JP2007045431A - 容器とストローの組合せ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ストローの挿着時の内容液の噴出を防止することを前提に、吐出時の容器とストローの間からの液漏れを有効に防止し、均質な吐出を達成した容器とストローの組合せを提供する。
【解決手段】 容器1は、可撓性材料から構成され、ストロー4が挿着されるストロー挿入部2を具え、内部には内溶液3が充填されている。内容液は保管中に2相以上に分相する多成分液である。ストロー4は、吐出孔5を設けた吐出端部6と、第1吸入孔7を設けた鋭先形の吸入端部8と、第2吸入孔9を側面に設けた中空の本体部10と、鍔状の突起部11とを具える。吸入端部8の先端と突起部11の吐出端部側端の距離Lが容器の高さhよりも小さい。突起部11は、ストロー本体部10の外径dよりも大きい最大径dを有しており、容器挿着状態にてストロー4を容器1に液密に係止する。
【選択図】図1

Description

この発明は、可撓性材料から構成され、ストロー挿入部を具え、内部に内溶液が充填された容器と、この容器のストロー挿入部に挿着されるストローの組合せに関する。
従来、内溶液、特には液状食品を充填するための容器として、紙パックやスタンディングパウチ等の可撓性材料で構成された柔軟容器が広く用いられている。かかる柔軟容器から内容液を取り出す手段としては、その一部を切断して開口させたり、スパウトと呼ばれる吐出手段を容器と一体に形成したりするのが一般的である。しかし、前者は、切断のために鋏やナイフを必要とする上、注出時の液はね及び液だれが多く、利便性に劣る。後者は、利便性の点では優れているが、容器と一体に形成するため、製造設備が複雑になり、かつ製造コストも高くなるという問題がある。さらに、異なる材料を一体に形成したスパウト付容器はリサイクルの観点からも好ましくない。
かかる問題点を解決するには内容液を取り出す手段を容器と別体に形成し、使用時にこれらを組み合わせることが有利である。かかる手段として、例えば特許文献1には、一端に尖鋭形状の刺し込み部を設け、他端に吐出口を設け、この中間に吐出口と連通した吸入口を形成した紙パック用注ぎ出しノズルが記載されている。
また、特許文献2には、中間部に容器素材の厚みより大きい間隔を置いて上下のストッパーを設け、下側ストッパーの直下に吸入孔を形成した合成樹脂製ストローが記載されている。
また、消費者ニーズの多様化に合わせ、種々の液状食品を充填した容器入り食品の販売が行われており、従来の低粘度で均質な液体に加え、スープやゼリー状飲料等の高粘度食品、及びココア飲料やパルプ入り飲料等の、保管中に2相以上に分相しやすい多成分で不均質な液体を充填した容器入り食品も普及している。
実開昭58−121898号公報 特開2002−355161号公報
紙パックやスタンディングパウチ等の柔軟容器に吐出手段を挿着するためには、図8に示すように、一方の手で容器を握って固定し、他方の手で吐出手段を突き刺すことが多い。このように容器を握った際に容器が手により押圧変形されると、内部に充填されている内溶液は非圧縮性流体であるので、容器の内圧が高くなる。これに加え、特許文献1に記載された吐出手段のように先端部から吸入孔までの距離が離れている場合には、容器内に挿入された吐出手段の体積分だけ容器内圧がさらに高くなる。この結果、注入孔が容器内に挿入された瞬間に、内圧を容器外に開放しようとして、内部の内溶液が吐出口から噴出する。かかる内溶液の噴出は、使用者の手や衣服、あるいは周囲の家具等を汚損するおそれがある。
このような内溶液の噴出を避けるには、特許文献2の図6に示されているように、上部に十分なヘッドスペースを残した状態で内溶液が充填された容器を用いることも考えられる。ヘッドスペース内の気体は圧縮性流体であり、容器が押圧変形された際の圧力変化を緩衝する役割を果たす上、仮に内圧が高くなったとしても、この気体が外部に排出されるだけであり、周囲物を汚損し使用者に不快感を与えることはないからである。しかし、内溶液の品質を保持する観点からはヘッドスペースは極力少ない方が好ましく、実際に市場に流通する製品では、ヘッドスペースは容器の容積の3%以下、特に長期保存を目的とした無菌充填(アセプティック充填)の場合には、ヘッドスペースの全く無い状態、いわゆる満量充填状態とされており、ヘッドスペース内の気体による圧力緩衝効果は期待できない。
