JP2006519786A - N−ホルミルヒドロキシルアミン化合物を得るための中間体作成に関する化学的方法 - Google Patents

N−ホルミルヒドロキシルアミン化合物を得るための中間体作成に関する化学的方法 Download PDF

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Abstract

一つもしくはそれ以上の下記の特徴:(1)特定のβ−ラクタム中間体を使用するところの;(2)特定の分割剤、鏡像異性的に純粋な置換プロピオン酸、特に(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシ−プロピオン酸、を使用するところの;(3)過酸化水素の使用を回避するところの;および(4)選択的な脱ベンジル化を容易にして、廃棄副産物の生成を減少させるところの特徴を有するところの、抗細菌性のN-[1-オキソ-2-アルキル-3-(N−ヒドロキシ−ホルムアミド)−プロピル]-(カルボニルアミノ-アリールもしくは−ヘテロアリール)−アザシクロ4〜7アルカンまたはチアザシクロ4〜7アルカンを作成するために有用な中間体を作成するための改良方法。式(1)参照。
【化1】

Description

本発明は、特定の抗細菌性N−ホルミルヒドロキシルアミン化合物を作成するための方法に向けられている。
PDFは、細菌のような、原核生物に見出される金属ペプチダーゼである。原核生物におけるタンパク質合成は、N−ホルミルメチオニン(fMet)で始まる。タンパク質合成の開始後に、ホルミル基は酵素PDFにより除去される;この活性はタンパク質の成熟に必須である。PDFが細菌の成長に必要であることが示されてきている。Chang et al., J. Bacteriol., Vol. 171, pp. 4071-4072 (1989); Meinnel et al., J. Bacteriol., Vol. 176, No. 23, pp. 7387-7390 (1994); and Mazel et al., EMBO J., Vol. 13, No. 4, pp. 914923 (1994)を参照されたい。真核生物におけるタンパク質合成は開始のためにfMetに依存しないので、PDFを阻害するであろう薬剤は、新しい抗菌性および抗細菌性の薬物の開発のための魅力的な候補である。
2002年6月14日に出願された、同時係属出願第10/171,706号(出典明示によりその全体を本明細書の一部とする)、WO 02/102790 A1として公開されたPCT同等出願、は、PDFを阻害して、それ故に抗細菌性薬剤として有用であるところの新規なN−ホルミルヒドロキシルアミン化合物を開示している。そこで開示されている化合物は、特定のN-[1-オキソ-2-アルキル-3-(N-ヒドロキシホルムアミド)−プロピル]-(カルボニルアミノ-アリールもしくは−ヘテロアリール)−アザシクロ4〜7アルカンまたはチアザシクロ4〜7アルカンであり、それらはこれ以降にさらに詳しく記述される。これに加えて、PCT出願WO 99/39704は、それらのPDFを阻害する能力によって抗細菌性薬剤であるところの他のN−ホルミルヒドロキシルアミン誘導体を開示している。これらのN-[1-オキソ-2-アルキル-3-(N-ヒドロキシホルムアミド)−プロピル]-(カルボニルアミノ-アリールもしくは−ヘテロアリール)−アザシクロ4〜7アルカンまたはチアザシクロ4〜7アルカンを作成するために有用な中間体を作成するための改良方法が発見されてきていて、それらは一つもしくはそれ以上の下記の特徴を有する:(1)特定のβ−ラクタム中間体を使用するところの;(2)特定の分割剤、例えば、鏡像異性的に純粋な置換プロピオン酸、特に(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシ−プロピオン酸、を使用するところの;(3)過酸化水素の使用を回避するところの(過酸化水素の使用は、その不安定性のために安全性が懸念され得るので、それ故に、本発明のこの態様は先行技術方法よりさらに安全である);および(4)選択的な脱ベンジル化を容易にして、廃棄副産物の生産を軽減するところの特徴。
(発明の概要)
本発明は、細菌を阻害するのに有用であるところの特定のN−ホルミルヒドロキシルアミン化合物を作成するために有用である、特定の中間体を作成するための新規な方法に向けられている。
さらに具体的には、本発明は、式(IX)
Figure 2006519786
の化合物を作成するための方法に向けられていて、それは
式(I)
Figure 2006519786
の化合物を式(II)
Figure 2006519786
の化合物と適当な溶媒の中で式(III)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(A工程)、引き続いて、
式(III)の化合物を適当な溶媒の中でおよび式(IV)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下でキラルなリガンドおよび触媒量の水素化触媒の存在で水素と接触させ(不斉水素化B工程)、引き続いて、
式(IV)の化合物を適当な溶媒中のグリニャール試薬のような塩基と式(V)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(C工程)、引き続いて、
式(V)の化合物を式(VI)
Figure 2006519786
の化合物と適当な溶媒の中で、任意に活性化剤の存在で、式(VII)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(D工程)、引き続いて、
式(VII)の化合物を適当な溶媒中のホルミル化試薬と式(VIII)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(E工程)、引き続いて、
式(VIII)の化合物を当分野において公知である従来の水素化技法を用いて、例えば、式(VIII)の化合物を、Pd/BaSO4のような、パラジウム触媒の存在で水素と接触させることによって、ヒドロキシの保護基を除去することにより式(IX)の化合物へ変換して、式(IX)
Figure 2006519786
の化合物を生成する(F工程)
ことを含み、
上の式中、
Xは、−CH−、−S−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CH(SH)−、−CH(SR)−、−CF−、−C=N(OR)−もしくは−CH(F)−であり;
Yは、ベンジルのようなヒドロキシルの保護基であり;
Rはアルキルであり;
Acはアセチルであり;
、R、R、R、およびR10のそれぞれは独立して水素もしくはアルキルであるか、または(RまたはR)は一括してC〜Cシクロアルキルを形成し;
R'はアルキルもしくはアリールであり;そして
nが0であるときには、Xは−CH−であるという条件で、nは0〜3である。
さらに、本発明は、鏡像異性的に純粋な置換プロピオン酸、特に(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシ−プロピオン酸、を使用する、式(IX)の化合物を作成するための方法を開示する。
さらに具体的には、本発明は、式(X)
Figure 2006519786
の化合物を作成するための方法に向けられていて、それは
式(X)のラセミ化合物、即ち、式(XI)
Figure 2006519786
の化合物を:
式(XI)の化合物を式(XII)
Figure 2006519786
の(R,R)−ジアステレオマー塩を形成するのに適当な溶媒中の(R)−α−メチルベンジルアミンと接触させて分割し(1工程)、引き続いて、
式(XII)の化合物を水性の鉱酸および有機溶媒の二相混合液と接触させて、式(XI)の化合物を形成させる(2工程)ことを含み、
上の式中、
、R、RおよびRのそれぞれは、独立して、水素もしくはアルキルであるか、またはRおよびRが異なるという条件で、RおよびRは、一括して、C〜Cシクロアルキルを形成する。
加えて、本発明は、式(XIII)
Figure 2006519786
の化合物を作成するための二工程方法を使用する、式(IX)の化合物を作成するための方法を開示して、それは
式(XIV)
Figure 2006519786
の化合物をp−メトキシベンジルアコールのアルコキシドと、適当な溶媒の中で式(XV)
Figure 2006519786
の化合物を形成する条件下で、接触させ(i工程)、引き続いて、
式(XV)の化合物を適当な溶媒中の強い有機酸と式(XIII)の化合物を形成する条件下で、接触させる(脱離ii工程)ことを含み、
上の式中、
はアルキルであり;
Bnはベンジルであり;そして
Meはメチルである。
本発明はまた、エタノール中のパラジウム触媒の存在で式(VIII)の化合物を分子状水素と減圧下で接触させて、式(IX)の化合物を形成することによって、ヒドロキシの保護基、好ましくはベンジル、を除去することにより式(VIII)の化合物を式(IX)の化合物へ選択的に変換するための方法を提供する。
本発明のもう一つの態様は、パラジウム触媒の存在で式(XXV)の化合物を4−メチルモルホリンおよびギ酸を含む水素移動試薬と接触させることによって、ヒドロキシルの保護基、好ましくはベンジル、を除去することにより式(XXV)の化合物を式(XXVI)の化合物へ変換するための方法に向けられている。
多工程、例えば、A〜F工程、1〜8工程、i〜ii工程を含む上の方法に加えて、本発明は、それぞれの工程に個々に、そして任意の二つもしくはそれ以上の連続した工程に向けられている。
(発明の詳細な説明)
特に、本発明は、N-[1-オキソ-2-アルキル-3-(N-ヒドロキシホルムアミド)−プロピル]-(カルボニルアミノ-アリールもしくは−ヘテロアリール)−アザシクロ4〜7アルカンまたはチアザシクロ4〜7アルカン、例えば、式(IX)
