JP2007010533A - 電子線照射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子線照射装置の運転状態を制御することによって、搬送装置上の被照射物の特性変化を防止できる電子線照射装置を提供する。
【解決手段】 電子源4から引き出される電子を、加速電源26から出力した加速電圧Vaによって加速して電子線52として電子線照射領域56に取り出す電子線加速装置2を備える。搬送装置30は、被照射物50を、電子線照射領域56内で搬送する。X線測定部32は、被照射物50に電子線52が照射されることによって発生する制動X線を検出し、その強度を測定する。X線量計測部は、加速電圧Vaが出力され、かつ搬送装置30が停止した待機状態時における制動X線の強度を、単位時間当たりのX線量に変換する。制御部は、単位時間当たりのX線量の積算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者以上のとき加速電源26の出力を停止する。
【選択図】 図1
【解決手段】 電子源4から引き出される電子を、加速電源26から出力した加速電圧Vaによって加速して電子線52として電子線照射領域56に取り出す電子線加速装置2を備える。搬送装置30は、被照射物50を、電子線照射領域56内で搬送する。X線測定部32は、被照射物50に電子線52が照射されることによって発生する制動X線を検出し、その強度を測定する。X線量計測部は、加速電圧Vaが出力され、かつ搬送装置30が停止した待機状態時における制動X線の強度を、単位時間当たりのX線量に変換する。制御部は、単位時間当たりのX線量の積算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者以上のとき加速電源26の出力を停止する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電子源から引き出される電子を、加速電源から出力した加速電圧によって加速して電子源として電子線照射領域内に取り出して、搬送装置によって搬送される被照射物に照射することによって被照射物に架橋、改質、硬化、殺菌、その他の処理を施す電子線照射装置に関し、より具体的には、加速電源から加速電圧が出力され、かつ搬送装置が停止している待機状態時に検出されたX線に基づいて運転を制御する電子線照射装置に関する。
この種の電子線照射装置の従来例を示す概略断面を図6に、電気的な構成を図7に示す。なお、これとほぼ同様の構造をした電子線照射装置が特許文献1の第1図に記載されている。
図6に示される電子線照射装置は、断面形状が細長い(Y方向に長い)電子線52が電子線照射領域56内に取り出される。この電子線照射装置は、電子線52を走査しないことから非走査型(またはエリア型)と呼ばれるものである。なお、Y方向は、被照射物50が搬送されるX方向と実質的に直交する方向である。
また、この明細書において、「実質的に直交」とは、直交の状態を含む。
なお、電子線照射装置には、非走査型の他、スポット状の電子線を、Y方向に走査する走査型と呼ばれる装置もあり、走査型の装置にも本発明を適用することができるが、ここでは、非走査型の電子線照射装置を例に説明する。
この電子線照射装置は、電子源4から引き出される電子線52を、電子線照射領域56内に取り出して被照射物50に照射する電子線加速装置2と、被照射物50を、X線遮蔽箱28に囲まれた電子線照射領域56内で搬送する搬送装置30とを備えている。
被照射物50は、例えばシート状、帯状等の形状のものである。
搬送装置30は、例えば、ベルトコンベアまたはころコンベアである。即ち、電子線照射領域56内において被照射物50を搬送できれば良い。
電子線加速装置2は、前記電子源4の他、Y方向に長く矩形状の開口部を有する筒状の真空チャンバー18、フィラメント電源22、引出し電源24および加速電源26を有している。
なお、フィラメント電源22は、直流電源であっても交流電源であっても良い。
電子源4は、真空チャンバー18内に収納されており、熱電子を放出するものであってY方向に並設された複数本のフィラメント6と、フィラメント6から熱電子を引き出すと共に多数の孔10が形成されている第1引出し電極8と、第1引出し電極8によって引き出された熱電子を、真空チャンバー18の開口部に設けられている照射窓20に向けて加速すると共に多数の孔14が形成されている第2引出し電極12と、これらを収納し、Y方向に長いシールド電極16とを有している。
シールド電極16、第1引出し電極8及び第2引出し電極12は互いに同電位にされている。
なお、この従来例では、引出し電極の数が2段の場合について説明しているが、引出し電極の数はこれに限られず、1段または3段、更にはより多くの引出し電極を有していても良い。後述する実施形態においても同様である。
