JP2007035441A - 電気光学装置の製造方法、および電気光学装置 - Google Patents

電気光学装置の製造方法、および電気光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電子写真的にトナー現像する画像形成技術を応用して、環境面およびコスト面での改善を行うとともに、工程の簡素化を図ることのできる電気光学装置の製造方法、および電気光学装置を提供すること。
【解決手段】 電子写真的にトナー現像する画像形成技術を応用して電気光学装置用基板上に有機膜を形成するにあたって、像担持体に書き込まれた静電潜像を、有機膜を形成可能な現像材により可視化する現像工程ST4と、現像材を像担持体から電気光学装置用基板に転写する転写工程ST5と、電気光学装置用基板上に現像材を定着させる定着工程ST3とを行う。その際、像担持体として、書き込まれた静電潜像を記憶可能な像担持体を用い、転写工程STの後、像担持体に記憶されている静電潜像を再度、現像工程ST4で可視化した後、別の電気光学装置用基板に対して転写工程ST5を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気光学装置の製造方法、および電気光学装置に関するものである。さらに詳しくは、電子写真的にトナー現像することによる画像形成技術を利用した電気光学装置の製造技術に関するものである。
携帯電話機、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistants)などの電子機器に使用される表示装置としては、有機エレクトロルミネッセンス(EL/Electroluminescence)装置や液晶装置が用いられている。また、デジタル複写機やプリンタなどの画像形成装置における露光用ヘッドとして、有機EL装置などの発光装置が注目されている。
この種の電気光学装置を製造するには、従来、基板に対して成膜工程やフォトリソグラフィ技術を用いたパターニング工程を繰り返し行って複数種類の膜を形成する。また、基板上の所定領域を隔壁で囲い、その内側に対して、インクジェット法により液状物を充填させて有機EL素子の発光層などを形成する場合もあり、このような隔壁は、フォトリソグラフィ技術を利用して感光性樹脂層を所定領域に選択的に残すことにより形成される。(例えば、特許文献1参照)。
このような製造工程は、フォトリソグラフィ工程で使用した有機溶剤の廃液処理などが必要であり、環境面およびコスト面で好ましくない。
一方、電子写真的にトナー現像することによる画像形成技術に関して、書き込みによって得られた静電潜像を長期間にわたって記憶させておくことが可能な技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−249375号公報 特開平5−221139号公報
ここに、本願発明者は、従来、電気光学装置の分野では一切、注目されていない画像形成技術を電気光学装置の製造工程に適用することにより、従来のような有機溶剤の廃液処理などを不要とし、環境面およびコスト面での改善を行うことを提案するものである。
すなわち、本発明の課題は、電子写真的にトナー現像する画像形成技術を応用して、環境面およびコスト面での改善を行うとともに、工程の簡素化を図ることのできる電気光学装置の製造方法、および電気光学装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、静電潜像を像担持体に記憶させておき、記憶させた静電潜像に対応する現像材パターンを複数枚の電気光学装置用基板に対して転写し、定着させる。すなわち、本発明では、電気光学装置用基板上に1ないし複数の有機膜が形成された電気光学装置の製造方法において、像担持体に静電潜像を記憶させる書き込み工程と、現像材により、前記静電潜像の形成パターンに対応した第1の現像材パターンを前記像担持体上に形成する第1の現像工程と、前記第1の現像材パターンを前記像担持体から第1の電気光学装置用基板に転写する第1の転写工程と、前記第1の電気光学装置用基板上に前記第1の現像材パターンを定着させる定着工程と、前記第1の転写工程の後、前記現像材により、前記像担持体に記憶されている前記静電潜像の形成パターンに対応した第2の現像材パターンを前記像担持体上に形成する第2の現像工程と、前記第2の現像材パターンを前記像担持体から第2の電気光学装置用基板に転写する第2の転写工程とを含むことを特徴とする。
本発明では、電子写真的にトナー現像する画像形成技術を応用して電気光学装置用基板上に有機膜を選択的に形成するため、かかる有機膜を形成する際、フォトリソグラフィ工程を行う必要がない。従って、かかる有機膜を形成するために、従来、フォトリソグラフィ工程で使用していた有機溶剤の廃液処理などが不要となる。それ故、環境面およびコスト面での改善を図ることができる。また、本発明では、像担持体に記憶させた静電潜像を繰り返し利用するため、転写工程の後、改めて静電画像を書き込む必要がない。それ故、多数枚の電気光学装置用基板を連続的に処理でき、工程の簡素化を図ることができる。
本発明において、前記第1の転写工程の後、さらに、前記像担持体に対する前記第1の現像工程と、前記第1の電気光学装置用基板に対する前記第1の転写工程とを行うことが好ましい。このように構成すると、電気光学装置用基板に任意の膜厚の有機膜を形成することができ、この場合も、像担持体に記憶させた静電潜像を繰り返し利用するため、転写工程の後、改めて静電画像を書き込む必要がない。
本発明において、前記像担持体では、例えば、強誘電体を含有する強誘電体層が導電性支持体上に形成されているとともに、前記強誘電体の双極子の配列方向によって前記静電潜像が規定されている。この場合、前記第1の現像工程および前記第2の現像工程を行う前に、前記強誘電体層を加熱した後、冷却して前記静電潜像を発現させる潜像発現工程を行うことが好ましい。
本発明において、前記潜像発現工程では、前記像担持体からの除電処理を行った後、前記強誘電体層を加熱し、その後、冷却することが好ましい。
本発明においては、例えば、前記書き込み工程を行う前に、前記強誘電体の双極子を一方向に配列させる配向工程を行い、前記書き込み工程では、前記強誘電体のうち、所定領域の強誘電体の双極子を反転させる。
本発明において、前記強誘電体層は、例えば、有機強誘電体層、あるいは高分子中に無機強誘電体を分散させた無機強誘電体分散高分子層である。
