JP2007002031A - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 シリカをブレンドゴム中に均一分散させることにより、耐摩耗性を損なうことなく、転がり抵抗とウェット性能とをバランスよく向上させることのできるゴム組成物を容易に得ること。
【解決手段】 ゴム成分100重量部に対してシリカを20〜100重量部配合したゴム組成物であって、前記ゴム成分が、ガラス転移温度が−40℃以上のスチレンブタジエンゴム−A(SBR−A)と、前記SBR−Aの連続相中に分散する相構造をなすスチレンブタジエンゴム−B(SBR−B)と、イソプレンポリマー5〜25重量部とからなり、前記SBR−Bからなる相構造の平均径が100〜1000nmである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ゴム組成物に関し、さらに詳しくは、ウェット性能と耐摩耗性をバランスよく両立させながら転がり抵抗を改善することができるタイヤトレッドに適したゴム組成物、及びこのゴム組成物をトレッド部に適用した空気入りタイヤに関する。
タイヤトレッドに用いられるゴム組成物は、低燃費性の市場ニーズから転がり抵抗低減の要求が強く、また安全性の面からの湿潤路面での制動性能や操縦安定性(以下、ウエット性能という)の向上が求められ、さらに耐久性、経済性の点で優れた耐摩耗性が求められており、背反傾向を示すこれのゴム特性を高次元でバランスよく向上させることが要求されている。
これらの要求に対して、従来からゴムの補強用充填材として使用されているカーボンブラックに代えて、上記転がり抵抗とウェット性能とのバランスを得やすいシリカ配合のゴム組成物が使用されるようになっている。
ところが、シリカは、親水性を有し、表面がシラノール基に覆われているため強い自己凝集性を持ち、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いてゴム中へ配合する際にゴム中への良好な分散が困難となり、そのためゴム混練時間を長く必要とし、またこの分散不良に基づき所望のゴム特性が得難いという短所を有している。
従来より、シランカップリング剤を併用することでシリカとゴムとの親和性を向上し、ゴム特性を改善することが数多く開示され(例えば、特許文献1)、また、混練作業の改善と転がり抵抗などの特性を向上する表面処理シリカの提案(例えば、特許文献2)、さらにシリカ配合に特定のチウラム系化合物を加硫促進剤として使用すること(特許文献3)など、シリカ配合の上記欠点を改良する技術により効果が認められるものの、さらに高い要求を満足することが求められている。
特開平11−269305号公報 特開平11−124474号公報 特開2001−172432号公報
一般にブレンドゴムが用いられるタイヤトレッドゴムでは、シリカを配合することでゴム組成物のtanδの温度依存性を改良し転がり抵抗とウェット性能とを改善し、補強性の低下を抑えて耐摩耗性を維持することがなされている。しかし、このシリカの特長を最大限に発揮させるにはシリカをブレンドゴム中に均一に分散させることが肝要であるが、上記のようにシリカは表面のシラノール基同士で結合して凝集塊を作りやすくし、分散性が低下するとともに一方のポリマーに偏って存在しやすく、ブレンドゴムの長所が十分発揮されないのが実状である。
従来のゴム配合技術では、シリカをポリマーブレンドに均等に分散させるために、ポリマーの改良やシリカ表面の改質、添加剤の検討などが多くなされてきたが未だ満足な効果は得られていない。また、マスターバッチの利用やミキサーの回転トルク等の混合条件の調整などのブレンド配合の改善では、ある程度の効果は得られるものの、混合ステップ数増や混合条件の複雑化などの工程性低下の割にはその効果は満足できるものではなかった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、タイヤトレッド用として一般に使用されるSBRのブレンド系ゴム組成物において、シリカをブレンドゴム中に均一分散させることにより、耐摩耗性を損なうことなく、転がり抵抗とウェット性能とをバランスよく向上させることのできるゴム組成物を容易に得ること、及びそれを適用した空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100重量部に対してシリカを20〜100重量部配合したゴム組成物であって、前記ゴム成分が、ガラス転移温度が−40℃以上のスチレンブタジエンゴム−A(SBR−A)と、前記SBR−Aの連続相中に分散する相構造をなすスチレンブタジエンゴム−B(SBR−B)と、イソプレンポリマー5〜25重量部とからなり、前記SBR−Bからなる相構造の平均径が100〜1000nmであることを特徴とする。
