JP2006518583A - Il−15アンタゴニスト - Google Patents

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Abstract

本発明は、野生型IL−15及びマウスIgG2bフラグメント以外のIgG−Fcフラグメントから成る融合タンパク質、該タンパク質をコードする核酸、ベクター、修飾細胞に関し、また、例えば移植及び/又は自己免疫疾患に起因する疾患の予防及び/又は治療に用いる薬剤を調製するためのそれらの使用にも関する。

Description

本発明は、野生型IL−15及びIgG Fcフラグメントで構成される融合タンパク質、並びに免疫反応の抑制と移植続発症及び/又は自己免疫疾患の予防及び/又は治療のための製造及び使用に関する。
有効な免疫反応は活性化された免疫システムのT細胞により開始され、その活性化は抗原又はマイトジェンにより誘導される。T細胞の活性化には、例えばサイトカイン及びその受容体の発現を含めた多くの細胞変化が必要である。これらのサイトカインにはとりわけIL−15及びIL−2が含まれる。
IL−15及びIL−2は、ヒト及びマウスのT細胞、マクロファージ、ナチュラルキラー(NK)細胞、細胞傷害性T細胞(CTL)及びリンパ球活性化キラー(LAK)細胞の増殖と分化、並びに例えば抗イムノグロブリン(抗IgM)又はホルボールエステルにより活性化されるB細胞の副刺激において重要な役割を果たす公知の増殖因子である。これらの細胞の増殖は生体の免疫反応を増強する。
IL−15は、IL−2依存性マウス細胞傷害性T細胞(CTLL−2)の増殖を誘導する分泌性サイトカインとして最初に記載された。IL−15は、48アミノ酸のリーダー配列を有する、長さ162アミノ酸の前駆タンパク質であり、成熟タンパク質は長さ114アミノ酸であることが明らかにされている(Grabsteinら(1994)Science 264(5161):965−8)。
IL−15は上皮細胞株及び線維芽細胞細胞株並びに末梢血単球において生成される。その特異的mRNAは、胎盤、骨格筋及び腎臓中にも見出される(Grabsteinら、上記参照)。
共通に有する生物学的特性に加えて、IL−15とIL−2は相同した構造を有する。両分子ともT細胞膜上の少なくとも3種類の別個の受容体サブユニットに結合するが、β及びγサブユニット複合体を介して起こるシグナル伝達は同一であるのに対して、αサブユニットはIL−15又はIL−2の結合に特異的である。IL−2受容体αサブユニットに対する抗体は、IL−15のその特異的αサブユニットへの結合に何らの効果も及ぼさないが(Grabsteinら、上記参照)、IL−2受容体βサブユニットに対する抗体はIL−15の活性を阻害することが明らかにされている(Griら(1994)EMBO J.、13:2822)。そのシグナル伝達はIL−15β及びγサブユニットを介して起こる。
多くの疾患では、治療上の理由から、患者の免疫システム反応を抑制することが必要である。これらの疾患には、例えば、自己免疫疾患、特にI型糖尿病(Botazzo,G.F.ら(1985)N Engl J Med 113:353)、関節リウマチ、多発性硬化症、慢性肝臓病、炎症性消化管疾患、移植片対宿主病[GVHD]及び移植片拒絶反応が含まれる(Sakaiら(1998)Gastroenterology、114(6):1237−1243;Kivisakkら、(1998)Clin Exp Immunol、111(1):193−197)。
免疫担当細胞が遺伝的に異なる生体から移入された場合、その後これらの細胞は受容生命体に対して反応を起こす(GVHD)(Janeway C.A.及びTravers P.、Spektrum−Verlag、German edition、1995、p.467)。
多くの生命を脅かす疾患の場合、臓器又は組織移植が標準的方法になって来ており、またさらに多くの場合、唯一の救命処置になって来ている。しかしながら、移植片の外来細胞表面抗原に対する免疫反応により誘発される受容生命体での拒絶反応という問題が存在している。
移植に際して移植片が拒絶される程度は、提供者と受容者との組織学的な差(組織適合性)の大きさに依存している。提供者と受容者が示す抗原パターンの違いは後者において免疫反応を誘発し、移植片に対する拒絶反応が惹起される。液性エフェクターは、抗体依存性の細胞介在性細胞傷害及び受容者のHLAシステムの構造に対する抗体などの異なる特異性を有する抗体である。細胞性エフェクターは、特に、マクロファージとの組合わせにおける細胞傷害性T細胞である(Immunologie[Immunology]、Janeway C.A.及びTravers P.、Spektrum−Verlag、German edition 1995、pp.522−8)。
1つの治療アプローチは、液性または細胞性免疫反応を抑制するために免疫抑制剤、特に拮抗性のIL−15若しくはIL−2抗体、又はIL−15若しくはIL−2アンタゴニストを使用することである。
IL−15又はIL−2分子に対する抗体を用いた様々な治療が記載されている。従って、例えば、抗IL−2.βモノクローナル抗体(Mik.β−1)の投与によって、異種移植された霊長類の心臓の生存期間を延長させることが可能である(Tinubuら(1994)J Immunol.153:4330)。移植片拒絶を阻害するために、T細胞特異的抗原CD3に対するモノクローナル抗体を用いることもまた報告されている(Mackieら(1990)Transplantation 49:1150)。
さらに、IL−15の受容体への結合に関する挙動を変える多くのIL−15アンタゴニストが記載されている。これらのアンタゴニストは、野生型IL−15の配列に変異を導入することにより得られている。例えば、IL−15受容体のαサブユニットには結合するがβサブユニットへの結合は阻害するような56番目のアミノ酸(アスパラギン酸)[リーダー配列除去後の8番目]の変異が記載されている(WO96/26274号)。他のアプローチにおいて、156番目のアミノ酸(グルタミン)[リーダー配列除去後の108番目]の変異がγサブユニットとの相互作用を阻害した(WO96/26274号;WO97/41232号)。さらに、PEG化IL−15は、αサブユニットには結合するが、βサブユニットへの結合は立体的な理由からもはや不可能である(Pettitら(1997)J Biol Chem、2724:2312−2318)。
上記のIL−15アンタゴニストは、自分自身が又は融合タンパク質としてアンタゴニスト作用を示す変異型IL−15(mut−IL−15)配列である。これらの融合タンパク質は、N末端mut−IL−15フラグメント及び特にマウスIgG2a又はIgG1のC末端Fcフラグメントから成るポリペプチドである(WO97/41232号;Kimら(1998)J Immunol.、160:5742−5748)。
Fcフラグメント(結晶可能フラグメント)は、どの抗原とも結合しない抗体フラグメントを意味する。抗体の他の2個の同一なFabフラグメント(抗原結合性フラグメント)は抗原結合活性を有する(Immunologie[Immunology]、Janeway C.A及びTravers P.、German edition(1995)、p.117ff)。
しかし、これらの変異型IL−15分子の不利な点は、それが野生型IL−15と比較して変化した1次、2次及び3次構造を示すことであり、結果的に異なる分解点を有するため、細胞中では自然に生じ得ず、また生体に対して有毒作用を示す可能性のある分解産物が生じることである。これらの産物の性状と程度及び他の副作用を詳しく予見することはできない。
もう1つの不利な点は、これらの移植片をもつ患者が、概してこれらの移植片を生涯にわたって保持するということであり、このことは彼らが免疫抑制剤を一生涯飲み続けなくてはならないことを意味する。特に、免疫抑制剤の長期服用による副作用を私達が良く理解していないという事実のために、これらの副作用を除くか又は少なくとも制限しなくてはならないという差し迫った必要性が存在する。
サイクロスポリンA、FK506やラパマイシンなどの免疫抑制作用のある成分を投与した場合、これらの物質はT細胞の増殖を阻害することが証明されている(Penn(1991)Transplant Proc、23:1101;Beveridgeら(1984)Lancet 1:788)。
深刻に不利な点は、概してこれら免疫抑制剤の全身投与では薬剤が全身に分布してしまうため、移植した細胞、組織又は臓器の部位に局所的に存在することが保障されないことである。また一方で、全身でのT細胞の増殖阻害は感染、毒性のある分解産物又は癌さえも生じさせてしまう可能性がある。
発明の詳細な説明
従って、本発明の目的は、免疫反応が阻害される生体中で、全く又は殆ど副作用を示さない免疫抑制剤を製造することである。
変異型IL−15分子、又はmut−IL−15及びFcフラグメントを含む融合タンパク質は、受容体への結合様式を阻害又は変化させることでIL−15に対してアンタゴニスト作用を示すことが知られている。
しかし、まったく驚くべきことに、N末端野生型IL−15とC末端Fcフラグメント、特にマウスIgG2aを含む融合タンパク質は、本質的にアゴニスト作用が予想されていたにもかかわらず、アンタゴニスト作用も示した。通常は免疫促進に働く天然IL−15分子へFcフラグメントを結合させるだけでその作用機作を逆転させることができ、免疫反応を抑制できたのである。
融合タンパク質の野生型IL−15セグメントは当然折り畳まれているという想定の下では、結合したFcフラグメントが自然に受容体への結合様式を変化させてしまい、野生型IL−15−Fc分子全体が野生型IL−15に対してアンタゴニスト作用を示すようになるということを想像することができなかったため、この発見はまさに驚きであった。
従って、本発明の主題の一部は、一方は野生型IL−15、他方はマウスIgG2b Fcフラグメント以外のFcフラグメントで構成される融合タンパク質に関するものである。
本発明の融合タンパク質は、融合遺伝子の発現産物と理解されるべきである。融合遺伝子は、2個以上の遺伝子又は遺伝子フラグメントを連結させることにより生じ、新規のコンビネーションが形成される。
本発明の野生型IL−15は、例えばGrabsteinら(1994)Science 264(5161):965−8に記載の天然IL−15、又はその対立遺伝子多型を意味するものと理解される。
Fcフラグメント(結晶可能フラグメント)は、いずれの抗原にも結合しない抗体フラグメント、例えば可変ドメインを欠失した、又はH鎖及びL鎖の最初の定常ドメインを部分的に又は完全に欠失した抗体分子であると理解されるべきである。Fcフラグメントは天然物由来であることも、組換え技術で調製することも及び/又は合成することも可能である。当業者は適当な方法に精通している。