Figure 2006519786
(式中、R、R、R、R、R、Xおよびnは上で定義する通りである)の化合物の作成に有用な中間体を作成するための方法を提供する。
式(VIII)の化合物を式(IX)の化合物へ変換するために、当分野において公知である従来の水素化技法を用いて、例えば、式(VIII)の化合物を、Pd/BaSOのような、パラジウム触媒の存在で水素と接触させることによって、ヒドロキシルの保護基を除去する、F工程を実施することができる。
例えば、式(IX)の、本明細書の中で議論される好ましい化合物は、米国第10/171,706号に開示されている。例えば、上述の化合物、特に式(IX)の化合物、において、以下の意義が個別にもしくは任意の部分組合せで好ましい:
1.Rは、式(II.1)
Figure 2006519786
のヘテロアリールであって、
式中
、RおよびRは水素であり;そして
はメチルもしくはトリフルオロメチルであるか;または
、RおよびRは水素であり;そして
はフルオロであるか;または
、RおよびRは水素であり;そして
はエチルもしくはメトキシであるか;または
、RおよびRは水素であり;
はヒドロキシであるか;または
およびRは水素であり;
はメトキシであり;そして
はメチルであるか;または
は、式(III.1)
Figure 2006519786
のヘテロアリールであって、
式中
、RおよびRは水素であり;そして
はフルオロもしくはトリフルオロメチルであるか;または
、RおよびRは水素であり;そして
はエチルであり;
好ましくは、Rは、式(II.1)(式中、R、RおよびRは水素であり;そしてRはエチルである)のヘテロアリールであるか;
または、Rは、式(III.1)(式中、R、RおよびRは水素であり;そしてRはフルオロである)のヘテロアリールである;
2.Xは、−CH−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CF−もしくは−CH(F)−であり、好ましくは、Xは−CH−である;
3.R、R、Rは水素である;
4.RおよびR10はアルキル、好ましくは、Rについてn−ブチルのようなC〜Cアルキル、そしてR10についてn−プロピルのようなC〜Cアルキルである;
5.nは1である。
別に言及のない限り、本明細書中で使用されるような以下の用語は、以下の意味を有する。
用語“アルキル”とは、シクロアルキルもしくは置換アルキルを含む、飽和の脂肪族基、好ましくは、1〜10個の炭素原子を有する直鎖の、枝分かれ鎖のおよび環状の基を指す。さらに好ましくは、“アルキル”もしくは“アルキ”は、それが出現するときはいつも、C〜Cのアルキル、特にC〜4アルキルである。“アルキル”もしくは“アルキ”の例には、限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシルもしくはn−ヘプチル、シクロプロピルおよび特にn−ブチルが含まれる。
用語“シクロアルカン”もしくは“シクロアルキル”は、3−〜7−環の炭素原子を含み、そして例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルである。
用語“アリール”もしくは“Ar”とは、限定するものではないが、フェニルのような基を含む単環;または、限定するものではないが、ナフチルもしくはアントリルのような基を含む多縮合環を有する6〜14個の炭素原子の芳香族炭素環式基を指し;そして特にフェニルである。
用語“ヘテロアリール”もしくは“HetAr”とは、4−〜7−員環の、単環式芳香族複素環および4−〜7−員環の、単環式芳香族複素環とそれに縮合したベンゼン環から成る二環を指す。ヘテロアリールは、少なくとも一つのヘテロ原子を有し、好ましくは、限定するものではないが、その環内にN、OおよびSのような、ヘテロ原子を一つもしくは二つ有する。好ましいヘテロアリール基は、ピリジニル、ピリミジニルもしくはベンズジオキソラニルである。
アリールもしくはヘテロアリールは、限定するものではないが、C〜Cアルキル、特に、メチルのような、C〜Cアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、SCN、ハロゲン、シアノ、ニトロ、チオアルコキシ、フェニル、ヘテロアルキルアリール、アルキルスルホニルおよびホルミルを含む一つもしくはそれ以上の置換基により置換されるかまたは未置換であり得る。
用語“ヘテロアルキル”とは、一つもしくはそれ以上のヘテロ原子を基内で主の、分岐したもしくは環状の鎖の一部として含む、上で定義される飽和のもしくは不飽和のC〜C10アルキル、特にC〜Cヘテロアルキルを指す。ヘテロ原子は、−NR−(式中、Rは水素もしくはアルキル)、−S−、−O−および−P−;好ましくは−NR−(式中、Rは水素もしくはアルキル);ならびに/または−O−からなる群より独立して選択され得る。ヘテロアルキル基は、ヘテロ原子において(もしも原子価が利用可能であれば)もしくは炭素原子においてのいずれかで分子の残りに結合し得る。限定するものではないが、ヘテロアルキル基の例には、−O−CH、−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH、−S−CH−CH−CH、−CH−CH(CH)−S−CHおよび−CH−CH−NH−CH−CH−のような、基が含まれる。
用語“アルコキシ”とは、本明細書中で使用される際には、酸素原子に連結するC〜C10アルキル、もしくは好ましくは、C〜Cアルコキシ、さらに好ましくは、C〜Cアルコキシを指す。限定するものではないが、アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシおよびアリルオキシのような、基が含まれる。
用語“アシル”とは、本明細書中で使用される際には、−(O)CR基(式中、Rはアルキル、特に、メチルのような、C〜Cアルキルである)を指す。限定するものではないが、アシル基の例にはアセチル、プロパノイルおよびブタノイルが含まれる。
用語の“アシルオキシ”とは、本明細書中で使用される際には、−OC(O)R基(式中、Rは水素、アルキル、特に、メチルもしくはエチルのようなC〜Cアルキル、またはフェニルまたは上で定義されるような置換アルキルである)を指す。
用語“アルコキシカルボニル”とは、本明細書中で使用される際には、−COOR基(式中、Rはアルキル、特に、メチルもしくはエチルのような、C〜Cアルキルである)を指す。
用語“ハロゲン”もしくは“ハロ”とは、本明細書中で使用される際には、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素を指しそして、特にフッ素である。
用語“チオアルコキシ”とは、本明細書中で使用される際には、−SR基(式中、Rは上で定義されるようなアルキルである)、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ等、を意味する。
用語“ヘテロアルキルアリール”とは、本明細書中で使用される際には、アリール基、特にフェニル、で置換されるヘテロアルキル基、例えば、−O−CH−、を意味する。フェニルはそれ自身で、ハロゲン、特に、フルオロおよびクロロ;ならびに例えばメトキシなどのアルコキシのような、一つもしくはそれ以上の置換基でまた置換され得る。
用語“アルキルスルホニル”とは、本明細書中で使用される際には、メチルスルホニルのような、−SOR基(式中、Rはアルキル、特に、C〜Cアルキルである)を意味する。
用語“鏡像異性的に純粋な”もしくは“光学的に純粋な”とは、鏡像異性体的純度が、55%よりさらに大きい、好ましくは80%よりさらに大きい、さらに好ましくは90%よりさらに大きい、そして最も好ましくは95%よりさらに大きいことを意味する。
式(I)の化合物を作成するためには、式
Figure 2006519786
の化合物を式
Figure 2006519786
の化合物と、DABCO、DBUもしくはDBNのような、触媒の触媒量の存在で、式
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに十分な条件下で接触させる。
上の反応は、Baylis-Hillman反応である。
次いで、このように形成される化合物を、4−DMAPまたはトリアルキルアミン、例えば、トリエチルアミンもしくはトリプロピルアミンのような塩基の存在で、適当な溶媒中の無水酢酸と反応させて、式(I)の化合物を形成することができる。
好ましくは、RおよびRは水素でありそしてRはn−プロピルであり;それは式(Ic)
Figure 2006519786
のような化合物をもたらす。
種々のA〜F工程のために使用される溶媒は、或る状況では、水性の/有機の溶媒が使用され得るけれども、典型的には有機溶媒である。適当な溶媒の例には、ジオキサン、塩化メチレン、ジクロロメタン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、THF、酢酸イソプロピル、DMF、アルコール、特に、t−ブタノールのような高級分岐アルコール等が含まれる。
A工程については、典型的な温度は、約10℃〜約50℃、好ましくは約20℃〜約25℃である。A工程についての溶媒は、典型的にはTHF、DMF、NMP等である。
不斉水素化のB工程については、典型的な温度は、約10℃〜約50℃、好ましくは約20℃〜約25℃である。B工程についての溶媒は、重要でないことが知られており、ジオキサン、塩化メチレン、ジクロロメタン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、THF、酢酸イソプロピル、DMF、アルコール、特に、t−ブタノールのような高級分岐アルコール、等のような多種多様な溶媒であり得る。工程についての水素は、典型的には水素ガスの形にあり、そしてB工程は、大気圧以上で、例えば、約40psi〜約100psiにおいて、さらに典型的には約45psi〜約55psiにおいて、典型的に実施される。B工程についてのキラルなリガンドは、(2S,5S)−Me−Duphos、(1R,1'R,2S,2'S)−TangPhos等であり得る。(1R,1'R,2S,2'S)−TangPhosは、式
