JP2007042305A - 燃料電池システム - Google Patents

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修昭 三木
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Abstract

【課題】容易に燃料電池の出力を上げることができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池スタック1の酸素保持部と水素保持部に第2シリンダ15sの両端が接続され、第2シリンダ15a内のバランスピストン15pによって、酸素保持部と水素保持部の内部ガス圧の比は、一定に保たれる。また、酸素保持部に連通する空気供給路110には、第1シリンダ13sが接続され、第1シリンダ13s内の第1ピストン13pを操作することによって、酸素保持部と水素保持部のガス圧を同時にかつ容易に操作でき、ガス圧を高めることで、出力の向上を容易に実現できる。
【選択図】図8

Description

この発明は、燃料電池システムにかかり、詳しくは、負荷に応じてガス圧を調節できる燃料電池システムに関するものである。
従来、燃料電池では、燃料電池に供給される燃料ガスや酸化ガスの圧力を上げることにより、出力が増大することが知られている。例えば、自動車の駆動電源システムとして燃料電池システムを用いた場合には、上り坂や、急加速時又は積載重量が特に多い場合など、負荷が増大した場合には、負荷に応じて燃料電池の出力を上げる必要がある。
このような場合には、燃料電池に供給される燃料ガスの圧力を上げるなど、エネルギーポテンシャルを向上させて、燃料極に接触する燃料ガス分子の量を増やし、発電反応を促進させ、燃料電池自体の出力を上げる必要がある。
このように、燃料電池の出力を要時に増大させる構成として、例えば特許文献1に記載されているシステムがある。
特願平8−153532号。
上記特許文献1に記載のシステムでは、燃料ガスの流量を増大させることにより、燃料電池の出力を増加させている。このような構成では、流量を増大させるためにホンプなどの駆動装置の出力を上げる必要があり、燃料電池の出力を増大させるために消費エネルギーも増加してしまうという問題がある。また、酸化ガス側の供給量も増加させる必要があり、例えば燃料ガス側と同様に供給装置の出力を上げる必要がある。一方、燃料ガスと酸化ガスとの反応による生成水が、燃料ガス室や酸化ガス室に溜まり、この水を排出する場合にも、ガスの流量を増加させ、燃料電池外へ水を排出する方法が取られる。この際、上記出力を増加させる場合と同様に、ガスの流量を増大させるために駆動装置の消費エネルギーも増大するため、エネルギー効率が悪化するといった問題があった。
この発明の目的は、容易に燃料電池の出力を上げることができる燃料電池システムを提供することにある。
以上のような目的は、以下の本発明により達成される。
(1) 燃料電池の単位セルと、
前記単位セルの一方の側に設けられ、燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス室と、
前記単位セルの他方の側に設けられ、酸化極に酸化ガスを供給する酸化ガス室と、
前記燃料ガス室へ燃料ガスを給排気する燃料ガス流路と、
前記酸化ガス室へ酸化ガスを給排気する酸化ガス流路とを備えた燃料電池システムであって、
前記燃料ガス室又は前記酸素ガス室の一方のガス圧を調節するガス圧調節手段と、
前記燃料ガス室と前記酸化ガス室との間に設けられ、両ガス室のガス圧を所定の圧力比の範囲内に維持するガス圧比調整手段とを有することを特徴とする燃料電池システム。
(2) 燃料電池の単位セルと、
前記単位セルの一方の側に設けられ、燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス室と、
前記単位セルの他方の側に設けられ、酸化極に酸化ガスを供給する酸化ガス室と、
前記燃料ガス室へ燃料ガスを給排気する燃料ガス流路と、
前記酸化ガス室へ酸化ガスを給排気する酸化ガス流路とを備えた燃料電池システムであって、
前記燃料ガス室を含む空間を、気密状態と非気密状態とに切り換え可能な燃料ガス側切換手段と、
前記酸化ガス室を含む空間を、気密状態と非気密状態とに切り換え可能な酸化ガス側切換手段と、
前記燃料ガス室と前記酸化ガス室のいずれか一方のガス圧を調節するガス圧調節手段と、
前記燃料ガス室と前記酸化ガス室との間に設けられ、両ガス室のガス圧を所定の圧力比の範囲内に維持するガス圧比調整手段と、
前記ガス圧調節手段は、前記燃料ガス側切換手段と前記酸化ガス側切換手段とを気密状態として、ガス圧を調節することを特徴とする燃料電池システム。
(3) 前記ガス圧調節手段は、前記燃料ガス室又は前記酸化ガス室のいずれか一方に接続された、容積を変更可能な可変容積装置と、
前記可変容積装置の容積を調節する容積制御装置とを有する上記(2)に記載の燃料電池システム。
(4) 前記可変容積装置は、第1シリンダーと、該第1シリンダー内に収容された第1ピストンと、前記第1ピストンを移動させ、前記第1シリンダー内の容積を調節する容積調節装置を有する上記(3)に記載の燃料電池システム。
(5) 前記容積調節装置は、前記燃料ガス流路へ燃料ガスを供給する高圧燃料ガス容器のガス圧より第1ピストンの駆動力を得る上記(4)に記載の燃料電池システム。
