JP2007040023A - 建築物における耐震制震構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】強烈な直下型の突き上げ地震などに対して対応するように構成してなる既存建築物あるいは新築建築物に対する耐震制震構造を提供すること。
【解決手段】建築物Buにおける互いに隣り合った一対の垂直柱1、1と、前記一対の垂直柱の下部側1a、1aを接続する下部構造体2と、前記垂直柱の上部側1b、1bに架け渡された上部構造体3とによって形成される矩形状の壁面領域4に、その少なくとも一方の面側から、薄膜部材5をあてがい、前記薄膜部材の四辺において前記一対の垂直柱、下部構造体および上部構造体に固着手段6を介して固着してなる建築物における耐震制震構造。
【選択図】図1

Description

この発明は、地震による建築物に対する被害を軽減させるものであり、既存の建築物あるいは新築の建築物を対象とする耐震制震補強対策にかかるものであって、特に、一対の垂直柱と、下梁、土台、基礎などの下部構造体と、上梁などの上部構造体とによって区画形成される矩形状の壁面領域の全面を覆うようにして一枚の薄膜部材を固着して耐震制震補強する建築物における耐震制震構造に関するものである。
周知のように、我が国は地震多発地帯に位置しており、しばしば多大な地震災害を受けている。特に、地震災害は避け得るべくもなく多大であり、生活環境の設計、とりわけ土木並びに建築の分野においては、その設計施工にあたって大きな問題として捉えられている。地震は、横揺れ、突き上げを伴う縦揺れを含むものであり、大地震は、直下型の突き上げ地震であって、極めて甚大な被害を引き起こしている。従来から、この地震災害を可及的に軽減するべく建築物に対する種々の耐震制震構造が開発され提供されてきている。
この建築物に対する耐震制震構造の例としては、例えば、特許文献1に記載の耐震補強工法などが知られている。この特許文献1に記載のものは、柱近傍または耐力壁内数カ所の軸組縦方向に、補強用鋼棒または一対の半裁角材の向かい合わせ中心に鋼棒を挿入した補強材を建て込んだのち、各鋼棒を緊張して軸組方向周辺を拘束するようにしたものである。この特許文献1に記載のものでは、ある程度の横揺れ地震に対しては耐震制震構造として機能するものの、直下型の突き上げ地震のような縦揺れの大地震に対しては全く機能しないものである。
特開2001−317125号公報(要約、図1)
そこで、この発明では、強烈な直下型の突き上げ地震などに対しても対応するように構成してなるものであって、特に、地震のエネルギーを局部的な部品あるいは部材で受けるのではなく、薄膜面内に分散して受け持つように構成し、地震エネルギーによる変形に追従しながら該エネルギーを吸収し、強い力に耐えるように構成したものであり、現在ある耐震補強の中では皆無の極めて画期的な工法に係る既存建築物あるいは新築建築物に対する耐震制震構造を提供しようとするものである。
この発明は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、建築物における互いに隣り合った一対の垂直柱と、前記一対の垂直柱の下部側を接続する下部構造体と、前記垂直柱の上部側に架け渡された上部構造体とによって形成される矩形状の壁面領域に、その少なくとも一方の面側から、薄膜部材をあてがい、前記薄膜部材の四辺において前記一対の垂直柱、下部構造体および上部構造体に固着手段を介して固着してなることを特徴とする建築物における耐震制震構造を構成するものである。
さらに、この発明において請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の建築物における耐震制震構造であって、一対の垂直柱の一方が、建築物における隅部に位置する隅部垂直柱であり、前記矩形状の壁面領域が、前記隅部垂直柱を挟んで交差する二壁であることを特徴とするものである。
さらに、この発明において請求項3に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2に記載の建築物における耐震制震構造であって、前記建築物が複層階のものである場合、複層階にわたる前記一対の垂直柱に沿って前記薄膜部材を連続状に固着してなることを特徴とするものである。
さらに、この発明において請求項4に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2に記載の建築物における耐震制震構造であって、前記建築物が複層階のものである場合、複層階にわたる前記一対の垂直柱に沿って前記薄膜部材を連続状に固着するとともに、梁と上層階柱、下層階柱を連結するために、前記薄膜部材を基礎および/または梁のまわりに巻き付けてなることを特徴とするものである。
