JP2006352415A - 電気音響変換器 - Google Patents

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直宏 藤浪
Kiyoshi Urushibata
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Abstract

【課題】 動電型の電気音響変換器において、その製造効率向上を図る。
【解決手段】 ダイヤフラム14をその外周縁平面部14Aにおいて固定支持するフレーム20を、外周縁平面部14Aを載置するためのダイヤフラム載置面20bと、その内周側に隣接するようにして該ダイヤフラム載置面20bに対して段下がりで形成された段下がり面20cとを備えた構成とする。そして、上記固定支持のための接着を、ダイヤフラム載置面20bと段下がり面20cとに跨るように塗布された接着剤40を介して行われる構成とする。これにより、接着する際に、接着剤40の供給量が多少多くなりすぎたり、その供給位置が多少ずれるようなことがあっても、余分に供給された接着剤40を段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に収容保持可能とし、接着剤40の供給量および供給位置の管理の容易化を図る。
【選択図】 図5

Description

本願発明は、いわゆる動電型の電気音響変換器に関するものである。
一般に、動電型スピーカ等の電気音響変換器は、下面にボイスコイルが固定されたダイヤフラムと、このダイヤフラムをその外周縁平面部において固定支持するフレームとを備えた構成となっている。
また、このような動電型の電気音響変換器においては、そのフレームによるダイヤフラムの固定支持が、接着により行われているのが一般的である。
そして,この接着は、例えば「特許文献1」に記載されているように、フレームに形成されたダイヤフラム載置面に接着剤を供給した状態で、このダイヤフラム載置面にダイヤフラムの外周縁平面部を押し当てることにより行われるようになっている。
特開2002−354582号公報
このような電気音響変換器においては、そのダイヤフラムの外周縁平面部とフレームのダイヤフラム載置面との接着を確実に行うことが、ダイヤフラムの振動特性を確保する上で肝要である。しかしながら、その接着を行う際に、ダイヤフラム載置面への接着剤の供給量が多すぎたり、その供給位置がダイヤフラム載置面の中央からずれていると、ダイヤフラムの外周縁平面部の外周縁から接着剤がはみ出したり、ダイヤフラム載置面の内周縁からフレームの内部に接着剤が流下してしまうこととなる。
そして、上記「特許文献1」に記載された電気音響変換器のように、ダイヤフラムを上方側から覆うカバーが、ダイヤフラムの外周縁平面部に当接するように配置された状態で、フレームのダイヤフラム載置面に固定される構成となっている場合には、ダイヤフラムの外周縁平面部の外周縁から接着剤がはみ出すようなことがあると、このはみ出した接着剤が塊となって固まってしまい、これによりカバーが所定位置から浮いた状態で取り付けられてしまうこととなる。そしてこれにより、音漏れが発生したり、電気音響変換器の高さ寸法が大きくなってしまう、といった不具合が発生してしまう。
また、ダイヤフラム載置面の内周縁からフレームの内部に接着剤が流下してしまうと、この接着剤が不適切な部分に侵入してしまうおそれがある。特に、接着剤として光硬化型接着剤を用いた場合には、ダイヤフラム載置面の内周縁から流下した接着剤は、光照射予定位置よりも遠くの位置に移動してしまい、光照射が効果的に行われなくなるので、接着剤が硬化せずに流動体のままの状態に放置され、その弊害が一層顕著なものとなってしまう。
このような不具合が発生するのを未然に防止するためには、ダイヤフラム載置面への接着剤の供給量および供給位置の管理を厳格に行う必要があり、このため電気音響変換器の製造効率を高めることができない、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、動電型の電気音響変換器において、その製造効率向上を図ることができる電気音響変換器を提供することを目的とするものである。
本願発明は、フレームの形状に工夫を施すことにより、ダイヤフラム載置面への接着剤の供給量および供給位置の管理の容易化を図り、もって上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る電気音響変換器は、
下面にボイスコイルが固定されたダイヤフラムと、このダイヤフラムを該ダイヤフラムの外周縁平面部において固定支持するフレームと、を備えてなる電気音響変換器において、
上記フレームが、上記ダイヤフラムの外周縁平面部を載置するためのダイヤフラム載置面と、このダイヤフラム載置面の内周側に隣接するようにして該ダイヤフラム載置面に対して段下がりで形成された段下がり面とを備えており、