(6) 前記ガス圧比調整手段は、第2シリンダーと、該第2シリンダー内に収容された第2ピストンとを有し、該第2ピストンで分けられた前記第2シリンダー内の2つの空間には、前記燃料ガス室を含む空間と前記酸化ガス室を含む空間がそれぞれガス流通可能に接続されている上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の燃料電池システム。
(7) 前記第2ピストンにガス圧が作用する2面の内、燃料ガス室側の面の面積と酸化ガス室側の面の面積との比は、燃料ガス室内のガス圧と酸化ガス室内のガス圧の比に対応して設定されている上記(6)に記載の燃料電池システム。
(8) さらに、燃料電池に加わる負荷を検出する負荷検出手段を有し、
前記ガス圧調節手段は、前記負荷検出手段で検出された負荷の値に応じて、ガス圧を調節する上記(1)〜(7)のいずれか1に記載の燃料電池システム。
(9) さらに、燃料電池の湿潤状態を検出する湿度検出手段を有し、前記ガス圧調整手段は、前記湿度検出手段で検出された湿度に応じて、ガス圧を調整する上記(1)〜(7)のいずれか1に記載の燃料電池システム。
請求項1に記載の発明によれば、ガス圧調節手段によって、燃料ガス室側又は酸化ガス室側の一方の圧力を調節することによって、ガス圧比調整手段により、燃料ガス室と酸化ガス室の両ガス圧が調整される。これにより、ガス圧の変化による単位セルの損傷が抑制される。また、ガス圧調節手段により、ガス圧を上げた場合には、燃料ガス室と酸化ガス室の両ガス圧が上昇し、燃料電池の出力が増加する。また、ガス圧調節手段により、ガス圧を下げた場合には、燃料ガス室と酸化ガス室の両ガス圧が低下し、生成水の気化が促され、生成水の除去が促進される。
請求項2に記載の発明によれば、ガス圧調節手段によって、燃料ガス室側又は酸化ガス室側の一方の圧力を調節することによって、ガス圧比調整手段により、燃料ガス室と酸化ガス室の両ガス圧が調整される。これにより、ガス圧の変化による単位セルの損傷が抑制される。また、ガス圧調節手段により、ガス圧を上げた場合には、燃料ガス室と酸化ガス室の両ガス圧が上昇し、燃料電池の出力が増加する。また、ガス圧調節手段により、ガス圧を下げた場合には、燃料ガス室と酸化ガス室の両ガス圧が低下し、生成水の気化が促され、生成水の除去が促進される。この場合、燃料ガス室と酸化ガス室とを気密状態とすることによって、ガス圧調節をより容易にすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、燃料ガス室又は酸化ガス室に、容積を調節可能な可変容積装置を設け、この可変容積装置の容積を変更することによって、これに接続されている燃料ガス室又は酸化ガス室の室内ガス圧を調節することができる。つまり、容積を増加させることによって、ガス圧を低下させ、容積を縮小することによって、ガス圧を増加させることができる。可変容積装置の容積は、容積制御装置によって変更される。
請求項4に記載の発明によれば、ピストンを移動させることによりシンリダー内の容積を容易に調節できるので、ガス圧調節も容易に可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、高圧燃料ガス容器の圧力を、ピストンを移動させる動力として利用するので、圧力を調節するための動力装置を別個に設ける必要がなく、エネルギー消費量を軽減することができる。
請求項6に記載の発明によれば、第2シリンダー内の第2ピストンに対して、燃料ガス室内の圧力と、酸化ガス室内の圧力が両側から加わるので、燃料ガス室又は酸化ガス室の一方のガス圧が変化すれば、それに応じて第2ピストンが第2シリンダー内で移動する。この移動によって、第2ピストンで分離された第2シリンダー内の容積が変更される。つまり、圧力が高い側の容積が増え、圧力の低い側の容積が減少し、結果として、燃料ガス室の圧力と酸化ガス室の圧力との均衡が採れるように、圧力が調整される。
請求項7に記載の発明によれば、前記第2ピストンにガス圧が作用する2面の内、燃料ガス室側の面の面積と酸化ガス室側の面の面積との比が、燃料ガス室内のガス圧と酸化ガス室内のガス圧の比に対応して設定されているので、一方のガス圧を変動させた場合に、常時設定されたガス圧比となるように、第2ピストンが移動することができる。
請求項8に記載の発明によれば、ガス圧調節手段は負荷検出手段で検出された負荷の値に応じて、ガス圧を調節するので、負荷に応じて適宜、圧力を調節し、燃料電池の出力を調節することができる。
請求項9に記載の発明によれば、ガス圧調節手段は湿度検出手段で検出された湿度に応じてガス圧を調節するので、燃料電池スタック内に溜まった水の減少を促進し、或は水の増加を抑制することができる。
以下、本発明の燃料電池システムに用いられる燃料電池スタック1について、添付図面に基づき詳細に説明する。図1は、燃料電池スタック1の部分断面側面図、図2は部分断面斜視図、である。燃料電池スタック1は、単位セル2と、セパレータ3とを備えている。単位セル2は、面状の酸素極21と燃料極22とによって、固体高分子電解質膜23を挟持して構成されている。セパレータ3は、酸素極21と燃料極22にそれぞれ接触して電流を外部に取り出すための集電部材31、32と、各集電部材31、32の周端部に重ねられるガスケット33、34、35とを有している。
