JP2006511440A - 蟻酸メチルの製造法 - Google Patents

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Abstract

メタノールを一酸化炭素と0.5〜10MPa絶対の圧力および50〜150℃の温度で触媒としての金属アルコラートの存在で反応器中で反応させ、その際に反応器からガス流を取出し、このガス流から一緒に導かれる蟻酸メチルを凝縮によって分離し、残留するガス流を完全にかまたは部分的に循環ガス流として反応器に返送させ、ガスが実質的に1つの方向に流れる、反応器の少なくとも1つの範囲内で平均ガス見掛け流速を1〜20cm/秒に調節することにより蟻酸メチルを製造する方法。

Description

本発明は、メタノールを一酸化炭素と0.5〜10MPa絶対の圧力および50〜150℃の温度で触媒としての金属アルコラートの存在で反応器中で反応させ、その際に反応器からガス流を取出し、このガス流から一緒に導かれる蟻酸メチルを凝縮によって分離し、残留するガス流を完全にかまたは部分的に循環ガス流として反応器に返送させることにより蟻酸メチルを製造する方法に関する。
蟻酸メチル(蟻酸メチルエステル)は、蟻酸を製造する際の重要な中間生成物であり、工業的には、メタノールを液相中で触媒としてのナトリウムメチラートまたはカリウムメチラートの存在で約50〜150℃の範囲内の温度で連続的にカルボニル化させることによって取得される(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第6版, 2000 electronic release, Chapter "FORMIC ACID - Production" )。反応は、均質な接触平衡反応であり、この場合には、一酸化炭素分圧が増加し、温度が低下するにつれて、平衡は蟻酸メチルの方向にずれる。公知方法は、30MPa絶対の圧力および50〜150℃の温度で運転される。
蟻酸メチルの記載された製造の場合には、殊に2つの望ましくない副反応が起こり、この副反応は、連続的に運転される方法の場合に重大な問題をまねきうる。2つの副反応は、アルカリ金属蟻酸塩の形成を生じる。即ち、使用されたアルカリ金属メチラートは、場合によっては導入された痕跡の水と加水分解反応で反応し、アルカリ金属蟻酸塩およびメタノールに変わる。更に、使用されたアルカリ金属メチラートは、存在する蟻酸メチルとアルカリ金属蟻酸塩およびジメチルエーテルの形成下に反応する。更に、アルカリ金属蟻酸塩は、反応媒体中での不十分な溶解性のために、管および弁が閉塞するまで装置中および管路中で付着物を生じうる。塩が沈殿する危険は、高いメタノール変換率、ひいては蟻酸メチルの高い濃度の際に特に高く、したがって原理的には、蟻酸メチルの低い濃度を保証しながら部分変換率を調節することによって減少されることができる。しかし、これとは異なり、できるだけ高い空時収量を達成し、ひいてはむしろ高い濃度の蟻酸メチルに調節する努力が為されている。
刊行物は、付着物の形成傾向を減少させるための種々の方法によって区別される、数多くの方法および変法が討論されている。
即ち、ドイツ連邦共和国特許第926785号明細書には、30MPaで作業する高圧法が記載されており、この場合には、塩分離の減少のために、ナトリウム0.25質量%(ナトリウムメチラート0.59質量%に相当する)の僅かな触媒濃度のみが使用されている。その上、反応器内容物は、連続的に攪拌され、分離された塩量は、天秤中に維持される。蟻酸メチル約90%を含有する液状の反応器流出物は、放圧され、蒸留により後処理される。
ドイツ連邦共和国特許出願公告第1046602号明細書には、アルカリ金属メチラート0.5〜5質量%の存在で5〜30MPaの圧力での2工程の連続的方法が記載されている。反応器中での攪乱流を保証することによって、付着物は阻止される。メタノールの全変換率は、約90%である。液状の反応器流出物は、放圧され、蒸留により後処理される。
ドイツ連邦共和国特許出願公告第1147214号明細書には、15〜20MPaで作業する高圧法が記載されており、この場合反応は、アルカリ金属メチラート0.12〜0.3モル%の存在で少なくとも2つの連続した、温度減少を示す反応帯域中で行なわれ、一酸化炭素は、少なくとも2つの部分流で種々の高さで反応器に供給される。一酸化炭素の量比の短期間で再び繰り返される変化によって、塩様の沈殿物の付着は阻止される。メタノールの全変換率は、97%までである。液状の反応器流出物は、放圧され、蒸留により後処理される。
