JP2007028594A - 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ、並びにそれを備える、ラダー型フィルタ、共用器、及び通信機器 - Google Patents

多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ、並びにそれを備える、ラダー型フィルタ、共用器、及び通信機器 Download PDF

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智弘 岩崎
Hiroshi Nakatsuka
宏 中塚
Keiji Onishi
慶治 大西
Hiroyuki Nakamura
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Abstract

【課題】発生電荷を効率良く利用し、特性に優れた多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを提供する。
【解決手段】多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100は、第1及び第2の下部電極104及び106と第1及び第2の上部電極105及び107とで、圧電薄膜103を挟むことによって構成された第1及び第2の入出力振動部110及び111と、第1及び第2の入出力振動部110及び111の振動を共通に確保することによって、この振動を結合するための空洞部102とを備える。第1及び第2の入出力振動部110及び111は、第1及び第2の下部電極104及び106同士、第1及び第2の上部電極105及び107同士が、電気的に接続されないように段差を有して隣接配置されている。この段差の部分には、絶縁体108及び109が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線機器等の高周波回路に使用されるフィルタに関し、より特定的には、複数モードを利用する薄膜弾性波共振器フィルタ、並びにそれを備えた共用器、及び通信機器に関する。
従来、携帯電話等の無線通信機器に搭載されるフィルタには、誘電体フィルタ、積層フィルタ、及び弾性波フィルタ等がある。弾性波フィルタでは、バルク波の複数モードを利用した水晶フィルタ(MCF:モノリシック・クリスタル・フィルタ)や弾性表面波フィルタ(SAWフィルタ)等が知られている。しかし、近年、フィルタには更なる小型化、高性能化、及び高周波化が要求されており、それを実現するデバイスとして、圧電薄膜のバルク波を利用した薄膜弾性波共振器フィルタ(FBARフィルタ)が開発されている。
複数モードを利用した従来のMCF(特許文献1)について説明する。このMCFとしては、ATカット水晶基板を用いた構成が一般的である。図26は、従来のMCFの構成を示す図である。
このMCFでは、ATカット水晶基板91をフォトエッチングすることによって、超薄板の振動部92と、振動部92を保持する厚肉の環状部93とが、一体的に形成される。ATカット水晶基板91の平面側に間隔gを空けて、電極94a及び94bが配置される。ATカット水晶基板91の凹陥部側の全面に、電極95が蒸着等で付着されている。この構成によって、2対の電極94a及び95と電極94b及び95との間での音響結合の結果生ずる、1次モードと2次モードとを利用することができる。2つのモードの結合度、すなわち2つのモードの共振周波数差は、ATカット水晶基板91の弾性定数、電極形状、電極の膜厚、及び2対の電極間隔gに依存する。結合度を大きくするほど、低損失かつ広帯域なフィルタを実現することができる。
また、別の複数モードを利用したMCF(特許文献2)について説明する。図27は、従来のMCFの別の構成を示す図である。
このMCFは、水晶基板81(圧電基板)を挟んで対向する三対の電極82及び83と、電極84及び85と、電極86及び87とを配置している。中央の一対の電極84及び85は、入力又は出力である。電極84及び85の両側に配置された互いにほぼ等しい形状を有する二対の電極82及び83と電極86及び87とは、並列に接続されており、出力又は入力となる。このMCFは、1次モードの厚み振動と3次モードの厚み振動とを励振することによって、複数モードの高結合を実現する。これによって、広帯域なフィルタが実現される。
さらに、圧電薄膜を利用することにより高周波化を実現することができる薄膜弾性波共振器を利用したフィルタも提案されている。図28は、薄膜弾性波共振器を利用した従来の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの断面図、及び理想的な振動モード分布を示す図である。薄膜弾性波共振器は、スパッタ等の手段を用いて、下部電極、圧電薄膜、及び上部電極等を基板上に堆積して構成するため、基本的な構成はMCFと異なる。
図28において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ70は、基板71上に圧電薄膜73を挟んで、二対の電極74及び75と電極76及び77とを備える。これによって、二つの入出力振動部78及び79が構成される。また、基板71内に、二つの入出力振動部78及び79に覆われるように、二つの入出力振動部78及び79の振動を確保するための空洞部72が形成されている。なお、振動を確保する手段として、音響ミラー層が用いられる場合もある。これによって、二つの入出力振動部78及び79は、同一の空洞部又は音響ミラー層を共有し、1次モードと2次モードとの結合を利用してフィルタとして機能する。さらに、電極形状、電極膜厚、及び二つの入出力振動部(2対の電極)の間の距離をより小さくすることで、二つのモードの結合度を向上させ、低損失かつ広帯域な特性を得ることが知られている。
図29は、1次モードと3次モードとを結合させる従来の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの断面図、及び理想的な振動モード分布を示す図である。図29に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ60は、三つの入出力振動部61〜63を備える。これにより、1次モードと3次モードとの結合を利用したフィルタが実現される。さらに、電極形状、電極膜厚、及び三つの入出力振動部(2対の電極)の間の距離をより小さくすることで、二つのモードの結合度を向上させ、低損失かつ広帯域な特性を得ることが知られている。
図28及び図29に示す振動モード分布曲線の積分値は、圧電薄膜内における発生電荷量と略等価である。圧電薄膜内における発生電荷を二つの振動部における振動に利用することで、各振動部の結合係数を大きくし、低損失かつ低帯域な特性を有する多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを提供することができる。
特開平10−163804号公報、図1 特開平10−145181号公報、図1
しかし、図28や図29に示すように、二つ又は三つの入出力振動部(二対の電極)の間は、電極形成の制約条件によって一定間隔以下に縮めることができなかった。そのため、発生電荷の内のいくらかは、無電極部分で消費されてしまい、損失が発生し、フィルタ特性を劣化させることとになる。
それ故に、本発明の目的は、入出力振動部において発生電荷を効率良く利用し、特性に優れた多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを提供することである。また、そのような多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを用いたラダー型フィルタ、共用器、及び通信機器を提供することである。
本発明は、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタに向けられている。そして、上記目的を達成するために、本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタは、振動部、共通振動確保部、及び少なくとも1つの絶縁体を備える。
振動部は、隣接配置させた。圧電体の一部を第1の下部電極と第1の上部電極とで挟んで構成される第1の入出力振動部と、この圧電体の一部を第2の下部電極と第2の上部電極とで挟んで構成される第2の入出力振動部とを、少なくとも含んでいる。共通振動確保部は、振動部を載置して、少なくとも第1の入出力振動部の振動と第2の入出力振動部の振動とを共通に確保することによって、この複数の振動を結合する。少なくとも1つの絶縁体は、第1の下部電極と第2の下部電極との間及び第1の上部電極と第2の上部電極との間の少なくとも一方を、電気的に絶縁する段差を形成するために用いられる。