本発明のゴム組成物においては、前記SBR−Aが、前記ゴム成分の40重量部以上を構成することが好ましい。
また、本発明に用いられる前記シリカは、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/g、DBP吸油量(DBP)が150〜300ml/100gであるものが好ましく、また、前記シリカとカーボンブラックとを併用することができ、その合計量は前記ゴム成分100重量部に対して1〜140重量部である。
そして、本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物をトレッド部に適用することにある。
本発明のゴム組成物によれば、メインポリマーであるSBR−Aからなる連続相に相構造をなすSBR−Bが分散し、ゴム成分にイソプレンポリマーを少量含むことでSBR−Aに偏在する傾向にあるシリカがSBR−B中にも均一に分配されるようになり、SBR−A,Bの両ゴム成分の特長がバランス良く発現されるシリカ分散の均一なゴム組成物を容易に得ることができる。これは、分子量の大きいイソプレンポリマーにSBR−Aからシリカが引き寄せられ、平均径が100〜1000nmにあるSBR−B相にシリカを分配するものと考えられ、平均径が100nmに満たないとシリカ分配量が不足し、1000nmを超えると逆にB相への分配量が多くなりすぎ均一性に欠けるようになると推定される。
イソプレンポリマーの含有量は、ゴム成分の5重量部未満では上記作用が奏されず、25重量部を超えるとSBR成分が不足し転がり抵抗とウエット性能がバランスが得られなくなり、またSBR−Aが40重量部未満ではゴム強度、弾性率、耐疲労性等の基本性能が確保できず、耐摩耗性や耐久性を維持することができなくなる。
本発明によれば、シリカがポリマーブレンドの両相に均一に分散されたSBR系ゴム組成物を容易に製造し生産性を高めることができ、このゴム組成物をトレッド部に適用することにより、シリカ配合の特長を活かした低転がり抵抗とウェット性能を両立して向上し、かつ耐摩耗性を良好にして従来の相反していた各性能をバランスさせ向上させる空気入りタイヤを提供するものとなる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100重量部に対してシリカを20〜100重量部配合したゴム組成物であり、前記ゴム成分としては、少なくとも2種類のスチレンブタジエンゴム(SBR)とイソプレンポリマーとで構成される。
本発明のゴム組成物においては、前記2種類の一方のSBR−Aがポリマーブレンドの連続相をなし、他方のSBR−Bが前記連続相中に均一に分散する相構造をなす、いわゆる海島構造を形成するものである。
SBR−Aとしては、ガラス転移温度(Tg)が−40℃以上にあるものであれば、乳化重合SBRでも溶液重合SBRでもよく、スチレン含有率などのポリマーミクロ構造、分子量、或いは末端変性の有無などにより制限されることはなく使用することができる。
その中でも、好ましくはスチレン含有率が10〜45重量%、より好ましくは15〜40重量%にあり、ブタジエン部のビニル結合量は30〜60重量%程度であるSBRが転がり抵抗とウエット性能に有利に働くことからタイヤトレッド用としては好適である。
スチレン含有率が45重量%を超えるとTgが高くなりすぎてウエット性能は維持されるが、低温性能の低下や転がり抵抗が大きくなり耐摩耗性も低下傾向を示すようになりトレッドゴムとしての基本性能を維持できなくなるおそれがある。また、ビニル結合量を上記範囲とすることでSBR−AのTgを適正な範囲とすることができ、この点でTgの上限は−10℃程度、好ましくは−20℃である。
上記SBR−Aのゴム成分中の含有量は40重量部以上であることが好ましく、40重量部未満であるとSBR−A固有のゴム特性を発現し難くなり、また連続相を形成しずらくする。