WO 96/26178には、高圧法が記載されており、この場合反応は、アルカリ金属メチラート0.05〜0.2質量%の存在で21〜25MPaの圧力で行なわれる。例えば噴射ノズルを通して一酸化炭素を良好に分散させることによって、触媒濃度が低いにも拘わらず、十分に高い変換率を達成させることができる。即ち、反応器流出物中での蟻酸メチルの濃度は、97質量%までである。液状の反応器流出物は、放圧され、蒸留により後処理される。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第2243811号明細書には、反応をアルカリ金属メチラート0.4〜1.5質量%の存在で対向流運転形式で4〜30MPaの圧力で行ない、多数の順次に接続された反応帯域を有する方法が記載されている。好ましい装置としては、殊に注水された段を備えた塔が挙げられている。塔底内で生じる反応混合物は、蟻酸メチル20〜70質量%を含有し、放圧後に蒸留により後処理される。
欧州特許出願公開第0617003号明細書には、反応をアルカリ金属メチラート0.4〜1.5質量%の存在で1〜30MPaの圧力で行なうような方法が記載されている。最初に反応体は、混合帯域中に一緒に導かれ、少なくとも部分的に反応される。最終的に、得られた反応溶液は、一酸化炭素で飽和され、他のエダクトの供給なしに後反応帯域に供給される。液状の反応流出物は、放圧され、蒸留により後処理される。
WO 01/07392には、反応をアルカリ金属メチラート0.05〜0.5質量%の存在で9〜18MPaの一酸化炭素圧力で行なうような方法が記載されている。蟻酸メチル約60〜95質量%を含有する液状の反応流出物は、蟻酸メチルの分離のために蒸留塔に供給される。残留する触媒含有およびメタノール含有の塔底流は、再び返送され、この場合には、この塔底流の部分流から脱塩装置により残留触媒および触媒分解生成物が取り出される。実施例においては、蟻酸メチル370〜880g/l・hの範囲なの空時収量が達成された。
上記の方法は全て、必要とされる圧縮のために高い装置的費用、高い投資費用および高いエネルギー費用の原因となる30MPaまでの高い圧力という決定的な欠点を有する。他の欠点は、記載された個々の方法から明らかである。即ち、例えばドイツ連邦共和国特許第926785号明細書に提案されたような高い圧力下での攪拌は、実際に解決することができない工業的な問題である。ドイツ連邦共和国特許第1147214号明細書で提案された、一酸化炭素部分流の短期間の変化は、調節を監視するために高い費用を前提とし、場合によっては反応器中で不安定な状態をまねく。また、記載された方法によれば、せいぜい塩様の付着物の形成の減少が可能であるが、しかし、塩様の付着物の形成の阻止は、不可能である。ドイツ連邦共和国特許出願公開第2243811号明細書、欧州特許出願公開第0617003号明細書およびWO 01/07392の教示により得ることができる、反応流出物中の低濃度の蟻酸メチルは、大量の流れの取扱いを前提とし、蟻酸メチルを蒸留により分離した際の高いエネルギー費用、ひいては全体処理のための特に不利なエネルギー平衡をまねく。
米国特許第4661624号明細書には、触媒含有のメタノール性溶液の返送を有する2工程法が開示されている。反応は、0.48〜6.9MPa(70〜1000psia)の圧力および1〜8モル%(ナトリウムメチラート1.7〜13.5質量%に相当する)のアルカリ金属メチラートの濃度で行なわれる。第2の工程において、対向流運転形式でさらにメタノールが添加され、残留する一酸化炭素が反応される。この方法は、極めて低い変換率で運転され、したがって液状の反応流出物は、蟻酸メチル約2〜20モル%だけを含有する。この液状の反応流出物は、蟻酸メチルの分離のために蒸留塔に供給される。残留する触媒含有およびメタノール含有の塔底流は、再び返送される。従って、反応混合物中で極めて高い濃度のメタノールは、塩様の付着物の分離に不利に作用する。しかし、この方法の欠点は、それに関連した、蟻酸メチルを蒸留により分離するため、および高い希釈度により大量の流れを取り扱うための高いエネルギー費用にあり、したがって全体的に全処理にとって不利なエネルギー平衡が生じる。更に、必要とされる高い触媒濃度を維持するために、連続的に大量の新しい触媒を供給することができる。