好ましくは、第1の入出力振動部の第1の下部電極の下に、第2の入出力振動部の第2の下部電極よりも厚い第1の絶縁体が形成されており、第2の入出力振動部の第2の上部電極の上に、第1の入出力振動部の第1の上部電極よりも厚い第2の絶縁体が形成されている。この第2の絶縁体は、第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする厚さを有することが望ましい。第2の絶縁体は、第1の上部電極の上面にまで形成されていてもよい。この場合には、第2の絶縁体が、第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。
また、好ましくは、第1の絶縁体は、第2の下部電極と前記圧電体との間に挿入する形状で形成されており、第2の絶縁体は、第1の上部電極と前記圧電体との間に挿入する形状で形成されている。この第1及び第2の絶縁体は、第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。
また、好ましくは、第2の絶縁体は、第1の上部電極の上面にまで形成されている。この第2の絶縁体は、第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。
また、振動部は、第1の入出力振動部に隣接配置された、圧電体の一部を第3の下部電極と第3の上部電極とで挟んで構成される第3の入出力振動部をさらに備えてもよい。この場合には、共通振動確保部は、第1〜第3の入出力振動部の振動を共通に確保することによってその複数の振動を結合し、第3入出力振動部の第3の上部電極の上に、第1の入出力振動部の第1の上部電極よりも厚い第3の絶縁体を形成し、第1の絶縁体を、第3の入出力振動部の第3の下部電極よりも厚く形成する。
この第3の絶縁体は、第1及び第3の入出力振動部の共振周波数を略等しくする厚さを有していればよい。また、第2及び第3の絶縁体は、第1の上部電極の上面にまで形成された一体の層であってもよい。第2及び第3の絶縁体は、第1〜第3の入出力振動部の共振周波数を略等しくする質量を有していてもよい。
また、第1の入出力振動部の第1の下部電極と第2の入出力振動部の第2の下部電極とを電気的に接続し、第2の入出力振動部の第2の上部電極の上に、第1の入出力振動部の第1の上部電極よりも厚い絶縁体を形成することも可能である。この絶縁体は、第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする厚さを有することが望ましい。
なお、典型的には、共振振動確保部は、基板内に形成された空洞部であるか、高音響インピーダンス層と低音響インピーダンス層とを交互に有する音響ミラー層である。
また、本発明は、上述した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを備えるラダー型フィルタであってもよいし、共用器であってもよいし、通信機器であってもよい。
このように、本発明によれば、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。このような多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを用いれば、ラダー型フィルタ、共用器、及び通信機器の性能も向上する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100の断面図である。図1において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100は、基板101と、空洞部102と、圧電薄膜103と、第1の下部電極104と、第1の上部電極105と、第2の下部電極106と、第2の上部電極107と、第1の絶縁体108と、第2の絶縁体109とを備える。
第1及び第2の下部電極104及び106と、第1及び第2の上部電極105及び107とは、例えばモリブデン(Mo)等で形成される。圧電薄膜103は、例えば窒化アルミニウム(AlN)等の圧電体材料で形成される。第1及び第2の絶縁体108及び109は、例えば二酸化珪素(SiO2)等で形成される。
まず、第1の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100の構造の詳細を説明する。
第1の下部電極104と、第1の上部電極105と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第1の入出力振動部110が構成される。第2の下部電極106と、第2の上部電極107と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第2の入出力振動部111が構成される。第1及び第2の入出力振動部110及び111によって、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの振動部を形成する。なお、「上部」や「下部」は、説明を容易にするための用語であって絶対的な位置関係を限定するものではない。第1の絶縁体108は、第1の入出力振動部110の下に形成されている。第2の絶縁体109は、第2の入出力振動部111の上に形成されている。第1及び第2の入出力振動部110及び111は、基板101上に載置されている。基板101内には、振動を閉じ込めるための空洞部102が形成されている。
上記構造により、第1及び第2の入出力振動部110及び111は、同一振動領域内に存在することとなり、機械的には分離されず、理想的には水平方向に両端が節となる複数の高次モードを備える。ここで、複数の高次モードのいくつかの振動モードを利用することで、フィルタ特性が得られる。空洞部102は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の振動を共通に確保することによって、これらの振動を結合するための共通振動結合部であると言える。
この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100の構造には、以下の4つの特徴が存在する。
1.第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とが、隙間なく隣接して形成される。
2.第1の下部電極104と第2の下部電極106とが、電気的に絶縁されている。
3.第1の上部電極105と第2の上部電極107とが、電気的に絶縁されている。
4.第1の入出力振動部110の厚み方向の共振周波数と、第2の入出力振動部111の厚み方向の共振周波数とが、略等しい。
上記の特徴1〜3を実現するための条件は、まず、第1の絶縁体108の厚みを第2の下部電極106の厚みより大きくすることである。ここで、一般的な製造工程では、圧電薄膜103の堆積量は時間で管理されるため、第1の下部電極104の上に堆積される圧電薄膜103の厚みと第2の下部電極106の上に堆積される圧電薄膜103の厚みとは、等しくなる。よって、通常、第2の下部電極106の上面と第1の下部電極104の上面との段差分が、圧電薄膜103の表面段差として現れる。次に、第2の上部電極107の厚みを、この圧電薄膜103の表面段差よりも小さくすることである。そして、上記の特徴4を実現するために、第2の絶縁体109の厚みが調整される。例えば、第2の絶縁体109の上表面の高さ位置を、第1の入出力振動部110(第1の上部電極105)の上表面の高さ位置と略等しくさせる。
次に、第1の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100における動作を説明する。図2は、第1の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100の振動モード分布を示す図である。図3は、第1の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100を表す回路記号である。
図2の例では、第1及び第2の入出力振動部110及び111の各々一方の端面部分が固定端となり、両方の固定端を節とした高次モードが発生する。発生する高次モードの内、効率よく結合しかつフィルタ特性を得ることができるモードは、1次モード及び2次モードである。振動モード分布の積分値は、圧電薄膜103内で発生する電荷量と等しい。従って、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とを隙間なく隣接させる構造にすることによって、両方の振動部の間に電荷を損失させる無電極部分が存在しなくなり、効率よく発生電荷を利用することができる。