上記フレームによる上記ダイヤフラムの固定支持が、接着により行われており、
この接着が、上記ダイヤフラム載置面と上記段下がり面とに跨るように塗布された接着剤を介して行われている、ことを特徴とするものである。
上記構成において、「下面」、「段下がり」等の方向性を示す用語は、電気音響変換器を構成する各部材相互間の位置関係を明確にするために便宜上用いたものであって、これにより電気音響変換器を実際に使用する際の方向性が限定されるものではない。
上記「この接着が、上記ダイヤフラム載置面と上記段下がり面とに跨るように塗布された接着剤を介して行われている」とは、接着が完了した段階において、接着剤がダイヤフラム載置面と段下がり面とに跨るように塗布された状態になっていることを意味するものであって、接着時における接着剤の供給範囲を意味するものではない。
上記「ダイヤフラム載置面」および「段下がり面」の径方向の幅について、その具体的な値は特に限定されるものではない。
上記「段下がり面」の上記「ダイヤフラム載置面」に対する段下がり量についても、その具体的な値は特に限定されるものではない。
上記構成に示すように、本願発明に係る電気音響変換器は、動電型の電気音響変換器として構成されているが、そのフレームは、ダイヤフラムの外周縁平面部を載置するためのダイヤフラム載置面と、このダイヤフラム載置面の内周側に隣接するようにして該ダイヤフラム載置面に対して段下がりで形成された段下がり面とを備えており、そして、このフレームによるダイヤフラムの固定支持が接着により行われているとともに、この接着がダイヤフラム載置面と段下がり面とに跨るように塗布された接着剤を介して行われているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、接着剤がダイヤフラム載置面と段下がり面とに跨るように塗布された構成となっているので、接着剤の供給量が多少多くなりすぎた場合であっても、余分に供給された接着剤をフレームの段下がり面とダイヤフラムとの間の空間に収容保持させることができる。
そしてこれにより、フレームのダイヤフラム載置面とダイヤフラムの外周縁平面部との間に、過剰な量の接着剤が入り込まないようにすることができるので、ダイヤフラムの外周縁平面部の外周縁から接着剤がはみ出してしまうのを未然に防止することができる。また、フレームの段下がり面とダイヤフラムとの間の空間に余分な接着剤が収容保持されることにより、ダイヤフラム載置面の内周縁からフレームの内部に接着剤が流下してしまうのを未然に防止することができる。
しかも、本願発明に係る電気音響変換器においては、フレームとダイヤフラムとを接着する際における接着剤の供給位置の許容範囲を、比較的広い範囲に設定することができる。
すなわち、接着剤がフレームのダイヤフラム載置面と段下がり面とに跨るように供給された場合には、ダイヤフラムの外周縁平面部がフレームのダイヤフラム載置面に載置されたとき、供給された接着剤の一部は、フレームのダイヤフラム載置面とダイヤフラムの外周縁平面部との間に拡がり、残りの接着剤は、フレームの段下がり面とダイヤフラムとの間の空間に収容保持されることとなる。また、接着剤がフレームの段下がり面に供給された場合には、供給された接着剤は一旦そのままフレームの段下がり面とダイヤフラムとの間の空間に溜まるが、ダイヤフラムの外周縁平面部がフレームのダイヤフラム載置面に載置されたとき、毛細管現象によりフレームのダイヤフラム載置面とダイヤフラムの外周縁平面部との間に拡がることとなる。さらに、接着剤がフレームのダイヤフラム載置面における段下がり面寄りの位置に供給された場合には、ダイヤフラムの外周縁平面部がフレームのダイヤフラム載置面に載置されたとき、供給された接着剤の一部は、そのままフレームのダイヤフラム載置面とダイヤフラムの外周縁平面部との間に拡がり、残りの接着剤は、フレームの段下がり面とダイヤフラムとの間の空間に収容保持されることとなる。
以上のように、接着時における接着剤の供給位置の許容範囲を、フレームの段下がり面からダイヤフラム載置面における段下がり面寄りの位置までの比較的広い範囲に設定することができるので、ダイヤフラム載置面への接着剤の供給位置の管理についても、これを厳格に行う必要をなくすことができる。
このように本願発明によれば、動電型の電気音響変換器において、そのフレームとダイヤフラムとを接着する際の、接着剤の供給量および供給位置の管理を容易化することができ、これにより電気音響変換器の製造効率向上を図ることができる。
上記構成において、接着剤として光硬化型接着剤(例えば、可視光硬化型接着剤や紫外線硬化型接着剤等)が用いられている場合には、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