集電部材31、32は、それぞれ金属板で構成されている。この構成金属は、集電部材としての機能を果たすために、導電性を有しているもので、かつ、通電状態となることから耐蝕性を有するものが用いられる。例えば、ステンレス、ニッケル合金、チタン合金等に耐蝕導電処理を施したもの等が挙げられる。ここで、耐蝕導電処理とは、例えば、金メッキ等が挙げられる。
集電部材31は、酸素極21に接触し、集電部材32は、燃料極22に接触する。図3は、図1におけるA−A断面図である。集電部材31は、矩形の板材から成り、表面に設けられた酸素極接触部312と、酸素極接触部312の周囲に形成された平面部311とを備えている。酸素極接触部312は、酸素極21側に突出して形成された、複数の凸状部313を有している。凸状部313は、平面部311の表面から***し、直線状に連続して形成されており、集電部材31の短辺方向に沿って設けられている。このように形成された複数の凸状部313は、集電部材31の長辺に沿って等間隔で配置されている。凸状部313の突出方向における先端の部分は、酸素極21に対して平行に、かつ直線状に形成され、酸素極21に接触する接触端部314となっており、集電部として作用する。集電部材31が単位セル2に重ねられると、複数の接触端部314が、それぞれ酸素極21の表面に接触する。
凸状部313の間には、溝315が形成される。溝315の底面は平面部311と同一平面上に位置する。集電部材31と単位セル2が重ねられると、溝315と酸素極21とによって、酸素が流通する酸素流通路411が形成される。
集電部材31の裏面には、凸状部313の形成部分は凹部となり、複数の溝316が形成される。従って、この溝316も、集電部材31の短辺に平行に、直線状に形成され、長辺方向に沿って等間隔に配置されている。
また、集電部材31の長辺方向に両端部近傍には、酸素流出孔511a、水素流出孔521a、冷却液流出孔531aが形成され、他方の端部には、酸素流入孔512a、水素流入孔522a、冷却液流入孔532aが形成されている。酸素流出孔511aと酸素流入孔512aは、集電部材31の平面視における図心を中心として点対称の位置に(対角線方向)に、それぞれ配置されており、他の水素流出孔521aと水素流入孔522aや、冷却液流出孔531aと冷却液流入孔532aも、同様の位置関係で配置されている。このような配置することで、セパレータ3内に形成された各空間内に流入する流体が、該空間内をより均一に通過することができる。
一方、図4は、図1におけるB−B断面図である。集電部材32は、矩形の板材から成り、表面に設けられた燃料極接触部322と、燃料極接触部322の周囲に形成された平面部321とを備えている。燃料極接触部322は、燃料極22側に突出して形成された、複数の表凸状部323を有している。表凸状部323は、平面部321の表面から***し、直線状に連続して形成されており、集電部材32の短辺方向に沿って設けられている。このように形成された複数の表凸状部323は、集電部材32の長辺に沿って等間隔で配置されている。表凸状部323の突出方向における先端の部分は、燃料極22に対して平行に、かつ直線状に形成され、燃料極22に接触する接触端部324となっており、集電部として作用する。集電部材32が単位セル2に重ねられると、複数の接触端部324が、それぞれ燃料極22の表面に接触する。表凸状部323の間には、溝325が形成される。集電部材32と単位セル2が重ねられると、溝325と燃料極22とによって、水素ガスが流通する水素流通路421が形成される。
図5は、図1のC−C断面図である。集電部材32の裏面には、平面部321の裏側面から突出した裏凸状部326が形成され、その間には、溝327が形成されている。表凸状部323と裏凸状部326とは、表裏の関係にあり、表凸状部323の裏側が溝327となり、裏凸状部326の表側が溝325となる。集電部材32の横断面形状は、燃料極接触部322においては、表側(燃料極側)と裏側とに同様に、凸状部323、326が突出した波型となっている。従って、裏凸状部326は、表凸状部323と同様に、直線状に連続して形成されており、集電部材32の短辺方向に沿って設けられている。このように形成された複数の裏凸状部326は、集電部材32の長辺に沿って等間隔で配置されている。裏凸状部326の突出方向における先端の部分は、上記集電部材31の裏面に接触する当接面328となっている。
集電部材32には、集電部材31と同じ位置に、酸素流出孔511b、水素流出孔521b、冷却液流出孔531b、酸素流入孔512b、水素流入孔522b、冷却液流入孔532bがそれぞれ形成されている。
上記集電部材31、32は、金属板で構成されているので、それぞれの集電部材31、32に形成さている凸状部313、表凸状部323、裏凸状部326は、例えばプレス加工等によって容易に形成することができ、また、酸素流出孔511a等の孔も、打ち抜き加工により安価に形成できるので、全体の製造コストの低減を図ることができる。また、板材であるため、薄型に形成できる。
以上のように構成された集電部材31、32は、同じ大きさで、同じ形状の矩形に形成されており、相互の裏面を対向させた状態で重ねられる。当接面328と集電部材31の裏面とが接触することにより、セパレータ3は、隣接する単位セル2の酸素極と燃料極とを通電可能状態に接続できる構成となる。また、集電部材31、32の間には、冷却液ガスケット34が介挿され、また、集電部材31と単位セル2との間には、酸素ガスケット33が介挿され、集電部材32と単位セル2との間には、水素ガスケット35が介挿される。
