JP2007029827A - 放電型光触媒反応装置および放電型光触媒材料 - Google Patents

放電型光触媒反応装置および放電型光触媒材料 Download PDF

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雅弘 浅山
Noboru Segawa
昇 瀬川
Yutaka Uchida
裕 内田
Takeshi Imamura
武 今村
Naohiko Shimura
尚彦 志村
Kuniyuki Araki
邦行 荒木
Makoto Mikami
誠 三上
Mina Sakano
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Abstract

【課題】光触媒を励起させるための光源として放電光を利用し、励起した光触媒の作用により空気や水等の被処理流体に含まれる有害物質や臭気成分等の除去対象を除去して清浄、脱臭あるいは除菌する浄化処理を行う場合において、光触媒の反応効率をより向上させることが可能な放電型光触媒反応装置および放電型光触媒材料である。
【解決手段】放電型光触媒反応装置は、被処理流体の流路上に設けられ、電子により励起されて紫外光を発光する発光物質2dおよび光触媒材料2cを成分として含む放電型光触媒材料2bと、放電型光触媒材料2bを担持する基材2aと、放電により生じた電子および紫外光を放電型光触媒材料2bに照射して発光物質2dおよび光触媒材料2cを励起させる電極と、電極に電力を供給する電源とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、放電光を照射して活性化した光触媒の作用により空気や水等の被処理流体に含まれる有害物質や臭気成分等の除去対象を除去して清浄、脱臭あるいは除菌する放電型光触媒反応装置および放電型光触媒材料に関する。
近年、空気浄化・脱臭、水浄化・排水処理、防汚、抗菌・殺菌、防曇等の広い環境浄化分野において光触媒が注目されている。この光触媒は光半導体粒子を主成分とする物質であり、光半導体粒子にそのバンドギャップ以上のエネルギを持つ波長の光を与えると、価電子帯に存在している電子が光励起されて伝導帯に移動する一方、価電子帯には正孔(ホール)が生成される。
光励起により生成された電子(e)は酸素(O)と反応してスーパーオキサイドアニオン(・O )を生成する。また、正孔(h)は水と反応してヒドロキシラジカル(・OH)を生成する。スーパーオキサイドアニオン(・O )は強い還元力を示し、ヒドロキシラジカル(・OH)は強い酸化力を示すため、これらの性質を利用して上記のような様々な環境浄化分野に応用しようとする試みがなされている。
このような光触媒は、応用範囲が極めて広いこと、また、エネルギ源として太陽光や蛍光灯の光が直接利用できることなどから“環境に優しい”という点で大変注目されているものの、触媒反応がそれほど強力で迅速なものではないという欠点がある。このため、触媒反応の効率を向上させるというのが最重要課題となっており、光触媒の効率向上を目的として、多くの検討がなされている。
光触媒の効率向上技術としては、例えば、Cr、V、Cu、Fe、Mg、Ag、Pd、Ni、MnおよびPtの群から選択される1種以上の金属イオンを、1×1015イオン/g−TiO以上の割合で、光触媒材料として代表的な酸化チタンの表面から内部に含有させる技術が考案されている(例えば特許文献1参照)。
この技術は、具体的には、上記の金属イオンを30keV以上の高エネルギに加速して、これを酸化チタンに照射することにより、金属イオンを酸化チタンにドーピングする技術である。
別の例としては、例えば、浄化対象とされる反応ガスおよび光が流通可能な3次元構造の基材上に、活性化した光触媒を担持させて触媒構造体を形成する技術が考案されている(例えば特許文献2参照)。この技術によれば、空気中に含まれる悪臭成分を効率よく除去することができるとされている。
さらに別の技術としては、球状の耐熱ガラスを融着して作ったガラスフィルタに、チタンのアルコキシドとアルコールアミン類などから調整されたチタニアゾルあるいはそれにポリエチレングリコールまたはポリエチレンオキサイドを添加したものをコーティングした後、室温から徐々に600℃から700℃の最終温度にまで加熱昇温することにより光触媒フィルタを製造する技術が考案されている。そして、このようにして製造された光触媒フィルタを用いて汚染物質を吸着および分解除去できるとしている(例えば特許文献3参照)。
