JP2006527629A - 分岐血管に大動脈内物質を供給するための方法および装置 - Google Patents

分岐血管に大動脈内物質を供給するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

腎流動系は、腹大動脈壁に沿って個々に離間配置された口から2本の腎動脈の各々に左右相称に流れるように、腹大動脈内のある場所にある量の流体剤を注入する。局所注入アセンブリ(100)は、患者の外側にある流体剤供給源に結合する注入ポート(112)を各々有する2個の注入部材(104、106)を備える。注入ポートは、2本の腎動脈を潅流する腹大動脈壁に沿った血流の外側領域内に配置される。このアセンブリは、特に、それぞれの対応する第1および第2腎口を介して、所定の場所に沿った腹大動脈を実質的に変更せずに、このような限局左右相称腎臓供給を行うように適合される。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2003年10月2日に出願された米国仮出願第60/508,751号から優先権を主張し、この出願は、引用することにより全体を本出願に援用する。
本出願は、2003年9月22日に出願されたPCT国際出願PCT/US2003/029995号から優先権を主張し、この出願の一部継続出願であり、この出願は、引用することにより全体を本出願に援用する。
本出願は、2003年9月13日に出願された米国仮出願第60/502,389号に対する優先権を主張し、この出願は、引用することにより全体を本出願に援用する。
本出願は、2003年6月17日に出願された米国仮出願第60/479,329号から優先権を主張し、この出願は、引用することにより全体を本出願に援用する。
本出願は、2002年9月20日に出願された米国仮出願第60/412,343号から優先権を主張し、この出願は、引用することにより全体を本出願に援用する。
本出願は、2002年9月20日に出願された米国仮出願第60/412,476号からから優先権を主張し、この出願は、引用することにより全体を本出願に援用する。
(連邦支援研究開発に関する説明)
該当なし。
(コンパクトディスクで提供された資料の援用)
該当なし。
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は、一般に、人体の領域内に大動脈内から流体を供給するための医療デバイスシステムおよび方法に関する。詳細には、本発明は、大動脈内腎臓流体供給システムおよび方法に関する。
(2.関連技術の説明)
流体またはその他の薬剤を様々な人体領域、たとえば管などの人体の内腔、または臓器もしくは心腔などのその他の人体空間内に局所的に供給するために、多くの異なる医療デバイスシステムおよび方法が開示されてきた。局所的「流体」供給システムは、医薬品もしくはその他の薬剤を含むか、または体液の局所的供給、たとえば人為的に強化された血液輸送(たとえば、血液をある場所から他の場所に案内もしくはシャントするなど、完全に人体内で、もしくは外部の血液ポンプなどを介するなどにより体外様式による)も含む。局所的「薬剤」供給システムは、本明細書では、薬剤などの異質物を体内に導入することに関連することを意図されており、こうした異質物は、医薬品またはその他の有用もしくは有効な薬剤を含み、流体の形態であるか、ゲル、固体、粉末、気体などのその他の形態で良い。本開示では、具体的に説明するために、局所的供給の説明に関連して流体、医薬品または薬剤という用語に様々に言及するが、一般にその他を除外または省略することを意図するのではないと考えるべきであり、特記されていない限り、当業者が適切であると判断する場合は互換可能であると解釈するべきである。
一般に、局所的薬剤供給システムおよび方法は、多くの場合、体内に注入された薬剤の比較的高度な限局濃度を達成して、体内における意図された効果を最大限にし、しかも体内の他の場所における薬剤の意図しない抹消効果を最小限にするために使用される。局所的に供給される薬剤の特定の投与量は、意図した局所効果に有効だが、全身的に供給される同じ投与量は、人体全体で実質的に希釈されてから同じ場所に達するであろう。薬剤の意図された局所効果は同様に希薄になり、効能は犠牲になる。したがって、全身的な薬剤供給は、効能を得るのに必要な限局投与量を達成するために、比較的多量の投与を必要とし、その結果、薬剤が供給され、意図された目標以外の人体のどこかで処理される時に、たとえば薬剤の全身反応または副作用により、安全性が犠牲になることが多い。
様々な診断システムおよび手順は、色素(たとえば、放射線不透過性「造影」薬またはその他の診断用薬剤)の局所的供給を用いて開発され、こうしたシステムでは、外部の監視システムは、体内の供給場所、および/または供給部位による影響を受けるその他の場所における診断用薬剤の移動または吸収に基づく重要な生理的情報を収集することができる。血管造影法は、中空の管状血管造影カテーテルを使用して、放射線不透過性色素を血液チャンバまたは血管、たとえば血管造影の場合は冠状動脈、または心室造影の場合は心室内に局所的に注入するこうした1つの方法である。
その他のシステムおよび方法は、患者の特定の体内組織内に人体の内腔を解して局所的に供給するために開示されてきた。たとえば、上記のタイプの血管造影カテーテル、およびその他の類似の管状供給カテーテルは、さらに、人体の供給内腔を介して人体内のこうした人体空間内に治療用薬剤を局所的に注入するために開示されてきた。このタイプの詳細な実施例としては、TPA(登録商標)、ヘパリン、クマジンまたはウロキナーゼなどの塞栓医薬品の局所的供給が挙げられる。さらに、様々なバルーンカテーテルシステムも、目標の人体内腔または空間内に診断用薬剤を局所的に投与するため、特に血管に関連して開示されてきた。このタイプに関して従来開示された詳細としては、バルーン壁部を介して、血管壁部などの周囲組織内に薬物を溶出させる多孔性または穿孔壁部を有するバルーンが挙げられる。診断用薬剤の限局供給のためのさらに他の実施例としては、離間配置されたバルーンであって、膨張して内腔または血管壁部に係合し、バルーンを横断する流入または流出から中間カテーテル領域を隔離するバルーンを有する様々な複数バルーンカテーテルが挙げられる。これらの実施例によると、流体剤供給システムは、多くの場合、中間領域に結合されて、バルーン間の隔離領域において意図した効果を提供する医薬品などの薬剤をこれらの領域に充填する。
様々な異なる系、臓器および組織に関連する医学的状態の多くの異なるタイプの診断または治療も、流体または薬剤を制御された方法で局所的に供給する能力の利益を得る。特に、腎尿路系に関連する様々な状態は、治療、予防または診断用薬剤を腎動脈内に局所的に供給する能力により多大な利益を得る。
急性腎不全(「ARF」)は、患者の血液から老廃物を排出する腎臓の能力の急激な低下である。腎機能のこうした変化は、多くの要因に起因する。出血、適切な流体交換が行われない胃腸液の損失または腎臓流体の損失などの外傷性事象が生じると、患者はARFになる。患者は、関連する全身または腎臓血管収縮のために、麻酔、外科手術、またはα−アドレナリン作用薬を受けた後にもARFに対して敏感になる。さらに、過敏症、降圧剤、敗血症、または投与量を超える医薬品により生じる全身的な血管拡張も、ARFの原因になる。なぜなら、人体の自然な防御力が、血管収縮性の本質的ではない臓器、たとえば腎臓を遮断する場合があるからである。心原性ショック、鬱血性心不全、心膜タンポナーデまたは肺血栓塞栓症により生じる心拍出量の減少は、体内に過度な流体を生じ、鬱血性心不全を悪化させる可能性がある。たとえば、心拍出量の減少により腎臓内の血流および血圧が減少すると、その結果、患者の体内に過剰な流体が保存され、たとえば肺および全身に浮腫が生じる原因になる。
ARFの治療、または鬱血性心不全(「CHF」)に関連する急性人機能不全の治療に関して従来公知の方法は、医薬品の投与を伴う。この目的に使用されてきたこうした医薬品の例としては、たとえばパパバリン、フェノルドパムメシラート、カルシウム拮抗薬、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、アセチルコリン、ニフェジピン、ニトログリセリン、ニトロプルシド、アデノシン、ドーパミンおよびテオフィリンを含む血管拡張薬、並びにマンニトールまたはフロセミドなどの利尿薬が挙げられるが、これらだけに限らない。しかし、これらの多くの医薬品は、全身投与量で投与した場合、望ましくない副作用を有する。さらに、これらの多くの医薬品は、ARFのその他の原因の治療には役立たない。深在性全身血管拡張を示す敗血性ショック患者は、重大な腎臓血管収縮を伴うことが多いが、全身血管拡張を罹患する患者に対して、腎動脈を拡張する血管拡張薬を投与すると、系全体の血管拡張を悪化させる恐れがある。さらに、深刻なCHF(たとえば、心臓移植を待機している)患者の場合、血液透析または左心補助循環装置などの機械的方法が実施される。しかし、血液透析などの外科デバイス介入は、一般に、CHFの長期管理に非常に有効であると認められなかった。こうした介入は、ARFを罹患する強心の多くの患者の場合も適切ではない。
多くの患者の腎尿路系は、さらに特定の脆弱性を罹患しているか、さもなければその他の医療デバイス介入の潜在的に有害な作用に暴露される。たとえば、腎臓は、人体の主な血液濾過ツールの1つとして、冠状動脈、心臓または神経血管造影手順時などに、高密度の放射線不透過性造影色素に対して暴露されることにより損傷を生じ、腎臓機能の急性機能障害は、こうした放射線写真造影剤に暴露されると生じ、その結果、一般に、血清中クレアチニンのレベルが48時間以内に基準の25%を超えるか、または0.5mg/dlの絶対増加が生じる。したがって、CHFのほかに、RCNに関連する腎障害も、頻繁に見られるARFの原因である。さらに、腎機能は、腎尿路系への心拍出量および関連する血圧に直接関連する。こうした生理的パラメーターも、CHFの場合など、血管形成、冠状動脈バイパス、弁修復術もしくは交換、またはその他の心臓介入手順などの外科的介入時に著しく妥協を要する場合がある。したがって、CHFなどのその他の状態に関連してARFを生じる患者の治療に使用される様々な医薬品は、RCNの結果生じるARFに苦しむ患者を処置するためにも使用されてきた。こうした医薬品は、外科的介入時などに腎尿路系に急性障害が生じた血行動態に関連するARFを治療または防止するために著しく利益があると思われる。
したがって、特に外科的介入と同時に、および特に放射線造影剤色素供給と同時に供給される場合、これらの医薬品を腎動脈に局所的に供給する能力から多大な利益が得られるであろう。しかし、多くのこうした手順は、血管形成またはステントデバイスを冠状動脈または神経血管動脈(たとえば、頚動脈)内に供給するための案内カテーテルシステムの場合、一般に約4フレンチ〜約12フレンチの範囲、および通常は約6フレンチ〜約8フレンチの範囲の外のり寸法を有する案内カテーテルまたは血管造影カテーテルを使用するなど、医療デバイスシステムを使って行われる。これらのデバイスも、最も一般的には、大腿部動脈内における経皮的、経管的接近を介して、および腎動脈口を通る大動脈に沿って上流に逆行する供給により、それぞれの使用場所(たとえば、冠状動脈口)に供給される。大腿部動脈に対するSeldinger接近技術は、動脈壁を貫通する侵入ウィンドウのサイズを最小限にするために、穿刺孔を比較的制御された状態で膨張させ、こうした供給システムのプロファイルが十分に小さい場合、好ましい方法である。さもなければ、比較的大きいシステムの場合、比較的大きく、動脈壁を貫通して外科的に形成される接近ウィンドウに関連して「縮小」技術を使用する。
したがって、上記のタイプなど、その他の逆行供給医療デバイスシステムと同時に使用される大動脈内腎臓薬剤供給システムは、特に上記のタイプおよび上記の寸法のこうした介入デバイスシステムが、(a)薬剤が腎動脈内に供給される場合、および(b)血液が、腎動脈口を横断して下流を流れることが可能である場合、および(c)Seldinger大腿部動脈接近法を可能にする全体的な協働システムの場合に、腎動脈口を横断して上流を通過することが可能であるように改造することが好ましい。これらの特徴(a)、(b)もしくは(c)の各々1つ、またはこれらの副結合は、患者の治療に著しい価値を提供し、3つの特徴すべての組合せを提供する大動脈内腎臓供給システムは、はるかに貴重である。
腎尿路系に対するこのような大動脈内医薬品供給に対する明確なニーズ、およびそうして得られると思われる利益があるにも関わらず、実施するための能力は、以下のとおり独特な問題を呈している。
ある点では、腎動脈は、比較的非常に大きい大動脈の周囲に互いに明確に離れて位置する腹大動脈に沿って、個々の口から延在する。多くの場合、これらの腎動脈口も、比較的上位および比較的下位の場所を含む大動脈に長手方向に沿って互いに離れて位置する。これは、全体的に医薬品またはその他の薬剤を腎尿路系内に供給する上で独特の問題を提示し、両方の腎臓には、腎尿路系の個々の動脈を通って、動脈の独自的に位置し、実質的に離れている口を介して供給する必要がある。これは、両方の腎臓が等しく危険であるか、または等しく障害が生じている場合、上流における侵襲的な手順を行う時に、または当然、両方の腎臓が腎臓医薬品の供給を要する場合、その他の徴候がある時に特に重要になる。したがって、こうした徴候に適する大動脈内供給システムは、両方の腎臓を潅流する複数の腎動脈に供給するように改造することが好ましいと思われる。