すなわち、仮に、供給された接着剤がダイヤフラム載置面の内周縁からフレームの内部に流下したような場合には、この流下した接着剤は光照射予定位置から遠ざかってしまい光照射が効果的に行われなくなる。このため、この流下した接着剤は、硬化せずに流動体のままの状態に放置されてしまい、不適切な部分に侵入してしまうおそれが高くなる。その点、本願発明の構成を採用することにより、ダイヤフラム載置面の内周縁からフレームの内部に接着剤が流下してしまうのを未然に防止することができ、その弊害発生も未然に防止することができる。
上記構成において、ダイヤフラムの外周縁平面部の内周縁の位置を、フレームの段下がり面の外周縁と内周縁との間の位置に設定すれば、ダイヤフラムの外周縁平面部とフレームのダイヤフラム載置面との接着が、ダイヤフラム載置面と段下がり面とに跨るように塗布された接着剤を介して行われている、という構成を実現することが一層容易に可能となる。
上記構成において、段下がり面のダイヤフラム載置面に対する段下がり量を0.05〜0.3mmに設定すれば、小型の電気音響変換器において、余分に供給された接着剤をこの段下がり面とダイヤフラムとの間の空間に収容保持させることができ、かつ、接着剤として光硬化型接着剤が用いられる場合においても、段下がり面に収容保持された接着剤に対する光照射を何ら支障なく行うことができる。
上記構成において、段下がり面の径方向の幅を0.1〜0.5mmに設定すれば、小型の電気音響変換器において、余分に供給された接着剤をこの段下がり面とダイヤフラムの外周縁平面部との間の空間に収容保持させることができ、かつ、フレームの肉厚が過大にならないようにすることができる。
本願発明に係る電気音響変換器を構成する、ボイスコイル、ダイヤフラムおよびフレーム以外の部材に関しては、その具体的な構成は特に限定されるものではないが、ダイヤフラムを上方側から覆うカバーを備えた構成となっており、かつ、このカバーがダイヤフラムの外周縁平面部に当接するように配置された状態でフレームのダイヤフラム載置面に固定された構成となっている場合には、本願発明の構成を採用することが特に効果的である。
すなわち、仮に、ダイヤフラムの外周縁平面部の外周縁から接着剤がはみ出してしまうようなことがあると、このはみ出した接着剤が塊となって固まってしまい、これによりカバーが所定位置から浮いた状態で取り付けられてしまうこととなる。そしてこれにより、音漏れが発生したり、電気音響変換器の高さ寸法が大きくなってしまう。その点、本願発明の構成を採用することにより、ダイヤフラムの外周縁平面部の外周縁から接着剤がはみ出してしまうのを未然に防止することができ、その弊害発生も未然に防止することができる。
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る電気音響変換器10を示す平面図であり、図2は、そのII-II 線断面図である。また、図3は、この電気音響変換器10を、その主要構成部材に分解して示す側断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態に係る電気音響変換器10は、小型(具体的には外径10〜20mm程度)の動電型スピーカであって、例えば携帯電話や自動車等に搭載された状態で使用されるようになっている。
この電気音響変換器10は、フレームサブアッシ12に、その上面側からダイヤフラム14およびカバー16が装着されるとともに、その下面側から磁気回路ユニット18が装着されてなっている。なお、本実施形態においては、便宜上、図2において、カバー16側を「上側」、磁気回路ユニット18側を「下側」として説明する。
フレームサブアッシ12は、フレーム20と、1対の端子部材22と、ボイスコイル24とからなっている。
フレーム20は、合成樹脂製の射出成形品であって、その中央部には、ボイスコイル24よりもやや大径の円形開口部20aが形成されている。このフレーム20は、円形開口部20aの周囲に位置する環状底面部20Aと、この環状底面部20Aの外周縁から上方へ延びる周壁面部20Bとを備えてなり、さらに、この周壁面部20Bの内周側には、環状底面部20Aよりも一段高い環状段上がり部20Cが形成されるとともに、この周壁面部20Bの外周側には、1対の端子埋設部20Dが角張って張り出すように形成されている。また、このフレーム20の環状底面部20Aには、該環状底面部20Aを上下方向に貫通する複数の円形孔(図示ぜず)が、周方向に所定間隔をおいて形成されている。
1対の端子部材22は、いずれも金属板の加工品として構成されており、インサート成形によりフレーム20と一体的に形成されている。これら各端子部材22は、フレーム20の各端子埋設部20Dにおいて該フレーム20に部分的に埋設されており、該端子埋設部20Dの端面から延出するように形成されている。