さらに、この発明において請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造であって、前記薄膜部材が、鉄、ステンレス、アルミ、チタンなどの金属製の薄板であることを特徴とするものである。
さらに、この発明において請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造であって、前記薄膜部材が、ポリプロピレン繊維シート、ポリエステル繊維シート、ターポリン、炭素繊維シート、アラミド繊維シート、ガラス繊維シートなどの有機質あるいは無機質繊維シートであることを特徴とするものである。
さらに、この発明において請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造であって、前記薄膜部材が、樹脂含浸炭素繊維シート、樹脂含浸アラミド繊維シート、樹脂含浸ガラス繊維シートなどの樹脂含浸有機質あるいは無機質繊維シートであることを特徴とするものである。
さらに、この発明において請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の建築物における耐震制震構造であって、前記各繊維シートに含浸される樹脂が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フッ素樹脂などの熱硬化性樹脂、または、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性樹脂であることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造であって、前記薄膜部材の外面側から、少なくとも前記一対の垂直柱に対して、該垂直柱の長さ範囲にわたる長さ寸法でなる当て板をあてがい、前記固着手段を介して前記薄膜部材を固着してなることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造であって、前記薄膜部材の外面側から、前記一対の垂直柱と下部構造体、および前記一対の垂直柱と上部構造体の各交差部位に、T型金具あるいはL型金具をあてがい、前記固着手段を介して前記薄膜部材を固着してなることを特徴とするものでもある。
さらにまた、この発明において請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造であって、前記固着手段が、ビス、ネジ、釘あるいはこれらに類する留め付け部材でなることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項12に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造であって、前記固着手段が、ビス、ネジ、釘あるいはこれらに類する留め付け部材と、弾力性のある接着剤などとの併用でなることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項13に記載の発明は、請求項1〜請求項12のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造であって、前記薄膜部材が、複数枚の薄膜部材を上下方向に繋ぎ合わせて矩形状の壁面領域を覆うものからなることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の建築物における耐震制震構造であって、前記薄膜部材が、複数枚の薄膜部材を上下方向に繋ぎ合わせて矩形状の壁面領域を覆うものにおいて、そのうちの少なくとも一枚の薄膜部材に抜き部を設けたことを特徴とするものである。
この発明になる建築物における耐震制震構造によれば、建築物における互いに隣り合った一対の垂直柱と、前記垂直柱の下部側を接続する下部構造体と、前記垂直柱の上部側に架け渡された上部構造体とによって区画形成される矩形状の壁面領域に、その少なくとも一方の面側から、全面を覆うように薄膜部材をあてがい、前記薄膜部材の四辺において前記一対の垂直柱、下部構造体および上部構造体に固着手段を介して固着する構成により、横揺れ地震はもとより、直下型の突き上げ地震に対しても、矩形状の壁面領域において、地震のエネルギーを薄膜面内に分散して受け持つように、所謂、クロス筋交い方向に耐力的に作用するように構成されているので、従来のブレース、筋交い、後付けホールダウン金物などが、局部的に集中荷重がかかり、弱い部分が破壊してしまうという欠点に対し、本工法では、面で支え、しかもその面が薄膜部材で形成されているため、地震エネルギーによる変形に追従しながら該エネルギーを吸収し、強い力に耐えるように構成した点において、地震時における建築物の倒壊を未然に防ぐことができ、この点において極めて有効に作用するものである。