従来のストローや特許文献2に記載されたストローでは、ストロー下端に設けた吸入孔と上端に設けた吐出孔とが連通しており、ストローを容器に差し込んだ瞬間に容器の内圧が外部に開放されるので、充填された内溶液が外部に噴出するおそれがない。しかし、従来のストローは吸引して飲用するためのものであり、内溶液を円滑に吐出することができない。また、特許文献2に記載されたストローは、突き刺し孔の直径とストロー本体の外径が略同一で、ストローが容器に緊密に挿着されており、これらの間に隙間が存在しないことを前提として、内溶液が漏れ出すことなく吐出可能としているが、実際には、ストロー本体よりも大径のストッパーを容器内に挿入していることから突き刺し孔はストロー本体の外径よりも大きく、ストローを容器に緊密に挿着することは困難である。さらに、吐出動作を繰り返す間に容器とストローの間の隙間は広がる。このため、特許文献2のストローでは、容器とストローの間の隙間からの液漏れが避けられない。
ところで、充填された内溶液が保管中に分相した場合において、容器のヘッドスペースが十分にあれば容器を振ることで内溶液を撹拌して分相を解消することができるが、上述したようなヘッドスペースの少ない容器での流通が一般化している現在では、容器を振っても内溶液を十分に撹拌することができず、このため吐出開始直後と吐出終了直前とでは、吐出される内溶液の濃度や組成が異なるという問題がある。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、ストローの挿着時の内容液の噴出を防止することを前提に、吐出時の容器とストローの間からの液漏れを有効に防止した容器とストローの組合せを提供することにある。また、この発明は、充填された内溶液が保管中に分相した場合にも、吐出される内溶液が吐出開始から吐出終了まで略均質となる容器とストローの組合せを提供する。
前記の目的を達成するため、この発明は、可撓性材料から構成され、ストロー挿入部を具え、内部に内溶液が充填された容器と、前記容器のストロー挿入部に挿着されるストローの組合せにおいて、前記内容液は、保管中に2相以上に分相する多成分液であり、前記ストローは、吐出孔を設けた吐出端部と、第1の吸入孔を設けた鋭先形の吸入端部と、前記両端部間に延びかつ第2の吸入孔を側面に設けた中空の本体部と、該本体部の側面上に設けられかつ前記第2吸入孔の吐出端部側に隣接して配置された鍔状の突起部とを具え、前記吸入端部の先端と前記突起部の吐出端部側端の距離が容器の高さよりも小さく、前記突起部は、前記ストロー本体部の外径よりも大きい最大径を有しており、容器挿着状態にてストローを容器に液密に係止することを特徴とする容器とストローの組合せである。ここで、「2相以上に分相する」とは、内容液全体に占める各相の割合がそれぞれ1体積%以上の状態となることをいうものとする。これによれば、分相した内容液を2つの吸入孔から吸入し、ストロー内で混合できる上、容器とストローの間の隙間をストローの突起部が覆うので、液密な状態を保つことができる。
また、吸入端部の先端と前記突起部の吐出端部側端の距離が20mm以上であることが好ましい。
さらに、突起部の最大径は、容器のストロー本体部の外径の101%以上110%以下の範囲にあることが好ましい。
この発明の容器とストローの組合せは、容器内のヘッドスペースが3%以下と小さい場合に特に有用であり、内溶液が満量充填されている場合に一層有用である。
また、ストローの挿着時に、第1吸入孔と第2吸入孔が多成分液の異なる相内に位置することが好ましい。
さらに、吸入端部の先端と突起部の吐出端部側端の距離が容器の高さの90%以下であることが好ましい。
容器内部に充填される内溶液は特に限定されず、飲料、食品、化粧品、洗剤、油脂等の種々の用途向けのものとすることができる。また、ストロー内を通過できる程度の直径であれば小径の固形物を含んでいてもよく、ストローで吐出可能な程度の粘度であれば一部又は全部がゲル状であってもよい。
この発明によれば、ストロー形状の適正化を行うことにより、ストローの挿着時の内容液の噴出を防止することを前提に、吐出時の容器とストローの間からの液漏れを有効に防止した容器とストローの組合せを提供することが可能となる。