他の点では、腎臓の上流にある大動脈の自然な生理的血流経路内に単に薬剤を供給すると、他の全身的供給方法と比べて、腎臓に対してある程度有益な限局的供給を行うことができる。特に、大流量の大動脈は、意図された腎動脈口を越えて供給された薬剤の多くを直ちに洗い流す。その結果、実際に腎動脈を潅流する薬剤の量が減少して効果が低下し、他の臓器および組織内に入って全身循環する薬剤の望ましくない損失も生じる(最高濃度で下流循環内に直接流入する)。
さらに他の点では、公知の様々なタイプの管状局所供給カテーテル、たとえば血管造影カテーテル、その他の「エンドホール」カテーテル、または他のカテーテルは、それぞれの遠位の薬剤潅流ポートが腎動脈自体の内部に配置され、たとえば、大腿部動脈を通る経皮的経管的手順により(または、上腕動脈など、その他の接近点から)腎動脈に薬剤を供給する。しかし、こうした技術も、決して完全に望ましい結果を提供するとは言えない。
たとえば、腎動脈内の供給カテーテルの遠位の先端は、大径/大流量の大動脈内からこうして着座させることは難しく、動脈内において有害な血管内膜損傷を生じる場合がある。また、複数の腎臓に薬剤を輸液しなければならない場合、1個の供給デバイスを使って順次、または複数のデバイスを使って同時に、複数の腎動脈にカニューレを挿入しなければならない。その結果、不必要に複雑になって時間がかかり、さらに、所定のカテーテルの操作から望ましくない損傷の危険性が悪化する。さらに、腎口の位置を確認してカテーテルを配置するために、複数の色素を注入する必要があり、まさに第一に薬剤供給システムにより保護するべき臓器系である腎機能に対する造影剤に関連する危険性(たとえばRCN)が増加する。さらに、おそらく腎動脈の口を含む腎動脈自体が、必要なカテーテルの着座を提供する能力を妨げるか、またはこうした機械的侵入に関連する危険性を増加させる既存の条件を有する場合がある。たとえば、動脈壁は、たとえばアステローム硬化性血小板、凝結塊、剖出、またはその他の損傷もしくは状態により疾患または狭窄が生じる。最後に、その他の付加的な問題では、従来の開示事項は、血管造影または案内カテーテルなどの上流介入に使用する付加的な医療デバイスと共用される共通の誘導子または案内シースを通して、こうしたタイプの局所的薬剤供給デバイスを腎動脈に配置するために効果的かつ安全なシステムおよび方法を記述していない。特に、複数の腎動脈に同時輸液するための複数の供給カテーテルを使って同時にこのように行うためには、こうした大きい寸法の案内シースがさらに必要であり、好ましいスレディンガー血管接近技術は利用可能ではなく、その代わりに、あまり望ましくない「縮小」技術が必要になると思われる。
薬剤を上記の分岐動脈内に供給するための様々なニーズのほかに、分岐部における血圧を増加させるなどにより、こうした分岐内に対する血液潅流を単に強化することから多くの利益も得られる。特に、こうした強化は、分岐血管、特に大動脈からその分岐血管、たとえば腎動脈内への不十分な生理的潅流に関連する多くの病状を改善すると思われる。
特定の従来の開示事項は、大動脈から延在する分岐動脈内への血液供給を強化することを意図した外科デバイスアセンブリおよび方法を提供した。たとえば、大動脈内バルーンポンプ(IABP)は、血流を特定の分岐動脈内に迂回させる時に使用するように開示された。こうした技術の1つは、バルーンが分岐動脈よりわずかに下に(隣接して)位置するように、腹大動脈内にIABPを配置することを含む。バルーンは、カウンターパルセーションモードで選択的に膨張および収縮し(生理学的血圧サイクルを参照することにより)、その結果、バルーンより遠位の増加圧力は、より多量の血流部分を主に分岐動脈の口の領域に方向付ける。しかし、こうしたバルーンシステムから下流にある比較的低い末端に至る流れは、このカウンターパルセーションサイクルの部分で著しく閉塞する可能性がある。さらに、こうした以前に開示されたシステムは、一般に、医薬品または薬剤を分岐動脈に供給し、同時に望ましくない虚血を防止するのに十分な連続的かつ実質的な下流の潅流を可能にする能力に欠けている。
さらに、特定の状況における放射線造影剤色素供給に関連して説明した腎臓の危険性、特にRCNにも関わらず、こうした色素またはその他の診断用薬剤の供給は、腎動脈自体を診断するために特に指示される。たとえば、アテローム性動脈硬化または剖出などによる腎臓狭窄の診断および治療は、対象腎動脈内への色素の注入を必要とする。こうした状況では、腎動脈内への色素の限局化も望ましい。ある点では、こうした限局化を行わない場合、より多量の色素が必要であり、下流の大動脈流内に失われる色素は、色素がシステムを通過して腎臓に逆循環する時に付加的に引き続き腎臓に影響を与える。別の点では、たとえば血管造影カテーテルを動脈に着座させることにより、こうした色素を動脈自体内から腎動脈内に局所的に供給する能力も、同じ狭窄状態によって妨げられ、色素を第一に注入する必要が生じる(上記のとおり)。さらに、患者がステントグラフトを有し、供給カテーテルの着座が妨げられる場合がある。
臓器または組織の治療または診断用薬剤の供給に対する関心および前進にも関わらず、以前に開示され、上記で手短に説明したシステムおよび方法は、一般に、薬剤を主動脈から、実質的に主動脈から延在する分岐動脈内にのみ局所的に効果的に供給し、かつ実質的な血流および/またはその他の医療デバイスが分岐部分を通り越して主動脈を通過することを可能にする能力に欠けている。これは、特に、以前に開示された腎臓治療および診断デバイスおよび方法に関して言えることであり、薬剤を大動脈内のある場所から腎尿路系内に局所的に供給し、かつ実質的な血流が腎口を通り越して連続的に下流に流れ、および/または遠位の医療デバイスアセンブリが腎口を横断して逆行で通過し、上流で使用されることを可能にする適切な備えがない。保護用または治療用医薬品または放射線不透過性造影剤などの薬剤をこうした方法で一方または両方の腎動脈に供給できると、多くの利益が得られるであろう。
いくつかの比較的最近に開示された進歩としては、腎動脈口に隣接する大動脈内の流れを、それぞれ腎動脈口を実質的に潅流して下流に循環する外側および内側の流れに分割する様々な直径の管状部材を使用する局所流動アセンブリがあった。こうした開示事項は、腎動脈口内に実質的に限局供給するための外側流路内に流体剤を主に供給することをさらに含む。開示されたこれらのシステムおよび方法は、分岐血管に関連する既往症を一般的に主血管から、特に腹大動脈から延在する腎動脈に関して限局診断および処置するための刺激的な新しい開発を意味する。
しかし、以前に開示されたこのような構造は、さらに改造および改善して、管状フローディバイダを包囲し、複数の腎動脈口を潅流する外側流路の周囲全体の範囲内における流体剤の混合を最大化し、特に上流介入手順時に、システムおよび方法を使用して、腎尿路系を悪影響から予防および保護し、患者間の広範な解剖学的寸法に適応するように、特定のデバイスの有用なサイジング範囲を最大化し、効率的な非外傷性用途のために構造、設計およびシステム配置部品間の協働を最適化することによりさらに利益が得られるであろう。
大動脈壁部に沿って腎動脈口に隣接する患者の大動脈内のある場所から主に患者の腎動脈内に薬剤を供給し、かつ大動脈血流の少なくとも一部分が、腎動脈口の所定の場所を横断して下流に潅流可能であるように、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。
大動脈壁部に沿って腎動脈口に隣接する患者の大動脈内のある場所で大動脈血流の第1および第2の部分を実質的に隔離し、かつ第2部分が所定の場所を横断して腎動脈口の下流に流れ、患者の比較的低い末端内に流入することが可能であるように、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。大動脈の血流の第1部分または第2部分の一方または両方に対して、原位置で能動的な機械的流動支持を提供せずに、隔離通路に沿って受動的な血流を提供することに関する利益およびニーズはさらに存在する。
腎動脈自体または腎動脈口内に薬剤供給デバイスを経管的に配置する必要がなく、大動脈壁部に沿って腎動脈口に隣接する患者の大動脈内のある場所から腎動脈内に放射線不透過性色素または嫌などの薬剤を局所的に供給するために、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。
複数の腎動脈自体内にそれぞれ複数の薬剤供給デバイスを経管的に配置する必要がなく、単一の供給デバイスを使用して、放射線不透過性色素または医薬品などの流体または薬剤を複数の腎動脈内に同時に左右に供給し、患者の両方の腎臓に供給するために、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。
大動脈壁部に沿って腎動脈口に隣接する患者の大動脈内のある場所から患者の腎動脈内に流体または薬剤を供給し、かつその他の治療または診断デバイスおよびシステム、たとえば血管造影または案内カテーテルデバイスおよび関連システムが、所定の場所を横断して供給されることを可能にするために、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。
大動脈壁部に沿って腎動脈口に隣接する患者の大動脈内のある場所から腎動脈内に流体または薬剤を、腎臓の既往症を処置するための治療手段としてではなく、特に腎臓に関連する予防または診断手順のために供給するために、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。
流体または薬剤を患者の腎動脈内に供給し、腎尿路系を治療、保護または診断し、さらに血管造影図などのその他の同時に行われる医療手順、腎動脈口の上流におけるその他の経管的手順を実行するために、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。
大動脈内医薬品供給システムおよび少なくとも1個の付加的な遠位の介入デバイス、たとえば血管造影または案内カテーテルの両方を共通の供給シースを通して供給するために、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。
大動脈内医薬品供給システムおよび少なくとも1個の付加的な遠位の介入デバイス、たとえば血管造影または案内カテーテルを、1箇所の大腿部動脈穿刺などの単一接近部位を通して供給するために、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズはさらに存在する。
特にRCNまたはCHFに関連してARFを治療、特に予防し、そのために放射線造影剤の注入と同時に、たとえば血管造影手順時に、腎臓保護または改善医薬品を腎動脈内に局所的に供給するために、改善されたデバイスおよび方法に対するニーズもさらに存在する。
大動脈系内から流体剤を左右相称に腎尿路系の両側に供給するために、改善されたデバイスに対するニーズはさらに存在する。
腎動脈自体のカニューレ挿入を行わずに、腎尿路系の両側に左右相称に流体剤を供給するために、改善されたデバイスに対するニーズはさらに存在する。
腹大動脈内の血流を実質的に閉塞、隔離または迂回せずに、腎尿路系の両側に左右相称に流体剤を供給するために、改善されたデバイスに対するニーズも存在する。
大動脈に沿った腎動脈口を介して患者の腎動脈内に選択的に流体を供給するというこうした特定のニーズのほかに、患者内のその他の主血管または内腔から延在するその他の分岐血管または内腔内に流体を供給するために、その他の類似するニーズも存在する。
(発明の簡単な要旨)
したがって、本発明のこうした実施態様は、一般に、通常は腎動脈自体に隣接するある位置から大動脈内への腎臓医薬品供給システムに関するが、これらのシステムおよび方法は、これらの実施態様により示される様々な態様の広範な範囲を逸脱せずに、その他の解剖学的領域およびその他の病状に使用するように適切に改良することも意図されている。たとえば、これらの様々な実施態様による大動脈内流体供給は、本明細書で開示する対象デバイスの特定の寸法、形状および構造から利益を得る。しかし、適切な改良は、その他の多面的な分岐構造に主な人体空間、またはたとえば脈管構造内のその他の場所(たとえば、左右の冠状動脈口、子宮から生じる卵管、または消化管)にある内腔から流体を供給するために行われる。