Figure 2006519786
を有する。
キラルなリガンドの量は、基質に対して典型的には約1モル%〜約15モル%である。水素化触媒は好ましくは均一である。水素化触媒は好ましくは遷移金属複合体である。典型的な遷移金属触媒は、ロジウム(RhI)もしくはルテニウム(RuII)を含む。好ましい触媒は、テトラフルオロホウ酸ビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)である。触媒の量は、触媒量、典型的には基質に対して約1モル%〜約5モル%である。
環化C工程については、典型的な温度は、約−10℃〜約20℃、好ましくは約0℃である。C工程についてのpHは塩基性で、典型的には約pH8〜約pH12である。C工程で使用されるグリニャール試薬は、塩化メチルマグネシウム、塩化エチルマグネシウム、塩化イソプロピルマグネシウム、塩化n−ブチルルマグネシウム、臭化メチルマグネシウム、臭化イソプロピルマグネシウム、臭化シクロプロピルマグネシウム、ヨウ化エチルマグネシウム等のような、当分野で公知の任意の適当な有機マグネシウム化合物であり得る。使用されるグリニャール試薬の量は、式(IV)の量に対して典型的にはモル過剰、例えば、式(IV)に対して約1〜5当量であるところの脱プロトン化量である。好ましい溶媒は、アセトンもしくはメチルエチルケトンである。
D工程については、典型的な温度は、約30℃〜約150℃、好ましくは約60℃〜約80℃である。D工程についてのpHは、典型的には約pH5〜約pH11である。D工程についての活性化剤は、β−ラクタムのケト酸素をプロトン化する化合物であり;そのような活性化剤には、例えば、枝分かれのもしくは枝分かれしてないカルボン酸のような、温和な(弱い)有機酸、例えば、2−エチルヘキサン酸、酢酸、イソブチル酸等が含まれる。もし水性のアルコール性溶媒が使用されるならば、活性化剤は必要ではない;好ましい水性のアルコール性溶媒には、MeOH・HO、EtOH・HO等が含まれる。もし活性化剤が使用されるならば、好ましい溶媒は、THF、ジオキサンもしくはジメトキシエタンである。もし活性化剤が使用されるならば、それは、式(V)に対して典型的には約0.1モル当量〜約2モル当量であるところのプロトン化量で使用される。
E工程については、典型的な温度は、約−30℃〜約50℃、好ましくは約0℃〜約25℃である。E工程についてのpHは重要でなくて、相当に変化し得る。E工程について溶媒はアルコール性溶媒であるべきでない。ホルミル化剤は、例えば、HCOH/AcO、ギ酸トリフルオロエチル等であってよく、そして式(VII)に対して典型的には約1モル当量〜約2モル当量であるところのホルミル化量で存在する。好ましい溶媒は、EtOAc、酢酸イソプロピル、酢酸t−ブチルもしくはTHFである。
本明細書中で作成される化合物のR鏡像異性体の代わりにS鏡像異性体を作成するためには、キラルなリガンドの適切な異性体、例えば、(2R,5R)−Me−Duphosおよび(1S,1'S,2R,2'R)−TangPhosが用いられるであろう。例えば、B工程は:
式(III)
Figure 2006519786
の化合物を、キラルなリガンドおよび触媒量の水素化触媒の存在で、適当な溶媒の中でおよび式(IV')
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で水素と接触させることを含むであろう。
全ての他の工程は同一であろう。
出発物質の製造が特には記載されていない限り、化合物は公知であるか、または当分野で公知の方法に類似してもしくは下記の実施例において開示される通りに作成され得る。
、RおよびRが水素であり、そしてRはアルキルである式(X)の光学的に純粋な化合物がさらに好ましい;そのような化合物は、式(Xa)
Figure 2006519786
を有する。
好ましくは式(X)において、Rはn−ブチルであり、そこではそのような化合物は、式(Xb)
Figure 2006519786
を有する。
、RおよびRが水素であり、そしてRがn−ブチルであるのがなおさらに好ましく、そのような化合物は、構造(Xc)
Figure 2006519786
を有する。
上記の方法の出発物質、即ち、式(XI)、を作成するためには、対応するアルキルエステルをStetter and Kuhlmann, Synthesis, pp. 29-30 (1979)により記載される通りに加水分解することができる。
例えば、好ましくは、式(XVII)
Figure 2006519786
の化合物を、KOHのような、強塩基と接触させて、式(XVIII)
Figure 2006519786
の化合物を生成し、引き続いて式(XVIII)の化合物を、THF、DMFもしくはジエチルエーテルのような、適当な溶媒の中で、LiBH、NaBHもしくはボランのような、還元剤と接触させて、本方法の出発原料、例えば、式(IXa)
Figure 2006519786
の化合物を生成する。
第一の工程(1工程)に引き続いて、第二の工程(2工程)を実施する前に、ジアステレオマー塩を適当な溶媒から、好ましくは同一の溶媒系から、再結晶することが好ましい。
本発明の好ましい方法は、式(IXa)の化合物の分割を含み、その過程は、当該化合物を酢酸エチルおよび2−プロパノールの混合液中の(R)−α−メチルベンジルアミンと接触させて、式(IIIa)
Figure 2006519786
の化合物を生成させ、引き続いてジアステレオマー塩、即ち、式(IIIa)の化合物を同一の溶媒から再結晶させ、さらに引き続いて、式(XIIa)の化合物をHCl(好ましくは約2N)、および酢酸イソプロピルの混合液と接触させて、式(Xc)
Figure 2006519786
の化合物を生成させるものである。
活性な抗細菌性薬剤を形成するために、第二の工程により形成された化合物、即ち、式(X)の化合物を式(XIX)
Figure 2006519786
の化合物と、カルボキシ−活性化剤の存在で、適当な溶媒の中で式(XX)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させる、第三の工程(3工程)を実施して、
引き続いて、式(XX)を式(XXI)
Figure 2006519786
(式中、R'はアルキルもしくはアリールであって、X'はハロである)の化合物と、適当な溶媒中の塩基の存在で、式(XXII)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(4工程)、引き続いて、
式(XXII)を適当な溶媒中の塩基と式(XXIII)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(5工程)、引き続いて、
式(XXIII)を式(VI)
Figure 2006519786
の化合物と、適当な溶媒の中で任意に活性化剤の存在で、式(XXIV)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(6工程)、引き続いて、
式(XXIV)を適当な溶媒中のホルミル化剤と、式(XXV)
Figure 2006519786
の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(7工程)、引き続いて、
当分野で公知の従来の水素化技法を用いてヒドロキシの保護基を除去することにより式(XXIV)の化合物を式(IX)の化合物へ変換する、例えば、式(XXIV)の化合物を、Pd/BaSOのような、パラジウム触媒の存在で水素と接触させ、式(IX)
Figure 2006519786
の化合物を形成する、8工程が引き続く。
もし、望むならば、(R)形より(S)形の分割剤を用いることにより(R)鏡像異性体の代わりに(S)鏡像異性体を作成することができる。そのような方法は、式(X')
Figure 2006519786
の化合物を作成することを含み、
式(X')の化合物のラセミ化合物、即ち、式(XI)
Figure 2006519786
の化合物を:
式(X')の化合物を適当な溶媒中の(S)−α−メチルベンジルアミンと接触させて、式(III')
Figure 2006519786
の(S,S)−ジアステレオマー塩を形成するのに適する溶媒中の(S)−α−メチルベンジルアミンと接触させて分割し(1'工程)、引き続いて、
式(XII')の化合物を水性の鉱酸および有機溶媒の二相混合液と接触させて、式(X')の化合物を形成させる(2'工程)ことを含む。次いで、活性な(S)抗細菌性薬剤を、上述のような3〜8工程を用いて作成することができる。
圧力は、本発明の多様な工程、1〜8および1'〜2'の工程を行うためには重要でないことが知られている。一般的に、特定の工程に依存して、約−10℃〜約150℃、好ましくは約0℃〜約80℃の温度が通常採用される。通常、ほぼ大気圧に相当する圧力が便利さのために使用される;しかしながら、大気圧の変動は悪影響をもたらさないことが知られている。酸素は、製法過程において悪影響をもたらさないことが知られており、それ故に便利さのため、種々の工程を外気下で、実施することができる。とはいえ、望むのであれば、窒素もしくはアルゴンのような不活性気体を用いることができる。便利さのため、当モル量の反応物が通常用いられる;しかしながら、モル比を、他の反応物に対して、約1〜2当量変えることができる。下記のように、2工程のpHは強酸性でなければならないが、大抵の工程ではpHは、通常約pH2〜約pH12である。種々の工程について使用される溶媒は、反応物の性質および他の条件に依存するであろうし、そして例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ジクロロメタン、ジオキサン、塩化メチレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、THF、DMF、アルコール等であり得る;しかしながら、1および2工程についての溶媒は以下に列記されている。