各ガスケット33、34、35の外形の形状はいずれも矩形に形成され、集電部材31、32と同一の形状に構成されている。また、各ガスケット33、34、35は、集電部材31、32の周端に沿って枠状に形成され、各集電部材31、32に形成された酸素流出孔511a(b)、水素流出孔521a(b)、冷却液流出孔531a(b)、酸素流入孔512a(b)、水素流入孔522a(b)、冷却液流入孔532a(b)と同じ位置に、同様の孔が形成されている。また、各ガスケット33、34、35は絶縁材料で構成されている。
酸素ガスケット33は、集電部材31の凸状部313の突出高さと、単位セル2の酸素極21の厚さとを合わせた厚さに形成されている。集電部材31と酸素ガスケット33と単位セル2を重ねた状態で、集電部材31の表面と、酸素極21の表面と、酸素ガスケット33の内周端面331によって空間が形成され、この空間が、酸素が充填される酸化ガス室としての酸素保持部41となる。また、酸素ガスケット33は、酸素流出孔511aと酸素保持部41とを連通するための通路332と、酸素流入孔512aと酸素保持部41とを連通するための通路333とを備えており、酸素保持部41に臨む端部は、酸素流出口334と酸素流入口335がそれぞれの通路332、333に形成される。
水素ガスケット35は、集電部材32の表凸状部323の突出高さと、単位セル2の燃料極22の厚さとを合わせた厚さに形成されている。集電部材32と水素ガスケット35と単位セル2を重ねた状態で、集電部材32の表面と、燃料極22の表面と、水素ガスケット35の内周端面351によって空間が形成され、この空間が、水素が充填される燃料ガス室としての水素保持部42となる。また、水素ガスケット35は、水素流出孔521bと水素保持部42とを連通するための通路352と、水素流入孔522bと水素保持部42とを連通するための通路353とを備えており、水素保持部42に臨む端部は、水素流出口354と水素流入口355がそれぞれの通路352、353に形成される。
冷却液ガスケット34は、集電部材32の裏凸状部326の突出高さと同じ厚さに形成されている。集電部材31の裏面と集電部材32の裏面と、間に挟まれた冷却液ガスケット34の内周端面341とによって空間が形成され、この空間が、冷却液が充填される冷却液保持部43となる。冷却液保持部43は、集電部材31の裏面に形成された複数の溝316と、集電部材32の裏面に形成された複数の溝327によって、冷却液を保持する容量を可能な限り大きくするように設定されている。つまり、各凸状部313、323の裏側に形成された空間(溝316、327)を利用して冷却液の保持容量を可能な限り確保し、セパレータの厚さを薄く維持しつつも、冷却効率を向上させている。
冷却液ガスケット34は、冷却液流出孔531bと冷却液保持部43とを連通するための通路342と、冷却液流入孔532bと冷却液保持部43とを連通するための通路343とを備えており、冷却液保持部43に臨む端部は、冷却液流出口344と冷却液流入口345がそれぞれの通路342、343に形成される。
図6は、燃料電池スタック1の、図3におけるD−D断面図である。上記単位セル2とセパレータ3を積層すると、図6に示されているように、それぞれ同じ位置に形成された、酸素流出孔511a(b)、水素流出孔521a(b)、冷却液流出孔531a(b)、酸素流入孔512a(b)、水素流入孔522a(b)、冷却液入出孔532a(b)によって、酸素排出通路511、水素排出通路521、冷却液排出通路531、酸素供給通路512、水素供給通路522、冷却液供給通路532が形成される。酸素供給通路512には、酸素保持部41に連通する通路333が連通し、水素供給通路522には、水素保持部42に連通する通路353が連し、冷却液供給通路532には、冷却液保持部43に連通する通路343が連通する。この酸素供給通路512と複数の通路333によって酸素マニホールドが構成され、水素供給通路522と複数の通路353によって水素マニホールドが構成され、冷却液供給通路532と通路343によって冷却液マニホールドが構成される。同様に酸素排出通路511、水素排出通路521、冷却液排出通路531は、それぞれ通路332、352、342に連通している。
図7は、燃料電池スタック1の全体斜視図である。図7に示されているように、
以上のように構成された、単位セル2とセパレータ3は交互に積層され、発電部61が構成される。発電部61の両端には、外側へ向けて、熱伝導性調整部材62a、62b、集電体63a、63b、絶縁部材64a、64b、エンドプレート65a、65bが、それぞれが両側に接続されており、対向する側面には、積層されたこれらの部材を一体として保持するための保持部材66が、それぞれ一対ずつ設けられている。
次に、燃料電池スタック1を用いた燃料電池システム100の構成について、説明する。図8は、燃料電池システム100の構成を示す模式図である。燃料電池システム100は、電気自動車に搭載されるものであり、後述する負荷系のバッテリ146とともに駆動モータ143の電源を構成している。燃料電池システム100は、燃料電池スタック1へ対して、空気を供給する空気供給系11と、同じく、水素を供給する水素供給系12と、図示しない冷却液を供給する冷却系と、負荷系14と、酸素供給系11に水分を供給する図示しない加湿系とを備えている。