次に、図面を参照しつつこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明に従う代表的な容器とストローの組合せの一部断面側面図であり、ストローを容器のストロー挿入部に挿着した状態で示している。図2は、図1のストローの断面図であり、容器から取り外した状態で示している。
容器1は、合成樹脂、アルミニウム、紙及びこれらの複合材料等の可撓性材料から構成されており、ストロー挿入部2を具える。容器1の内部には、内溶液3が充填されている。ストロー4は、容器1とは別体に形成されており、使用時にストロー挿入部2に挿着される。ストロー挿入部2は、容器1の内部に内溶液3を充填した直後にストロー4が挿着される場合には、容器1を構成する可撓性材料を貫通する孔とすることができ、内溶液3の充填後に流通される場合には、可撓性材料の厚みを減じた部分又は可撓性材料を貫通する孔をフィルム、シート、テープ等で覆った部分等の、容器1の他の部分に比べてストロー4の突き刺しが容易となるよう構成された部分である。
そして、この発明の構成上の主な特徴は、内容液3は、保管中に2相以上に分相する多成分液であること、ストロー4は、吐出孔5を設けた吐出端部6と、第1の吸入孔7を設けた鋭先形の吸入端部8と、両端部6、8間に延びかつ第2の吸入孔9を側面に設けた中空の本体部10と、本体部10の側面上に設けられかつ第2吸入孔9の吐出端部側に隣接して配置された鍔状の突起部11とを具えること、吸入端部7の先端と突起部11の吐出端部側端の距離Lが容器1の高さhよりも小さいこと、突起部11は、ストロー本体部10の外径dよりも大きい最大径dを有しており、容器挿着状態にてストロー4を容器1に液密に係止することにある。
脂肪分の高い乳飲料やドレッシング等の比重差の比較的大きな2種以上の成分で構成される液体混合物、ココア飲料や繊維入り飲料等の小さな固形物を液体中に入れた懸濁液若しくは浮遊液、又はヨーグルトやゼリー飲料等のゲル状物は、保管中に2相以上に分相する場合がある。こうした分相は、外観上及び風味上、好ましくない品質と考えられている。また、ゲル状物は、嚥下障害患者の栄養補給目的で摂取される場合があるが、これが分相して離水を生じていると、この離水が誤って気管に入り誤嚥を招く場合があることから、離水部分のみが吐出されることは好ましくない。しかし、これら多成分液である内容液を、上記の様にヘッドスペースが少なくなるまで容器内に充填した場合には、容器を振っても内容液を十分に撹拌することができないので、分相を解消することが困難である。このため従来では、これら内容液に使用できる容器には制限があった。これに対し、この発明の容器とストローの組合せでは、ストローが第1吸入孔7と第2吸入孔9の2つの吸入孔を有しており、それぞれの吸入孔を通って内容液が吐出され、その際に各吸入孔から入った内容液がストロー内で混合される。したがって、ヘッドスペースが少ないか又は全く無い状態で分相した内容液が充填されている容器であっても、ストロー内でこれらの相を混合した後に吐出することが可能となり、上記の様な内容液に対する容器の制限を解消することができる。この発明は、特に全体に占める各相の割合がそれぞれ2体積%以上、さらには5体積%以上の状態に分相した内容液に対して用いるのに好適である。
さらに、ストロー4を容器1に突き刺す際に最初に容器内に入る吸入端部8に設けられた第1吸入孔7が第2吸入孔9及び吐出孔5と連通しており、ストロー4を容器1に差し込んだ瞬間に容器4の内圧が外部に開放されるので、充填された内溶液3が外部に噴出するおそれがない。また、従来のストローでは、口で吸引する以外の方法で内容液の全量を取り出すことは困難であったが、この発明のストロー4では、中空の管状の本体部10に、側方に開口する第2吸入孔9を設けているので、この吸入孔9を介して容器1内の内溶液3の略全量を容易に容器外に吐出することができる。
