JP2007012456A - プロトン伝導材料およびこれを用いたプロトン伝導膜 - Google Patents

プロトン伝導材料およびこれを用いたプロトン伝導膜 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐熱性を有し、低温から中温度領域(約70℃〜200℃)で良好なプロトン伝導性を有するプロトン伝導材料およびこれを用いたプロトン伝導膜を得る。
【解決手段】膜物性を確保する成分であるシロキサン構造を有する化合物を含み、プロトン伝導に寄与する成分として、置換基R1、R2を有する2,5−ジヒドロキシキノン誘導体をシロキサン単位1個に対して0.1〜10個の割合で含むプロトン伝導材料である。R1、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基である。プロトン伝導度の観点からは、R1、R2の中、少なくとも1つはヒドロキシル基またはメチル基であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池、水電解、水素センサ、濃淡電池、除湿機等に好適に使用できるプロトン伝導材料に関し、特に固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)に用いられるプロトン伝導材料に関する。
固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)は、低温での運転が可能であり、安全性が高く小型で高出力であることなど、多くの利点を有することから、携帯用などの電源として種々の用途が検討されている。このPEFCでは、アノード側に接地された触媒により、燃料である水素がプロトン(水素イオン)と電子に分解される。このうち電子は外部に供給され、電気として使用され、PEFCのカソード側へと循環される。一方、プロトンは、高分子電解質膜であるプロトン伝導膜に供給され、これを通じてカソード側へと移動し、カソード側の触媒により、循環されてきた電子および外部から導入される酸素と結合されて水が生じる。
すなわち、プロトン伝導膜はPEFCの性能を決める重要な材料であり、PEFCにおいて高い出力(電流密度)を得るためには、高いプロトン伝導度が必要である。さらに、実用化にあたっては、幅広い条件下において安定して高いプロトン伝導度を発揮することが要求される。なお、従来のPEFCのプロトン伝導膜としては、主にパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーから構成される樹脂(例えばナフィオン;デュポン社製)が用いられてきた。
また、耐熱性、耐久性、寸法安定性等に優れたプロトン電導膜として、例えば特許文献1では、ケイ素−酸素結合を有する3次元架橋構造体(A)、この(A)と共有結合した炭素原子含有化合物(B)、およびプロトン伝導性付与剤として無機酸(C)及び加水分解性シリル基を1以上有する炭素原子含有化合物(D)を含有するプロトン伝導膜が報告されている。
特開2003−157863号公報
PEFCは、発電効率や冷却効率等の点から高温で動作させることが好ましく、その安定動作のためには約70℃〜200℃の作動温度が望ましい。しかしながら、従来のパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーからなるプロトン伝導膜は、プロトン伝導性を発現するために適正量の水分が必須であり、常にセルの加湿度を高めておく必要があるため、水の沸点である100℃以上で用いると非可逆的な性能低下が起こるという問題があった。このため、従来のPEFCの作動温度は室温から70℃程度に設定されていた。
このように、従来のパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマーからなるプロトン伝導膜は耐熱性が低く、PEFCの安定動作に必要な約70℃〜200℃の温度範囲において高いプロトン伝導度を発現しないという問題があった。また、上記特許文献1で示されたプロトン伝導膜では、優れた耐熱性を有するものの、燃料電池の実用化に必要な0.1S/cm以上の高いプロトン伝導度を示すに至っていない。