米国特許第4216339号明細書には、反応をアルカリ金属メチラート0.2〜4質量%の存在で2〜11MPaの圧力で行ない、供給される一酸化炭素が十分に高い循環路流量によって運転される自己吸引型噴射ノズルにより液状の反応混合物中に分散される。供給される量のエダクトに相応して、相応する量の反応混合物は、連続的に液状の循環路流から取り出され、放圧後に蒸留により後処理される。実施例2において、反応混合物中、4.4MPaの圧力で51質量%の蟻酸メチルの濃度を得ることができる。この方法の場合も、高い希釈度のために反応混合物から蟻酸メチルを蒸留により分離するための高いエネルギー費用は、欠点である。更に、大量の流れの反応混合物は、連続的に再びポンプ輸送することができる。従って、総じて全処理に対して不利なエネルギー平衡が生じる。
ドイツ連邦共和国特許第863046号明細書には、連続的に作業する低圧法が教示されており、この場合メタノールおよびナトリウム1〜2質量%(ナトリウムメチラート2.3〜4.7質量%に相当する)は、充填体を装備した気泡塔中で上方から下向きに供給され、一酸化炭素は、向流で下方から上向きに供給され、約2.5〜3.0MPa(25〜30気圧)の圧力で反応される。反応混合物は、反応器の底面から連続的に取り出され、蒸留による後処理に導かれる。反応器の塔頂部から取り出されるガスは、冷却器に導通され、分離器中で一緒に導かれた蟻酸メチルが除去され、十分に高い通気流量を保証するために新しい一酸化炭素と混合され、反応器に返送される。分離器中で気相から凝縮される蟻酸メチルは、同様に蒸留による後処理に供給される。圧力および温度は、触媒およびその分解生成物が溶液中で維持されるように調節することができる。
ドイツ連邦共和国特許第863046号明細書に対して改善された方法は、ドイツ連邦共和国特許第880588号明細書に記載されている。この改善された低圧法の場合、メタノールおよびナトリウム1.6〜2.5質量%(ナトリウムメチラート3.8〜5.9質量%に相当する)は、充填体を装備した気泡塔中で一酸化炭素と一緒に並流で下方から上向きに供給され、3.0MPaになるまで(30気圧になるまで)の圧力で反応される。反応器頭部に存在するガスドームから液状の反応混合物が取り出され、循環ポンプにより再び反応器底部に供給される。ガスドームの上方端部から、ガス状相は、取り出され、冷却器に導通され、引続き分離器中で一緒に導かれた蟻酸メチルが除去され、十分に高い通気流量を保証するために新しい一酸化炭素と混合され、反応器に返送される。ドイツ連邦共和国特許第863046号明細書に記載の方法とは異なり、全部の蟻酸メチルは、気相を経て取り出され、凝縮後に蒸留による後処理に供給される。
ドイツ連邦共和国特許第880588号明細書中に含まれている実施例から、770 lの反応器(長さ8mおよび内径3.1kg)を使用しながら3.0MPaおよび85〜88℃で連続運転で毎時蟻酸メチル3.1kgを得ることができたことが判明する。これは、単に蟻酸メチル4g/l・hの空時収量に相当した。凝縮された粗製流出物中での蟻酸メチルの濃度は、約60質量%であった(メタノール38〜40質量%)。反応条件(0℃および0.1MPaで17mに相当する)下で計算された、ポンプにより循環輸送された206cm/秒のガスの量および962cmの反応器断面積から、約0.21cm/秒のガス見掛け流速が判明する。
記載された方法の欠点は、蟻酸メチル4g/l・hの極めて低い空時収量にあり、この空時収量は、ナトリウムメチラート3.8〜5.9質量%の極めて高い触媒濃度ならびに触媒の高い消費量である、高圧法で達成された値をほぼ2倍程度下廻る。従って、記載された方法は、極めて非経済的に作業する。
従って、上記欠点を有さず、工業的に簡単に実施することができ、塩様の付着物を全く分離しないかまたは塩様の付着物を極めて微少量のみ分離し、低い投資費用、低いエネルギー消費量および触媒の僅かな使用量を有し、100g/l・h以上の蟻酸メチルの空時収量を可能にする、メタノールと一酸化炭素との反応によって蟻酸メチルを製造する方法を見出すという課題が課された。