この際、容器1の側面を指で押圧変形させ、容器の内圧を増加させることによって内容液3を吐出させるが、かかる内圧の増加は、同時にストロー4を容器外に押し戻すようにも作用する。従来のストローのように、容器内に挿入される部分の外径が略均一な場合には、容器のストロー挿入部のみでストローと嵌合しているため、容易にストローが押し戻され、第2吸入孔が容器の外部に露出する場合があった。第2吸入孔が容器の外部に露出すると、もはや吸入孔としては機能せず、しかもここから側方に向かっても内容液が吐出されるため、吐出手段としての正常な機能を果たさなくなる。そこでこの発明では、ストロー本体部10の外径dよりも最大径dが大きな突起部11を、ストロー本体部10の側面上でありかつ吸入端部7の先端からの距離Lが容器1の高さhよりも小さい位置、すなわち容器内に挿入される位置に設け、ストローが押し戻されようとしても、この突起部11が容器1のストロー挿入部2近傍の容器内面と当接することで、ストロー4を容器1に係止できるように構成している。これによって、突起部11を越えてストロー4が容器外に押し戻されることが防止されるので、第2吸入孔9が容器外に露出することがない。
突起部11はストロー本体部10よりも大径であるので、これがストロー挿入部2を通過すると、ストロー挿入部2に形成される孔はストロー本体部10の外径よりも大きくなり、容器1とストロー本体部10が完全に密着することはなく、両者は緩く嵌合した状態となる。しかも、使用中にストロー4が動くため、ストロー挿入部2に形成された孔の径がますます大きくなり、容器1とストロー本体部10の間の隙間はますます拡大する。かかる隙間は、ストローに口を付けて吸引する場合には問題とならないが、容器1を押圧変形させ内圧を高めることで内容液3を吐出させる場合には、ここから内容液3が漏れ出し、周囲を汚損することから大きな問題となる。そこで、この発明では、突起部11を鍔状とし、図3に示すように、この突起部11で容器1とストロー本体部10の間の隙間を覆うことによって、容器内部を液密な状態に維持し、内容液の漏れ出しの防止を可能としたのである。かかる漏れ出しの防止をより一層有効にする観点からは容器1とストロー本体部10の隙間が小さいことが好ましく、このためには、ストロー挿入部2及びストローの突起部11の少なくとも一方を、突起部11がストロー挿入部2を通過した後に形状が復元するような弾性材料で構成することが好ましい。例えば、ストロー挿入部2を弾性材料で構成した場合には、図5(a)〜(c)に示すように、突起部11が通過する際にはストロー挿入部2が圧縮変形され、突起部11の通過後にはこれが復元することで、容器1とストロー本体部10の隙間が小さくなり突起部11によって覆われる。また、突起部11を弾性材料で形成した場合には、図6(a)〜(d)に示すように、突起部11が変形しながらストロー挿入部2を通過し、ストロー挿入部2を通過後にこれが復元する。さらに、容器1の外側に向かって若干引き戻すと、突起部11が拡径して、容器1とストロー本体部10の隙間を覆う。ストロー挿入部2を構成する好適な材料の例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、エチレン・酢酸ビニル樹脂等の軟質樹脂、これら軟質樹脂の2種以上の積層体、又はこれら軟質樹脂の1種以上と紙の複合材料を挙げることができ、ストローの突起部11を構成する好適な材料の例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の軟質樹脂を挙げることができるが、これらに限定されない。
内容液3をできるだけ多く吐出し、容器1内に残留する量を少なくするためには、ストローの容器挿着状態にて、第2吸入孔9がストロー挿入部2にできるだけ近くなるように構成することが必要である。したがって、この発明では、第2吸入孔の吐出端部側に隣接して突起部を配置している。
この発明の容器とストローの組合せを用いる場合には、ストロー4を容器1のストロー挿入部2に突き刺し、突起部11が容器1内に入るまで挿入する。この状態で、図4に示すように、容器1を上下にひっくり返して、容器1を押圧変形させれば、吐出孔5から内容液3が吐出される。このとき、内圧の作用でストロー4が若干容器外に押し戻されるので、突起部11が容器1の内面に当接し、容器内部が液密状態になるが、吐出を行う前にストロー4を僅かに引き戻して突起部11を予め容器1の内面に当接させておくことが好ましい。内容液3の液面が第1吸入孔7よりも上にある間は、内容液3は第1吸入孔7及び第2吸入孔9の双方を通って外部に吐出され、内容液3の液面が第1吸入孔7よりも下となった後は、内容液3は第2吸入孔9のみを通って外部に吐出される。なお、図4には、内容液3を別容器に移し替える態様を示したが、内容液3が飲用に供せられるものである場合には、口腔内に直接吐出させてもよい。
