JP2007039687A - 単分散陽イオン交換体 - Google Patents

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Abstract

【課題】単分散陽イオン交換体を提供する。
【解決手段】本発明は、新規な単分散のポリ(メタ)アクリル酸系弱酸性陽イオン交換体の製造方法、そのイオン交換体自体、さらにはその使用に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、単分散のポリ(メタ)アクリル酸系弱酸性陽イオン交換体の調製方法、その陽イオン交換体、さらにはその使用に関する。
ヘテロ分散(heterodisperse)のポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体は従来技術より既に周知である。これらは様々な用途に実用可能な陽イオン交換体の一種である。
ヘテロ分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体の重要な使用分野は水処理技術にあり、例えば、カルシウム、マグネシウム、鉛、または銅といった多価陽イオンに加えて炭酸塩陰イオンを除去することができる。
ヘテロ分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体を調製するための公知の方法は、(特許文献1)、(特許文献2)、または(特許文献3)に従い、架橋された(メタ)アクリル系モノマーのビーズポリマーを酸またはアルカリを用いて加水分解するというものである。
この加水分解に用いられる架橋(メタ)アクリル酸エステルまたは(メタ)アクリロニトリル樹脂のビーズポリマーは、従来技術においてはゲル型またはマクロポーラス樹脂として調製されている。これらは懸濁重合法による混合重合(mixed polymerization)によって調製されている。これにより、粒度分布が約0.2mm〜約1.2mmと幅広いヘテロ分散のビーズポリマーが生成する。
ヘテロ分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体は、樹脂の吸着形態に応じて、つまり対イオンの種類に応じて異なる樹脂体積を示す。樹脂の形態が遊離酸形からナトリウム形に変換されると著しい膨潤が起こる。逆に、ナトリウム形から遊離酸形に変換された場合は収縮が起こる。したがって、このようなヘテロ分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体を工業的に使用する場合は、吸着および再生のたびに膨潤または収縮が伴う。しかし、これらのヘテロ分散陽イオン交換体は長期間使用される間に数百回の再生を受ける。このようにして起こる収縮および膨潤の動きはビーズの安定性に多大な影響を及ぼすため、ビーズの一部に亀裂が生じて、最終的には破砕さえ起こる。生じた破片は運転設備(service apparatus)である塔を閉塞する原因となり、流れが妨げられることによって今度は圧力損失が増大するという結果を招く。さらには、この破片が被処理媒体(好ましくは水)を汚染し、したがって、媒体または水の品質が低下する。
しかしながら、ビーズを充填した塔を通過する水の流れは樹脂の破片だけでなく微小なポリマービーズによっても妨げられる。そして圧力損失が増大する。一方、ヘテロ分散のポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体には粒度分布が存在するため、直径の異なるビーズが含まれる。つまり、微小なビーズが存在することによって圧力損失が一層増大することになる。
陽イオンの吸着を完了した後のポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体樹脂は次の吸着に備えて希塩酸で再生される。残留した塩酸は樹脂を水で洗い流すことによって取り除かれる。樹脂の製造時に樹脂から流出する水(洗浄水)は導電率が低いことが望ましい。そうでない場合は汚染された水が存在するからである。少量の洗浄水を用いて低い導電率を達成することが目標とされる。
したがって、圧力損失を小さくするとともに抽出性を高めるためには、粒度分布の狭いポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体を使用することが望ましい。
粒度分布が30〜500μmという狭い範囲にあるポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体を得るには、粒度分布の広いポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体を分別するのが通常である。この方法の欠点は、単分散性が高くなるにつれて分別における所望の目的の画分の収率が著しく低下することにある。このようにして得られた陽イオン交換体は、機械的安定性も浸透圧耐性(osmotic stability)も改善されてはいない。
(特許文献4)には、スチレン50〜99.9重量%と、コモノマーとしての共重合可能な化合物、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリロニトリル等とを含む単分散ゲル型ビーズポリマーから調製された直径が500μmまでの単分散ゲル型イオン交換体が開示されている。(特許文献4)による方法においては未架橋のシードポリマーが使用されている。単分散ゲル型ビーズポリマーを加水分解することにより、ポリ(メタ)アクリル酸系の官能基を有する陽イオン交換体を得ることができる。このような陽イオン交換体は、官能基を有しないスチレンの含有量が高いことから総容量(樹脂の単位体積当たりの官能基数をeq/リットルで表したもの)が限られてしまっており、ほとんどの用途に対して不十分である。