さらに、第1の入出力振動部110の厚み方向の共振周波数と第2の入出力振動部111の共振周波数とを略等しく構成することにより、励振された横方向の振動波を一方の振動部に閉じ込めることなく他方の振動部へ損失なしで伝搬することができる。従って、第1及び第2の入出力振動部110及び111において、より効率的に振動を励振することが可能となる。これにより、結合度を改善し、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100によれば、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とを、上記1〜4の構造的特徴に従って形成して、2つの振動モードを効果的に結合させる。これにより、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
また、第1の実施形態の変形例として、例えば図4に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ200が考えられる。この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ200は、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とにまたがる第1の絶縁体208及び第2の絶縁体209を有する構造である。第1の絶縁体208は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の下面に新たに挿入される一定の厚みの絶縁体と上記第1の絶縁体108とを一体構成したものである。第2の絶縁体209は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の上面に新たに積層される一定の厚みの絶縁体と上記第2の絶縁体109とを一体構成したものである。この第2の絶縁体209は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。もちろん、第1の絶縁体108と第2の絶縁体209との組み合わせや、第1の絶縁体208と第2の絶縁体109との組み合わせも、可能である。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、4つの電極104〜107をそれぞれ絶縁する必要がある回路(図3)に適した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを説明した。しかし、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタとして、図5や図8に示すように2つの電極が接地された回路もよく用いられる。このような回路では、接地された2つの電極を絶縁する必要がない、すなわち上述した特徴2や特徴3を考慮する必要がない。
そこで、第2の実施形態では、図5に示す回路に適した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ300の断面図である。図6において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ300は、基板101と、空洞部102と、圧電薄膜103と、下部電極304と、第1の上部電極105と、第2の上部電極107と、絶縁体109とを備える。図6でわかるように、この第2の実施形態は、第1の実施形態に対して下部電極304の構造が異なる。なお、第1の実施形態に係る構成と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
下部電極304の一部と、第1の上部電極105と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第1の入出力振動部110が構成される。下部電極304の一部と、第2の上部電極107と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第2の入出力振動部111が構成される。下部電極304は、第1の入出力振動部110を構成する部分と第2の入出力振動部111を構成する部分とで、厚みが異なる。すなわち、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ300は、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100において、第1の絶縁体108を電極材料にして第1及び第2の下部電極104及び106と一体形成した構造である。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ300によれば、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とを、上記1、3及び4の構造的特徴に従って形成して、2つの振動モードを効果的に結合させる。これにより、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
また、第2の実施形態の変形例として、例えば図7に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ400が考えられる。この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ400は、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とにまたがる絶縁体209を有する構造である。絶縁体209は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の上面に新たに積層される一定の厚みの絶縁体と上記絶縁体109とを一体構成したものである。この絶縁体209は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態では、図8に示す回路に適した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ500の断面図である。図9において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ500は、基板101と、空洞部102と、圧電薄膜103と、第1の下部電極104と、第2の下部電極106と、上部電極505と、絶縁体108とを備える。図9でわかるように、この第3の実施形態は、第1の実施形態に対して上部電極505の構造が異なる。なお、第1の実施形態に係る構成と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。図6において、
第1の下部電極104の一部と、上部電極505の一部と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第1の入出力振動部110が構成される。第2の下部電極106の一部と、上部電極505の一部と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第2の入出力振動部111が構成される。上部電極505は、第1の入出力振動部110を構成する部分と第2の入出力振動部111を構成する部分とで、厚みが異なる。すなわち、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ500は、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100において、第2の絶縁体109を電極材料にして第1及び第2の上部電極104及び106と一体形成した構造である。
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ500によれば、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とを、上記1、2及び4の構造的特徴に従って形成して、2つの振動モードを効果的に結合させる。これにより、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