ボイスコイル24は、その上端がフレーム20の環状段上がり部20Cの上面と面一となるようにして円形開口部20a内に配置されている。そして、このボイスコイル24の上端部から延出する1対のリード線(図示ぜず)が、各端子部材22に対して所定位置で導通固定されている。
ダイヤフラム14は、可視光透過性を有する合成樹脂製フィルム(例えばポリエーテルイミド製フィルム等)に熱プレス成形を施すことにより形成されており、平面視において円形の外形形状を有している。
このダイヤフラム14は、円環状に形成された外周縁平面部14Aと、この外周縁平面部14Aの内周側に該外周縁平面部14Aと所定間隔をおいて同心円環状に形成された中間平面部14Bと、この中間平面部14Bの内周側において上方へ向けて球面状に膨出する中央ドーム部14Cと、外周縁平面部14Aと中間平面部14Bとの間において上方へ向けて円環面状に膨出する環状ドーム部14Dとからなっている。そして、このダイヤフラム14は、その外周縁平面部14Aにおいてフレーム20の環状段上がり部20Cの上面に接着されるとともに、その中間平面部14Bにおいてボイスコイル24の上端に接着されている。
図4は、このダイヤフラム14がフレーム20およびボイスコイル24に接着される際の様子を示す側断面図である。
同図(a)に示すように、この接着は、フレーム20の環状段上がり部20Cの上面に可視光硬化型の接着剤40を円環状に供給するとともに、ダイヤフラム14の中間平面部14Bの下面に可視光硬化型の接着剤42を円環状に供給した状態で、ダイヤフラム14をフレーム20に載置し、その外周縁平面部14Aをフレーム20の環状段上がり部20Cの上面に当接させるとともに、その中間平面部14Bをボイスコイル24の上端に当接させ、その後、同図(b)に示すように、ダイヤフラム14の上方から該ダイヤフラム14越しに、ダイヤフラム14とボイスコイル24との当接面およびダイヤフラム14とフレーム20との当接面に可視光を照射して、接着剤40、42を硬化させることにより行われるようになっている。
カバー16は、金属板(例えばステンレス鋼板等)のプレス成形品であって、中央に放音孔16aが形成された円形頂面部16Aと、この円形頂面部16Aの外周縁から下方へ延びる背の低い円筒部16Bと、この円筒部16Bの下端部から径方向外方へ延びる環状フランジ部16Cとからなっている。そして、このカバー16は、その環状フランジ部16Cにおいて、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aの上面に接着されている。
磁気回路ユニット18は、鋼製のベース28と、マグネット30と、鋼製のヨーク32とからなっている。
ベース28は、背の低い有底円筒状に形成されており、その上端外周部には環状段差部28aが形成されている。また、マグネット30およびヨーク32は、いずれもディスク状に形成されており、ベース28の底面にこの順で互いに同心となるように載置されるとともに順次接着されている。そしてこれにより、ヨーク32の外周面とベース28の内周面との間に、ボイスコイル24の下端部を収容する円筒状磁気間隙を全周同一幅で形成するようになっている。
磁気回路ユニット18のフレーム20への装着は、ベース28の環状段差部28aをフレーム20の円形開口部20aに下方から嵌合させた状態で、ベース28の外周面とフレーム20の環状底面部20Aの下面との環状コーナ部に接着剤34を供給することにより行われるようになっている。
図5は、図2のV部詳細図である。
同図に示すように、フレーム20における環状段上がり部20Cの上面は、円環状のダイヤフラム載置面20bと、このダイヤフラム載置面20bの内周側に隣接するようにして該ダイヤフラム載置面20bに対して段下がりで形成された段下がり面20cとで構成されている。
また、上述したように、フレーム20によるダイヤフラム14の固定支持は、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aをフレーム20のダイヤフラム載置面20bに接着することにより行われているが、この接着の際に供給された接着剤40は、接着が完了した段階ではダイヤフラム載置面20bと段下がり面20cとに跨るように塗布された状態になっている。
ダイヤフラム載置面20bの径方向の幅W1は、W1=0.5〜1.5mm(例えばW1=1mm)に設定されている。一方、段下がり面20cの径方向の幅W2は、W2=0.1〜0.5mm(例えばW2=0.3mm)に設定されている。また、この段下がり面20cのダイヤフラム載置面20bに対する段下がり量Hは、H=0.05〜0.3mm(例えばH=0.1mm)に設定されている。そして、外周縁平面部14Aの内周縁の位置は、段下がり面20cの外周縁と内周縁との間の位置に設定されている。
