、その近傍に電磁波受信手段として、赤外線受光手段である赤外線ホトディテクタ11を配置している。なお、赤外線ホトディテクタとしては、ホトダイオードやホトトランジスタ等がある。
図2は遠隔操作端末12の要部構成を示す図で、この遠隔操作端末12は銃形で、その先端に情報発信手段を構成する超音波発信手段である超音波発信器13を配置するとともに情報発信手段を構成する電磁波送信手段である赤外線発光手段として、例えば赤外線LED(発光ダイオード)14を配置している。
また、前記遠隔操作端末12は、内部に、傾き検知手段としてのポテンシオメータ15と、このポテンシオメータ15の抵抗値を可変するための銃身方向に突出した回転軸15aに直結して取り付けた錘16からなる操舵量検知手段を収納している。この操舵量検知手段は、遠隔操作端末12を、銃身方向を中心にして左右に回動したときに、前記錘16が振り子として回転軸15aを軸にして回転することで回転軸15aが回転してポテンシオメータ15の抵抗値が変化し、これにより遠隔操作端末12の左右方向に関する物理量である左右の回動量を操舵量として検知するようになっている。
また、前記遠隔操作端末12は、後端部に把持部17を形成し、その把持部17内に電源となる電池18を収納している。なお、遠隔操作端末12の形状は棒形であってもよい。
また、前記遠隔操作端末12は、中央部上面に、情報発信手段である前記赤外線LED14に情報として初期設定コマンドを発信させる初期設定開始指示手段としての初期設定ボタン19、前記赤外線LED14に情報としてコードやコマンドを発信させるコマンドボタン20等を設けている。前記赤外線LED14からの赤外光は蛍光灯などの高周波ノイズで誤動作が生じないように高周波変調されている。
図3は前記移動体1の制御部の構成を示すブロック図で、制御部本体としてCPU(中央処理装置)21を設けている。前記CPU21は、カウンタ22、メモリ23、前記左車輪モータ5を駆動するモータドライバ24、前記右車輪モータ7を駆動するモータドライバ25をそれぞれ制御するようにしている。
前記赤外線ホトディテクタ11の受光出力をアンプ26で増幅し、バンドパスフィルタ27を介して検波回路28に供給している。前記検波回路28は高周波変調されている信号を包絡線検波する。そして、この検波した信号を2値化回路29で2値化した後、前記CPU21に供給している。
前記超音波受信器10からの受信信号をアンプ30で増幅した後、コンパレータ31に供給している。前記コンパレータ31は受信信号が信号かノイズかを基準電圧との比較によって判断し、信号として正しければ前記CPU21に供給している。前記CPU21はプログラムデータに基づいて各部を制御するもので、前記車輪モータ5,7を駆動制御する前記モータドライバ24,25を制御する走行制御手段、前記カウンタ22のカウント値に基づいて前記遠隔操作端末12との距離を測定する距離測定手段及び後述する方向角度変更手段を構成している。
図4は前記遠隔操作端末12の制御部の構成を示すブロック図で、制御部本体としてCPU(中央処理装置)32を設けている。前記CPU32は、前記初期設定ボタン19、コマンドボタン20の操作信号を取り込むとともに、前記ポテンシオメータ15に電圧を印加することで得られる出力電圧をA/D変換器33で変換したデジタル値を取り込むようにしている。そして、このデジタル値から時間辺りの方向角度の変更量を計算するようにしている。
また、前記CPU32は、前記赤外線LED14を発光制御し、また、ドライバ34を制御して前記超音波発信器13を発信制御する発信制御手段を構成している。すなわち、前記CPU32は、赤外線LED14を点滅制御することでメーカコードやリモコンコードなどのコードを送信するとともにコマンド、方向角度変更量データを送信し、コマンドと同期して超音波発信器13を発信制御するようにしている。なお、コマンドとしては、例えば電気掃除機であれば吸引モータのオン、オフを制御するコマンド等がある。
前記遠隔操作端末12は、図5の(a)に示すように、先ず、CPU32で赤外線LED14を制御してコードC1を送信し、続いてコマンドC2を送信する。そして、コマンドC2に同期して超音波発信器13から超音波信号Sを、さらに、方向角度変更量のデータC3を送信する。なお、コードC1、コマンドC2、データC3、超音波信号Sを送信するタイミングは必ずしもこれに限定するものではない。