空気供給系11は、空気供給路110と空気排出路111を備えた酸化ガス流路を有している。空気供給路110には、上流側から順に、空気の供給量を調整する空気供給ポンプ113、空気供給ポンプ113への逆流を防止する逆止弁112、空気供給電磁弁V4、最終的に燃料電池スタック1の酸素供給通路512が接続されている。
空気排出路111の上流側端は、燃料電池スタック1の酸素排出通路511に接続され、さらに下流側へ向けて順に、酸化ガス側切換手段としての閉鎖弁V5が設けられ、その下流側には、図示しない凝縮器が設けられ、最終的に系の外部に空気を排出する。以上のように、空気供給系11は、燃料電池スタック1内に設けられている酸素保持部41に空気を送り込み、酸化ガスである空気中の酸素を酸素極21に供給する。
加湿系は、燃料電池スタック1へ送られる空気を加湿するために設けられる。この加湿系の加湿器によって加湿された空気は、燃料電池スタック1の酸素極21を湿潤状態(水分で潤った状態)に維持する。
水素供給系12は、高圧水素タンク121と、高圧水素タンク121から、燃料電池スタック1の水素供給通路522へ水素を供給する供給路122と、燃料電池スタック1の水素排出路521から外部へ水素を排出する排出路123とを備えている。燃料ガス流路は、供給路122と排出路123で構成される。
供給路122には、燃料極に供給する水素の圧力(量)を調整するための水素調圧弁V1と、水素の逆流を防止する逆止弁124と、水素の供給量を制御する水素供給電磁弁V2とが、下流へ向けて、それぞれ順に接続されている。さらに、排出路123には、下流へ向けて順に、逆流を防止する逆止弁、水素の排出をコントロールする燃料ガス側切換手段である水素排気電磁弁128が接続されている。水素は運転中、連続して供給されてもよいし、間欠的に供給されてもよい。
負荷系14は、接続端子67a、67bに接続されたコード147から、燃料電池スタック1の出力を、インバータ142を介して外部に取り出す。この出力によって、モータ143等の負荷が駆動される。この負荷系14には、逆電流を防止するダイオード148と、スイッチとしてのリレー144が設けられている。また、負荷系14には、リレー144とインバータ142の間に、出力制御回路145を介してバッテリ146が接続されている。バッテリ146は、モータ143の回生電流を蓄積し、また、燃料電池の出力が不足している場合には、出力を補う。バッテリ146は、キャパシタ等の他の蓄電装置であってもよい。
供給路122の水素調圧弁V1の上流側には、圧力供給路131の一端が接続され、この圧力供給路131には、開閉弁V6が設けられている。圧力供給路131の他端は、切換弁V8の入力側に接続されている。切換弁V8の出力側には、圧縮側経路131a又は吸引側経路131bの一端がそれぞれ接続されている。切換弁V8は、圧力供給路131を、圧縮側経路131a又は吸引側経路131bのいずれか一方に接続し、接続方向は制御装置により切換られる構成となっている。
圧縮側経路131aの他端は、操作シリンダ16sの圧縮側に接続され、吸引側経路131bの他端は、操作シリンダ16sの吸引側に接続される。操作シリンダ16s内には、ピストン16pが収容され、操作シリンダ16s内を空間を2つに分割している。また、ピストン16pには、連結ロッド13plの一端が接続され、連結ロッド13plの他端は、後述する第1ピストン13pに接続されており、ピストン16pと、第1ピストン13pは、一体として往復動する構成となっている。
ピストン16pで分割された操作シリンダ16s内は、ガス圧が加わることによって第1ピストン13pを圧縮方向へ動かす側を圧縮側、ガス圧が加わることによって第1ピストン13pを吸引方向へ動かす側を吸引側とし、上記圧縮側経路131aは圧縮側に、上記吸引側経路131bは吸引側にそれぞれ接続される。
このような構成において、圧縮側経路131aからガスが供給されると、ピストン16pは、第1ピストン13pを圧縮方向(空気供給路110内の圧力を上げる方向)へ動かす方向へ移動する。また、吸引側経路131bからガスが供給されると、ピストン16pは、第1ピストン13pを吸引方向(空気供給路110内の圧力を下げる方向)へへ動かす方向へ移動する。
第1ピストン13pを収容している第1シリンダ13sの一端には、圧力調節路132の一端が接続され、圧力調節路132の他端は、空気供給路110の燃料電池スタック1と空気供給電磁弁V4の間に接続されている。
第1ピストン13pが、空気供給路110からガスを吸引する方向に移動することにより、空気供給路110内の圧力が下がり、空気供給路110へガスを吐き出す方向に移動することにより、空気供給路110内の圧力が上がる。
空気供給路110側の圧力と、水素ガスの1次圧とを異なる値とするには、第1シリンダ13sの内径と、操作シリンダ16sの内径とを異なる径とすることにより、水素ガスの1次圧に基づいて上昇する空気供給路110側の圧力値を任意に設定することができる。例えば、空気供給路110のガス圧と水素ガスの1次圧との同じ圧力とするには、第1シリンダ13sの内径と、操作シリンダ16sの内径とを同一とすればよい。また、空気供給路110のガス圧を水素ガスの1次圧より小さくするには、第1シリンダ13sの内径を操作シリンダ16sの内径より大きくすれば良い。逆に、空気供給路110のガス圧を水素ガスの1次圧より大きくするには、第1シリンダ13sの内径を操作シリンダ16sの内径より小さくすれば良い。