本発明の一態様は、ほぼ腹大動脈壁に沿った腹大動脈血流の外側領域内にある第1および第2流路に関連する腹大動脈内のある場所からそれぞれ第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系を、患者内の腹大動脈壁に沿った対応する第1および第2腎口を介して処置するための局所的腎臓輸液システムである。このシステムは、第1および第2注入ポートを備える局所注入アセンブリを備える。局所注入アセンブリは、第1および第2注入ポートが、それぞれ第1および第2流路に対応する第1および第2のそれぞれの位置に存在する場所に配置するように適合される。また、局所注入アセンブリは、局所注入アセンブリが所定の場所に配置された時に、患者の外部から流体薬剤源に流動的に結合されるように適合される。したがって、局所注入アセンブリは、ある量の流体剤を源から、それぞれ第1および第2位置にある第1および第2注入ポートを通って、やはりそれぞれ第1および第2腎動脈内に左右相称に注入するように適合される。このアセンブリは、特に、それぞれの対応する第1および第2腎口を介して、所定の場所に沿った腹大動脈を実質的に変更せずに、このような限局左右相称腎臓供給を行うように適合される。
この態様の特定のその他のモードでは、局所注入アセンブリは、ある量の流体剤を第1および第2流路内に注入し、注入された量が、実質的に第1および第2腎動脈内にのみ流入し、大動脈血流の第1または第2領域に対する大動脈血流のある領域を実質的に迂回、閉塞または隔離しないように適合される。
さらに別のモードは、長手方向軸を含み、近位端位置および遠位端位置を有する供給部材も備える。局所注入アセンブリは、それぞれ第1および第2注入ポートを有する第1および第2注入部材から成り、供給部材の遠位端位置から延在するように適合され、以下のとおり第1配置と第2配置との間で調節可能である。第1配置における局所注入アセンブリは、供給部材により所定の場所に供給されるように適合される。所定の場所における局所注入アセンブリは、第1および第2の第1注入部材が、第1および第2流路におけるそれぞれ第1および第2位置に位置する第1および第2注入ポートを有する長手方向軸から半径方向に延在するように、第1配置から第2配置に調節可能である。
別のモードでは、局所注入アセンブリは、外側領域内に配置するように適合された長形本体を備える。第1および第2注入ポートは、長形本体の周囲の様々な場所において離間配置されて、第1および第2注入ポートが、長形本体から側方に第1および第2の異なるそれぞれの方向に、一般にそれぞれ第1および第2流路内にある量の流体剤を注入するように適合される。
このモードの一実施態様では、ポジショナは長形本体と協働し、長形本体を所定の場所の外側領域内に位置決めするように適合される。この実施態様の一変形例では、ポジショナは長形本体に結合され、第1配置から第2配置に調節可能である。第1配置におけるポジショナは、長形本体と共に所定の場所に供給されるように適合される。所定の場所におけるポジショナは、第1配置から第2配置に調節され、つまり第1配置と相対的に、かつ腹大動脈壁に対して十分な力で長形本体から半径方向に延在するようにバイアスされ、長形本体の向きを外側領域内に偏向させるように適合される。さらに他の実施態様では、ポジショナは、上記などの複数の部分ループ形部材から適合される。
本発明のこの態様の別のモードでは、局所注入アセンブリは、長手方向軸を含む長形本体であって、所定の場所に背馳されるように適合された長形本体をさらに備える。第1および第2注入部材は、第1配置では長手方向軸に対して第1の半径方向位置を有し、第2配置では第2の半径方向位置を有する。第2半径方向位置は、第1半径方向位置に対して長手方向軸から半径方向に延在する。
このモードの一実施態様では、第1および第2注入部材は、長形本体のそれぞれの側部に対向して長形本体周囲に配置される。この実施態様の一変形例では、第1および第2注入部材の各々は、長形本体の対向するそれぞれの側部の各々にある近位および遠位のそれぞれの場所間に延在し、第2配置では、第1および第2注入部材は、長形本体から外側に、それぞれ近位および遠位のそれぞれの定位の間にバイアスされる。
もう1つの実施態様では、局所注入アセンブリはほぼループ状部材の形態であり、第1および第2注入部材がループ状部材に沿った第1および第2領域から成るのに対して、第1および第2注入ポートは第1および第2領域の各々の上に位置する。第1配置におけるループ状部材は、第1および第2注入ポート間に第1の直径を有し、ループ状部材は所定の場所に供給されるように適合される。第2配置におけるループ状部材は、第1および第2注入ポート間に第2の直径を有し、第2の直径は第1の直径より大きく、第1および第2位置が、それぞれ外側領域内の第1および第2流路にほぼ対応するのに十分である。この実施態様の一変形例によると、ループ状部材の第2配置における局所注入アセンブリは、記憶形状を含む。ループ状部材は、半径方向に限定する外側供給シース内で第2配置から第1配置に調節可能である。ループ状部材は、ループ状部材を外側供給シースの外側の半径方向限定から取り出すことにより、第1配置から第2配置に調節可能である。
さらに他のモードでは、第1および第2マーカーは、第1および第2注入部材に沿って、第1および第2注入ポートにほぼ対応する場所に位置する。第1および第2マーカーの各々は、第1および第2注入ポートの場所を患者の外側にいるオペレータに指示し、第1および第2注入ポートをそれぞれ第1および第2位置に供給するのを促進するように適合される。特定の有益な実施態様では、第1および第2マーカーは放射線不透過性であり、蛍光透視下で誘導する。さらに他の実施態様では、第1および第2注入部材は、供給部材から遠位に分岐点から延在し、近位のマーカーは分岐点に位置する。
別のモードでは、近位端位置および遠位端位置を有する導入シースである供給部材が提供され、導入シースの近位端位置は患者の外側に延在する。供給部材は、導入シースの近位端位置に沿った近位ポートアセンブリと、導入シースの遠位端位置にある遠位ポートとの間に延在する供給通路を備える。注入アセンブリは、第1および第2位置間で調節可能である。第1および第2注入部材は、第1の長手方向位置で崩壊し、第2の長手方向位置で遠位端位置から半径方向に延在する。このモードのさらに他の実施態様では、導入シースの遠位端位置は遠位の先端と、遠位の先端に対応する場所に供給マーカーを備え、供給マーカーは、腹大動脈内の所定の場所における遠位の先端の相対的位置を指示するように適合される。
さらに他の実施態様では、カテーテル本体は、カテーテル本体の近位端位置が患者から外側に延在した時に、所定の場所に配置されるように適合された近位端位置および遠位端位置が設けられる。第1および第2注入部材は、カテーテル本体の遠位端位置に結合され、この遠位端位置から半径方向に延在する。導入シースの近位ポートアセンブリは単一の近位ポートから成り、カテーテル本体の遠位端位置は、単一の近位ポートを通して供給通路内に挿入されるように適合される。
別のモードによると、このシステムは、患者の外側にある流体剤供給源に、それぞれ第1および第2位置においてさらに第1および第2注入ポートに流動的に結合するように適合された近位結合器アセンブリをさらに備える。
一実施態様では、近位結合器アセンブリは、第1および第2の近位結合器から成る。第1近位結合器は第1注入ポートに流動的に結合され、第2近位結合器は第2注入ポートに流動的に結合される。この実施態様の一変形例では、第1長形本体は第1近位結合器と第1注入部材との間に延在し、第1流体通路は、第1近位結合器および第1注入ポートに結合され、第2長形本体は第2近位結合器と第2注入部材との間に延在し、第2流体通路は第2結合器および第2注入ポートに結合される。別の変形例では、近位結合器アセンブリは、共通の流体通路を介して第1および第2注入ポートの各々に流動的に結合される単一の共通結合器を備える。この変形例に従って使用される1つの特徴によると、長形本体は単一の共通結合器と第1および第2注入部材との間に延在する。この長形本体は、少なくとも1個の供給通路が単一の共通結合器、さらに第1および第2注入ポートに流動的に結合される。
本発明のこの態様のさらに多数のモードによると、システムは、局所注入アセンブリに結合されるように適合された流体剤供給源をさらに備える。流体剤は、以下の1つまたは組合せを含む:生理食塩水;フロセミドまたはチアジドなどの利尿薬;動脈などの血管収縮薬;血管拡張薬;別の血管作用薬;パパバリン;カルシウム拮抗薬;ニフェジピン;ベラパミル;フェノルドパムメシラート;動脈DA1作用薬;またはこれらのアナログもしくは誘導体、もしくはこれらの組合せもしくはブレンド。
もう1つのモードは、少なくとも1個の内腔が近位ポートアセンブリと遠位ポートとの間に延在し、遠位ポートが所定の場所に経管的に接近する導管内に配置されるように適合された長形管状本体を有する血管接近システムを備える。このモードによるシステムは経皮的経管的介入デバイスも備え、このデバイスは、局所注入アセンブリが所定の場所にある時に、所定の場所を横断して介入場所に供給されるように適合される。局所注入アセンブリおよび経皮的経管的介入デバイスは、血管接近デバイスを通して、それぞれ所定の場所および介入場所に経皮的に供給されるように適合され、さらに、血管接近デバイス内に同時に係合するように適合される。
一実施態様では、経皮的経管的介入デバイスは、血管造影カテーテルを備える。別の実施態様では、経皮的経管的介入デバイスは案内カテーテルである。他の点では、介入デバイスは約4フレンチ〜約8フレンチで良い。
もう1つの実施態様では、近位ポートアセンブリは、第1および第2の近位ポートを備える。経皮的経管的介入デバイスは、第1近位ポートを通して長形本体内に挿入されるように適合される。注入アセンブリの第1および第2ポートは、第2近位ポートを通して長形本体内に挿入される。
別の態様は、患者の外側に位置する源から、患者の身体空間内のある場所内に、ある量の流体剤を局所的に供給するための局所的輸液システムである。このシステムは、長手方向軸を含み、近位端位置および遠位端位置を有する供給部材と、それぞれ第1および第2注入ポートを有する第1および第2注入部材から成る局所注入アセンブリとを備える。局所注入アセンブリは、供給部材の遠位端位置から延在し、以下のとおり、第1配置と第2配置との間で調節可能である。第1配置における局所注入アセンブリは、供給部材により所定の場所に供給されるように適合される。所定の場所における局所注入アセンブリは、第1および第2の第1注入部材が、所定の場所におけるそれぞれ第1および第2の比較的独自の位置に位置する第1および第2注入ポートを有する長手方向軸から半径方向に延在するように、第1配置から第2配置に調節可能である。第1および第2のそれぞれの位置にある第1および第2注入ポートは、患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合され、所定の場所の第1および第2位置において、やはりそれぞれある量の流体剤を患者内に注入するように適合される。
本発明のもう1つの態様は、腹大動脈血流に関連する腹大動脈内のある場所から第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系を、腹大動脈壁に沿った独自の相対的場所を有するそれぞれ第1および第2腎口を介して処置するための局所的腎臓輸液システムである。このシステムは、ある点で、長形本体を有する供給カテーテルを備え、長形本体は、近位端位置と、近位端位置が患者の外側に位置し、供給内腔が近位端位置に沿った近位ポートと、遠位端位置に沿った遠位ポートとの間に延在する時に、所定の場所を横断して、所定の場所の上流にある供給場所まで供給されるように適合された遠位の先端を含む遠位端位置とを有する。局所注入アセンブリは、注入ポートも設けられる。局所注入アセンブリは、少なくとも部分的に長形本体により所定の場所に供給され、供給カテーテルの遠位の先端が供給位置にある時に、注入ポートが所定の場所内のある位置に存在するように適合される。所定の場所における注入ポートは、患者の外側に位置する流体剤供給源に流動的に結合され、ある量の流体剤を源から所定の場所の腹大動脈内に注入し、注入された量が、それぞれ第1および第2腎口を介して実質的に第1および第2動脈内に流入するように適合される。
本発明のさらに他の態様は、流体剤を患者の腎動脈に局所的に供給し、医療用介入デバイスを収容するためのカテーテルであり、カテーテルは、近位端位置と、中間遠位端位置と、遠位端位置とを有し、中心の内腔と少なくとも1個の外側内腔とをさらに有する。局所注入アセンブリは少なくとも1本の管を有し、各々の管は、対応する外側内腔内に挿入される。各々の管は、近位端位置および遠位端位置を有し、各々の管の遠位端位置はカテーテルの遠位端位置に結合される。局所注入アセンブリは、少なくとも1個の第1注入ポートを有し、注入ポートは、管の遠位端位置とカテーテルの中間遠位位置との間において、少なくとも1本の管上に配置される。各々の管は第1位置と第2位置との間で調節可能であり、第1位置では、各々の管は、複数の腎動脈口内に流入する血流に関連する腹大動脈内のある場所に供給されるように適合され、第2位置では、各々の管は所定の場所に固定され、注入ポートが流体剤を流体剤供給源から血流内に供給するように配置されるように適合される。また、第2位置では、中心内腔は、カテーテルの近位端位置から遠位端位置までの通路を形成し、医療用介入デバイスを収容するように適合される。
この態様の別のモードでは、注入アセンブリは少なくとも1個の第2管と、第2管内の少なくとも1個の第2注入ポートとを有する。
この態様のさらに他のモードでは、注入アセンブリは少なくとも1個の第3管を有し、さらに他のモードでは、注入アセンブリは少なくとも1個の第4管を有する。