前記移動体1は、図5の(b)に示すように、赤外線ホトディテクタ11がコードC1を受信すると、CPU21は距離及び方向角度変更の準備を行う。続いて、赤外線ホトディテクタ11がコマンドC2を受信すると、CPU21はカウンタ22を制御してクロック信号のカウントを開始させる。そして、t時間経過後に超音波受信器10が超音波信号Sを受信すると、カウンタ22のカウント動作を停止させる。前記CPU21はカウンタ22のカウント値から遠隔操作端末12との距離を測定する(距離測定手段)。これは、光速と音速の違いを利用して距離測定を行うものである。
また、赤外線ホトディテクタ11がコマンドC2に続いて方向角度変更量データC3を受信すると、CPU21は予め設定された単位時間辺りの方向角度の変更値、すなわち、角速度に従って移動体1を転回する(方向角度変更手段)。そして、測定された距離と予め設定された所定の距離との差を無くすように移動体1の前進、後退の制御を行う。遠隔操作端末12は移動体1に対してコードC1、コマンドC2、データC3及び超音波信号Sの送信を一定のインターバルを設けて繰り返すことで、移動体1は常時、遠隔操作端末12との距離及び方向角度の変更量を認識することができる。
このとき、受信手段9は後部上方に設けられており、超音波受信器10及び赤外線ホトディテクタ11は後方の所定の角度、例えば、±60°〜75°程度で受信感度を持つようになっており、方向角度の変更量情報が常に送られたときでも受信側で感度が無くなることで、方向の転回に制限が掛けられるようになっている。
このような構成においては、遠隔操作端末12を所持している操作者は、移動体1の後方に立ち、遠隔操作端末12の先端を移動体1の受信手段9に向けて初期設定ボタン21を操作する。
初期設定ボタン21の操作によって遠隔操作端末12の赤外線LED14からコードC1が送信され、続いて初期設定のためのコマンドC2が送信される。また、コマンドC2に同期して超音波発信器13から超音波信号Sが送信される。このとき、コマンドC2に続いて送信されるデータC3については、空データとしても、また、変更量ゼロとしても良い。
移動体1はコマンドC2を受信すると初期設定動作を行う。CPU21はカウンタ22を制御してクロック信号をカウントさせる。そして、超音波信号Sを受信するとカウンタ22のカウントを停止させ、その時のカウント値から距離を求め、この距離を遠隔操作端末12との所定の距離としてメモリ23に保存する。このとき、方向角度については特に変更しない。
以後、CPU21は、メモリ23に保存されている所定の距離を保ち、同時に、データC3で送られた単位時間辺りの方向角度変更量から、転回の角度を計算し、静止中であればその場回転を行い、進行中であれば旋回動作を行うように左右の車輪モータ5、7を回転制御する。
従って、初期設定を終了した後において、操作者が遠隔操作端末12を所持しその先端を移動体1の受信手段9に向けた状態で前方に歩けばそれに応じて移動体1は遠隔操作端末12との距離を所定の距離に保った状態で前方へ移動する。また、後方へバックすれば移動体1は遠隔操作端末12との距離を所定の距離に保った状態で後方へ移動する。また、立ち止まった状態で遠隔操作端末12を小さく前後に振ればそれに応じて移動体1は小さく前後に移動する。
このように、移動体1と遠隔操作端末12とがあたかも操作棒のようなもので繋がれているかのように、移動体1は前後に移動するようになる。しかし実際には操作棒のようなものは無く、全て無線で制御しているので、操作者にとって大きな負荷が掛からないので負担は極めて小さい。
また、歩きながら遠隔操作端末12を持っている手の手首を捻ると、捻った量または速さに従って移動体1は前進しつつ旋回する。すなわち、操作者は遠隔操作端末12を持っている手の手首を左右に捻ると、錘16が銃身方向を軸に回転するのでポテンシオメータ15の回転軸15aが回転し、抵抗値が変化する。従って、ポテンシオメータ15の出力電圧の変化によって操作者が遠隔装置端末12をどれだけ傾けたかを容易に検知することができる。
遠隔操作端末12のCPU32は、ポテンシオメータ15の出力電圧の変化によって傾き量を検出し、この傾き量から移動体1の単位時間辺りの回転量を計算し、データC3として送信する。このとき、回転量0、すなわち、直進時を中心に左右の傾き量の偏差を求め、回転量を決定する。データC3を受信した移動体1は、前進しつつ旋回する。