なお、圧力供給路131には、排出経路133が接続され、排出経路133には、排出弁V7が設けられている。第1シリンダ13sと、第1ピストン13pによって、可変容積装置が構成され、圧力供給路131と開閉弁V6、切換弁V8、操作シリンダ16s、ピストン16pとによって、容積調節装置が構成される。そして、これらの、第1シリンダ13s、第1ピストン13p、圧力供給路131と開閉弁V6、切換弁V8、操作シリンダ16s、ピストン16pによって、ガス圧調節手段が構成される。また、容積調節装置は、上記構成の他、例えば第1ピストン13pに接続されたピストンロッドに、ソレノイドのプランジャを接続し、コイルを通電する電流を制御することによって、第1ピストン13pの移動量を制御して、圧力を調節する構成としてもよい。
この場合には、電流を制御することによって、空気供給路110の圧力を精密に調節することが可能となる。また、上記第1ピストン13pは、バランスピストンとして作用するが、他の例として、ピストンロッドにラックを形成し、ラックに噛み合うピニオンにモータの出力軸を接続して、モータの回転量により、第1ピストン13pの移動量を制御して、圧力を調節する構成としてもよい。この場合は、モータをステッピングモータ等の回転量を制御可能なモータとすれば、モータの回転量を制御することによって、空気供給路110の圧力を精密に調節することが可能となる。
なお、上記説明したガス圧調節手段は、空気供給路110でなく、空気排出路111において、閉鎖弁V5の上流側に接続されていてもよい。また、燃料ガス室側のガス圧を上げるために、ガス圧調節手段は、供給路122において、水素供給電磁弁V2の下流側に接続されていてもよい。また、排出路123において、閉鎖弁V3の上流側に設けられていてもよい。
ガス圧調節手段は、燃料ガス流路又は酸化ガス流路のガス圧を調節することによって、間接的に燃料ガス室又は酸化ガス室のガス圧を調節している。
次に、燃料ガス室と前記酸化ガス室の両ガス圧を所定の圧力比の範囲内に維持するガス圧比調整手段について説明する。供給路122において、水素供給電磁弁V2と燃料電池スタック1の間には、燃料ガス側調圧路151の一端が接続され、他端は第2シリンダー15sの一端に接続されている。空気供給路110において、空気供給電磁弁V4と燃料電池スタック1との間には、酸化ガス側調圧路152の一端が接続され、その他端は第2シリンダー15sの一端に接続されている。第2シリンダ15s内には、第2ピストン15pが収容され、バランスピストンとして作用する。燃料ガス室側のガス圧は、第2ピストン15pの受圧面15phに加わり、酸化ガス室側のガス圧は、受圧面15poに加わる。この実施形態では、通常の作動状態で、燃料ガス室側のガス圧が酸化ガス室側のガス圧よりも高く設定されている。このため、通常作動状態でのガス圧比に合致するように、第2シリンダー15sの内径は、燃料ガス室側に接続されている側が小さく、酸化ガス室側に接続されている側が大きく設定され、第2ピストン15pにおいて、燃料ガス室側の受圧面15phの径は、酸化ガス室側の受圧面15poの径よりも小さく形成されている。
これにより、燃料ガス室側又は酸化ガス室側の一方のガス圧が変動した場合には、このバランスピストンの移動によって、両ガス室のガス圧は、通常作動状態でのガス圧比となるように構成されている。
上記説明した構成において、各弁V2〜V8は、電磁弁であり、図示しない制御装置(FC−ECU/FC制御コントローラ)によって開閉が制御される。切換弁V8は、制御装置によって、圧縮側経路131a又は吸引側経路131bへの接続の切換が制御される。容積制御装置は、開閉弁V6とこれを開閉制御する制御装置によって構成される。
また、制御装置には、燃料電池スタック1に接続される負荷の値を検出する負荷検出手段を有し、該負荷検出手段から負荷の値が供給される。なお、負荷を検出する負荷検出手段として、上記負荷系において、燃料電池スタック100の電圧を検出する電圧測定装置を設け。更に出力電流を測定する電流測定装置を設けてもよい。これらの測定値から、負荷を特定することができる。また、他の構成としては、車両用コントローラ(EV−ECU)にて、アクセル開度と車速から、次に必要な出力を算出し、その値を上記FC−ECUへ負荷値として供給する構成としてもよい。
以上のように構成される燃料電池システム100の作用について、図9に示されるフローチャートに基づき説明する。EV−ECUにおいて、アクセル開度と車速から、次に必要とされる出力を算出し、その値を負荷値としてFC−ECUが受け取る(ステップS101)。得られた数値から、燃料電池スタック1にどの程度の電力が要求されるか計算する(ステップS103)。その結果得られた値が、予め定められた所定値以上であるか否か判断する(ステップS105)。予め定められた所定値は、例えば、加圧に必要な補機動力を引いて発電効率を算出した時、加圧しない場合より効率が良くなる出力値であり、例えば、50%に設定される。
所定値以上でない場合には、ステップS101を再度実行し、所定値以上である場合には、燃料電池スタック1の出力を上げる必要があるので、燃料ガス室と、酸化ガス室のガス圧を上げる制御が行われる。即ち、弁V2、V3、V4、V5を閉じる(ステップS107)。弁V2、V3を閉じることによって、燃料ガス室である水素保持部42と、これに連通する供給路122と排出路123の一部は、気密状態となる。また弁V4、V5を閉じることによって、酸化ガス室である酸素保持部41と、これに連通する空気供給路110と空気排出路111の一部は、気密状態となる。
