JP2007026932A - 発光パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】 発光面の輝度ムラのない、生産性に優れた、コンパクトな有機ELを用いた発光パネルを提供することを目的とする。
【解決手段】 発光パネルにおいて、透明電極層は、補助配線を介して電力を受給する複数の受電部を有する発光パネル。
【選択図】 図3

Description

本発明は、バックライトや照明装置に用いる有機電界発光素子(有機EL素子とも呼ぶ)からなる発光パネルに関する。
近年、有機EL素子からなる発光パネルが照明器具や電子情報機器における液晶表示画面のバックライトとして用いられている。図1に照明装置やバックライトに用いられる有機EL素子の断面の概略構成を示し、図2に上面から見た概略構成図を示す。図1において、透明基板1の上面には透明電極層(以下陽極という)2が形成されており、この陽極2の上面には発光する化合物を含有する有機層3が形成されている。さらにこの有機層3の上面には、金属電極層(以下陰極という)4が形成されている。陽極2と陰極4には、スイッチ7を介して、発光駆動電源6が接続されている。スイッチ7をオンすることにより有機層3に電子及び正孔が注入され、再結合することにより励起子(エキシトン)を生成する。このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光面(発光領域)Sを全面発光させ、照明器具やバックライトとして用いることができる。この時発光駆動電圧としては、数V〜数十V程度の電圧で発光が可能である。さらに、自己発光型であるため視野角に冨み、視認性が高く、薄膜型の完全固体素子であるために省スペースでもある。このような特徴から発光光源として注目されている(特許文献1参照。)。
しかし、特許文献1では、陽極の受電部が一つの発光面(発光領域)に対し、1カ所しか設けられていない。このため、この受電部に近い発光部分とこの受電部から離れた発光部分では、輝度ムラが発生するという問題があった。これは、陽極に用いられる透明電極層の抵抗が大きく、陽極側受電部から離れるに従い電圧降下が大きくなり発光輝度が低下するためである。このような問題に対し、特許文献2では、発光エリアの外周部に陽極と接する低抵抗な金属電極層を配置する提案が成されている。
特開平10−247401号公報 特開平11−31590号公報
しかし、特許文献2では、発光面(発光領域)の外周部全域に金属電極層を形成する必要があり、限られた面積の中での金属電極層による非発光領域が多くなるため、発光面積に比べ装置の外形寸法が大きくなるという問題がある。また、金属電極層形成のための材料コストのアップや、製造時における蒸着装置への投入エネルギーの増大、製造時間の増加など、生産性に劣るという問題点がある。
本発明は、係る問題を解決するためになされたものであり、輝度ムラのない、生産性に優れた、コンパクトな有機ELを用いた発光パネルを提供することを目的とする。
発明者は、鋭意研究を重ねたところ、以下の記載の何れかの構成により、前記課題を解決することができた。
請求項1に係る発光パネルは、透明基板に透明電極層と、発光層を含む少なくとも一層以上の有機層と、金属電極層とが積層されてなる発光パネルの前記透明電極層と前記金属電極層との間に電圧を印加することにより前記発光パネルの発光面を発光させてなる発光パネルにおいて、前記透明電極層は、補助配線を介して電力を受給する複数の受電部を有することを特徴とするものである。
請求項2に係る発光パネルは、請求項1に記載の発光パネルにおいて、前記複数の受電部は、少なくとも互いに前記発光面の中心に対し対称の位置にある2つの受電部を有することを特徴とするものである。
請求項3に係る発光パネルは、請求項1又は2に記載の発光パネルにおいて、前記補助配線は、前記透明電極層よりも低抵抗な材料からなることを特徴とするものである。
請求項4に係る発光パネルは、請求項1乃至3の何れか1項に記載の発光パネルにおいて、前記補助配線が前記金属電極層と同一材料であることを特徴とするものである。
請求項5に係る発光パネルは、請求項1乃至4の何れか1項に記載の発光パネルにおいて、前記補助配線の材料がアルミニウムであることを特徴とするものである。
請求項6に係る発光パネルは、請求項1乃至5の何れか1項に記載の発光パネルにおいて、前記補助配線の厚みが100nm以上であることを特徴とするものである。
請求項7に係る発光パネルは、請求項1乃至6の何れか1項に記載の発光パネルにおいて、前記複数の受電部が、少なくとも互いに前記発光面の中心に対し略対角の位置にある2つの受電部を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、陽極側の受電部を複数設けることにより、受電部から遠くなるに従い、電圧降下により低下する輝度ムラを低減し、目立たなくすることが出来るとともに、外形寸法を大きくすること無く、生産性にすぐれた発光パネルを提供できる。