本発明は、上記のような問題点を改善するためになされたもので、優れた耐熱性を有し、低温から中温度領域(約70℃〜200℃)で良好なプロトン伝導性を有するプロトン伝導材料およびこれを用いたプロトン伝導膜を得ることを目的としている。
本発明の第1の観点に係わるプロトン伝導材料は、シロキサン構造と、一般式(1)で示される構造を有する化合物とを、シロキサン単位(ケイ素−酸素結合)1個に対して0.1〜10個の割合で含むものである。なお、式中、R1、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基である。
Figure 2007012456
また、本発明の第2の観点に係わるプロトン伝導材料は、シロキサン構造を有する主鎖と、一般式(2)で示される側鎖により構成された化合物を含むものである。なお、式中、R1は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基であり、*はメチレン基、エーテル基、エチレンオキシド基、カルボニル基、およびこれらの基の組み合わせから選ばれるいずれかの基である。
Figure 2007012456
さらに、本発明に係わるプロトン伝導膜は、上記のプロトン伝導材料から構成され、60℃でのプロトン伝導度が0.1S/cm以上のものである。
本発明によれば、優れた耐熱性を有するとともに、低温から中温度領域(約70℃〜200℃)で良好なプロトン伝導性を有するプロトン伝導材料およびこれを用いたプロトン伝導膜を得ることができた。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の請求項1の発明におけるプロトン伝導材料は、膜物性を確保する成分としてシロキサン構造体を含み、プロトン伝導に寄与する成分として次の一般式(1)で示される構造を有する化合物を、シロキサン単位(ケイ素−酸素結合)1個に対して0.1〜10個の割合で含むことを特徴とする。なお、本発明の請求項1の発明におけるプロトン伝導材料は、少なくとも上記2つの化合物を含むことから、以下、説明の都合上、二化合物タイプのプロトン伝導材料と称す。
Figure 2007012456
まず、二化合物タイプのプロトン伝導材料において膜物性を確保する成分であるシロキサン構造体について説明する。シロキサン構造体とは、Si−O−Si結合を含む化合物であり、一般に、加水分解性シリル基(例えば、アルコキシシリル基、ハロゲン化シリル基等)を有する加水分解性シリル基含有化合物(アルコキシシラン類、ハロゲン化シラン類)をプリカーサーとして、それに加水分解反応および縮合反応を行う、いわゆるゾルゲル法(sol−gel process)により容易に得ることができる。なお、加水分解性シリル基含有化合物は、比較的安価で市販されており、容易に入手することができる。
ゾルゲル法によるシロキサン構造体の製造方法の具体例を次の(化7)〜(化9)に示す。なお、(化7)は、ジメチルジクロルシランの加水分解反応によるポリジメチルシロキサンの合成、(化8)はオクタメチルシクロテトラシロキサンの酸性触媒(硫酸)によるポリジメチルシロキサンの合成、(化9)はオクタメチルシクロテトラシロキサンの塩基性触媒(水酸化カリウム)によるポリジメチルシロキサンの合成をそれぞれ示している。
Figure 2007012456
Figure 2007012456
Figure 2007012456
次に、本発明の二化合物タイプのプロトン伝導材料において、プロトン伝導に寄与する成分である上記一般式(1)で示される構造を有する化合物について説明する。一般式(1)中のR1、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基であり、それぞれ同一であっても異なっていても良い。プロトン伝導度の観点からは、R1、R2の中、少なくとも1つはヒドロキシル基またはメチル基であることが好ましく、特に好ましくはR1とR2がヒドロキシル基のテトラヒドロキシキノンである。
なお、一般式(1)で示される構造を有する化合物の含有量は、シロキサン単位(ケイ素−酸素結合)1個に対して0.1〜10個の割合であることが膜物性およびプロトン伝導度の両面から好ましい。0.1個未満であると、プロトン伝導材料として十分なプロトン伝導性が得られないおそれがあり、10個を超えると、均一で機械的強度のある膜が得られないおそれがある。より好ましくは、0.5個〜5個である。