次に、切換弁V8を切り換えて、圧力供給路131と圧縮側経路131aとを接続する(ステップS109)。これにより、操作シリンダ16a内の圧縮側にガスが供給される経路が構成される。開閉弁V6を開く(ステップS111)。開閉弁V6の開放によって、高圧水素ガス容器121内の水素ガスが、操作シリンダ16aの圧縮側に導入され、この水素ガスの1次圧が、操作ピストン16pに作用し、第1ピストン13pを圧縮方向へ(第1シリンダ13aの容積を縮小する方向へ)押し込む。
これにより、密閉された酸素保持部41を含む空間内は、ガス圧が上昇する。このガス圧の上昇によって、第2ピストン15pが押されて移動し、第2シリンダ15s内を、水素保持部42側へ移動する。第2ピストン15pの移動によって、第2シリンダ15p内のガスが水素保持部42側へ排出され、水素保持部42を含む密閉空間の圧力が上昇する。第2ピストン15pは、水素保持部42のガス圧と酸素保持部41のガス圧との釣り合いの取れる位置に移動し、最終的に、水素保持部42のガス圧と酸素保持部41のガス圧はともに上昇した状態で平衡状態となる。
ガス圧が上昇することにより、単位セルにおける発電量が上昇し、燃料電池スタック1自体の出力が、通常運転状態に比較して上昇する。
開閉弁V6を開放した時点で、燃料電池スタック1から供給される電力の積算を開始する(ステップS113)。ステップS101と同様に、負荷を示唆する数値を取得する(ステップS115)。得られた数値から、燃料電池スタック1にどの程度の電力が要求されるか計算する(ステップS117)。ステップS105で判断に用いた所定値を用い、ステップS117で算出された要求電力が該所定値未満であるか判断する(ステップS119)。所定未満でない場合には、燃料電池スタック1の出力を、通常運転時よりも、いまだ高く維持する必要があると判断し、ステップS115にリターンし、ステップS119までを繰り返す。
所定値未満である場合には、燃料電池スタック1の出力を高く維持する必要性が解消したものと判断し、供給電力の積算を終了する(ステップS121)。そして、積算された電力値が、所定値以上であるか判断する(ステップS123)。ガス圧を高くし、発電反応を促進させ、出力を高く維持することによって、反応生成水が通常運転時よりも多量に発生する。発生する生成水の量は、出力した電力を積算することにより経験的に推定することができる。つまり、経験的に得られた所定値を設定し、その所定値以上の積算電力を出力した場合には、水素保持部42や酸素保持部41内に存在する生成水を除去する必要があると判断する。
この他、燃料電池の水素保持部42や酸素保持部41内の湿潤状態を検出する方法としては、高分子膜抵抗に基づき湿潤状態を検出する方法、単位セル電圧の挙動から湿潤状態を検出する方法、電流電圧特性から湿潤状態を検出する方法などが挙げられる。例えば、単位セル電圧の挙動から湿潤状態を検出する方法を採った場合、単位セル電圧は、生成水が溜まるほど、下がるといった因果関係があるので、単位セル電圧が所定値以下となった場合には、生成水が溜まっていると判断することができる。この判断は、単位セル電圧をモニターすることで、図9のフローチャートの処理中でなく、単独で判断する処理ルーチンを設けてもよい。
積算電力値が、所定値以上である場合には、切換弁V8を切り換え、圧力供給路131と吸引側経路131bとを接続する(ステップS125)。操作シリンダ16a内の吸引側にガスが供給される経路が構成される。高圧水素ガス容器121内の水素ガスが、操作シリンダ16aの吸引側に導入され、この水素ガスの1次圧が、操作ピストン16pに作用し、第1ピストン13pを吸引方向へ(第1シリンダ13aの容積を拡大する方向へ)引っ張る。密閉された酸素保持部41を含む空間内は、ガス圧が下降する。このガス圧の下降によって、第2ピストン15pが引っ張られて移動し、第2シリンダ15s内を、酸素保持部41側へ移動する。第2ピストン15pの移動によって、第2シリンダ15p内に水素保持部42側のガスから吸引され、水素保持部42を含む密閉空間の圧力が下降する。第2ピストン15pは、水素保持部42のガス圧と酸素保持部41のガス圧との釣り合いの取れる位置に移動し、最終的に、水素保持部42のガス圧と酸素保持部41のガス圧はともに下降した状態で平衡状態となる。
このようにガス圧を下降させることで、酸素保持部41や水素保持部42に溜まっていた生成水の気化が促進され、生成水を減らすことができる。切換弁V8の切換から所定時間経過したか判断する(ステップS127)。この所定時間は、圧力を低下させた場合に、生成水を気化させるために必要な時間であり、経験値として予め設定されている。経過した場合には、開閉弁V6を閉じ(ステップS129)、操作シリンダ16sへのガス供給を遮断する。ステップS123で、積算電力値が所定値未満であると判断された場合には、生成水は溜まっていないと判断し、上記ステップS129が実行される。
次に排出弁V7を開き、圧力供給路131内にある高圧のガスを排出する(ステップS131)。これにより、気密にされた酸素保持部41や水素保持部42のガス圧は、通常運転時のガス圧に戻る。
最後に、弁V2、V4を開放し、通常運転状態に以降する(ステップS133)。