また、第3の実施形態の変形例として、例えば図10に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ600が考えられる。この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ600は、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とにまたがる絶縁体608を有する構造である。絶縁体608は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の下面に新たに挿入される一定の厚みの絶縁体と上記絶縁体108とを一体構成したものである。
(第4の実施形態)
この第4の実施形態では、上記第1の実施形態の他の変形例を説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ700の断面図である。図11において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ700は、基板101と、空洞部102と、圧電薄膜103と、第1の下部電極104と、第2の下部電極106と、第1の上部電極105と、第2の上部電極107と、第1の絶縁体708と、第2の絶縁体709とを備える。図11でわかるように、この第4の実施形態は、第1の実施形態に対して第1の絶縁体708及び第2の絶縁体709の構造が異なる。なお、第1の実施形態に係る構成と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第1の絶縁体708は、第1の下部電極104の上面位置から第2の下部電極106の下面位置までの形成される。この第1の絶縁体708、第1の下部電極104及び第2の下部電極106は、上記特徴2を満足するように設計される。また、第2の絶縁体709は、第1の上部電極105の上面位置から第2の上部電極107の下面位置まで形成されている。この第2の絶縁体709、第1の上部電極105及び第2の上部電極107は、上記特徴3を満足するように設計される。
以上のように、本発明の第4の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ700によれば、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とを、上記1〜4の構造的特徴に従って形成して、2つの振動モードを効果的に結合させる。これにより、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
また、第4の実施形態の変形例として、例えば図12に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ800が考えられる。この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ800は、第1の入出力振動部110と第2の入出力振動部111とにまたがる第1の絶縁体808及び第2の絶縁体809を有する構造である。第1の絶縁体808は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の下面に新たに挿入される一定の厚みの絶縁体と上記第1の絶縁体708とを一体構成したものである。第2の絶縁体809は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の上面に新たに積層される一定の厚みの絶縁体と上記第2の絶縁体709とを一体構成したものである。この第2の絶縁体809は、第1及び第2の入出力振動部110及び111の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。もちろん、第1の絶縁体708と第2の絶縁体809との組み合わせや、第1の絶縁体808と第2の絶縁体709との組み合わせも、可能である。
なお、上記第1〜第4の実施形態で説明した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタにおいて、空洞部102の代わりに、低音響インピーダンス層と高音響インピーダンス層とが交互に配置された音響ミラー層を用いても、同様の効果が得られる。また、第1の入出力振動部110又は第2の入出力振動部111のうち、少なくとも一方において、下部電極104又は106と上部電極105又は107とを平衡入出力端子電極とすることで、平衡型多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを実現することができる。
(第5の実施形態)
上記第1〜第4の実施形態では、入出力振動部を2つ有する多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの例を説明した。しかし、本発明では、3つ以上の入出力振動部を有する多重モード薄膜弾性波共振器フィルタも容易に構成可能である。
以下、第5〜第8の実施形態では、入出力振動部を3つ有する場合を説明する。
図13は、本発明の第5の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900の断面図である。図10において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900は、基板101と、空洞部102と、圧電薄膜103と、第1の下部電極904と、第1の上部電極905と、第2の下部電極906と、第2の上部電極907と、第3の下部電極908と、第3の上部電極909と、第1の絶縁体910と、第2の絶縁体911と、第3の絶縁体912とを備える。
第1〜第3の下部電極904、906及び908と、第1〜第3の上部電極905、907及び909とは、例えばモリブデンで形成される。圧電薄膜103は、例えば窒化アルミニウム等の圧電材料で形成される。第1〜第3の絶縁体910〜912は、例えば二酸化珪素で形成される。
まず、第5の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900の構造の詳細を説明する。
第1の下部電極904と、第1の上部電極905と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第1の入出力振動部913が構成される。第2の下部電極906と、第2の上部電極907と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第2の入出力振動部914が構成される。第3の下部電極908と、第3の上部電極909と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第3の入出力振動部915が構成される。第1〜第3の入出力振動部913〜915によって、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの振動部を形成する。第1〜第3の入出力振動部913〜915は、基板101上に載置されている。基板101内には、振動を閉じ込めるための空洞部102が形成されている。
上記構造により、第1〜第3の入出力振動部913〜915は、同一振動領域内に存在することとなり、機械的には分離されず、理想的には水平方向に両端が節となる複数の高次モードを備える。ここで、複数の高次モードのいくつかの振動モードを利用することで、フィルタ特性が得られる。空洞部102は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の振動を共通に確保することによって、これらの振動を結合するための共通振動結合部であると言える。
この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900の構造には、以下の4つの特徴が存在する。
1.第1〜第3の入出力振動部913〜915が、順に隙間なく隣接して形成される。
2.第1〜第3の下部電極904、906及び908が、相互に電気的に絶縁されている。
3.第1〜第3の上部電極905、907及び909が、相互に電気的に絶縁されている。
4.第1の入出力振動部913の厚み方向の共振周波数と、第2の入出力振動部914の厚み方向の共振周波数と、第3の入出力振動部915の厚み方向の共振周波数が、略等しい。