次に、本発明の請求項2の発明におけるプロトン伝導材料は、シロキサン構造を有する主鎖と、一般式(2)で示される側鎖により構成された化合物を含むことを特徴としている。なお、本発明の請求項2〜請求項4の発明におけるプロトン伝導材料は、少なくとも上記の主鎖と側鎖を有する1つの高分子材料を含むことから、以下、説明の都合上、高分子タイプのプロトン伝導材料と称す。
Figure 2007012456
本発明による高分子タイプのプロトン伝導材料は、主鎖と、その主鎖に結合された側鎖からなる化学構造を有する高分子材料であり、その形態は線状高分子であっても三次元網目状構造をもつ高分子であってもよいが、柔軟性の観点から線状高分子であることが好ましい。
さらに、高分子タイプのプロトン伝導材料の主鎖は、シロキサン構造を含んでいれば特に限定されず、例えば、メチレン基、エーテル基、カルボニル基、エチレンオキシド基、ビニレン基、フェニレン基、ナフチレン基、チオ基、チオカルボニル基、スルフィニル基、フルホニル基、イミノ基、ウレイド基、ウレイレン基、およびこれらの基の組み合わせから選ばれるいずれかの基との共重合体であっても良いが、プロトン伝導度の観点からメチレン基、エーテル基、カルボニル基、エチレンオキシド基が好ましい。
まず、本発明の高分子タイプのプロトン伝導材料において、シロキサン構造を有する主鎖について説明する。シロキサン構造を有する主鎖は、主に膜物性を確保するための成分であり、次の(化11)に示す式で示される構造を有する。なお、(化11)の式中、R、R、R、R、R、Rはアリール基、水素原子、脂肪族アルキル基、トリアルキルシリル基または不飽和結合を有する官能基から選ばれるいずれかの基であり、それぞれ同種であっても異種であってもよい。k、l、m、nはいずれも0以上の整数で2k+(3/2)l+m+(1/2)nが自然数であり、重量平均分子量が50以上である。分子末端基はアリール基、水素原子、脂肪族アルキル基、水酸基、トリアルキルシリル基または不飽和結合を有する官能基であり、同種であっても異種であってもよい。
Figure 2007012456
次に、本発明の高分子タイプのプロトン伝導材料において、プロトン伝導に寄与する成分である上記一般式(2)で示される側鎖について説明する。一般式(2)で示される側鎖は、プロトン伝導に寄与する成分であり、一般式(2)中、R1は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基である。プロトン伝導度の観点からは、ヒドロキシル基、メチル基であることが好ましく、特に好ましくはR1がヒドロキシル基である。なお、一般式(2)中、*は、メチレン基、エーテル基、エチレンオキシド基、カルボニル基、およびこれらの基の組み合わせから選ばれるいずれかの基を示している。
さらに、本発明の請求項3の発明におけるプロトン伝導材料は、高分子タイプのプロトン伝導材料であって、シロキサン構造を有する主鎖と上記一般式(2)で示される側鎖により構成された化合物が、一般式(3)で示される構造を有する化合物を含むものである。
Figure 2007012456
なお、一般式(3)において、R1はヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基である。プロトン伝導度の観点からは、ヒドロキシ基、メチル基であることが好ましく、特に好ましくはR1がヒドロキシル基である。また、R3は炭素数1〜4のアルキル基であり、耐熱性の観点からメチル基であることが好ましい。また、mは1〜20の整数であり、プロトン伝導度の観点からは、mは2〜15の整数であることが好ましく、特に6〜12の整数であることが好ましい。
また、主鎖上に存在する側鎖の数は特に限定しないが、主鎖のケイ素−酸素結合1個に対して側鎖の数が0.05〜1個であることが好ましく、特に0.5個〜1個であることがより好ましい。0.05個未満であると、プロトン伝導材料として十分なプロトン伝導性が得られないおそれがある。
一般式(3)で示される高分子タイプのプロトン伝導材料は、主鎖に相当する分子鎖に側鎖をグラフト化することにより製造することができる。主鎖に側鎖をグラフト化する方法としては、例えば、対応するジアルキルジクロロシランを適正な条件で重合させる、または主鎖上に反応性の官能基を導入し、その官能基に側鎖を結合させる等の方法がある。また、側鎖の端部にビニル基等の重合性の官能基を付与し、主鎖を構成するモノマーと共に重合させて、主鎖を合成すると同時に側鎖を導入することもできる。ただし、本発明におけるプロトン伝導材料の製造方法は、特に限定されるものではない。