さらに他のモードでは、カテーテルは長手方向軸を有し、第1配置における第1および第2管は、長手方向軸に対して第1の半径方向位置を有し、第2配置における第1および第2管は、第1の半径方向位置に対して、長手方向軸から半径方向に延在する第2の半径方向位置を有する。
別のモードでは、第1および第2管は、カテーテルの対向するそれぞれの側部上において、カテーテルの周囲に配置される。
さらに他のモードでは、第1および第2管の各々は、カテーテルの対向するそれぞれの側部の各々の上の中間遠位位置と遠位位置との間に延在し、第2配置でぇあ、第1および第2管は、カテーテルから外側に、カテーテルのそれぞれの中間遠位位置と遠位位置との間にバイアスされる。
さらに他のモードでは、第1および第2マーカーは、それぞれ第1および第2管に沿って、第1および第2注入ポートにほぼ対応する場所に位置する。第1および第2マーカーの各々は、第1および第2注入ポートの場所を患者の外側にいるオペレータに指示し、第1および第2注入ポートをそれぞれ第1および第2位置に供給するのを促進するように適合される。
上記モードの一実施態様では、第1および第2マーカーは、放射線不透過性マーカーである。
本発明の別のモードでは、第1位置は各々の管の記憶形状であり、各々の管は、遠位方向に各々の管の近位端位置に対して前進力を付与することにより、第1位置から第2位置に調節される。さらに、各々の管は、前進力を除去した後の記憶回復力により、第2位置から第1位置に自己調節可能である。
本発明のもう1つの態様は、腹大動脈血流に関連する腹大動脈内のある場所から第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系を、腹大動脈壁に沿った独自の相対的場所を有するそれぞれ第1および第2腎口を介して処置し、医学的な介入を行うための方法である。この方法は、ある点で、長形本体と中心内腔とを有するカ供給カテーテルを供給することを含み、中心内腔は、近位端位置と、近位端位置が患者の外側に位置する時に、遠位の先端が所定の場所を横断して、所定の場所の上流にある供給場所に至る遠位端位置とを有する。この方法は、さらに、少なくとも部分的に長形本体により所定の場所に供給される注入ポートを備える局所注入アセンブリを供給することを含み、注入ポートは、供給カテーテルの遠位の先端が供給位置にある時に、注入ポートが所定の場所内のある位置に存在する。所定の場所における注入ポートは、患者の外側に位置する流体剤供給源に流動的に結合される。源からのある量の流体剤は、注入ポートを通って所定の場所において腹大動脈内に注入され、注入された量は、それぞれ第1および第2腎口を介して実質的に第1および第2動脈内に流入する。医学的な介入は、中心内腔を通して行われる。
本発明のもう1つの態様は、腹大動脈血流に関連する腹大動脈内のある場所から第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系を、それぞれ第1および第2腎口を介して、腹大動脈壁に沿った独自のそれぞれの場所において処置するための方法である。この方法は、第1および第2注入ポートを所定の場所の第1および第2の独自のそれぞれの位置に配置して、局所注入アセンブリを所定の場所に配置することを含む。さらに、局所注入アセンブリを所定の場所において、患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合することも含む。さらに他のステップは、ある量の流体剤を源から第1および第2位置にある第1および第2注入ポートを通して、主にそれぞれ第1および第2腎動脈内に同時に注入することを含む。
本発明のもう1つの態様は、腹大動脈血流に関連する腹大動脈内のある場所から第1および第2腎動脈の各々に至る患者の腎尿路系を、それぞれ第1および第2腎口を介して、腹大動脈壁に沿った独自のそれぞれの場所において処置するための方法である。この方法は、局所注入アセンブリを所定の場所に配置し、局所注入アセンブリを所定の場所において、患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合することを含む。さらに、注入された流体が、それぞれ第1および第2腎口を介して主に第1および第2腎動脈内に流入するように、腹大動脈壁の周囲に沿って、所定の場所を横断する大動脈血流の外側領域の実質的な場所を実質的に変更、閉塞または隔離せずに、ある量の流体剤を源から所定の場所の腹大動脈内に注入することも含む。
本発明のもう1つの態様は、腹大動脈血流に関連する腹大動脈内のある場所から第1および第2腎動脈の各々に至る患者の腎尿路系を、それぞれ第1および第2腎口を介して、腹大動脈壁に沿った独自のそれぞれの場所において処置し、医学的な介入を行うための方法である。この方法の態様は、中心内腔を有する供給部材を患者の腹大動脈内に配置し、供給部材と共に、第1配置においてそれぞれ第1および第2注入ポートを備える第1および第2注入部材を有する局所注入アセンブリを所定の場所に供給することを含む。さらに、所定の場所において局所注入アセンブリを第1配置と第2配置との間で調節することも含む。この方法によると、第2配置では、局所注入アセンブリは供給部材の遠位端位置から延在し、第1および第2の第1注入部材が、所定の場所において腹大動脈のある場所を横断して互いに対して半径方向に延在し、第1および第2注入ポートが、所定の場所においてそれぞれ第1および第2の比較的独自の位置に配置される。この態様のさらに他のモードは、第1および第2のそれぞれの位置にある第1および第2注入ポートを患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合し、ある量の流体剤を第1および第2の腎口を介して、それぞれ第1および第2位置から第1および第2腎動脈内に注入することを含む。さらに他のモードは、中心内腔を通して医学的な介入を行うことである。
本発明のもう1つの態様は、ほぼ腹大動脈壁に沿った腹大動脈血流の外側領域内にある第1および第2流路に関連する腹大動脈内のある場所から、それぞれ第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系に対して、患者の腹大動脈壁に沿った対応する第1および第2腎口を介して局所的な治療を提供するための方法である。この方法は、局所注入アセンブリを配置することを含み、中心内腔を所定の場所に配置し、第1および第2注入ポートをそれぞれ第1および第2流路に対応する第1および第2のそれぞれの位置に配置する。さらに、局所注入アセンブリが所定の場所に配置された時に、局所注入アセンブリを患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合し、所定の場所における腹大動脈を実質的に閉塞、隔離または変更せずに、ある量の流体剤を源から、それぞれ第1および第2位置にある第1および第2注入ポートを通して、それぞれの対応する第1および第2の腎口を介して、やはりそれぞれ第1および第2腎動脈内に左右相称に注入することも含む。
本発明のもう1つの態様は、腹大動脈内のある場所から患者の腎尿路系を処置するための、冠状動脈接近手段を有する局所的腎臓輸液システムを製造することである。この方法は、中心内腔と、少なくとも2個の外側内腔とを有する長形部材を提供することを含む。長形部材は、中間遠位位置と、遠位端位置と、長手方向軸とを有する。外側内腔の各々は、長形部材内に外壁を有する。予め決められた長さのスリットは、長形部材の長手方向軸に平行な外側内腔であって、長形部材の遠位端位置から長形部材の中間遠位位置に延在する外側内腔の各々の外壁に形成される。外側内腔の数に対応する単一管が設けられ、各々の単一管は近位端および遠位端を有する。単一管は、長形部材内の対応する外側内腔内に挿入される。各々の単一管の遠位端は、長形部材の遠位端位置に結合される。注入ポートは、少なくとも2個の単一管内に設けられる。注入ポートは、それぞれの単一管の遠位端と、長形部材の中間遠位位置との間に配置される。注入ポートは、流体剤供給源およびそれぞれの単一管の近位端に流動的に結合される。
これらの様々な方法の態様のさらに他のモードは、注入量の流体剤を使って腎機能を有利に強化することを含む。このモードは、特に、所定量の流体剤を所定の場所内に注入し、患者の脈管構造内の介入場所において介入手順を行うことを含む。一実施態様では、このモードは、ある量の放射線造影剤色素が患者の脈管構造内に注入される時に、流体剤が放射線造影剤色素の注入に応じてRCNを実質的に防止するのに適するように、所定量の流体剤を注入することをさらに含む。さらに他の有利な変形例によると、この方法は、注入された量の流体剤を使って、急性腎不全を処置することを含む。
これらの態様、モード、実施態様、変形例および特徴の各々は単独で有益であり、他と組み合わせる必要はないが、にも関わらず、当業者にとっては明白であると思われるこれらの様々な組合せおよび下位の組合せは、さらに、意図された範囲内で、本発明の単独で有益なその他の態様であると考えられる。
本発明のさらに他の態様は、本明細書の以下の部分で明らかになるであろう。本明細書では、詳細な説明は、何ら制限を加えることなく、本発明の好ましい実施態様を完全に開示することを目的とする。
(発明の詳細な説明)
より詳細に図面を参照して具体的に説明すると、本発明は、一般的に図3〜図17Bに示す装置に具現される。装置は、配置に関して、かつ部品の詳細に関して変化し、方法は、本明細書に開示する基本的な概念から逸脱せずに、特定のステップおよびシーケンスに関して変化することができる点は評価されるであろう。
本明細書に記載する説明は、患者の人体に使用する際のそれぞれの関係に関連する医用材料供給システムに関する。したがって、明確に理解するために、近位という用語は、使用時にオペレータに比較的近いシステムまたはデバイス上の場所を意味すると考えるべきであり、遠位という用語は、システムまたはデバイスの使用時にオペレータから比較的はなれている場所を意味すると考えるべきである。したがって、本発明の以下の実施態様は、一般に大動脈からの局所的腎臓医薬品供給に一般に関連するが、これらのシステムおよび方法は、実施態様により示される様々な態様の広範な範囲から逸脱することなく、その他の人体領域およびその他の病状に使用するように適切に変更することができることを意図されている。
一般に、開示された材料供給システムは、流体供給アセンブリ、近位結合器アセンブリおよび1個または複数の長形本体、たとえば管またはカテーテルを備える。これらの長形本体は1個または複数の内腔を福美、一般に、近位領域、中間遠位領域、および遠位の先端領域から成る。遠位の先端領域は、通常は、流体剤などの材料を供給するための手段を有する。放射線不透過性マーカーまたはその他のデバイスは、長形本体の特定領域に結合され、導入および配置を促進する。
材料供給システムは、医師、通常はインターベンショナリスト(心臓内科医もしくは放射線科医)または集中治療患者の治療を専門とする集中治療専門医により所定の位置に配置される。医師は、通常は、経皮的血管接近法またはその他の従来の方法を使用して、患者の股間内の大腿部動脈に接近する。
さらに理解するために、局所的腎臓医薬品供給を行うためのその他のシステムおよび方法のさらに詳細な実施例は、以下の公開参考文献に様々に開示されている:Keren等のWO00/41612号;およびKeren等のWO01/083016号。これらの参考文献の開示事項は、引用することにより全体を本明細書に援用する。さらに、本発明の実施態様の様々な態様との様々な組合せ、またはこれらの態様による変形例は、当業者がこれらの参考文献と共に本開示事項を考察すると明白であると思われるように、やはり、以下に記載する単独で有益な様々な実施態様により説明される本発明の範囲内であると考えられる。
本発明は、以下の公開国際特許出願に開示されている主題にも関する:200年7月20日公開のLibra Medical SystemsのWO00/41612号;および2001年11月8日公開のLibra Medical SystemsのWO01/83016号。これらの公開国際特許出願の開示事項も、引用することにより全体を本明細書に援用する。
最初に図1を参照すると、腹大動脈が示され、一般に10で指示されている。図示のとおり、右腎動脈12および左腎動脈14は、腎動脈12、14の上の腹大動脈10から延在する。さらに、腹腔動脈18は、上腸間膜動脈16の上の腹大動脈10から延在する。図1は、下腸間膜動脈20が腎動脈12、14の下の腹大動脈10から延在することも示す。さらに、図1に示すとおり、腹大動脈10は、右腸骨動脈22および左腸骨動脈24内に分岐する。以下で詳細に説明する本発明の各々の実施態様は、医薬品またはその他の流体溶液を局所的に腎動脈12、14内に供給するために使用できることを理解するべきである。以下に記載する実施態様の各々は、腸骨動脈22、24の一方を通って腹大動脈10内に、ほぼ腎動脈12、14付近に達するまで前進することができる。