このとき、図6の(a)に示すように、中立点O付近では変化量を0あるいは少ない値とし、傾きが大きくなるほど単位時間辺りの回転量を増加させる。具体的には、3次関数的な増減を持たせるようにする。このようにすることで、中立点O付近での直進性と、微小な角度調整、急激な方向転換が、傾き量の大小で自在にコントロールすることができる。
なお、中立点O付近では、図6の(b)に示すように、完全な不感帯を設けるようにしても良い。また、初期設定を行うときはその時の遠隔操作端末12の傾きの値を中立点として登録するようにCPU32で設定を行う。すなわち、錘(振り子)16の、遠隔操作端末12の銃身方向の軸に対する中立の状態を指示する値を初期設定することで変更可能にしている。このような初期設定によって遠隔操作端末12を持つ操作者の癖を補正、学習することができる。これにより、常に自然な持ち方で操作でき、手首の自由度も増してより身体負荷の少ない使いやすい遠隔操作端末が得られる。
このような遠隔操作端末12を手で把持して移動体1の受信手段9に先端を向け、この状態で歩いたり、手を前後に振ったり、手首を左右に回すなどの操作によって移動体1を前後左右に自在に移動制御できるので操作はきわめて簡単である。しかも、移動体1の受信手段9に設けた赤外線ホトディテクタ11や超音波受信器10は指向性を持っていてもそれほど強くは無く、遠隔操作端末12からの赤外線や超音波をビーム状に絞る必要は無く、従って、遠隔操作端末12からの赤外線や超音波を移動体1の受信手段9に大雑把に照射しても移動体1を充分に移動させることができ、この点においても操作性を向上できる。
なお、この実施の形態では遠隔操作端末12の情報発信手段に電磁波送信手段として赤外線LED、すなわち、赤外線発光手段を配置し、移動体1の受信手段に電磁波受信手段として赤外線ホトディテクタ、すなわち、赤外線受光手段を配置したものについて述べたが必ずしもこれに限定するものではなく、可視光を用いた発光手段や受光手段を用いても良く、また、遠隔操作端末12の情報発信手段に電磁波送信手段として電波送信器を配置し、移動体1の受信手段に電磁波受信手段として電波受信器を配置したものであってもよい。
また、方向角度の変更量を与えるための回転する錘16に直結した検出手段はポテンシオメータ15に限らず、インクリメンタルやアブソリュートのエンコーダ等の値をカウントすることによって変更量を得ることも可能である。
(第2の実施の形態)
この実施の形態は遠隔操作端末の変形例について述べる。なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、移動体1の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図1及び図3の構成になっている。
この実施の形態は遠隔操作端末の変形例について述べる。なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、移動体1の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図1及び図3の構成になっている。
図7は、遠隔操作端末121の要部構成を示し、この遠隔操作端末121は、指で操作が可能なレバー35を設けるとともにこのレバー35の動作によって電気的値、例えば抵抗値が変化する第2のポテンシォメータ36を設け、このレバー35と第2のポテンシォメータ36とで電気的値を変化する操作手段を構成している。なお、レバー35の動作を検出するものとしてはポテンシォメータのほか、アブソリュートやインクリメンタルのエンコーダ等がある。
前記遠隔操作端末121の制御部は、図8に示すように、抵抗値を電圧値に変換して出力する前記第2のポテンシォメータ36からの出力電圧をA/D変換部37によってデジタル値に変換してCPU32に供給している。前記CPU32は、取り込んだデジタル値をレバー35の位置情報として取得し、初期設定ボタン19の操作によって初期設定が終了した後において、赤外線LED14を駆動してコマンドを送信するときに前記位置情報を付加して送信するようにしている。なお、遠隔操作端末121の制御部の他の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図2及び図4の構成になっている。