本発明において、1枚の電気光学装置用基板に複数種類の有機膜を形成する場合には、例えば、1枚の電気光学装置基板に対して前記第1の現像工程、前記第1の転写工程、および前記定着工程を行った後、当該電気光学装置用基板に対して、別の像担持体および異なる種類の現像材を用いて、前記第1の現像工程、前記第1の転写工程、および前記定着工程を行えばよい。
本発明において、1枚の電気光学装置用基板に複数種類の有機膜を形成する場合には、1枚の電気光学装置基板に対して前記第1の現像工程および前記第1の転写工程を行った後、当該電気光学装置用基板に対して、別の像担持体および異なる種類の現像材を用いて前記第1の現像工程および前記第1の転写工程を行い、前記定着工程では、当該電気光学装置用基板に転写された複数の前記第1の現像材パターンを同時に定着させることが好ましい。
本発明において、前記電気光学装置用基板は、例えば、有機EL装置用基板あるいは液晶装置用基板である。ここで、有機EL装置用基板では、基板上の所定領域を隔壁で囲い、その内側に対して、インクジェット法により液状物を充填させて有機EL素子の発光層などを形成する場合があるので、このような隔壁を、本発明を適用した有機膜として形成すればよい。また、液晶装置用基板では、基板上の所定領域にカラーフィルタ、ブラックマトリクス、反射層に光散乱性を付与するための凹凸形成層、平坦化膜、液晶層厚調整層などが有機膜によって構成されている場合があるので、このような有機膜のうちの少なくとも1つを、本発明を適用した有機膜として形成すればよい。このような電気光学装置は、携帯電話機、パーソナルコンピュータやPDAなどの電子機器において表示装置として用いられる。また、本発明を適用した有機EL装置は、デジタル複写機やプリンタなどの画像形成装置における露光用ヘッドとして用いられる。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
図1(A)、(B)は、本発明に係る電気光学装置の製造方法で用いた像担持体の説明図である。図2は、本発明に係る電気光学装置の製造方法を示す工程図である。
本発明に係る電気光学装置の製造方法では、図1(A)、(B)に示す平板状あるいはロール状の像担持体1を用いて、電子写真的にトナー現像する画像形成を行い、後述する有機膜を電気光学装置用基板上に形成する。
ここで、像担持体1は、強誘電体を含有する強誘電体層3が300nm〜300μmの厚さでアルミニウムなどの導電性支持体2上に形成されており、強誘電体層3は、書き込まれた静電潜像を記憶可能である。
このような像担持体1において、強誘電体層3は、有機強誘電体層、あるいは高分子中に無機強誘電体を分散させた無機強誘電体分散高分子層である。有機強誘電体層を構成する材料としては、フッ化ビニリデンやフッ化エチレンを主成分とするポリマーや、フッ化ビニリデンとフッ化エチレンのコポリマーなどがある。
これに対して、無機強誘電体分散高分子層としては、例えば、特開平5−221139号公報に開示された以下の強誘電体を高分子に分散させたものがある。すなわち、導電性支持体2上には
下記一般式(1)
(Bi222+(XY272- ・・式(1)
但し、X;Sr、Pb、Na0.5Bi0.5、Y;Ta、Nb
または、下記一般式(2)
nBi4Tin+33n+12 ・・式(2)
但し、X;Sr、Ba、Pb、Na0.5Bi0.5、n;1、2
で表わされる無機系の酸化物強誘電体を含有する強誘電体層3が形成されている。ここで、酸化物強誘電体としては、Sr−Bi−Ti−O系、Sr−Bi−Nb−O系、Sr−Bi−Ta−O系、Ba−Bi−Ti−O系、Pb−Bi−Nb−O系、Pb−Bi−Ta−O系、Pb−Bi−Ti−O系、Na−Bi−Nb−O系、Na−Bi−Ta−O系、Na−Bi−Ti−O系を用いることができる。
このような像担持体1は、例えば、導電性支持体2上に強誘電体層3を形成する方法、あるいは強誘電体層3と導電性支持体2を別々に製作した後、貼り合わせる方法などにより製作できる。前者の方法としては、強誘電体材料、樹脂および溶剤を混合溶解させ、この混合溶液を、デイッピング法、バーコート法、ロールコート法、スプレイコート法、スピンコート法などにより導電性支持体2上に塗布した後、溶媒を除去して強誘電体層3を形成する。また、後者の方法としては、同様な方法で製作したフィルム状の強誘電体層3を、導電性を有する接着剤を用いて導電性支持体2と接着する方法などが挙げられる。なお、強誘電体層3の形成に使用する樹脂材料としては、例えば、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリメチルメタアクリレートなどが挙げられる。
このように構成した像担持体1を用いて、電気光学装置用基板上に有機膜を形成するには、図2に示すように、まず、配向工程ST1において、強誘電体の双極子を一方向に配列させる。それには、例えば、像担持体1の略全面に所定のパルス幅で所定電圧の負コロナパルスを繰り返し与える。なお、コロナ帯電に代えて、ローラ電極による帯電方法を採用してもよい。
次に、書き込み工程ST2において、像担持体1に対して所定のパターンで書き込みを行い、誘電体のうち、所定領域の強誘電体の双極子を反転させる。それには、例えば、所定のマスクを通して、所定のパルス幅で所定電圧の正コロナパルスを強誘電体層3に繰り返し与えることによって、所定領域の強誘電体のみ、分極を反転させる。その結果、像担持体1では、強誘電体の双極子の配列方向によって静電潜像が規定される。なお、分極の反転にはイオンフローを用いてもよい。
次に、潜像発現工程ST3において、ヒータあるいは光照射により、強誘電体層3を例えば150℃位まで加熱した後、冷却して静電潜像を発現させる。ここで、強誘電体の双極子の配向は、強誘電・常誘電相転移点を越えると解除されるため、加熱温度は、強誘電・常誘電相転移点よりも低いことが必要である。また、強誘電体層3を加熱すると、強誘電体の自発分極が減少し、束縛されていた表面電荷は自由電荷となり、強誘電体層3の電気抵抗が低くなるため、この自由電荷はリークする。また、加熱状態から冷却することにより、自発分極は可逆的に元の大きさに戻るが、リークした表面電荷は不可逆的であるため、自発分極に起因する電位が発生する。従って、潜像発現工程STでは、イオナイザーなどを利用して像担持体1からの除電処理を行った後、強誘電体層3を加熱し、その後、冷却することが好ましい。
次に、現像工程ST4において、像担持体1に書き込まれた静電潜像を、有機膜を形成可能な液状、粉状、あるいはマイクロカプセル状の現像材により可視化する。その際、正極性の粉体状の現像材を用いると、分極を反転させた部分のみに現像材が付着し、静電潜像が現像材パターンとして可視化する。