また、本発明の高分子タイプのプロトン伝導材料には、上記の高分子材料のほかに、他の高分子化合物を混合して用いることができる。混合する高分子化合物は特に限定されるものではないが、ナフィオン、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリスルホン酸、シリカゲル、エンジニアリングプラスチック等が例示できる。ただし、他の高分子化合物を混合する場合には、本発明のプロトン伝導材料を全体量の50%以上含有することが好ましく、60%以上含有することがより好ましい。
以上のように、本発明における二化合物タイプおよび高分子タイプのプロトン伝導材料は、プロトン伝導に寄与する成分として、上記一般式(1)で示される化合物または上記一般式(2)で示される構造を有する側鎖を含むことを特徴としている。これらの一般式(1)または一般式(2)で示される化合物(または側鎖)は、プロトンの放出性に優れるとともに、プロトン伝導の媒体分子としての特性に優れており、低加湿度下や水が沸騰する100℃以上の温度でも高いプロトン伝導度を与えることが可能である。
これに対し、例えば前述の特許文献1では、プロトン伝導性付与剤として、リン酸、硫酸、スルホン酸、ホウ酸、ヘテロポリ酸、及びそれらの誘導体等の無機酸を用いている。しかし、これらの無機酸を用いたプロトン伝導膜が高いプロトン伝導性を有するためには、膜中に一定量以上の水を含有していることが必須である。これはプロトンの伝導メカニズムとしてこれまで議論されているように、Vehicle Mechanism及びGrotthus Mechanismで考えられているような水の媒体分子(プロトンが結合した水分子)を通してプロトン伝導が行われているからである。
このため、無機酸を用いたプロトン伝導膜においては、高いプロトン伝導度(たとえば10−2S/cm以上)を発現するための膜中の水の含有量は通常20%〜100%程度であり、例えばスルホン基1つあたり少なくとも10分子以上の水分子の存在が必要である。従って、膜中の水の含有量が少なくなる低加湿度下や水が沸騰する100℃以上の温度では、プロトン伝導度が低下するという問題があった。
一方、本発明のプロトン伝導材料中に含まれる一般式(1)または一般式(2)で示される化合物(または側鎖)は、水分子と同様に、プロトンが結合した状態になることが可能なプロトン伝導の媒体分子である。すなわち、本発明の一般式(1)または一般式(2)で示される化合物(または側鎖)は、先行例の無機酸と異なり、プロトンの放出性に優れるだけでなく、プロトン伝導の媒体分子としての特性に優れているため、無機酸を用いた先行例よりも高いプロトン伝導度を示し、さらに低加湿度下や100℃以上の温度でも高いプロトン伝導度を与えることが可能である。
また、本発明の請求項5の発明であるプロトン伝導膜は、本発明の請求項1〜請求項4に記載のプロトン伝導材料から構成され、60℃でのプロトン伝導度が0.1S/cm以上であることを特徴とするプロトン伝導膜である。その製造方法は、まず、本発明のプロトン伝導材料を適当な溶媒を用いて溶液とし、必要に応じて酸性縮合溶媒を添加して混合溶液を調製する。溶媒として用いられる有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールのようなアルコール系溶剤、プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテルのようなエーテル系溶剤が挙げられる。