突起部11は、容器1への挿入が容易でありながら、一旦挿入された後は容器内面に確実に係止し、内圧により容器外に押し戻されない断面形状を有することが好ましい。この観点からは、突起部11の吸入端部側端がストロー本体部10と略同一の外径を有しており、吐出端部側端に向かって外径が漸増し、吐出端部側端で最大径となることが好ましい。
また、容器1が柔軟で変形し易い場合には、ストロー4の挿着時にも押圧変形されて内圧が増加するおそれがある。かかる内圧増加を防止する観点からは、できるだけ円滑にストロー4を挿着できるような構成とすることが好ましく、具体的には、吸入端部8の先端と突起部11の吐出端部側端の距離Lを20mm以上とし、指で保持しやすくすることが好ましい。この距離Lが20mm未満の場合には、成人の指でストロー先端を保持することが難しくなり、ストロー4の挿着に過剰な力が必要となるので、容器1が押圧変形されて内圧が増加する場合があるからである。また、ストロー4をストロー挿入部2に突き刺して挿着する場合には、ストロー4の吸入端部8の延在方向に対する角度θを45°以上60°以下とすることが好ましい。角度θが45°未満の場合には吸入端部8の強度が不足し、角度θが60°超の場合には吸入端部8の先端が鈍くなり、いずれの場合にもストロー4の突き刺しが困難であり、円滑な挿着ができなくなるおそれがあるからである。
突起部11の最大径dは、容器1とストロー本体部10の間に形成される隙間を覆うことができ、かつ挿入時に過大な力を必要としないことが好ましく、この範囲は容器1を構成する可撓性材料の物性及びその厚さを考慮して適宜決めることができる。例えば、一般的な飲料用紙容器と組み合わせるストローの場合には、突起部11の最大径dはストロー本体部10の外径dの101%以上110%以下とすることが好ましい。
このように、この発明の容器とストローの組合せは、ストローの挿着時の内容液の噴出を有効に防止できるので、内容液を多く充填しヘッドスペースを少なくした容器、特にはヘッドスペースが3%以下の容器、さらには内溶液が満量充填されている場合に有用である。
図7は、内容液3が第1の相12と第2の相13とに分相している場合を示している。このような場合には、ストロー4を容器1に挿着し、吐出を開始する前の状態において、第1吸入孔7と第2吸入孔9を内容液3の異なる相に位置させることが好ましい。図示の例では、第1吸入孔7を第1相12内に、第2吸入孔9を第2相13内に位置させている。このように第1吸入孔7と第2吸入孔9を配置すれば、内容液3の各相12、13がそれぞれ異なる吸入孔7、9からストロー4内に入り、ここで混合されるので、一層均質な状態で内容液を吐出できる。
内容液3の吐出を連続すると、その液面が低下して第1吸入孔7以下となり、これ以降は、内容液3は第2吸入孔9のみを通って吐出される。このため、液面が第1吸入孔7以下となるとストローによる内容液3の混合はできなくなる。発明者らは、この時点においてヘッドスペースが十分にあれば、容器1を振ることで内容液3を撹拌混合することができるとの着想を得、鋭意研究を重ねて、ヘッドスペースが容器1の容積の10%以上あれば容器1を振ることで内容液3を容易に撹拌混合できることを実験的に確かめた。したがって、第1吸入孔7から内容液3が吸入されなくなった時点で容器1内のヘッドスペースが10%となるようにストロー4を構成する、すなわち、吸入端部8の先端と突起部11の吐出端部6側端の距離Lを容器1の高さhの90%以下とすることが好ましい。これによって、ヘッドスペースが少なく、容器を振っても内容液を撹拌混合することが困難な間は、ストロー4により各相の混合を行い、ヘッドスペースが多くなった後は、容器を振って内容液を撹拌混合することで、吐出開始から吐出終了まで略均質な状態で内容液を吐出できる。
特にゼリー飲料等のゲル状の内容液は、含水率の高い相と含水率の低い相とに分相し、いわゆる離水状態を形成しやすい。離水状態では、2つの相の粘度の差が著しく大きいため、十分なヘッドスペースがある状態で振らなければ分相を解消することが極めて困難である。しかし、この発明の容器とストローの組合せを用いれば、ヘッドスペースの少ない状態でも、含水率の高い相と含水率の低い相を有効に混合することができる。これは、第1吸入孔7からストロー4内に導入される相の流線に対し、第2吸引孔9からストロー4内に導入される相の流線が略直交しているので、第2吸引孔9の近傍で2つの相が乱流を形成し、良好に混合されるからである。すなわち、ストロー4がスタティックミキサーとして作用するからである。