本発明に係る発光パネルに関し、好適な実施の形態について、図を参照して以下に示す。
本発明に係る有機EL素子を用いた発光パネルの断面図を図3に示す。
透明基板1の上面に透明な陽極2が形成されており、この陽極2の上面には、正孔輸送層31が設けられている。さらにこの正孔輸送層31の上面に発光層30が設けられ、その上面に正孔阻止層32設けられている。正孔阻止層32の上面に電子輸送層33が設けられ、さらに電子輸送層33の上面に陰極4が設けられ、有機EL素子を構成している。この有機EL素子を接着剤52により、封止缶5で封止し、発光パネルを構成している。封止缶5の内面には保水剤51を取り付けている。陽極2と陰極4には、制御用IC9を介して電源ユニット8に接続されている。
図4に透明基板1上に形成した陽極2と陽極2に電力を供給するための2つの受電部21、22及び補助配線23、陰極4のそれぞれの形状と概略配置図を示す。ここでは、電極部材の配置を説明するため、正孔輸送層31、発光層30、正孔阻止層32、電子輸送層33の4つの層については、図示していない。
電源ユニット8から供給される電力は、制御用IC9を介して、負極側は陰極4に接続され、正極側は、補助配線23を介して受電部21,22に供給される。
以下、実施形態の発光パネルの構成を具体的に説明する。
透明基板1としては、透明な材料であればよく、透明ガラスや透明プラスチックを用いることが出来る。例えばポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明なプラスチック基板を使用することができるが、透明なプラスチックフィルムであれば、より好ましい。透明なプラスチックフィルムであれば、外力による変形や衝撃に強く、割れにくい。また、軽量であり、携帯性に富む。
透明電極層である陽極2としては、例えば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化物)、Indium Zinc Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸化物)等の透明導電膜を用いることができる。このような材料を透明基板1上に、スパッタリング法によるマスク蒸着や全面蒸着又は塗布した後にフォトリソグラフィ法でパターニングしたり、またスクリーン印刷などで形成することができる。なお、陽極2の膜厚は、特に限定されないが、通常10nm〜2μm、好ましくは20nm〜1μmである。また、この陽極2の縁部には、補助配線23から電力供給を受ける受電部を複数設けている。特に携帯電話やデジタルカメラ等の携帯機器に用いられる発光パネルとしては、発光面の対角の近傍に2カ所設けることが好ましい。
このように受電部を複数設けることにより、受電部から離れるに従い生じる電圧降下による輝度低下を目立たなくすることが出来る。
補助配線23としては、陽極2よりも低抵抗な金属材料であればよく、特に限定されないが、陰極4に用いる材料と同一であればより好ましい。補助配線23の材料が陰極4と同一材料であれば、陰極4を形成するときに同時に補助配線23を形成することができ、生産性に富む。また、陽極2よりも低抵抗な材料を用いることにより、電圧降下のほとんど生じることなく、受電部に電力を供給することが出来る。特に補助配線がアルミニウムであれば、導電率や扱いやすさの観点からよい。また、補助配線23の厚みは、100nm以上が好ましく、より好ましくは200nm以上である。補助配線の厚みが100nm以下の場合は、低抵抗な材料を用いても電圧降下が大きくなり、全体的な輝度低下を生じる。補助配線23の形成方法としては、次に示す正孔輸送層31、発光層30、正孔阻止層32、電子輸送層33の4つの層を形成した後、陰極4と同時に形成してもよい。形成方法としては、スパッタ法、抵抗加熱蒸着法、エレクトロンビーム蒸着法等がある。メタルマスクを使用することにより陰極4と分割して形成することができる。
正孔輸送層31は、正孔を陽極2から発光層30に輸送する機能を有する。正孔輸送層31における正孔輸送材料としては、一般に有機EL素子に用いられるものであれば用いることができるが、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、芳香族第3級アミン化合物などを用いることができる。この正孔輸送材料を、例えば真空蒸着装法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより陽極2の上面に形成することができる。正孔輸送層31の膜厚としては、特に制限はないが、通常は5nm〜5000nm程度である。