さらに、この発明になる建築物における耐震制震構造によれば、薄膜部材を土台、基礎にも留め付けることができるので、地震の垂直な揺れに対しても抜けることがなく、変形量が大きくても(層間変位:1/50)破壊せず、大きな荷重に耐えることができる点、耐震と制震とを併せた複合的な機能をもっているので、小さな揺れに対しては耐震的に働き、大きな揺れに対しては制震的に働き、いずれの地震に対しても有効に機能する点など、現在ある耐震補強の中で、上記する機能を併せ持つ工法は皆無であり、極めて画期的な工法に係るものであるという点においても極めて有効に作用するものである。
さらにまた、この発明になる建築物における耐震制震構造によれば、既存の外壁の上に施工することができ、該外壁が、モルタル、サイディング材、コンクリート、ALCなどのいずれであってもよく、また、その構造が、木造軸組、木造枠組、パネル工法、鉄骨造、RC造などの全てに適用が可能である点、構造がピン構造であろうが、ラーメン構造であろうが、耐力壁であろうが、同じ考え方ですべてに適用が可能である点、1階から3階まで連続して薄膜部材を張り付けることにより、層間の一体化が可能である点、薄膜部材を基礎コンクリートの外部にぐるりと巻き付けることにより、基礎と土台とを連結することができ、古い建物に多い無筋コンクリート基礎を補強することができる点、薄膜部材を基礎および/または梁のまわりに巻くことにより、梁と柱とを連結して補強することができる点、などの諸点においても極めて有効に作用するものといえる。
さらにまた、この発明になる建築物における耐震制震構造によれば、例えば、1階から3階まで連続した薄膜部材を張り付けることにより、層間の一体化が可能であるという点においても極めて有効に作用する。
さらにまた、この発明になる建築物における耐震制震構造によれば、固着手段として、ビスなどとシール材(接着剤など)とを併用して薄膜部材を留め付けるようにしたことにより、弾性のある接着剤でエネルギーを吸収するという効果があり、より好ましくは、既存外壁の躯体部分と薄膜部材との間にゴムなどの弾性体をはさみ込むことによる効果も極めて有効に作用する。
さらにまた、この発明になる建築物における耐震制震構造によれば、既存の外壁を壊さずに施工できるため、工事が簡単で、工期が短く、建築廃材がでない点、さらに、薄膜補強なので表面の不陸(凹凸)になじむものであり、コーナーで曲げることもできる点、などにおいても極めて有効に作用するものといえる。
以下、この発明になる建築物における耐震制震構造について、図面に示す具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図1Aは、この発明になる建築物における耐震制震構造の具体的な一実施例を示す概略的な側面図であり、図1Bは、固着手段により垂直柱に対して薄膜部材を固着する状態を示す概略的な平面視断面図である。図2は、この発明になる建築物における耐震制震構造を適用した建築物の平面視断面図である。図3は、この発明になる建築物における耐震制震構造体を構築する手順を示すものであって、図3Aは、一対の垂直柱1、1と、下梁2と、上梁3とによって形成される矩形状の壁面領域4が空間領域である状態を示す概略的な側面図、図3Bは、矩形状の壁面領域4の一方の面側から一枚の薄鉄板をあてがい、固着手段6で固着した状態を示す概略的な側面図、図3Cは、その上から垂直柱の幅寸法および長さ寸法に相当する幅寸法および長さ寸法をもつ当て板7を固着手段6により固着した状態を示す概略的な側面図である。図4は、この発明になる耐震制震構造の具体的な施工例であって、モルタル壁、あるいはサイディング材壁の上から薄膜部材をあてがい、該薄膜部材の下縁側を建築物の基礎コンクリートに対して固着する構成を示す概略的な側面視断面図である。図5は、この発明になる耐震制震構造の具体的な異なる施工例を示すものであって、図5Aは、建築物が複層階のものである場合、複層階にわたる一対の垂直柱に沿って薄膜部材を連続状に固着する構成を示す概略的な側面図であり、図5Bは、複層階にわたる一対の垂直柱に沿って薄膜部材を連続状に固着するとともに、梁と上層階柱、下層階柱を連結するために、薄膜部材を梁のまわり巻き付けて構成する例を示す概略的な側面図である。図6は、各種の耐震制震構造体を作成し、それらの耐震制震構造体に対して、図3に示すような情況で、上梁3の右端部に加重を負荷した際、この加重(縦軸)に対する変位量(横軸)をグラフに現わしたものである。
この発明になる建築物における耐震制震構造は、建築物Buにおける互いに隣り合った一対の垂直柱1、1と、前記垂直柱の下部側1a、1aを接続する下部構造体2と、前記垂直柱の上部側1b、1bに架け渡された上部構造体3とによって形成される矩形状の壁面領域4に、その少なくとも一方の面側から、全面を覆う薄膜部材5をあてがい、前記薄膜部材5の四辺において前記一対の垂直柱1、1、下部構造体2および上部構造体3に対して、固着手段6を介して固着したものからなっている。