第2吸入孔9の形状は特に限定されず、図1に示したような楕円形の他、円形、多角形等とすることができる。また、第1吸入孔7と第2吸入穴9の開口面積は、内容液の物性、分相の状態を考慮して適宜定めることができる。例えば、内容液がゲル状であり、粘度の高い相と粘度の低い相とに分相する場合には、粘度の高い相内に位置する吸入孔の開口面積を、粘度の低い相内に位置する吸入孔の開口面積に比べて大きくすることが好ましい。粘度の高い流体ほど流速が遅いので、粘度の高い相が導入される吸入孔の開口面積を大きくしなければ、粘度の低い相の吐出される割合が大きくなり、吐出開始から吐出終了まで略均質な状態での内容液の吐出が困難となるおそれがあるからである。この場合には、吐出開始前の粘度の高い相と低い相の体積比と、ストロー内を流れる粘度の高い相と低い相の流量比が略同一となるように、各吸入孔の開口面積を設定することが特に好ましい。このようにすることで、吐出開始から吐出終了までの吐出液の組成を略一定に保つことができる。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を相互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、第2吸入孔9が1個の場合を例にして説明及び図示を行ったが、ストロー本体部10の同一円周上に複数個の第2吸入孔を設けてもよい。また、内容液が3相以上に分相する場合には、図8に示すように、第2吸入孔9を複数個設けて、容器へのストロー挿着時に、各相内に少なくとも1個の吸入孔が位置するように構成することが好ましい。これによって、各相が同時にストロー内に導入され、ここで混合されるからである。さらに、図9に示すように、ストロー本体部10の上でかつ突起部11の吐出端6側に、ストロー本体部の外径dよりも最大径dが大きなストッパー14を設けてもよい。これによって、ストロー4が容器1内に落ち込むことを防止できる上、第2吸入孔9及び突起部11が所望の位置となるようにストローを挿着することが容易になる。突起部11とストッパー14の離間距離sは、容器1を構成する可撓性材料の厚さと略同一とすることが好ましく、具体的には可撓性材料の厚さの95%以上100%以下とすることが好ましい。これによって、突起部11とストッパー14により容器1が挟持され、突起部11による容器1の液密性が一層高まるからである。
次に、この発明に従う容器とストローの組合せを試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
透明な軟質ポリエチレン製の円筒形容器を準備した。この容器は、高さが200mmであり、容積が200mlであり、上部にねじ込み式の蓋を有する。蓋には6.5mmの孔が設けられており、この孔は容器外部側からビニールテープにより覆われ、ストロー挿入部を形成している。
実施例に用いたストローは、本体部の外径が6mmであり、突起部の最大径が6.3mmであり、吸入端部の先端と突起部の吐出端部側端の距離が100mmである。比較のため、外径が6mmであり、ストロー先端に第1吸入孔を具えるものの、突起部及び第2吸入孔を有しない従来例のストロー、及び外径が6mmであり、ストロー先端から100mmの位置に第2吸入孔を有するものの、ストロー先端部が閉じており、突起部を有しない比較例のストローについても併せて準備した。
蓋を取り外した前記容器にゲル化剤の水溶液100mlを入れた後、水100mlを静注して、容器内を、2つの相からなる内容液で満たした。次いで、蓋を取り付け、ストロー挿入部に前記各ストローを図10のようにして100mm挿入した。その結果、実施例及び従来例の容器とストローの組合せにおいては、内容液が飛散することなく円滑にストローの挿着が行えたが、比較例の容器とストローの組合せでは、吸入孔が容器内に差し込まれた直後に吐出口から内容液が飛散した。