また、光触媒を担持させた光触媒担持体を電源に接続された高電圧端子間に配置し、高電圧端子への電流供給によって発生した放電光を光触媒を活性化させるための光源とする放電型の光触媒反応装置が考案されている(例えば特許文献4参照)。
特開平9−262482号公報 特開平2−107339号公報 特開平8−103631号公報 特許第3504165号公報
しかしながら、上述したような様々な光触媒の反応効率向上技術の検討がなされているものの、未だ効率が十分とは言い難い場合もあり、さらなる効率向上のための有効な施策が求められる。
特に、光触媒を励起させるための光源として放電光を利用した放電型の光触媒反応装置においては、ランプを光源とした場合に比べて光触媒を励起させるための光エネルギが小さいものの、装置構成が簡易であるため小型化が容易であるという優位性を有する。
さらに、ランプを光源とした光触媒反応装置では、光触媒に対して外部から光触媒の表面に光を照射する構成となるため光の照射面積が制限されるという欠点が存在する一方、放電型の光触媒反応装置では、3次元構造の基材上に光触媒を担持させて沿面放電を起こすように構成すれば、容易に光触媒への光の照射面積を増加させることができる。このため、放電型の光触媒反応装置では、ランプを光源とした光触媒反応装置に比べて光触媒の反応効率の向上が容易であるという優位性も有する。
従って、放電型の光触媒反応装置において更に光触媒の反応効率を向上させることができれば、装置構成の簡易化や小型化といった優位性を保持しつつ、空気や水等の被処理流体に対する浄化能力をより一層向上させることができる。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、光触媒を励起させるための光源として放電光を利用し、励起した光触媒の作用により空気や水等の被処理流体に含まれる有害物質や臭気成分等の除去対象を除去して清浄、脱臭あるいは除菌する浄化処理を行う場合において、光触媒の反応効率をより向上させることが可能な放電型光触媒反応装置および放電型光触媒材料を提供することを目的とする。
本発明に係る放電型光触媒反応装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、被処理流体の流路上に設けられ、電子により励起されて紫外光を発光する発光物質および光触媒材料を成分として含む放電型光触媒材料と、前記放電型光触媒材料を担持する基材と、放電により生じた電子および紫外光を前記放電型光触媒材料に照射して前記発光物質および前記光触媒材料を励起させる電極と、前記電極に電力を供給する電源とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る放電型光触媒材料は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、電子により励起されて紫外光を発光する発光物質と、光触媒材料とを成分として含むことを特徴とするものである。
本発明に係る放電型光触媒反応装置および放電型光触媒材料においては、光触媒を励起させるための光源として放電光を利用し、励起した光触媒の作用により空気や水等の被処理流体に含まれる有害物質や臭気成分等の除去対象を除去して清浄、脱臭あるいは除菌する浄化処理を行う場合において、光触媒の反応効率をより向上させることができる。
本発明に係る放電型光触媒反応装置および放電型光触媒材料の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る放電型光触媒反応装置の実施の形態を示す構成図である。
放電型光触媒反応装置1は、光触媒モジュール2を空気や水等の被処理流体Xが流れる流体流路3上に設けて構成される。光触媒モジュール2の近傍には一対の電極4、4が設けられる。また、流体流路3の外部には、高圧電源部5が設けられ、各電極4、4は、それぞれケーブル6、6を介して高圧電源部5と接続される。
そして、高圧電源部5からの電圧印加によって、各電極4、4間に放電を起こし、放電により生じた電子と放電光を光触媒モジュール2に照射できるように構成される。このため、光触媒モジュール2は、例えば各電極4、4の間に設けられる。
図2は、図1に示す光触媒モジュール2の構成図である。