発光層30は、少なくとも発光機能に関与する1種、または2種以上の有機化合物から成る。発光層30は、正孔及び電子の注入機能、それらの輸送機能、正孔と電子の再結合により励起子を生成させる機能を有する。発光層30の材料は、一般に有機EL素子で用いられている公知のものを使用することができる。例えば、キノリノラト錯体が知られている。具体的には、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネシウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)メタン]等がある。発光層30の膜厚としては、特に制限はないが、通常は5nm〜5000nm程度である。
正孔阻止層32は、電子を輸送し、正孔を輸送する能力が著しく低い機能を有し、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。
正孔阻止層32としては、例えば特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日 エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載の正孔阻止(ホールブロック)層等を本発明に係る正孔阻止層32として適用可能である。
電子輸送層33は、陰極4より注入された電子を発光層30に伝達する機能を有していれば良く、その電子輸送材料としては、一般に有機EL素子に用いられる公知の材料からに任意に選択することができる。例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレン、ペリレンなどの芳香族テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体などが挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。この電子輸送層33は、上記電子輸送材料を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、LB法等の公知の方法により、薄膜化することにより形成することができる。電子輸送層33の膜厚については特に制限はないが、通常は5〜5000nm程度である。
陰極4としては、通常の金属が使用できる。中でも導電率や扱いやすさの観点から、Al、Ag、In、Ti、Cu、Au、Mg、Mo、W、Ptから選択される1種以上の金属元素が好ましい。陰極4の形成方法は、スパッタ法、抵抗加熱蒸着法、エレクトロンビーム蒸着法等がある。メタルマスクを使用することにより分割された電極として、補助配線23を同時に形成することができる。陰極4の膜厚については特に制限はないが、通常は5〜500nm程度である。
以上のようにして作製した有機EL素子をガラス製の封止缶5に紫外線硬化型の接着剤52により紫外線ランプを照射することで接着封止し、本発明に係る発光パネルを作製した。この時、有機EL素子と封止缶5は、大気に接触させないように窒素雰囲気下で接着するのが好ましい。これは空気中の水分などと発光層などの有機層が反応することによって劣化することを防止する理由による。また、封止缶5の内部には、補水剤51を入れておくことが好ましい。これは封止缶内に残存する微量な水分の影響を捕集して、有機層の劣化を防止する理由による。
次に本発明に係る発光パネルの駆動方法について述べる。
電源ユニット8は、有機EL素子駆動用の電位+V1と−V1とを出力している。この出力電圧を制御用IC9を用いて、陽極2と陰極4に印加している。このようにすることで、輝度ムラを低減し、目立たなくすることが出来るとともに、外形寸法を大きくすること無く、生産性にすぐれた発光パネルを提供できる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(実施例1)
図5に発光パネル製造のフローを示す。基板1上に受電部21、22を有する陽極2を形成し、その上に補助配線23を形成する。次に正孔輸送層31、発光層30、正孔阻止層32、電子輸送層33の4つの層を形成した後、陰極4を形成した。以下により詳しく説明する。
陽極2として75mm×75mmのガラス上にITOを150nm成膜した基板(NHテクノグラス社製:NA−45)に一般的なフォトリソグラフィー法によって電極形状のパターニングを行った。図5に示すように発光面の中心に対し、ほぼ対角に位置する2カ所に受電部を設けた陽極形状のフォトマスクを用い、受電部21、22を有する陽極2を形成した。
次にこの透明支持基板をiso−プロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