次に、転写工程ST5において、現像材パターンを像担持体1から電気光学装置用基板に転写する。
次に、定着工程ST6において、電気光学装置用基板に対して約200℃の加熱を行って、電気光学装置用基板上に現像材を定着させ、それを有機膜とする。
このような工程を利用して電気光学装置を製造するにあたって、本形態では、像担持体1に対する配向工程ST1や書き込み工程ST2を行った後、現像材により、静電潜像の形成パターンに対応した第1の現像材パターンを像担持体1上に形成する第1の現像工程と、第1の現像材パターンを像担持体1から第1の電気光学装置用基板に転写する第1の転写工程と、第1の転写工程の後、現像材により、像担持体1に記憶されている静電潜像の形成パターンに対応した第2の現像材パターンを像担持体1上に形成する第2の現像工程と、第2の現像材パターンを像担持体1から第2の電気光学装置用基板に転写する第2の転写工程とを行う。
すなわち、1枚目の電気光学装置用基板に有機膜を形成した後は、像担持体1に対する配向工程ST1や書き込み工程ST2を行わずに、潜像発現工程ST3に戻って、別の電気光学装置用基板に対する有機膜の形成を行う。言い換えれば、第1の電気光学装置用基板と第2の電気光学装置用基板に対して、配向工程ST1および書き込み工程ST2については各々、行わず、第1の電気光学装置用基板に対して、潜像発現工程ST4(第1の潜像発現工程)、現像工程ST4(第1の現像工程)、転写工程ST5(第1の転写工程)を行った後、第2の電気光学装置用基板に対して、潜像発現工程ST4(第2の潜像発現工程)、現像工程ST4(第2の現像工程)、転写工程ST5(第2の転写工程)を行う。
なお、複数枚の電気光学装置用基板を処理するにあたって、1枚目の電気光学装置用基板(第1の電気光学装置用基板)に対して定着工程ST6までを行った後、別の電気光学装置用基板(第2の電気光学装置基板)に対して、潜像発現工程ST4(第2の潜像発現工程)、現像工程ST4(第2の現像工程)、転写工程ST5(第2の転写工程)、定着工程ST6を行ってもよいが、複数枚の電気光学装置用基板の各々に対して転写工程ST5までを行った後、複数枚の電気光学装置用基板に対して一括して定着工程ST6を行ってもよい。
(本形態の効果)
このように本形態では、電子写真的にトナー現像する画像形成技術を応用して電気光学装置用基板上に有機膜を選択的に形成するため、かかる有機膜を形成する際、フォトリソグラフィ工程を行う必要がない。従って、かかる有機膜を形成するために、従来、フォトリソグラフィ工程で使用していた有機溶剤の廃液処理などが不要となる。それ故、環境面およびコスト面での改善を図ることができる。
また、本形態では、書き込まれた静電潜像を記憶可能な像担持体1を用いるため、転写工程ST5の後、改めて静電画像を書き込む必要がない。従って、転写工程ST5の後、像担持体1に記憶されている静電潜像を再度、潜像発現工程ST3および現像工程ST4で可視化した後、別の電気光学装置用基板に対して転写工程ST5を行うことができる。それ故、多数枚の電気光学装置用基板を連続的に処理でき、工程の簡素化を図ることができる。
[実施の形態2]
実施の形態1に係る方法において、1枚の転写工程5で形成される有機膜では、膜厚が薄い場合には、1層目の有機膜を形成した後、像担持体1に対する書き込みを行わずに、潜像発現工程ST3に戻って、同一の電気光学装置用基板に対して2層目の有機膜の形成を行い、有機膜を多層に形成すればよい。すなわち、転写工程ST5(第1の転写工程)の後、像担持体1に記憶されている静電潜像を再度、潜像発現工程ST3(第1の潜像発現工程)および現像工程ST4(第1の現像工程)で可視化した後、同一の電気光学装置用基板に対して転写工程ST5(第1の転写工程)を行う。
その際、1層目の有機膜については定着工程ST6を行った後、2層目の有機膜を形成してもよいが、1層目の有機膜の転写工程ST5を行った後、2層目の有機膜を形成し、しかる後に定着工程ST6を行い、1層目と2層目の有機膜を同時に定着させてもよい。
[実施の形態3]
実施の形態1、2は、1枚の電気光学装置用基板に1種類の有機膜を形成する例であったが、複数種類の有機膜を形成する場合には、別の像担持体および異なる種類の現像材を用いて、図2を参照して説明した工程を行えばよい。すなわち、1枚の電気光学装置基板に対して、潜像発現工程ST3、現像工程ST4、転写工程ST5、および定着工程ST6を行った後、この電気光学装置用基板に対して別の像担持体および異なる種類の現像材を用いて、再度、潜像発現工程ST3、現像工程ST4、転写工程ST5、および定着工程ST6を行えばよい。
この場合も、複数枚の電気光学装置用基板を処理するにあたって、1枚目の電気光学装置用基板(第1の電気光学装置用基板)に対して定着工程ST6までを行った後、別の電気光学装置用基板(第2の電気光学装置基板)に対して、潜像発現工程ST4(第2の潜像発現工程)、現像工程ST4(第2の現像工程)、転写工程ST5(第2の転写工程)、定着工程ST6を行ってもよいが、複数枚の電気光学装置用基板の各々に対して転写工程ST5までを行った後、複数枚の電気光学装置用基板に対して一括して定着工程ST6を行ってもよい。
[実施の形態4]
実施の形態2は、1枚の電気光学装置用基板に複数種類の有機膜を形成するにあたって、1種類の有機膜を形成した後、別の有機膜を形成する方法であったが、図2に示す定着工程において、複数の現像材を一括して定着させてもよい。すなわち、1枚の電気光学装置基板に対して現像工程および転写工程を行った後、この電気光学装置用基板に対して別の像担持体および現像材を用いて現像工程および転写工程を行い、定着工程では、この電気光学装置用基板に転写された複数の現像材を同時に定着させればよい。
この場合も、1枚目の電気光学装置用基板に対する転写工程ST5を行った後、像担持体1に記憶されている静電潜像を再度、潜像発現工程ST3および現像工程ST4で可視化した後、別の電気光学装置用基板に対して転写工程ST5および定着工程ST6を行えばよい。
[電気光学装置への具体的な適用例]
以下、本発明に係る製造方法を有機EL装置および液晶装置の製造方法に適用した例を説明する。なお、以下の説明に用いた各図では、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を相違させてある。
(有機EL装置の全体構成)
図3は、有機EL装置の電気的構成を示すブロック図である。図4(A)、(B)は、有機EL装置の1画素分の平面図および断面図である。