DE10322441号明細書 DD67583号明細書 米国特許第5369132号明細書 独国特許出願公開第10237601A1号明細書
従来技術に端を発する本発明の目的は、ビーズの機械的安定性に加えて浸透圧耐性も高く、使用時のビーズ床の圧力損失が小さく、しかも陽イオン交換体自身の洗浄水の消費が少ないポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体を提供することにあった。
したがって、本発明およびこの目的の達成法は、単分散のポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体を調製するための方法であって、
a)単分散のビーズ状架橋ビーズポリマーをシードとして調製し、
b)この単分散架橋ビーズポリマーを、(メタ)アクリル系モノマー、好適な架橋剤、および開始剤と混合して、シードポリマーを(メタ)アクリル系モノマーによって膨潤させ、
c)この膨潤させた(メタ)アクリル系モノマーを高温で重合させ、
d)適切であればステップb)およびc)を1回または数回繰り返し、
e)結果として得られた単分散の架橋(メタ)アクリル系ビーズポリマーを酸またはアルカリで加水分解することによって、架橋された単分散(メタ)アクリル酸系ビーズポリマーを得ることを特徴とする方法に関する。
本発明の単分散(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体の粒度分布の幅の尺度として、体積分布の90%値(Φ(90))と10%値(Φ(10))との比をとる。90%値(Φ(90))とは、粒子の90%がそれを下回る直径である。同様に、10%値(Φ(10))とは、粒子の10%がそれを下回る直径である。本出願の文脈における単分散の粒度分布とは、Φ(90)/Φ(10)≦1.5、好ましくはΦ(90)/Φ(10)≦1.25であることを指す。
ポリ(メタ)アクリル酸系の陽イオン交換体は弱酸性であり、アクリル酸またはメタクリル酸の重合単位を含む。
工程ステップa)において調製される単分散の架橋されたシードビーズポリマーは様々な方法によって生成させることができる。
単分散のビーズポリマーを生成させる簡便な方法は、ヘテロ分散分布を有するビーズポリマーを分別することである。この分別は、例えば、篩別、空気分級、または沈降による分級もしくは分別(classifying or fractionating sedimentation)によって実施してもよい。
製造方法そのものによって単分散性を確立する方法が好ましい。微粒化法すなわち「噴射」においては、1種またはそれ以上の異なるビニルモノマーに加えて1種またはそれ以上の架橋剤、1種またはそれ以上の開始剤から構成されるモノマー混合物をこのモノマー混合物と基本的に混和しない液体中に噴霧することにより粒度の均一な液滴が形成される。好適な周波数の縦振動を利用することによって単分散液滴の形成を助けることができる。振動の励起は、音波等の一定周期の圧力変動を作用させることによって得ることができる。振動励起のさらなる詳細についてはEP46535号明細書に記載されている。
本発明の特定の実施態様においては、微粒化および振動励起によって生成した単分散液滴がマイクロカプセル化される。この態様においては、単分散性が特に高いビーズポリマーを製造することが可能となる。
モノマー液滴のマイクロカプセル化用としては、複合コアセルベートとして使用されることが知られている物質、特に、ポリエステル、天然または合成のポリアミド、ポリウレタン、ポリウレアが考えられる。
天然のポリアミドとしては、例えばゼラチンが特に非常に好適である。これはコアセルベートまたは複合コアセルベートとして特に使用されているものである。本発明の文脈においてゼラチン含有複合コアセルベートとは、特にゼラチンと合成高分子電解質との組合せを意味するものと理解される。好適な合成高分子電解質は、例えば、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、またはメタクリルアミドといった単位が組み込まれた共重合体である。アクリル酸またはアクリルアミドを使用したものが特に好ましい。ゼラチン含有カプセルは、従来の硬化剤、例えばホルムアルデヒドやグルタルアルデヒド等を用いて硬化させてもよい。ゼラチン、ゼラチン含有コアセルベート、およびゼラチン含有複合コアセルベートによるモノマー液滴のカプセル化については欧州特許第0046535B1号明細書に詳述されている。合成高分子を用いたカプセル化方法は公知である。界面縮合が非常に好適であり、例えば、モノマー液滴中に溶解された反応成分(例えばイソシアナートまたは酸塩化物)と水相中に溶解された第2反応成分(例えばアミン)とを反応させる。
モノマー混合物から生成した単分散液滴の重合をまず塔内で開始し、次いで重合槽内で完了させることにより、単分散ビーズポリマーを生成させてもよい。この方法は米国特許第3922255号明細書に記載されている。
本発明の方法のシードとして好適な単分散架橋ビーズポリマーの生成は、分散重合により得られる単分散の出発ポリマーから出発するシード−フィード法(seed-feed process)によっても進めることができる。
