JP2007038387A - スローアウェイチップ - Google Patents
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Abstract
【課題】旋削加工用のバイトホルダを使用して旋盤による穴加工を行えるようにすることを課題としている。
【解決手段】バイトホルダに装着するスローアウェイチップに、バイトホルダに設けられたチップ座にクランプ手段で着脱自在に固定する取り付け部2と、その取り付け部2から取り付け部の前方に伸び出す取り付け部と一体の軸部3を備えさせた。また、軸部3の少なくとも先端側を穴加工用転削工具のボディ、例えば、切れ刃4aとねじれ溝4bを備えるドリル4のボディとして構成した。
【選択図】図1
【解決手段】バイトホルダに装着するスローアウェイチップに、バイトホルダに設けられたチップ座にクランプ手段で着脱自在に固定する取り付け部2と、その取り付け部2から取り付け部の前方に伸び出す取り付け部と一体の軸部3を備えさせた。また、軸部3の少なくとも先端側を穴加工用転削工具のボディ、例えば、切れ刃4aとねじれ溝4bを備えるドリル4のボディとして構成した。
【選択図】図1
Description
この発明は、旋盤を使用してドリルホルダを使わずにセンター穴などの穴加工を行えるようにするためのスローアウェイチップに関する。
ホルダ(シャンク)の先端に刃具を装着したバイトは、外径倣い加工、内径加工、内外径の溝入れ加工、面取り加工と言った種々の加工に利用されている。そのバイトの複数本を刃物台に並列配置にして取付けた櫛刃型旋盤と称される小型の旋盤がある。
その櫛刃型旋盤は、例えば、下記特許文献1などに開示されている。この櫛刃型旋盤は、種類の異なるバイトで同一ワークに種々の加工を施すことができ、ワークの掴み変えを行わずに複雑な製品形状に対応することができる。また、ドリルによる穴加工、リーマによる穴面の仕上げ加工など、穴加工工具による各種の穴加工も行うことができる。
ところで、旋盤による穴加工を工具固定、ワーク回転の状態で行う場合、ドリルなどの工具を刃物台にセットしたホルダで保持する必要がある。そのときに使用するホルダとして、旋削加工に用いられる角シャンクのホルダや丸シャンクのホルダを使用することができれば、経済面や生産性の面で有利になる。
ところが、通常使用されているドリル、リーマなどの穴加工工具は、丸シャンクを備えているので、丸シャンクを掴むためのチャックを備える専用のドリルホルダで保持する必要があり、旋削加工に用いられる角シャンクホルダや丸シャンクホルダによる保持が行えない。そのために、ホルダの共用による上記の効果を得ることができなかった。
特許第3286836号公報(段落0030及び図29)
この発明は、ホルダの種類の統合による経済性の向上、生産性の向上を実現するために、旋削工具用のホルダ(この発明ではバイトホルダと言う)を使用して旋盤による穴加工を行えるようにすることを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、バイトホルダに設けられたチップ座にクランプ手段で着脱自在に固定する取り付け部と、その取り付け部から取り付け部の前方に伸び出す取り付け部と一体の軸部をスローアウェイチップに備えさせ、前記軸部の先端側を穴加工用転削工具のボディとして構成した。
この発明のスローアウェイチップに含ませる穴加工用転削工具は、ドリル、センター穴ドリル、面取りフライス、リーマなどであり、内径加工用のボーリングバイトは含まない。これらの工具は、この発明のスローアウェイチップを旋盤の刃物台にセットされたバイト用のホルダに装着し、ワーク回転、工具非回転で使用する。
なお、取り付け部は、クランプねじで締め付けてチップ座に固定するもの、押さえ金で押圧してチップ座に固定するもののどちらであってもよい。
この発明のスローアウェイチップは、旋削用チップとドリルなどの穴加工用の転削工具を合体させたものと考えることができる。先端側は穴加工用の転削工具であるが、ホルダに対する取り付け部は旋削用チップの取り付け部と同様の取り付け部となっている。このため、バイト用のホルダに装着して使用することができる。
丸シャンクを掴むドリルホルダは把持部径を変化させる機構を含むため、構造が複雑で高価であるが、バイト用のホルダは構造が簡素で安価である。また、バイト用のホルダを使用可能となしたことでホルダの種類の統合が図れ、準備するホルダの数が減少して経済面で有利になる。
さらに、旋削用チップの保持とこの発明のスローアウェイチップの保持を同一ホルダを使用して行えるようにしたので、加工内容の変更に伴う工具の入れ替えに対して刃具の交換のみで対応することが可能になり、ホルダを着け外しする手間と時間が省かれて生産性の面でも有利になる。
以下、この発明のスローアウェイチップの実施形態を、添付図面の図1〜図7に基づいて説明する。図1は第1実施形態である。このスローアウェイチップ1は、扁平な取り付け部2にドリル4のボディを一体に形成したものになっている。