図2は、腎動脈12、14の間近で切った腹大動脈の略断面図である。図2は、腹大動脈10を通る自然な流動パターン、および腹大動脈10から腎動脈12、14内に至る自然な流動パターンを示す。図示のとおり、腹大動脈10を流下する流れは層状流動パターンを維持する。さらに、点線の長方形30で指示される腹大動脈10の中間付近の流動流は、矢印32で指示されるように腹大動脈10を流下し続け、側枝の何れか、たとえば腎動脈12、14内に供給されない。したがって、腹大動脈の流動流の中間を流下する医薬品溶液の輸液は、腎動脈12、14内に流入する医薬品を隔離する点では無効である可能性がある。
逆に、点線の長方形36および点線の長方形38で指示される腹大動脈10の内壁34に沿った流動流は、矢印40、42で指示されるように、分岐動脈、たとえば腎動脈12、14内への自然な流動流を含む。一般に、流動流32は、大動脈10の壁部34に沿って流動流40より速い速度である。点線の長方形36、38と点線の長方形30との境界付近では、流動流は、分岐動脈12、14内に流入する流動流、および腹大動脈10を流下する流動流を含む可能性がある。
さらに、腎動脈12、14の口は、大動脈10の後壁、および側壁付近の血流から実質的な血流を受け入れるように配置される。つまり、点線の長方形36、38内の血流は共に、図2に示すように大動脈10の中心における血流と相対的に大動脈10の後壁に沿っている時は、点線の長方形30内の血流より多い。したがって、腎動脈12、14上および大動脈10の後壁に沿った医薬品の輸液は、腎動脈12、14に達する上で効果的である。
したがって、図2に示す自然流パターンを使用して、腎動脈内に至る医薬品溶液の流れを最大化するには、以下に詳細に説明するように、腹大動脈10の中間の範囲内または前壁に沿うのではなく、腹大動脈10の側壁または後壁に沿って医薬品溶液を選択的に輸液するように適合されたデバイスを提供すると有益である。
以下にさらに詳細に説明するように、腎動脈12、14の上であって、互いに約180°離れて位置する腹大動脈10の壁部34に沿った2箇所において医薬品溶液を輸液すると有益である。
次に、図3および図4を参照すると、医薬品輸液カテーテルの一実施態様が示され、100で指示されている。図示のとおり、医薬品輸液カテーテル100は、中心カテーテル管102を備える。有益な一実施態様では、カテーテル管102は複数内腔である。ニッケルチタン管材料などの可撓性材料から製造された第1輸液管104および第2輸液管106は、互いに約180°で中心カテーテル管102に結合され、中心カテーテル管102から延在する。各々の輸液管104、106は、近位端108および遠位端110を備える。有益な一実施態様では、各々の輸液管104、106の遠位端110は、中心カテーテル管102に結合され、近位端108はカテーテル管102に入り、近位結合器アセンブリ(図示しない)に引き続き近接する。医薬品の輸液時には、医薬品溶液は、中心カテーテル管102から各々の輸液管104、106を通り、たとえば近位端108から遠位端110に、または遠位端110から近位端108に流れることが可能だが、医薬品溶液は主にポート112から出て行く。
図3および図4は、それぞれ拡張配置および収縮配置の輸液管104、106を示す。一実施態様では、輸液管104、106は、近位結合器アセンブリ(図示しない)から遠位に前進し、その結果、各々の輸液管104、106は、図3に示す拡張配置で外側に屈曲する。輸液管104、106は、近位結合器アセンブリ(図示しない)から近位に収縮する時、図4に示す収縮配置でまっすぐになる。もう1つのモードでは、輸液管104、106は、収縮配置にある時に、供給シース(図示しない)内に半径方向に限定される。
図3および図4は、さらに、各々の輸液管104、106に輸液ポート112が形成され、医薬品溶液は輸液ポート112から医薬品輸液時に流出することができることを示す。さらに、各々の輸液管104、106は、カテーテル管100を腹大動脈10(図1)内に適切に配置するためのマーカーバンド114を備える。
図3は、拡張配置における医薬品輸液カテーテル100を示す。輸液管104、106は、拡張時に、中心カテーテル管102から屈曲することが可能であるため、腹大動脈10(図1)の内壁34(図1)のより近くに医薬品を輸液し、大動脈10内における位置決めを維持することができる。医薬品の輸液の必要がなくなったら、輸液管104、106は、中心カテーテル管102に対して収縮させる。図4に示す収縮配置では、医薬品輸液カテーテル100は、たとえば右腸骨動脈22または左腸骨動脈24から腹大動脈10内に挿入することができる。さらに、医薬品輸液の後、輸液管104、106は収縮し、二股の医薬品輸液カテーテル100を腹大動脈10(図1)から取り出すのを促進することができる。
1個または複数の追加の支柱または管(図示しない)をカテーテル100に追加すると、輸液管104、106を腎動脈付近に配置または安定させることができる。追加の支柱は、輸液管104、106とは異なる材料から製造して良い。
有益な一実施態様では、医薬品輸液カテーテル100は、標準のカテーテル導入シースの代わりに使用され、その遠位の先端は、腎臓のわずかに上のレベル、好ましくは上腸間膜動脈(SMA)のレベルまたはそれより下のレベルに配置される。腎動脈内に選択的に輸液することが望ましい医薬品は、冠状動脈手順が行われている時に、医薬品輸液カテーテル100を通して輸液される。これは、腎動脈12、14に対する流れは全体の大動脈血流の約30%であるから、医薬品溶液の全身輸液に比べて著しい改善である。
次に、図5および図6を参照すると、さらに他の実施態様は、カテーテルを腹大動脈内に位置決めするための位置決め支柱を有する医薬品輸液カテーテルであり、図示されて一般に150で指示されている。図5および図6は、医薬品輸液カテーテル150が近位端(図示しない)および遠位端154を画定する外側管152を備える。中心支持管156は、外側管152の内部からその遠位端154を越えて延在する。先端158は、中心支持管156の端部に設けられる。
図5および図6は、医薬品輸液カテーテル150が第1の圧潰可能支柱160および第2の圧潰可能支柱162を備え、各々の支柱は管の形態であり、外側管152内に摺動可能に配置される。各々の圧潰可能支柱162は、近位端(図示しない)および遠位端164を備え、各々の圧潰可能支柱162の遠位端164は先端158に取り付けられる。本発明の実施態様により意図されるとおり、各々の圧潰可能支柱160、162は、外側管152から外側に延在する場合、支柱の遠位端164が先端158に取り付けられているため、中心支持管156に対して外側に屈曲する。
図示のとおり、各々の圧潰可能支柱160、162は、輸液ポート166を備える。さらに、各々の圧潰可能な支柱160、162は、輸液ポート166の上の第1のマーカーバンド168と、輸液ポート166の下の第2のマーカーバンド170とを備える。好ましくは、各々のマーカーバンドは、医薬品輸液カテーテル150を腹大動脈10内に位置決めするのを促進するために放射線不透過性である。
図5は、圧潰可能配置の医薬品輸液カテーテル150を示し、つまり位置決め支柱を形成する圧潰可能支柱160、162が圧潰配置にある。圧潰配置では、医薬品輸液カテーテル150は、右または左の腸骨動脈22、24(図1)内に挿入され、腎動脈12、14付近の適切な位置になるまで腹大動脈10内に供給される。腎動脈12、14付近の位置では、圧潰可能支柱160、162は、外側管に対して前方に前進することができ、これらの支柱は中心支持管156から解除される。圧潰可能な支柱160、162は前方に前進することができ、図6に示す拡張配置を確立する。拡張配置では、輸液ポート166は腎動脈12、14に直接隣接して配置され、医薬品溶液を腎動脈12、14内に直接放出することができる。医薬品輸液カテーテル150が、医薬品溶液を腹大動脈10の壁部34に沿って腎動脈12、14上に直接輸液するように配置できる点は評価できる。腹大動脈10内における指定の滞留時間後、医薬品輸液カテーテル150は圧潰配置に戻り、腹大動脈10から引き出される。
図7および図8を簡単に参照すると、位置決め支柱を有する医薬品輸液カテーテルのもう1つの実施態様が示されている。図7および図8は、医薬品輸液カテーテル150が、第3の圧潰可能な支柱172および/または第4の圧潰可能な支柱174を備えることが可能であることを示す。したがって、上記のように拡張した場合、圧潰可能な支柱160、162、172、174を有する医薬品輸液カテーテル150はケージに似ている。圧潰可能な支柱172、174は、異なる材料から製造することができるか、または流体の輸液用に配置することはできないことを理解するべきである。
図9および図10は、カテーテルを腹大動脈内に位置決めするための位置決め支柱を有する医薬品輸液カテーテルのもう1つの実施態様を示し、カテーテルは一般に200で指示されている。図示のとおり、医薬品輸液カテーテル200は、近位端(図示しない)および遠位端204を有する外側管202を備える。第1圧潰可能な支柱206、第2圧潰可能な支柱208、第3圧潰可能な支柱210および第4圧潰可能な支柱212は、外側管202の遠位端204に直接隣接するする外側管202により確立される。さらに、中心支持ハイポチューブ214は、外側管202内に摺動可能に配置される。中心支持ハイポチューブ214の遠位端(図示しない)は、外側管202の遠位端204内に取り付けられる。したがって、この実施態様により意図されるように、中心支持ハイポチューブ214が外側管202内に近位に収縮すると、支柱206、208、210、212は外側に拡張子、医薬品輸液カテーテル200をたとえば腹大動脈10の腎動脈12、14付近に固定することができるケージ配置を形成する。
図9および図10は、第1支柱および第2支柱208に各々輸液ポート216が形成されることを示す。したがって、第1マーカーバンド218は、各々の支柱にそって輸液ポートの上に配置される。また、第2マーカーバンド220は、各々の支柱に沿って輸液ポート216の下に配置される。使用時、医薬品溶液は、第1および第2支柱206、208内に形成された輸液ポートから解除することができる。第3および/または第4支柱に210、212も輸液ポートを確立し、上記のとおり、さらにマーカーバンドを備えることができる。医薬品輸液カテーテル200は、第1および第2支柱206、208のみで実施され、比較的低いプロファイルを呈している。さらに他の実施態様では、医薬品輸液カテーテルは、第1および第2支柱206、208および第3支柱210を使って実施される。
図9は、圧潰配置における医薬品輸液カテーテル200を示す。圧潰配置では、医薬品輸液カテーテル200は、右または左の腸骨動脈22、24(図1)内に挿入され、腎動脈12、14付近の適切な位置になるまで、腹大動脈10内に供給されることが可能である。腎動脈12、14付近の所定の位置に配置された後、中心支持ハイポチューブ214は外側管202内に近位に収縮し、支柱206、208、210、212は中心支持管202から解除されて、外側に屈曲する。中心支持ハイポチューブ214は、上記のとおり、支柱206、208、210、212が図10に示される拡張配置を確立するまで、近位に収縮することが可能である。
拡張配置では、輸液ポート216は、腎動脈12、14に直接隣接して配置され、医薬品溶液を直接腎動脈12、14内に放出することができる。医薬品輸液カテーテル200は、医薬品溶液が腹大動脈10の壁部34に沿って腎動脈12、14の上に直接輸液されるように配置できる点は評価できる。腹大動脈10内における指定の滞留時間後、医薬品輸液カテーテル200は圧潰配置に復帰し、腹大動脈10から引き抜くことができる。
図11および図12を参照すると、カテーテルを腹大動脈内に位置決めするための位置決めループを有する医薬品輸液カテーテルのもう1つの実施態様が示され、一般に300で指示されている。図示のとおり、医薬品輸液カテーテル300は、近位端(図示しない)および遠位端304を画定する中心カテーテル管302を備える。図示のとおり、第1位置決めワイヤ306および第2位置決めワイヤ308は、中心カテーテル管302内に形成されたポート310から延在する。各々の位置決めワイヤ306、308は、近位端(図示しない)および遠位端312を画定する。各々の位置決めワイヤ306、308の遠位端312は、中心カテーテル管302の遠位端304に取り付けられる。位置決めワイヤ306、308は、中心カテーテル管310の全長を通して延在し、調節可能な位置決めループを確立するために使用することができる。一実施態様では、位置決めワイヤ306、308は、医薬品の中心カテーテル管302内の別個の内腔(図示しない)内にある。調節可能な位置決めループが、中心カテーテル管302内のポート310を通して、位置決めワイヤ306、308を延長または収縮させることにより調節できる点は評価できる。
図11〜図12は、中心カテーテル管302に第1輸液ポート314および第2輸液ポート316が形成されることをさらに示す。医薬品溶液は、中心カテーテル管302から出て、矢印318および320で指示するように腎動脈12、14内に流入することが可能である。さらに他の実施態様では、輸液ポート314、316は、中心カテーテル管302内の別個の内腔(図示しない)に流動的に接続される。