その後、この透明支持基板を、市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定し、陽極2の上にステンレス鋼製のマスクを設置し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートに、アルミニウム3gを入れ真空蒸着装置に取付けた。次いで、真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、アルミニウムの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、金属マスクを介して、蒸着速度1.5nm/秒〜2.0nm/秒で透明支持基板に幅1mm、膜厚200nmになるように蒸着し、補助配線23を設けた。
次に、真空槽をあけ、陽極2の上にステンレス鋼製のマスクを設置し、一方、5つのモリブデン製抵抗加熱ボートに、下記構造で示されるα−NPD、CBP、Ir−1、BCP、Alq3をそれぞれ入れ真空蒸着装置に取付けた。
Figure 2007026932
次いで、真空槽を4×10-4Paまで減圧した後、α−NPDの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で透明支持基板に膜厚50nmの厚さになるように蒸着し、正孔輸送層を設けた。
さらに、CBPの入った前記加熱ボートとIr−1の入ったボートをそれぞれ独立に通電して発光材料であるCBPとIr−1の蒸着速度が100:7になるように調節し膜厚30nmの厚さになるように蒸着し、発光層を設けた。
ついで、BCPの入った前記加熱ボートに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で厚さ10nmの正孔阻止層を設けた。更に、Alq3の入った前記加熱ボートを通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒〜0.2nm/秒で膜厚40nmの電子輸送層を設けた。
次に、真空槽をあけ、電子輸送層の上にステンレス鋼製のマスクを設置し、一方、モリブデン製抵抗加熱ボートにアルミニウム3gを入れ、再び真空槽を2×10-4Paまで減圧した後、マグネシウム入りのボートに通電して蒸着速度1.5nm/秒〜2.0nm/秒でアルミニウムを蒸着し、陰極(厚さ200nm)を作製した。
更に、この有機EL素子を大気に接触させることなく窒素雰囲気下のグローブボックス(純度99.999%以上の高純度窒素ガスで置換したグローブボックス)へ移し、図3に示す概略模式図のような封止構造にして、有機EL素子を用いた発光パネルを作製した。
尚、図3中、補水剤である酸化バリウム51は、アルドリッチ社製の高純度酸化バリウム粉末を、粘着剤付きのフッ素樹脂系半透過膜(ミクロテックス:S−NTF8031Q(日東電工製))でガラス製封止缶5に貼り付けたものを予め準備して使用した。封止缶と有機EL素子との接着には紫外線硬化型の接着剤52を用い、紫外線ランプを照射することで両者を接着し封止することで発光パネルを作製した。
このようにして作製した発光パネルに電流密度25A/m2の電流を流して発光させ、コニカミノルタセンシング社製の輝度計(CS1000A)を用いて、発光面内の輝度ムラを測定したところ、もっとも暗い部分の輝度は、もっとも明るい部分の輝度に比べ80%の輝度であった。この時、目視観察では、ほとんど輝度ムラは認められなかった。
(実施例2)
図6に発光パネル製造のフローを示す。基板1上に受電部21、22を有する陽極2を形成し、次に正孔輸送層31、発光層30、正孔阻止層32、電子輸送層33の4つの層を形成した後、陰極4を形成し、その上に絶縁膜6を形成し、さらに補助配線23を図のような形状に形成した以外は、実施例1と同一条件で作製した。絶縁膜6は、スパッタ装置によりSiO2膜を厚さ100nmに形成し、陰極と補助配線とを絶縁状態にしている。実施例1と同様な方法で輝度ムラを評価したところ、もっとも暗い部分の輝度は、もっとも明るい部分の輝度に比べ80%の輝度であった。
補助配線をこのように配置することにより、配線パターンを発光エリアの内側に作製することができ、よりコンパクトな形状で、輝度ムラの目立たない発光パネルとすることが出来た。
(比較例1)
実施例1における受電部を21のみとし、補助配線23を設けなかった以外は、同一条件で作製し、評価した。輝度ムラは、もっとも暗い部分の輝度が、もっとも明るい部分の輝度に比べ20%の輝度であった。目視観察でも、輝度ムラが目立った。
(実施例3)
図7に発光パネル製造のフローを示す。基板1上に受電部21、22を有する陽極2を形成し、次に正孔輸送層31、発光層30、正孔阻止層32、電子輸送層33の4つの層を形成した後、陰極4と補助配線23とを同じ材料で同時に形成した以外は、実施例1と同一条件で作製し、評価した。もっとも暗い部分の輝度は、もっとも明るい部分の輝度に比べ80%の輝度であった。このように陰極4と補助配線23とを同一材料で同時に形成することにより、輝度ムラを目立たなくすると共に、製造工程が簡略化でき、生産性のよい発光パネルを提供することが出来る。