被照射物50に電子線52の照射処理を行うとき、フィラメント電源22によってフィラメント6に電流(フィラメント電流)が流されると共に、シールド電極16と各フィラメント6との間に、フィラメント6側を負極にした引出し電圧Veが引出し電源24によって印加される。これにより、フィラメント6から電子線52の元になる熱電子が引き出される。
なお、フィラメント6から第1引出し電極8によって熱電子を引き出すためには、フィラメント電源22および引出し電源24の両方がONであることが条件となる。
また、シールド電極16と照射窓20との間には、シールド電極16側を負極にした高圧の加速電圧Vaが加速電源26によって印加される。これにより、フィラメント6から引き出された熱電子が、各引出し電極8,12の孔10,14を通過して、電子線52として照射窓20を通して電子線照射領域56に取り出される。
電子線52は、搬送装置30によって搬送される被照射物50に照射される。これにより、被照射物50に、架橋等の処理が施される。
図7に示すように、この電子線照射装置は、運転条件またはこの運転条件に対応する運転パラメータを入力可能な操作盤42と、操作盤42から受信した情報に基づいてフィラメント電源22、引出し電源24、加速電源26および搬送装置30の動作を制御する制御部40とを備えている。この制御部40は、例えばシーケンサである。
この電子線照射装置には、通常運転状態、待機状態および停止状態があり、制御部40は、これら複数の装置状態のうちいずれかの装置状態となるようにフィラメント電源22等を制御する。ただし、上記装置状態とは異なる装置状態を更に有していても良い。
ここで、通常運転状態とは、フィラメント電源22、引出し電源24および加速電源26の全てがONであって、かつ被照射物50が搬送装置30によって搬送されている状態をいう。このとき、第1引出し電極8によってフィラメント6から引き出された熱電子は、加速電圧Vaによって加速されて、電子線52として前記被照射物50に照射される。
待機状態とは、加速電源26がONかつ搬送装置30が停止している状態をいう。更に、フィラメント電源22および引出し電源24のうち少なくとも一方がOFF(一方のみがOFFまたは両方ともOFF)である。このときは、基本的には、熱電子を、第1引出し電極8によってフィラメント6から引き出すことはできない。従って、第1引出し電極8によってフィラメント6から引き出された熱電子が、電子線52として前記被照射物50に照射されることはない。
停止状態とは、フィラメント電源22、引出し電源24、加速電源26の全てがOFFであって、かつ搬送装置30が停止している状態をいう。このとき、熱電子を、第1引出し電極8によってフィラメント6から引き出すことはできず、かつ加速電圧Vaも印加されていないので、第1引出し電極8によってフィラメント6から引き出された熱電子が、電子線52として前記被照射物50に照射されることはない。
なお、走査型の電子線照射装置においては通常、待機状態時には、フィラメント電源をOFFにしている。
しかし、前述の待機状態が一定時間以上経過すると、搬送装置30上の被照射物50の特性が変化してしまうといった課題がある。甚だしい場合には、被照射物50の焼けまたは変色等が発生する場合もある。
この課題の発生原因について、以下に詳しく説明する。
待機状態においては、シールド電極16と照射窓20との間に高圧の加速電圧Vaが印加されているため、この間で放電が起き、放電電子が発生する場合がある。
更に、非走査型の電子線照射装置においては、フィラメント電源22がONかつ引出し電源24がOFFの待機状態であれば、各引出し電極8,12に形成された孔10,14からしみ込んだ加速電界によって、僅かではあるが、フィラメント6から熱電子が引き出される場合がある(この電子を漏れ電子と呼ぶ)。即ち、フィラメント電源22がONかつ引出し電源24がOFFの待機状態は、電子源から電子が引き出され得る状態であると言える。
これらの放電電子及び漏れ電子は、加速電圧Vaによって照射窓20方向(Z方向)に加速されて、照射窓20に設けられた図示しない窓箔を透過して搬送装置30上の被照射物50に照射される場合がある。
放電電子及び漏れ電子による被照射物50への単位時間当たりの照射量は、通常運転状態における被照射物50への単位時間当たりの照射量と比べると遥かに小さいものの、それが積算されると、被照射物50に与える影響は無視できないものとなる。従って、運転待機状態において、上記放電電子または漏れ電子による照射が起き、それが一定時間以上経過すると、前述の課題が発生してしまう。
そこで、この発明は、電子線照射装置の装置状態を制御することによって、搬送装置上の被照射物の特性変化を防止できる電子線照射装置を提供することを主たる目的としている。