一方、この発明において、前記固着手段6は、例えば、ビス、ネジ、釘あるいはこれらに類する留め付け部材19によるものであり、より好ましくは、上記するようなビス、ネジ、釘あるいはこれらに類する留め付け部材と、弾力性のある接着剤20などとを併用した構成のものであってもよい。
この発明では、特に、前記一対の垂直柱1、1の一方が、建築物における隅部に位置する隅部垂直柱1Aであり、前記矩形状の壁面領域4が、前記隅部垂直柱1Aを挟んで直交する二壁4A、4Aである。すなわち、この発明において、当該耐震制震構造が適用される部位は、建築物Buにおける隅部垂直柱1Aと、二壁方向にそれぞれ隣接する垂直柱1B、1Bとの間に形成される矩形状の壁面領域4A、4Aに対して適用されるものである。
前記薄膜部材5は、鉄、ステンレス、アルミ、チタンなどの金属薄板、ポリプロピレン繊維シート、ポリエステル繊維シート、ターポリン、炭素繊維シート、アラミド繊維シート、ガラス繊維シートなどの有機質あるいは無機質繊維シート、樹脂含浸炭素繊維シート、樹脂含浸アラミド繊維シート、樹脂含浸ガラス繊維シートなどの樹脂含浸有機質あるいは無機質繊維シートなどによって構成されるものであり、各繊維シートに含浸される樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フッ素樹脂などの熱硬化性樹脂、または、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性樹脂が適用される。
前記薄膜部材5は、好ましくは0.2〜3mm程度の厚さ寸法のものであって、上記するように一対の垂直柱1、1と、下梁、土台、基礎などの下部構造体2と、上梁などの上部構造体3とによって区画形成される矩形状の壁面領域4の全面を覆う大きさのものからなっている。
この発明になる建築物における耐震制震構造のより好ましい実施例によれば、前記薄膜部材5の外面側から、少なくとも前記一対の垂直柱1、1に対して、該垂直柱の長さ範囲にわたる長さ寸法でなる当て板7があてがわれ、前記固着手段6を介して前記薄膜部材5とともに固着されるようになっている。
さらに、この発明になる建築物における耐震制震構造のより好ましい実施例によれば、前記薄膜部材5の外面側から、前記一対の垂直柱1、1と下梁などの下部構造体2、および前記一対の垂直柱1、1と上梁などの上部構造体3の各交差部位Ca、Cbに、T型金具8あるいはL型金具があてがわれ、前記固着手段6を介して前記薄膜部材5とともに固着されるようになっている。
次いで、この発明になる耐震制震構造の具体的な施工例について、図4に基づいて説明する。図4に示す建築物Buは、モルタル壁あるいはサイディング材壁12を有するものであって、当該施工例では、その壁12の上から薄膜部材5をあてがって、該薄膜部材5の下縁側5aを建築物Buの基礎コンクリート13に対して、固着手段6により固着する構成のものである。図4において、前記基礎コンクリート13の下端側は、地下に埋設されていて、捨コンクリート層14、砕石層15が設けてあり、 前記基礎コンクリート13の上端側には、土台16が土台固定用アンカーボルト17によって固定してある。図4において、参照符号18は、面合わせ用のスペーサである。
一方、この発明になる建築物における耐震制震構造は、例えば、図5Aに示すように、建築物が複層階のものである場合、複層階にわたる一対の垂直柱1、1に沿って薄膜部材5を連続状に固着手段6により固着することもでき、あるいはまた、図5Bに示すように、複層階にわたる一対の垂直柱1、1に沿って薄膜部材5を連続状に固着するとともに、梁と上層階柱、下層階柱を連結するために、前記薄膜部材5を基礎および梁、あるいは、基礎または梁のまわり巻き付けて構成することもできる。例えば、古い住宅では、基礎コンクリートとして、無筋コンクリートが多いので、基礎コンクリートの補強と、基礎・土台・柱の連結を目的として、薄膜部材5を当該基礎コンクリートの周りにぐるりと巻き付ける構成のものが有効である。
さらに、この発明になる建築物における耐震制震構造の施工にあたっては、所望の部位に薄膜部材5を張り付けたのち、その外表面に対して、通常の外壁処理、として、モルタルあるいは漆喰などで塗り壁を形成したり、あるいは、サイディング材などの仕上げ材を張り付けたりする。この場合、薄膜部材5の上に断熱材を張り、その上に、塗り壁を形成したり、サイディング材などの仕上げ材を張り付けることもできる。
上記する構成になる建築物における耐震制震構造について、図3に示すような軸組耐力壁補強試験を行なった。図3に示す軸組耐力壁補強試験によれば、当該耐震制震構造を施した壁面領域に対して、その上梁などの上部構造体3の一方側3aに対して変位量検知手段9を設置しておき、上梁などの上部構造体3の他方側3bから加重負荷装置10により加重を負荷して実験を行なった結果、図6に示すデータ曲線を得た。図6に示すグラフは、6種類の耐震制震構造体を作成し、この各耐震制震構造体に対する木造軸組耐力壁補強実験の結果であり、横軸が変位(mm)をあらわし、縦軸が加重(kg)をあらわすものである。