上記の特徴1〜3を実現するための条件は、まず、第1の絶縁体108の厚みを第2及び第3の下部電極906及び908の厚みより大きくすることである。ここで、一般的な製造工程では、圧電薄膜103の堆積量は時間で管理されるため、第1の下部電極904の上に堆積される圧電薄膜103の厚みと、第2及び第3の下部電極906及び908の上に堆積される圧電薄膜103の厚みとは、等しくなる。よって、通常、第2及び第3の下部電極906及び908の上面と第1の下部電極904の上面との段差分が、圧電薄膜103の表面段差として現れる。次に、第2及び第3の上部電極907及び909の厚みを、この圧電薄膜103の表面段差よりも小さくすることである。そして、上記の特徴4を実現するために、第2及び第3の絶縁体911及び912の厚みが調整される。例えば、第2及び第3の絶縁体911及び912の上表面の高さ位置を、第1の入出力振動部910(第1の上部電極905)の上表面の高さ位置と略等しくさせる。
次に、第5の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900における動作を説明する。図14は、第5の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900の振動モード分布を示す図である。
図14の例では、第2及び第3の入出力振動部914及び915の各々一方の端面部分が固定端となり、両方の固定端を節とした高次モードが発生する。発生する高次モードの内、効率よく結合しかつフィルタ特性を得ることができるモードは、1次モード及び3次モードである。振動モード分布の積分値は、圧電薄膜103内で発生する電荷量と等しい。従って、第1〜第3の入出力振動部913〜915をそれぞれ隙間なく隣接させる構造にすることによって、それぞれの振動部の間に電荷を損失させる無電極部分が存在しなくなり、効率よく発生電荷を利用することができる。
さらに、第1の入出力振動部913の厚み方向の共振周波数、第2の入出力振動部914の共振周波数と、第3の入出力振動部915の厚み方向の共振周波数とを、略等しく構成することにより、励振された横方向の振動波を一部の振動部に閉じ込めることなく他の振動部へ損失なしで伝搬することができる。従って、第1〜第3の入出力振動部913〜915において、より効率的に振動を励振することが可能となる。これにより、結合度を改善し、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
以上のように、本発明の第5の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900によれば、第1〜第3の入出力振動部913〜915とを、上記1〜4の構造的特徴に従って形成して、2つの振動モードを効果的に結合させる。これにより、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
また、第5の実施形態の変形例として、例えば図15に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1000が考えられる。この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1000は、第1〜第3の入出力振動部913〜915にまたがる第1の絶縁体1010及び第2の絶縁体1011を有する構造である。第1の絶縁体1010は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の下面に新たに挿入される一定の厚みの絶縁体と上記第1の絶縁体910とを一体構成したものである。第2の絶縁体1011は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の上面に新たに積層される一定の厚みの絶縁体と上記第2及び第3の絶縁体911及び912とを一体構成したものである。この第2の絶縁体1011は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。
(第6の実施形態)
図16は、本発明の第6の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1100の断面図である。図16において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1100は、基板101と、空洞部102と、圧電薄膜103と、第1の下部電極904と、第2の下部電極906と、第3の下部電極908と、第1の上部電極905と、第2の上部電極907と、第3の上部電極909と、第1の絶縁体1110と、第2の絶縁体1111とを備える。図16でわかるように、この第6の実施形態は、第5の実施形態に対して第1及び第2の絶縁体1110及び1111の構造が異なる。なお、図16において、第5の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第1の下部電極904と、第1の上部電極905と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第1の入出力振動部913が構成される。第2の下部電極906と、第2の上部電極907と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第2の入出力振動部914が構成される。第3の下部電極908と、第3の上部電極909と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第3の入出力振動部915が構成される。第1の絶縁体1110は、第1の下部電極904及び第2の下部電極906の下面のみにステップ状に形成される。各ステップの厚みは、上記特徴2を満足するように設計される。また、第2の絶縁体1111は、第1の上部電極905及び第3の下部電極909の上面のみにステップ状に形成される。各ステップの厚みは、上記特徴3を満足するように設計される。
以上のように、本発明の第6の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1100によれば、第1〜第3の入出力振動部913〜915とを、上記1〜4の構造的特徴に従って形成して、2つの振動モードを効果的に結合させる。これにより、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
また、第6の実施形態の変形例として、例えば図17に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1200が考えられる。この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1200は、第1〜第3の入出力振動部913〜915にまたがる第1の絶縁体1210及び第2の絶縁体1211を有する構造である。第1の絶縁体1210は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の下面に新たに挿入される一定の厚みの絶縁体と上記第1の絶縁体1110とを一体構成したものである。第2の絶縁体1211は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の上面に新たに積層される一定の厚みの絶縁体と上記第2の絶縁体1111とを一体構成したものである。この第2の絶縁体1211は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。
(第7の実施形態)
図18は、本発明の第7の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1300の断面図である。図18において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1300は、基板101と、空洞部102と、圧電薄膜103と、第1の下部電極904と、第2の下部電極906と、第3の下部電極908と、第1の上部電極905と、第2の上部電極907と、第3の上部電極909と、第1の絶縁体1310と、第2の絶縁体1311とを備える。図18でわかるように、この第7の実施形態は、第5の実施形態に対して第1及び第2の絶縁体1310及び1311の構造が異なる。なお、図18において、第5の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第1の下部電極904と、第1の上部電極905と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第1の入出力振動部913が構成される。第2の下部電極906と、第2の上部電極907と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第2の入出力振動部914が構成される。第3の下部電極908と、第3の上部電極909と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第3の入出力振動部915が構成される。第1の絶縁体1310は、第1の下部電極904の下面のみに形成される。形成される厚みは、上記特徴2を満足するように設計される。また、第2の絶縁体1311は、第1の上部電極905の上面のみに形成される。形成される厚みは、上記特徴3を満足するように設計される。