取り付け部2は側面視形状を略平行四辺形にしているが、その形状は任意に設定してよい。バイトホルダに設けられるチップ座に安定して取り付けられる形状であればよい。この取り付け部2の前部の上面側に偏った位置に前方に伸び出す断面円形の軸部(丸シャンク)3を一体に形成し、その軸部3の先端側をドリル4のボディとして構成している。
ドリル4のボディは、一般的なドリルのボディと同様に加工されており、2枚の切れ刃4a,4aと、2条のねじれ溝4b,4bを備える。
軸部3に形成する工具は、ワークにセンター穴をあけるセンター穴ドリル、穴縁の面取りを行う面取りフライス、穴の内面を仕上げるリーマなどであってもよい。軸部3にセンター穴ドリル5を設けたスローアウェイチップ1Aを図2に、また、軸部3に面取りフライス6を設けたスローアウェイチップ1Bを図3に、軸部3にリーマ7を設けたスローアウェイチップ1Cを図4にそれぞれ示す。
図5は、図1のスローアウェイチップ1をバイトホルダ(シャンク)10に装着した状態を示している。バイトホルダ10は、ヘッド部の一側面の上側コーナ部にチップ座11を設け、そのチップ座11に装着したスローアウェイチップ1をクランプ手段12でクランプするものを示した。チップ座11は、平坦な座底11aと、それぞれが座底11aに鋭角に又は直角に交わる2つの座壁11b、11cを有しており、取り付け部2の面2bに設けた3個以上の突起8を座底11aで、取り付け部2の面2cをその面2cに対応させた座壁11bで、取り付け部2の傾斜した面2dをその面2dに対応させた座壁11cでそれぞれ支える。
クランプ手段12は、押さえ金12aと、締め付けねじ12b (図示のねじは所謂Wねじであるが、通常の締め付けねじを使用してもよい)とからなるものを示した。図示のクランプ手段12は、押さえ金12aで取り付け部2をクランプするが、バイトホルダ10にねじ込むクランプねじの頭部にテーパ面を設けてそのテーパ面で取り付け部2のテーパ面2eを加圧する構造のクランプ手段も考えられる。
図6及び図7は、この発明のスローアウェイチップのさらに他の例を示している。この図6、図7のスローアウェイチップ1D,1Eは、取り付け部2を変形させたものであって、穴加工用転削工具は、図1〜図4に示したのと同様のもの(図示省略)が取り付け部2と一体に形成される。
図6の取り付け部2は、一方の側面から他方の側面に貫通する取り付け孔9を設け、その取り付け孔9に皿頭のクランプねじ12cを通し、そのクランプねじ12cで取り付け部2をバイトホルダ10に固定する。バイトホルダ10は、上面にチップ座11を備えており、そのチップ座11で取り付け部2の面2bと、各々が面2bに対して直角に交わる面2f、2gの3面を拘束してスローアウェイチップ1Dを保持する。面2fと2gは鋭角に交わる面にしており、加工時に取り付け部2に楔効果が生じて固定の安定性が高められる。
図7の取り付け部2も、取り付け孔9にクランプねじ12cを通し、そのクランプねじ12cを締め付けてスローアウェイチップ1Eをバイトホルダ10に固定する。取り付け部2の面2bと、面2f、2gの3面をバイトホルダ10の側面に設けたチップ座11で拘束して固定する。ここでは面2f、2gが互いに直角をなしており、楔効果は得られないが、このような取り付け部も採用できる。
なお、図1〜図4のスローアウェイチップ1〜1D及び図7のスローアウェイチップ1Eは、図6(a)と同様の向き、即ち、取り付け部2の面2aが上、面2aと平行な面2bが下となる向きにしてバイトホルダ10の上面に設けたチップ座11に装着するようにしてもよい。冒頭で述べた櫛刃型旋盤は、ホルダ付き工具を狭い間隔で刃物台にセットしているので、締め付けねじ12bやクランプねじ12cの操作を側方から行うと、刃物台にセットしたホルダを一旦外して作業を行わなければならない場合がある。このようなときに、取り付け方向を90°異ならせてチップの着脱を上側から行えるようにすれば、ホルダを着け外しする手間が省かれ、作業性や旋盤の稼働率などの面で有利になる。
以上述べたように、この発明のスローアウェイチップは、取り付け部と一体の軸部を設け、その軸部に従来ドリルホルダで保持していた穴加工用転削工具のボディを設けたので、安価なバイトホルダを共用して旋盤による穴加工を行うことが可能になる。また、そのために、使用するバイトホルダの種類を統合することが可能になり、ユーザが準備するホルダの数が減少して経済面で有利になる。
1,1A〜1E スローアウェイチップ
2 取り付け部
2a〜2d,2f,2g 面
2e テーパ面
3 軸部
4 ドリル
4a 切れ刃
4b ねじれ溝
5 センター穴ドリル
6 面取りフライス
7 リーマ
8 突起
9 取り付け孔
10 バイトホルダ
11 チップ座
11a 座底
11b,11c 座壁
12 クランプ手段
12a 押さえ金
