JP2007017607A - 反射鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】 可視光領域での反射率が高く、耐湿性、耐硫黄性に優れる反射鏡を提供する。
【解決手段】 基材11と、硬質炭素からなる保護膜15と、基材11と保護膜15との間に設けられた、銀または銀合金からなる銀膜13と、銀膜13と保護膜15との間に設けられた酸化亜鉛(好ましくは酸化チタンがドープされた酸化亜鉛)からなる酸化亜鉛膜14と、必要に応じて基材11と銀膜13との間に設けられた酸化物からなる下地膜12を有する反射鏡10。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可視光領域で高い反射率を有し、耐湿性、耐硫黄性を有する反射鏡に関する。
従来より、照明器具、携帯電話、液晶ディスプレイ等に用いられる、ガラス等の基材上に、反射膜としてアルミニウム、銀等の金属膜を成膜した反射鏡が知られている(たとえば、特許文献1)。最近では、可視光領域の全域にわたり反射率が高いことから、銀膜を有する反射鏡が主に検討されている。しかし、銀は、化学的に不安定であるため、空気中の酸素、水分、亜硫酸ガス、硫化水素等により、酸化銀、硫化銀等に変質して変色しやすいという問題がある。
この問題を解決するため、保護膜として酸化アルミニウム等の酸化物膜を銀膜上に成膜した反射鏡が開示されている(特許文献2)。しかし、該保護膜では、空気中の酸素、水分、亜硫酸ガス、硫化水素等による銀の変質を充分に抑えることができず、反射鏡の耐湿性、耐硫黄性は、充分とはいえない。
また、保護膜として窒化アルミニウム、ダイヤモンドライクカーボン等の膜を銀膜の上に積層した反射鏡が開示されている(特許文献3)。しかし、該保護膜であっても、空気中の酸素、水分、亜硫酸ガス、硫化水素等による銀の変質を充分に抑えることができず、反射鏡の耐湿性、耐硫黄性は、充分とはいえない。
実開平5−73809号公報 特開2001−343510号公報 特開2001−13309号公報
本発明は、可視光領域での反射率が高く、耐湿性、耐硫黄性に優れる反射鏡を提供することを目的とする。
本発明の反射鏡は、基材と、硬質炭素からなる保護膜と、基材と保護膜との間に設けられた銀膜と、銀膜と保護膜との間に設けられた酸化亜鉛膜とを有することを特徴とする。
本発明の反射鏡は、基材と銀膜との間に設けられた酸化物からなる下地膜をさらに有することが好ましい。
前記酸化物は、TiOx (1.5≦x<2)で表される酸化チタンであることが好ましい。
前記銀膜の膜厚は、60〜300nmであり、前記酸化亜鉛膜の膜厚は、2〜20nmであることが好ましい。
前記保護膜の膜厚は、2〜20nmであることが好ましい。
前記下地膜の膜厚は、1〜50nmであることが好ましい。
本発明の反射鏡は、可視光領域での反射率が高く、耐湿性、耐硫黄性に優れる。
図1は、本発明の反射鏡の一例を示す断面図である。反射鏡10は、基材11と、該基材11上に設けられた下地膜12と、該下地膜12上に設けられた銀膜13と、該銀膜13上に設けられた酸化亜鉛膜14と、該酸化亜鉛膜14上に設けられた保護膜15とを有するものである。
(基材)
基材11の材質としては、たとえば、ガラス;ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート等のプラスチック等が挙げられる。
基材の形状は、平面、拡散面、凹面、凸面、台形等、各種の反射鏡の基材として求められる形状であればよい。
基材11としては、軽量化できる点で、プラスチックのフィルムが特に好ましい。
基材11の厚さは、平面形状である場合、30〜500μmが好ましい。
基材11は、フィルムである場合、下地膜12、銀膜13等との密着性を向上させるために、プラズマ処理等が施されていてもよい。
(下地膜)
下地膜12は、酸化物からなる膜である。下地膜を設けることにより、これに接する基材11と銀膜13との密着性を高めることができ、その結果、反射鏡10の耐湿性をさらに向上できる。