本発明の融合タンパク質のFcフラグメントは、イムノグロブリンG(IgG)であり、具体的にはヒト若しくはマウスIgG1、ヒトIgG2、マウスIgG2a、ヒト若しくはマウスIgG3又はヒトIgG4、好ましくはヒトIgG1又はマウスIgG2a、特にIgG1である。IgGのヒンジ領域から下方を使用することが好ましい。Ig分子中の可動領域がヒンジ領域と呼ばれる。
本発明のIgGは、例えば下記のIgGであると理解されるべきである:
ヒトIgG1(Paterson,T.ら(1998)Immunotechnology 4(1):37−47)、マウスIgG2a(Sikorav,J.L.(1980)Nucleic Acids Res.8(14):3143−3155)、マウスIgG1(Frenchら(1991)J.Immunol.146(6):2010−2016)、ヒトIgG2(Krawinkel,U.及びRabbitts,T.H.(1982)EMBO J.1(4):403−407;Wangら(1980)J.Immunol.125(3):1048−1054)、マウスIgG2b(Schlomchik、M.J.(1987)Nature 328、805−811)、ヒトIgG3(Huck,S.ら(1986)Nucleic Acids Res.14(4):1779−1789)、マウスIgG3(Welsら(1984)EMBO J.3(9):2041−2046)、及びヒトIgG4(Pinkら(1970)Biochem.J.117(1):33−47)。
本発明の融合タンパク質は、好ましくはキメラ融合タンパク質であり、例えば野生型IL−15と異種IgG1 Fcフラグメント又は異種IgG2a Fcフラグメントを含有する。
好ましい態様では、本発明の融合タンパク質はアミノ酸配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4又は配列番号5を含む。
本発明の主題のさらなる部分は、一方で野生型IL−15を含有し、他方でマウスIgG2b Fcフラグメント以外のIgG Fcフラグメントを含有する融合タンパク質をコードする核酸に関する。
本発明の核酸は、好ましくは、野生型IL−15と、ヒト若しくはマウスIgG1、ヒトIgG2、マウスIgG2a、ヒト若しくはマウスIgG3又はヒトIgG4、特に好ましくはヒトIgG1又はマウスIgG2a、最も好ましくはIgG1をコードする。
本発明の核酸は、好ましくは、アミノ酸配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4又は配列番号5のうちの1個を有する融合タンパク質をコードする。
好ましい態様では、本発明の核酸は、DNA配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9又は配列番号10を含有する。
本発明の意味において、核酸はRNA又はDNA、特にゲノムDNA、cDNA又は例えばホスホラミデート化(phosphoramidation)レベルで合成された合成DNAであると理解される。これら核酸のヌクレオチドの組み合わせ及び/又は修飾も同様に包含される。この用語はさらに1本鎖及び2本鎖の核酸を包含する。
機能的に連結された構成要素、例えば本発明の1個以上の融合タンパク質をコードする1個以上の融合遺伝子、又はその活性部分、並びに調節可能なエレメント及び/又はその遺伝子の発現に量的に及び/又は時間依存的に影響を与える制御ヌクレオチド配列を含む核酸も包含される。
制御エレメントの例としては、恒常的又は細胞特異的若しくは組織特異的な発現のためのプロモーターがあげられる。
制御ヌクレオチド配列には、例えば、リーダー配列、例えばSV40のポリアデニル化シグナルのようなポリアデニル化配列、エンハンサー配列、IRES配列及びイントロンが含まれる。
下記のリーダー配列は、本発明の好ましいリーダー配列の例である。
Igkリーダー:
5’−ATGGAGACAGACACACTCCTGCTATGGGTACTGCTGCTCTGGGTTCCAGGTTCCACTGGTGAC−3’、
CD5リーダー:
5’−ATGCCCATGGGGTCTCTGCAACCGCTGGCCACCTTGTACCTGCTGGGGATGCTGGTCGCTTCCTGCCTCGGA−3’、
CD4リーダー:
5’−ATGAACCGGGGAGTCCCTTTTAGGCACTTGCTTCTGGTGCTGCAACTGGCGCTCCTCCCAGCAGCCACTCAGGGA−3’、
IL−2リーダー:
5’−ATGTACAGGATGCAACTCCTGTCTTGCATTGCACTAAGTCTTGCACTTGTCACAAACAGT−3’、
MCPリーダー:
5’−TGAAAGTCTCTGCCGCCCTTCTGTGCCTGCTGCTCATAGCAGCCACCTTCATTCCCCAAGGGCTCGCT−3’、
短鎖野生型IL−15リーダー:
5’−ATGTCTTCATTTTGGGCTGTTTCAGTGCAGGGCTTCCTAA−3’、
長鎖野生型IL−15リーダー:
ATGAGAATTTCGAAACCACATTTGAGAAGTATTTCCATCCAGTGCTACTTGTGTTTACTTCTAAACAGTCATTTTCTAACTGAAGCTGGCATTCATGTCTTCATTTTGGGCTGTTTCAGTGCAGGGCTTCCTAAAACAGAAGCC
構成成分は、転写制御の影響下で、存在している遺伝子の塩基配列が転写されるように連結されて初めて機能的に結びつく。
本発明はさらに、少なくとも1個の本発明の核酸を含有するベクターに関する。
本発明の意味において、ベクターはプラスミド、シャトルベクター、ファージミド、コスミド、アデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター、発現ベクター、及び遺伝子治療において有効なベクターであり得る。
本発明の意味において、発現ベクターは、真核細胞での発現のために、少なくとも1個の本発明の核酸、少なくとも1個の翻訳開始シグナル、翻訳終止シグナル及び/又はポリアデニル化シグナルを包含する。
特に哺乳動物細胞での発現に用いられる市販の発現ベクター、例えばpIRES(クローンテック、パロ・アルト、USA)、pCI−neoベクター(プロメガ、マディソン、USA)、pCMV−Script(ストラタジーン、ラ・ホーヤ、USA)、及びpCDNAベクター(インビトロジェン、ペイズリー、UK)は、本発明の核酸を組み込むのに好適である。
遺伝子治療において有効な本発明のベクターは、例えば、アデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター、又はRNAウイルスレプリコンを基にしたベクター等のウイルスベクターである(Lindemannら、1997、Mol.Med.3:466−76;Springerら、1998、Mol.Cell.2:549−58;Khromykh、2000、Curr.Opin.Mol.Ther.2:555−69)。
遺伝子治療において有効なベクターはまた、本発明の核酸フラグメントとリポソームの複合体を形成することによっても得ることができる。リポフェクションにおいて、陽イオン性脂質で構成された微細なユニラメラ小胞は、リポソーム懸濁液を超音波処理することにより調製される。DNAは、特に陽性正味荷電が残存し、且つ100%のプラスミドDNAがリポソームと複合体を形成するような比率でリポソーム表面にイオン的に結合する。DOTMA(1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−トリメチルアンモニウムブロミド)及びDOPE(ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン)脂質混合物に加えて、現在までに多くの新規脂質製剤が合成され、様々な細胞株において遺伝子導入効率が試験されてきている(Behrら、1989、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:6982−6986;Gao及びHuang、1991、Biochem.Biophys.Acta 1189、195−203;Felgnerら、1994、J.Biol.Chem.269、2550−2561)。新規脂質製剤の例は、DOTAP N−[1−(2,3−ジオレオイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムエチルサルフェート又はDOGS(TRANSFECTAM;ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン)である。細胞内への核酸の輸送を増加させる補助剤としては、例えば、DNAに結合するタンパク質若しくはペプチド、又は核酸の細胞核への輸送を可能にする合成ペプチド−DNA分子がある(Schwartzら、1999、Gene Therapy 6:282;Brandenら、1999、Nature Biotechs.17:784)。補助剤はまた、核酸を細胞質へ遊離させるような分子(Planckら、1994、J.Biol.Chem.269、12918;Kichlerら、1997、Bioconj.Chem.8、213)、又は、例えばリポソーム(Uhlmann及びPeimann、1990、Chem.Rev.90、544)を包含する。
本発明の主題の一部は、少なくとも1個の本発明の核酸及び/又は少なくとも1個の本発明のベクターを含有する細胞である。
この細胞は、好ましくは、前駆細胞、不死化細胞又は幹細胞、特に全能性又は多能性の胚、胎児、新生児又は成人の幹細胞である。そのような全能性胚幹細胞又は細胞株は、未分化胚芽細胞の内部細胞塊から単離することができる(Robertson、「奇形癌及び胚幹細胞」中の「胚由来幹細胞株」:実践アプローチ、Robertson編、IRLプレス、ワシントンDC、1987)。成人組織由来の、特に好ましい幹細胞は、例えば、神経幹細胞、骨髄由来幹細胞、間葉性幹細胞、造血幹細胞、上皮性幹細胞、消化管(digestive tract and duct)由来幹細胞を含む。
本発明の細胞の例は、上皮性細胞、血管細胞、肝細胞、心臓細胞、皮膚細胞、筋細胞、神経細胞、骨髄細胞、CHO細胞(卵巣細胞)、及び膵腺、腎臓、目又は肺由来の細胞である。
本発明の細胞は、特に、ヒト細胞を含めた哺乳動物細胞である。この細胞は、例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、雌ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ブタ、イヌ、ネコ又はサル由来であり、好ましくはヒト由来であり得る。
本発明の細胞は、異種遺伝子の発現のためにも使用することができる。