移動体1のCPU21は、遠隔操作端末121から赤外線によるコマンドを受信すると、そのコマンドに付加されているレバー35の位置情報を読み取る。そして、読み取った位置情報によって初期設定されているメモリ23の所定の距離値を変更する。例えば、メモリ23に初期設定された所定の距離を移動体1と遠隔操作端末121との最も接近した距離とし、遠隔操作端末121からの位置情報によって所定の距離をこの距離以上の範囲で可変するようにする。
このような構成においては、遠隔操作端末121を手で把持して移動体1の受信手段9に先端を向け、この状態で歩いたり、手を前後に振ったり、手首を左右に回すなどの操作によって移動体1を前後左右に自在に移動制御できるほか、操作者は立ち止まった状態でレバー35を操作することで移動体1を前後に移動させることができる。
すなわち、レバー35を操作することで移動体1に設定されている所定の距離値が変化し、これにより、移動体1は最初の位置を最も接近した位置として、それよりも前方の範囲において前後に移動するようになる。
これにより、操作者は歩行せずに指の操作のみで移動体1を前後に自在に移動制御できるようになり、さらに操作性の向上及び操作者の負担の軽減を図ることができる。
なお、その他についてはこの実施の形態においても前述した第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるのは勿論である。
なお、その他についてはこの実施の形態においても前述した第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるのは勿論である。
なお、この実施の形態では、ホテンシォメータ36の抵抗値を変化させるのに指で操作するレバー35を使用したがこれに限定するものではなく、ホイール状のものを使用してもよい。また、位置情報を抵抗値変化ではなく、指でなぞることでその位置を検出するタッチパッドを使用することや、半固定レバーの回転軸にトルクセンサを取り付けたものを使用するなど、物理量を距離に換算するものを使用して位置情報の変化を移動体に伝え、移動体に初期設定した所定の距離値を変化させてもよい。また、抵抗値や距離を絶対的に検出しなくても、インクリメンタルエンコーダ等を使用して相対位置情報を送信するようにしてもよい。
(第3の実施の形態)
この実施の形態は遠隔操作端末の変形例について述べる。なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、移動体1の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図1及び図3の構成になっている。
図9は、遠隔操作端末122の要部構成を示し、この遠隔操作端末122は、前述した実施の形態のポテンシオメータ15と錘16に代えて、角速度検知手段を使用したものである。すなわち、角速度検知手段としてジャイロセンサ38を設けている。前記ジャイロセンサ38は、操作者が遠隔装置端末122を傾けるときの角速度を検知する。なお、遠隔操作端末122の他の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図2及び図4の構成になっている。
この実施の形態は遠隔操作端末の変形例について述べる。なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、移動体1の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図1及び図3の構成になっている。
図9は、遠隔操作端末122の要部構成を示し、この遠隔操作端末122は、前述した実施の形態のポテンシオメータ15と錘16に代えて、角速度検知手段を使用したものである。すなわち、角速度検知手段としてジャイロセンサ38を設けている。前記ジャイロセンサ38は、操作者が遠隔装置端末122を傾けるときの角速度を検知する。なお、遠隔操作端末122の他の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図2及び図4の構成になっている。