酸化物としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化ニオブ等が挙げられる。これらのうち、密着性の点から、酸化チタンが好ましく、TiOx (1.5≦x<2)で表される、酸素欠損を有する酸化チタンが特に好ましい。
下地膜12は、単層であってもよく、複数の層から構成されていてもよい。
下地膜12の膜厚は、1〜50nmが好ましく、3〜15nmが特に好ましい。下地膜12の膜厚が1nm未満では、基材11と銀膜13との密着性を向上させる効果が現れにくい。下地膜12の膜厚が50nmを超えると、下地膜12表面の凹凸が大きくなり、反射率が低くなったり、内部応力が高くなるため密着性が低下したりするおそれがある。
本発明における「膜厚」は、物理膜厚のことをいい、物理膜厚は、エリプソメーター、触針式段差計等により求めることができる。
(銀膜)
銀膜13は、銀または銀合金からなる膜であり、光を反射させる反射膜としての役割を果たす。反射膜を銀膜13とすることにより、反射鏡10の可視光領域の反射率を高め、入射角による反射率の依存性を低減させることができる。本発明における「可視光領域」とは、400〜700nmの波長領域を意味する。また、「入射角」とは、膜面に対して垂直な線に対する角度を意味する。
銀合金としては、銀と、金、パラジウム、スズ、ガリウム、インジウム、銅、チタンおよびビスマスからなる群から選ばれる1種以上のその他の金属とからなる合金が、銀膜13の耐久性が向上し、反射率がさらに向上するため好ましい。その他の金属としては、高温耐湿性、反射率の点から、金が特に好ましい。
銀膜13が銀合金からなる膜である場合、銀は、銀膜13における銀とその他の金属との合計(100原子%)中、90〜99.8原子%が好ましい。また、その他の金属は、耐久性の点から0.2〜10原子%が好ましい。
銀膜13の膜厚は、60〜300nmが好ましく、80〜200nmが特に好ましい。銀膜13の膜厚が60nm未満では、可視光領域の反射率が低下するおそれがある。銀膜13の膜厚が300nmを超えると、銀膜13表面に凹凸が発生しやすくなり、これにより光の散乱が生じてしまい、可視光領域での反射率が低下するおそれがある。
(酸化亜鉛膜)
酸化亜鉛膜14は、酸化亜鉛からなる膜であり、これに接する銀膜13の変質を抑え、その結果、反射鏡10の耐湿性、耐硫黄性を向上させる膜である。
酸化亜鉛は、他の酸化物がドープされた酸化亜鉛であってもよい。他の酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ガリウム等が挙げられ、酸化チタンが特に好ましい。酸化チタンがドープされた酸化亜鉛は、その結晶構造が、銀膜13の結晶構造と近いため、銀膜13と酸化亜鉛膜14との密着性を高めることができ、その結果、反射鏡10の耐湿性、耐硫黄性が向上する。
酸化亜鉛膜14におけるチタンは、チタンと亜鉛との合計(100原子%)中、1〜50原子%が好ましく、5〜20原子%がより好ましい。チタンをこの範囲内とすることにより、耐湿性、耐硫黄性が良好な酸化亜鉛膜14を得ることができる。
酸化亜鉛膜14の膜厚は、2〜20nmが好ましい。酸化亜鉛膜14の膜厚が2nm未満では、反射鏡10の耐湿性、耐硫黄性が不充分となるおそれがある。酸化亜鉛膜14の膜厚が20nmを超えると、酸化亜鉛膜14表面に凹凸が発生しやすくなり、これにより光の散乱が生じてしまい、可視光領域での反射率が低下するおそれがある。
(保護膜)
保護膜15は、反射鏡10の最表面に設けられる、硬質炭素からなる膜である。保護膜15を設けることにより、反射鏡10の耐湿性、耐硫黄性をさらに向上できる。
耐硫黄性の向上する理由としては、詳細には解明できてはいないが、以下のとおりであると考えられる。すなわち、硬質炭素中の炭素原子と硫化水素等の含硫黄分子中の硫黄原子との結合エネルギーが高いため、含硫黄分子が保護膜15表面に付着するために多くのエネルギーが必要となる。その結果、保護膜15表面に含硫黄分子が付着しにくくなり、耐硫黄性が向上しているものと考えられる。