前記SBR−Aの連続相中に分散する相構造をなすSBR−Bとしては、連続相中に平均径が100〜1000nmの相構造を形成するSBRであれば、ポリマーの重合方法やそのミクロ構造、分子量、分子量分布等、またシリカとの親和性を向上するために末端変性されたSBR等、特に制限を受けることはなく、前記SBR−Aとのポリマーブレンドの利点を引き出しやすいSBRから選択すればよい。ここで、上記転がり抵抗とウエット性能のバランスが得られるとともに、低温での高度を維持し氷上性能を確保する観点から、SBR−BはTgがSBR−AのTgよりも低いものを選択することが好ましい。
このSBR−Bからなる相構造の平均径が100nm未満であるとSBR−B側の相構造へのシリカ分配量が少なくなり、1000nmを超えると逆にSBR−Bの相構造への分配量が多く偏り、ポリマーブレンドのシリカ分散均一性が得られなくなる。
また、イソプレンポリマーとしては、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレンゴム(IR)が使用される。そのゴム成分中の含有量は5〜25重量部であり、5重量部未満ではSBR−A側に分配されがちなシリカを引き寄せてSBR−B側に分配させる作用が奏されず、25重量部を超えるとSBRゴム成分が不足し、耐摩耗性は維持されるが転がり抵抗とウエット性能のバランスが崩れてくる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物に配合使用されるシリカとしては、通常のゴム補強用に用いられる湿式シリカ、乾式シリカなどが使用でき、特に湿式シリカが好ましい。
シリカはBETが100〜300m/g、DBP吸油量が150〜300ml/100gにあるものが好ましい。BETが100m/g未満であるとシリカの補強効果が得られにくくなり、300m/gを越えるとシリカの分散性が低下し、加工性(混合、押出性)が著しく低下する傾向にある。また、DBP吸油量を150〜300ml/100gとすることで分散性を良好に維持することができる。なお、シリカのBETはASTM D3037に、DBP吸油量はJIS K6221に記載の方法に準拠し測定される。
シリカの配合量はゴム成分100重量部に対して10〜120重量部である。シリカの配合量が10重量部未満ではシリカを配合する効果が得られず、120重量部を越えると加工性が低下する。
本発明のゴム組成物には、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を用いることが好ましい。シランカップリング剤としては、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト系、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、ビニルトリエトキシシランなどのビニル系等の通常使用されるシランカップリング剤が挙げられ、その単独又は2種以上を併用することができ、例えば、デグサ社のSi69,Si75などのスルフィド系シランカップリング剤が好適である。
このシランカップリング剤の配合量は、シリカ配合量の1〜20重量%であり、シランカップリング剤が1重量%未満ではそのカップリング効果が十分得られずシリカ配合の転がり抵抗やウエット性能の長所が得難くなり、20重量%を超えるとコストの上昇の割にそれ以上のカップリング効果が得られず、逆に補強性、耐摩耗性が低下し加工性も悪くなる傾向にある。
また、本発明のゴム組成物は、前記シリカとカーボンブラックとを併用してもよい。この場合のカーボンブラックの配合量は、前記シリカの配合量との合計量でゴム成分100重量部に対して1〜140重量部であり、体積固有抵抗値を下げる観点からはカーボンブラックの併用が好ましい。
カーボンブラックとしては特に制限されることはないが、NSAが80〜140m/gのものが補強性、耐摩耗性、転がり抵抗等を維持する上で好ましく、NSAが80m/g未満では転がり抵抗、ウエット性能が低下し、140m/gを超えると分散性が悪化し耐摩耗性が悪くなる。このようなカーボンブラックとしては、例えば、HAF、ISAF、SAF級のカーボンブラックが実用に適し、これらの2種以上を併用してもよい。
本発明のゴム組成物には、上記成分の他に、ゴム工業において通常に用いられる硫黄などの加硫剤、加硫促進剤、プロセスオイル、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、加硫助剤などの各種配合剤を、本発明の目的を逸脱しない範囲で適宜配合し用いることができる。