図3において、有機EL装置10(電気光学装置)は、有機機能膜に駆動電流が流れることによって発光する有機EL素子14を薄膜トランジスタ6、7で駆動制御する発光装置であり、このタイプの発光装置を表示装置として用いた場合、有機EL素子14が自己発光するため、バックライトを必要とせず、また、視野角依存性が少ないなどの利点がある。ここに示す有機EL装置10では、複数の走査線63と、この走査線63の延設方向に対して交差する方向に延設された複数のデータ線64と、これらのデータ線64に並列する複数の共通給電線65と、データ線64と走査線63との交差点に対応する画素15とが構成され、画素15は、画像表示領域にマトリクス状に配置されている。データ線64に対しては、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを備えるデータ線駆動回路51が構成されている。走査線63に対しては、シフトレジスタおよびレベルシフタを備える走査線駆動回路54が構成されている。また、画素15の各々には、走査線63を介して走査信号がゲート電極に供給される画素スイチング用の薄膜トランジスタ6と、この薄膜トランジスタ6を介してデータ線64から供給される画像信号を保持する保持容量33と、この保持容量33によって保持された画像信号がゲート電極に供給される電流制御用の薄膜トランジスタ7と、薄膜トランジスタ7を介して共通給電線65に電気的に接続したときに共通給電線65から駆動電流が流れ込む有機EL素子14とが構成されている。有機EL装置10でカラー表示を行う場合には、各画素15を赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に対応させることになる。
このような有機EL装置10は、より具体的には、図4(A)、(B)に示すように、素子基板を構成するガラス基板などからなる基板20上にシリコン酸化膜からなる下地保護膜(図示せず)が形成され、この下地保護膜上に、薄膜トランジスタ7などを構成するための半導体膜9aが島状に形成されている。半導体膜9aには不純物の導入によってソース・ドレイン領域9b、9cが形成され、不純物が導入されなかった部分がチャネル領域9dとなっている。下地保護膜および半導体膜9aの上層側にはゲート絶縁膜21が形成され、ゲート絶縁膜21上にはAl、Mo、Ta、Ti、Wなどからなる走査線63およびゲート電極43が形成されている。走査線63、ゲート電極43およびゲート絶縁膜21の上層側には、第1層間絶縁膜22と第2層間絶縁膜23とがこの順に積層されている。
第1層間絶縁膜22の上層には、第1層間絶縁膜22およびゲート絶縁膜21のコンタクトホール221、222を介してソース・ドレイン領域9b、9cにそれぞれ接続するソース・ドレイン電極26および共通給電線65が形成されている。また、第1層間絶縁膜22の上層にはデータ線64も形成されている。
第2層間絶縁膜23上には、ITO層からなる光透過性の画素電極11(陽極)が形成され、この画素電極11は、第2層間絶縁膜23のコンタクトホール221を介してソース・ドレイン電極26に電気的に接続している。従って、画素電極11は、薄膜トランジスタ7を介して共通給電線65に電気的に接続したとき、共通給電線65から駆動電流が流れ込む。
各画素15には、陽極としての画素電極11と、有機機能層13と、陰極としての対向電極12がこの順に積層された有機EL素子14が形成されている。有機機能層13は、例えば、画素電極11上に積層された正孔注入層13aと、正孔注入層13a上に形成された発光層13bとから構成されている。なお、発光層13bと対向電極12との間に電子注入層や電子輸送層などが形成される場合があり、発光層13bと正孔注入層13aとの間に正孔輸送層などが形成される場合もある。正孔注入層13aは、正孔を発光層13bに注入する機能を有しており、発光層13bでは、正孔注入層13aから注入された正孔と、対向電極12の側から注入された電子が再結合し、発光が得られる。ここで、多数の画素15は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色に対応しており、このような色の対応は、機能層13を構成する材料の種類によって規定されている。また、有機EL素子14は、白色光を出射するように構成される一方、各画素15に対して、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタが形成される場合もある。
本形態の有機EL装置10は、基板側に向けて表示光を出射するボトムエミッション型であり、対向電極12は、薄いカルシウム層やアルミニウム膜などからなり、光反射性を備えている。なお、有機EL装置10が、基板とは反対側に向けて表示光を出射するトップエミッション型である場合、対向電極12は、薄いカルシウム層と、ITO層などからなる光透過性陰極層とから構成され、画素電極11の下層側には、画素電極11の略全体と重なるようにアルミニウム膜などからなる光反射層が形成される。
本形態では、隣接する画素15の境界領域には、画素電極11の周縁部を取り囲むように、有機膜からなる隔壁5がバンクとして形成されている。隔壁5は、有機機能層13を形成する際にインクジェット法(液体吐出法)やスピンコート法などの液相プロセスを用いるとき、塗布される液状物の塗布領域を規定するものであり、その表面張力によって、液状物が均一な厚さで形成される。インクジェット式の液滴吐出装置としては、圧電体素子の体積変化により流動体を吐出させるピエゾジェットの液滴吐出装置や、エネルギー発生素子として電気熱変換体を用いた液滴吐出装置などが採用される。
なお、基板20の素子形成面側には、水や酸素の侵入を防ぐことによって、陰極層あるいは機能層の酸化を防止する封止樹脂(図示せず)が形成され、さらに封止基板(図示せず)が貼られることがある。
(有機EL装置の製造方法)
図5(A)〜(K)は、本発明を適用した有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。
本形態の有機EL装置10を製造するには、まず、図5(A)に示すように、基板20を用意する。ここで、有機EL装置10がボトムエミッション型である場合、基板20としてはガラスや石英、樹脂などの透明ないし半透明なものが用いられるが、特にガラスが好適に用いられる。また、基板20に色フィルター膜や蛍光性物質を含む色変換膜、あるいは誘電体反射膜を配置して、発光色を制御するようにしてもよい。これに対して、有機EL装置10がトップエミッション型である場合、基板20は不透明であってもよく、その場合、アルミナなどのセラミックス、ステンレスなどの金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したもの、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。