また、溶媒として用いられる有機溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルのようなエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶剤、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメチルジフェニルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンなどの鎖状シロキサン系溶剤、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘプタメチルビニルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどの環状シクロシロキサン系溶剤等が挙げられる。ただし、溶媒はこれらに限定されるものではなく、有機物質やシリコンアルコキシド等の溶解、混合に使用可能なものであればよい。また、酸性縮合触媒としては、例えば、塩酸、硝酸、酢酸、ギ酸、リン酸、硫酸などを用いることができる。
次に、調整された上記溶液を基体に塗工し、成膜する。続いて、室温〜50℃で風乾または真空乾燥し、熱処理した後、基体から剥離する。以上の工程により、ポリシロキサンの自立膜である本発明のプロトン伝導膜が得られる。なお、熱処理温度は、通常50〜500℃、好ましくは100〜300℃、熱処理時間は通常0.2〜24時間、好ましくは0.5〜10時間である。
さらに、得られたプロトン伝導膜を有機ポリマーに複合化させてもよい。有機ポリマーとしては、例えば、有機高分子系のプロトン伝導材料や、ポリイミド樹脂などが挙げられる。なお、本発明のプロトン伝導膜の製造方法は特に限定されるものではなく、上記以外の製造方法によって製造することもできる。
以下、本発明の実施の形態1〜実施の形態4について説明する。なお、実施の形態1および実施の形態2では、請求項1の発明である二化合物タイプのプロトン伝導材料を用いてプロトン伝導膜(フィルム)を作成した。また、実施の形態3および実施の形態4では、請求項4の発明である高分子タイプのプロトン伝導材料を用いてプロトン伝導膜(フィルム)を作成し、それぞれ以下に記す評価方法により評価した。また、比較例として、比較例1および比較例2に示すプロトン伝導膜を作成し、同様の評価を行った。評価結果は図1に示した。
得られたプロトン伝導膜の評価項目として、(1)耐熱性、(2)プロトン伝導性の二点について評価した。まず、耐熱性の評価方法について説明する。各サンプルを、160℃に設定したオーブンにて3時間加熱し、以下の基準により目視及び折曲げ官能試験を実施した。
○:外観、寸法等の変化なく、折り曲げても割れなかった。
×:折り曲げにより破断した、或いは膜が保持できなかった。
次に、プロトン伝導性の評価方法について説明する。各プロトン伝導膜から切り出した12mmφの円形サンプルを2枚の白金電極に挟み、インピーダンスアナライザー(ソラトロン社製、SI1260型)のセルに充填した。印加電圧10mV、周波数10Hz〜6MHzの領域で、セルのインピーダンスを測定し、各サンプルのプロトン伝導度を評価した。なお、上記測定では、サンプルは、電気的に絶縁された密閉容器中に支持されており、水蒸気雰囲気(95〜100%RH)で、温度コントローラーによりセル温度を室温から160℃まで変化させ、それぞれの温度でプロトン伝導度の測定を行った。代表値として、60℃と140℃の測定値を示した。
実施の形態1.
請求項1および請求項5の発明の具体例である実施の形態1について説明する。本実施の形態1では、1、8−ビス(トリエトキシシリル)オクタンをプリカーサーとして得られるシロキサン構造体と、一般式(1)で示される構造を有する化合物としてR1とR2がヒドロキシル基のテトラヒドロキシキノンとを含む二化合物タイプのプロトン伝導材料を用い、以下の方法でプロトン伝導膜を作成した。
まず、1、8−ビス(トリエトキシシリル)オクタン(アヅマックス社製)0.8gをメタノール1.5gに溶解した。これとは別に、テトラヒドロキシキノン(アルドリッチ社製)2.2gをイソプロピルアルコール1.5gに溶解した。この両者を併せ、数分間撹拌した後、内径8.4cmのポリスチレンシャーレにそそぎ込み、室温(20℃)にて15時間、60℃飽和水蒸気下にて10時間加熱し、褐色透明な膜を得た。測定前に60℃の流水にて2時間洗浄した。
本実施の形態1におけるプロトン伝導膜は、図1に示すように、60℃において0.112(S/cm)という高いプロトン伝導度を示した。また、140℃におけるプロトン伝導度は0.056(S/cm)であり、60℃に比べると低下したものの、先行例(比較例1、比較例2)と比べて高いプロトン伝導度を示した。また、耐熱性に関しても良好な結果を得た。
実施の形態2.