光触媒モジュール2は、任意形状の基材2aに放電型光触媒材料2bを担持させて構成される。基材2aは、例えば3次元網目構造とすることができる。放電型光触媒材料2bは、光触媒材料2cと、電子で励起して紫外光を発光する発光物質2dとを含んでいる。
光触媒材料2cとしては、例えば水に対して安定であり、入手が容易な酸化チタンを用いることができる。また、酸化チタンには毒性がないという利点がある。さらに、光触媒材料2cは放電によって生じた放電光により励起されるが、放電光の大部分は近紫外光であるため、近紫外光で励起する酸化チタンを用いればより効率よく光触媒材料2cを励起させることができる。
発光物質2dとしては、例えば入手が容易で、かつ比較的安価な酸化亜鉛を用いることができる。また、酸化亜鉛は電子と反応して効率よく紫外光を発光する一方、通常の環境で安定した性質を有するため、発光物質2dとしては適切なものと言える。
ここで、光触媒モジュール2の製造方法の一例について説明する。
まず、溶媒である水に結晶粒子径6nmの酸化チタンを添加して、濃度30%の酸化チタンゾルを作製する。そして、この酸化チタンゾルにさらに粒径5μmの酸化亜鉛を添加して、酸化亜鉛濃度が10%の酸化チタンと酸化亜鉛からなるスラリーを作製する。さらに、このスラリーを、アルミナが主成分となる3次元網目構造体にディップコーティングして乾燥後、熱処理を行う。つまり、3次元網目構造の基材2aに光触媒材料2cとして酸化チタンを、発光物質2dとして酸化亜鉛を、それぞれコーティングにより膜状に固着することができる。
尚、この製法により熱処理によってコーティング膜として基材2aに固着された放電型光触媒材料2bの断面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化チタンと酸化亜鉛とが存在する膜が実際に観察された。
光触媒モジュール2の製法、すなわち、基材2aへの放電型光触媒材料2bの固着方法としては、上述したコーティングによる手法の他、噴霧乾燥法やスピンコートによる方法を始めとして任意の手法を用いることができる。
図3は図1に示す光触媒モジュール2の基材2aの構造の一例である3次元網目構造を示す図である。
光触媒モジュール2は、例えば図3に示すような3次元網目構造の基材2aに放電型光触媒材料2bを担持させて構成することができる。光触媒モジュール2の基材2aは、図3に示す3次元網目構造の他、ハニカム構造やその他、被処理流体Xがその内部を通過することができる構造とされる。
ただし、基材2aを3次元網目構造とすると、いくつかのメリットが得られる。その1つとして、発光物質2dをより均一に基材2aに担持させることができるという点が挙げられる。発光物質2dとしての酸化亜鉛は、酸化チタン等の光触媒材料2cと比べて粒子が大きく重力の影響が大きい。このため、例えば基材2aをハニカム構造とした場合には、重力の影響により地面に近い部位では酸化亜鉛の濃度が大きくなる一方、地面から離れた部分では酸化亜鉛の濃度が小さくなる恐れがある。これに対し、基材2aを3次元網目構造とすれば、基材2aの表面が平面ではないため重力の影響を受けにくい。この結果、酸化亜鉛を均一に基材2aに担持させることができる。
さらに、基材2aを3次元網目構造とすると、放電型光触媒材料2bを固着させるための表面積を大きくとることができるため、反応効率を向上できるというメリットや、被処理流体Xに対する圧損を小さくすることができるというメリットを得ることもできる。
そして、以上のような放電型光触媒反応装置1は、高圧電源部5から電極4,4間に高電圧を印加することにより生成された放電光に含まれる紫外光を光触媒モジュール2に担持された光触媒材料2cに照射して励起するとともに放電により生じた電子を発光物質2dに照射して励起することができるように構成される。特に、光触媒モジュール2の基材2aを図3に示す3次元網目構造とした場合には、放電を基材2aに沿う沿面放電Eとし、より広い面積の光触媒材料2cおよび発光物質2dを励起させることができる。
次に放電型光触媒反応装置1の作用について説明する。
まず、空気や水等の被処理流体Xが流体流路3を流れて、例えば3次元網目構造の基材2aに放電型光触媒材料2bを担持させて構成された光触媒モジュール2内に導かれる。このとき、高圧電源部5から電極4,4間に高電圧が印加される。このため、電極4、4間には放電が起こり放電光が発生する。電極4,4は、例えば3次元網目構造の基材2aを挟む位置に設けられる。これにより放電は、沿面放電となって3次元網目構造の基材2aに沿うものとなる。