以上のように、本発明の第7の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1300によれば、第1〜第3の入出力振動部913〜915とを、上記1〜4の構造的特徴に従って形成して、2つの振動モードを効果的に結合させる。これにより、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
また、第7の実施形態の変形例として、例えば図19に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1400が考えられる。この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1400は、第1〜第3の入出力振動部913〜915にまたがる第1の絶縁体1410及び第2の絶縁体1411を有する構造である。第1の絶縁体1410は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の下面に新たに挿入される一定の厚みの絶縁体と上記第1の絶縁体1310とを一体構成したものである。第2の絶縁体1411は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の上面に新たに積層される一定の厚みの絶縁体と上記第2の絶縁体1311とを一体構成したものである。この第2の絶縁体1411は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。
(第8の実施形態)
図20は、本発明の第8の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1500の断面図である。図20において、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1500は、基板101と、空洞部102と、圧電薄膜103と、第1の下部電極904と、第2の下部電極906と、第3の下部電極908と、第1の上部電極905と、第2の上部電極907と、第3の上部電極909と、第1の絶縁体1510と、第2の絶縁体1511と、第3の絶縁体1512と、第4の絶縁体1513とを備える。図20でわかるように、この第8の実施形態は、第5の実施形態に対して第1〜第4の絶縁体1510〜1513の構造が異なる。なお、図20において、第5の実施形態と同様の機能を有する部分については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
第1の下部電極904と、第1の上部電極905と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第1の入出力振動部913が構成される。第2の下部電極906と、第2の上部電極907と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第2の入出力振動部914が構成される。第3の下部電極908と、第3の上部電極909と、両方の電極に挟まれた圧電薄膜103の一部とによって、第3の入出力振動部915が構成される。第1の絶縁体1510は、第2の下部電極906の下面のみに形成される。第3の絶縁体1512は、第3の下部電極908の下面のみに形成される。これらの形成厚みは、上記特徴2を満足するように設計される。また、第2の絶縁体1511は、第2の上部電極907の上面のみに形成される。第4の絶縁体1513は、第3の上部電極909の上面のみに形成される。これらの形成厚みは、上記特徴3を満足するように設計される。
以上のように、本発明の第8の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1500によれば、第1〜第3の入出力振動部913〜915とを、上記1〜4の構造的特徴に従って形成して、2つの振動モードを効果的に結合させる。これにより、発生電荷を効率良く利用することができ、低損失かつ広帯域な特性を実現することができる。
また、第8の実施形態の変形例として、例えば図21に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1600が考えられる。この多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1600は、第1〜第3の入出力振動部913〜915にまたがる第1の絶縁体1610及び第2の絶縁体1611を有する構造である。第1の絶縁体1610は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の下面に新たに挿入される一定の厚みの絶縁体と上記第1及び第3の絶縁体1510及び1512とを一体構成したものである。第2の絶縁体1611は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の上面に新たに積層される一定の厚みの絶縁体と上記第2及び第4の絶縁体1511及び1513とを一体構成したものである。この第2の絶縁体1611は、第1〜第3の入出力振動部913〜915の共振周波数を略等しくする質量を有していればよい。
なお、第5〜第8の実施形態で説明した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタにおいて、空洞部102の代わりに、低音響インピーダンス層と高音響インピーダンス層とが交互に配置された音響ミラー層を用いても、同様の効果が得られる。図22に、第1の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100に音響ミラー層を用いた構造の一例を示す。
また、第5〜第8の実施形態で説明した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの第2の下部電極906と第3の上部電極909とを、又は第2の上部電極907と第3の下部電極908とを平衡入出力端子電極とすることで、平衡型多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを実現することができる。
また、第5〜第8の実施形態で説明した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタは、上面が同心円状の構造が考えられる。具体的には、内側に柱状の圧電共振器を形成し、外側にドーナツ柱状の圧電共振器を形成すれば、同心円状の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタが構成される。
さらに、第5〜第8の実施形態で説明した多重モード薄膜弾性波共振器フィルタに、上記第2〜第4の実施形態で説明した構造をそれぞれ採用することも可能である。
(第9の実施形態)
第9の実施形態では、本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの応用例について説明する。
図23は、本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを用いたラダー型フィルタ1700の回路図である。図23において、ラダー型フィルタ1700は、直列に接続された複数の薄膜弾性波共振器1701と、複数の薄膜弾性波共振器1701に並列に接続された複数の薄膜弾性波共振器1702と、出力箇所に接続された本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1703とを備える。薄膜弾性波共振器1701及び1702は、ラダー型に接続されているのであれば、図23に示す数に限定されない。また、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1703が接続される箇所も、図23の例に限定されない。
このように、薄膜弾性波共振器から構成されるラダー型フィルタに本発明の多重モード薄膜弾性波共振器を接続することによって、低損失かつ広帯域な特性のフィルタを構成することができる。