遠隔操作端末122のCPU32は、ジャイロセンサ38が検知した角速度から、移動体1の単位時間辺りの回転量を計算し、データC3として送信する。そして、角速度が0のときには直進状態にし、遠隔操作端末122を傾ける角速度の大きさに従って直進時を中心に左右の傾き量の偏差を求め、回転量を決定する。すなわち、急速に捻れば捻るほど回転速度が大きくなるように設定する。
このとき、図10に示すように、角速度が一定の閾値a,b未満のときには、回転量を0にするように設定する。これにより、移動体1が任意の方向に向いたところで、遠隔操作端末122の傾きをゆっくり戻すようにすれば移動体1の方向角度を保持することができる。そして、遠隔操作端末122を傾きが無いか傾きが小さい元の状態に戻すことができる。この状態で遠隔操作端末122を再度一定の閾値a,b以上の角速度で回転することで移動体1の方向角度を保持した位置から傾き量検知を継続し、移動体1の方向角度を継続して変化させることができる。
図11は遠隔操作端末122の操作と移動体1の方向制御との関係の一例を示す図で、図11の(a)に示すように端末122の角度を変化させると、ジャイロセンサ38が検知する角速度は図11の(b)に示すようになる。そして、図中斜線で示す領域のように、一定閾値以上の角速度の値が与えられた直後の反転方向の角速度入力はCPU32で無視するようにする。そしてその後、端末122を再度一定閾値以上の角速度で回動させると、角速度入力がCPU32で有効になる。
これにより、移動体1の方向を制御する値は図11の(c)に示すように変化する。すなわち、移動体1が任意の方向を向いたところで遠隔操作端末122を中立位置に戻す操作を行っても移動体1はそのときの方向角度を保持することになる。その後、遠隔操作端末122を中立位置から傾けると移動体1は任意の方向から継続して角度を変更するようになる。
なお、ジャイロセンサ38に代えて、ポテンシオメータ15と錘16からなる傾き検知手段を使用しても、ポテンシオメータ15からの出力電圧をA/D変換器33でデジタル変換した値をCPU32において時間微分することでこの傾き検知手段を角速度検知手段として使用することもできる。逆に、ジャイロセンサ38の値を積分することで角速度検知手段を、傾き量を検知する傾き検知手段として使用することもできる。
(第4の実施の形態)
この実施の形態は遠隔操作端末の変形例について述べる。なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、移動体1の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図1及び図3の構成になっている。
この実施の形態は遠隔操作端末の変形例について述べる。なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、移動体1の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図1及び図3の構成になっている。
図12は、遠隔操作端末123の要部構成を示し、この遠隔操作端末123は、把持部17に手元スイッチ39を設け、把持部17を握ることでこの手元スイッチ39はオン操作されるようになっている。なお、手元スイッチ39としてここでは機械式のボタンスイッチを使用しているが他の構成のスイッチであってもよい。例えば、2枚の金属板を表面に並べて配置し、把持部17を握ることでこの2枚の金属板の上に手のひらが触れて微弱電流が流れ、それを検知してオンとするものであってもよい。
前記遠隔操作端末123の制御部は、図13に示すように、前記手元スイッチ39のオン信号をCPU32に供給している。また、タイマ40を設け、前記CPU32によって制御されるようになっている。なお、遠隔操作端末123の制御部の他の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図2及び図4の構成になっている。
前記遠隔操作端末123のCPU32は、図14に示すように、S1にて、手元スイッチ39がオンか否かをチェックし、オンであれば、S2にて、タイマ40をクリアし、S3にて、超音波発信器13及び赤外線LED14の駆動を許可する。これにより、遠隔操作端末123は超音波の発信及び赤外線の発光を開始する。
また、S1にて、手元スイッチ39がオフになっていることを判断したときには、S4にて、超音波発信器13及び赤外線LED14の駆動を停止する。これにより、遠隔操作端末123は超音波の発信及び赤外線の発光を停止する。続いて、S5にて、タイマ40に時間カウントを開始させる。