この場合、第1ステップにおいては、非水性溶媒中で分散重合を行うことによって0.5〜20μmの範囲にある未架橋の単分散出発ポリマーを生成させる。次いで、この小さな出発ポリマーを水中に分散させ、モノマー、開始剤、および適切であれば架橋剤を水性エマルジョンの形態で繰り返し添加して、ビーズポリマー内のモノマー混合物を増加させた後に重合させることによってこれを膨潤させ、それによって所望の直径のビーズポリマーを形成させる。この場合、出発ポリマーの単分散性が所望のビーズポリマーに反映される。この方法による単分散ビーズポリマーは実質的にスチレンのみを含有し、例えば、EP448391号明細書、EP288006号明細書、および独国特許出願公開第10237601A1号明細書に記載されている。この内容を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
シード−フィード法によって単分散の架橋ビーズポリマーを生成させるためのさらなる実施態様は、例えば、米国特許第4444961A号明細書、欧州特許第46535B1号明細書、米国特許第4419245号明細書、国際公開第93/12167号パンフレット、または欧州特許第101943B1号明細書に記載されている。この内容を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
シード用ビーズポリマーは、基本的に(メタ)アクリル酸エステルから構成されていてもよい。
(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルを意味するものと理解される。このようなものとしては、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、およびメタクリル酸2−エチルヘキシルを挙げることができる。メタクリル酸メチルおよびアクリル酸メチルが好ましい。
シードとして好適な(メタ)アクリル酸エステルビーズポリマーは、架橋剤を0.05〜8重量%、好ましくは0.1〜5重量%含有する。シード用ビーズポリマーに好適な架橋剤は、多官能性エチレン性不飽和化合物、例えば、ブタジエン、イソプレン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、トリビニルナフタレン、ジビニルシクロヘキサン、トリビニルシクロヘキサン、トリアリルシアヌレート、トリアリルアミン、1,7−オクタジエン、1,5−ヘキサジエン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエン、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等である。ジビニルベンゼンが好適である場合が多い。市販の品質のジビニルベンゼンにはジビニルベンゼンの異性体に加えてエチルビニルベンゼンも含まれているが、これで十分である。異なる架橋剤の混合物、例えば、ジビニルベンゼンおよびジビニルエーテルの混合物も使用可能である。
スチレンコポリマーは、架橋の度合いが低いものがシード用ビーズポリマーに非常に好適であることが見出された。架橋の度合いが低いとは、コポリマーが架橋剤を0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%含むことを意味する。
工程ステップb)においては、このシード用ビーズポリマーを、(メタ)アクリル系モノマー、好適な架橋剤、および開始剤と混合する。
本文脈において、(メタ)アクリル系モノマーとは、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、塩化アクリロイル、および塩化メタクリロイルを意味するものと理解される。(メタ)アクリル酸エステルとは、工程ステップa)に記載されている化合物である。(メタ)アクリルアミドとは、置換または無置換のアクリル酸およびメタクリル酸のアミドを意味するものと理解される。このようなものとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジメチルメタクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ジエチルメタクリルアミドを挙げることができる。アクリルアミドおよびメタクリルアミドが好ましい。(メタ)アクリロニトリルには、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが含まれる。本発明の文脈においては、アクリル酸メチルを使用することが特に好ましい。
本発明の文脈において好適な架橋剤は、工程ステップa)において既述した化合物である。
モノマー混合物中の架橋剤の割合は、2〜50重量%、好ましくは4〜20重量%、特に好ましくは4〜10重量%である。
本発明の方法に好適な開始剤は、例えば、過酸化ジベンゾイル、過酸化ジラウロイル、ビス(p−クロロベンゾイル)パーオキサイド、ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオクトエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、またはtert−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサン等の過酸化化合物に加えて、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルイソブチロニトリル)等のアゾ化合物である。
通常、開始剤の使用量は、モノマー混合物を基準として0.05〜2.5重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%である。