そして、放電により生じた電子は、3次元網目構造の基材2aにコーティングされた発光物質2dと反応し、発光物質2dは励起されて紫外光を発光する。さらに、発光物質2dから発光した紫外光は、放電光に含まれる紫外光とともに光触媒材料2cに照射される。この結果、発光物質2dが存在しない場合に比べて、より多くの紫外光が光触媒材料2cに照射され、良好な反応効率で光触媒材料2cが活性化される。
また、基材2aが3次元網目構造とされ、放電が沿面放電であることも発光物質2dと電子間の反応効率並びに紫外光と光触媒材料2cと反応効率の向上に寄与している。
より詳細には、光触媒材料2cに紫外光が照射されると、光触媒材料2cに含まれる光半導体粒子の価電子帯に存在している電子が光励起されて伝導帯に移動する一方、価電子帯には正孔(ホール)が生成される。すなわち、紫外光は、光半導体粒子のバンドギャップ以上のエネルギを持つ波長の光であるため、電子が放出される。
そして、光励起により生成された電子(e)は被処理流体Xに含まれる酸素(O)と反応してスーパーオキサイドアニオン(・O )(またはオゾンOや活性酸素O)を生成する。また、正孔(h)は水と反応してヒドロキシラジカル(・OH)を生成する。スーパーオキサイドアニオン(・O )は強い還元力を示し、ヒドロキシラジカル(・OH)は強い酸化力を示す。
このため、スーパーオキサイドアニオン(・O )やヒドロキシラジカル(・OH)の作用により、被処理流体Xに含まれる有害物質、臭気物質や菌類等の除去対象が浄化処理(分解)されて脱臭、清浄あるいは除菌される。
そして、浄化処理後の被処理流体Xは光触媒モジュール2から流体流路3を介して被浄化処理空間への放出される。
つまり、以上のような放電型光触媒反応装置1は、光触媒モジュール2の構成要素として光触媒材料2cに加えて電子で励起し紫外光を発光する発光物質2dを用いることにより、光触媒材料2cの励起用に供給される紫外光の光量を放電のみの場合に比べて増加させ、見かけ上光触媒材料2cの性能を向上を図ったものである。すなわち、放電時に、放電光に加えて発光物質2dによっても紫外光が発光されるため、光触媒材料2cが励起される確率が増加し、光触媒材料2cの反応効率を大幅に向上させることができる。
このため、放電型光触媒反応装置1によれば、様々な用途の空気浄化、水浄化等の環境浄化型装置として適用することが可能である。特に、光触媒反応装置の形態の1つのであるランプを外部光源としたものに比べて、光源の光量が小さいものの、沿面放電による反応面積の増加や発光物質2dによる紫外光の増加によって、光触媒材料2cの反応効率を大幅に向上させることができる。
従って、放電型光触媒反応装置1によれば、ランプを外部光源とした光触媒反応装置と同等あるいはそれ以上の光触媒材料2cの反応効率を得ることが期待される。さらに、放電型光触媒反応装置1は、装置構成が簡易であり小型化が容易であるため、ランプを外部光源とした光触媒反応装置に対してより一層優位性を向上させることができる。
尚、発光物質2dを光触媒材料2cに添加して放電型光触媒材料2bを構成することによる浄化処理能力の向上効果を、図3に示す3次元網目構造のアルミナを主成分とする基材2a上に担持させた放電型光触媒材料2bを用いて評価した。ここで、浄化処理能力を決定する光触媒材料2cの反応効率は、メタノールの分解効率を指標として用いた。
図4は、図2に示す発光物質2dを光触媒材料2cに添加した放電型光触媒材料2bと従来の発光物質2dを含まない光触媒材料2cのメタノールに対する分解効率を比較した図である。
3次元網目構造の基材2a上に放電型光触媒材料2bを担持させて構成された光触媒モジュール2を電極4、4間に配置し、電極4,4間で放電を行って紫外光を光触媒モジュール2に当てながら、濃度が100ppmで流量が1.0l/minのメタノールガスを光触媒モジュール2の一方から流入させた。そして、光触媒モジュール2の流入側と反対の出口側におけるメタノールの濃度を測定した。
尚、このときの放電型光触媒材料2bは、光触媒材料2cである酸化チタンに発光物質2dとして粒径が5μmの酸化亜鉛を添加したものであり、酸化亜鉛の酸化チタンに対する割合は10wt%である。
同様に、3次元網目構造の基材上に光触媒材料である酸化チタンを担持させて構成された従来の光触媒モジュールを電極間に配置し、電極間で放電を行って紫外光を光触媒モジュールに当てながら、濃度が100ppmで流量が1.0l/minのメタノールガスを光触媒モジュール2の一方から流入させた。そして、光触媒モジュール2の流入側と反対の出口側におけるメタノールの濃度を測定した。