本発明の細胞は、好ましくは細胞株の形態で存在する。本発明の細胞株は、当業者に周知の方法、例えば遺伝子導入法、形質転換法、電気穿孔法、ミクロ注入法又は感染法を用いて、本発明の核酸又は本発明のベクターを細胞に遺伝子導入、形質転換又は感染させることにより調製することができる。
本発明の主題の他の部分は、少なくとも1個の本発明の融合タンパク質、少なくとも1個の本発明の核酸、少なくとも1個の本発明のベクター及び/又は少なくとも1種類の本発明の細胞、及び、適切な場合には、適当な補助剤及び/又は添加剤を含む医薬である。
例えば、医薬又は診断薬を安定化又は保存するために使用する適当な補助剤及び/又は添加剤は当業者に周知である。これらの補助剤及び/又は添加剤の例は、生理的食塩水、グルコースリンゲル液、グルコース、乳酸リンゲル液、脱塩水、安定化剤、抗酸化剤、錯化剤、抗菌化合物、プロテイナーゼ阻害剤及び/又は不活性ガスである。
本発明の医薬は、例えば、疾患の予防、治療又は診断に使用することができる。これら疾患には、例えば以下が含まれる:
・ リウマチ性疾患、例えば関節リウマチ、シェ−グレン症候群、強皮症、皮膚筋炎、多発性筋炎、ライター症候群又はベーチェット病;
・ I型又はII型糖尿病;
・ 甲状腺の自己免疫疾患、例えばバセドー氏病、橋本甲状腺炎;
・ 中枢神経系の自己免疫疾患、例えば多発性硬化症;
・ 皮膚疾患、例えば乾癬、神経皮膚炎;
・ 炎症性消化管疾患、例えばクローン病;
・ 免疫不全疾患、例えばAIDS;
・ 血管疾患;
・ 移植続発症、例えば移植片拒絶反応;及び
・ がん疾患。
本発明の医薬は、例えば静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、頭蓋内、眼窩内、嚢内経由、髄腔内、経筋肉、局所又は経口などの当業者に周知の方法を用いて投与される。他の投与法は、例えば、全身又は局所注入、潅流又はカテーテルを用いた投与である。
本発明の医薬は、例えば、錠剤やカプセルのような経口投与の形態で、例えば鼻や口腔の粘膜経由で、肺への噴霧の形態で、又は皮下埋め込み型(dispository)の形態で投与することが可能である。経皮吸収システム(TTS)が、例えば、EP 0 944 398−A1、EP 0 916 336−A1、EP 0 889 723−A1又はEP 0 852 493−A1に開示されている。
医薬は、細胞を患者から分離し、例えばDNA遺伝子導入により遺伝子組換えを行った後、再度患者に戻すという生体外アプローチ、又は遺伝子治療に有効な本発明のベクターをDNAそのものとして、又は本発明のウイルスベクター若しくは非ウイルスベクター又は本発明の細胞を用いて患者の体に導入する生体内アプローチを用いて、生体中に導入することが可能である。
医薬の投与量は幾つかの要因、例えば体重、一般健康状態、体表面積、患者の年齢及び他の薬物との相互作用に依存することは先行技術において公知である。投与量は投与方法にも依存する。したがって、投与量は、各々の患者に対し、個々の基準に基づいて当業者によって決定されなければならない。医薬は、1日1回又は数回、及び数日に渉って投与することができる;これもまた当業者によって決定される。
本発明の主題の他の部分は、野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する少なくとも1個の融合タンパク質、該融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクター、及び/又は少なくとも1個の該核酸及び/又は少なくとも1個の該ベクターを含有する少なくとも1種類の細胞を含有する、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器に関するものである。
本発明のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又は本発明のヒト若しくは哺乳動物の臓器の融合タンパク質は、好ましくは、一方で野生型IL−15を、他方でヒト若しくはマウスIgG1、ヒトIgG2、マウスIgG2a、マウスIgG2b、ヒト若しくはマウスIgG3、又はヒトIgG4を含有し、好ましくはヒトIgG1又はマウスIgG2a、特にIgG1を含有し、マウスIgG2bを含有しないのが特に好ましい。
本発明のヒト又は動物の臓器特異的な組織は、例えばランゲルハンス島細胞を含めた膵腺、及び心臓、心筋、腎臓、肝臓、肺、脾臓、軟骨、靭帯、網膜、角膜、骨髄、皮膚、神経及び/又は筋組織由来の組織であり得る。
本発明のヒト又は哺乳動物の臓器は、例えば膵腺、心臓、膵腺、腎臓、肝臓、肺、脾臓、目及び/又は皮膚であり得る。
本発明の主題の他の部分は、野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する少なくとも1個の融合タンパク質、該融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクター、及び/又は少なくとも1個の該核酸及び/又は少なくとも1個の該ベクターを含有する少なくとも1種類の細胞を含む、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物である。
本発明のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物の融合タンパク質は、好ましくは、一方で野生型IL−15を、他方でヒト若しくはマウスIgG1、ヒトIgG2、マウスIgG2a、マウスIgG2b、ヒト若しくはマウスIgG3、又はヒトIgG4を含有し、好ましくはヒトIgG1又はマウスIgG2a、特にIgG1を含有し、マウスIgG2bを含有しないのが特に好ましい。
一般的に、トランスジェニック動物は核酸の発現が組織特異的に増加し、従って、例えば免疫反応の解析に大変好適である。トランスジェニックマウスを使用することが好ましい。
本発明のヒト以外の哺乳動物の例は、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、雌ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ブタ、イヌ、ネコ又はサルである。
また、本発明の主題の他の部分は、野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する融合タンパク質、該融合タンパク質をコードする核酸、少なくとも1個の該核酸を含有するベクター、及び/又は少なくとも1個の該核酸若しくは少なくとも1個の該核酸を含有する該ベクターを含有する細胞、又は本発明のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又は本発明のヒト若しくは哺乳動物の臓器の使用であって:
・ IL−15を介した細胞性反応の阻害;
・ IL−15とその受容体との相互作用の阻害;及び/又は
・ 移植続発症、特に移植拒絶反応及び/又は自己免疫疾患の予防及び/又は治療、
のための使用である。
本発明の主題の他の部分は、野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する融合タンパク質、該融合タンパク質をコードする核酸、少なくとも1個の該核酸を含有するベクター、及び/又は少なくとも1個の該核酸及び/又は1個の該ベクターを含有する細胞の、IL−15受容体を発現する細胞を溶解するための使用である。
本発明で使用される融合タンパク質は、好ましくは、一方で野生型IL−15を、他方でヒト若しくはマウスIgG1、ヒトIgG2、マウスIgG2a、マウスIgG2b、ヒト若しくはマウスIgG3、又はヒトIgG4を含有し、好ましくはヒトIgG1又はマウスIgG2a、特にIgG1を含有し、マウスIgG2bを含有しないのが特に好ましい。
本発明の使用は、好ましくはヒト若しくは哺乳動物において、又はそれらに関連して行われる。本発明の意味においてヒト哺乳動物とはヒトであると理解されるべきであり、一方、本発明の意味において哺乳動物とは、例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、雌ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ブタ、イヌ、ネコ又はサルであると理解されるべきである。
本発明の主題の他の部分は、本発明のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又は本発明のヒト若しくは哺乳動物の臓器の、ヒト又は哺乳動物への移植のための使用である。移植は、好ましくは自家移植、同種移植又は異種移植である。
移植とは、生体物質、例えば細胞、組織又は臓器を、当業者に周知の方法を用いて、体の一部から他の部位へ(自家移植)、又は1個体から他の個体へ(同種移植、同系移植及び異種移植)移すことである(Klein,J.S.(1991)Immunologie[Immunology]、第1版、VHC Verlagsgesellschaft、ワインハイム、p.483)。他の生体への移植に関しては、以下のように区別される:
・ 供与者と受容者が同一種に属し、完全に又は広範囲で遺伝的に同一である同系移植(synotransplantation);
・ 供与者と受容者が同一種に属するが、免疫学的に異なる同種移植;及び
・ 供与者と受容者が同一種に属さず、従って免疫学的に完全に異なる異種移植。
本発明の融合タンパク質の調製方法は、以下の工程:
a. 本発明の少なくとも1個の核酸及び/又は本発明の少なくとも1個のベクターを細胞へ導入すること、及び
b. 適当な条件下で該核酸を発現すること、
を含有し、これもまた本発明の1つの態様である。
核酸、ベクター及び遺伝子、例えば分化マーカー遺伝子又は遺伝子導入マーカー遺伝子の細胞への導入法は当業者には周知であり、先行技術において慣例の方法、例えば電気穿孔、注入、遺伝子導入及び/又は形質転換も包含される。これらの方法は、材料が核酸そのもの、特にDNAを含む場合に特に好ましい。
核酸を発現させる適当な条件は、例えば上記発現ベクターのような発現ベクター、及び例えばプロモーター又は制御核酸配列のような制御エレメントを用いて作製することができる。概して発現ベクターは、任意の細胞にとって又は個々に転写される遺伝子にとって好適なプロモーターも含有する。
真核細胞において恒常的な発現を可能にする制御エレメントの例は、RNAポリメラーゼIIにより認識されるプロモーターである。全ての細胞及び組織タイプにおける恒常的発現のためのプロモーターの例は、CD11cプロモーター、pGk(ホスホグリセリン酸キナーゼ)プロモーター、CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター、TK(チミジンキナーゼ)プロモーター、EF1α(伸長因子1a)プロモーター、SV40(シミアンウイルス)プロモーター、RSV(ラウス肉腫ウイルス)プロモーター及びpUB(ユビキチン)プロモーターである。