次に、基板20に対して、必要に応じてTEOS(テトラエトキシシラン)や酸素ガスなどを原料としてプラズマCVD法により厚さ約200〜500nmのシリコン酸化膜からなる下地保護膜(図示せず)を形成する。
次に、基板20の温度を約350℃に設定して、下地保護膜の表面にプラズマCVD法により厚さ約30〜70nmのアモルファスシリコン膜からなる半導体膜9を形成する。次に、半導体膜9に対してレーザアニールまたは固相成長法などの結晶化工程を行い、半導体膜9をポリシリコン膜に結晶化する。レーザアニール法では、例えばエキシマレーザでビームの長寸が400mmのラインビームを用い、その出力強度は、例えば200mJ/cm2とする。ラインビームについては、その短寸方向におけるレーザ強度のピーク値の90%に相当する部分が各領域毎に重なるようにラインビームを走査する。
次に、図5(B)に示すように、半導体膜(ポリシリコン膜)9をパターニングして島状の半導体膜9aとし、その表面に対して、TEOSや酸素ガスなどを原料としてプラズマCVD法により厚さ約60〜150nmのシリコン酸化膜または窒化膜からなるゲート絶縁膜21を形成する。なお、半導体膜9aは、図3に示す薄膜トランジスタ7のチャネル領域およびソース・ドレイン領域となるものであるが、異なる断面位置においては薄膜トランジスタ6のチャネル領域およびソース・ドレイン領域となる半導体膜も形成されている。すなわち、有機EL装置10では、二種類の薄膜トランジスタ6、7が同一の層間、あるいは異なる層間に形成されるが、概ね同一の手順で形成されるため、以下の説明では、薄膜トランジスタ7についてのみ説明し、薄膜トランジスタ6についてはその説明を省略する。
次に、図5(C)に示すように、アルミニウム、タンタル、モリブデン、チタン、タングステンなどの金属膜からなる導電膜をスパッタ法により形成した後、これをパターニングし、ゲート電極43などを形成する。次に、この状態でリンなどの不純物を打ち込み、半導体膜9aに、ゲート電極43に対して自己整合的にソース・ドレイン領域9b、9cを形成する。なお、不純物が導入されなかった部分がチャネル領域9dとなる。
次に、図5(D)に示すように、第1層間絶縁膜22を形成した後、コンタクトホール221、222を形成し、これらのコンタクトホール221、222を介してソース・ドレイン領域9b、9cに電気的に接続するソース・ドレイン電極26および共通給電線65を形成する。その際、データ線64なども形成する。
次に、図5(E)に示すように、各配線の上面を覆うように、SiO2、TiO2などの無機絶縁膜からなる第2層間絶縁膜23を形成した後、第2層間絶縁膜23に対してソース・ドレイン電極26に対応する位置にコンタクトホール231を形成する。
次に、図5(E)に示すように、第2層間絶縁膜23の上層にITO膜を形成した後、ITO膜をパターニングして、データ線64、走査線63および共通給電線65に囲まれた所定位置に画素電極11を形成する。
次に、大気雰囲気中で酸素を処理ガスとするプラズマ処理(O2プラズマ処理)を行い、画素電極11、および第2層間絶縁膜23のうち、画素電極11から露出している部分に、正孔注入層13aおよび発光層13bを形成するための液状物に対する親液性を付与する。ここで、第2層間絶縁膜23は、SiO2、TiO2などの無機絶縁膜からなるため、正孔注入層13aおよび発光層13bを形成するための液状物の組成によっては、プラズマ処理を行わなくても、親液性を備えている場合があり、この場合、プラズマ処理は省略できる。
次に、図5(F)に示す隔壁形成工程において、正孔注入層13aおよび発光層13bの形成場所を囲むように隔壁5を形成する。その結果、隔壁5の内側には凹部51が形成される。隔壁5は、仕切り部材として機能するものであり、隔壁5の膜厚については、例えば1〜2μmの高さとなるように形成する。
このような隔壁5を形成する際、本形態では、実施の形態1、2、3、4で説明した有機膜の形成方法において、隔壁5を形成可能な現像材を用いる。
次に、隔壁5に対してフッ素化処理を行い、隔壁5に対して、正孔注入層13aおよび発光層13bを形成するための液状物に対する撥液性を付与する。このような撥液性を付与するためには、例えば、隔壁5の表面をフッ素系化合物などで表面処理するといった方法が採用される。フッ素化合物としては、例えばCF4、SF6、CHF3などがあり、表面処理としては、例えばプラズマ処理、UV照射処理などが挙げられる。
次に、図5(G)に示す第1の液滴吐出工程においては、基板20の上面を上に向けた状態で、液状の正孔注入層形成材料40a(液状物)を、液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドより、隔壁5に囲まれた凹部51内に選択的に充填する。その際、正孔注入層形成材料40aは、流動性が高いため水平方向に広がろうとするが、塗布された位置を囲んで隔壁5が形成されているので、正孔注入層形成材料40aは隔壁5を越えてその外側に広がることがない。ここで、正孔注入層形成材料40aとしては、例えば、ポリオレフィン誘導体である3,4−ポリエチレンジオシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)を正孔注入材料として用い、これを有機溶剤を主溶媒として分散させてなる分散液が好適に用いられる。但し、正孔注入材料としては、前記のものに限定されることなく、ポリマー前駆体がポリテトラヒドロチオフェニルフェニレンであるポリフェニレンビニレン、1,1−ビス−(4−N、N−ジトリルアミノフェニル)シクロヘキサン、トリス(8−ヒドロキシキノリノール)アルミニウムなどを用いることもできる。
このようにして正孔注入層形成材料40aを液滴吐出ヘッドから吐出して所定位置に配置した後、液状の正孔注入層形成材料40aに対して乾燥処理を行い、正孔注入層形成材料40a中の分散媒を蒸発させ、正孔注入層形成材料40aを固化させる。その結果、図5(H)に示すように、画素電極11上に正孔注入層13aが形成される。