図11〜図12に示す医薬品輸液カテーテル300が、腹大動脈に外傷を与える危険性がない状態で、回転位置調整および垂直位置調整を可能にする点は評価できる。さらに、位置決めループ306、308は、収縮させて非外傷性回転を可能にすることができる。位置決めループ306、308が形状記憶合金、たとえばNitinol(登録商標)から製造され、医薬品輸液を位置決めするためのカテーテル300の中心カテーテル管302を通って前進し、収縮させて挿入され、取り外すことができる点は評価できる。
この実施態様は、医薬品の輸液が、腎動脈12、14の上、および腹大動脈10の内壁34の後側の上または近接して行われることを条件として、医薬品溶液が腎動脈12、14内に自然に流入可能であると実験観察が示していることを認識している。位置決めループ306、308は、腹大動脈10の内壁34の後部に対して容易に配置することができ、腎動脈12、14に対する医薬品輸液を最大化するために、分流器、たとえばバルーンまたは膜は不要である。したがって、血流の途絶により血栓が形成される可能性は最小限である。
医薬品輸液カテーテル300は、様々な案内カテーテルおよび案内ワイヤをカテーテル管302と平行して、および位置決めループ306、308の間に容易に通過させ、通路は、触覚的なフィードバック、または通常は経皮的冠状動脈介入(PCI)に使用される付加的なカテーテルのその他の性能面に対する影響を最小限にすることができる点は評価できる。
図13〜図16は、一般に400で指示される流体輸液カテーテルアセンブリのもう1つの実施態様を示す。流体輸液カテーテルとして指示されているが、もう1つの実施態様は、カテーテルを血管の所定の場所内に配置して、医療用介入デバイスを収容するために流体の輸液を必要としないカテーテル位置決めシステムとして使用される。
図13は、複数内腔カテーテル402が遠位の先端404、遠位位置406、中間遠位位置408および近位端(図示しない)を有することを示す。流体輸液カテーテルアセンブリ400は、大動脈内に挿入して、腎動脈(図1および図2)付近に位置決めするための圧潰状態で示されている。
図14は、図13の線14−14で切ったカテーテル402の断面図であり、内腔410を横断する中心冠状動脈、および4個の位置決め管内腔412を有するカテーテル402を示す。位置決め管内腔の数は、意図された他の実施態様と異なって良いことを理解するべきである。カテーテル402は、ポリマーまたはその他の適切な材料から製造される。スリット414は、図13、図15および図16に示すように、カテーテル402内の各々の位置決め管の内腔412の外壁に形成される。スリットは、剃刀または別の適切な切断ツールを使って形成される。図13に示すように、スリット414は遠位位置406から中間遠位位置408に延在する。位置実施態様では、スリット414は単一の切れ目である。もう1つの実施態様では、スリット414は少なくとも2個の切れ目である。位置決め管418および420の各々は、カテーテル402の近位端(図示しない)から位置決め管の内腔412内に挿入され、内腔412の遠位端(図示しない)は、遠位位置406においてそれぞれの位置決め管の内腔412内でカテーテル402に結合される。位置決め管418、420は、剛性ポリマー、金属またはその他の支持材から製造される。位置決め管420は、注入ポート422が遠位位置の中央、およびカテーテル402の中間遠位位置408に配置された状態で示されている。位置決め管420は、通常は、図17A〜図17Bに記載する近位結合器アセンブリを使って、近位端において流体剤供給源に流動的に接続される。さらに他の実施態様では、位置決め管420は、隣接する位置決め内腔412内に配置される。位置決め管418は、さらに他の実施態様では輸液ポートを有する。位置決め管418は固体の長形部材で良いことをさらに理解するべきである。
図15では、位置決め管418、420は、それぞれの近位端(図示しない)を遠位に前進させることにより展開し、「バスケット」を形成するカテーテル402の遠位位置406と中間遠位位置408との間で外側に拡張する。位置決め管418、420は、流体剤を外側血流に沿って腎動脈(図2)内に局所的に輸液するために、注入ポート422を腎動脈(図示しない)に、またはその上に配置する。冠状動脈カテーテル422は、冠状動脈の接近内腔410を通り、カテーテル402の遠位の先端を通り越して遠位に前進し、さらに医療的な介入が行われる。その他の医療用カテーテルおよびデバイスは、冠状動脈接近内腔410を通して展開されることを理解するべきである。
図16は、線16−16で切った図15のカテーテル402の断面図であり、各々の位置決め管内腔412内のスリット414、および冠状動脈カテーテル410内の冠状動脈カテーテル422を示す。
図17Aおよび図17Bは、介入カテーテルに追加される腎臓流体供給デバイスを展開および配置するために使用される近位結合器システム500を示す。Yハブ本体510は、カテーテル取付具514をハブ本体510の遠位端516に有し、主アダプタ取付具518をYハブ本体510の近位端520に有する主分岐管512を有する。主分岐管は、カテーテル取付具514および主ポート518を流動的に接続する。一例として、非制限的に、主分岐管512の一実施態様は、6Fr案内カテーテルを収容するように適合される。側部ポートの取付具522は主分岐管512上に配置され、主分岐管512に流動的に接続されて、使用時に主分岐管512流体を提供する。二次分岐管530は、予め決められた遷移角度βで主チャネル512と交差する。有益な一実施態様では、遷移角度βは約20°である。二次分岐管は、二次分岐管530の近位端534に二次ポート532を有する。Yハブ本体510は一体に整形され、複数の部分から組み立てられる。
止血バルブ536は主ポート518に取り付けられ、Touhy Borstバルブ538は二次分岐管のポート532に取り付けられる。介入カテーテル540は、止血バルブ536を通してYハブ510内に導入される。図15に示すカテーテルに類似する複数内腔流体輸液カテーテル542は、近位端544および遠位端546を有し、近位端544をカテーテル取付具514に配置した状態でYハブ本体510に結合される。流体輸液カテーテル542は、流体輸液カテーテル542内に複数の位置決め管550および輸液管552を有する。輸液管552は、図13〜図16に関して前に説明した注入ポート554を有する。Yハブ本体510は、局所的流体供給システム560に結合される。剛性管562は、二次分岐管のポート532およびTouhy Borstバルブ538を通過し、輸液管552に物理的かつ流動的に接続され、位置決め管550に物理的に接続される。一実施態様では、位置決め管550および輸液管552は、二次分岐管530内の剛性管562に流動的かつ物理的に結合される。もう1つの実施態様では、剛性管562は、ニッケルチタン合金から製造される。剛性管562の近位端564には、ハンドル566が取り付けられる。流体注入カップリングは、剛性管562の近位端564に流動的に接続される。流体注入システム570は、流体などの材料を導入するために、流体注入ポート568に結合される。流体注入システム570の詳細は、分かりやすくするために、本明細書では省略する。本発明の一態様では、Yハブ510、流体供給システム560、および流体輸液カテーテル542はキットとして提供される。
図17Bでは、流体輸液カテーテル542の流体輸液カテーテルの遠位端546は、導入シース、拡張器、案内ワイヤまたはその他の公知の血管位置決め方法により、腎動脈の上流に配置される。局所流体供給システム560は、矢印580で示すようにYハブ510の二次ポート532内に押し出される。剛性管562は、流体輸液カテーテル542を通って前進し、位置決め管550および輸液管552を外側に屈曲させて、大動脈壁部(図1および図2参照)に対して固定する。このステップは、流体輸液カテーテル542が腎動脈に関連してさらに整列する必要がある場合は繰り返される。流体注入システム570は、流体を流体供給システム560内に注入し、流体は、輸液管552内の注入ポート554から流出する(図15に関する上記のとおり)。矢印584は、介入カテーテル540が、Yハブアセンブリ510の主分岐管512および流体輸液カテーテル542の中心内腔を通り、流体輸液カテーテル542の遠位端546から外に前進して医学的な介入手順を行うことを示す。
一実施態様では、流体輸液カテーテル542の遠位端546は、切頭円錐形((図示しない)である。この実施態様のあるモードでは、流体輸液カテーテル542は、拡張器を収容するように適合される。もう1つの実施態様では、1個または複数の放射線不透過性マーカーバンド(図示しない)は、流体輸液カテーテル542の遠位端546に取り付けられる。さらに他の実施態様では、1個または複数の放射線不透過性マーカーバンド(図示しない)は、位置決め管550および/または輸液管552に取り付けられる。さらに他の実施態様では、輸液管552および/または位置決め管550は、カテーテル542の遠位端546を配置するために使用され、流体輸液は行われない。
もう1つの実施態様では、流体輸液カテーテル542は、導入シース(図示しない)を通して血管系内に導入される。一例として、非制限的に、近位結合器システム500は、案内ワイヤ、診断用カテーテル、分流器および輸液アセンブリなどの医療デバイスの広範な配置を流体輸液カテーテル542を通して、大動脈系10などの血管系内に前進させるように適合される。2個以上の分岐ポートを有する複数のY近位結合器(図示しない)は、複数の位置決め管および輸液管を制御するか、または複数の医療デバイスを前進させるために使用することができる。
上記で詳細に説明した各々の実施態様は、主な治療部位から離れた部位における選択的な治療用医薬品の輸液に使用できるデバイスを提供することが、理解されるべきである。これらのデバイスは、冠状動脈に関連する介入診断および治療手順を含む介入放射線手順に適用することができる。さらに、上記のデバイスの各々は、特定の医薬品、たとえばパパバリン;ニフェジピン;ベラパミル;フェノルドパムメシラート;フロサミド;チアジド;およびドーパミン;またはこれらのアナログもしくは誘導体、もしくはこれらの組合せもしくはブレンドを、有機結合ヨウ素を処理する腎臓の能力、つまり血清中クレアチニンおよび糸球体濾過率(GFR)で測定した放射線写真コントラストを増加することを意図して同時に冠状動脈介入を受けている患者の腎動脈に供給するのに有益である可能性がある。
本発明に関して本明細書で説明した様々な実施態様は、腎臓を目的とした処置および治療、たとえばヨウ素処理された造影剤を使用する診断上の処置による放射線造影剤腎症(RCN)の防止などに有用である可能性がある。RCNを展開する際の危険性が高いと認識されてきた介入手順を受ける患者に対する予防処置法として、腎臓に対する局所診断用薬剤に基づいて、一連の処置計画が開発された。こうした処置のために確認されている薬剤としては、生理食塩水(NS)および血管拡張薬、パパバリン(PAP)およびフェノルドパムメシラート(FM)が挙げられる。
フェノルドパムの承認された用途は、急速だが、迅速に回復可能な降圧が必要な場合に、高血圧の病院内点滴処置に対する用途である。フェノルドパムは、約0.01mcg/kg/分〜約0.5mcg/kg/分という低いIVの全身投与量で投与量依存腎臓血管拡張を生じ、腎皮質および腎髄質の両方に対する血流を増加させる。こうした生理機能により、フェノルドパムは、危険性が高い外科手順などの虚血性損傷、および造影剤腎症から腎臓を保護するために使用される。約0.01〜約3.2mcg/kg/分の投与は、本発明の実施態様の殆どの用途に適し、または腎動脈当たり(つまり腎臓1個当たり)約0.05〜約1.6mcg/kg/分が適すると考えられる。上記のとおり、多くの場合、開始投与量を選択し、敵定量を増加または減少させて、患者の最大許容全身投与量を決定すると有益であると思われる。しかし、最近のデータは、造影剤腎症を防止する上で、約0.2mcg/kg/分のフェノルドパムは、約0.1mcg/kg/分に比べて効果的であることを示唆しており、この投与量が好ましい。
腎動脈に左右相称に供給される通常の生理食塩水の投与量レベルは、実験的に設定されるか、または滴定により決定するように有利にカスタマイズされる。カテーテルまたは輸液ポンプの構造は、供給可能な流体の量に実際上の制限を加える。しかし、できるだけ多量の流体を与えることが望ましいと思われ、時間当たり約2リットル(平均的に約180lbの患者の場合約25cc/kg/時)以下のレベル、または腎臓1個当たり約1リットルまたは12.5cc/kg/時が有益であると考えられる。
左右相称カテーテルを通して約4mg/分以下、または約2mg/分以下のパパバリンの局所的投与は、動物実験で安全性が実証され、カテーテルに対する約2mg/分および約3mg/分の局所的腎臓投与量は、ヒト対象における腎臓血流速度を増加させ、つまり動脈または腎臓当たり約1mg/分〜約1.5mg/分まで増加させることが実証された。したがって、パパバリンの局所的左右相称腎臓供給は、高基準の血清中クレアチニン、糖尿病などの既存の危険因子、または障害が生じた腎機能のその他の証明により、患者のRCNの危険性を減少させるのに役立つと考えられる。