真核細胞において細胞特異的又は組織特異的な発現を可能にする制御エレメントの例は、ある細胞タイプにおいてのみ発現されるタンパク質をコードする遺伝子のプロモーター又はエンハンサーで構成されるプロモーター又はアクチベーター配列である。このようなプロモーターの例は、膵臓のa細胞に対するインスリンプロモーター、神経細胞に対するSox−2プロモーター、肝細胞に対するアルブミンプロモーター、筋細胞に対するミオシン重鎖プロモーター、内皮細胞に対するVE−カドヘリンプロモーター及び上皮性細胞に対するケラチンプロモーターである。
真核細胞において制御可能な発現をする他の制御エレメントの例は、RU486誘導性プロモーター及びテトラサイクリンオペレーター、並びに対応するリプレッサーとの組み合わせである(Gossen M.ら(1994)Curr.Opin.Biotechnol.5、516−20)。
発現は、量的に及び/又は時間依存性に発現に影響を与える制御ヌクレオチド配列により調節することも可能である。これらの配列は、例えば、エンハンサー配列、リーダー配列、ポリアデニル化配列、IRES配列及びイントロンを含む。
本発明の主題の他の部分は、本発明のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又は本発明のヒト若しくは哺乳動物の臓器を調製するための試験管内方法に関するものであって、以下の工程:
a. ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器由来の少なくとも1種類の幹細胞、前駆細胞及び/又は不死化細胞へ、第1の場所に野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸及び/又は少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクターを、第2の場所に少なくとも1個の適当な分化マーカー遺伝子を導入すること;
b. 工程aの細胞を分化させること;
c. 工程bの分化した細胞を選別すること;及び
d. 工程cで選別した細胞を、少なくとも1種類のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又は少なくとも1種類のヒト若しくは哺乳動物の臓器へ導入すること、
を含有する。
好ましい態様では、少なくとも1個の適当な遺伝子導入マーカー遺伝子は、上記本発明の方法において、工程aの前、後又は同時に導入され、工程aで遺伝子導入された細胞は工程aの後で選別されることが好ましい。
細胞を分化させる適当な条件は、例えば所望の細胞分化を起こさせる増殖因子を添加することでつくることができる。
多くの細胞選別方法が当業者に周知である。
分化した細胞を他の細胞から選別するために、本発明の方法は正の選択スキームを含有することが好ましい。これに関して、マーカー遺伝子、例えば抗生物質耐性を付与する遺伝子が分化工程の前、中間又は後で細胞に導入され、適当な条件下で発現される。これらの条件は、例えば、所望の細胞でのみ活性を示すプロモーターの制御下でのマーカー遺伝子の発現から成ることができる。
マーカー遺伝子の発現は、成功裏に分化した細胞に抗生物質に対する耐性を付与する。従って、分化の後での細胞選別は、例えば、細胞を対応する抗生物質に接触させることで容易に行うことができる。対応する抗生物質に耐性を有しない細胞は死滅するため、分化した細胞のみが生き残るる。本発明の意味において、接触とは、例えば、細胞培養の栄養培地に活性物質を添加することで行うことができる。
本発明の抗生物質は、本発明の選別カセットとして使用される抗生物質耐性遺伝子が耐性を生じさせるところの抗生物質であると理解される。抗生物質を培養幹細胞へ添加した後、生き残って分化した幹細胞だけが本質的にレポーター遺伝子発現ベクターを有する細胞である。
第2のマーカー遺伝子を細胞に導入することが好ましく、これにより核酸及び/又はベクターが該方法の工程aにしたがって成功裏に導入された細胞を選別することが可能となる。この2重選別により、純度約90%、好ましくは約95〜100%の所望の細胞集団を得ることが可能である。
これらの選別のために、例えば、分化マーカー遺伝子及び遺伝子導入マーカー遺伝子が用いることが可能である。所定の有毒物質、例えば抗生物質に対する耐性を付与する遺伝子が主にこの種の遺伝子として使用される。これに関連して最も頻繁に使用される抗生物質は、ネオマイシン、ハイグロマイシン(hph)、ゼオシン(Sh ble)及びピューロマイシン(pacA)である。
選別、特に幹細胞の選別に好適な他の遺伝子は、例えば、細胞表面分子又はGFPなどの蛍光マーカーの発現を制御する遺伝子、及び選別する細胞をセルソーティングで精製するために使用可能な遺伝子である。他の例として、有毒物質の前駆体、即ち「プロドラッグ」と称するものを有毒物質へと変換させる酵素活性をコードする遺伝子がある。この場合選別は負であり得、即ち生き残る細胞は該遺伝子の上流に位置するプロモーターを発現していない細胞だけである。
本発明の主題の他の部分は、本発明のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を作製する方法であって、以下の工程:
a. ヒト以外の哺乳動物由来の少なくとも1種類の卵母細胞、幹細胞、前駆細胞及び/又は不死化細胞へ、一方で野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、及び/又は少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクターを、他方で少なくとも1個の適当な遺伝子導入マーカー遺伝子を導入すること;
b. 工程aの遺伝子導入細胞を選別すること;
c. 工程bにしたがって選別された細胞を、少なくとも1種類のヒト以外の哺乳動物由来未分化胚芽細胞へ導入すること;
d. 工程cで得られた未分化胚芽細胞を、ヒト以外の、好ましくは偽妊娠させた哺乳動物養母へ導入すること;及び
e. 該未分化胚芽細胞から生育したヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を特定すること、
を含む。
未分化胚芽細胞の導入法は当業者に公知である。未分化胚芽細胞は、例えば注入により導入されることが可能である(Hogan,B.、Beddington,R.、Constantini,F.及びLacy,E.、実験室マニュアル(1994)コールド・スプリング・ハーバー研究所出版)。
ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物は、例えば、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物から、例えばマウスの尾から、ゲノムDNAを抽出することにより特定することが可能である。その後のPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)では、本発明の核酸に対するトランス遺伝子を特異的に認識するプライマーが使用される。トランス遺伝子はこの方法で検出することができる。
特定を行うための他の可能性としてサザンブロッティングによる方法がある。この方法では、ゲノムDNAが膜に転写され、DNAプローブ、例えば求めるトランス遺伝子に特異的な放射性標識されたDNAプローブを用いて検出される。
ヒト以外の幹細胞、卵母細胞、前駆細胞又は不死化細胞を再生させることにより、ヒト以外のトランスジェニック動物、特にトランスジェニックマウスを生ずる本発明のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を作製する方法は、DE196 25 049号並びにUS4,736,866号;US5,625,122号;US5,698,765号;US5,583,278号及びUS5,750,825号から当業者に公知であり、また例えば本発明の発現ベクターを胚若しくは***細胞に直接注入することによって又は発現ベクターを胚幹細胞へ遺伝子導入することによって作製することができるトランスジェニック動物を包含する(Pinkert、1994:トランスジェニック動物技術:実験室ハンドブック、アカデミックプレス、サンディエゴ、USAの中のPolites及びPinkert:DNAマイクロインジェクション及びトランスジェニック動物の作製、pp.15−68;Houdebine 1997、Harwood Academic Publishers、アムステルダム、オランダ;Pinkert、1994、上記の中のDoetschman:胚幹細胞への遺伝子移入、pp.115−146;Pinkert、1994、上記の中のWood:レトロウイルス介在遺伝子移入、pp.147−176;Pinkert、1994、上記の中のMonastersky:遺伝子移入技術:代替技術及び適用、pp.177−220)。
本発明のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物は、本発明の核酸をヒト以外の哺乳動物の前核中へ直接注入することによっても作製できる。
トランスジェニック動物、特にトランスジェニックマウスを作製する多くの方法は、とりわけWO98/36052号、WO01/32855号、DE196 25 049号、US4,736,866号、US5,625,122号、US5,698,765号、US5,583,278号及びUS5,750,825号からも当業者に公知であり、また例えば本発明のベクターを胚又は***細胞に直接注入することによって又はベクター又は核酸を胚幹細胞へ遺伝子導入することによって作製することができるトランスジェニック動物を包含する(Pinkert(1994)トランスジェニック動物技術:実験室ハンドブック、アカデミックプレス、ロンドン、UK、pp.15−68中のPolites及びPinkert;Pinkert、1994、上記の中のDoetschmann、pp.115−146)。
本発明の主題の他の部分は、上記本発明の方法にしたがって作製された、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物及びその子孫に関する。
他の態様では、本発明のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又は本発明のヒト若しくは哺乳動物の臓器を調製するための本発明の試験管内方法において、並びに本発明のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を作製するための方法において使用される幹細胞は、全能性又は多能性の胚、胎児、新生児又は成人の幹細胞である。