図24は、本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを用いた通信機器1800の構成を示すブロック図である。図24において、通信機器1800は、送信回路1805と、受信回路1806と、本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1801及び1802と、スイッチ回路1803と、アンテナ1804とを備える。多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1801は、送信回路1805とスイッチ回路1803との間に接続されており、送信周波数帯を通過する特性を有する。多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1802は、受信回路1806とスイッチ回路1803との間に接続されており、受信周波数帯を通過する特性を有する。スイッチ回路1803は、送信回路1805からの信号をアンテナ1804側に伝搬するか、アンテナ1804からの信号を受信回路1806側に伝搬するかを切り換える。
このように、本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを通信機器に用いることによって、低損失かつ広帯域な特性を有する通信機器を構成することができる。
図25は、本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを用いた共用器1900の構成を示すブロック図である。共用器1900は、送信回路側に接続された本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1901と、受信回路側に接続された本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1902と、アイソレーション移相器1903とを備える。本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1901及び1902は、例えば図6及び図7に示す多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ300及び400である。
図25に示す構成により、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1901は、送信周波数帯の信号のみを通過させる。多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1902は、受信周波数帯の信号のみを通過させる。これによって、アンテナ1904から、受信回路に送信信号が回り込むことなく、送信信号が放射されると共に、アンテナ1904からの受信信号が送信回路に回り込むことなく、受信回路に伝搬されることとなる。よって、低損失かつ広帯域な共用器を構成することができる。
その他、フィルタ特性を必要とする機器であれば、本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタは、利用可能である。
本発明に係る複数モードを利用した薄膜弾性波共振器フィルタ、並びにそれを備える共用器、及び通信機器は、低損失かつ広帯域を実現することができ、無線機器等に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100の断面図 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ100の振動モード分布を示す図 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを表す回路記号 第1の実施形態の変形例である多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ200の断面図 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを表す他の回路記号 本発明の第2の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ300の断面図 第2の実施形態の変形例である多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ400の断面図 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを表す他の回路記号 本発明の第3の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ500の断面図 第3の実施形態の変形例である多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ600の断面図 本発明の第4の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ700の断面図 第4の実施形態の変形例である多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ800の断面図 本発明の第5の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900の断面図 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ900の振動モード分布を示す図 第5の実施形態の変形例である多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1000の断面図 本発明の第6の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1100の断面図 第6の実施形態の変形例である多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1200の断面図 本発明の第7の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1300の断面図 第7の実施形態の変形例の多重モード薄膜弾性波共振器1400の断面図 本発明の第8の実施形態に係る多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ1500の断面図 第8の実施形態の変形例の多重モード薄膜弾性波共振器1600の断面図 ミラー音響層を用いた本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの断面図 本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを用いたラダー型フィルタ1700の回路図 本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを用いた通信機器1800の構成を示すブロック図 本発明の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを用いた共用器1900の構成を示すブロック図 従来のMCFの構成を示す図 従来のMCFの別の構成を示す図 従来の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ70の断面図及び理想的な振動モード分布を示す図 従来の他の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタの断面図及び理想的な振動モード分布を示す図
符号の説明
100〜1500、1703、1801、1802、1901、1902 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ
101 基板
102 空洞部
103 圧電薄膜
104〜107、304、505、904〜909 電極
108〜109、208〜209、608、708〜709、808〜809、910〜912、1010〜1011、1210〜1211、1310〜1311、1410〜1411、1510〜1513、1610〜1611 絶縁体
110〜111、913〜915 入出力振動部
1700 ラダー型フィルタ
1701、1702 薄膜弾性波共振器
1800 通信機器
1803 スイッチ回路
1804、1904 アンテナ
1805 送信回路
1806 受信回路
1900 共用器
1903 アイソレーション移相器

Claims (20)