以上説明した実施形態の他、例えば、ガス圧調節手段を可変容積装置を用いずに、水素調圧弁V1の二次圧を電気的に調節可能な調圧弁とし、負荷が増大した場合には、二次圧値を通常運転時の二次圧値よりも大きくなるように、制御装置により調圧弁を制御してもよい。この場合には、可変調圧弁と制御装置がガス圧調節手段となる。
尚、本実施形態では、集電部材31、32は、金属板で構成されているが、カーボンにより構成されていてもよい。
本発明の燃料電池スタックの部分断面側面図である。 本発明の燃料電池スタックの部分断面斜視図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB−B断面図である。 図1におけるC−C断面図である。 図3におけるD−D断面図である。 燃料電池スタックを示す全体斜視図である。 燃料電池システムの構成を示す模式図である。 制御装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 燃料電池スタック
2 単位セル
3 セパレータ
31 集電部材
32 集電部材
41 酸素保持部
42 水素保持部
100 燃料電池システム
13s 第1シリンダー
13p 第1ピストン
15s 第2シリンダー
15p 第2ピストン

Claims (9)

  1. 燃料電池の単位セルと、
    前記単位セルの一方の側に設けられ、燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス室と、
    前記単位セルの他方の側に設けられ、酸化極に酸化ガスを供給する酸化ガス室と、
    前記燃料ガス室へ燃料ガスを給排気する燃料ガス流路と、
    前記酸化ガス室へ酸化ガスを給排気する酸化ガス流路とを備えた燃料電池システムであって、
    前記燃料ガス室又は前記酸素ガス室の一方のガス圧を調節するガス圧調節手段と、
    前記燃料ガス室と前記酸化ガス室との間に設けられ、両ガス室のガス圧を所定の圧力比の範囲内に維持するガス圧比調整手段とを有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池の単位セルと、
    前記単位セルの一方の側に設けられ、燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス室と、
    前記単位セルの他方の側に設けられ、酸化極に酸化ガスを供給する酸化ガス室と、
    前記燃料ガス室へ燃料ガスを給排気する燃料ガス流路と、
    前記酸化ガス室へ酸化ガスを給排気する酸化ガス流路とを備えた燃料電池システムであって、
    前記燃料ガス室を含む空間を、気密状態と非気密状態とに切り換え可能な燃料ガス側切換手段と、
    前記酸化ガス室を含む空間を、気密状態と非気密状態とに切り換え可能な酸化ガス側切換手段と、
    前記燃料ガス室と前記酸化ガス室のいずれか一方のガス圧を調節するガス圧調節手段と、
    前記燃料ガス室と前記酸化ガス室との間に設けられ、両ガス室のガス圧を所定の圧力比の範囲内に維持するガス圧比調整手段と、
    前記ガス圧調節手段は、前記燃料ガス側切換手段と前記酸化ガス側切換手段とを気密状態として、ガス圧を調節することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 前記ガス圧調節手段は、前記燃料ガス室又は前記酸化ガス室のいずれか一方に接続された、容積を変更可能な可変容積装置と、
    前記可変容積装置の容積を調節する容積制御装置とを有する請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記可変容積装置は、第1シリンダーと、該第1シリンダー内に収容された第1ピストンと、前記第1ピストンを移動させ、前記第1シリンダー内の容積を調節する容積調節装置を有する請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記容積調節装置は、前記燃料ガス流路へ燃料ガスを供給する高圧燃料ガス容器のガス圧より駆動圧力を得る請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 前記ガス圧比調整手段は、第2シリンダーと、該第2シリンダー内に収容された第2ピストンとを有し、該第2ピストンで分けられた前記第2シリンダー内の2つの空間には、前記燃料ガス室を含む空間と前記酸化ガス室を含む空間がそれぞれガス流通可能に接続されている請求項1〜5のいずれか1に記載の燃料電池システム。
  7. 前記第2ピストンにガス圧が作用する2面の内、燃料ガス室側の面の面積と酸化ガス室側の面の面積との比は、燃料ガス室内のガス圧と酸化ガス室内のガス圧の比に対応して設定されている請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. さらに、燃料電池に加わる負荷を検出する負荷検出手段を有し、
    前記ガス圧調節手段は、前記負荷検出手段で検出された負荷の値に応じて、ガス圧を調節する請求項1〜7のいずれか1に記載の燃料電池システム。
  9. さらに、燃料電池の湿潤状態を検出する湿度検出手段を有し、前記ガス圧調整手段は、前記湿度検出手段で検出された湿度に応じて、ガス圧を調整する請求項1〜7のいずれか1に記載の燃料電池システム。
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