本発明の主題の一部は、本発明のヒト以外のトランスジェニック動物の、同種移植及び/又は異種移植用に細胞、臓器特異的な組織及び/又は哺乳動物の臓器を得るための使用に関する。
細胞を移植する場合、例えば埋め込み法又は血管壁を通したカテーテルによる注入法を用いて行うことができる。
本発明の意味において、「得る」とは、本発明のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物の体から該細胞、組織及び/又は臓器を摘出することを意味すると理解されるべきである。この摘出を実施する適当な方法は当業者に周知である。
本発明のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物、本発明のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又は本発明のヒト若しくは哺乳動物の臓器の、薬理的に活性な化合物の発見及び/又は有毒物質の特定のための使用も本発明の主題の一部である。
そのような方法は、例えば、本発明の細胞を96ウェルマイクロタイタープレートへ播種し、調べる薬理的活性物質又は有毒物質を添加し、次にその物質が細胞死の比率を増加させるかどうかを細胞数の測定により解析することから成るであろう。
本発明の意味において、薬理的に活性な化合物及び有毒物質という用語は、適当な条件下で、哺乳動物またはヒトの個々の細胞、個々の組織、個々の臓器又は全身に対して薬理的な又は有毒な作用を発揮する全ての分子、化合物及び/又は組成物及び物質の混合物を意味すると理解されるべきである。可能性のある薬理的に活性な化合物及び有毒物質としては、単純な化学(有機又は無機)分子又は化合物、核酸又は核酸アナログ、核酸アンチセンス配列、ペプチド、タンパク質又は複合体及び抗体である。物質ライブラリー(substance library)に由来し、薬理活性又は毒性が解析される有機分子がその例である。
薬理的に活性な化合物の例は:
・ 細胞の***能及び/又は生存能;
・ 例えば膵臓のβ細胞によるインスリンの分泌又は神経細胞によるドーパミンの分泌のようなタンパク質分泌;
・ 筋細胞の収縮;及び/又は
・ 細胞の遊走行動、
に作用を発揮する活性化合物である。
哺乳動物又はヒトの全身に使用される場合には、これは、例えば:
・ 心臓血管系;
・ 神経系;及び
・ 代謝活性、
への作用を意味すると理解されるべきである。
有毒物質の例は:
・ シグナル、例えばストレスを与えた後、細胞を刺激してアポトーシスを起こす;
・ 心臓血管系に作用を及ぼす;
・ 神経系に影響を及ぼす;及び/又は
・ 代謝活性に影響を及ぼす、
活性化合物である。
現在までに特定されている薬理的に活性な化合物及び有毒物質は、適当な場合には好適な添加剤及び/又は補助剤と組み合わせて又は一緒に、例として上記した移植続発症及び/又は自己免疫疾患の診断、予防及び/又は治療のための診断薬又は医薬を製造するために使用することが可能である。
以下の図面及び実施例は本発明を明確にすることを意図するものであり、それらに限定されるものではない。
説明:hIgG1はヒトIgG1を、mIgG2aはマウスIgG2aを意味する。
本発明の主題の他の部分は次のことに関する。
(i) 野生型IL−15、及びマウスIgG2b Fcフラグメントを除くIgG Fcフラグメントで構成される融合タンパク質。
(ii) IgG Fcフラグメントが、ヒト若しくはマウスIgG1、ヒトIgG2、マウスIgG2a、ヒト若しくはマウスIgG3又はヒトIgG4であることを特徴とする、(i)に記載の融合タンパク質。
(iii) アミノ酸配列番号1又はその対立遺伝子多型を含有する、(i)又は(ii)に記載の融合タンパク質。
(iv) アミノ酸配列番号2又はその対立遺伝子多型を含有する、(i)又は(ii)に記載の融合タンパク質。
(v) アミノ酸配列番号3又はその対立遺伝子多型を含有する、(i)又は(ii)に記載の融合タンパク質。
(vi) アミノ酸配列番号4又はその対立遺伝子多型を含有する、(i)又は(ii)に記載の融合タンパク質。
(vii) アミノ酸配列番号5又はその対立遺伝子多型を含有する、(i)又は(ii)に記載の融合タンパク質。
(viii) (i)〜(vii)の少なくとも1項に記載の融合タンパク質をコードする核酸。
(ix) DNA配列番号6又はその対立遺伝子多型を含有する、(viii)に記載の核酸。
(x) DNA配列番号7又はその対立遺伝子多型を含有する、(viii)に記載の核酸。
(xi) DNA配列番号8又はその対立遺伝子多型を含有する、(viii)に記載の核酸。
(xii) DNA配列番号9又はその対立遺伝子多型を含含有する、(viii)に記載の核酸。
(xiii) DNA配列番号10又はその対立遺伝子多型を含有する、(viii)に記載の核酸。
(xiv) (ix)〜(xiii)のいずれか1項に記載の核酸にコードされる融合タンパク質。
(xv) (viii)〜(xiv)の少なくとも1項に記載の少なくとも1個の核酸を含有するベクター。
(xvi) (viii)〜(xiv)の少なくとも1項に記載の少なくとも1個の核酸及び/又は(xv)に記載の少なくとも1個のベクターを含有する細胞。
(xvii) 幹細胞、前駆細胞及び/又は不死化細胞であることを特徴とする、(xvi)に記載の細胞。
(xviii) 多能性又は多分化能の胚、胎児、新生児又は成人の幹細胞であることを特徴とする、(xvii)に記載の細胞。
(xix) 細胞株の形態である(xvi)〜(xviii)の少なくとも1項に記載の細胞。
(xx) (i)〜(vii)及び(xiv)のいずれか1項に記載の少なくとも1個の融合タンパク質、(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の少なくとも1個の核酸、(xv)に記載の少なくとも1個のベクター、及び/又は(xvi)〜(xviii)のいずれか1項に記載の少なくとも1種類の細胞、及び適当な補助剤及び/又は添加剤を包む医薬。
(xxi) 特に(i)〜(vii)及び(xiv)のいずれか1項に記載の、少なくとも1個の融合タンパク質、特に(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の、該融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、特に(xv)に記載の、少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクター、及び/又は特に(xvi)〜(xviii)のいずれか1項に記載の、少なくとも1個の該核酸及び/又は少なくとも1個の該ベクターを含有する少なくとも1種類の細胞を含有し、該融合タンパク質は野生型IL−15とFcフラグメントを含有する、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器。
(xxii) 特に(i)〜(vii)及び(xiv)のいずれか1項に記載の、少なくとも1個の融合タンパク質、特に(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の、該融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、特に(xv)に記載の、少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクター、及び/又は特に(xvi)〜(xviii)のいずれか1項に記載の、少なくとも1個の該核酸及び/又は少なくとも1個の該ベクターを含有する少なくとも1種類の細胞を含み、該融合タンパク質は野生型IL−15とFcフラグメントを含有する、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物。
(xxiii) 特に(i)〜(vii)及び(xiv)のいずれか1項に記載の、野生型IL−15とFcフラグメントを含有する融合タンパク質、特に(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の核酸、特に(xv)に記載のベクター、及び/又は特に(xvi)〜(xviii)のいずれか1項に記載の細胞、又は(xxi)に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、IL−15を介した細胞性反応を阻害する医薬を製造するための使用。
(xxiv) 特に(i)〜(vii)及び(xiv)のいずれか1項に記載の、野生型IL−15とFcフラグメントを含有する融合タンパク質、特に(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の核酸、特に(xv)に記載のベクター、及び/又は特に(xvi)〜(xviii)のいずれか1項に記載の細胞、又は(xxi)に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、IL−15とその受容体との相互作用を阻害する医薬を製造するための使用。
(xxv) 特に(i)〜(vii)及び(xiv)のいずれか1項に記載の、野生型IL−15とFcフラグメントを含有する融合タンパク質、特に(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の核酸、特に(xv)に記載のベクター、及び/又は特に(xvi)〜(xviii)のいずれか1項に記載の細胞の、IL−15受容体を発現する細胞を溶解する医薬を製造するための使用。
(xxvi) 特に(i)〜(vii)及び(xiv)のいずれか1項に記載の、野生型IL−15とFcフラグメントを含有する融合タンパク質、特に(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の核酸、特に(xv)に記載のベクター、及び/又は特に(xvi)〜(xviii)のいずれか1項に記載の細胞、又は(xxi)に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、移植続発症及び/又は自己免疫疾患の予防及び/又は治療用の医薬を製造するための使用。
(xxvii) (xxi)に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、ヒト又は哺乳動物への移植のための使用。
(xxviii) 移植が自家移植、同種移植又は異種移植であることを特徴とする、(xxvii)に記載の使用。
(xxix) (i)〜(vii)及び(xiv)の少なくとも1項に記載の融合タンパク質を調製するための方法であって、以下の工程:
a. (viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の少なくとも1個の核酸及び/又は(xv)に記載の少なくとも1個のベクターを細胞へ導入すること;及び
b. 適当な条件下において該核酸を発現させること、
を含む前記方法。
(xxx) (xxi)に記載のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器を調製するための試験管内方法であって、以下の工程:
a. ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器由来の少なくとも1種類の幹細胞、前駆細胞及び/又は不死化細胞へ、第1の場所に野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、及び/又は特に(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクターを、第2の場所に少なくとも1個の適当な分化マーカー遺伝子を導入すること;
b. 工程aの細胞を分化させること;
c. 工程bの分化した細胞を選別すること;及び
d. 工程cで選別した細胞を、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器へ導入すること、
を含む前記方法。
(xxxi) 少なくとも1個の遺伝子導入マーカー遺伝子が、工程aの前、後又は同時に導入され、工程aで遺伝子導入された細胞が好ましくは工程aの後で選別されることを特徴とする、(xxx)に記載の方法。
(xxxii) 細胞が多能性又は多分化能の胚、胎児、新生児又は成人の幹細胞であることを特徴とする、(xxx)又は(xxxi)に記載の方法。
(xxxiii) (xxii)に記載のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を作製するための方法であって、以下の工程:
a. ヒト以外の哺乳動物由来の少なくとも1種類の卵母細胞、幹細胞、前駆細胞及び/又は不死化細胞へ、一方では野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する融合タンパク質をコードする、特に(viii)〜(xiii)のいずれか1項に記載の少なくとも1個の核酸、及び/又は少なくとも1個の該核酸を含有する、特に(xv)に記載の少なくとも1個のベクターの導入を、他方では少なくとも1個の適当な遺伝子導入マーカー遺伝子を導入すること;
b. 工程aの遺伝子導入細胞を選別すること;
c. 工程bにしたがって選別された細胞を、少なくとも1種類のヒト以外の哺乳動物由来の未分化胚芽細胞へ導入すること;
d. 工程cで得られた未分化胚芽細胞をヒト以外の哺乳動物養母へ導入すること;及び
e. 該未分化胚芽細胞から生育したヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を特定すること、
を含む前記方法。
(xxxiv) 細胞が多能性又は多分化能の胚、胎児、新生児又は成人の幹細胞であることを特徴とする、(xxxiii)に記載の方法。
(xxxv) (xxxiii)及び(xxxiv)に記載の方法を使用して作製されたことを特徴とする、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物。
(xxxvi) (xxxv)に記載の哺乳動物の子孫であることを特徴とする、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物。
(xxxvii) 同種移植及び/又は異種移植用に細胞、臓器特異的な組織及び/又は哺乳動物の臓器を得るための、(xxii)、(xxxv)及び(xxxvi)の少なくとも1項に記載のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物の使用。
(xxxviii) (xxii)、(xxxv)及び(xxxvi)のいずれか1項に記載の、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物、又は(xxi)に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、薬理的に活性な化合物の発見及び/又は有毒物質の特定のための使用。
実施例
試薬類
特に言及しない限り、細胞培地、酵素等の試薬類はインビトロジェン(以前はギブコBRL/ライフテクノロジーズ)、ペイズリー、UKから入手し、実験試薬類はRoth(カールスルーエ、ドイツ)から入手した。
シグナル配列の置換
本工程は、変異型ヒトIL−15及びマウスIgG2aFc部分(ヒンジ−C2−C3、Kimら、1998、上記)で構成される融合タンパク質に対するcDNAをpSecTagAベクター(インビトロジェン、ペイズリー、UK)中に含有するプラスミドから開始した。IL−15をBamHI切断部位でFc部分と融合させ、付加的なアミノ酸(アスパラギン酸)を接合部に挿入した。
タンパク質がIL−15受容体のαサブユニットには結合できるが、β及びγサブユニットを介したシグナル伝達は阻害できるように、IL−15中の149番目及び156番目(シグナル配列除去後の101番目及び108番目に相当)の2箇所のグルタミン残基をアスパラギン酸に変異させた。ヒトIL−15から特に効率的ではない本来のシグナル配列を除去し、相応して切断cDNAをpSecTagAベクター中にHindIII及びXbaI切断部位を利用してクローニングし、プラスミド中に存在するIg κリーダーを分泌シグナルとして使用できるようにした。クローニングの結果、10個の付加的なアミノ酸がプラスミド中に存在するIg κリーダーとIL−15配列の開始部との間に位置した。これらのアミノ酸残基を除去するために、また可能であればタンパク質の分泌を改善するために、Ig κリーダーを種々の他のタンパク質のシグナル配列と置換した。これに関して、ヒトIL−2、MCP−1、CD4及びCD5のリーダー配列が、付加的なアミノ酸のみが除去されたオリジナルIg κリーダーの代替としてクローニングすることができる。
pSecTagAプラスミドの調製
シグナル配列は、リーダー配列のATG開始コドンから5’方向に位置するユニークNheI切断部位と、IL−15配列の5’領域中に位置するBglII切断部位とを利用してクローニングされるため、まず始めにpSecTagAベクターからもう1つのBglII切断部位を除去した。このために、インサートを有しないpSecTagAベクターをBglIIで切断した(混合液:全量40μl中、DNA 9μg、10×緩衝液2 4μl、水 26μl、及びBglII(40U)4μl、37℃で2時間インキュベート)。
DNAをファルマシアS400マイクロスピンカラム(アマシャム・ファルマシア、フライブルグ)を通して酵素及び緩衝液から精製した。5μlの10×PCR緩衝液(Taq−Coreキット、キアゲン、ヒルデン)、2μlのdNTPs(各々10mM、Taq−Coreキット、キアゲン)、2μlの水及び1μl(4U)のDNAポリメラーゼI(クレノーフラグメント)を40μlの混合液に加え、BglII切断部位を埋めるために全量を37℃で1時間インキュベートした。次に、プラスミドを1%アガロースゲルで分離し、バンドをコンサートラピッド−ゲル抽出システムを用いてゲルから抽出した。全混合液を100μlの水に溶かした。この混合液のうちの7.5μlを、7.5μlの水、4μlの5×T4リガーゼ緩衝液及び1μlのT4リガーゼ(1U)と伴に室温で1時間連結反応を行った。連結反応混合液の半量を製造者(ストラタジーン、ラ・ホーヤ、USA)の使用説明書に従って大腸菌XL1 Blueに形質転換した。
上記のプラスミドからの全インサート、すなわちIg κリーダー+10個の付加アミノ酸−mutIL−15−mIgG2aを、得られたプラスミド中にNheI及びXbaI切断部位を利用して再度クローニングした。次に、オリジナルIg κリーダー+10個のアミノ酸+5’−IL−15部分をNheI/BglIIで切断して除去し、オリゴヌクレオチドクローニング法を用いて上記のシグナル配列と置換した。
Ig κリーダーのクローニング
フラグメントは次の通りである:IL−15の5’部分にBglII切断部位を有する5’−NheI−リーダー−IL−15−3’。このフラグメントは長すぎて単一のオリゴヌクレオチドではカバーできないため、2種類の重複したオリゴ及びそれらの相補鎖(全部で4種類のオリゴヌクレオチド)をMWG−Biotech(エーバースベルク)から入手した(オリゴヌクレオチドの塩基配列は下記を参照されたい)。1本鎖オリゴヌクレオチドは、対応する制限酵素切断部位(NheI及びBglII)にクローニングするための突出末端がすでに存在するように選択した。最初にオリゴヌクレオチドをリン酸化した。このために、各々10μgのオリゴを、2μlの10×フォワード緩衝液及び1μlのT4ポリヌクレオチドキナーゼ(10U)を含有する20μlの混合液中、37℃で1時間インキュベートした。次に、いずれの場合にも、等モル量のストランドオリゴとカウンターストランドオリゴを、95℃に加熱し、室温までゆっくりと冷却してアニーリングした。ベクターにクローニングする前に、2本鎖オリゴヌクレオチドを1晩連結した。いずれの場合にも、5μlの5’及び3’2本鎖オリゴ+4μlの5×T4リガーゼ緩衝液+5μlの水+1μlのT4リガーゼ(1U)を4℃で1晩インキュベートした。次に、連結反応混合液を2%アガロースゲルで分離した後、コンサートラピッドゲル抽出システムを用いてオリゴダイマーをゲルから溶出し、最終的に40μlに溶解した。次にオリゴダイマーをクローニングに用いた:連結反応は12℃で1晩行った(10μlのオリゴダイマー、4μlの5×T4リガーゼ緩衝液、4μlの水、1μlのNheI/BglIIで切断済プラスミド、1μlのT4リガーゼ(1U))。20μlの連結反応混合液のうちの5μlを用いて、大腸菌XL10−Goldを形質転換した(ストラタジーン、製造業者の使用説明書に従った)。
Ig−κオリゴヌクレオチドの配列:
5−Ig−κ fwd
ctagccaccatggagacagacacactcctgctatgggtactgctgctctgggttccaggttccactggtgacaa
相補鎖 Ig−κ rev:
ccagttgtcaccagtggaacctggaacccagagcagcagtacccatagcaggagtgtgtctgtctccatggtgg
第2フォワードオリゴ:3’−IL−15 fwd1:1:
ctgggtgaatgtaataagtgatttgaaaaaaattga
相補鎖 IL−15 rev1.1
gatcttcaatttttttcaaatcacttattacattcac
アニーリングと連結反応の後、次のフラグメントが得られる:
下記配列(2本鎖)を有する5’−NheI−Ig−κ−リーダー−IL−15−BglII−3’