硬質炭素は、ダイヤモンドライクカーボン(以下、DLCと記す。)、i−カーボン、アモルファス炭素、水素化炭素とも呼ばれており、従来より公知のものを適宜用いることができる。硬質炭素からなる膜は、表面平滑性に優れる、表面の摩擦係数が小さい、化学的に不活性である、濡れ性が低いため汚れにくい等、保護膜として優れた特性を有している。
硬質炭素の代表的なものとしては、DLCが挙げられる。DLCとは、グラファイト構造(SP2 軌道)とダイヤモンド構造(SP3 軌道)とが混在したアモルファスのものをいい、ラマン分光で1400〜1600cm-1の範囲にピークを有する硬質炭素である。
硬質炭素は、硬度が増加し、反射鏡の耐擦傷性および耐候性が向上することから、水素を含有することが好ましい。硬質炭素中に水素を含有することにより、耐候性が向上する理由は不明だが、硬質炭素中に多数存在する未結合の欠陥が水素の添加により安定化されるためと考えられる。ただし、基材11としてフィルムを使用する場合、保護膜にはフィルムに追随する程度の柔らかさが求められるため、水素は、硬質炭素(100原子%)中20原子%以下が好ましい。
炭素は、硬質炭素(100原子%)中50原子%以上が好ましく、80原子%以上がより好ましい。
硬質炭素中の炭素と水素との合計は、硬質炭素(100原子%)中95原子%以上が好ましい。硬質炭素中には、炭素、水素の他に、フッ素が含まれていてもよい。
保護膜15は、反射鏡10の反射率の点から、透明な膜であることが必要である。具体的には、可視光領域での消衰係数が0.1以下が好ましく、0.08以下が特に好ましく、0.05以下が最も好ましい。本発明における「消衰係数」とは、可視光領域における複素屈折率の虚数部を意味し、分光エリプソメーターにより測定できる。
保護膜15の膜厚は、2〜20nmが好ましく、4〜10nmが特に好ましい。保護膜15の膜厚が2nm未満であると、酸化亜鉛膜14との密着性が向上する効果が現れにくい。保護膜15の膜厚が20nmを超えると、反射率が低くなるおそれのある。
(反射鏡の製造方法)
反射鏡10は、基材11上に、各膜を順次、スパッタ法、化学気相成長法(CVD法)、イオンプレーティング法等により製膜することにより得られる。
スパッタ法は、CVD法およびイオンプレーティング法に比べて、大面積に膜が形成でき、かつ、透明な膜を形成しやすい点で好ましい。また、表面粗さを小さくできるため、反射率を高く保つことができる点で好ましい。
スパッタ法としては、たとえば、交流(AC)、直流(DC)、高周波(RF)によるスパッタ法が挙げられる。DCによるスパッタ法には、パルスDCスパッタ法を含む。ACスパッタ法、パルスDCスパッタ法は、異常放電を防止できる点で有効である。緻密な膜を形成できる点では、ACまたはDCによる反応性スパッタ法が好ましい。
下地膜12は、スパッタ法により製膜されることが好ましい。雰囲気としては、酸化性ガスを実質的に含まないアルゴン等の希ガス雰囲気が好ましい。
下地膜12用のターゲットとしては、酸化性ガスを実質的に含まない雰囲気下で酸化物膜を製膜できる点で、酸化物ターゲットが好ましい。酸化物ターゲットとしては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化クロムおよび酸化ニオブからなる群から選ばれる1種以上を含むターゲットが挙げられる。
DCスパッタ法で下地膜12を成膜する場合、高速で製膜できる点で、酸素欠損ターゲットが好ましい。酸素欠損ターゲットとしては、たとえば、TiOx (1.5≦x<2.0)として表されるものが挙げられる。
銀膜13は、アルゴンガス雰囲気下で、銀または銀合金からなるターゲットを用いて、スパッタ法により製膜されることが好ましい。
銀ターゲットとしては、銀を95質量%以上含有するターゲットが好ましい。銀合金ターゲットとしては、銀を95〜99.7質量%含有し、その他の金属を0.3〜5.0質量%含有するターゲットが好ましい。
酸化亜鉛膜14は、スパッタ法により製膜されることが好ましい。雰囲気としては、酸化性ガスを実質的に含まないアルゴン等の希ガス雰囲気が好ましい。
酸化亜鉛ターゲットとしては、酸化チタンを5〜20質量%ドープした酸化亜鉛ターゲットが好ましい。