このグラフにおいて、データ曲線D1は、最も良好な結果であり、図3Cに示す耐震制震構造、即ち、図1に示す構成のものに、さらに足元をボルト止め11して固定したものである。このデータ曲線D1の結果を得た第1の耐震制震構造体は、厚さ寸法0.8mmの一枚の薄鉄板5により矩形状の壁面領域4を全面的に覆ったものであって、前記当て板7およびT字型金具を適用し、足元をボルト止めしたものである。この第1の耐震制震構造体によれば、加重850kgに対して変位量52mmまで変位し、その段階まで破壊することがなかった。
データ曲線D2は、第2の耐震制震構造体によるものであり、当該第2の耐震制震構造体は、足元をボルト止め補強を施さない点を除いて前記第1の耐震制震構造体と同等のものである。この第2の耐震制震構造体によれば、加重720kgに対して変位量52mmまで変位し、その段階まで破壊することがなかった。
データ曲線D3は、第3の耐震制震構造体によるものであり、当該第3の耐震制震構造体は、厚さ寸法0.4mmの一枚の薄鉄板5により矩形状の壁面領域4を全面的に覆ったものであって、当て板7を適用し、T字型金具を薄鉄板5の上に適用したものである。この第3の耐震制震構造体によれば、加重590kgに対して変位量52mmまで変位し、その段階まで破壊することがなかった。
データ曲線D4は、第4の耐震制震構造体によるものであって、当該第4の耐震制震構造体のものは、T字型金具を薄鉄板5の下に適用した点を除いて前記第3の耐震制震構造体と同等のものである。この第4の耐震制震構造体によれば、加重500kgに対して変位量50mmまで変位し、その段階まで破壊することがなかった。
データ曲線D5は、第5の耐震制震構造体によるものであり、当該第5の耐震制震構造体は、厚さ寸法0.25mmの三枚の薄鉄板を上下方向に繋ぎ合わせ、そのうちの中間の薄鉄板に適宜抜き部(スリットなど)を設けたもので、これらにより矩形状の壁面領域4を覆った構成のものである。この第5の耐震制震構造体によれば、加重220kgに対して変位量30mmの段階で破壊した。
データ曲線D6は、この発明との比較例であって、図3Aに示す構造のもの、即ち、一対の垂直柱1、1と、下梁2と、上梁3とによって矩形状の壁面領域4を構成するものにあって、その壁面領域4内に上梁3の端部側3bから下梁2側にのびる一対角線に筋交い補強した構成のものである。この第6の耐震制震構造体によれば、加重190kgに対して変位量28mmの段階で破壊した。
図1Aは、この発明になる建築物における耐震制震構造の具体的な一実施例を示す概略的な側面図であり、図1Bは、固着手段により垂直柱に対して薄膜部材を固着する状態を示す概略的な平面視断面図である。 図2は、この発明になる建築物における耐震制震構造を適用した建築物の平面視断面図である。 図3は、この発明になる建築物における耐震制震構造体を構築する手順を示すものであって、図3Aは、矩形状の壁面領域が空間領域である状態を示す概略的な側面図、図3Bは、矩形状の壁面領域の一方の面側から一枚の薄鉄板をあてがい、固着手段で固着した状態を示す概略的な側面図、図3Cは、その上から垂直柱の幅寸法および長さ寸法に相当する幅寸法および長さ寸法をもつ当て板を固着手段により固着した状態を示す概略的な側面図である。 図4は、この発明になる耐震制震構造の具体的な施工例であって、モルタル壁、あるいはサイディング材壁の上から薄膜部材をあてがい、該薄膜部材の下縁側を建築物の基礎コンクリートに対して固着する構成を示す概略的な側面視断面図である。 図5は、この発明になる耐震制震構造の具体的な異なる施工例を示すものであって、図5Aは、建築物が複層階のものである場合、複層階にわたる一対の垂直柱に沿って薄膜部材を連続状に固着する構成を示す概略的な側面図であり、図5Bは、複層階にわたる一対の垂直柱に沿って薄膜部材を連続状に固着するとともに、梁と上層階柱、下層階柱を連結するために、薄膜部材を梁のまわり巻き付けて構成する例を示す概略的な側面図である。 図6は、各種の耐震制震構造体を作成し、それらの耐震制震構造体に対して、図3に示すような情況で、上梁の右端部に加重を負荷した際、この加重(縦軸)に対する変位量(横軸)をグラフに現わしたものである。
符号の説明
Bu 建築物
1、1 隣り合った一対の垂直柱
1a、1a 垂直柱の下部側
1b、1b 垂直柱の上部側
1A 隅部垂直柱
1B、1B 隅部垂直柱に隣接する垂直柱
2 下部構造体
3 上部構造体
4 矩形状の壁面領域
5 薄膜部材
6 固着手段
7 当て板
8 T型金具
Ca 一対の垂直柱と下部構造体の交差部位
Cb 一対の垂直柱と上部構造体の交差部位