  1. 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタであって、
    隣接配置された、圧電体の一部を第1の下部電極と第1の上部電極とで挟んで構成される第1の入出力振動部と、当該圧電体の一部を第2の下部電極と第2の上部電極とで挟んで構成される第2の入出力振動部とを、少なくとも含む振動部と、
    前記振動部を載置し、少なくとも前記第1の入出力振動部の振動と前記第2の入出力振動部の振動とを共通に確保することによって、当該複数の振動を結合する共通振動確保部と、
    前記第1の下部電極と前記第2の下部電極との間及び前記第1の上部電極と前記第2の上部電極との間の少なくとも一方を、電気的に絶縁する段差を形成するための少なくとも1つの絶縁体とを備える、多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  2. 前記第1の入出力振動部の第1の下部電極の下に、前記第2の入出力振動部の第2の下部電極よりも厚い第1の絶縁体が形成されており、
    前記第2の入出力振動部の第2の上部電極の上に、前記第1の入出力振動部の第1の上部電極よりも厚い第2の絶縁体が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  3. 前記第2の絶縁体は、前記第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする厚さを有することを特徴とする、請求項2に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  4. 前記第2の絶縁体は、前記第1の上部電極の上面にまで形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  5. 前記第2の絶縁体は、前記第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする質量を有することを特徴とする、請求項4に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  6. 前記第1の絶縁体は、前記第2の下部電極と前記圧電体との間に挿入する形状で形成されており、
    前記第2の絶縁体は、前記第1の上部電極と前記圧電体との間に挿入する形状で形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  7. 前記第1及び第2の絶縁体は、前記第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする質量を有することを特徴とする、請求項6に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  8. 前記前記第2の絶縁体は、前記第1の上部電極の上面にまで形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  9. 前記第2の絶縁体は、前記第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする質量を有する、請求項8に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  10. 前記振動部は、前記第1の入出力振動部に隣接配置された、圧電体の一部を第3の下部電極と第3の上部電極とで挟んで構成される第3の入出力振動部をさらに備え、
    前記共通振動確保部は、前記第1〜第3の入出力振動部の振動を共通に確保することによって当該複数の振動を結合し、
    前記第3入出力振動部の第3の上部電極の上に、前記第1の入出力振動部の第1の上部電極よりも厚い第3の絶縁体が形成され、
    前記第1の絶縁体は、前記第3の入出力振動部の第3の下部電極よりも厚く形成されることを特徴とする、請求項2に記載の多重モード薄膜弾性波共振器。
  11. 前記第3の絶縁体は、前記第1及び第3の入出力振動部の共振周波数を略等しくする厚さを有することを特徴とする、請求項10に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  12. 前記第2及び第3の絶縁体は、前記第1の上部電極の上面にまで形成された一体の層であることを特徴とする、請求項10に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  13. 前記第2及び第3の絶縁体は、前記第1〜第3の入出力振動部の共振周波数を略等しくする質量を有する、請求項12に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  14. 前記第1の入出力振動部の第1の下部電極と前記第2の入出力振動部の第2の下部電極とは、電気的に接続されており、
    前記第2の入出力振動部の第2の上部電極の上に、前記第1の入出力振動部の第1の上部電極よりも厚い絶縁体が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  15. 前記絶縁体は、前記第1及び第2の入出力振動部の共振周波数を略等しくする厚さを有することを特徴とする、請求項14に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  16. 前記共振振動確保部は、基板内に形成された空洞部であることを特徴とする、請求項1に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  17. 前記共振振動確保部は、高音響インピーダンス層と低音響インピーダンス層とを交互に有する音響ミラー層であることを特徴とする、請求項1に記載の多重モード薄膜弾性波共振器フィルタ。
  18. 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを備えるラダー型フィルタであって、
    前記多重モード薄膜弾性波共振器フィルタは、
    隣接配置された、圧電体の一部を第1の下部電極と第1の上部電極とで挟んで構成される第1の入出力振動部と、当該圧電体の一部を第2の下部電極と第2の上部電極とで挟んで構成される第2の入出力振動部とを、少なくとも含む振動部と、
    前記振動部を載置し、少なくとも前記第1の入出力振動部の振動と前記第2の入出力振動部の振動とを共通に確保することによって、当該複数の振動を結合する共通振動確保部と、
    前記第1の下部電極と前記第2の下部電極との間及び前記第1の上部電極と前記第2の上部電極との間の少なくとも一方を、電気的に絶縁する段差を形成するための少なくとも1つの絶縁体とを備える、ラダー型フィルタ。
  19. 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを備える共用器であって、
    前記多重モード薄膜弾性波共振器フィルタは、
    隣接配置された、圧電体の一部を第1の下部電極と第1の上部電極とで挟んで構成される第1の入出力振動部と、当該圧電体の一部を第2の下部電極と第2の上部電極とで挟んで構成される第2の入出力振動部とを、少なくとも含む振動部と、
    前記振動部を載置し、少なくとも前記第1の入出力振動部の振動と前記第2の入出力振動部の振動とを共通に確保することによって、当該複数の振動を結合する共通振動確保部と、
    前記第1の下部電極と前記第2の下部電極との間及び前記第1の上部電極と前記第2の上部電極との間の少なくとも一方を、電気的に絶縁する段差を形成するための少なくとも1つの絶縁体とを備える、共用器。
  20. 多重モード薄膜弾性波共振器フィルタを備える通信機器あって、
    前記多重モード薄膜弾性波共振器フィルタは、
    隣接配置された、圧電体の一部を第1の下部電極と第1の上部電極とで挟んで構成される第1の入出力振動部と、当該圧電体の一部を第2の下部電極と第2の上部電極とで挟んで構成される第2の入出力振動部とを、少なくとも含む振動部と、
    前記振動部を載置し、少なくとも前記第1の入出力振動部の振動と前記第2の入出力振動部の振動とを共通に確保することによって、当該複数の振動を結合する共通振動確保部と、
    前記第1の下部電極と前記第2の下部電極との間及び前記第1の上部電極と前記第2の上部電極との間の少なくとも一方を、電気的に絶縁する段差を形成するための少なくとも1つの絶縁体とを備える、通信機器。
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