請求項1および請求項5の発明の具体例である実施の形態2について説明する。本実施の形態2では、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサンをプリカーサーとして得られるシロキサン構造体と、一般式(1)で示される構造を有する化合物として上記実施の形態1と同様にテトラヒドロキシキノンとを含む二化合物タイプのプロトン伝導材料を用い、以下の方法でプロトン伝導膜を作成した。
まず、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン(アヅマックス社製)0.8gをメタノール1.5gに溶解した。これとは別に、テトラヒドロキシキノン(アルドリッチ社製)0.8gをイソプロピルアルコール1.5gに溶解した。この両者を併せ、数分間撹拌した後、内径8.4cmのポリスチレンシャーレにそそぎ込み、室温(20℃)にて15時間、60℃飽和水蒸気下にて10時間加熱し、褐色透明な膜を得た。測定前に60℃の流水にて2時間洗浄した。
本実施の形態2におけるプロトン伝導膜は、図1に示すように、60℃において0.101(S/cm)という高いプロトン伝導度を示した。また、140℃におけるプロトン伝導度は0.049(S/cm)であり、60℃に比べると低下したものの、先行例(比較例1、比較例2)と比べて高いプロトン伝導度を示した。また、耐熱性に関しても良好な結果を得た。
実施の形態3.
請求項4および請求項5の発明の具体例である実施の形態3について説明する。本実施の形態3では、3―クロロプロピルメチルジクロロシランをプリカーサーとして得られるシロキサン構造を有する主鎖に、一般式(2)で示される側鎖としてテトラヒドロキシキノンを導入した高分子タイプのプロトン伝導材料を用い、以下の方法でプロトン伝導膜を作成した。
まず、3―クロロプロピルメチルジクロロシラン(アヅマックス社製)0.8gをメタノール1.5gに溶解し、室温(20℃)にて15時間、窒素雰囲気下にて10時間加熱した。そして、徐冷して室温に戻した。これとは別に、テトラヒドロキシキノン(アルドリッチ社製)2.5gをメタノール10.0gに溶解し、水酸化カリウム0.1gを添加して、窒素雰囲気下、60℃にて5時間加熱した。これら二つの溶液を混合し、数分間撹拌した後、内径8.4cmのポリスチレンシャーレにそそぎ込み、窒素雰囲気下、60℃にて1時間加熱し、褐色透明な膜を得た。
本実施の形態3におけるプロトン伝導膜は、図1に示すように、60℃において0.122(S/cm)という高いプロトン伝導度を示した。また、140℃におけるプロトン伝導度は0.071(S/cm)であり、60℃に比べると低下したものの、先行例(比較例1、比較例2)と比べて高いプロトン伝導度を示した。また、耐熱性に関しても良好な結果を得た。
実施の形態4.
請求項4および請求項5の発明の具体例である実施の形態4について説明する。本実施の形態4では、上記実施の形態3において、3―クロロプロピルメチルジクロロシランに替えて、2―(クロロメリル)プロピルメチルジクロロシラン(アヅマックス社製)0.9gを使ったこと以外は、実施の形態3と同様にしてプロトン伝導膜を得た。
本実施の形態4におけるプロトン伝導膜は、図1に示すように、60℃において0.108(S/cm)という高いプロトン伝導度を示した。また、140℃におけるプロトン伝導度は0.052(S/cm)であり、60℃に比べると低下したものの、先行例(比較例1、比較例2)と比べて高いプロトン伝導度を示した。また、耐熱性に関しても良好な結果を得た。
比較例1.
本発明の比較例1として、上記実施の形態1で用いた1、8−ビス(トリエトキシシリル)オクタンと、無機オキソ酸であるタングストリン酸を用い、以下の方法でプロトン伝導膜を作成した。タングストリン酸は、プロトンを放出するいわゆるプロトン酸化合物であり、プロトン伝導度を高めるものである。なお、この比較例1は、前述の特許文献1の実施例1である。
まず、1、8−ビス(トリエトキシシリル)オクタン(アヅマックス社製)0.8gをイソプロピルアルコール1.5gに溶解した。これとは別に、タングストリン酸・n水和物(和光純薬社製)0.7gをイソプロピルアルコール1.5gに溶解した。この両者を併せ、数分間撹拌した後、内径8.4cmのポリスチレンシャーレにそそぎ込み、室温(20℃)にて15時間、60℃飽和水蒸気下にて10時間加熱し、透明な膜を得た。測定前に60℃の流水にて2時間洗浄した。評価結果は図1に示した。
比較例2.