次に、図5(I)に示す第2の液滴吐出工程においては、基板20の上面を上に向けた状態で、上述した液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドより液状物として発光層形成材料40b(液状物)を、隔壁5に囲まれた凹部51内に選択的に充填する。発光材料としては、例えば分子量が1000以上の高分子材料が用いられる。具体的には、ポリフルオレン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリチオフェン誘導体、またはこれらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素、例えばルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドンなどをドープしたものが用いられる。なお、このような高分子材料としては、二重結合のπ電子がポリマー鎖上で非極在化しているπ共役系高分子材料が、導電性高分子でもあることから発光性能に優れるため、好適に用いられる。特に、その分子内にフルオレン骨格を有する化合物、すなわちポリフルオレン系化合物がより好適に用いられる。また、このような材料以外にも、例えば特開平11−40358号公報に示される有機EL素子用組成物、すなわち共役系高分子有機化合物の前駆体と、発光特性を変化させるための少なくとも1種の蛍光色素とを含んでなる有機EL素子用組成物も、発光層形成材料として使用可能である。このような発光材料を溶解あるいは分散する有機溶媒としては、非極性溶媒が好適とされ、特に発光層が正孔注入層13aの上に形成されることから、この正孔注入層13aに対して不溶なものが用いられる。具体的には、キシレン、シクロへキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼンなどが好適に用いられる。なお、発光層形成材料40bの吐出による発光層の形成は、赤色の発色光を発光する発光層の形成材料、緑色の発色光を発光する発光層の形成材料、青色の発色光を発光する発光層の形成材料を、それぞれ対応する画素に吐出し塗布することによって行う。また、各色に対応する画素は、これらが規則的な配置となるように予め決められている。
このようにして各色の発光層形成材料40bを吐出した後、液状の発光層形成材料40bに対して乾燥処理を行い、発光層形成材料40b中の分散媒を蒸発させ、発光層形成材料40bを固化させる。その結果、図5(J)に示すように、正孔注入層13a上に固形の発光層13bが形成される。これにより、正孔注入層13aおよび発光層13bからなる機能層13が形成される。
なお、発光層形成材料40bの乾燥処理については、発光層形成材料40bのガラス転移点未満の温度、例えば100°未満の温度で加熱することにより、乾燥するのが好ましい。このような温度で乾燥することにより、発光層形成材料40b中の溶剤の蒸発速度を比較的低く抑えることができるとともに、発光層形成材料40bの液状化による流動も抑えることができ、その結果、得られる発光層13bについても十分に平坦化することができる。また、発光層形成の際の乾燥処理によって生じる熱的ダメージが、発光層発光層13bだけでなく正孔注入層13aに対しても小さくなり、初期輝度の低下などによる表示性能の低下が抑制される。ここで、正孔注入層13aと発光層13bの他、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層を形成する場合には、同様な方法で形成することができるので、それらの説明を省略する。
次に、図5(K)に示すように、基板20の表面全体に、あるいはストライプ状に、LiF/Al(LiFとAlとの積層膜)やMgAg、あるいはLiF/Ca/Al(LiFとCaとAlとの積層膜)を蒸着法などによって成膜し、対向電極12を形成する。その後、封止を行った後、さらに配線などの各種要素を形成することにより、有機EL素子14を各画素15に備えた有機EL装置10を製造する。
(有機EL装置のその他の実施の形態)
上記有機EL装置10の製造方法では、隔壁5を形成する際、実施の形態1、2、3、4で説明した有機膜の形成方法を適用したが、カラーフィルタを形成する場合には、かかるカラーフィルタの製造に本発明を適用してもよい。また、正孔注入層13aや発光層13bの形成に本発明を適用してもよい。
なお、上記有機EL装置10は、ボトムエミッション型であるため、画素電極11を透過して基板20の側から光が出射される。このような場合には、出射光がソース・ドレイン電極26や薄膜トランジスタ7などで遮られて出射光量が低下する。このような出射光量の低下が問題点となる場合には、画素電極11の一部を隔壁5と平面的に重なる領域まで延ばし、隔壁5と平面的に重なる領域にコンタクトホール221を形成してもよい。
上記形態では、機能層13を形成する際の液相プロセスとして、インクジェット法により、隔壁5によって形成された凹部51内に液滴を吐出して充填する構成であったが、液状物をスピンコート法により塗布して、隔壁5によって形成された凹部51内に液状物を充填する場合に本発明を適用してもよい。
(液晶装置への適用)
図6は、液晶装置(電気光学装置)の電気的構成を示すブロック図である。図7および図8はそれぞれ、半透過反射型の液晶装置の画素構成を示す平面図、および断面図である。なお、図8は、液晶装置の画素の一部を図7のC−C′線で切断したときの断面図に相当する。
図6に示す液晶装置100(電気光学装置)において、マトリクス状に形成された複数の画素の各々には、画素電極115、および画素電極115を制御するための画素スイッチング用のTFT130が形成されており、画素信号を供給するデータ線106aがTFT130のソースに電気的に接続されている。データ線106aに書き込む画素信号S1、S2・・・Snは、この順に線順次に供給する。また、TFT130のゲートには走査線103aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線103aにパルス的に走査信号G1、G2・・・Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極115は、TFT130のドレインに電気的に接続されており、TFT130を一定期間だけそのオン状態とすることにより、データ線106aから供給される画素信号S1、S2・・・Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極115を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、・・・Snは、後述する対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐことを目的に、画素電極115と対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量160を付加することがある。なお、蓄積容量160を形成する方法としては、容量を形成するための配線である容量線103bとの間に形成する構成の他、前段の走査線103aとの間に形成してもよい。