それによれば、メタノールを一酸化炭素と0.5〜10MPa絶対の圧力および50〜150℃の温度で触媒としての金属アルコラートの存在で反応器中で反応させ、その際に反応器からガス流を取出し、このガス流から一緒に導かれる蟻酸メチルを凝縮によって分離し、残留するガス流を完全にかまたは部分的に循環ガス流として反応器に返送させることにより蟻酸メチルを製造する方法が見い出され、この方法は、ガスが実質的に1つの方向に流れる、反応器の少なくとも1つの範囲内で平均ガス見掛け流速を1〜20cm/秒に調節することによって特徴付けられた。
好ましくは、本発明による方法の場合、ガスが実質的に1つの方向に流れる、反応器の少なくとも1つの範囲内で平均ガス見掛け流速を1〜15cm/秒、特に有利に2〜10cm/秒、殊に有利に5〜10cm/秒に調節する。
ガス見掛け流速の概念は、前記範囲内で流れるガスの体積流と該当することができる反応器範囲の自由横断面積とからの商である。この場合、前記範囲内で流れるガスの体積流は、所定の圧力および所定の温度で全部のガス流を含む。自由横断面積は、流体の反応媒体を受け入れる横断面積である。流体の反応媒体を受け入れない、場合によっては存在する取付け物の部分は、自由横断面積には属さない。該当することができる反応器範囲内内に存在する液体含量は、ガス見掛け流速を計算する場合には、定義によれば考慮されないことが指摘される。
反応器が例えば気泡塔反応器である場合には、ガスの導入は、一般に反応器の下部で行なわれ、この場合反応媒体中でのガスの流れ方向は、実質的に上向きの方向に向いている。従って、気泡塔反応器は、ガスの流れ方向に関連して一般に1つの範囲だけを含む。
所謂噴射ループ型反応器が重要である場合には、反応器の中央物に存在する差込管中へのガスの導入は、ノズルを介して行なわれる。その上、導入されたインパルスによって、他のガス状の反応媒体および液状の反応媒体は、差込管中に輸送され、反応器内部の循環路を誘導する。この場合、反応器媒体は、差込管に貫流し、差込管の端部で所謂邪魔板によって転向され、内側の反応器壁面と差込管との間を反対方向に流れ、最終的にノズルによって発生されたインパルスにより再び転向され、改めて差込管中に移動する。従って、噴射ループ型反応器は、ガスの流れ方向に関連して一般に、ガスがそれぞれ反対方向に流れる2つの範囲、即ち差込管の内分の範囲と差込管の外部の範囲を備えており、この場合本発明による方法の場合には、これら2つの範囲の少なくとも1つは、1〜20cm/秒の平均ガス見掛け流速を有する。
本発明による方法の場合には、触媒として金属アルコラートまたは種々の金属アルコラートの混合物が使用される。
一般に、反応は、液状反応混合物1kg当たり0.01〜2モル、有利に液状反応混合物1kg当たり0.02〜1.5モル、特に有利に液状反応混合物1kg当たり0.8〜1.2モルの使用された触媒の濃度で実施される。”使用された触媒の濃度”とは、金属アルコラートおよびその後続生成物、例えば殊に望ましくない副反応で形成される金属蟻酸塩の濃度の総和である。
金属アルコラートの適当な金属陽イオンとしては、周期律表の第1族〜第15族の金属の陽イオンが挙げられる。適当な金属は、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアルミニウムである。好ましいのは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属であり、特に好ましいのは、アルカリ金属である。
特に好ましい金属としては、ナトリウムおよびカリウム、殊にカリウムが挙げられる。
適当なアルコラートアニオンとしては、1〜12個の炭素原子を有するアルコラートアニオン、有利に非分枝鎖状または分枝鎖状のC1〜C12−アルカノラートアニオン、例えばメタノラート、エタノラート、1−プロパノラート、2−プロパノラート、1−ブタノラート、2−ブタノラート、2−メチル−1−プロパノラート、2−メチル−2−プロパノラート、1−ペンタノラート、イソアミラート、1−ヘキサノラート、1−ヘプタノラート、1−オクタノラート、1−ノナノラートおよび1−デカノラートが挙げられる。特に好ましいアルコラートとしては、メタノラートが挙げられる。