以上詳述したように、本実施形態に係る電気音響変換器10は、動電型の電気音響変換器として構成されているが、そのフレーム20は、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aを載置するためのダイヤフラム載置面20bと、このダイヤフラム載置面20bの内周側に隣接するようにして該ダイヤフラム載置面20bに対して段下がりで形成された段下がり面20cとを備えており、そして、このフレーム20によるダイヤフラム14の固定支持が接着により行われているとともに、この接着がダイヤフラム載置面20bと段下がり面20cとに跨るように塗布された接着剤40を介して行われているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、接着剤40がダイヤフラム載置面20bと段下がり面20cとに跨るように塗布された構成となっているので、接着剤40の供給量が多少多くなりすぎた場合であっても、余分に供給された接着剤40をフレーム20の段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に収容保持させることができる。
そしてこれにより、フレーム20のダイヤフラム載置面20bとダイヤフラム14の外周縁平面部14Aとの間に、過剰な量の接着剤40が入り込まないようにすることができるので、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aの外周縁から接着剤40がはみ出してしまうのを未然に防止することができる。また、フレーム20の段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に余分な接着剤40が収容保持されることにより、ダイヤフラム載置面20bの内周縁からフレーム20の内部に接着剤40が流下してしまうのを未然に防止することができる。
しかも、本実施形態に係る電気音響変換器10においては、そのフレーム20とダイヤフラム14とを接着する際の、接着剤40の供給位置の許容範囲を、比較的広い範囲に設定することができる。
すなわち、図6において2点鎖線で示すように、接着剤40がフレーム20のダイヤフラム載置面20bと段下がり面20cとに跨るように供給された場合には、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aがフレーム20のダイヤフラム載置面20bに載置されたとき、供給された接着剤40の一部は、フレーム20のダイヤフラム載置面20bとダイヤフラム14の外周縁平面部14Aとの間に拡がり、残りの接着剤40は、フレーム20の段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に収容保持されることとなる。
また、図7において2点鎖線で示すように、接着剤40がフレーム20の段下がり面20cに供給された場合には、供給された接着剤40は一旦そのままフレーム20の段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に溜まるが、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aがフレーム20のダイヤフラム載置面20bに載置されたとき、毛細管現象によりフレーム20のダイヤフラム載置面20bとダイヤフラム14の外周縁平面部14Aとの間に拡がることとなる。
さらに、図8において2点鎖線で示すように、接着剤40がフレーム20のダイヤフラム載置面20bにおける段下がり面20c寄りの位置に供給された場合には、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aがフレーム20のダイヤフラム載置面20bに載置されたとき、供給された接着剤40の一部は、そのままフレーム20のダイヤフラム載置面20bとダイヤフラム14の外周縁平面部14Aとの間に拡がり、残りの接着剤40は、フレーム20の段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に収容保持されることとなる。
以上のように、接着時における接着剤40の供給位置の許容範囲を、フレーム20の段下がり面20cからダイヤフラム載置面20bにおける段下がり面20c寄りの位置までの比較的広い範囲に設定することができるので、ダイヤフラム載置面20bへの接着剤40の供給位置の管理についても、これを厳格に行う必要をなくすことができる。
このように本実施形態によれば、動電型の電気音響変換器10において、そのフレーム20とダイヤフラム14とを接着する際の、接着剤40の供給量および供給位置の管理を容易化することができ、これにより電気音響変換器10の製造効率向上を図ることができる。
しかも、本実施形態に係る電気音響変換器10においては、接着剤40として可視光硬化型接着剤が用いられているので、本実施形態の構成を採用することが特に効果的である。