さらに他の実施態様により、パパバリンの非常に少量の全身投与量を、予想される造影剤傷害が生じる前に単独で、またはその他の医学的管理、たとえば生理食塩水を充填するなどに関連して投与することも考えられる。こうした投与量は、たとえば約3〜約14mg/時程度である(3時間ごとに約10〜40mgのボーラス適応症に基づく − パパバリンは一般に重量で投与されない)。別法による位置実施態様では、投与量は2〜3mg/分または120〜180mg/分である。やはり、局所的左右相称供給に関連して、この投与量は、各々の動脈自体の投与量率に関して半減されると考えられる。
上記の化合物の各々のこうした投与範囲の特定の利益にも関わらず、比較的多量の投与量を局所的に供給しても安全であると考えられる。滴定は、比較的多量の投与量に対する許容差をテストする能力を提供すると考えられるさらに他のメカニズムである。さらに、上記の治療用投与量は、単独で、または点滴による生理食塩水などの全身処置に関連して提供することができることも考えられる。
上記の考察から、本明細書に記載する様々な実施態様は、一般に、患者の両方の腎臓を潅流する腎動脈の各々に対する腎臓保護剤の輸液に備えていることが評価されるであろう。これらの実施態様のデバイスおよび方法は、腎臓の機能不全、またはARFなどの状態の予防または処置に有用である。様々な医薬品は、上記のシステムおよび方法を介して供給され、こうした医薬品としては、たとえば血管拡張薬;血管収縮薬;利尿薬;カルシウム拮抗薬;もしくはドーパミンDA1作用薬;またはこれらの組合せもしくはブレンドが挙げられる。さらに、上記の全体的なシステムおよび方法に意図されるさらに特定の医薬品の例としては、パパバリン;ニフェジピン;ベラパミル;フェノルダパム;フロサミド;およびドーパミン;またはこれらのアナログ、もしくは誘導体、もしくはこれらの組合せもしくはブレンドが挙げられる。
本発明は、非常に有益な他の実施態様で実施され、特定の利益を提供することができる。たとえば、放射線不透過性マーカーは、蛍光透視と共に使用され、導入シースおよび大動脈内カテーテルを操作および配置するように図示され、上記のとおり説明される。必要な蛍光透視機器および補助機器デバイスは、通常は、本発明の生体内における使用を所定の場所に限定する指定の場所に配置される。大動脈内カテーテルを位置決めするためのその他の様式は、蛍光透視の制約を克服する上で非常に有益である。たとえば、非蛍光透視案内技術は、蛍光透視を容易に利用することができないか、または蛍光透視の使用により、血管造影室内などに通常存在する特定の放射線安全装置が欠如しているために、使用者およびその他に対する過度な放射線暴露が生じる恐れがある手術室、集中治療室および救急処置室で使用するのに非常に有益である。非蛍光透視位置決めの使用により、大動脈内カテーテルシステムおよび方法を使用して、血管造影室またはカテーテル研究室の外部における臨床環境で、ATNおよびCHFなどのその他の疾患を処置することができる。
一実施態様では、大動脈内カテーテルは、超音波技術で見ることが可能な金属をマーカーバンドに組み込むように変更される。超音波センサは、本体表面の外側に配置されて視界を得る。一変形例では、携帯用の非侵襲性超音波器具が、本体の表面に配置され、周囲を移動してデバイスおよび両方の腎口の場所を確認する。この技術は、大動脈、両方の腎口および大動脈内カテーテルを観察するために使用される。
もう1つの有益な実施態様では、超音波センサは導入シースおよび大動脈内カテーテル自体の上、特に大動脈カテーテルの先端上、またはカテーテルの近位部分に配置される。超音波センサが実装された大動脈内カテーテルにより、医師は、センサを大動脈の上下に移動させて、両方の腎口の位置を確認することができる。
さらに他の実施態様は、大動脈内カテーテルにドップラー超音波検査法を組み込む。ドップラー超音波検査法は、血流の方向、速度および乱流を検出する。腎動脈は大動脈に沿って隔離されているため、結果として生じる速度および乱流は、両方の腎口の位置を確認するために使用される。ドップラー超音波検査法のさらに他の利益は、非侵襲性であり、x線を使用しないことである。
さらに他の実施態様は、大動脈内カテーテルに光技術を組み込む。光センサは、導入シースの先端に配置される。導入シースの光センサは、導入シースの先端周囲の領域の視覚化して、腎口の位置を確認することを可能にする。この実施態様のさらに他のモードでは、透明バルーンが導入シースの遠位の先端周囲に配置される。バルーンは膨張すると、腎口を光学的に、視覚的に確認することを可能にする。バルーンは、大動脈血流を分離する際に、導入シースの先端と光センサとの間の距離を考慮する。この距離は、大動脈内の画像を視覚化する能力を強化する。さらに他のモードでは、バルーンは、大動脈壁部との接触を維持しつつ、多くの量がバルーン壁部を通ることが可能であるように適合される。壁との接触を可能にする利益は、バルーンが腎口付近で膨張し、光センサで視覚的にバルーンを見ることができる点である。もう1つのモードでは、光センサは、大動脈内カテーテルの遠位の先端に配置される。大動脈内カテーテルが大動脈内で展開されると、光センサは、大動脈壁部を視覚的に確認することを可能にする。大動脈内カテーテルは、腎口の視覚的確認が得られるまで、大動脈を上下に追跡される。医師は、このモードで提供される光画像を使って、腎動脈に対する大動脈内カテーテルの位置を追跡することができる。
もう1つの実施態様は、圧力、速度および/または流量を測定するセンサを使用して腎口の位置を確認し、蛍光透視機器は不要である。センサは、大動脈内カテーテルの遠位端に配置される。センサは、圧力、速度および/または流量に関するリアルタイムデータを表示する。医師は、リアルタイムデータが提供されると、大動脈内カテーテルが腎口の大よその場所付近にある時に、センサデータを観察することにより、両方の腎口の位置を確認する。この実施態様のさらに他のモードでは、大動脈内カテーテルは、複数のセンサがカテーテル上の中間遠位および中間近位位置に配置され、中間近位および中間遠位センサデータが得られる。医師は、このリアルタイムデータから、腎動脈の上下における著しい流量差を観察して、大よその場所を確認することができる。腎動脈が、領域内における唯一の有意なサイズの血管である場合、センサは、センサパラメーターの何れかの有意な変化を検出するであろう。
さらに他の実施態様では、化学センサが大動脈内カテーテル上に配置されて血液化学の何らかの変化を検出し、腎口の場所を医師に指示する。化学センサは、大動脈内カテーテル上の複数の場所に配置され、センサの場所ごとの化学変化を検出する。
上記の説明は多くの詳細を含むが、これらの詳細は、本発明の範囲を制限するものと解釈するべきではなく、本発明の現在好ましい実施態様のいくつかを単に具体的に示すものであると解釈するべきである。したがって、本発明の範囲は、当業者にとって明白なその他の実施態様を完全に含み、その結果、本発明の範囲は、添付の請求の範囲以外の何によっても制限されず、ある要素に関して単数で言及した場合、明示的に特記しない限り「唯一無二」を意図するのではなく、「1つまたは複数」を意味することが意図されていることは、評価されるであろう。当業者にとって公知の上記の好ましい実施態様の要素と構造的、化学的および機能的に等価なすべての要素は、引用することにより本明細書に明示的に援用され、本発明の請求の範囲により含まれることを意図される。さらに、デバイスまたは方法は、本発明が解決しようとするすべての問題は、本発明の請求の範囲に含まれるため、これらのすべての問題に対処する必要があるわけではない。さらに、本開示の要素、配置部品または方法のステップは、要素、配置部品または方法のステップが請求の範囲に明示的に引用されているかどうかに関わらず、公衆に供されることを意図している。本明細書の請求の範囲のいかなる要素も、当該要素が「のための手段」という語句を用いて明示的に引用されるのではない限り、米国特許法第112条第6項の規定に従って解釈するべきである。
本発明は、単に具体的に説明するための以下の図面を参照することにより、さらに完全に理解されるであろう。
図1は、ほぼ腎動脈付近の腹大動脈の前方斜視図である。 図2は、腎動脈付近で切った腹大動脈の断面図であり、腹大動脈および腎動脈を通る一般的な血流パターンを示す。 図3は、膨張配置における流体輸液カテーテルの斜視図である。 図4は、図3に示す流体輸液カテーテルの側面図であり、圧潰配置における流体輸液カテーテルを示す。 図5は、さらに他の態様により、位置決め支柱を有する流体輸液カテーテルの平面図であり、圧潰配置にある支柱を示す。 図6は、図5に示す流体輸液カテーテルの前面図であり、支柱が、拡張配置にある腎動脈に隣接して腹大動脈内に配置された状態を示す。 図7は、もう1つの流体輸液カテーテルの平面図であり、支柱は圧潰配置で示されている。 図8は、図7に示す流体輸液カテーテルの前面図であり、拡張配置にある腎動脈に隣接して腹大動脈内に配置された位置決め支柱を示す。 図9は、もう1つの流体輸液カテーテルの平面図であり、位置決め支柱は圧潰配置で示されている。 図10は、図9の流体輸液カテーテルの前面図であり、拡張配置における腎動脈に隣接して腹大動脈内に配置された支柱を示す。 図11は、位置決めループが延長配置にあるもう1つの流体輸液カテーテルの前面図である。 図12は、図11の線12−12で切った流体輸液カテーテルの断面図であり、延長配置にある位置決めループを示す。 図13は、4個の位置決め管が圧潰状態にある流体輸液カテーテルアセンブリである。 図14は、線14−14で切った図13の流体輸液カテーテルアセンブリの断面図である。 図15は、拡張状態にある図13に示す流体輸液カテーテルアセンブリである。 図16は、線16−16に沿って切った図15に示す流体輸液カテーテルアセンブリの断面図である。 図17Aは、図13に示す流体輸液カテーテルに類似する流体輸液カテーテルの一実施態様に結合された近位結合器システムを示す。 図17Bは、流体輸液カテーテルが拡張状態にあり、医療用介入デバイスがカテーテル内に前進している図17Aに示す近位結合器システムを示す。

Claims (43)

  1. 患者の腎動脈に流体剤を局所的に供給し、医療用介入デバイスを収容するためのカテーテルであって、
    近位端位置、中間遠位位置および遠位端位置を有するカテーテルと、
    中心内腔および少なくとも1個の外側内腔をさらに有する該カテーテルと、
    少なくとも1本の管を有し、各々の管が対応する外側内腔内に挿入される局所注入アセンブリと、
    近位端位置および遠位端位置を有する各々の管であって、
    各々の管の遠位端位置が、カテーテルの遠位端位置に結合される、管と、
    少なくとも1個の第1注入ポートであって、管の遠位端位置とカテーテルの中間遠位位置との間の少なくとも1本の管上に配置される、第1注入ポートと、
    注入ポートを備える、少なくとも1つの管の近位端位置に流動的に結合される流体供給源と、
    第1位置と第2位置との間で調節可能な該各々の管であって、
    第1位置では、各々の管は、複数の腎動脈口内に流入する血流に関連する腹大動脈内の場所に供給されるように適合され、
    第2位置では、各々の管は所定の場所に固定されるように適合され、注入ポートは流体剤を流体供給源から血流内に供給するように適合され、そして
    第2位置では、中心内腔は、カテーテルの近位端位置から遠位端位置までの通路を提供して、医療用介入デバイスを収容するように適合される、管
    とを備える、カテーテル。
  2. 少なくとも1個の第2管と、第2管内に配置される少なくとも1個の第2注入ポートとをさらに備える、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 少なくとも3本の管をさらに備える、請求項3に記載のカテーテル。
  4. 少なくとも4本の管をさらに備える、請求項3に記載のカテーテル。
  5. カテーテルが長手方向軸を有し、
    第1配置における第1および第2管が、長手方向軸に対して第1の半径方向位置を有し、
    第2配置における第1および第2管が、第1半径方向位置に対して該長手方向軸から半径方向に延在する第2の半径方向位置を有する、請求項2に記載のカテーテル。
  6. 第1および第2管が、カテーテル周囲のカテーテルのそれぞれの対向側部上に位置する、請求項5に記載のカテーテル。
  7. 第1および第2管の各々が、カテーテルのそれぞれの対向側部上の中間遠位位置と遠位位置との間に延在し、
    第2配置では、第1および第2管は、カテーテルから外側に、カテーテルのそれぞれの中間遠位位置と遠位位置との間にバイアスされる、請求項6に記載のカテーテル。
  8. それぞれ第1および第2管に沿って、第1および第2注入ポートにほぼ対応する場所に位置する第1および第2マーカーをさらに備え、
    第1および第2マーカーの各々が、患者の外側にいるオペレータに対して、第1および第2注入ポートの場所を指示し、第1および第2注入ポートをそれぞれ第1および第2位置に供給するのを促進するように適合される、請求項2に記載のカテーテル。
  9. 第1および第2マーカーが放射線不透過性マーカーから成る、請求項8に記載のカテーテル。
  10. 第1位置が各々の管の記憶形状であり、