1工程については、典型的な温度は、約10℃〜約90℃である。1工程で好ましくは、反応混合液を初めに約50℃〜約90℃に加熱して、次いで、例えば、約10℃〜約40℃の温度で冷却して、望ましい化合物を結晶化する。使用される分割剤、即ち、(R)−α−メチルベンジルアミンの量は式(XI)に比して通常は約0.7モル当量〜約1.5モル当量である。1工程についての溶媒は、エステルもしくはアルキルニトリルおよびアルコールの混合液である。エステルの例には、酢酸イソプロピル、酢酸t−ブチル、酢酸エチル等のような、例えば、酢酸アルキルが含まれる。アルキルニトリルの例には、例えば、アセトニトリル等が含まれる。アルコールの例には、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が含まれる。アルコールに対するエステルもしくはアルキルニトリルの比は、約90:10〜約10:90、好ましくは約75:25〜約25:75まで変わってよく、そして最も好ましくは約50:50であり、上記比は容積:容積に基づいている。最も好ましい溶媒は、酢酸エチル:2−プロパノール(50:50、容積:容積)の混合液である。
2工程については、通常温度は、約10℃〜約30℃、好ましくは約20℃〜約25℃である。酸の存在のために、2工程についてのpHは酸性であって、通常は約pH1もしくはそれ以下である。2工程についての溶媒は、水性の鉱酸および有機溶媒の混合液であり、水相、油相の二相を形成する。水性の鉱酸:有機溶媒の比(容積:容積)は、例えば、90:10〜10:90、さらに通常は60:40〜40:60と、大変広範囲に変わり得る。式(X)の望ましい化合物を、蒸留、ろ過等の当分野で公知の従来の精製および/もしくは分離の技法を用いて有機相から回収することができる。収量を増加させるために、水相から多回抽出を実施して、有機層を合わせて、次いで、10〜40重量%の塩化ナトリウム水溶液のような、無機塩の水溶液で洗浄することができる。例えば、HCl、HSO等の強い鉱酸を2工程については通常使用する。酸の強度は、望ましい化合物を形成するのに十分に強く、通常約1N〜約6Nであって、約2Nが好まれる。有機溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ジクロロメタン、ジオキサン、塩化メチレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、THF、DMF等であり得る。
米国第10/171,706号では、一般手順Aは、式(XIV)の化合物のLiOHおよびHとの処理により式(XIII)の化合物を形成することを記載している。本方法のもう一つの態様は、Hを使用する必要性を排除して、それにより、特にスケールアップにおいて、大変安全な方法となっている。
i工程では、p−メトキシベンジルアルコールのアルコキシドを、p−メトキシベンジルアルコールをLiHMDS、NaHMDS等のような有機塩基と接触させることによりインシツで形成することができる。i工程についての溶媒は、例えば、ジエチルエーテル、DMF、NMP、THF等であり得る。i工程についての温度は、重要でないことが知られているので、約10℃〜約40℃で変わり得て、そして便利さのために、室温、例えば、約20℃〜約25℃が通常好ましい。
ii工程については、強い有機酸は、ギ酸、p−トルエンスルホン酸等であり得る。酸は、式(XV)の化合物を通常可溶化して、それ故に反応の溶媒として働く。それ故に、酸の量は式(XV)の化合物を可溶化して脱保護をするのに十分である。ii工程についての温度は、重要でないことが知られているので、約10℃〜約40℃で変わり得て、そして便利さのために、室温、例えば、約20℃〜約25℃が通常好ましい。
iおよびiiの両方の工程については、望ましい化合物を、当分野で公知の従来の技法を用いて精製して濃縮することができる。例えば、酢酸エチルおよび水性の酸もしくは塩基の混合液を反応混合液に加えて、望ましい化合物が有機相の中にあるであろう、二相溶液を形成することができる。有機相の分離後に、望むのであれば、それを、同一のもしくは異なる溶液での多回抽出に付すことができる。このような使用において、酸は、通常HCl、HSO等の強い鉱酸であって、塩基は、通常炭酸ナトリウム等である。溶媒の除去は、従来の技法、例えば、減圧下の蒸留、を用いて達成され得る。望ましい化合物のさらなる精製は、例えば、フラッシュクロマトグラフィー、HPLC等のようなクロマトグラフィーを用いて実施され得る。
式(XIII)の化合物を式(VI')
Figure 2006519786
の化合物と適当な溶媒の中で水素ガスおよび炭素触媒上のパラジウムの存在で接触させて、式(XXVII)
Figure 2006519786
の化合物を形成させることにより、式(XIII)の化合物を式(IX)の抗細菌活性を有する化合物に変換することができる。
出発原料の生産が特には記載されていない限り、化合物は公知であるか、または当分野で公知の方法に類似してもしくはこれ以後で実施例において開示される通りに作成され得る。米国第10/171,706号には、一般手順Aは、式XXVIIの化合物を形成について記載している。
さらに、本発明のもう一つの態様は、式(VIII)の化合物をエタノール中のパラジウム触媒の存在で大気圧以下の部分圧下に水素と処理することにより、式(IX)の抗細菌活性を有する化合物を作成するための新規な方法を提供する。本方法は、副産物の生産を最少にして、それにより環境にやさしい方法をもたらす。式(VIII)の化合物、エタノールおよびパラジウム触媒、例えば、炭素上のパラジウム、を含有する反応混合液の中で1気圧の全圧において水素および窒素のガス混合物を噴出させることにより、反応を行い得る。望ましい水素部分圧は、窒素および水素の相対的な流速を変えることにより達成される。合理的な反応時間が必要である、即ち、望ましい生成物が形成されるまで、反応を進行させる。
さらに具体的には、本発明のもう一つの態様は、式(IX)
Figure 2006519786
の化合物を作成するための方法向けられていて、
式中、
Xは、−CH−、−S−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CH(SH)−、−CH(SR)−、−CF−、−C=N(OR)−もしくは−CH(F)−であり;
は、アリールもしくはヘテロアリール、好ましくは、
Figure 2006519786
であり;
、R、RおよびRのそれぞれは独立して、水素もしくはアルキルであるか、または(RまたはR)は一括してC〜Cシクロアルキルを形成し、好ましくは、R、R、Rは水素であって、Rはn−ブチルであり;
nは0〜3、好ましくは1であり;
式(XXV)
Figure 2006519786
(式中、Yはヒドロキシの保護基、好ましくはベンジル、である)の化合物を、適当な溶媒、好ましくはエタノールの中で、約10℃〜約30℃、通常は約20℃で、5%Pd/Cのような、パラジウム触媒の存在で約1気圧の全圧を保持しながら、1気圧以下、好ましくは約0.1気圧〜約0.24気圧の水素部分圧において分子状水素と式(XXV)の化合物と接触させることによって、ヒドロキシルの保護基を除去することにより式(IX)の化合物へ変換する:工程を含む。
分子状水素との脱ベンジル化が、通常の条件(例えば、水素部分圧≧1気圧)において行われるときには、ピリジンN−オキシド部分中のN−O結合の水素化分解が相当な程度(即ち、収率>1%)で起こって、かなりの量で副産物(“デス−オキシC10”として呼ばれる)の生産をもたらす。
デス−オキシC10は結晶化により反応混合物から分離するのに困難であるので、その生成を除外するかもしくは少なくとも非常に少量に制限することが非常に望ましい。
反応を1気圧以下の水素部分圧において実施することにより、脱ベンジル化を非常に選択的に、即ち、1%以下のデス−オキシC10の収率でもって、行う手段が見出されてきている。実施例の14および15は、実験方法ならびに結果を詳細に記述している。
本発明のもう一つの態様は、ギ酸/4−メチルモルホリンを用いる水素移動を介したピリジンN−オキシドの存在での選択的なO−脱ベンジル化である。
式(IX)の化合物の合成の最後から2番目の工程は、Pd/Cのような触媒の存在で式(XXV)の化合物を水素と接触させることによるヒドロキシの保護基の接触除去を含む。式(XXV)の化合物はピリジンN−オキシド基を含んでも良い;ヒドロキシの保護基の除去が典型的な条件(例えば、1気圧でもしくは以上での水素部分圧)において行われるときには、ピリジンN−オキシドの中のN−O結合の水素化分解が相当な程度で起こって、かなりの量で副産物の生産をもたらす。後者は分離するのに困難である。
分子状水素を用いる代わりに水素移動を介した脱保護を選択的に行うことができる。4−メチルモルホリンおよびギ酸を含む水素移動試薬で脱保護を非常に選択的に行う手段が見出されてきている。好ましくは、触媒の存在で1.6当量の4−メチルモルホリンおよび1.4当量のギ酸。そのような化学的変換は高い温度で起こり、好ましくは、反応混合液は約45℃で約25±10分間加熱されている。
以下の略語が使用される:
HPLC=高速液体クロマトマトグラフィー
Ac=アセチル
Fmoc=9−フルオレニルメチル−オキシカルボニル
Mom=メトキシメチルエーテル
Mem=メトキシエトキシメチルエーテル
NPEOC=4−ニトロフェネチルオキシカルボニル
NPEOM=4−ニトロフェネチルオキシ−メチルオキシカルボニル
以下の略語が使用される:
DMAP=ジメチルアミノピリジン
Ph=フェニル
DMF=ジメチルホルムアミド
NMP=N−メチルピロリドン