Figure 2006518583
相補鎖:
Figure 2006518583
説明:
斜体+下線:それぞれNheI及びBglII切断部位;太字:Ig−κリーダー。
得られたクローンの制限酵素パターンをミニプレップ(QIAamp DNAミニキット、キアゲン、ヒルデン)を用いて解析した。このために、NheI/BglII(挿入されたリーダーを直接切り出す制限酵素)及びXbaI(Fc部分の3’を切断)を用いて3重消化を行った。
陽性のDNAクローンを、キアゲンEndofreeマキシキットを用い、製造業者の使用説明書に従って単離し、GATC(constance)で塩基配列を決定した。この方法で得られたプラスミド(余分な配列を除去した(cleaned-up)Ig−κリーダーを有するmutIL−15(101/108)−mIgG2a)をIgk8と命名した。
他のリーダーに対する手順は、Ig−κ構築物について記載したものと全く同一である。
構築物WT−Fc及び149−Fcの調製:
上記のプラスミドIgk8から開始して、5’末端にBglII切断部位を有するフォワードプライマー(IL−15fw3.1:5’−attgaagatcttattcaatctatgc−3’)及び対応する3’リバースプライマー(WT:5’−ggatccgaagtgttgatgaacatttggacaatatgtacaaaactctgcaaaaattc−3’)、(149:5’−gggatcc−gaagtgttgatgaacatttgga−3’)を用いたPCRで、各々の変異体を調製した。
いずれの場合にも、25pモルのプライマー、0.5μlのdNTPs(Taq−Coreキット、キアゲン)及び2.5μlの10×PCR緩衝液及び0.9UのTaqポリメラーゼ(長距離−高精度システム、ロシュ、マンハイム)を含有する25μlの混合液当たり、10ngのmutIL−15(101、108)−マウスFcプラスミドをPCR反応の鋳型として用いた。DNAを、95℃、45秒の変性、60℃、60秒のアニーリング、及び72℃、45秒の合成、の条件下で30サイクルで増幅した後、増幅産物をアガロースゲルで精製し、PCRバンドをゲルから溶出し、50μlのTE緩衝液に溶解した。25μlの混合液を、3μlの10×緩衝液3及びいずれの場合にも15UのBamHIとBglIIで処理し、37℃で1時間インキュベートした。DNAをファルマシア マイクロスピンS400カラムに通して精製した。2重変異を含有するIL−15部分を、同様にBglII/BamHIの2重消化によりIgk8プラスミドから切り出し、単一変異又は野生型配列を含有するIL−15部分と置換した。プラスミドの正確性は塩基配列を決定して確認した。
タンパク質の調製:
各々の変異体のタンパク質は、HEK293細胞(ATCC、マナッサス、USA)に一時的に遺伝子導入することで調製した:このために、150cmプレート当たり、60μlのリポフェクタミン2000を2mlのOptimem1培地中に希釈し、同様に30μgのプラスミドDNA(Igk8、WT−Fc及び149−Fc)を2mlのOptimem1培地中に希釈した。2種類の溶液を混合し、室温で30分間インキュベートした。次に、DNA/リポソーム混合液を、約80%に集密した150cmのHEK293プレートの細胞培地(ダルベッコMEM+グルタマックス+10%FCS+1%ペニシリン/ストレプトマイシン)に添加した。1日後、培地をUltraculture培地(Biowhittaker、ベルビエ、ベルギー)に変え、細胞培地を4日間細胞上に放置した。細胞培養上清を回収し、粗細胞構成成分を除去するために溝付きフィルター(Schleicher及びSchull、ダッセル)に通した;次にそれを2μmボトルトップフィルター(ナルゲン−ヌンク、ウィースバーデン)に通して濾過滅菌し、IL−15−Fc融合タンパク質をプロテインA−セファロースで精製して単離した。このために、細胞培養上清1リットル当たり、0.4mlの、洗浄緩衝液(20mM Tris/HCl、pH8.5、130mM NaCl)(アマシャム・ファルマシア、洗浄緩衝液中50%v/v)で膨潤させたプロテインA−セファロースを加え、混合液をオーバーヘッドシェーカー中、4℃で1晩振とうした。プロテインA−セファロースを空のクロマトカラムに回収し、少なくとも150mlの洗浄緩衝液で洗浄した。タンパク質を、0.1Mグリシン、pH2.5を用いて1ml画分ごとにカラムから溶出し、直ちに60μlの1M Tris/HCl、pH9.5で中和した。タンパク質をPBS緩衝液に対して透析し、濾過滅菌した。タンパク質の濃度はBCAアッセイ(ピアース、ロックフォード、USA)で測定し、その純度及び真正なものであることは銀染色及びウェスタンブロッティング(1次抗体:マウス抗ヒトIL−15モノクローナル抗体、BDバイオサイエンス ファーミンジェン、サンディエゴ、USA;2次抗体:POD−ヤギ抗マウス抗体、Dianova、ハンブルグ)を用いて解析した。次に、タンパク質の機能を増殖アッセイで調べた。
増殖アッセイ:
CTLL−2細胞(ATCC)はマウス細胞傷害性T細胞であり、その増殖はIL−15又はIL−2に依存し、従って拮抗性タンパク質の増殖阻害作用の指標として用いることができる。細胞は、RPMI 1640培地+10%熱非働化牛胎児血清(FCS)+1%ペニシリン/ストレプトマイシン+ConAを含有する20%ラットT−stim(ベクトン・ディッキンソン ラブウェア、ベッドフォード、USA)、種々の増殖因子の混合物から成る培地中で培養した。
増殖アッセイの準備のために、細胞を細胞培地(RPMI 1640+10%FCS+1%ペニシリン/ストレプトマイシン)で2回洗浄することで、細胞培養に要した残留増殖因子を除き、次に細胞をこの培地中に懸濁した。このために、細胞を349gで5分間遠心し、その後上清を廃棄し、沈査を細胞培地中に再懸濁した。遠心工程を繰り返した。
アッセイは平底96ウェルプレート中で行い、ウェル当たり、3×10細胞/ウェルの細胞を含有する150μlの培地を使用した。陰性コントロールとして、余計な因子を一切含まない10%FCS含有培地のみを細胞に加えた。陽性コントロールは、細胞の半値最大増殖を可能にする濃度(例えば12.5pg/ウェル)の組換えヒトIL−15(R&Dシステムズ、ミネアポリス、USA)をさらに含有した。いずれの場合にも、6個の陰性及び陽性コントロールを準備した。
上記の新規IL−15−Fc変異体の増殖阻害効果を測定するために、細胞を陽性コントロールで記載した組換えIL−15で処理し、さらにIgk8由来の101/108 2重変異体、野生型タンパク質(WT−Fc)又は単一変異体(149−Fc)の精製タンパク質を加えた。これに関しては、ウェル当りで使用した最大濃度は2μgであり、それぞれ1:2の希釈(1μg、0.5μg、0.25μg、0.125μg、他)も使用した。対照として、次の関連タンパク質を同一濃度で使用した:mIgG2a(BD バイオサイエンス ファーミンジェン、サンディエゴ、USA)を非特異的抗体として用い、さらに、変異を有しないサイトカイン部分を含有するために細胞増殖を刺激するIL−2−Fc、並びに、やはり構造的に関連したタンパク質ではあるが増殖に対しては何らの効果も示さないCTLA4−Fcも用いた。後者の2種類のタンパク質はChimerigen(オールストン、USA)から入手した。全ての混合液は3回分準備した。
細胞をCOインキュベーター中で37℃、44±2時間培養した後、増殖をXTT細胞増殖キット(ロシュ)を用いて、製造業者の使用説明書に従って測定した。このために、キットの2種類の構成成分を1:50の比率(すなわち、75μlのXTTラベリング試薬+1.5μlの電子カップリング試薬)で混合した。ウェル当り75μlの混合液を加え、COインキュベーター中で37℃で4時間インキュベートした後、プレートをELISAリーダーを用いて690nmに対する490nmの波長で測定した。
結果を図面23に示す。
WT−Fc、149−Fc、及び2重変異体101/108(プラスミドIgk8)由来のタンパク質は、CTLL−2細胞のIL−15を介した増殖に対して阻害効果を示した。どちらかといえば、IL−2−Fc及びIgG2aは増殖促進効果を示した。
Neg:細胞を組換えヒトIL−15非存在下で培養した。
Pos:細胞にウェル当り12.5pgの組換えヒトIL−15を加えた。
他の混合液中の全ての細胞には、ウェル当り12.5pgの組換えヒトIL−15+次の濃度の所定のタンパク質(左から右へ):2μg、1μg、0.5μg、0.25μg、0.125μg及び0.0625μg、を加えた。CTLA4−Fcは何らの効果も示さなかった;全ての値は陽性コントロールの範囲内であった(データは示していない)。
図1aは、WT−IL−15−hIgG1のアミノ酸配列を表す。 図1bは、WT−IL−15−mIgG2aのアミノ酸配列を表す。 図2aは、WT−IL−15のアミノ酸配列を表す。 図2bは、hIgG1のアミノ酸配列を表す。 図2cは、mIgG2aのアミノ酸配列を表す。 図3aは、Igk8のアミノ酸配列を表す。 図3bは、149−Fcのアミノ酸配列を表す。 図4は、WT−IL−15−hIgG1の核酸配列を表す。 図5は、WT−IL−15−mIgG2aの核酸配列を表す。 図6aは、WT−IL−15の核酸配列を表す。 図6bは、hIgG1の核酸配列を表す。 図7は、mIgG2aの核酸配列を表す。 図8aは、マウスIgKリーダーの核酸配列を表す。 図8bは、ヒトCD5リーダーの核酸配列を表す。 図8cは、ヒトCD4リーダーの核酸配列を表す。 図8dは、ヒトIL−2リーダーの核酸配列を表す。 図9aは、ヒトMCPリーダーの核酸配列を表す。 図9bは、短鎖天然ヒトIL−15リーダーの核酸配列を表す。 図9cは、長鎖天然ヒトIL−15リーダーの核酸配列を表す。 図10は、Igk8の核酸配列を表す。 図11は、149−Fcの核酸配列を表す。 図12は、CTLL−2細胞のIL−15を介した増殖に対する異なるタンパク質構築物の増殖阻害又は促進効果を表す。

Claims (38)

  1. 野生型IL−15、及びマウスIgG2b Fcフラグメントを除くIgG Fcフラグメントで構成される融合タンパク質。
  2. IgG Fcフラグメントが、ヒト若しくはマウスIgG1、ヒトIgG2、マウスIgG2a、ヒト若しくはマウスIgG3又はヒトIgG4であることを特徴とする、請求項1に記載の融合タンパク質。
  3. アミノ酸配列番号1又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項1又は2に記載の融合タンパク質。
  4. アミノ酸配列番号2又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項1又は2に記載の融合タンパク質。