ストローを挿着した容器を押圧し、内容液を吐出させた。実施例の容器とストローの組合せでは、強く押圧しても容器のストロー挿入部からの液漏れはなく、迅速に吐出を行うことができた。一方、従来例及び比較例においては、やや強く押圧すると容器のストロー挿入部からの液漏れが発生し、これを防止するために弱く押圧すると、内容液の吐出量が極めて少なくなった。20mlを吐出させた後、容器内に残っているゲル化剤水溶液と水の高さを測定した。その結果、ゲル化剤水溶液と水の高さは、実施例ではそれぞれ90mm及び90mmであり、従来例ではそれぞれ80mm及び100mmであり、比較例ではそれぞれ100mm及び80mmであった。
以上の結果から、実施例の容器とストローの組合せは、ストロー挿着時及び吐出時の内容液の噴出及び液漏れを有効に防止でき、かつ分相した内容液の各相を混合しながら吐出できることが分かる。
以上の説明から明らかなように、この発明によって、ストローの挿着時の内容液の噴出を防止することを前提に、吐出時の容器とストローの間からの液漏れを有効に防止した容器とストローの組合せを提供することが可能となった。また、この発明によって、充填された内溶液が保管中に分相した場合にも、吐出される内溶液が吐出開始から吐出終了まで略均質となる容器とストローの組合せを提供することが可能となった。
この発明に従う代表的な容器とストローの組合せの一部断面側面図であり、ストローを容器のストロー挿入部に挿着した状態で示す。 図1に示すストローの断面図であり、容器から取り外した状態で示す。 図1の容器とストローの組合せの要部の拡大断面図である。 図1の容器とストローの組合せの使用状態を示す概略図である。 (a)〜(c)は、弾性材料で構成されたストロー挿入部を突起部が通過する状態を示す概略断面図である。 (a)〜(d)は、ストロー挿入部を弾性材料で構成された突起部が通過する状態を示す概略断面図である。 この発明の他の容器とストローの組合せの一部断面側面図である。 この発明の他の容器とストローの組合せの一部断面側面図である。 この発明の他の容器とストローの組合せに用いるストローの断面図である。 容器へのストローの挿着手順を示す概略図である。
符号の説明
1 容器
2 ストロー挿入部
3 内容液
4 ストロー
5 吐出孔
6 吐出端部
7 第1吸入孔
8 吸入端部
9 第2吸入孔
10 ストロー本体部
11 突起部
12 内容液の第1相
13 内容液の第2相
14 ストッパー

Claims (7)

  1. 可撓性材料から構成され、ストロー挿入部を具え、内部に内溶液が充填された容器と、前記容器のストロー挿入部に挿着されるストローの組合せにおいて、
    前記内容液は、保管中に2相以上に分相する多成分液であり、
    前記ストローは、吐出孔を設けた吐出端部と、第1の吸入孔を設けた鋭先形の吸入端部と、前記両端部間に延びかつ第2の吸入孔を側面に設けた中空の本体部と、該本体部の側面上に設けられかつ前記第2吸入孔の吐出端部側に隣接して配置された鍔状の突起部とを具え、
    前記吸入端部の先端と前記突起部の吐出端部側端の距離が容器の高さよりも小さく、
    前記突起部は、前記ストロー本体部の外径よりも大きい最大径を有しており、容器挿着状態にてストローを容器に液密に係止することを特徴とする容器とストローの組合せ。
  2. 前記吸入端部の先端と前記突起部の吐出端部側端の距離が20mm以上である、請求項1に記載の組合せ。
  3. 前記突起部の最大径は、前記ストロー本体部の外径の101%以上110%以下の範囲にある、請求項1又は2に記載の組合せ。
  4. 前記容器内に内溶液が満量充填された、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組合せ。
  5. ストローの挿着時に、第1吸入孔と第2吸入孔が内容液の異なる相内に位置する、請求項4に記載の組合せ。
  6. 前記吸入端部の先端と前記突起部の吐出端部側端の距離が容器の高さの90%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の容器とストローの組合せ。
  7. 前記内溶液はゲル状である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組合せ。

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