EtOAc=酢酸エチル
DABCO=1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
EtOH=エタノール
psi=ポンド/平方インチ
HPLC=高速液体クロマトマトグラフィー
TBDMS=t−ブチルジメチルシリル
TMSCl=塩化トリメチルシリル
Me=メチル
aq.=水性の
MeOH=メタノール
Et=エチル
RT=室温
iPr=イソプロピル
THF=テトラヒドロフラン
Bn=ベンジル
Nvom=ニトロベラトリルオキシメチルエーテル
DABCO=1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
以下の実施例は本発明を例示するが、それについての限定として解釈されるべきではない。
3−ヒドロキシ−2−メチレンヘキサン酸メチルエステル:
ブタノール(72.11g、1,000mmol)、アクリル酸メチル(129.14g、1,500mmol)およびDABCO(22.44g、200mmol)の混合液を、室温でN下に7日間反応させる。反応混合液をロータリーエバポレーター(Rotavap)の上で減圧(20mbr)下に、溶媒が蒸留しなくなるまで、濃縮する。残渣の無色の液体をトルエン(800mL)中に溶解して、2N HCl酸(250mL)、水(250mL)、炭酸ナトリウムの飽和水溶液(120mL)および水(150mL)で順次洗浄する。トルエン層をロータリーエバポレーターの上で減圧(20mbr)下に、さらなる溶媒が蒸留しないまで、濃縮して、3−ヒドロキシ−2−メチレンヘキサン酸メチルエステル(96.7g、収率:61.1%)を無色の液体として得る。
3−アセトキシ−2−メチレンヘキサン酸メチルエステル:
トルエン(400mL)中の3−ヒドロキシ−2−メチレンヘキサン酸メチルエステル(55.37g、350mmol)およびDMAP(4.28g、35mmol)の混合液を0〜5℃に冷却して、それに温度を0〜5℃に保持しながら、無水酢酸(42.88g、420mmol)を約30分で滴下する。生じた溶液を1時間で室温に温めさせる。室温で3時間攪拌した後、反応混合液を0〜5℃に冷却して、それに1N HCl酸(80mL)を20分で、加える。有機層を分離して、水(80mL)、炭酸ナトリウムの飽和水溶液(2×80mL)および水(80mL)で順次洗浄する。有機層をロータリーエバポレーターの上で減圧(20mbr)下に、溶媒が蒸留しなくなるまで、濃縮して、3−アセトキシ−2−メチレンヘキサン酸メチルエステル(68.3g、収率:97.5%)を無色の液体として得る。
2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−2−ヘキセン酸メチルエステル:
THF(30mL)中の3−アセトキシ−2−メチレンヘキサン酸メチルエステル(4.00g、20mmol)およびO−ベンジルヒドロキシルアミン(7.39g、60mmol)の混合液を、室温でN下に2日間反応させる。反応混合液をロータリーエバポレーターの上で減圧(20mbr)下に、溶媒が蒸留しなくなるまで、濃縮する。残渣の液体を酢酸エチル(75mL)中に溶解して、炭酸ナトリウムの飽和水溶液(50mL)で洗浄する。酢酸エチル層をロータリーエバポレーターの上で減圧(20mbr)下に、さらなる溶媒が蒸留しないまで、濃縮して、無色の液体(11.2g)を得る。
粗製の物質をクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン中の5%酢酸エチル)に付して、(E)および(Z)−2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−2−ヘキセン酸メチルエステルの約1:1混合物(4.01g、収率:76%)を無色の液体として得る。
2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−(2S)−ヘキサン酸メチルエステル:
Parr瓶の中で脱酸素化メタノール(90mL)中の(E)および(Z)−2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−2−ヘキセン酸メチルエステルの約1:1混合物(3.95g、15mmol)、テトラフルオロホウ酸ビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)(56.1mg、0.15mmol)および(1S,1'S,2R,2'R)−TangPhos(47.3mg、0.165mmol)を、H(45〜55psi)下に室温で24時間水素化する。反応混合液をロータリーエバポレーターの上で減圧(20mbr)下に、さらなる溶媒が蒸留しないまで、濃縮する。残渣の液体を酢酸エチル/ヘプタン(50/50、10mL)の混合液中に溶解して、シリカゲルパッド(〜12g)を通してろ過する。シリカゲルパッドを酢酸エチル/ヘプタン(50/50、200mL)の混合液ですすぎ洗いする。ろ液を合わせて、ロータリーエバポレーターの上で減圧(20mbr)下に、さらなる溶媒が蒸留しないまで、濃縮して、2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−(2S)−ヘキサン酸メチルエステル(3.76g、収率:94%、S:R=98.0:2.0)を液体として得る。
2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−(2S)−ヘキサン酸メチルは、(2R,5R)−Me−Duphosを用いてまた作成される(収率:95%、R:S=98:2)。
2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−(2R)−ヘキサン酸メチルエステル:
(1R,1'R,2S,2'S)−TangPhosは、2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−(2R)−ヘキサン酸メチルエステル(収率:96%、R:S=98.6:1.4)を得る。
同様に、(2S,5S)−Me−Duphosは2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−(2R)−ヘキサン酸メチルエステル(収率:98%、R:S=98.8:1.2)を得る。
1−ベンジルオキシ−(3S)−ブチル−2−アゼチジノン:
THFテトラヒドロフラン(5.0ml)中の2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−(2S)−ヘキサン酸メチルエステル(265mg、1.0mmol)の溶液に0℃で、3.0M塩化メチルマグネシウム(0.76mL、2.30mmol)を、同一の内部温度を保持する速度で滴下する。生じた溶液を1時間0〜3℃で攪拌して、反応をpH7のリン酸塩緩衝液(5.0ml)の添加により不活性化する。酢酸エチル(30mL)を加え、有機層を分離して、水(20mL)で洗浄する。有機層を減圧下に濃縮して、粗製の生成物を油として得、それをシリカゲル上のフラッシュクロマトマトグラフィーにより精製して、1−ベンジルオキシ−(3S)−ブチル−2−アゼチジノン(112mg、50%収率、S:R=92.7:7.3)を得る。
1−ベンジルオキシ−(3R)−ブチル−2−アゼチジノン:
2−[[(フェニルメトキシ)アミノ]メチル]−(2R)−ヘキサン酸メチルエステルは1−ベンジルオキシ−(3R)−ブチル−2−アゼチジノンを得る。
次の実施例8、9、10および11は、下の反応スキーム1を参照している。
Figure 2006519786
(±)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(4)の作成:
機械攪拌器、デジタル温度計、および窒素の入口―出口を備えた、12Lの4首丸底フラスコに、2−ブチル−マロン酸モノエチルエステル(3、450.0g、2.39mol)およびイソプロパノール(4.5L)を入れる。溶液を15〜18℃における内部温度に冷却して、テトラヒドロフラン中の水素化ホウ素リチウムの2M溶液(2.4L、4.8mol)を、内部温度を15〜25℃に保持しながら、1.5時間の期間をかけて加える。攪拌をさらに3時間継続する。反応混合液を10〜13℃における内部温度に冷却して、内部温度を10〜25℃に保持しながら、1時間の期間をかけて2N HCl(2.4L)の添加により不活性化する。反応混合液を35〜40℃(20mbar)で濃縮して、溶媒約7.5Lを収集して、懸濁液(〜1.9kg)を得る。この懸濁液を水(2.0L)および酢酸エチル(2.5L)で希釈して、二相の混合液を1時間攪拌する。有機層を分離して、水層を酢酸エチル(2.0L)で抽出する。合わせた有機層を塩化ナトリウムの20%水溶液(1.0L)で洗浄して、真空(20mbr)下に、さらなる溶媒が蒸留しないまで、濃縮して、粗製の(±)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(4、349.4g、100%)を無色の液体として得、それを次の工程でそのまま用いる。
(±)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(4)の分割:
機械攪拌器、デジタル温度計、還流冷却器、窒素の入口―出口を持つ添加ロート、および加熱マントルを備えた、5Lの4首丸底フラスコに、(R)−α−メチルベンジルアミン(280.7g、2.316mol)、イソプロパノール(1.9L)および酢酸エチル(1.63L)を入れる。溶液を攪拌して、60〜65℃における内部温度に加熱して、酢酸エチル(0.2L)中の(±)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(4、322.5g、2.206mol)の溶液を、内部温度を60〜70℃に保持しながら、15分の期間をかけて加える。添加ロートを酢酸エチル(0.2L)で洗浄して、混合液に加える。溶液を2時間の期間をかけて20〜25℃に冷却して、生じた懸濁液を同一の温度でさらに5時間攪拌する。個体をろ過により収集し、それぞれ0.5Lずつ酢酸エチル―イソプロパノール(2:1V/V)の混合液で洗浄して、50〜53℃(13〜49mbar)で乾燥して、粗製の(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(R)−α−メチルベンジルアンモニウム塩(5、246.3g;41.7%)を得る;(R):(S)=94.1:5.9。