12b 締め付けねじ
12c クランプねじ
2 取り付け部
2a〜2d,2f,2g 面
2e テーパ面
3 軸部
4 ドリル
4a 切れ刃
4b ねじれ溝
5 センター穴ドリル
6 面取りフライス
7 リーマ
8 突起
9 取り付け孔
10 バイトホルダ
11 チップ座
11a 座底
11b,11c 座壁
12 クランプ手段
12a 押さえ金
12b 締め付けねじ
12c クランプねじ
Claims (2)
- バイトホルダに設けられたチップ座にクランプ手段で着脱自在に固定する取り付け部と、その取り付け部から取り付け部の前方に伸び出す取り付け部と一体の軸部とを有し、前記軸部の少なくとも先端側が穴加工用転削工具のボディとして構成されたスローアウェイチップ。
- 前記転削工具が、ドリル、センター穴ドリル、面取りフライス又はリーマである請求項1に記載のスローアウェイチップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005228071A JP2007038387A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | スローアウェイチップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005228071A JP2007038387A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | スローアウェイチップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007038387A true JP2007038387A (ja) | 2007-02-15 |
Family
ID=37796828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005228071A Pending JP2007038387A (ja) | 2005-08-05 | 2005-08-05 | スローアウェイチップ |
Country Status (1)
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---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010158765A (ja) * | 2009-01-07 | 2010-07-22 | Hsin Tien Chang | 中心ドリルビット |
CN103551637A (zh) * | 2013-10-30 | 2014-02-05 | 中国航空工业集团公司第六三一研究所 | 一种利用数控铣床倒边的方法 |
JP2016078227A (ja) * | 2014-10-16 | 2016-05-16 | 張 新添 | 面取りブレードおよび面取りカッター |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004050308A (ja) * | 2002-07-17 | 2004-02-19 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 切削工具、ホルダー及びスローアウェイチップ |
-
2005
- 2005-08-05 JP JP2005228071A patent/JP2007038387A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004050308A (ja) * | 2002-07-17 | 2004-02-19 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 切削工具、ホルダー及びスローアウェイチップ |
Cited By (5)
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JP2010158765A (ja) * | 2009-01-07 | 2010-07-22 | Hsin Tien Chang | 中心ドリルビット |
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KR101752962B1 (ko) | 2014-10-16 | 2017-07-03 | 창 신-티엔 | 일회용 모따기 블레이드 |
EP3009215B1 (en) * | 2014-10-16 | 2019-04-10 | Hsin-Tien Chang | Chamfering cutter comprising a disposable chamfering blade |
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