本発明では、原料ゴムとシリカに各種配合剤を配合しバンバリーミキサー、ロール、ニーダーなどの各種混練機を使用して常法に従いゴム組成物を作製することができ、タイヤのトレッド部を始めとしてサイドウォール部、ビード部などのタイヤ各部位に使用することができるが、特に乗用車、小形トラック、トラック・バス等の空気入りタイヤのトレッド用ゴムとして好適である。
本発明のゴム組成物におけるシリカ分散性は、(1)バンバリーミキサー等で混練し作製されたゴム組成物を金型中でプレス加硫しゴムシートを作製する。(2)ゴムシートを−80℃程度の冷却下でウルトラミクロトームを使用し精密断面試料を作製する。(3)走査型プローブ顕微鏡(SPM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)により前記精密断面試料を約13,000倍で画像観察し、SBR−Bからなる相構造の径とシリカの分散状態を観察する、ことにより相構造の大きさとシリカ分散性を評価することができる。
例えば、SBR−Bからなる相構造の大きさは、上記画像内で無作為に選んだN数=20〜50個のSBR−B相の径を測定し、その平均径から求められる。また、シリカの分散状態は、SBR−Aからなる連続相とSBR−Bからなる相構造とに存在するシリカ粒子数を観察することで判断することができる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
ポリマーブレンド内に連続相を構成するSBR−Aと相構造を構成するSBR−Bとしての4種類のSBR−1〜4、及びNR(RSS#1)をゴム成分とし、シリカ及び下記の共通成分を配合した表1〜4に記載の各ゴム組成物を容量20リットルのバンバリーミキサーにより混練し作製した。なお、SBR−Aは旭化成のTufdene3350(スチレン含有率35重量%、Tg=−35℃)、SBR−1〜4はSBR−Aの連続相内に相構造を構成し、その大きさを調整するためスチレン含有率とブタジエン部のビニル結合量を変更した試作ポリマーである。シリカは日本シリカ工業のニップシールAQ(BET:210m/g)を用いた。
なお、SBR−1〜4のスチレン含有率とブタジエン部のビニル結合量は下記の通りである。
・SBR−1:スチレン含有率21重量%、ビニル結合量52%
・SBR−2:スチレン含有率24重量%、ビニル結合量18%
・SBR−3:スチレン含有率17重量%、ビニル結合量61%
・SBR−4:スチレン含有率8重量%、ビニル結合量72%
各ゴム組成物を10cm×10cm×1mmの金型中で160℃×20分でプレス加硫しゴムシートを得、ゴムシートを−80℃の冷却下ウルトラミクロトーム(REICHERT ULTRACUT E)を使用し超薄切片試料及び精密断面試料を作製した。超薄切片試料をTEM(JEOL製、JEM−1210)で、精密断面試料をSPM(島津製作所製、SPM−9500J3)でそれぞれ13,000倍として画像観察し、SBR−1〜4からなる相構造(N数=50)の平均径を求め、シリカの分散状態を観察した。シリカの分散状態は下記の基準で評価した。結果を表1〜4に示す。
[シリカ分散状態]
◎:ブレンドゴムの両相にシリカが均一に分散。
○:ブレンドゴムの両相にシリカがほぼ均一に分散。
△:ブレンドゴムのどちらか一方の側にシリカが偏在。
×:ブレンドゴムのどちらか一方の側にほとんどのシリカが偏在。
[共通配合成分]
・アロマオイル:30重量部(ジャパンエナジー、プロセスX−140)
・亜鉛華:3重量部(三井金属鉱業、亜鉛華1号)
・ワックス:1重量部(大内新興化学工業、サンノック)
・老化防止剤6C:2重量部(大内新興化学工業、ノクラック6C)
・シランカップリング剤:6重量部(デグサ社、Si69)
・硫黄:1.8重量部(細井化学工業、ゴム用粉末硫黄150メッシュ)
・加硫促進剤CZ:1重量部(大内新興化学工業、ノクセラーCZ)
次ぎに、得られた各ゴム組成物をトレッド部に適用したサイズ215/60R16のラジアルタイヤを製造し、各タイヤの転がり抵抗、ウェット性能、耐摩耗性を下記の方法に従い評価し、その結果を比較例1,3,6,7のタイヤをそれぞれ100とする指数で表1〜4に示した。
[転がり抵抗]
1軸ドラム試験機を用い、内圧200kPa、負荷荷重400Kg、速度80Km/hでドラム上を走行する時の転がり抵抗を測定し、次式により各試験タイヤの転がり抵抗指数を計算した。値が小さいほど燃費性が良く良好である。 転がり抵抗(指数)=(各試験タイヤの転がり抵抗)×100/(比較例1,3,6,7のタイヤの転がり抵抗)
[ウェット性能]