本発明による方法の場合、触媒として好ましくは、ナトリウムメタノラートおよびカリウムメタノラート、殊にカリウムメタノラートが使用される。
触媒としての金属アルコラートの存在下でのメタノールと一酸化炭素との反応は、本発明による方法の場合には、有利に50〜110℃、特に有利に60〜100℃、殊に有利に60〜85℃の温度で行なわれる。60〜85℃の反応温度は、意外なことに、同じ滞留時間で85℃を上廻る反応温度に対して高められた一酸化炭素変換率を生じる。変換は、有利に0.5〜6MPA絶対、特に有利に1〜5MPa絶対、殊に有利に2〜4MPaの圧力で行なわれる。
反応器に供給されるメタノールの全体量と新たに供給される一酸化炭素の量とのモル比は、本発明による方法の場合には、一般に1〜5である。記載されたモル比は、有利に1〜4であり、特に有利には、1.4〜3.3である。
反応器に供給されるメタノールは、新たに供給されるメタノールおよび場合によっては返送されるメタノールから構成されている。
上記のモル比には新たに供給された一酸化炭素の量が基礎となっていることが指摘される。本発明による方法の場合には、新しい一酸化炭素の供給以外に一酸化炭素を含有する循環ガス流も反応器に返送されるので、反応器中に実際に存在するメタノール/一酸化炭素のモル比は、上記のモル比よりも低く、返送された一酸化炭素の量に応じて一般に0.06〜0.2の範囲内にある。
反応器としては、本発明による方法の場合には、原理的にガス/液体反応に適しておりかつガスが実質的に1つの方向に流れる、反応器の少なくとも1つの範囲内で1〜20cm/秒の平均ガス見掛け流速を達成させることができる全ての反応器を使用することができる。反応器とは、使用される専門用語の範囲内で多数の個々の装置が直列に接続されたものである。適当な装置としては、気泡塔反応器およびループ型反応器が挙げられる。好ましいのは、気泡塔反応器および噴射ループ型反応器である。反応器は、場合によっては多種多様な取付け物、例えば充填体、静的混合機または熱交換器を装備していてもよい。
メタノールを含有する液体流および一酸化炭素を含有するガス流の供給は、使用される反応器の種類に応じて異なる方法で行なうことができる。気泡塔反応器の場合、ガス流は、一般に反応器の下部で通常の通気装置を使用しながら添加される。メタノールを含有する液体流の添加は、例えば上部(対向流運転形式)でかまたは下部(並流運転形式)で行なうことができる。噴射ループ型反応器を使用する場合、ガス流の供給は、一般に反応器の上部で上向きの方向に向いたインパルス方向で行なわれるかまたは反応器の下部で上向きの方向に向いたインパルス方向で行なわれる。この場合、メタノールを含有する液体流の添加は、反応器上の1つの位置かまたは種々の位置で行なうことができる。
気泡塔を使用する場合、この気泡塔は、メタノールを含有する液体流および一酸化炭素を含有するガス流の供給に関連して有利に並流の運転形式で動かされる。従って、一酸化炭素を含有するガス流およびメタノールを含有する液体流は、気泡塔の下部で添加される。
一般に反応器の頭部で連続的にガス流は取り出される。このガス流は、一般に蟻酸メチル、未反応のメタノールならびに未反応の一酸化炭素を含有する。一緒に導かれる蟻酸メチルは、凝縮によって前記のガス流から分離され、残留するガス流は、完全にかまたは部分的に循環流として反応器に返送される。1つの好ましい実施態様において、一般に蟻酸メチルおよび未反応のメタノールを含有する、取り出されたガス流からの凝縮された液体流は、蒸留により分離され、得られたメタノールは、同様に反応器に返送される。
新たに供給される一酸化炭素(I)は、導管(3)を介して返送される循環路流と混合され、圧縮器(A)を介して気泡塔反応器(B)に供給される。その上、この気泡塔反応器には、導管(7)および圧縮器(G)を介して新たに供給されるメタノール(III)、新たに供給される触媒(II)ならびに返送されたメタノールが供給される。一般に、反応器は、触媒を含有する反応混合物(VI)を外側に輸送するための装置を含む。反応器の頭部から、導管(1)を介してガス状の流れは、取り出され、熱交換器(C)中で一緒に導かれる蟻酸メチルならびに一緒に導かれるメタノールが凝縮される。残留するガス流は、導管(2)および(3)を介して反応器に返送され、この場合には、一般に排ガス(V)を外側に輸送するための装置が存在する。熱交換器(C)中で凝縮された液体は、導管(4)を介して凝縮物容器(D)に供給され、この凝縮物容器(D)から導管(5)を介して蒸留塔(E)中に導入される。塔底生成物として生じた、メタノールを含有する液体流は、導管(6)を介して圧縮器(F)により再び反応器(B)に返送される。蒸留塔の塔頂生成物としては、蟻酸メチル(IV)が生成物として得られる。