図7および図8において、半透過反射型の液晶装置100では、素子基板105(TFTアレイ基板)と対向基板20(図8参照)とが対向配置した状態に用いられる。素子基板105には、複数の透明なITO(Indium Tin Oxide)膜からなる画素電極115がマトリクス状に形成されており、これら各画素電極115に対して画素スイッチング用のTFT130がそれぞれ接続している。また、画素電極115の縦横の境界に沿って、データ線106a、走査線103a、および容量線103bが形成され、TFT130は、データ線106aおよび走査線103aに対して接続している。すなわち、データ線106aは、コンタクトホールを介してTFT130のソース領域に電気的に接続し、走査線103aは、その突出部分がTFT130のゲート電極を構成している。なお、蓄積容量160は、画素スイッチング用のTFT130を形成するための半導体膜101aの延設部分を導電化したものを下電極とし、この下電極に容量線103bが上電極として重なった構造になっている。
このように構成した画素領域のC−C′線における断面は、図8に示すように表され、素子基板105の基体たる透明な基板の表面にはシリコン酸化膜(絶縁膜)からなる下地保護膜111が形成され、この下地保護膜111の表面には島状の半導体膜101aが形成されている。半導体膜101aの表面にはシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜102が形成され、このゲート絶縁膜102の表面に走査線103aが形成されている。半導体膜101aのうち、走査線103aに対してゲート絶縁膜102を介して対峙する領域がチャネル領域になっている。このチャネル領域に対して一方側には、低濃度ソース領域および高濃度ソース領域を備えるソース領域が形成され、他方側には低濃度ドレイン領域および高濃度ドレイン領域を備えるドレイン領域が形成されている。
画素スイッチング用のTFT130の表面側には、シリコン酸化膜または/およびシリコン窒化膜からなる層間絶縁膜104が形成されている。層間絶縁膜104の表面にはデータ線106aが形成され、このデータ線106aは、層間絶縁膜104に形成されたコンタクトホールを介して高濃度ソース領域に電気的に接続している。層間絶縁膜104の表面にはデータ線106aと同時形成されたドレイン電極106bが形成され、このドレイン電極106bは、層間絶縁膜104に形成されたコンタクトホールを介して高濃度ドレイン領域に電気的に接続している。
層間絶縁膜104の上層には樹脂によって凹凸形成層113が形成され、この凹凸形成層113の表面にはアルミニウム膜などからなる光反射層150が形成されている。従って、光反射層150の表面には、凹凸形成層113の凹凸が反映されている。
光反射層150の上層にはITO膜からなる画素電極115が形成されている。画素電極115は、光反射層150の表面に直接、積層され、画素電極115と光反射層150とは電気的に接続されている。また、画素電極115は、凹凸形成層113および層間絶縁膜104に形成されたコンタクトホールを介してドレイン電極106bに電気的に接続している。画素電極115の表面側にはポリイミド膜からなる配向膜112が形成されている。この配向膜112は、ポリイミド膜に対してラビング処理が施された膜である。
また、高濃度ドレイン領域からの延設部分(下電極)に対しては、ゲート絶縁膜102と同時形成された絶縁膜(誘電体膜)を介して容量線103bが上電極として対向することにより、蓄積容量160が構成されている。
さらに、本形態では、容量線103bの上層側には、透明なポリイミド樹脂などからなる、高さ2μm〜3μmの柱状突起140が各画素毎に複数、形成され、これらの柱状突起140によって、素子基板105と対向基板205との間隔が規定されている。
対向基板205では、素子基板105に形成されている画素電極115の縦横の境界領域と対向する領域にブラックマトリクス、あるいはブラックストライプなどと称せられる遮光膜123が形成され、その上層側には、ITO膜からなる対向電極121が形成されている。対向電極121の上層側には、ポリイミド膜からなる配向膜122が形成され、この配向膜122は、ポリイミド膜に対してラビング処理が施された膜である。対向基板205において対向電極121の下層側には、R、G、Bのカラーフィルタ124が1μm〜数μmの厚さに形成されている。また、対向電極121の下層側には、必要に応じて、平坦化膜あるいはオーバーコート膜としての絶縁膜129が形成される。ここで、対向基板205には、対向電極121とカラーフィルタ124との層間に、光反射層150が形成されている反射領域における基板間隔を、その開口151に相当する透過領域における基板間隔よりも薄くする層厚調整層125が形成されている。このような層厚調整層125は、2μm〜3μmの樹脂によって構成されている。このように構成すると、透過表示光は、液晶層170を一度だけ通過して出射されるのに対して、反射表示光は、液晶層170を2度、通過することになるが、透過表示光および反射表示光の双方において、リタデーションを最適化することができる。なお、開口151に相当する透過領域では、層厚調整層125を形成しない場合もある。
このように構成した液晶装置では、素子基板105に光反射層150が形成されているため、対向基板205の側から入射した外光は、矢印LRで示すように、液晶層170を通って光反射層150に届き、この光反射層150で反射されて再び、液晶層170を通って対向基板205の側から反射表示光として出射されて画像を表示する。また、光反射層150には、バックライト装置(図示せず)から出射された光を透過させて透過モードでの画像表示を可能とする開口151が形成されているため、バックライト装置90から出射された光のうち、開口151に入射した光は、矢印LTで示すように、素子基板105の側から液晶層170に入射し、液晶層170で光変調された後、対向基板205の側から透過表示光として出射されて画像を表示する(透過モード)。
このような構成の液晶装置100では、素子基板105上に凹凸形成層113が有機膜として形成され、対向基板205には、カラーフィルタ124、遮光層123、絶縁膜129、および層厚調整層125が有機膜として形成されている。従って、液晶装置100を製造する際、これらの有機膜の少なくとも1つを形成する際、実施の形態1、2、3、4で説明した有機膜の形成方法を適用すればよい。