この発明に係る電子線照射装置の一つは、電子源から引き出される電子を、加速電源から出力した加速電圧によって加速して電子線として電子線照射領域内に取り出して被照射物に照射する電子線加速装置と、前記被照射物を、前記電子線照射領域内で搬送する搬送装置と、前記被照射物に電子線が照射されることによって発生するX線を検出して、当該X線の強度を測定するX線測定部と、前記加速電源から加速電圧が出力され、かつ前記搬送装置が停止している待機状態時における前記測定したX線の強度を、所定の単位時間当たりのX線量に変換するX線量計測部と、前記所定の単位時間当たりのX線量の積算値を求め、当該積算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者以上のときに、前記加速電源の出力を停止する制御部とを備えていることを特徴としている。
この発明に係る電子線照射装置の他のものは、電子源から引き出される電子を、加速電源から出力した加速電圧によって加速して電子線として電子線照射領域内に取り出して被照射物に照射する電子線加速装置と、前記被照射物を、前記電子線照射領域内で搬送する搬送装置と、前記被照射物に電子線が照射されることによって発生するX線を検出して、当該X線の強度を測定するX線測定部と、前記加速電源から加速電圧が出力され、かつ前記搬送装置が停止している待機状態時における前記測定したX線の強度を、所定の単位時間当たりのX線量に変換するX線量計測部と、前記所定の単位時間当たりのX線量の積算値に対応する電子線の照射量の積算値を求め、当該電子線量の積算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者以上のときに、前記加速電源の出力を停止する制御部とを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、所定の単位時間当たりのX線量の積算値またはこれに対応する電子線の照射量の積算値が所定の閾値以上となったときに、加速電源の出力が停止されるので、シールド電極と照射窓との間の電圧が実質的にゼロになる。
前記X線測定部は、X線透過部を有するX線遮蔽部材で覆われており、前記X線透過部は、電子線が照射された被照射物からX線が発生する方向を向いていて当該X線を透過させるように構成されていても良い。
前記X線測定部は、前記待機状態のときにのみ、X線の強度を測定可能な状態にされるようにしても良い。
請求項1および2に記載の発明によれば、所定の単位時間当たりのX線量の積算値またはこれに対応する電子線の照射量の積算値が所定の閾値以上となったときに、加速電源の出力が停止されるので、放電電子が発生することなく、また、フィラメントから漏れ電子が引き出されることもない。従って、運転待機状態が一定時間以上経過した場合であっても、放電電子または漏れ電子が電子線として搬送装置上の被照射物に照射されることがないので、被照射物の特性変化を防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、電子線が照射された被照射物から発生したX線の強度はX線測定部によって測定されると共に、他の方向から発生したX線はX線遮蔽部材によって遮蔽されるので、被照射物から発生するX線の強度を精度良く測定できる。従って、被照射物に照射される電子線の照射量の測定精度が向上し、搬送装置上の被照射物の特性変化の防止をより一層確実に防止できるという更なる効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、X線測定部は、単位時間当たりの電子線の照射量が大きい通常運転状態時にはX線の強度を測定せず、通常運転状態時よりも単位時間当たりの電子線の照射量が小さい待機状態時にのみX線の強度を測定することとなるので、X線測定部の寿命延長を図ることができるという更なる効果を奏する。
図1は、この発明に係る電子線照射装置の一実施形態を示す概略断面図である。図2は、図1に示される電子線照射装置の電気的な構成を示すブロック図である。なお、図6および図7に示した従来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においては当該従来例との相違点を主に説明する。
図1に示すように、この電子線照射装置は、従来例における電子線照射装置に加え、X線を検出して、その強度を測定するX線測定部32と、X線の強度を、所定の単位時間当たりのX線量に変換するX線量計測部38とを更に備えている。
更に、図2に示すように、この電子線照射装置は、従来例における制御部40に代えて制御部40aを備えている。
この実施形態では、X線測定部32として例えばガイガーミューラー計数管(GM管)を用いている。
X線測定部32は、検出管の内部にガスが充満されていると共に電極が配置された構造をしており(いずれも図示せず)、検出管と電極との間には電圧がかけられている。被照射物50に電子線52が照射されることによってその被照射部58からX線が発生する。これを制動X線54と呼ぶ。X線測定部32は、この制動X線54を検出すると、前記ガスが電離して検出管と電極との間にX線の強度に応じた電流が流れ、これを信号、例えばパルス信号としてX線量計測部38に出力する。