  5. アミノ酸配列番号3又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項1又は2に記載の融合タンパク質。
  6. アミノ酸配列番号4又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項1又は2に記載の融合タンパク質。
  7. アミノ酸配列番号5又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項1又は2に記載の融合タンパク質。
  8. 請求項1〜7の少なくとも1項に記載の融合タンパク質をコードする核酸。
  9. DNA配列番号6又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項8に記載の核酸。
  10. DNA配列番号7又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項8に記載の核酸。
  11. DNA配列番号8又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項8に記載の核酸。
  12. DNA配列番号9又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項8に記載の核酸。
  13. DNA配列番号10又はその対立遺伝子多型を含有する、請求項8に記載の核酸。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項に記載の核酸にコードされる融合タンパク質。
  15. 請求項8〜14の少なくとも1項に記載の少なくとも1個の核酸を含有するベクター。
  16. 請求項8〜14の少なくとも1項に記載の少なくとも1個の核酸及び/又は請求項15に記載の少なくとも1個のベクターを含有する細胞。
  17. 幹細胞、前駆細胞及び/又は不死化細胞であることを特徴とする、請求項16に記載の細胞。
  18. 多能性又は多分化能の胚、胎児、新生児又は成人の幹細胞であることを特徴とする、請求項17に記載の細胞。
  19. 細胞株の形態である、請求項16〜18の少なくとも1項に記載の細胞。
  20. 請求項1〜7及び14のいずれか1項に記載の少なくとも1個の融合タンパク質、請求項8〜13のいずれか1項に記載の少なくとも1個の核酸、請求項15に記載の少なくとも1個のベクター、及び/又は請求項16〜18のいずれか1項に記載の少なくとも1種類の細胞、及び適当な補助剤及び/又は添加剤を含む医薬。
  21. 特に請求項1〜7及び14のいずれか1項に記載の、少なくとも1個の融合タンパク質、特に請求項8〜13のいずれか1項に記載の、該融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、特に請求項15に記載の、少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクター、及び/又は特に請求項16〜18のいずれか1項に記載の、少なくとも1個の該核酸及び/又は少なくとも1個の該ベクターを含む少なくとも1種類の細胞を含み、該融合タンパク質は野生型IL−15とFcフラグメントを含有する、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器。
  22. 特に請求項1〜7及び14のいずれか1項に記載の、少なくとも1個の融合タンパク質、特に請求項8〜13のいずれか1項に記載の、該融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、特に請求項15に記載の、少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクター、及び/又は特に請求項16〜18のいずれか1項に記載の、少なくとも1個の該核酸及び/又は少なくとも1個の該ベクターを含む少なくとも1種類の細胞を含み、該融合タンパク質は野生型IL−15とFcフラグメントを含有する、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物。
  23. 特に請求項1〜7及び14のいずれか1項に記載の、野生型IL−15とFcフラグメントを含有する融合タンパク質、特に請求項8〜13のいずれか1項に記載の核酸、特に請求項15に記載のベクター、及び/又は特に請求項16〜18のいずれか1項に記載の細胞、又は請求項21に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、IL−15を介した細胞性反応を阻害する医薬を製造するための使用。
  24. 特に請求項1〜7及び14のいずれか1項に記載の、野生型IL−15とFcフラグメントを含有する融合タンパク質、特に請求項8〜13のいずれか1項に記載の核酸、特に請求項15に記載のベクター、及び/又は特に請求項16〜18のいずれか1項に記載の細胞、又は請求項21に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、IL−15とその受容体との相互作用を阻害する医薬を製造するための使用。
  25. 特に請求項1〜7及び14のいずれか1項に記載の、野生型IL−15とFcフラグメントを含有する融合タンパク質、特に請求項8〜13のいずれか1項に記載の核酸、特に請求項15に記載のベクター、及び/又は特に請求項16〜18のいずれか1項に記載の細胞の、IL−15受容体を発現する細胞を溶解する医薬を製造するための使用。
  26. 特に請求項1〜7及び14のいずれか1項に記載の、野生型IL−15とFcフラグメントを含有する融合タンパク質、特に請求項8〜13のいずれか1項に記載の核酸、特に請求項15に記載のベクター、及び/又は特に請求項16〜18のいずれか1項に記載の細胞、又は請求項21に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、移植続発症及び/又は自己免疫疾患の予防及び/又は治療用の医薬を製造するための使用。
  27. 請求項21に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、ヒト又は哺乳動物への移植のための使用。
  28. 移植が自家移植、同種移植又は異種移植であることを特徴とする、請求項27に記載の使用。
  29. 請求項1〜7及び14の少なくとも1項に記載の融合タンパク質を調製するための方法であって、以下の工程:
    a. 請求項8〜13のいずれか1項に記載の少なくとも1個の核酸及び/又は請求項15に記載の少なくとも1個のベクターを細胞へ導入すること;及び
    b. 適当な条件下において該核酸を発現させること、
    を含む前記方法。
  30. 請求項21に記載のヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器を調製するための試験管内方法であって、以下の工程:
    a. ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器由来の少なくとも1種類の幹細胞、前駆細胞及び/又は不死化細胞へ、第1の場所に野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する融合タンパク質をコードする少なくとも1個の核酸、及び/又は特に請求項8〜13のいずれか1項に記載の少なくとも1個の該核酸を含有する少なくとも1個のベクターを、第2の場所に少なくとも1個の適当な分化マーカー遺伝子を導入すること;
    b. 工程aの細胞を分化させること;
    c. 工程bの分化した細胞を選別すること;及び
    d. 工程cで選別した細胞を、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器へ導入すること、
    を含む前記方法。
  31. 少なくとも1個の遺伝子導入マーカー遺伝子が、工程aの前、後又は同時に導入され、工程aで遺伝子導入された細胞が好ましくは工程aの後で選別されることを特徴とする、請求項30に記載の方法。
  32. 細胞が多能性又は多分化能の胚、胎児、新生児又は成人の幹細胞であることを特徴とする、請求項30又は31に記載の方法。
  33. 請求項22に記載のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を作製するための方法であって、以下の工程:
    a. ヒト以外の哺乳動物由来の少なくとも1種類の卵母細胞、幹細胞、前駆細胞及び/又は不死化細胞へ、一方では野生型IL−15及びFcフラグメントを含有する融合タンパク質をコードする、特に請求項8〜13のいずれか1項に記載の少なくとも1個の核酸、及び/又は少なくとも1個の該核酸を含有する、特に請求項15に記載の少なくとも1個のベクターを、他方では少なくとも1個の適当な遺伝子導入マーカー遺伝子を導入すること;
    b. 工程aの遺伝子導入細胞を選別すること;
    c. 工程bにしたがって選別された細胞を、少なくとも1種類のヒト以外の哺乳動物由来の未分化胚芽細胞へ導入すること;
    d. 工程cで得られた未分化胚芽細胞をヒト以外の哺乳動物養母へ導入すること;及び
    e. 該未分化胚芽細胞から生育したヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を特定すること、
    を含む前記方法。
  34. 細胞が多能性又は多分化能の胚、胎児、新生児又は成人の幹細胞であることを特徴とする、請求項33に記載の方法。
  35. 請求項33又は34に記載の方法を使用して作製されたことを特徴とする、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物。
  36. 請求項35に記載の哺乳動物の子孫であることを特徴とする、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物。
  37. 同種移植及び/又は異種移植用に細胞、臓器特異的な組織及び/又は哺乳動物の臓器を得るための、請求項22、請求項35及び36の少なくとも1項に記載のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物の使用。
  38. 請求項22、35及び36のいずれか1項に記載の、ヒト以外のトランスジェニック哺乳動物、又は請求項21に記載の、ヒト若しくは動物の臓器特異的な組織及び/又はヒト若しくは哺乳動物の臓器の、薬理的に活性な化合物の発見及び/又は有毒物質の特定のための使用。
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