    各々の管が、前進力を各々の管の近位端位置に遠位方向に与えることにより、第1位置から第2位置に調節され、
    各々の管が、前進力を除去した後の記憶回復力により、第2位置から第1位置に自己調節可能である、請求項1に記載のカテーテル。
  11. 腹大動脈壁にほぼ沿った腹大動脈血流の外側領域内にある第1および第2流路に関連する腹大動脈内の場所から、それぞれ第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系を、患者の腹大動脈壁に沿った対応する第1および第2腎口を介して処置するための局所的腎臓輸液システムであって、
    近位端位置、中間遠位位置、遠位端位置および長手方向軸を有する長形部材と、
    中心内腔、第1外側内腔および少なくとも1個の第2外側内腔をさらに有する該長形部材と、
    該長形部材に外側壁を有する各々の外側内腔と、
    各々の外側内腔の外壁内の予め決められた長さのスリットであって、長形部材の長手方向軸に平行に形成され、長形部材の遠位端位置から長形部材の中間遠位位置に延在する、スリットと、
    第1単一管、および少なくとも1個の第2単一管を有する局所注入アセンブリであって、各々の単一管が対応する外側内腔内に挿入される、局所注入アセンブリと、
    近位端および遠位端を有する各々の単一管であって、
    各々の単一管の遠位端が、長形部材の遠位端位置に結合される、単一管と、
    第1注入ポートが、第1単一管の遠位端と長形部材の中間遠位位置との間に位置する前記第1単一管と、
    第2注入ポートが、第2単一管の遠位端と長形部材の中間遠位位置との間に配置された前記第2単一管と、
    第1配置と第2配置との間で調節可能な前記単一管と、
    第1配置において、長形部材の長手方向軸に対して半径方向に圧潰する前記単一管であって、
    第2配置では、該単一管は、該単一管の近位端が遠位に前進する時に、長形部材の長手方向軸から半径方向に、外壁のスリットを通って延在し、
    第2配置では、第1注入ポートおよび第2注入ポートは、それぞれ第1位置および第2位置に存在し、
    局所注入アセンブリが、それぞれ第1および第2流路に対応する第1および第2位置における第1および第2注入ポートにより、所定の場所に配置されるように適合され、
    局所注入アセンブリが、局所注入アセンブリが所定の場所に配置された時に、患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合されるように適合され、
    局所注入アセンブリが、ある量の流体剤を流体剤供給源から、それぞれ第1および第2位置における第1および第2注入ポートを通って、やはりそれぞれ左右相称に第1および第2腎動脈内に、それぞれの対応する第1および第2腎口を介して注入するし、所定の場所に沿った腹大動脈流を実質的に変更しないように適合される、単一管
    とを備える、局所的腎臓輸液システム。
  12. 局所注入アセンブリが、所定量の流体剤を第1および第2流路に注入するように適合され、注入された量が実質的に第1および第2腎動脈内にのみ流入し、大動脈血流のある領域を大動脈血流の別の領域に実質的に迂回させる必要がない、請求項11に記載のシステム。
  13. 局所注入アセンブリが、所定量の流体剤を第1および第2流路に注入するように適合され、注入された量が、実質的に第1および第2腎動脈内にのみ流入し、腹大動脈血流を実質的に閉塞させることがない、請求項11に記載のシステム。
  14. 局所注入アセンブリが、所定量の流体剤を第1および第2流路に注入するように適合され、注入された量が実質的に第1および第2腎動脈内にのみ流入し、第1または第2流路を所定の場所において隣接する流路から隔離することがない、請求項11に記載のシステム。
  15. 長形部材の中心内腔が、長形部材の近位端位置から長形部材の遠位端位置に延在する通路を形成し、
    通路が、本質的に冠状動脈案内カテーテルおよび血管造影カテーテルから成る群から選択されるカテーテルを収容するように適合される、請求項11に記載のシステム。
  16. 第3外側内腔および第3単一管をさらに備える、請求項11に記載のシステム。
  17. 少なくとも1個の第4外側内腔および少なくとも1個の第4単一管をさらに備える、請求項11に記載のシステム。
  18. 長形部材の近位端位置に結合されるように適合される近位結合器アセンブリと、
    患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合するようにさらに適合される該近位結合器アセンブリと、
    それぞれ第1および第2位置において第1および第2注入ポートに流動的に結合するようにさらに適合される該近位結合器アセンブリ
    とをさらに備える、請求項11に記載のシステム。
  19. 局所注入アセンブリに結合するように適合される流体剤供給源をさらに備える、請求項11に記載のシステム。
  20. 流体剤が腎臓保護剤を含む、請求項19に記載のシステム。
  21. 流体剤が利尿薬を含む、請求項19に記載のシステム。
  22. 前記利尿薬がフロセミド、またはそのアナログもしくは誘導体を含む、請求項21に記載のシステム。
  23. 利尿薬が、チアジド、またはそのアナログもしくは誘導体を含む、請求項21に記載のシステム。
  24. 流体剤が血管収縮薬を含む、請求項19に記載のシステム。
  25. 血管収縮薬がドーパミンまたはそのアナログもしくは誘導体を含む、請求項24に記載のシステム。
  26. 流体剤が血管収縮薬を含む、請求項19に記載のシステム。
  27. 流体剤が血管作用薬を含む、請求項19に記載のシステム。
  28. 流体剤がパパバリン、またはそのアナログもしくは誘導体を含む、請求項19に記載のシステム。
  29. 流体剤がカルシウム拮抗薬を含む、請求項19に記載のシステム。
  30. 流体剤がニフェジピン、またはそのアナログもしくは誘導体を含む、請求項19に記載のシステム。
  31. 流体剤がベラパミル、またはそのアナログもしくは誘導体を含む、請求項19に記載のシステム。
  32. 流体剤が、フェノルダパムメシレート、またはそのアナログもしくは誘導体を含む、請求項19に記載のシステム。
  33. 流体剤がドーパミンDA作用薬を含む、請求項19に記載のシステム。
  34. 腹大動脈血流に関連する腹大動脈内のある場所から第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系を、それぞれ第1および第2腎口を介して、腹大動脈壁に沿った独自のそれぞれの場所において処置し、医学的な介入を行うための方法であって、
    中心内腔を所定の場所に配置し、第1および第2注入ポートを所定の場所の第1および第2の独自のそれぞれの位置に配置した状態で、局所注入アセンブリを位置決めするステップと、
    所定の場所にある局所注入アセンブリを患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合するステップと、
    ある量の流体剤を源から、第1および第2位置にある第1および第2注入ポートを通して、それぞれ主に第1および第2腎動脈内に同時に注入するステップと、
    中心内腔を通して医療用介入デバイスを前進させるステップとを含む方法。
  35. 腹大動脈血流に関連する腹大動脈内のある場所から第1および第2腎動脈の各々に至る患者の腎尿路系を、腹大動脈壁に沿った独自のそれぞれの場所においてそれぞれ第1および第2腎口を介して処置するための方法であって、
    局所注入アセンブリを圧潰配置で腹大動脈内に挿入するステップと、
    局所注入アセンブリを所定の場所に位置決めするステップと、
    局所注入アセンブリを拡張配置に拡張するステップと、
    所定の場所にある局所注入アセンブリに、患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合するステップと、
    ある量の流体剤を源から所定の場所において腹大動脈内に注入するステップであって、注入された流体がそれぞれ第1および第2腎口を介して主に第1および第2腎動脈内に流入するように、腹大動脈壁の周囲に沿って、所定の場所を横断する大動脈血流の外側領域の実質的部分を実質的に変更、閉塞または隔離せずに注入するステップ
    とを含む、方法。
  36. 腹大動脈血流に関連する腹大動脈内のある場所から第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系を、それぞれ第1および第2腎口を介して、腹大動脈壁に沿った独自のそれぞれの場所において処置し、医学的な介入を行うための方法であって、
    中心内腔を有する供給部材を患者の腹大動脈内に位置決めするステップと、
    供給部材と共に、それぞれ第1配置にある第1および第2注入ポートを有する第1および第2注入部材を所定の場所に供給するステップと、
    局所注入アセンブリを所定の場所において第1配置と第2配置との間で調節するステップであって、
    第2配置では、局所注入アセンブリは、供給部材の遠位端位置から延在し、第1および第2注入部材は、所定の場所における腹大動脈のある場所を横断して互いに対して半径方向に延在し、第1および第2注入ポートは、それぞれ所定の位置における第1および第2のそれぞれ独自の位置に位置する、ステップと、
    第1および第2注入ポートを第1および第2のそれぞれの位置において、患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合するステップと、
    ある量の流体剤を第1および第2腎動脈内に、それぞれの第1および第2腎口を介して第1および第2位置から注入するステップと、
    中心内腔を通して医療用介入デバイスを前進させるステップ
    とを含む、方法。
  37. ほぼ腹大動脈壁に沿った腹大動脈血流の外側領域内にある第1および第2流路に関連する腹大動脈内のある場所から、それぞれ第1および第2腎動脈内に至る患者の腎尿路系に対して、患者の腹大動脈壁に沿った対応する第1および第2腎口を介して局所的な治療を提供し、医学的な介入を行う方法であって、
    中心内腔を有する局所注入アセンブリを、第1および第2注入ポートがそれぞれ第1および第2流路に対応する第1および第2のそれぞれの位置に存在する場所に配置するステップと、
    局所注入アセンブリが所定の場所に配置された時に、局所注入アセンブリを患者の外側にある流体剤供給源に流動的に結合するステップと、
    ある量の流体剤を源から、それぞれ第1および第2位置にある第1および第2注入ポートを通して、やはりそれぞれ第1および第2腎動脈内に、それぞれの対応する第1および第2腎口を介して左右相称に注入し、所定の場所に沿った腹大動脈を実質的に変更することがないステップと、
    中心内腔を通して医療用介入デバイスを前進させるステップとを含む方法。
  38. 注入された量の流体剤を用いて腎機能を強化するステップをさらに含む、請求項34、35、36または37に記載の方法。
  39. ある量の放射線造影剤色素の注入が患者の脈管構造内で行われる時点で、所定量の流体剤を注入するステップと、
    流体剤が、放射線造影剤色素の注入に対応してRCNを実質的に防止するように適合されるステップ
    をさらに含む、請求項38に記載の方法。
  40. 注入された量の流体剤を用いて急性腎不全を処置するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
  41. 中心内腔と、第1外側内腔と、少なくとも1個の第2外側内腔とを有する長形部材を提供するステップであって、
    長形部材が、中間遠位位置と、遠位端位置と、長手方向軸とをさらに有し、
    外側内腔の各々が、長形部材内に外壁を有するステップと、
    予め決められた長さのスリットを外側内腔の外壁に形成するステップであって、スリットが、長形部材の長手方向軸に平行に形成され、長形部材の遠位端位置から長形部材の中間遠位位置に延在するステップと、
    第1単一管と、少なくとも1個の第2単一管とを提供するステップであって、各々の単一管が近位端および遠位端を有するステップと、
    単一管を長形部材の対応する外側内腔内に挿入するステップと、
    各々の単一管の遠位端を長形部材の遠位端位置に結合するステップと、
    第1注入ポートを第1単一管上に配置するステップと、
    第2注入ポートを第2単一管上に配置するステップと、
    第1注入ポートおよび第2注入ポートをそれぞれ第1および第2単一管の遠位端と、長形部材の中間遠位位置との間に位置決めするステップとをさらに含む、請求項38に記載の方法。
  42. 第3の外側内腔および第3の単一管を提供するステップをさらに含む、請求項41に記載の方法。
  43. 少なくとも1個の第4の外側内腔および少なくとも1個の第4の単一管を提供するステップをさらに含む、請求項42に記載の方法。
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