尚、図2に示す光触媒モジュール2および従来の光触媒モジュールの製法は、いずれも前述のようなコーティングによるものである。
図4において、縦軸は、上記のように作製された図2に示す光触媒モジュール2および従来の光触媒モジュールに上記の条件のメタノールガスを流入させた場合の出口側におけるメタノールの濃度の割合%を示す。また、図4の白抜きの四角印は、酸化亜鉛を含まない従来の光触媒モジュールの出口側におけるメタノールの濃度の割合%を示し、黒色の四角印は、酸化亜鉛を添加した図2に示す光触媒モジュール2の出口側におけるメタノールの濃度の割合%を示す。
図4に示すように、酸化亜鉛を添加しない従来の光触媒モジュールを用いて浄化処理を行った場合には、出口側のメタノール濃度が50%に近い値となっており、メタノールの分解効率が悪いことが分かる。一方、酸化亜鉛を10wt%添加した図2に示す光触媒モジュール2を用いて浄化処理を行った場合には、出口側のメタノール濃度が20%となっており、メタノールの分解効率が良く、光触媒による分解性能が優れていることが確認できる。
次に、発光物質2dである酸化亜鉛の放電型光触媒材料2bへの好適な添加量について説明する。
図5は、発光物質2dとして酸化亜鉛を光触媒材料2cである酸化チタンに添加した放電型光触媒材料2bにおける、酸化亜鉛の添加量とメタノールに対する分解効率との関係を示す図である。
図5において横軸は、発光物質2dとして酸化亜鉛を光触媒材料2cである酸化チタンに添加した場合における酸化亜鉛の酸化チタンに対する添加量(wt%)を示し、縦軸は、図4と同様な条件で光触媒モジュール2にメタノールガスを流入させた場合の出口側におけるメタノールの濃度の割合%を示す。また、図5中の四角印は、各添加量の酸化亜鉛を酸化チタンに添加した場合の光触媒モジュール2出口側におけるメタノールの濃度の測定データである。
図5によれば、酸化亜鉛が添加されない場合(添加量0wt%の場合)には、出口側のメタノール濃度が50%に近い値となっており、メタノールの分解効率が悪いことが分かる。しかし、酸化亜鉛の添加量が10wt%になると出口側のメタノール濃度が20%となっており、メタノールの分解効率が大幅に向上されることが確認できる。さらに、酸化亜鉛の添加量を20wt%、30wt%、40wt%と増加させていくと、次第に出口側のメタノール濃度が増加し、酸化亜鉛の添加量が50wt%に達するとメタノール濃度が50%に近い値となって酸化亜鉛が添加されない場合と同等なメタノールの分解効率となることが分かる。
換言すれば、酸化亜鉛の酸化チタンに対する添加量が50wt%である場合には、メタノールの分解効率で表される光触媒の励起効率が酸化亜鉛を添加しない場合と同等となり、酸化亜鉛の酸化チタンに対する添加量が50wt%未満である場合に始めて酸化亜鉛を酸化チタンに添加することによる光触媒の励起効率の増加という効果が現れるということが分かる。
これは、発光物質2dである酸化亜鉛の増加によって紫外光の光量が増加したものの光触媒材料2cである酸化チタンの量が十分に得られず、光触媒の励起によるメタノール分解効率が低下したものと考えられる。従って、酸化亜鉛の酸化チタンに対する添加量が50wt%を超えた場合には、更に光触媒材料2cである酸化チタンの量が減少するため、メタノール分解効率(光触媒の励起効率)の向上は望めないものと推定される。
以上より、酸化亜鉛の酸化チタンに対する添加量は50wt%未満であることが必要であり、特に10wt%から50wt%の範囲では、より小さい方が好適であることが分かる。
次に、発光物質2dである酸化亜鉛の好適な粒径について説明する。
図6は、発光物質2dとして酸化亜鉛を光触媒材料2cである酸化チタンに添加した放電型光触媒材料2bにおける、酸化亜鉛の粒径とメタノールに対する分解効率との関係を示す図である。
図6において横軸は、発光物質2dとして酸化亜鉛を光触媒材料2cである酸化チタンに添加した場合における酸化亜鉛の粒径(μm)を示し、縦軸は、図4と同様な条件で光触媒モジュール2にメタノールガスを流入させた場合の出口側におけるメタノールの濃度の割合%を示す。また、図6中の四角印は、各粒径の酸化亜鉛を酸化チタンに添加した場合の光触媒モジュール2出口側におけるメタノールの濃度の測定データである。尚、酸化亜鉛の酸化チタンに対する添加量は10wt%に固定した。