すなわち、図9(a)に示すように、本実施形態のような段下がり面20cが形成されていないフレーム120を有する電気音響変換器において、ダイヤフラム載置面120bに供給された2点鎖線で示す接着剤40が、ダイヤフラム14の載置により、ダイヤフラム載置面120bの内周縁からフレーム120の内部に流下したような場合には、この流下した接着剤40aは光照射予定位置から遠ざかってしまい光照射が効果的に行われなくなる。このため、この流下した接着剤40aは、硬化せずに流動体のままの状態に放置されてしまい、不適切な部分(例えば、フレーム120の円形開口部(すなわちフレーム20の円形開口部20aに対応する部分))に侵入してしまうおそれが高くなる。その点、本実施形態の構成を採用することにより、ダイヤフラム載置面20bの内周縁からフレーム20の内部に接着剤40が流下してしまうのを未然に防止することができ、その弊害発生(例えば、フレーム20の円形開口部20aに接着剤40が侵入して、磁気回路ユニット18をフレーム20に装着できなくなってしまう、といった弊害の発生)も未然に防止することができる。
また、本実施形態においては、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aの内周縁の位置が、フレーム20の段下がり面20cの外周縁と内周縁との間の位置に設定されているので、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aとフレーム20のダイヤフラム載置面20bとの接着が、ダイヤフラム載置面20bと段下がり面20cとに跨るように塗布された接着剤40を介して行われている、という構成を実現することが一層容易に可能となる。
すなわち、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aの内周縁の位置をこのように設定することにより、接着を行う際、フレーム20の段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に溜まった接着剤40の一部を、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aで押さえ付けてフレーム20のダイヤフラム載置面20bとダイヤフラム14の外周縁平面部14Aとの間に拡げことができる一方、残りの接着剤40については、できるだけダイヤフラム14の外周縁平面部14Aで押さえ付けられないようにすることができる。そしてこれにより、余分な接着剤40を、フレーム20の段下がり面20cの内周縁からフレーム20の内部に流下させずに、フレーム20の段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に収容保持させることができる。
本実施形態においては、段下がり面20cのダイヤフラム載置面20bに対する段下がり量Hが、H=0.05〜0.3mmに設定されているので、本実施形態のような小型の電気音響変換器10においても、余分に供給された接着剤40をこの段下がり面20cとダイヤフラム14との間の空間に収容保持させることができ、かつ、本実施形態のように接着剤40として可視光硬化型接着剤が用いられている場合においても、段下がり面20cに収容保持された接着剤40に対する光照射を何ら支障なく行うことができる。
また、本実施形態においては、段下がり面20cの径方向の幅W2が、W2=0.1〜0.5mmに設定されているので、本実施形態のような小型の電気音響変換器10において、余分に供給された接着剤40をこの段下がり面20cとダイヤフラム14の外周縁平面部14Aとの間の空間に収容保持させることができ、かつ、フレーム20の肉厚が過大にならないようにすることができる。
さらに、本実施形態に係る電気音響変換器10は、ダイヤフラム14を上方側から覆うカバー16を備えており、かつ、このカバー16がダイヤフラム14の外周縁平面部14Aに当接するように配置された状態でフレーム20のダイヤフラム載置面20bに固定された構成となっているので、本実施形態の構成を採用することが特に効果的である。
すなわち、図9(b)に示すように、本実施形態のような段下がり面20cが形成されていないフレーム120を有する電気音響変換器において、ダイヤフラム載置面120bに供給された2点鎖線で示す接着剤40が、ダイヤフラム14の載置により、その外周縁平面部14Aの外周縁からはみ出してしまうようなことがあると、このはみ出した接着剤40bが塊となって固まってしまい、これによりカバー16が所定位置から浮いた状態で取り付けられてしまうこととなる。そしてこれにより、音漏れが発生したり、電気音響変換器の高さ寸法が大きくなってしまう。その点、本実施形態の構成を採用することにより、ダイヤフラム14の外周縁平面部14Aの外周縁から接着剤40がはみ出してしまうのを未然に防止することができ、その弊害発生も未然に防止することができる。