9 変位量検知手段
10 加重負荷装置
11 足元のボルト止め
12 モルタルあるいはサイディング材などによる壁
13 基礎コンクリート
14 捨コンクリート層
15 砕石層
16 土台
17 土台固定用アンカーボルト
18 面合わせ用スペーサ
19 ビスなどの留め付け部材
20 接着剤

Claims (14)

  1. 建築物における互いに隣り合った一対の垂直柱と、前記一対の垂直柱の下部側を接続する下部構造体と、前記垂直柱の上部側に架け渡された上部構造体とによって形成される矩形状の壁面領域に、その少なくとも一方の面側から、薄膜部材をあてがい、前記薄膜部材の四辺において前記一対の垂直柱、下部構造体および上部構造体に固着手段を介して固着してなることを特徴とする建築物における耐震制震構造。
  2. 前記一対の垂直柱の一方が、建築物における隅部に位置する隅部垂直柱であり、前記矩形状の壁面領域が、前記隅部垂直柱を挟んで交差する二壁であることを特徴とする請求項1に記載の建築物における耐震制震構造。
  3. 前記建築物が複層階のものである場合、複層階にわたる前記一対の垂直柱に沿って前記薄膜部材を連続状に固着してなることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の建築物における耐震制震構造。
  4. 前記建築物が複層階のものである場合、複層階にわたる前記一対の垂直柱に沿って前記薄膜部材を連続状に固着するとともに、梁と上層階柱、下層階柱を連結するために前記薄膜部材を基礎および/または梁のまわりに巻き付けてなることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の建築物における耐震制震構造。
  5. 前記薄膜部材が、鉄、ステンレス、アルミ、チタンなどの金属製の薄板であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造。
  6. 前記薄膜部材が、ポリプロピレン繊維シート、ポリエステル繊維シート、ターポリン、炭素繊維シート、アラミド繊維シート、ガラス繊維シートなどの有機質あるいは無機質繊維シートであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずらかに記載の建築物における耐震制震構造。
  7. 前記薄膜部材が、樹脂含浸炭素繊維シート、樹脂含浸アラミド繊維シート、樹脂含浸ガラス繊維シートなどの樹脂含浸有機質あるいは無機質繊維シートであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造。
  8. 前記各繊維シートに含浸される樹脂が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フッ素樹脂などの熱硬化性樹脂、または、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項7に記載の建築物における耐震制震構造。
  9. 前記薄膜部材の外面側から、少なくとも前記一対の垂直柱に対して、該垂直柱の長さ範囲にわたる長さ寸法でなる当て板をあてがい、前記固着手段を介して前記薄膜部材を固着してなることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造。
  10. 前記薄膜部材の外面側から、前記一対の垂直柱と下部構造体、および前記一対の垂直柱と上部構造体の各交差部位に、T型金具あるいはL型金具をあてがい、前記固着手段を介して前記薄膜部材を固着してなることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造。
  11. 前記固着手段が、ビス、ネジ、釘あるいはこれらに類する留め付け部材でなることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造。
  12. 前記固着手段が、ビス、ネジ、釘あるいはこれらに類する留め付け部材と、弾力性のある接着剤などとの併用でなることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造。
  13. 前記薄膜部材が、複数枚の薄膜部材を上下方向に繋ぎ合わせて矩形状の壁面領域を覆うものからなることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の建築物における耐震制震構造。
  14. 前記薄膜部材が、複数枚の薄膜部材を上下方向に繋ぎ合わせて矩形状の壁面領域を覆うものにおいて、そのうちの少なくとも一枚の薄膜部材に抜き部を設けたことを特徴とする請求項13に記載の建築物における耐震制震構造。
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