図6によれば、酸化亜鉛の粒径が1μmである場合には、出口側のメタノール濃度が20%程度であり、メタノールの分解効率が良好であることが確認できる。さらに、酸化亜鉛の粒径を5μm、10μmと増加させていくと、次第に出口側のメタノール濃度が増加し、酸化亜鉛の粒径が20μmに達するとメタノール濃度が50%に近い値となって酸化亜鉛が添加されない場合と同等なメタノールの分解効率となることが分かる。
換言すれば、酸化亜鉛の粒径が20μmである場合には、メタノールの分解効率で表される光触媒の励起効率が酸化亜鉛を添加しない場合と同等となり、酸化亜鉛の粒径が20μm未満である場合に始めて酸化亜鉛を酸化チタンに添加することによる光触媒の励起効率の増加という効果が現れるということが分かる。
そこで、酸化亜鉛の粒径を20μmとした場合の放電型光触媒材料2bを走査型電子顕微鏡で観察したところ、酸化亜鉛が酸化チタンを主成分とするコーティング膜から脱落しており、健全な膜が形成されていないことが判明した。つまり、光触媒材料2cである酸化チタンの粒径が一般的に10nm以下であるのに対し、発光物質2dである酸化亜鉛の粒径を20μmとすると、製造プロセスの制約上、光触媒材料2cと発光物質2dの双方を基材2a上に保持させることが困難となることが分かる。従って、酸化亜鉛の粒径が20μmを超えた場合には、光触媒材料2cと発光物質2dの双方を基材2a上に保持させることが更に困難となるため、メタノール分解効率(光触媒の励起効率)の向上は望めないものと推定される。
以上より、酸化亜鉛の粒径は20μm%未満であることが必要であり、より小さい方が好適であることが分かる。
本発明に係る放電型光触媒反応装置の実施の形態を示す構成図。 図1に示す光触媒モジュールの構成図。 図1に示す光触媒モジュールの基材の構造の一例である3次元網目構造を示す図。 図2に示す発光物質を光触媒材料に添加した放電型光触媒材料と従来の発光物質を含まない光触媒材料のメタノールに対する分解効率を比較した図。 発光物質として酸化亜鉛を光触媒材料である酸化チタンに添加した放電型光触媒材料における、酸化亜鉛の添加量とメタノールに対する分解効率との関係を示す図。 発光物質として酸化亜鉛を光触媒材料である酸化チタンに添加した放電型光触媒材料における、酸化亜鉛の粒径とメタノールに対する分解効率との関係を示す図。
符号の説明
1 放電型光触媒反応装置
2 光触媒モジュール
2a 基材
2b 放電型光触媒材料
2c 光触媒材料
2d 発光物質
3 流体流路
4 電極
5 高圧電源部
6 ケーブル
X 被処理流体

Claims (6)

  1. 被処理流体の流路上に設けられ、電子により励起されて紫外光を発光する発光物質および光触媒材料を成分として含む放電型光触媒材料と、前記放電型光触媒材料を担持する基材と、放電により生じた電子および紫外光を前記放電型光触媒材料に照射して前記発光物質および前記光触媒材料を励起させる電極と、前記電極に電力を供給する電源とを備えることを特徴とする放電型光触媒反応装置。
  2. 前記基材を3次元網目構造としたことを特徴とする請求項1記載の放電型光触媒反応装置。
  3. 前記発光物質は酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1記載の放電型光触媒反応装置。
  4. 前記光触媒材料に対する前記発光物質の割合が50wt%未満となるように前記放電型光触媒材料を構成したことを特徴とする請求項1記載の放電型光触媒反応装置。
  5. 前記発光物質の粒径が20μm未満となるように前記放電型光触媒材料を構成したことを特徴とする請求項1記載の放電型光触媒反応装置。
  6. 電子により励起されて紫外光を発光する発光物質と、光触媒材料とを成分として含むことを特徴とする放電型光触媒材料。
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JP2010094592A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Toshiba Corp 光触媒構造体
CN115429925A (zh) * 2022-09-30 2022-12-06 广州磐诚科技有限公司 空气消杀净化装置

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