比較例1において、1、8−ビス(トリエトキシシリル)オクタンに替えて、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン(アヅマックス社製)0.8g、タングストリン酸0.8gを使ったこと以外は、比較例1と同様にしてプロトン伝導膜を得た。なお、この比較例1は、前述の特許文献1の実施例2である。評価結果は図1に示した。
以上、本発明の実施の形態1〜実施の形態4において作成されたプロトン伝導膜では、60℃でのプロトン伝導度は全て0.1S/cm以上であり、最低でも0.101S/cmの良好なプロトン伝導度を示した。また、140℃においても、先行例(比較例1、比較例2)と比べるとプロトン伝導度は大幅に改善された。さらに、160℃耐熱性の評価結果も良好であり、160℃で3時間加熱した後にも外観、寸法の変化はなく、折り曲げても割れなかった。
これらのことから、本発明の実施の形態1〜実施の形態4によれば、優れた耐熱性を有するとともに、低温から中温度領域(約70℃〜200℃)で良好なプロトン伝導性を有するプロトン伝導材料およびこれを用いたプロトン伝導膜を得ることができた。
実施の形態5.
本発明の二化合物タイプのプロトン伝導材料に含まれるシロキサン構造を有する化合物、または高分子タイプのプロトン伝導材料に含まれるシロキサン構造を有する主鎖は、上記実施の形態1〜実施の形態4で用いた1、8−ビス(トリエトキシシリル)オクタン、1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、3―クロロプロピルメチルジクロロシランまたは2―(クロロメリル)プロピルメチルジクロロシラン以外の、加水分解性シリル基を有する化合物をプリカーサーとしても得ることができる。
具体的には、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシランなどが挙げられる。
さらに、(3−シクロペンタジエニルプロピル)トリメトキシシラン、(3−シクロペンタジエニルプロピル)トリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、トリルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシラン、ベンジルトリエトキシラン、フェネチルトリメトキシシラン、フェネチルトリエトキシシラン、ブロモフェニルトリメトキシシラン、ブロモフェニルトリエトキシシラン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、11−ブロモウンデシルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリメトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、クロロプロピルトリメトキシシラン、クロロプロピルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリメトキシシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシシラン、((クロロメチル)フェニルエチル)トリエトキシシランなどが挙げられる。
さらには、(トリデカフルオロ−1、1、2、2−テトラヒドロオクチル)トリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1、1、2、2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、1,3―ジメチルテトラメトキシジシロキサン、1,3―ジメチルテトラエトキシジシロキサン、1,3−ジオクチルテトラメトキシジロキサン、1,3−ジオクチルテトラエトキシジロキサンなどのテトラアルコキシシラン、1,3−ジビニルテトラエトキシジシロキサン、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリメトキシシリル)オクタン、ビス(トリエトキシシリル)オクタン、ビス(トリメトキシシリル)ノナン、ビス(トリエトキシシリル)ノナン、ビス(トリメトキシシリル)エチレン、ビス(トリエトキシシリル)エチレン、1,4―ビス(トリメトキシシリルエチル)ベンゼン、1,4―ビス(トリエトキシシリルエチル)ベンゼンなどのヘキサアルコキシシランなどを挙げることができる。
また、有機性官能基を有する加水分解性シリル基含有化合物として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ブテニルトリメトキシシラン、ブテニルトリエトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、スチリルエチルトリエトキシシランのビニル系、アリルジメトキシシラン、アリルジエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、2−(クロロメチル)アリルトリメトキシシラン、2−(クロロメチル)アリルトリエトキシシランなどのアリール系、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン、3―メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3―メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、(3−メタクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−メタクリロキシプロピル)メチルジエトキシシランなどが挙げられる。