粗製の(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(R)−α−メチルベンジルアンモニウム塩(5、246.3g)を、機械攪拌器、デジタル温度計、還流冷却器、窒素の入口―出口を持つ添加ロートおよび加熱マントルを備えた、5Lの4首丸底フラスコへ移す。次いで、酢酸エチル(1.225L)およびイソプロパノール(1.225L)を加える。懸濁液を攪拌して、1時間以上、内部温度70〜80℃に加熱して、溶液を得る。溶液を2時間以上かけて20〜25℃に冷却して、生じた懸濁液を同一の温度でさらに5時間攪拌する。個体をろ過により収集し、それぞれ0.4Lずつ酢酸エチル―イソプロパノール(2:1V/V)の混合液で洗浄して、50〜53℃(13〜49mbar)で乾燥して、純粋な(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(R)−α−メチルベンジルアンモニウム塩(5、215.6g;36.5%;理論値の73.0%)を得る;融点145−147℃;[α]d+8.8(c=1.0、CHOH);(R):(S)=99.3:0.7。
(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(1):
(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(R)−α−メチルベンジルアンモニウム塩(5、10.0g)を2N HCl(40.0mL)中に溶解して、酢酸イソプロピル(50.0mL)を混合液に加える。5分間攪拌した後、有機層を分離して、水層を酢酸イソプロピル(3×50.0mL)で抽出する。合わせた有機層を水(20.0mL)で洗浄して、真空(20mbr)下に、さらなる溶媒が蒸留しないまで、濃縮して、(R)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(1、5.4g;98%)を得る;油;[α]d+6.5(c=1.0、CHOH);(R):(S)=99.3:0.7。
(S)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸:
(S)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸は、(R)−鏡像異性体について上述したのと同様に(S)−α−メチルベンジルアミンを用いた(±)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(4)の分割により作成される。(S)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸(S)−α−メチルベンジルアンモニウム塩、33.2%収率(理論値の66.4%);融点145−147℃;[α]d−8.9(c=1.0、CHOH);(S)−2−ブチル−3−ヒドロキシプロピオン酸:98%収率;油;[α]d−6.6(c=1.0、CHOH);(R):(S)=0.4:99.6。
表1:(4)(1.0g)の(R)−α−メチルベンジルアミン(1.0当量)を用いた分割
Figure 2006519786
キラル性の基の4−メトキシベンジルアルコールでの置換
XIV(THF(30ml)中で5.1g、11.6mmol)に、4−メトキシベンジルアルコール(1.93g、13.9mmol)、LiHMDS(1.95mg、11.6mmol)およびテトラヒドロフラン(40mL)の混合液を20℃でゆっくりとかつ滴下して加える。生じた混合液を2時間22℃で攪拌する。酢酸エチル(150mL)および1N HCl溶液(40mL)を反応混合液に加えて、有機層を分離する。有機層を水(50mL)、飽和NaHCO3溶液(50mL)および水(50mL)で洗浄する。溶媒を減圧下で除去して、粗製の生成物を油として得、それをシリカゲル上のフラッシュクロマトマトグラフィーにより精製して、望ましいXV(4−メトキシベンジルエステル、2.81g;60%収率)を得る。
4−メトキシベンジルエステルの(XIII)への脱保護:
4−メトキシベンジルエステル、XV、(820mg、2.05mmol)およびギ酸(8mL)の混合液を22℃で2時間攪拌する。反応混合液を減圧下に濃縮する。酢酸エチル(50mL)および1N NaCO溶液(15mL)を生じた残渣に加えて、水層を分離する。水層を2N HCl溶液(10mL)で酸性にして、酢酸エチル(2×30mL)で抽出する。有機層を水(20mL)で洗浄する。溶媒を減圧下に除去して、粗製の生成物を油として得、それをシリカゲル上のフラッシュクロマトマトグラフィーにより精製して、XIII(420mg;74%収率)を得る。
次の実施例14および15は、下の反応スキームを参照する。
Figure 2006519786
0.24気圧の水素圧における脱ベンジル化:
全圧を1気圧に保持しながら、H部分圧を大気圧以下で操作する手段はNで希釈されたHを用いて反応を実施することにより達成された(従って、溶媒の蒸発および洩れは未然に防ぐことができた)。器具は、二つの目盛付きのマスフローコントローラ、一つはN用で他はH用、を備えて、それらは、入力した設定点に基づいてそれぞれのガスの流速の制御を可能にする。二つのガスの相対的な流速を変えることにより、任意のH部分圧を達成することができる。ガス発生攪拌器を備えた250mLのジャケット付き容器に、C9の8g、200−度のエタノール62g(〜80mL)、および1.3gの5%Pd/C触媒(Degussa、E1070NO 5%Pd、水含量66.2重量%、ロット番号6JLG30)もしくは乾燥ベースでの触媒0.44gを入れる。両方のマスフローコントローラを通して約30cm/分でNを流すことによりヘッドスペースから空気を取り除く。反応器は大気に開放したままにして、容器中に1気圧の圧力を得る。NおよびHのマスフローコントローラ上で、それぞれ、28および9cm/分の流速をセットして、0.24気圧のH部分圧を得ることにより、反応を開始する。700rpmの攪拌速度を用いて、反応温度は20℃である。液体相の中でのより低い水素濃度は、より遅い反応を得て、100%のC9変換に必要な時間は、1気圧のH部分圧の場合に1.7時間に対して約3時間である。顕著なデス−オキシC10選択性の優位がH部分圧0.24で認められる。例えば、1気圧の場合、99.8%のC9が変換され、デス−オキシC10の収率は6.07%で、選択性は6.1%であるのに対して、97.6%のC9が変換され、デス−オキシC10の収率は0.99%で、選択性は1.01%である。
0.1気圧の水素部分圧における脱ベンジル化:
ガス補給攪拌器を備えた250mLのジャケット付き容器に、C9の8g、200−度のエタノール62g(約80mL)および1.4gの5%Pd/C触媒(Degussa、E1070NO 5%Pd、水含量68.05重量%、ロット番号CC-2215)、もしくは乾燥ベースでの触媒0.45gを入れる。両方のマスフローコントローラを通して約30cm/分でNを流すことによりヘッドスペースから空気を取り除く。反応器は大気に開放したままにして、容器中に1気圧の圧力を得る。NおよびHのマスフローコントローラ上で、それぞれ、28および3cm/分の流速をセットして、0.1気圧のH部分圧を得ることにより、反応を開始する。0.24のH部分圧の場合に比してさらに遅い反応(4.5対3時間)が得られるが、反応は生産工程としては非現実的長さではない。なおさらに好適なデス−オキシC10選択性が0.1気圧のH部分圧で得られる、即ち、0.24気圧のH部分圧の場合について、97.6%のC9が変換され、デス−オキシC10の収率は0.99%で、選択性は1.01%であるのに対して、99.8%のC9が変換され、デス−オキシC10の収率は0.78%で、選択性は0.78%である。
実施例16は、下の反応スキームを参照する。
Figure 2006519786
ジャケット付き容器に、エタノール中のC9の169.85mmol溶液、4−メチルモルホリン27.497gおよび200−度のエタノール138.0gを入れる。反応混合液を約22℃で攪拌した後に、ギ酸10.845gを22℃を保持できるような速度で加えて、引き続いて200−度のエタノール69.0gの添加をする。10%Pd/C8.016gを反応液に加えて、引き続いて200−度のエタノール44.28gの添加をする。混合液を約45℃で25±10分間加熱する。バッチをこの温度で2〜3時間保つ。ろ過してエタノールで二回洗浄すると、C10を得る。

Claims (35)

  1. 式(III)
    Figure 2006519786
    の化合物を適当な溶媒の中でおよび式(IV)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下でキラルなリガンドおよび触媒量の水素化触媒の存在で水素と接触させることを含む方法であって、
    上の式中、Rはアルキルであり;
    、R、およびR10のそれぞれは独立して水素もしくはアルキルであるか、または(RまたはR)は一括してC〜Cシクロアルキルを形成し;
    そしてYはヒドロキシルの保護基である、
    方法。
  2. キラルなリガンドが(2S,5S)−Me−Duphos、もしくは(1R,1'R,2S,2'S)−TangPhosでありそして水素化触媒がロジウム(RhI)もしくはルテニウム(RuII)を含有する金属触媒である、請求項1に記載の方法。