そして、S6にて、タイマ40のカウント時間が設定時間に達したかをチェックし、達していなければルーチンをS1の手元スイッチ39のオンチェックに戻す。また、設定時間に達したことを判断すると、S7にて、CPU32をスリープモードにして処理を終了する。
このような構成においては、遠隔操作端末123を操作するために把持部17を手で握り、そのとき手元スイッチ39を押圧することで手元スイッチ39がオンし、超音波発信器13及び赤外線LED14の駆動が開始される。これにより、遠隔操作装置123による移動体1の移動操作が可能になる。
また、遠隔操作端末123を手から離すと、手元スイッチ39がオフするので遠隔操作端末123は超音波の発信及び赤外線の発光を停止する。同時に、タイマ40による時間カウントを開始する。そして、タイマ40が設定時間をカウントすると、CPU32はスリープモードになる。
このように、遠隔操作端末123を操作しない状態では超音波の発信及び赤外線の発光が停止され、さらに、その時間が継続されるとCPU32がスリープモードになるので、遠隔操作端末123における消費電力は極力抑えられる。従って、電源である電池18の長寿命化を図ることができる。
(第5の実施の形態)
この実施の形態は遠隔操作端末の変形例について述べる。なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、移動体1の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図1及び図3の構成になっている。
この実施の形態は遠隔操作端末の変形例について述べる。なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明は省略する。また、移動体1の構成は前述した第1の実施の形態と同様、図1及び図3の構成になっている。
図15は遠隔操作端末の制御部を示すブロック図で、この遠隔操作端末は、第4の実施の形態における手元スイッチ39に代えて、運動検知手段としての加速度センサ41を使用している。すなわち、操作者が遠隔操作端末を手に持つことで遠隔操作端末が動くので、その動きを加速度センサ41で検出する。加速度センサ41は遠隔操作端末に組み込まれるが、その場所はいずれであってもよい。なお、遠隔操作端末のその他の構成は前述した第1乃至第3の実施の形態のいずれの構成であっても良い。
前記加速度センサ27の検出出力を信号検知回路42で増幅し、信号入力の有無をデジタル変換してCPU32に供給している。前記CPU32は、信号検知回路42から検出信号を取り込むと、超音波発信器13及び赤外線LED14を駆動し、超音波の発信及び赤外線の発光を開始する。
また、前記CPU32は、前記加速度センサ27からの検出信号が無くなったことを判断すると、超音波発信器13及び赤外線LED14の駆動を停止し、超音波の発信及び赤外線の発光を停止する。また、タイマ40をカウント動作させる。そして、タイマ40のカウント時間が設定時間に達するとCPU32をスリープモードにする。
従って、この実施の形態においても前述した第4の実施の形態と同様に、遠隔操作端末を操作するために手に持ったときだけ超音波発信器13及び赤外線LED14が動作する。そして、遠隔操作端末を手から離すことで超音波の発信及び赤外線の発光が停止される。さらに、設定時間が経過するとCPU32がスリープモードになる。従って、この実施の形態においても遠隔操作端末における消費電力を極力抑えることができ、電池18の長寿命化を図ることができる。
なお、この実施の形態では遠隔操作端末の動きを検出する運動検知手段として、加速度センサを使用したがこれに限定するものではなく、前述した各実施の形態で使用した操舵量検知手段を運動検知手段として兼用するようにしても良い。操舵量検知手段を運動検知手段として兼用する場合は、操舵量検知手段からの信号を信号検知回路42で増幅し、信号入力の有無をデジタル変換してCPU32に供給する。これにより、CPU32は加速度センサからの検出信号の有無と同様の制御を行う。