排気量2000ccの国産乗用車に同種の試験タイヤ4本を内圧200kPaに調整し取り付け、水深2〜3mmに水没したアスファルト路面を時速60Km/hで通過中に急ブレーキをかけてから停止するまでの距離を測定し、次式により各試験タイヤのウエット制動性指数を計算し、ウエット性を評価した。値が大きいほど制動性が良く良好である。 ウエット性(指数)=(比較例1,3,6,7のタイヤの停止距離)×100/(各試験タイヤの停止距離)
[耐摩耗性]
排気量2000ccの国産乗用車に2種類の試験タイヤを、内圧200kPaに調整し前輪と後輪にそれぞれ取り付け、走行5,000Km毎にローティションを行いながら一般路を20,000Km走行後、各タイヤのトレッドの残溝深さを測定し摩耗量を求め、次式により各試験タイヤの耐摩耗性指数を計算し、耐摩耗性を評価した。値が大きいほど耐摩耗性が良好である。 耐摩耗性(指数)=(比較例1,3,6,7の試験タイヤの摩耗量)×100/(各試験タイヤの摩耗量)
Figure 2007002031
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表1,3の結果より、相構造の平均径が100〜1000nmの範囲内の大きさが適度であるSBR−A/SBR−1の配合系において、NRをゴム成分に含有しない比較例1(コントロール)はシリカがSBR−A側に多く偏在する。これに対してNRを含有する実施例1,2では、NRとシリカとの親和性によりシリカの分配作用が発生しSBR−1からなる層構造にもシリカが均等に存在するようになり、シリカの分散性が改善されることが分かる。その結果、耐摩耗性、及び転がり抵抗とウエット性能を両立させることができる。しかし、NRが25重量部を超える比較例2は、イソプレン成分が配合系内で第3ポリマー成分を構成するようになりウエット性能が著しく悪化するようになる。また、相構造の平均径が800nmであるSBR−3との配合系(比較例6がコントロール)においても、NRによりシリカ分散性が改善され、耐摩耗性と転がり抵抗、ウエット性能を両立することができる(実施例3)。
一方、表2に示すように、SBR−2を用いた相構造の大きさが小さい配合系(比較例3がコントロール)では、連続相内に相構造が小さく分散しているため、NR含有によるシリカ分散性改善の効果は得られず(比較例4)、NRを増量した比較例5ではウエット性能の低下が大きくなる。
また、表4より、SBR−4を用いた相構造の大きい配合系(比較例7がコントロール)では、相構造が大きすぎシリカの偏在が大きすぎるため、NR含有によるイソプレン成分のシリカ分散性の改善効果は発揮されない(比較例8)。
本発明のゴム組成物は、耐摩耗性を維持しつつ転がり抵抗とウェット性能をバランス良き向上するものとなり、これ用いることで燃費、安全性、耐久性に優れた空気入りタイヤを提供し、特に空気入りタイヤのトレッド部に好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. ゴム成分100重量部に対してシリカを20〜100重量部配合したゴム組成物であって、
    前記ゴム成分が、ガラス転移温度が−40℃以上のスチレンブタジエンゴム−A(SBR−A)と、前記SBR−Aの連続相中に分散する相構造をなすスチレンブタジエンゴム−B(SBR−B)と、イソプレンポリマー5〜25重量部とからなり、
    前記SBR−Bからなる相構造の平均径が100〜1000nmである
    ことを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記SBR−Aが、前記ゴム成分の40重量部以上を構成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記シリカが、窒素吸着比表面積(BET)が100〜300m/g、DBP吸油量(DBP)が150〜300ml/100gである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記シリカと、さらにカーボンブラックを含有し、その合計量が前記ゴム成分100重量部に対して1〜140重量部である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物をトレッド部に適用した
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
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