図1に示された方法の場合には、気泡塔反応器の代わりに別の装置、例えばループ型反応器を使用してもよいことが注釈される。
再混合を減少させるために、一般に反応をカスケード反応器中で実施することは、有利である。また、カスケード反応器とは、上記の反応器の定義の範囲内でそれぞれ互いに無関係にカスケード式であってもよいし、非カスケード式であってもよい多数の個々の装置が直列に接続されたものである。
即ち、例えば多数の個々の装置、例えば気泡塔またはループ型反応器を直列に接続することが可能であり、この場合この直列に接続されたものは、種々の装置型を含んでいてもよい。
多重にカスケード式にされた装置の例としては、カスケード式にされた気泡塔が挙げられる。この気泡塔は、一般に棚段によってカスケード式にされている。
特に好ましくは、本発明による方法の場合に最上帯域が80〜150℃、有利に80〜120℃の温度で運転されるようなカスケード式の反応器が使用される。記載された温度範囲は、形成された蟻酸メチルの特に好ましい蒸発速度を可能にする。1つの先行する帯域中または複数の穿孔する帯域中で特に高い一酸化炭素変換率を達成させるために、前記帯域は、有利に60〜85℃の反応温度で運転される。蒸発は、最上帯域中で蒸発エネルギーを必要とするので、このエネルギーを反応混合物の付加的な加熱によって導入することは、特に有利である。このために、特に有利に先行する帯域から反応混合物は、取り出され、この反応混合物は、熱交換器を介して引続き最上帯域中に導入される。
上記の最後の段落に記載された、特に好ましい方法は、特に好ましい蒸発速度を保証する温度で、同時にメタノールと一酸化炭素との反応を特に高い一酸化炭素変換率を可能にする温度で実施する際に、形成された蟻酸メチルを蒸発させるという特殊な利点を有する。
この気泡塔は、先行する帯域から有利に排出シャフト(C)を有する棚段(B)によって分離されている。棚段は、先行する帯域から流れるガスの通過を可能にし、したがってこのガスは、微細に分布された形で最上帯域中で反応混合物によってパール化され、ひいてはストリッピング効果を促進する。導管(3)を介して一酸化炭素、蟻酸メチルおよびメタノールを含有するガス流は、取り出される。蒸発しない、最上帯域中に存在する液体は、排出シャフトを介して再び先行する帯域中に返送される。
図2に図示されたのと同様の構成は、原理的に別の装置、例えばループ型反応器を使用する場合も可能である。
特に好ましいのは、反応器から取り出されるガス流を濃縮塔中で蟻酸メチルを含有する塔底流と一酸化炭素および蟻酸メチルを含有する塔頂流とに分離し、塔頂流から一緒に導かれる蟻酸メチルを凝縮によって分離し、残留するガス流を完全にかまたは部分的に循環ガス流として反応器に返送させるような方法である。
新たに供給された一酸化炭素(I)は、導管(3)からの返送された循環ガス流と混合され、圧縮器(A)を介して気泡塔反応器(B)に供給される。その上、この気泡塔反応器には、導管(7)を介して圧縮器(G)により新たに供給されたメタノール(III)、新たに供給された触媒(II)ならびに返送されたメタノールが供給される。一般に、反応器は、触媒を含有する反応混合物(VI)を外側に輸送するための装置を含む。反応器の頭部には、反応器に由来するガス流を、蟻酸メチルを含有する塔底流と一酸化炭素および蟻酸メチルを含有する塔頂流に分離する濃縮塔(H)が存在する。濃縮塔(H)の塔底流は、導管(9)を介して蒸留塔(E)中に導入される。塔(E)の塔底生成物として生じた、メタノールを含有する液体流は、導管(6)を介して圧縮器(F)により再び反応器(B)に返送される。蒸留塔の塔頂生成物としては、蟻酸メチル(IV)が生成物として得られる。濃縮塔(H)の塔頂生成物は、導管(1)を介して熱交換器(C)中に導入され、この熱交換器中で一緒に導かれる蟻酸メチルならびに一緒に導かれるメタノールは、凝縮される。残留するガス流は、導管(2)および(3)を介して反応器に返送され、この場合には、一般に排ガス(V)を外側に輸送するための装置が存在する。熱交換器(C)中で凝縮される液体は、導管(4)を介して凝縮物容器(D)に供給され、この凝縮物容器から導管(5)を介して蟻酸メチル(IV)が生成物として得られる。導管(8)を介して、濃縮塔(H)の凝縮された液体の一部分は、返送流として供給される。