1…移動体、2,3…車輪、5,7…車輪モータ、9…受信手段、10…超音波受信器、11…赤外線ホトディテクタ、12…遠隔操作端末、13…超音波発信器、14…赤外線LED、15…ポテンシオメータ、16…錘、21,32…CPU、22…カウンタ、33…A/D変換器。
Claims (11)
- 前進、後進、旋回が可能な走行手段を有する移動体と、この移動体を遠隔操作する遠隔操作端末とからなり、
前記遠隔操作端末は、
左右方向に関する物理量を検知する操舵量検知手段と、
距離を測定するための情報や方向角度変更のための情報等を発信する情報発信手段と、
この情報発信手段を発信制御する発信制御手段を設け、
前記移動体は、
前記走行手段を走行制御する走行制御手段と、
前記遠隔操作端末からの情報を受信する受信手段と、
この受信手段が距離を測定するための情報を受信すると、その情報に基づいて前記遠隔操作端末との距離を測定する距離測定手段と、
前記受信手段が方向角度変更のための情報を受信すると、その情報に基づいて前記走行制御手段を制御して方向角度を変更させる方向角度変更手段を設け、
前記走行制御手段は、前記距離測定手段が測定した距離が予め設定した距離になるように前記走行手段を走行制御することを特徴とする移動体操作システム。 - 遠隔操作端末は、さらに、情報発信手段に初期設定コマンドを発信させる初期設定開始指示手段を設け、
移動体は、受信手段が前記遠隔操作端末から初期設定コマンド及び距離を測定するため情報を受信すると、距離測定手段が前記遠隔操作端末との距離を測定し、この測定した距離を記憶部に予め設定することを特徴とする請求項1記載の移動体操作システム。 - 遠隔操作端末は、操作によって電気的値が変化する操作手段を設け、情報発信手段はこの操作手段の操作による電気的値の変化情報を発信情報に付加して発信し、
移動体は、受信手段が前記遠隔操作端末から電気的値の変化情報を受信すると、その情報に基づいて予め設定した距離を可変することを特徴とする請求項1又は2記載の移動体操作システム。 - 遠隔操作端末の情報発信手段は、電磁波発信手段と超音波発信手段を設け、前記電磁波発信手段からの電磁波を送信するとともに前記超音波発信手段からの超音波を送信し、
移動体の受信手段は、電磁波受信手段と超音波受信手段を設け、前記遠隔操作端末からの電磁波を前記電磁波受信手段で受信するとともに前記遠隔操作端末からの超音波を前記超音波受信手段で受信し、
前記移動体の距離測定手段は、受信した電磁波と超音波との到達時間差から距離を測定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の移動体操作システム。 - 遠隔操作端末の情報発信手段は、電磁波発信手段として赤外線発光手段を使用し、前記赤外線発光手段からの赤外線を送信し、
移動体の受信手段は、電磁波受信手段として赤外線受光手段を設け、前記遠隔操作端末からの赤外線を前記赤外線受光手段で受信することを特徴とする請求項4記載の移動体操作システム。 - 遠隔操作端末の操舵量検知手段は、略水平方向に対する傾きを検知する傾き検知手段を備え、前記遠隔操作端末の情報発信手段は、前記傾き検知手段によって検知された傾き量を方向角度変更のための情報として発信することを特徴とする請求項1記載の移動体操作システム。
- 傾き検知手段は、振り子に連動した回転量検知手段からなることを特徴とする請求項6記載の移動体操作システム。
- 傾き検知手段は、角速度検知手段からなることを特徴とする請求項6記載の移動体操作システム。
- 遠隔操作端末は、操舵量検知手段の検知量から単位時間辺りの方向角度の変更量を決定する操舵量決定手段を有し、前記操舵量決定手段は、前記操舵量検知手段の検知量が少ないときには単位時間辺りの方向角度の変更量を小さくし、検知量が多いときには単位時間辺りの方向角度の変更量を大きくすることを特徴とする請求項1記載の移動体操作システム。
- 回転量検知手段は、振り子の軸に対する中立の状態を指示する値を変更可能にしたことを特徴とする請求項7記載の移動体操作システム。
- 角速度検知手段が一方向への一定閾値以上の角速度を検知して傾き量検知を行っている状態で反対方向の角速度を検知すると、その反対方向の角速度による傾き量をゼロとして処理し、再度一方向への一定閾値以上の角速度を検知すると傾き量検知を継続することを特徴とする請求項8記載の移動体操作システム。
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