(メタ)アクリル系モノマー、好適な架橋剤、および開始剤のモノマー混合物へのさらなる添加剤として、ビーズ状ポリマーにマクロポーラス構造を生成させるためのポロジェン(porogen)を使用してもよい。(メタ)アクリル系モノマーと混合する有機溶媒がこれに好適である。その例としては、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、イソオクタン、イソドデカン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ブタノール、またはオクタノール、およびこれらの異性体を挙げることができる。好適なポロジェンは、DE1045102号明細書、DE1113570号明細書、および米国特許第4382124A号明細書にも記載されている。
本発明のマクロポーラス陽イオン交換体の合成に使用されるポロジェンの割合は、モノマー混合物を基準として3〜40重量%、好ましくは5〜20重量%である。
マクロポーラスおよびゲル型という用語は、専門家による文献、例えばサイドル(Seidl)、マリンスキー(Malinsky)、ドゥシェック(Dusek)、ハイツ(Heitz)著、Adv.Polymer Sci.,第5巻、pp.113〜213、1967年、に詳述されている。
工程ステップc)においては、高温において、対応するモノマー混合物を水相中で重合させることによって単分散(メタ)アクリル系ビーズポリマーを生成させる。
この場合、水相には重合禁止剤が溶解されて含まれていてもよい。禁止剤としては、無機物質だけでなく有機物質も考えられる。無機禁止剤としては、例えば、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等の窒素化合物、亜リン酸水素ナトリウム等の亜リン酸塩、および亜ジチオン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム等の硫黄化合物が挙げられる。有機禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、レゾルシノール、カテコール、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノールとアルデヒドとの縮合物等のフェノール化合物が挙げられる。他の好適な有機禁止剤は窒素化合物である。このようなものとしては、例えば、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N−イソプロピルヒドロキシルアミン、およびスルホン化またはカルボキシル化されたN−アルキルヒドロキシルアミン誘導体、N,N−ジアルキルヒドロキシルアミン誘導体等のヒドロキシルアミン誘導体、例えばN,N−ヒドラジノジ酢酸等のヒドラジン誘導体、例えば、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、またはN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等のニトロソ化合物が挙げられる。禁止剤の濃度は、5〜1000ppm(水相基準)、好ましくは10〜500ppm、特に好ましくは10〜250ppmである。
モノマー混合物の重合は、水相中で、場合により1種またはそれ以上の保護コロイドの存在下に実施される。好適な保護コロイドは、天然または合成の水溶性高分子、例えばゼラチン、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、または(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとのコポリマーである。同様に非常に好適な保護コロイドは、セルロース誘導体、特にセルロースエステルや、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエーテルである。ゼラチンおよびメチルヒドロキシエチルセルロースが特に非常に好適である。通常、保護コロイドの使用量は、水相を基準として0.05〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%である。
単分散架橋(メタ)アクリル系ポリマーを得るための重合は、場合により緩衝系の存在下に実施してもよい。重合開始時の水相のpHを14〜6、好ましくは13〜8に設定する緩衝系が好ましい。このような条件下においては、カルボン酸基を含む保護コロイドは全部または一部が塩として存在する。この態様においては、保護コロイドの作用が好ましい影響を受ける。特に非常に好適な緩衝系は、リン酸塩(phosphate salt)またはホウ酸塩(borate salt)を含むものである。本発明の文脈におけるリン酸塩(phosphate)およびホウ酸塩(borate)という用語には、対応する酸および塩のオルト形態の縮合物も含まれる。水相中のリン酸塩(phosphate)またはホウ酸塩(borate)の濃度は、0.5〜500mmol/L、好ましくは2.5〜100mmol/Lである。
重合中の撹拌速度は従来のビーズ重合ほど重要性が高くなく、粒度にはほとんど影響しない。懸濁されたモノマー液滴の懸濁状態を維持するとともに重合熱の除去を助けるのに十分な低い撹拌速度を用いる。この作業には様々な種類の攪拌機を使用することができる。特に好適な種類は、軸方向に動作するゲート型撹拌機である。
シード用ビーズポリマーとモノマー混合物との合計対水相の体積比は1:0.75〜1:20、好ましくは1:1〜1:6である。
重合温度は使用する開始剤の分解温度に左右される。通常は50〜180℃、好ましくは55〜130℃である。重合には0.5時間〜数時間を要する。重合を低温、例えば60℃で開始し、重合の反応率の上昇に伴い反応温度を上昇させる温度プログラムを用いることが有用であることが判明している。この態様においては、例えば、反応の安全性および高い重合度という要求を効率よく達成することができる。重合を行った後、ビーズポリマーを従来の方法、例えば濾過またはデカンテーションにより単離し、適切であれば洗浄する。