また、3―アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3―アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジエトキシシラン、O−(メタクリロオキシエチル)−N−(トリエトキシシリルプロピル)ウレタン、O−(メタクリロオキシエチル)−N−(トリメトキシシリルプロピル)ウレタン、O−(アクリロオキシエチル)−N−(トリエトキシシリルプロピル)ウレタン、O−(アクリロオキシエチル)−N−(トリメトキシシリルプロピル)ウレタンなどのメタクリル、またはアクリル系が挙げられる。
さらに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、5,6−エポキシヘキシルトリメトキシシラン、5,6−エポキシヘキシルトリエトキシシランなどのエポキシ系が挙げられる。
また、メルカプトエチルトリメトキシシラン、メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプト系、3−メトキシプロピルトリメトキシシラン、3−メトキシプロピルトリエトキシシラン、(フルフリルオキシメチル)トリメトキシシラン、(フルフリルオキシメチル)トリエトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシランなどのエーテル系が挙げられる。
また、アセトキシメチルトリメトキシシラン、アセトキシメチルトリエトキシシラン、アセトキシプロピルトリメトキシシラン、アセトキシプロピルトリエトキシシランなどのアセトキシ系、ベンゾイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ベンゾイルオキシプロピルトリエトキシシランなどのベンゾイル系、2−ヒドロキシ−4−(3−トリメトキシプロポキシ)ジフェニルケトン、2−ヒドロキシ−4−(3−トリエトキシプロポキシ)ジフェニルケトンなどのケトン系、ビス(3−(トリメトキシシリル)プロピル)尿素、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)尿素などの尿素系が挙げられる。
さらに、2−シアノエチルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラン、2−シアノプロピルトリメトキシシラン、2−シアノプロピルトリエトキシシラン、11−シアノウンデシルトリメトキシシラン、11−シアノウンデシルトリエトキシシランなどのシアノ系、3−チオシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−チオシアネートプロピルトリエトキシシランなどのチオシアネート系、(3−トリメトキシシリルプロピル)―t−ブチルカーバメート、(3−トリメトキシシリルプロピル)―t−ブチルカーバメートなどのカーバメート系、3−(トリメトキシシリル)プロピルコハク酸無水物、3−(トリエトキシシリル)プロピルコハク酸無水物などの酸無水物系、2−(ジフェニルホスフィノ)エチルトリメトキシシラン、2−(ジフェニルホスフィノ)エチルトリエトキシシランなどのリン系などが挙げられる。
本発明は、燃料電池、水電解、水素センサ、濃淡電池、除湿機等に好適に使用できるプロトン伝導材料として利用することができる。
本発明の実施の形態1〜実施の形態4におけるプロトン伝導膜の評価結果を示す図である。

Claims (5)

  1. シロキサン構造と、一般式(1)で示される構造を有する化合物とを、シロキサン単位(ケイ素−酸素結合)1個に対して0.1〜10個の割合で含むことを特徴とするプロトン伝導材料。なお、式中、R1、R2は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基である。
    Figure 2007012456
  2. シロキサン構造を有する主鎖と、一般式(2)で示される側鎖により構成された化合物を含むことを特徴とするプロトン伝導材料。なお、式中、R1は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基であり、*はメチレン基、エーテル基、エチレンオキシド基、カルボニル基、およびこれらの基の組み合わせから選ばれるいずれかの基である。
    Figure 2007012456
  3. 前記シロキサン構造を有する主鎖と、前記一般式(2)で示される側鎖により構成された前記化合物が、一般式(3)で示される構造を有する化合物を含むことを特徴とする請求項2記載のプロトン伝導材料。なお、式中、R1は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基から選ばれるいずれかの基、R3は炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1以上の整数、mは1〜20の整数である。
    Figure 2007012456
  4. 前記一般式(3)で示される構造を有する化合物において、R1はヒドロキシル基であり、R3はメチル基であることを特徴とする請求項3記載のプロトン伝導材料。
  5. 請求項1〜請求項4に記載のプロトン伝導材料から構成され、60℃でのプロトン伝導度が0.1S/cm以上であることを特徴とするプロトン伝導膜。
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