(液晶装置の他の実施の形態)
なお、上記形態は、TFTを非線形素子として用いたアクティブマトリクス型液晶装置に本発明を適用した例であるが、TFDを非線形素子として用いたアクティブマトリクス型液晶装置や非線形素子を用いないパッシブマトリクス型液晶装置に本発明を適用してもよい。
[電気光学装置の他の実施の形態]
また、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な材料や構成などは一例に過ぎず、適宜変更が可能である。従って、有機EL装置や液晶装置の他、プラズマディスプレイ装置、電子放出素子を用いた装置(Field Emission DisplayおよびSurface‐Conduction Electron‐Emitter Displayなど)などの各種電気光学装置に本発明を適用してもよい。
[電子機器への適用例]
本発明を適用した電気光学装置については、携帯電話機、パーソナルコンピュータやPDAなど、様々な電子機器において表示装置として用いることができる。また、本発明を適用した発光装置は、デジタル複写機やプリンタなどの画像形成装置における露光用ヘッドとして用いることもできる。
(A)、(B)は、本発明に係る電気光学装置の製造方法で用いた像担持体の説明図である。 本発明に係る電気光学装置の製造方法を示す工程図である。 有機EL装置の電気的構成を示すブロック図である。 (A)、(B)は、有機EL装置の1画素分の平面図および断面図である。 (A)〜(K)は、本発明を適用した有機EL装置の製造方法を示す工程断面図である。 液晶装置(電気光学装置)の電気的構成を示すブロック図である。 半透過反射型の液晶装置の画素構成を示す平面図である。 液晶装置の画素の一部を図7のC−C′線で切断したときの断面図である。
符号の説明
1 像担持体、2 導電性支持体、3 強誘電体層、5 隔壁(有機膜)、10 有機EL装置(電気光学装置)、20 基板(電気光学装置用基板)、100 液晶装置(電気光学装置)、105 素子基板(電気光学装置用基板)、113 凹凸形成層(有機膜)、123 遮光層(有機膜)、124 カラーフィルタ(有機膜)、125 層厚調整層(有機膜)、129 絶縁膜(有機膜)、205 対向基板(電気光学装置用基板)

Claims (10)

  1. 電気光学装置用基板上に1ないし複数の有機膜が形成された電気光学装置の製造方法において、
    像担持体に静電潜像を記憶させる書き込み工程と、
    現像材により、前記静電潜像の形成パターンに対応した第1の現像材パターンを前記像担持体上に形成する第1の現像工程と、
    前記第1の現像材パターンを前記像担持体から第1の電気光学装置用基板に転写する第1の転写工程と、
    前記第1の電気光学装置用基板上に前記第1の現像材パターンを定着させる定着工程と、
    前記第1の転写工程の後、前記現像材により、前記像担持体に記憶されている前記静電潜像の形成パターンに対応した第2の現像材パターンを前記像担持体上に形成する第2の現像工程と、
    前記第2の現像材パターンを前記像担持体から第2の電気光学装置用基板に転写する第2の転写工程と
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 請求項1において、前記第1の転写工程の後、さらに、前記像担持体に対する前記第1の現像工程と、前記第1の電気光学装置用基板に対する前記第1の転写工程とを行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  3. 請求項1または2において、前記像担持体では、強誘電体を含有する強誘電体層が導電性支持体上に形成されているとともに、前記強誘電体の双極子の配列方向によって前記静電潜像が規定され、
    前記第1の現像工程および前記第2の現像工程を行う前に、前記強誘電体層を加熱した後、冷却して前記静電潜像を発現させる潜像発現工程を行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  4. 請求項3において、前記潜像発現工程では、前記像担持体からの除電処理を行った後、前記強誘電体層を加熱し、その後、冷却することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  5. 請求項3または4において、前記書き込み工程を行う前に、前記強誘電体の双極子を一方向に配列させる配向工程を行い、
    前記書き込み工程では、前記強誘電体のうち、所定領域の強誘電体の双極子を反転させることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 請求項3ないし5のいずれかにおいて、前記強誘電体層は、有機強誘電体層、あるいは高分子中に無機強誘電体を分散させた無機強誘電体分散高分子層であることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、1枚の電気光学装置基板に対して前記第1の現像工程、前記第1の転写工程、および前記定着工程を行った後、当該電気光学装置用基板に対して、別の像担持体および異なる種類の現像材を用いて、前記第1の現像工程、前記第1の転写工程、および前記定着工程を行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  8. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、1枚の電気光学装置基板に対して前記第1の現像工程および前記第1の転写工程を行った後、当該電気光学装置用基板に対して、別の像担持体および異なる種類の現像材を用いて前記第1の現像工程および前記第1の転写工程を行い、前記定着工程では、当該電気光学装置用基板に転写された複数の前記第1の現像材パターンを同時に定着させることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記電気光学装置用基板は、有機エレクトロルミネッセンス装置用基板、あるいは液晶装置用基板であることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の製造方法によって製造された電気光学装置。
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