図3に示された方法の場合には、気泡塔反応器の代わりに別の装置、例えばループ型反応器を使用してもよいことが注釈される。更に、この変法の場合には、非カスケード式の反応器が使用されてもよいし、カスケード式の反応器が使用されてもよい。
上記の最後の段落に記載された、特に好ましい方法は、使用された濃縮塔を介して既に蟻酸メチルの一部分を高い純度で取得することができ、したがってこのために一般に他の蒸留による後処理を全く必要としないという特殊な利点を有する。それによって、塔底生成物として濃縮塔から取得されかつさらに蒸留による精製が必要とされる、蟻酸メチルを含有する流れは、量の点で明らかに減少され、したがってこのために必要とされる蒸留塔は、一般に小型に設計されていてよい。この方法は、生産プラントの簡易化および連続運転でなかんずくエネルギー費用の重要な節約を導く。記載された方法によって、記載された濃縮塔を使用しない方法と比較して、一般にエネルギー費用をほぼ半分に減少させることが可能である。
蟻酸メチルを製造するための本発明による方法は、工業的に簡単に実施することができ、塩様の付着物を全く生じないかまたは塩様の付着物を極めて僅かにのみ分離し、殊に公知方法と比較して低い圧力のために僅かな装置的費用のみを必要とし、低いエネルギー消費量および触媒の低い消費量を有し、100g/l・h以上の蟻酸メチルの空時収量を可能にする。記載された利点により、殊に高いガス見掛け流速および反応器からのガス状蟻酸メチルの取出しが達成される。
実施例
例1
例1において、図1に示したような試験装置を使用した。反応器としては、55mmの内径および1000mmの全高を有する気泡塔を使用した。
装置の運転開始のために、メタノール(1.75kg/時間)、一酸化炭素(1kg/時間)および触媒溶液(液状反応混合物1モル/kgの触媒濃度を保証する量でのメタノール中のカリウムメチラートの30質量%の溶液)を導入し、75℃に加熱し、循環ガス流を始動させる。この場合、この循環ガス流を気泡塔中での充填高さが約800mmである程度に適合させる。従って、通気された体積は、1.9 lであった。3.0MPa絶対の達成後に、排ガス弁の制御のために記載された圧力を一定に維持した。
更に、連続運転の間、メタノール1.75kg/時間、一酸化炭素1g/時間および触媒濃度を一定に維持するために必要とされる量の、メタノール中のカリウムメチラートの30質量%の溶液を供給した。触媒消費量は、形成された蟻酸メチル1kg当たりカリウムメチラート約1kgであった。循環ガス比は、供給された新しいガス1kg当たり循環ガス15kgであった(これは、毎時15kgの循環ガスである)。循環ガスの平均分子量は、約28g/モルであった。反応温度は、75℃であり(液体レベルの上端で測定した)、反応圧力は、30MPa絶対であった。得られた凝縮物は、約65質量%の蟻酸メチル含量を有していた。
全体の気泡塔中で、ガスは、実質的に1つの方向に、即ち下方から上向きに流れた。平均ガス見掛け流速の計算のために採用することができる横断面積は、算出されて(5.5cm/2)2・π=23.8cm2を生じた。前記範囲内で貫流するガスの全体の流れは、循環ガス流および新たに供給された一酸化炭素のガス流から計算され、この場合には、一酸化炭素の消費量のために、新たに供給される一酸化炭素の流れは、半分だけ計算された。従って、貫流するガスの全体量は、15.5kg/時間であり、この場合平均分子量は、約28g/モルであり、圧力は、3.0MPa絶対であり、温度は、75℃であった。そのことから、貫流するガスの体積流は、計算されて148cm3/秒を生じた。平均ガス見掛け流速は、6.2cm/秒であった。
1時間当たりに通気された体積1リットル当たり蟻酸メチル約200gの空時収量を得ることができた。