本発明の特に有利な実施態様は、ステップd)の工程に相当する多段階供給工程である。この工程においては、複数の個々のステップで(メタ)アクリル系ポリマーが生成される。例えば、シードとして好適なスチレン−ジビニルベンゼン系の単分散ビーズ状ポリマーを生成させ、ここに、(メタ)アクリル系モノマー、架橋剤、および開始剤の第1混合物を供給して重合させることによってコポリマーIが得られる。コポリマーIに、(メタ)アクリル系モノマー、架橋剤、および開始剤のさらなるモノマー混合物を供給して重合させることにより、本発明の単分散架橋(メタ)アクリル系ビーズポリマーが形成される。
工程ステップc)またはd)からの架橋(メタ)アクリル系ビーズポリマーの平均粒度は、10〜1000μm、好ましくは100〜1000μm、特に好ましくは200〜800μmである。
本方法の工程ステップe)においては、工程ステップc)またはd)からの単分散架橋(メタ)アクリル系ビーズポリマーを加水分解する。
本工程における好適な加水分解試薬は、強塩基または強酸、例えば水酸化ナトリウム溶液または硫酸である。加水分解試薬の濃度は、通常は5〜50重量%である。加水分解は、好ましくは50℃〜200℃、特に好ましくは80℃〜180℃の温度で進行させる。加水分解を行う時間は、好ましくは1〜24時間、特に好ましくは1〜12時間である。
加水分解の後、加水分解物および残存する加水分解試薬の反応混合物を室温に冷却し、まず水で希釈してから洗浄する。
水酸化ナトリウム溶液を加水分解試薬として使用した場合は、ナトリウム形の弱酸性陽イオン交換体が生じる。この陽イオン交換体をナトリウム形から酸形に変換しておくと好都合な用途もある。この交換は、濃度5〜50重量%、好ましくは10〜20重量%の硫酸を用いて実施される。
所望により、こうして得られた本発明の弱酸性陽イオン交換体を精製するために、70〜145℃、好ましくは105〜130℃の温度の脱イオン水で処理する。
本発明は、
a)単分散のビーズ状架橋ビーズポリマーをシードとして調製することと、
b)この単分散架橋ビーズポリマーを、(メタ)アクリル系モノマー、好適な架橋剤、および開始剤と混合して、シードポリマーを(メタ)アクリル系モノマーによって膨潤させることと、
c)この膨潤させた(メタ)アクリル系モノマーを高温で重合させることと、
d)適切であればステップb)およびc)を1回または数回繰り返すことと、
e)結果として得られた単分散の架橋(メタ)アクリル系ビーズポリマーを酸またはアルカリで加水分解することによって、架橋された単分散(メタ)アクリル酸系ビーズポリマーを得ることと、
によって得ることができる単分散のポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体にも関する。
本発明の単分散陽イオン交換体は、浸透圧耐性および機械的安定性が特に優れている。こうした有利な特性および単分散性により、この陽イオン交換体が多くの用途に好適なものとなる。
したがって本発明は、本発明の単分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体の、
−陽イオン、染料粒子、または有機成分を水溶液または有機溶液から除去するため、
−水溶液または有機溶液を中***換(neutral exchange)で軟化するため、
−化学産業、電子産業、および発電所由来の水を精製および処理するため、
−生物活性成分、例えば、抗生物質、酵素、ペプチド、核酸等を、その溶液、例えば反応混合物や培養液から分離および精製するため、
の使用にも関する。
さらに本発明の陽イオン交換体を、ゲル型および/またはマクロポーラス陰イオン交換体と組み合わせて水溶液および/または濃縮液の脱塩に、特に飲料水の処理において使用してもよい。
本発明は、本発明のポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体を使用して、
−化学産業、電子産業、および発電所由来の水を精製および処理する方法、
−陽イオン、染料粒子、または有機成分を水溶液または有機溶液から除去する方法、
−水溶液または有機溶液を中***換で軟化する方法、
−生物活性成分、例えば、抗生物質、酵素、ペプチド、核酸等を、その溶液、例えば反応混合物や培養液から分離および精製する方法、
にも関する。
〔実施例〕
[実施例1]
工程ステップa〜c)コポリマーIの生成
ホウ酸3.6gおよび水酸化ナトリウム1.0gを脱イオン水1218gに溶解した水溶液を4Lのガラス製反応器に装入した。ここに、スチレン99.38重量%、ジビニルベンゼン0.5重量%、およびエチルスチレン0.12重量%を含む単分散のマイクロカプセル化されたシードポリマー264.7gを加えた。ジビニルベンゼンは、市販の慣用のジビニルベンゼン80.6重量%とエチルスチレン19.4重量%との異性体混合物として使用した。このシードポリマーは、欧州特許第0046535B1号明細書に従い調製したものであり、シードポリマーのカプセル壁は、ホルムアルデヒドで硬化されたゼラチンおよびアクリルアミド/アクリル酸コポリマーの複合コアセルベートから構成されるものとした。シードポリマーの平均粒度は244μmであり、97体積%の粒子は220〜268μmの範囲にあった。この混合物を撹拌速度220rpmで撹拌した。アクリル酸メチル605.1g、ジエチレングリコールジビニルエーテル30.2g、および過酸化ジベンゾイル(濃度75重量%)3.39gの混合物を30分間かけて加えた。この重合混合物を室温で2時間撹拌し、空間を窒素パージした。その後、メチルヒドロキシエチルセルロース2.7gを脱イオン水132.3gに溶解した溶液を加えた。このバッチを75分間かけて63℃に加熱し、同温度を5時間保持した。次いでこれを60分間かけて95℃に加熱し、同温度でさらに120分間撹拌した。このバッチを冷却した後、125μmの篩を通して脱イオン水で洗浄し、次いで、80℃の乾燥キャビネットで18時間乾燥させた。これにより、平均粒度が335μm、Φ(90)/Φ(10)値が1.44であるビーズ状コポリマーIが713g生成した。