なお、上記実施形態においては、ダイヤフラム14が平面視において円形の外形形状を有しているものとして説明したが、これ以外の外形形状を有している場合においても、上記実施形態と同様の構成を採用することにより上記実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
また、上記実施形態においては、ダイヤフラム14として、可視光透過性を有する合成樹脂製フィルムが用いられる場合について説明したが、このようにする代わりに、PET(ポリエチレンテレフタレート)製フィルム等の紫外線透過性を有する合成樹脂製フィルムを用いることも可能である。このようにした場合には、可視光硬化型の接着剤40、42の代わりに紫外線硬化型の接着剤を用い、これら接着剤に紫外線を照射してこれらを硬化させるようにすればよい。
さらに、上記実施形態においては、電気音響変換器10がスピーカであるものとして説明したが、レシーバ等のようなスピーカ以外の電気音響変換器である場合においても、上記実施形態と同様の構成を採用することにより上記実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
本願発明の一実施形態に係る電気音響変換器を示す平面図 図1のII-II 線断面図 上記電気音響変換器を、その主要構成部材に分解して示す側断面図 上記電気音響変換器において、そのダイヤフラムがフレームおよびボイスコイルに接着される際の様子を示す側断面図 図2のV部詳細図 上記電気音響変換器の作用を示す要部側断面図(その1) 上記電気音響変換器の作用を示す要部側断面図(その2) 上記電気音響変換器の作用を示す要部側断面図(その3) 従来例の作用を示す、図6〜8と同様の図
符号の説明
10 電気音響変換器
12 フレームサブアッシ
14 ダイヤフラム
14A 外周縁平面部
14B 中間平面部
14C 中央ドーム部
14D 環状ドーム部
16 カバー
16A 円形頂面部
16B 円筒部
16C 環状フランジ部
16a 放音孔
18 磁気回路ユニット
20、120 フレーム
20A 環状底面部
20B 周壁面部
20C 環状段上がり部
20D 端子埋設部
20a 円形開口部
20b、120b ダイヤフラム載置面
20c 段下がり面
22 端子部材
24 ボイスコイル
28 ベース
28a 環状段差部
30 マグネット
32 ヨーク
34、40、40a、40b、42 接着剤

Claims (6)

  1. 下面にボイスコイルが固定されたダイヤフラムと、このダイヤフラムを該ダイヤフラムの外周縁平面部において固定支持するフレームと、を備えてなる電気音響変換器において、
    上記フレームが、上記ダイヤフラムの外周縁平面部を載置するためのダイヤフラム載置面と、このダイヤフラム載置面の内周側に隣接するようにして該ダイヤフラム載置面に対して段下がりで形成された段下がり面とを備えており、
    上記フレームによる上記ダイヤフラムの固定支持が、接着により行われており、
    この接着が、上記ダイヤフラム載置面と上記段下がり面とに跨るように塗布された接着剤を介して行われている、ことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 上記接着剤として、光硬化型接着剤が用いられている、ことを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 上記外周縁平面部の内周縁の位置が、上記段下がり面の外周縁と内周縁との間の位置に設定されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の電気音響変換器。
  4. 上記段下がり面の上記ダイヤフラム載置面に対する段下がり量が、0.05〜0.3mmに設定されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の電気音響変換器。
  5. 上記段下がり面の径方向の幅が、0.1〜0.5mmに設定されている、ことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の電気音響変換器。
  6. 上記ダイヤフラムを上方側から覆うカバーを備えており、
    このカバーが、上記外周縁平面部に当接するように配置された状態で、上記ダイヤフラム載置面に固定されている、ことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の電気音響変換器。
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