保護膜15は、炭素(グラファイト)を主成分とするターゲットを用い、スパッタ法、CVD法、イオンプレーティング法等により製膜できる。硬質炭素からなる膜をアモルファスとすることができ、より緻密な硬質炭素からなる膜が得られることから、スパッタ法が好ましい。雰囲気としては、酸化性ガスを実質的に含まないアルゴン等の希ガス雰囲気が好ましい。酸化性ガスは、1体積%以下が好ましい。
反射鏡10は、JIS Z 8701の規定による視感反射率が90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましく、97%以上であることが最も好ましい。これにより、反射鏡10の反射率が高くなり、プロジェクションテレビ、液晶ディスプレイ等の画像装置に用いた場合、輝度を下げることなく画像を映し出すことができる。
〔実施例1〕
真空槽内に、基材として、アクリルハードコートを施した平坦なポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ:50μm)を配置した。
ターゲットとして、TiOx 酸素欠損ターゲット(商品名「TXO」、旭硝子セラミックス社製)、金を添加した銀合金ターゲット(金含有率1原子%、銀の含有率99原子%)、酸化チタンを10質量%ドープした酸化亜鉛ターゲット、およびグラファイトターゲット(商品名「IG−15」、東洋炭素社製、カーボンの含有率99.6質量%以上)を、それぞれカソード上部の基材に対向するように設置した。真空槽内を2×10-5Paまで排気した。
真空槽内にアルゴンガスを200sccm導入し、100Wの電力を投入し、イオンビームソース(「LIS−150」、アドバンストエナジー社製)からイオン化されたアルゴンイオンを基材に照射し、基材の乾式洗浄を行った。
ついで、スパッタガスとしてアルゴンガスを真空槽内へ導入した。TiOx 酸素欠損ターゲットを用いて、DCスパッタリング法により、0.15Paの圧力で、周波数100kHz、電力密度0.79W/cm2 、反転パルス幅1μ秒のパルススパッタを行い、基材上に酸化チタン膜(下地膜)を5nmの膜厚で製膜した。酸化チタン膜の成分はターゲットと同等であった。
ついで、残存ガスを排気後、スパッタガスとしてアルゴンガスを真空槽内へ導入した。金を添加した銀合金ターゲットを用いて、DCスパッタリング法により、0.15Paの圧力で、周波数100kHz、電力密度2.46W/cm2 、反転パルス幅5μ秒のパルススパッタを行い、酸化チタン膜上に金を含む銀合金膜を150nmの膜厚で製膜した。銀合金膜の成分はターゲットと同等であった。
ついで、スパッタガスとしてアルゴンガスを真空槽内へ導入した。酸化チタンを10質量%ドープした酸化亜鉛ターゲットを用いて、DCスパッタリング法により、0.20Paの圧力で、周波数100kHz、電力密度0.25W/cm2 、反転パルス幅1μ秒のパルススパッタを行い、酸化亜鉛膜を3nmの膜厚で製膜した。
ついで、スパッタガスとして、水素およびアルゴンガスをそれぞれ真空槽内へ導入し、水素がスパッタガス中に30体積%となるように調整した。酸素は意図的には導入していない。グラファイトターゲットを用いて、DCスパッタリング法により、0.25Paの圧力で、周波数100kHz、電力密度2.46W/cm2 、反転パルス幅4.5μ秒のパルススパッタを行い、DLC膜(保護膜)を7nmの膜厚で製膜し、反射鏡を得た。
得られた反射鏡について、以下の評価を行った。結果を表1〜3に示す。
(1)高温耐湿試験:
反射鏡を50mm×100mmに切り出しサンプルに供した。温度60℃、相対湿度90%の雰囲気中にサンプルを100時間放置し、放置後の膜剥離および腐食の有無を確認した。
○:膜の剥離もなく、腐食の検出も見られなかった。
×:膜に剥離および/または腐食の検出が見られた。
(2)高温試験:
反射鏡を50mm×100mmに切り出しサンプルに供した。温度85℃、相対湿度30%以下の雰囲気中にサンプルを100時間放置し、放置後の膜剥離および腐食の有無を確認した。
○:膜の剥離もなく、腐食の検出も見られなかった。