工程ステップd)コポリマーIIの生成
ホウ酸1.08gおよび水酸化ナトリウム0.34gを脱イオン水917gに溶解した水溶液を4Lのガラス製反応器に装入した。ここにコポリマーIを288.7g加えた。この混合物を撹拌速度220rpmで撹拌した。アクリル酸メチル439.6g、ジエチレングリコールジビニルエーテル21.9g、および過酸化ジベンゾイル(濃度75重量%)2.46gの混合物を30分間かけて加えた。この混合物を室温で2時間撹拌し、空間を窒素置換した。その後、メチルヒドロキシエチルセルロース1.83gを脱イオン水89.8g中に溶解した溶液を加えた。このバッチを75分間かけて60℃に加熱し、同温度を5時間保持した。次いでこれを60分間かけて95℃に加熱し、同温度でさらに120分間撹拌した。このバッチを冷却した後、125μmの篩を通して脱イオン水で洗浄し、次いで、80℃の乾燥キャビネットで18時間乾燥させた。これにより、平均粒度が470μm、Φ(90)/Φ(10)値が1.46であるビーズ状コポリマーIIが594g生成した。
工程ステップe)コポリマーIIの加水分解
工程ステップa〜d)からの単分散架橋アクリル酸メチルコポリマーIIの水酸化ナトリウムを用いたけん化
ゲート型攪拌機、蒸留用連結部(distillation bridge)、温度センサに加えてサーモスタットおよび温度記録計を備えた4リットルの平坦なフランジを有する槽(flat-flange vessel)に、濃度50重量%のNaOH溶液2104gを含む脱イオン水807gを200rpmで装入した。コポリマーII245gを少量ずつ撹拌しながら導入した。この混合物を2.5時間かけて加熱することにより環流させた。次いで、この混合物を環流しながら5時間撹拌し、メタノールおよび水の混合物600mlを蒸留した。その後、この混合物を室温に冷却した。けん化されたコポリマーIIを脱イオン水を用いてpHが中性になるまで塔内で洗浄した。これにより、単分散弱酸性陽イオン交換体1のナトリウム形1500mlが生成した。
弱酸性陽イオン交換体1のイオン交換
塔内において、湿潤した単分散弱酸性陽イオン交換体1のナトリウム形1500mlに濃度6重量%の硫酸1800mlを流した後、pHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。これにより、水分含有率62.6重量%の単分散弱酸性陽イオン交換体1の酸形800mlが生成した。
平均粒度は560μmであり、Φ(90)/Φ(10)値は1.46であった。
この樹脂の総容量:3.53mol/L
[実施例2]
工程ステップa)DE10237601号明細書に準ずる、単分散の弱く架橋したシードポリマーの生成
i)分散重合による未架橋シードポリマーの生成
n−ブタノール24kgおよびポリビニルピロリドン(ルビスコール(Luviskol)(登録商標)K30)1800gを50リットルのVa鋼製反応器内で60分間撹拌して均質な溶液を得た。この反応器を3回真空引きした後に窒素を流し、スチレン3000gを2〜3分間かけて加え、120rpmでさらに撹拌した。反応器を80℃に加熱した。温度が71℃に達したら、アゾジイソブチロニトリル30gおよびn−ブタノール1170gの溶液を40℃に加熱して一度に加えた。撹拌速度を2分間で180rpmまで上昇させた後、90rpmに設定した。この反応混合物を80℃で20時間保持した。その後、反応混合物を室温に冷却し、結果として得られたポリマーを遠心分離によって単離し、メタノールで2回、水で2回洗浄した。これにより、固形分15.7重量%のシードポリマーi)の水分散液7262gが生成した。粒度は2.8μm、Φ(90)/Φ(10)は1.29であった。
ii)未架橋シードポリマーii)の生成
ウルトラツラックス(Ultraturrax)を使用(13500rpmで3分間)して、プラスチック容器内で、スチレン5915g、濃度75重量%の過酸化ジベンゾイル182.2g、水4550g、エトキシル化ノニルフェノール(アルコパール(Arkopal)(登録商標)N060)65.9g、イソオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩9.5g、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−α−,α’−,α’’−(メシチレン−2,4,6−トリル)トリ−p−クレゾール(禁止剤イルガノックス(Irganox)(登録商標)1330)36g、およびレゾルシノール4.6gから微細なエマルジョンIを生成させた。メチルヒドロキシエチルセルロース182g、脱イオン水22609g、シードポリマーi)の水分散液4646g、およびメタノール1365gの溶液を20L/hの窒素気流でパージした50リットルのVA鋼製反応器に装入した。室温で撹拌しながら、微細エマルジョンIを3時間かけて一定速度でポンプ注入した。次いで、このバッチを室温で1時間放置し、1時間かけて80℃に加熱し、80℃で9時間重合させた。その後、この反応混合物を室温に冷却し、結果として得られたポリマーを遠心分離によって単離し、メタノールで2回、水で2回洗浄し、水中に分散させた。これにより、固形分が35.7重量%のシードポリマーii)の水分散液6670gが生成した。粒度は5.2μm、Φ(90)/Φ(10)は1.33であった。
シードポリマーiii)〜viii)の生成