なお、このX線測定部32は、例えば鉛から成るX線遮蔽部材34で覆われて、電子線照射領域56内に配置されている。
更に、被照射物50の被照射部58から発生した制動X線54を検出しやすいよう、X線遮蔽部材34はX線透過部36を有している。このX線透過部36は、例えば、被照射物50の被照射部58を向いてX線遮蔽部材34に形成された孔である。
上記構成によって、被照射物50の被照射部58から発生する制動X線54の強度を選択的に測定できる。即ち、被照射物50の被照射部位58を除く他の方向からX線測定部32に向かうX線はX線遮蔽部材34によって遮蔽され、被照射物50の被照射部位58からX線測定部32に向かう制動X線はX線透過部36を透過する。これにより、測定精度が向上する。更に、X線測定部32を、他の方向からX線測定部32に向かうX線から保護することもできる。
なお、X線透過部36は、孔に限られず、当該部分のみX線が透過し易いように他の部位よりも厚みが薄く形成された部位であっても良く、また、プラスティックフィルム等のようにX線を透過し易い部材から構成されていても良い。即ち、電子線52が照射された被照射物50から発生した制動X線54を透過させることができれば良い。
X線量計測部38は、パルス信号を、所定の単位時間当たりのX線量(以下、単に「X線量」と呼ぶ。)に変換する演算回路を備えている。そして、X線測定部32からパルス信号を受信すると、これをX線量に変換して制御部40aに出力する。
制御部40aは、X線量を積算する演算回路を備えている。そして、X線量計測部38からX線量を受信すると、X線量の積算値を電子線の照射量に変換し、この電子線の照射量に基づいて、電子線照射装置の状態およびX線測定部32のON/OFFを制御する。
以下に、この発明に係る電子線照射装置における処理の流れの一例について、図3を参照しつつ説明する。
制御部40aは、常時、電子線照射装置の運転状態を監視しており(ステップS10)、待機状態となったとき、制動X線54の積算値Cおよびこれを変換した電子線52の照射量(以下、単に「照射量」と呼ぶ。)の積算値Dをリセットし(ステップS20)、X線測定部32をONする(ステップS30)。
被照射物50の被照射部58に電子線52が照射されて制動X線54が発生すると、X線測定部32がこの制動X線54の強度を測定し、この制動X線54の強度を、X線量計測部38がX線量C1に変換、計測する(ステップS40)。
X線量計測部38で計測されたX線量C1は制御部40aに出力されて、制御部40aは、このX線量C1を積算し、この積算値Cを求める(ステップS50)。
X線量C1の積算値Cと照射量の積算値Dとは比例関係にあるので、制御部40aは、積算値Cに定数αを乗じて照射量の積算値Dに変換し(ステップS60)、この照射量の積算値Dと所定の閾値D2との大小を判断する(ステップS70)。なお、待機状態から通常運転状態に移行したとき、および待機状態が長時間継続したときは、照射量の積算値Dが所定の閾値D2よりも大きくなる。
なお、定数αは、被照射物50の材料によって異なる値であり、操作盤42に運転パラメータとして入力(設定)される。この定数αは実験で求めることができる。
照射量の積算値Dが所定の閾値D2以上であれば、X線測定部32をOFFにし(ステップS80)、搬送装置30の運転が開始されたかどうか確認する(ステップS90)。
搬送装置30の運転が開始された場合には、待機状態から通常運転状態に移行したと判断し、ステップS10に戻る。
搬送装置30の運転が開始されていない場合には、通常運転状態にまだ移行していないと判断して、加速電源26をOFFにする(ステップS100)。更に、フィラメント電源22および引出し電源24の両方をOFFにする。これにより、待機状態から停止状態に移行する。
ステップS70において、照射量の積算値Dが所定の閾値D2よりも小さければ、搬送装置30の運転が開始されているかどうか確認し(ステップS110)、運転が開始されていれば、被照射部58の位置が変わるので、ステップS10に戻る。そして、再び運転待機状態となるまで、制動X線54の測定が中止される。搬送装置30の運転が開始されていなければ、ステップS40に戻る。
上記説明した処理によれば、照射量の積算値Dが所定の閾値D2以上となり、かつ搬送装置30が停止しているとき、加速電源26をOFFにするので、放電電子が発生することなく、また、フィラメント6 から漏れ電子が引き出されることもない。従って、搬送装置30上の被照射物50に電子線52が照射されることがない。その結果、前記被照射物50(即ち、照射窓20のZ方向側にある被照射物50)に照射される放電電子または漏れ電子による照射量を監視することによって、搬送装置30上の被照射物50の特性変化を防止できる。
更にこのとき、X線測定部32をOFFにしているので、待機状態のときにのみ、X線の強度を測定可能な状態となる。通常運転状態時は、被照射物50に対する電子線52の照射が連続的に行われており、また、被照射物50に照射される電子線52の量が放電電子や漏れ電子に比べて桁違いに大きいことから、これにより、X線測定部32の寿命延長を図ることができる。