×:膜に剥離および/または腐食の検出が見られた。
(3)テープ剥離試験:
反射鏡の膜面をカッターを用いて切断し、ます目を100個形成した。接着テープ(ニチバン社製)を手の力で強く膜面に貼り付け、勢い良く剥がした後の膜面のます目の剥離の有無を確認した。全く剥離がない場合を100/100、全て剥離の場合を0/100とした。剥離試験は成膜直後、高温耐湿試験後および高温試験後に行った。
(4)膜面反射率:
カラーアナライザー(「TOPSCAN」、東京電色社製)を用いて膜面側の反射率を測定し、JIS Z 8701(1982年)に規定する三刺激値の色度Yを計算により求め、視感反射率とした。測定は正反射光および拡散光の両方を測定することにより測定するSCI方式で行った。視感反射率は成膜直後、高温耐湿試験後および高温試験後に測定した。
(5)耐硫化水素試験:
反射鏡を50×100mmに切り出しサンプルに供した。10ppmの硫化水素を導入し、温度50℃、相対湿度80%の雰囲気中に100時間サンプルを放置し、放置後の視感反射率、膜剥離および腐食の有無を確認した。視感反射率は、(4)と同様の方法により測定した。
膜剥離および腐食の有無については、以下の基準で評価した。
○:膜の剥離もなく、腐食の検出も見られなかった。
△:膜の剥離または腐食の検出が若干見られたものの、実際上問題が生ずる程度ではなかった。
×:膜に剥離および/または腐食の検出が見られた。
〔比較例1〕
実施例1から酸化亜鉛膜を除いた以外は、実施例1と同様にして反射鏡を得た。得られた反射鏡について、実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1〜3に示す。
Figure 2007017607
Figure 2007017607
Figure 2007017607
本発明の反射鏡は、フラットパネルディスプレイ、プロジェクションテレビ、携帯電話等の表示ディスプレイ等の光源用の反射部材、特に、モバイル用パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA、携帯型のゲーム機器等の電子機器の表示ディスプレイの光源用の反射部材として有用である。
本発明の反射鏡の一例を示す断面図である。
符号の説明
10 反射鏡
11 基材
12 下地膜
13 銀膜
14 酸化亜鉛膜
15 保護膜

Claims (6)

  1. 基材と、
    硬質炭素からなる保護膜と、
    基材と保護膜との間に設けられた銀膜と、
    銀膜と保護膜との間に設けられた酸化亜鉛膜と
    を有する反射鏡。
  2. 基材と銀膜との間に設けられた酸化物からなる下地膜をさらに有する、請求項1に記載の反射鏡。
  3. 前記酸化物が、TiOx (1.5≦x<2)で表される酸化チタンである、請求項2に記載の反射鏡。
  4. 前記銀膜の膜厚が、60〜300nmであり、
    前記酸化亜鉛膜の膜厚が、2〜20nmである、請求項1〜3のいずれかに記載の反射鏡。
  5. 前記保護膜の膜厚が、2〜20nmである、請求項1〜4のいずれかに記載の反射鏡。
  6. 前記下地膜の膜厚が、1〜50nmである、請求項2〜5のいずれかに記載の反射鏡。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008132921A1 (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Asahi Glass Company, Limited 反射鏡および該反射鏡の製造方法
JP2011513801A (ja) * 2008-03-11 2011-04-28 ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド 反射性物品
JP2014045182A (ja) * 2012-08-02 2014-03-13 Nihon Ceratec Co Ltd 発光装置

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