以下を使用したことを除いて、ステップii)を繰り返した。
−ステップiii)においては、シードポリマーii)の分散液
−ステップiv)においては、シードポリマーiii)の分散液
ステップv)以降はバッチの量をすべて1/20に減らし、4リットルのガラス製反応器内で実施した。
−ステップv)においては、シードポリマーiv)の分散液ならびにスチレン300gおよび濃度80重量%のジビニルベンゼン1.14gから生成させたエマルジョンを使用した。レゾルシノールもメタノールも添加せず、後撹拌を室温で1時間ではなく13時間行った。
−ステップvi)においては、シードポリマーv)の分散液を使用したことを除いてステップv)を繰り返した。
−ステップvii)においては、シードポリマーvi)の分散液ならびにスチレン200g、アクリル酸メチル100g、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGDVE)0.38g、および濃度80重量%のジビニルベンゼン0.76gの混合物を用いて生成させたエマルジョンを使用し、混合物の後撹拌を室温で14時間行ったことを除いてステップvi)を繰り返した。
−ステップviii)においては、シードポリマーvii)の分散液ならびにスチレン100g、アクリル酸メチル200g、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGDVE)0.76g、および濃度80重量%のジビニルベンゼン0.38gの混合物を用いて生成させたエマルジョンを使用したことを除いてステップvii)を繰り返した。このエマルジョンは、生成中および計量中は0〜5℃に保持し、計量後のバッチは、室温で14時間保持した後、80℃で7時間加熱した。
結果として得られたビーズポリマーを以下の表に記載する。
Figure 2007039687
工程ステップb〜c)
コポリマーIIIの生成
プラスチック容器内において、0〜5℃の温度でウルトラツラックスを10000rpmで3分間使用して、アクリル酸メチル285g、ジエチレングリコールジビニルエーテル15g、ヒドロキノン0.03g、過酸化ジベンゾイル(75重量%)10g、水500g、エトキシル化ノニルフェノール(アルコパール(Arkopal)(登録商標)N060)3.62g、イソオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩0.50g、および3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−α,α’,α’’−(メシチレン−2,4,6−トリル)トリ−p−クレゾール(禁止剤イルガノックス(登録商標)1330)2gから微細なエマルジョンIIを生成させた。
メチルヒドロキシエチルセルロース10gを脱イオン水2245gに加えたものを、20L/hの窒素気流でパージした4リットルの三ツ口フラスコに装入し、70℃で20時間撹拌した。冷却後、濃度35.2重量%のシードポリマーviii)の水分散液113.6gおよび脱イオン水786.4gを装入した。これを室温で撹拌しながら、0〜5℃に保持した微細エマルジョンIIを一定速度で30分間かけてポンプ注入した。次いで、このバッチを30分間かけて80℃に加熱し、同温度で5時間撹拌した。その後、この反応混合物を室温に冷却し、結果として得られたポリマーをろ過分離し、水洗して水分を含ませた。これにより、固形分36重量%の湿潤した単分散コポリマーIIIが431g生成した。粒度は650μmであった。
工程ステップe)
工程ステップa〜c)からの単分散架橋アクリル酸メチルコポリマーIIIの、水酸化ナトリウムを用いた加水分解
コポリマーIIIのけん化
脱イオン水178gおよび湿潤したコポリマーIIIを380g(乾燥状態で137gに相当)を、ゲート型撹拌機、温度センサ、およびサーモスタットを備えた4リットルの平坦なフランジを有する槽に装入した。この分散液を撹拌(200rpm)しながら環流させ、濃度50重量%のNaOH溶液1176gを2時間かけて加えた。環流温度で5時間かけてメタノール/水混合物300mlを蒸留した。その後、混合物を室温に冷却した。この樹脂を塔内でpHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。これにより、単分散弱酸性陽イオン交換体2のナトリウム形3500mlが生成した。
弱酸性陽イオン交換体2のイオン交換
塔内において、湿潤した単分散弱酸性陽イオン交換体2のナトリウム形3500mlに濃度6重量%の硫酸6リットルを流した後、pHが中性になるまで脱イオン水で洗浄した。これにより、水分含有率72.5重量%の単分散弱酸性陽イオン交換体2の酸形1000mlが生成した。平均粒度は980μm、Φ(90)/Φ(10)は1.48であった。樹脂の総容量は2.05mol/Lであった。
試験方法
樹脂の総容量(トータルキャパシティー)の測定
交換体55mlを得られた形態のまま100mlのメスシリンダー内の脱塩水に入れて振動台(vibrating bench)上で振とうさせた後、フィルターチューブに勢いよく流し込んだ。濃度15%の塩酸300mlを60分間かけて加えた。次いで、この樹脂を溶出液が中性になるまで脱イオン水で洗浄した。この樹脂50mlを振とうしてフィルターチューブに勢いよく流し込んだ。1規定の水酸化ナトリウム溶液600mlを60分間かけて加え、溶出液を1リットルの三角フラスコに回収した。この樹脂を脱イオン水200mlで洗浄し、この溶出液も同じ1リットルの三角フラスコに回収した。三角フラスコの標線まで脱塩水を補給して混合した。溶液50mlをガラスビーカー内で脱塩水50mlで希釈して、0.1N塩酸でpH電極を用いてpH4.3まで滴定した。