なお、この実施形態では、X線量C1の積算値Cを求め(ステップS50)、この積算値Cを照射量の積算値Dに変換(ステップS60)しているが、これに代えて、図4に示すように、X線量C1を照射量D1に変換し(ステップS51)、この照射量D1の積算値Dを求める(ステップS61)ようにしても良い。
また、この実施形態では、X線量C1に基づいて求めた照射量の積算値Dと所定の閾値D2との大小を判断(ステップS70)しているが、これに代えて、図5に示すように、X線量C1の積算値Cと所定の閾値C2との大小を判断(ステップS71)するようにしても良い。
ここで、所定の閾値C2およびD2は、それぞれ、被照射物50の特性が変化しない照射量の値およびX線量の値であり、通常運転状態時に被照射物50に照射される電子線52の設定線量およびこの設定線量に対応するX線量よりも小さな値であることが好ましい。
また、X線測定部32およびX線量計測部38は、それぞれ別の装置として構成しても良く、一つの装置として構成しても良い。
また、この実施形態では、制御部40aがX線量の積算値Cまたはこの積算値に対応する照射線量に積算値Dを求めているが、これに限られず、X線量計測部38がこれらの演算を行うようにしても良い。
また、この実施形態では、ステップS100において加速電源26をOFFにし、更に、フィラメント電源22および引出し電源24の両方をOFFにして待機状態から停止状態に移行しているが、少なくとも加速電源26をOFFにすれば、放電電子が発生せず、また、フィラメント6から熱電子が漏れ電子として引き出されることがない。従って、放電電子または漏れ電子が電子線として搬送装置30上の被照射物に照射されることがないので、被照射物50の特性変化を防止できる。
また、この実施形態において、「単位時間」とは、秒、分、時間のいずれであっても良い。更には、「所定の単位時間」とは、1秒、1分、1時間に限られず、2秒、10秒、10分、2時間等であっても良い。
また、この実施形態は非走査型の電子線照射装置を例に説明したが、これに限られず、走査型の電子線照射装置にも適用できる。
2 電子線加速装置
6 フィラメント
8 第1引出し電極
26 加速電源
30 搬送装置
32 X線測定部
38 X線量計測部
40a 制御部
50 被照射物
52 電子線
56 電子線照射領域
6 フィラメント
8 第1引出し電極
26 加速電源
30 搬送装置
32 X線測定部
38 X線量計測部
40a 制御部
50 被照射物
52 電子線
56 電子線照射領域
Claims (4)
- 電子源から引き出される電子を、加速電源から出力した加速電圧によって加速して電子線として電子線照射領域内に取り出して被照射物に照射する電子線加速装置と、
前記被照射物を、前記電子線照射領域内で搬送する搬送装置と、
前記被照射物に電子線が照射されることによって発生するX線を検出して、当該X線の強度を測定するX線測定部と、
前記加速電源から加速電圧が出力され、かつ前記搬送装置が停止している待機状態時における前記測定したX線の強度を、所定の単位時間当たりのX線量に変換するX線量計測部と、
前記所定の単位時間当たりのX線量の積算値を求め、当該積算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者以上のときに、前記加速電源の出力を停止する制御部とを備えていることを特徴とする電子線照射装置。 - 電子源から引き出される電子を、加速電源から出力した加速電圧によって加速して電子線として電子線照射領域内に取り出して被照射物に照射する電子線加速装置と、
前記被照射物を、前記電子線照射領域内で搬送する搬送装置と、
前記被照射物に電子線が照射されることによって発生するX線を検出して、当該X線の強度を測定するX線測定部と、
前記加速電源から加速電圧が出力され、かつ前記搬送装置が停止している待機状態時における前記測定したX線の強度を、所定の単位時間当たりのX線量に変換するX線量計測部と、
前記所定の単位時間当たりのX線量の積算値に対応する電子線の照射量の積算値を求め、当該電子線量の積算値と所定の閾値とを比較して、前者が後者以上のときに、前記加速電源の出力を停止する制御部とを備えていることを特徴とする電子線照射装置。 - 前記X線測定部は、X線透過部を有するX線遮蔽部材で覆われており、
前記X線透過部は、電子線が照射された被照射物からX線が発生する方向を向いていて当該X線を透過させることを特徴とする請求項1または2に記載の電子線照射装置。 - 前記X線測定部は、前記待機状態のときにのみ、X線の強度を測定可能な状態にされることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子線照射装置。
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