  3. 温度が約10℃〜約50℃であり、溶媒がジオキサン、塩化メチレン、ジクロロメタン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、THF、酢酸イソプロピル、DMFもしくはアルコールであり、水素が水素ガスの形にあり、圧力が約40psi〜約100psiであり、キラルなリガンドの量が基質に対して約1モル%〜約15モル%であり、水素化触媒がテトラフルオロホウ酸ビス(ノルボルナジエン)ロジウム(I)であり、そして触媒の量が基質に対して約1モル%〜約5モル%である、請求項2に記載の方法。
  4. Rがメチルであり;R10がn−プロピルであり、そしてR、およびRのそれぞれが、水素である、請求項1に記載の方法。
  5. 式(III)
    Figure 2006519786
    の化合物を適当な溶媒の中でおよび式(IV')
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で(2R,5R)−Me−Duphosもしくは(1S1'S,2R,2'R)−TangPhosおよび触媒量の水素化触媒の存在で水素と接触させることを含む方法。
  6. 式(VIII)
    Figure 2006519786
    の化合物を作成する方法であって、
    式(I)
    Figure 2006519786
    の化合物を式(II)
    Figure 2006519786
    の化合物と適当な溶媒の中で式(III)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(A工程)、引き続いて、
    式(III)の化合物を適当な溶媒の中でおよび式(IV)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下でキラルなリガンドおよび触媒量の水素化触媒の存在で水素と接触させ(不斉水素化B工程)、引き続いて、
    式(IV)の化合物を適当な溶媒中のグリニャール試薬のような塩基と式(V)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(C工程)、引き続いて、
    式(V)の化合物を式(VI)
    Figure 2006519786
    の化合物と適当な溶媒の中で、任意に活性化剤の存在で式(VII)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(D工程)、引き続いて、
    式(VII)の化合物を適当な溶媒中のホルミル化試薬と式(VIII)の化合物を形成するのに適する条件下で接触させる(E工程)
    ことを含み:
    上の式中、
    Xは−CH−、−S−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CH(SH)−、−CH(SR)−、−CF−、−C=N(OR)−もしくは−CH(F)−であり;
    Yはヒドロキシルの保護基であり;
    Rはアルキルであり;
    はアリールもしくはヘテロアリールであり;
    Acはアセチルであり;
    、R、およびR10のそれぞれは独立して水素もしくはアルキルであるか、または(RまたはR)は一括してC〜Cシクロアルキルを形成し;そして
    nが0であるときには、Xは−CH−であるという条件で、nは0〜3である、
    方法。
  7. が式(II.1)
    Figure 2006519786
    (式中
    、RおよびRは水素であり;そして
    はメチルもしくはトリフルオロメチルであるか;または
    、RおよびRは水素であり;そして
    はフルオロであるか;または
    、RおよびRは水素であり;そして
    はエチルもしくはメトキシであるか;または
    、RおよびRは水素であり;そして
    はヒドロキシであるか;または
    およびRは水素であり;
    はメトキシであり;そして
    はメチルである)
    のヘテロアリールであり;
    Xが−CH−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CF−もしくは−CH(F)−であり、好ましくはXが−CH−であり;
    、R、Rが水素であり;
    がC〜Cアルキルであり;そして
    nが1である、
    請求項6に記載の方法。
  8. が式(III.1)
    Figure 2006519786
    (式中
    、RおよびRは水素であり;そして
    はフルオロもしくはトリフルオロメチルであるか;または
    、RおよびRは水素であり;そして
    はエチルである)
    のヘテロアリールであり;
    Xが−CH−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CF−もしくは−CH(F)−であり、好ましくはXが−CH−であり;
    、R、Rが水素であり;
    10がC〜Cアルキルであり;そして
    nが1である、
    請求項6に記載の方法。
  9. 、RおよびRが水素であり、Rがフルオロであり、Xが−CH−であり;そしてR10がn−プロピルである、請求項7に記載の方法。
  10. A工程については温度が約10℃〜約50℃あり、溶媒がTHF、DMF、もしくはNMPであり、
    B工程については、温度が約10℃〜約50℃であり、溶媒がジオキサン、塩化メチレン、ジクロロメタン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、THF、酢酸イソプロピル、DMF、もしくはアルコールであり、水素が水素ガスの形にあり、圧力が約40psi〜約100psiであり、キラルなリガンドが(2S,5S)−Me−Duphos、もしくは(1R,1'R,2S,2'S)−TangPhosであり、キラルなリガンドの量が基質に対して約1モル%〜約15モル%であり、水素化触媒がロジウム(RhI)もしくはルテニウム(RuII)を含有する遷移金属複合体であり、触媒の量が基質に対して約1モル%〜約5モル%であり、
    C工程については、温度が約−10℃〜約20℃であり、C工程についてのpHが約pH8〜約pH12であり、塩基がグリニャール試薬であり、グリニャール試薬の量が式(IV)に対して約1〜5当量であり、溶媒がアセトンもしくはメチルエチルケトンであり、
    D工程については温度が約30℃〜約150℃であり、D工程についてのpHが約pH5〜約pH11であり、活性化剤が、もし存在すれば、枝分かれのもしくは枝分かれしないカルボン酸であり、溶媒がMeOH・HO、EtOH・HOから選択される水性のアルコール性溶媒であるか、または溶媒がTHF、ジオキサンもしくはジメトキシエタンであり、
    E工程については温度が約−30℃〜約50℃であり、ホルミル化剤がHCOH/AcO、もしくはギ酸トリフルオロエチルでありそして溶媒がEtOAc、酢酸イソプロピル、酢酸t−ブチルもしくはTHFである、
    請求項6に記載の方法。
  11. 式(VIII)の化合物をパラジウム触媒の存在で水素と接触させて、式(IX)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成する付加的工程が続く、請求項6に記載の方法。
  12. 式(X)
    Figure 2006519786
    の化合物を作成するための方法であって
    式(XI)
    Figure 2006519786
    の化合物を:
    式(XI)の化合物を式(XII)
    Figure 2006519786
    の(R,R)−ジアステレオマー塩を形成するのに適する溶媒中の(R)−α−メチルベンジルアミンと接触させて分割し(1工程)、引き続いて、
    式(XII)の化合物を水性の鉱酸および有機溶媒の二相混合液と接触させて、式(I)の化合物を形成させる(2工程)ことを含み、
    上の式中、
    、R、RおよびRのそれぞれは、独立して、水素もしくはアルキルであるか、またはR'およびRが異なるという条件で、RおよびRは、一括して、C〜Cシクロアルキルを形成する、
    方法。
  13. 、RおよびRが水素でありそしてRがアルキルである、請求項12に記載の方法。
  14. がn−ブチルである、請求項13に記載の方法。
  15. 1工程については温度が約10℃〜約90℃であり、(R)−α−メチルベンジルアミンの量が式(II)に比して約0.7モル当量〜約1.5モル当量であり、溶媒がエステルもしくはアルキルニトリルおよびアルコールの混合液であり、アルコールに対するエステルもしくはアルキルニトリルの比が約90:10〜約10:90(容積:容積)であり、
    2工程については温度が約10℃〜約30℃であり、pHが約pH1もしくはそれ以下であり、溶媒が水性の鉱酸および有機溶媒の二相混合液であり、そして水性の鉱酸:有機溶媒の比が約90:10〜10:90(容積:容積)である、
    請求項12に記載の方法。
  16. 1工程については反応混合液を初めに約50℃〜約90℃に加熱して、次いで、約10℃〜約40℃の温度で冷却して、望ましい化合物を結晶化して、1工程についての溶媒が、エステルが酢酸イソプロピル、酢酸t−ブチル、および酢酸エチルから選択され、アルキルニトリルがアセトニトリルであり、アルコールがメタノール、エタノール、およびイソプロパノールから選択され、アルコールに対するエステルもしくはアルキルニトリルの比が約75:25〜約25:75である、エステルもしくはアルキルニトリルおよびアルコールの混合液であり、