総容量(TC):総容量は、樹脂中の酸基の量の目安である。
単位:樹脂1リットル当たりの酸基のモル数
TCの決定
(30−消費量)/2.5=mol/酸形樹脂1リットル

Claims (13)

  1. 単分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体の製造方法であって、
    a)単分散のビーズ状架橋ビーズポリマーをシードとして調製し、
    b)この単分散架橋ビーズポリマーを、(メタ)アクリル系モノマー、好適な架橋剤、および開始剤と混合して、前記シードポリマーを前記(メタ)アクリル系モノマーによって膨潤させ、
    c)前記膨潤させた(メタ)アクリル系モノマーを高温で重合させ、
    d)適切であればステップb)およびc)を1回または数回繰り返し、
    e)結果として得られた単分散の架橋(メタ)アクリル系ビーズポリマーを酸またはアルカリで加水分解することによって、架橋された単分散(メタ)アクリル酸系ビーズポリマーを得ることを特徴とする方法。
  2. 工程ステップa)において調製される前記架橋ビーズポリマーが、微粒化(噴霧)および重合を組み合わせることによって生成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 工程ステップa)において調製される前記架橋ビーズポリマーが、シード−フィード法によって生成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 工程ステップa)において調製される前記架橋ビーズポリマーが、ヘテロ分散の架橋ビーズポリマーを分別することによって生成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記架橋ビーズポリマーが、複合コアセルベートによってマイクロカプセル化されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
  6. 前記架橋ビーズポリマーが、スチレン、ジビニルベンゼン、およびエチルビニルベンゼンの重合単位を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. (メタ)アクリル系モノマーとして、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリルが単独または混合物で使用されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 架橋剤として、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、トリビニルベンゼン、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテルが単独または混合物で前記(メタ)アクリル系モノマーに添加されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ポロジェンとして、メチルイソブチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、イソオクタン、イソドデカン、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、オクタノールが単独または混合物で前記(メタ)アクリル系モノマーに添加されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. a)単分散のビーズ状架橋ビーズポリマーをシードとして調製することと、
    b)この単分散架橋ビーズポリマーを、(メタ)アクリル系モノマー、好適な架橋剤、および開始剤と混合して、前記シードポリマーを前記(メタ)アクリル系モノマーによって膨潤させることと、
    c)前記膨潤させた(メタ)アクリル系モノマーを高温で重合させることと、
    d)適切であればステップb)およびc)を1回または数回繰り返すことと、
    e)結果として得られた単分散の架橋(メタ)アクリル系ビーズポリマーを酸またはアルカリで加水分解することによって、架橋された単分散(メタ)アクリル酸系ビーズポリマーを得ることと、
    によって得ることができる、単分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体。
  11. 体積分布の90%値(Φ(90))と10%値(Φ(10))との比であるΦ(90)/Φ(10)が1.25以下であることを特徴とする、請求項10に記載の単分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体。
  12. マクロポーラスであることを特徴とする、請求項10または11に記載の単分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体。
  13. 請求項10〜12のいずれか一項に記載の単分散ポリ(メタ)アクリル酸系陽イオン交換体の、
    −陽イオン、染料粒子、または有機成分を水溶液または有機溶液から除去するため、
    −水溶液または有機溶液を中***換で軟化するため、
    −化学産業、電子産業、および発電所由来の水を精製および処理するため、
    −ホエー、希薄なゼラチン抽出液、果汁、果醪、および砂糖の水溶液を脱色または脱塩するため、
    −生物活性成分、例えば、抗生物質、酵素、ペプチド、核酸等を、その溶液、例えば反応混合物や培養液から分離および精製するため、
    の使用。
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