例1は、本発明による方法によって、3.0MPa絶対の相対的に低い圧力および75℃の相対的に低い反応温度で、1時間当たり通気された体積1リットル当たり蟻酸メチル約200gの空時収量を得ることができることを示す。触媒の消費量は、形成された蟻酸メチル1kg当たりカリウムメチラート約1gで同様に極めて低い。3.0MPaの相対的に低い圧力および反応器からのガス状蟻酸メチルの取り出し量によって、本方法は、簡単で工業的な装置的費用を必要とする。
気泡塔反応器を使用しながら一酸化炭素を含有するガス流の返送下およびメタノールを含有する液体流の返送下に蟻酸メチルを製造するための1つの好ましい実施態様の簡易化された方法を示すフローチャート。
下部で導管(1)を介して反応混合物を取出し、熱交換器(D)中で加熱し、導管(2)を介して上側帯域に供給されるような気泡塔の例でカスケード反応器の特に有利な実施態様を示す略図。
濃縮塔を使用しながら一酸化炭素を含有する循環ガス流の返送下およびメタノールを含有する液体流の返送下に蟻酸メチルを製造するための1つの好ましい実施態様の簡易化された方法を示すフローチャート。
符号の説明
1 導管、 2 導管、 3 導管、 4 導管、 5 導管、 6 導管、 7 導管、 8 導管、 9 導管、 A 圧縮器、 B 気泡塔反応器(図1、図3)、B 棚段(図2)、 C 熱交換器(図1、図3)、 C 排出シャフト(図2)、 D 凝縮物容器(図1、図3)、 D 熱交換器(図2)、 E 蒸留塔、 F 圧縮器、 G 圧縮器、 H 濃縮塔、 I 一酸化炭素、 II 触媒、 III メタノール、 IV 蟻酸メチル、 V 排ガス、 VI 反応混合物

Claims (11)

  1. メタノールを一酸化炭素と0.5〜10MPa絶対の圧力および50〜150℃の温度で触媒としての金属アルコラートの存在で反応器中で反応させ、その際に反応器からガス流を取出し、このガス流から一緒に導かれる蟻酸メチルを凝縮によって分離し、残留するガス流を完全にかまたは部分的に循環ガス流として反応器に返送させることにより蟻酸メチルを製造する方法において、ガスが実質的に1つの方向に流れる、反応器の少なくとも1つの範囲内で平均ガス見掛け流速を1〜20cm/秒に調節することを特徴とする、蟻酸メチルの製造法。
  2. ガスが実質的に1つの方向に流れる、反応器の少なくとも1つの範囲内で平均ガス見掛け流速を2〜10cm/秒に調節する、請求項1記載の方法。
  3. 液状反応混合物1kg当たり0.01〜2モルの使用された触媒の濃度で反応を実施する、請求項1または2記載の方法。
  4. 金属アルコラートとしてカリウムメタノラートを使用する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 反応を60〜85℃の温度で実施する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 反応を2〜4MPa絶対の圧力で実施する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 反応器に供給されるメタノールの全体量と新たに供給される一酸化炭素の量とのモル比を1.4〜3.3に調節する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 気泡塔を使用し、この気泡塔をメタノールを含有する液体流と一酸化炭素を含有するガス流の供給に関連して並流運転形式で運転させる、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 反応をカスケード反応器中で実施する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. カスケード反応器の最上帯域を80〜150℃の温度で運転させる、請求項9記載の方法。
  11. 反応器から取り出されたガス流を、精留塔内で蟻酸メチルを含有する塔底流と一酸化炭素および蟻酸メチルを含有する塔頂流とに分離し、塔頂流から一緒に導かれる蟻酸メチルを凝縮によって分離し、残留するガス流を完全にかまたは部分的に循環ガス流として反応器に返送させる、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
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