    2工程については温度が約20℃〜約25℃であり、水性の鉱酸:有機溶媒の比が約60:40〜40:60であり、鉱酸がHClもしくはH2SO4であり、溶媒が酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ジクロロメタン、ジオキサン、塩化メチレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、THF、もしくはDMFである、
    請求項15に記載の方法。
  17. 1工程については、溶媒が酢酸エチル:2−プロパノールの混合液(50:50、容積:容積)であり、
    2工程については、溶媒が2N HClおよび酢酸エチルの混合液である、
    請求項16に記載の方法。
  18. 式(X')
    Figure 2006519786
    の化合物を作成する方法であって、
    式(XI)
    Figure 2006519786
    の化合物を:式(XI')の化合物を式(XII')
    Figure 2006519786
    の(S,S)−ジアステレオマー塩を形成するのに適する溶媒中の(S)−α−メチルベンジルアミンと接触させて分割し(1'工程)、引き続いて、
    式(XII')の化合物を水性の鉱酸および有機溶媒の二相混合液と接触させて、式(X')の化合物を形成させる(2工程)ことを含む、
    方法。
  19. 式(X)の化合物を式(II)
    Figure 2006519786
    の化合物とカルボキシ−活性化剤の存在で、適当な溶媒の中で式(XX)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(3工程)、引き続いて、
    式(XIII)を式(XXI)
    Figure 2006519786
    (式中、R'はアルキルもしくはアリールであってそしてX'はハロである)の化合物と、適当な溶媒中の塩基の存在で式(XXII)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(4工程)、引き続いて、
    式(XXII)を適当な溶媒中の塩基と式(XXIII)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(5工程)、引き続いて、
    式(V)を式(VI)
    Figure 2006519786
    の化合物と、適当な溶媒の中で任意に活性化剤の存在で式(XXV)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で接触させ(6工程)、引き続いて、
    式(XXIV)を適当な溶媒中のホルミル化剤と式(XXV):
    Figure 2006519786
    の化合物を形成するのに適する条件下で接触させる(7工程)
    付加的な工程が続く、請求項12に記載の方法。
  20. 式(XIII)
    Figure 2006519786
    の化合物を作成するための方法であって、
    式(XIV)
    Figure 2006519786
    の化合物をp−メトキシベンジルアコールのアルコキシドと、適当な溶媒の中で式(XV)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成する条件下で接触させ(i工程)、引き続いて、
    式(XV)の化合物を適当な溶媒中の強い有機酸と式(XIII)の化合物を形成する条件下で接触させる(脱保護ii工程)ことを含み、
    上の式中、
    はアルキルであり;
    Bnはベンジルであり;そして
    Meはメチルである、
    方法。
  21. がC〜Cアルキルである、請求項20に記載の方法。
  22. がn−ブチルである、請求項20に記載の方法。
  23. p−メトキシベンジルアルコールのアルコキシドがp−メトキシベンジルアルコールをLiHMDSもしくはNaHMDSと接触させることによりインシツで形成される、請求項20に記載の方法。
  24. i工程についての溶媒がジエチルエーテル、DMF、NMP、もしくはTHFでありそしてi工程についての温度が約10℃〜約40℃である、請求項20に記載の方法。
  25. 強い有機酸がギ酸もしくはp−トルエンスルホン酸であり、そしてii工程についての温度が約10℃である、請求項20に記載の方法。
  26. 式(XIII)の化合物を式(VI')
    Figure 2006519786
    の化合物と適当な溶媒の中で水素ガスおよび炭素触媒上のパラジウムの存在で接触させて、式(XXVII)
    Figure 2006519786
    の化合物を形成させる付加的工程が続き、
    上の式中、
    は上で定義する通りであり;
    Xは−CH−、−S−、−CH(OH)−、−CH(OR')−、−CH(SH)−、−CH(SR')−、−CF−、−C=N(OR')−もしくは−CH(F)−であり;
    R'はアルキルであり;
    はヘテロアリ−ルもしくはアリールであり;そして
    nが0であるときには、Xは−CH−であるという条件で、nは0〜3である、
    請求項20に記載の方法。
  27. が式(II.1)
    Figure 2006519786
    (式中
    、RおよびRは水素であり;そして
    はメチルもしくはトリフルオロメチルであるか;または
    、RおよびRは水素であり;そして
    はフルオロであるか;または
    、RおよびRは水素であり;そして
    はエチルもしくはメトキシであるか;または
    、RおよびRは水素であり;
    はヒドロキシであるか;または
    およびRは水素であり;
    はメトキシであり;そして
    はメチルである)
    のヘテロアリールであり;
    Xが−CH−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CF−もしくは−CH(F)−であり、;
    RがC〜Cアルキルであり;そして
    nが1である、
    請求項26に記載の方法。
  28. が式(III.1)
    Figure 2006519786

    (式中
    、RおよびRは水素であり;そして
    はフルオロもしくはトリフルオロメチルであるか;または
    、RおよびRは水素であり;そして
    はエチルであり;好ましくはRは式(II.1)[式中、
    、RおよびRは水素であり;そしてRはエチルまたは式(III.1)(式中、R、RおよびRは水素であり;そしてRはフルオロである)のヘテロアリールである]のヘテロアリールである)
    のヘテロアリールであり;
    Xが−CH−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CF−もしくは−CH(F)−であり;
    RがC〜Cアルキルであり;そして
    nが1である、
    請求項26に記載の方法。
  29. がn−ブチルであり、Xが−CH−であり、R、R、およびRが水素であり;そしてRがフルオロである、請求項29に記載の方法。
  30. 式(IX)
    Figure 2006519786
    の化合物を作成する方法であって、
    式中、
    Xは、−CH−、−S−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CH(SH)−、−CH(SR)−、−CF−、−C=N(OR)−もしくは−CH(F)−であり;

    Figure 2006519786
    であり;
    、R、RおよびRのそれぞれは独立して水素もしくはアルキルであるか、または(RまたはR)は一括してC〜Cシクロアルキルを形成し、好ましくは、R、R、Rは水素であって、Rはn−ブチルであり;
    nは0〜3であり、
    式(XXV)
    Figure 2006519786
    (式中、Yはヒドロキシの保護基である)の化合物を適当な溶媒中のパラジウム触媒の存在で約1気圧以下の水素部分圧において分子状水素と式(XXV)の化合物と接触させることによってヒドロキシルの保護基を除去することにより式(IX)の化合物へ変換すること:を含む、
    方法。
  31. 部分水素圧が約0.24気圧であり、溶媒がエタノールでありそして触媒が5%Pd/Cであり、約1気圧の全圧が窒素の使用により達成されそして反応温度が20℃である、請求項30に記載の方法。
  32. 部分水素圧が約0.1気圧である、請求項31に記載の方法。
  33. 式(IX)
    Figure 2006519786
    の化合物を作成する方法であって、
    式中、
    Xは、−CH−、−S−、−CH(OH)−、−CH(OR)−、−CH(SH)−、−CH(SR)−、−CF−、−C=N(OR)−もしくは−CH(F)−であり;

    Figure 2006519786
    であり;
    、R、RおよびRのそれぞれは独立して水素もしくはアルキルであるか、または(RまたはR)は一括してC〜Cシクロアルキルを形成し、好ましくはR、R、Rは水素であってそしてRはn−ブチルであり;
    nは0〜3であり、
    式(XXV)
    Figure 2006519786
    (式中、Yはヒドロキシの保護基である)の化合物を適当な溶媒の中で、パラジウム触媒の存在で式(XXV)の化合物を4−メチルモルホリンおよびギ酸を含む水素移動試薬と接触させることによってヒドロキシルの保護基を除去することにより式(IX)の化合物へ変換すること:を含む、
    方法。
  34. 水素移動試薬が約1.6当量の4−メチルモルホリンおよび約1.4当量のギ酸を含む、請求項33に記載の方法。
  35. 反応混合物が約45℃で約25±10分間加熱される、請求項33に記載の方法。
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