(実施例4〜7)
実施例1における補助配線23の膜厚を表1に示す値に変更した以外は同一条件として、実施例4〜7の発光パネルを作製した。この時の輝度ムラを実施例1と同一の方法で評価した結果を表1に示す。
Figure 2007026932
補助配線23の膜厚が50nmでは、目視観察でわずかに輝度ムラが認められる。100nm以上の膜厚では、輝度ムラはほとんど認められなかった。
(実施例8〜15)
実施例1における陽極2の受電部21、22の位置を図8におけるA〜Eの位置から選び、表2の組み合わせとし、補助配線23の形状を受電部位置に対応したものとした。また、補助配線の膜厚を150nmとした。これら以外は、実施例1と同一の方法で、実施例8〜15の発光パネルを作製した。また、この時の陽極2の中心と発光パネルの発光面の中心とはほぼ同一であった。この時の輝度ムラを実施例1と同一の方法で評価した結果を表2に示す。
Figure 2007026932
以上、実施例1〜15,比較例1の結果から、透明基板に透明電極層と、発光層を含む少なくとも一層以上の有機層と、金属電極層とが積層されてなる発光パネルの前記透明電極層と前記金属電極層との間に電圧を印加することにより前記発光パネルの発光面を発光させてなる発光パネルにおいて、前記透明電極層は、補助配線を介して電力を受給する複数の受電部を備えることにより、輝度ムラを改善すると共に、補助配線の膜厚を100nm以上とすることで輝度ムラの目立たない発光パネルを提供できることが分かる。また、陰極と補助配線の材料を同じにすることにより、生産性が向上し、また、発光面の中心に対して互いに対称の位置に受電部を配置することにより輝度ムラが目立たなくなり、特に対角の位置にすることにより、輝度ムラがより改善されることが分かる。
照明装置やバックライトに用いられる有機EL素子の概略構成図である。 有機EL素子を上面から見た概略構成図である。 本発明に係る有機EL素子を用いた発光パネルの断面図を模式的に示した図である。 本発明に係る有機EL素子の陽極と陽極2に電力を供給するための受電部と陰極とを模式的に示した図である。 本発明に係る有機EL素子を用いた発光パネルの製造フローを模式的に示した図である。 本発明に係る有機EL素子を用いた発光パネルの製造フローを模式的に示した図である。 本発明に係る有機EL素子を用いた発光パネルの製造フローを模式的に示した図である。 本発明に係る有機EL素子の陽極2の受電部21、22の位置を模式的に示した図である。
符号の説明
1 透明基板
2 陽極
21、22 受電部
23 補助配線
3 有機層
30 発光層
31 正孔輸送層
32 正孔阻止層
33 電子輸送層
4 陰極
5 封止缶
51 補水剤
52 接着剤
6 発光駆動電源
7 スイッチ
8 電源ユニット
9 制御用IC
10 絶縁膜

Claims (7)

  1. 透明基板に透明電極層と、発光層を含む少なくとも一層以上の有機層と、金属電極層とが積層されてなる発光パネルの前記透明電極層と前記金属電極層との間に電圧を印加することにより前記発光パネルの発光面を発光させてなる発光パネルにおいて、前記透明電極層は、補助配線を介して電力を受給する複数の受電部を有することを特徴とする発光パネル。
  2. 前記複数の受電部は、少なくとも互いに前記発光面の中心に対し対称の位置にある2つの受電部を有することを特徴とする請求項1に記載の発光パネル。
  3. 前記補助配線は、前記透明電極層よりも低抵抗な材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光パネル。
  4. 前記補助配線が前記金属電極層と同一材料であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の発光パネル。
  5. 前記補助配線の材料がアルミニウムであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の発光パネル。
  6. 前記補助配線の厚みが100nm以上であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の発光パネル。
  7. 前記複数の受電部が、少なくとも互いに前記発光面の中心に対し略対角の位置にある2つの受電部を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の発光パネル。
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